JPH11140137A - 抗菌感温性吸水性樹脂およびその製造方法 - Google Patents

抗菌感温性吸水性樹脂およびその製造方法

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JPH11140137A
JPH11140137A JP31663297A JP31663297A JPH11140137A JP H11140137 A JPH11140137 A JP H11140137A JP 31663297 A JP31663297 A JP 31663297A JP 31663297 A JP31663297 A JP 31663297A JP H11140137 A JPH11140137 A JP H11140137A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の温度で優れた高吸水性を有し、さらに
抗菌能を有する抗菌感温性吸水性樹脂およびその製造方
法を提供する。 【解決手段】 N−イソプロピルアクリルアミドとトリ
アルキル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライド
とを架橋剤の存在下で重合した共重合体を含有する抗菌
感温性吸水性樹脂およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細菌による汚染防
止に優れ、感温性の高吸水性樹脂およびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】高吸水性樹脂は、高分子を構成する3次
元網目構造の中に水を取り込み膨潤し圧力がかかっても
その形状を保ち、離水しないゲルとなる。そのゲルをハ
イドロゲルと呼び自重の数倍から数百倍の水を含んでい
る。またその高分子は、高分子鎖の性質により異なるが
高分子鎖と水との間での相互作用に基づき様々な性質を
示す。水の保存やその制御にこの高分子を用いると省エ
ネルギー、省資源、環境保護、高機能などの面から有益
である。
【0003】このような吸水性樹脂は、高吸水性および
保水性の両方の特性を有するため、例えば生理用品、紙
おむつ等の衛生材、農園芸用土壌保水剤、種子コーテイ
ング剤、育苗用シート、食品鮮度保持包装材、食品・流
通用ドリップ吸収材、ゲル芳香剤、使い捨てカイロ、シ
ーリング材、コンクリート養生・改質剤等の幅広い分野
で使用されている。
【0004】しかし、例えば吸水性樹脂を用いて製造し
た吸水性シートは、吸水性樹脂が吸水すると、吸水性シ
ートの表面材も含水状態となり、そのため表面にカビや
細菌が繁殖しやすくなるという欠点がある。
【0005】例えば、吸水性シートを生理用品、紙おむ
つなどの衛生材に使用した場合は、排出物を長時間保持
したりするため、細菌が繁殖し、また臭気等が問題にな
る。また、食品用ドリップシートなどに使用した場合
は、鮮魚類や肉類などから出る水に微生物が繁殖しやす
く、シートの表面に細菌が繁殖し、食品の鮮度が劣化し
たりする。土木用シーリング材などに使用した場合は、
長時間の地下埋設により、その接合部にカビや細菌が繁
殖し、シーリング材を劣化したりする問題点がある。
【0006】そこで、かかる問題点の解決のために、例
えば抗菌作用を有する銀イオンを保持するゼオライトと
高吸水性樹脂を2枚の膜で挟んで吸水性シートにする方
法(特開昭63−156540号公報)や、高吸水性樹
脂に銀を含む水溶解性ガラスを均一に混合して抗菌作用
を付与させる方法(特開平1−153748号公報)
や、さらにポリオレフィン系樹脂と高吸水性樹脂の混合
系に、ジンク2−ピリジンチオール−1−オキサイド系
の抗菌剤を混合する方法(特開平5−9344号公報)
など、無機または有機系の抗菌剤を樹脂に添加した、い
わゆる添加型抗菌性吸水性樹脂が提案されている。
【0007】また、本発明者は、抗菌性と高吸水性の機
能を合わせて持つ樹脂として、アルキルビニルベンジル
ホスホニウムハライドとアクリルアミドを、架橋剤の存
在下で架橋重合した抗菌性高吸水性樹脂を提案した。
(特開平9−12643号公報)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
添加型抗菌性吸水性樹脂は、吸水性樹脂に抗菌剤を添加
したものであり、例えば、光などにより変色したり、樹
脂の熱加工時に抗菌剤が分解したり、抗菌力の持続性が
不十分であったり、さらには抗菌剤が溶出したりする問
題点があった。
【0009】これに対して、架橋重合した抗菌性高吸水
性樹脂は、樹脂自体に抗菌性と吸水性の機能を有し、添
加型の抗菌性吸水性樹脂の問題点を解決した優れた機能
を有する。
【0010】本発明者は、この様な従来の抗菌性吸水性
樹脂に更なる機能として感熱性を付与することに着目し
た。高吸水性高分子の吸水ゲルは、熱によって状態を変
化させやすい問題があるが、感熱特性だけを特異的に大
きくすれば、機能的な熱応答材料が得られる。例えば、
N−置換(メタ)アクリルアミドの高吸水性高分子の吸
水ゲルは、この熱応答性が優れた材料として注目され、
熱変化を力学的エネルギーに変えるトランスデューサ
ー、光学表示素子、熱可逆吸着剤、熱でコントロールす
る分離膜など各方面で応用研究されている。その中でも
ポリN−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)
は、相転移温度(下限臨界溶液温度:LCST)が室温
または体温に近い32℃付近であり、感温性高分子ゲル
として多く用いられている。
【0011】本発明者は、この様な感温性をもつN−イ
ソプロピルアクリルアミドに、抗菌能を持つホスホニウ
ム基を持つビニルモノマーを導人し、架橋剤を用いて感
温性および抗菌性を持つ高吸水性樹脂高分子ゲルを合成
し本発明を完成したものである。
【0012】本発明は、特定の温度で優れた高吸水性を
有し、さらに抗菌能を有する抗菌感温性吸水性樹脂およ
びその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、N−イ
ソプロピルアクリルアミドと、下記一般式(1)
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R1、R2、R3は炭素数4〜8の
直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X はアニ
オンを示す。)で表されるビニルベンジルホスホニウム
塩系単量体とを架橋剤の存在下で重合した共重合体を含
有することを特徴とする抗菌感温性吸水性樹脂である。
【0016】また、本発明は、N−イソプロピルアクリ
ルアミドと、下記一般式(1)
【0017】
【化4】
【0018】(式中、R1、R2、R3は炭素数4〜8の
直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X はアニ
オンを示す。)で表されるビニルベンジルホスホニウム
塩系単量体とを、架橋剤および触媒の存在下で、溶媒中
で共重合させることを特徴とする抗菌感温性吸水性樹脂
の製造方法である。
【0019】本発明において、前記一般式(1)で示さ
れるビニルベンジルホスホニウム塩系単量体が、トリブ
チル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライド、ト
リヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ドおよびトリオクチル−4−ビニルベンジルホスホニウ
ムクロライドから選ばれた少なくとも1種のホスホニウ
ム塩であるのが好ましい。
【0020】また、前記架橋剤が、N,N′−メチレン
ビスアクリルアミドまたはN,N′−メチレンビスメタ
クリルアミドであるのが好ましい。また、上記の抗菌感
温性吸水性樹脂に主成分として含有される共重合体中の
含リン量がPとして0.1〜1.0mmol/gである
のが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、抗菌能を持つホスホニウム基をもつビニルベ
ンジルホスホニウム塩系単量体と、N−イソプロピルア
クリルアミドモノマーを架橋剤の存在下で共重合してな
る、抗菌性、感温性および吸水性を有するカチオン性の
水溶性共重合体に係るものである。
【0022】すなわち、本発明の抗菌感温性吸水性樹脂
は、下記式(2)
【0023】
【化5】
【0024】で表されるN−イソプロピルアクリルアミ
ドと、下記一般式(1)
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R1、R2、R3は炭素数4〜8の
直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X はアニ
オンを示す。)で表されるビニルベンジルホスホニウム
塩系単量体とを架橋剤の存在下で重合した共重合体を主
成分として含むことを特徴とする。
【0027】本発明における共重合体の一つの成分に
は、N−イソプロピルアクリルアミドが用いられる。本
発明の抗菌感温性吸水性樹脂の特定の温度で吸水作用を
示す感温性の機能は、主としてこのN−イソプロピルア
クリルアミドにより付与される。N−イソプロピルアク
リルアミドは33℃付近で感温性を示す。
【0028】次に、本発明における共重合体の他の一つ
の成分は、抗菌作用の機能を示す上記の一般式(1)で
表されるビニルベンジルホスホニウム塩系単量体であ
る。一般式(1)中のR1、R2、R3は炭素数4〜8の
直鎖状または分岐状のアルキル基を示す。アルキル基の
具体例としては、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペ
ンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキ
シル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられ
る。また、前記アルキル基をヒドロキシ基またはアルコ
キシ基で置換した基でもよい。抗菌効果は、アルキル基
の場合、その長さの影響を受け、例えばアルキル鎖の短
いものほど抗菌能が高くなる傾向がみられる。R1
2、R3は同一の基でも、あるいは異なる基でもよい。
【0029】X- は.アニオンであり、例えばフッ素、
塩素、臭素、ヨウ素のハロゲン化物イオン、ギ酸、酢
酸、蓚酸等のカルボキシルイオン、硫酸イオン、リン酸
イオン、メチルまたはジメチルリン酸イオン、エチルま
たはジエチルリン酸イオン、フッ化アンチモンイオン、
フッ化リンイオン、フッ化ヒ素イオン、フッ化ホウ素イ
オン、過塩素酸イオン等が挙げられ、これらのうちハロ
ゲン化物イオンが好ましく、特に塩化物イオンが好まし
い。
【0030】一般式(1)で表されるビニルベンジルホ
スホニウム塩系単量体の好適なものはトリアルキル−4
−ビニルベンジルホスホニウムクロライド(TRVB)
であり、その具体例としては、 トリブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド(TBVB) トリヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(THVB) トリオクチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(TOVB) 等が挙げられる。
【0031】次に、本発明における共重合体の他の成分
として用いられる架橋剤はとくに制限されるものではな
いが、例えばN,N′−メチレンビスアクリルアミドお
よびN,N′−メチレンビスメタクリルアミドが好適に
用いられる。
【0032】本発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、N−イ
ソプロピルアクリルアミドと、一般式(1)で表される
ビニルベンジルホスホニウム塩系単量体とを、架橋剤お
よび触媒の存在下で、溶媒中で共重合させた共重合体を
主成分として含有する。
【0033】下記に共重合の反応式を示す。
【0034】
【化7】
【0035】上記の共重合反応において、N−イソプロ
ピルアクリルアミドおよび一般式(1)で表わされるモ
ノマー成分、および架橋剤の配合割合は、モノマーの種
類や樹脂の用途により異なり、任意に設計できるが、通
常N−イソプロピルアクリルアミド100モルに対して
ビニルベンジルホスホニウム塩系単量体は0.5〜10
モル、架橋剤は1〜5モルの範囲であり、好ましくは、
N−イソプロピルアクリルアミド100モルに対してビ
ニルベンジルホスホニウム塩系単量体は1〜6モル、架
橋剤は1〜10モルの範囲が望ましい。
【0036】この配合割合によれば、本発明の抗菌感温
性吸水性樹脂においては、含りん量がPとして0.1〜
1.0mmol/g、好ましくは0.1〜0.5mmo
l/gの範囲となり抗菌性を発現することができる。
【0037】ビニルベンジルホスホニウム塩系単量体が
0.5モル未満の場合は、樹脂の抗菌性が不十分とな
り、逆に上記ビニルベンジルホスホニウム塩系単量体の
含量が増加すると、吸水量および抗菌性も高くなるが、
10モルを超えるとあまり経済的ではない。
【0038】また架橋剤が1モル%未満にあっては、樹
脂が水溶性となって吸水性ゲルとしての物性が劣る傾向
にあり、逆に5モル%を超えると吸水性が悪くなる等、
いずれにせよ樹脂の物性劣化を招くことになる。
【0039】また、必要に応じて他のビニルモノマー、
例えばアクリル酸、メタクリル酸およびそれらのアルキ
ルエステル等を適量使用することもできる。
【0040】本発明において、ビニルベンジルホスホニ
ウム塩系単量体とN−イソプロピルアクリルアミドとの
共重合は、架橋剤と触媒の存在下で行われる。
【0041】上記の共重合は、重合触媒の存在下で行な
われるが、重合触媒としてはラジカル重合触媒を用いれ
ばよいが、そのラジカル重合触媒としては、過酸化水
素、過酸化ベンゾイル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパーオ
キシビバレート、t−ブチルパーオキシジイソブチレー
ト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、
ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物、アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスイソバレリアル酸、アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩等のアゾ化合物、
過硫酸アンモニム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等のラ
ジカル重合触媒や、これらと亜硫酸水素ナトリウム、亜
硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸、第一鉄塩等の
還元剤との組合わせによるレドックス系開始剤が用いら
れる。
【0042】重合系溶媒としては、例えばメタノール、
エタノール、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン等が挙げられ、これらは1種または2種以上を使用
することができる。
【0043】本発明において重合条件は、各種原料によ
って異なるが、重合温度は室温〜100℃、好ましくは
10〜80℃、重合時間は3〜48時間、好ましくは5
〜30時間である。重合終了後、必要に応じて加水分解
し、精製、乾燥、粉砕処理を行えば、本発明の共重合体
の抗菌感温性吸水性樹脂が得られる。
【0044】かくして得られる本発明の抗菌感温性吸水
性樹脂は、様々な細菌類例えば大腸菌や黄色ブドウ球
菌、真菌類、藻類等に有効な抗菌性を示す。また、熱や
溶媒に対して極めて高い安定性を有する。また、本発明
の抗菌感温性吸水性樹脂は、感温性を有し、特定の温度
で水に溶けることなく自重の数十〜数百倍もの水を吸収
し、保持する能力を有する。
【0045】また、本発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、
上記共重合の際または重合後、必要に応じ吸水性速度を
向上させるために、アタパルジャイト、カオリン、タル
ク、ケイ藻土を添加することができ、さらに必要に応じ
て各種の樹脂用充填剤、例えばパルプ、木粉、合成繊維
などの有機質、ガラス繊維、ガラス粉、微粉シリカ、ア
ルミナ、アパタイト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、
雲母、シラスなどの無機質を配合することができる。ま
た発泡剤、消泡剤、老化防止剤、熱安定化剤、酸化防止
剤、染色剤、顔料、着色剤等も少量添加することができ
る。そのほか粘性や強度の向上を目的として、熱可塑性
樹脂のエマルジョン、合成ゴムのラテックス、水溶性高
分子を混合することができる。
【0046】本発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、その使
用目的に応じ、無定形粉末状、球形粒状粉体、短繊維
状、長繊維状、不織布状、フィルム状等の種々の形状に
することができる。
【0047】本発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、感温性
と、優れた抗菌性を有するために、特定の温度で吸水性
を高めることができ、特に特定の温度で吸水性を要求さ
れる用途に有用であり、例えば体温での用途として生理
用品、紙おむつ等の衛生材が挙げられ、また低温保存や
定温保存を要求される食品鮮度保持包装材、食品・流通
用のドリップ吸収材等にも用いられ、その他に農業・園
芸用土壌保水剤、船底防汚塗料、高吸水性繊維、結露防
止材、高透水性分離膜等の幅広い分野に利用できる。
【0048】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0049】(1)抗菌感温性吸水性樹脂(下記の略記
に示すTRVB−NIPAAm−MBAAm共重合体)
の合成 3種のトリアルキル−4−ビニルベンジルホスホニウム
クロライド(以下、TRVBと略記す)、すなわち トリブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド(以下、TBVBと略記する) トリヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(以下、THVBと略記する) トリオクチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(以下、TOVBと略記する) 、とN−イソプロピルアクリルアミド(以下、NIPA
Amと記す)およびN,N′−メチレンビスアクリルア
ミド(以下、MBAAmと記す)のモル比がTRVB:
NIPPAm:MBAAm=x:100:y(NIPA
Amの重量は2.2634gに固定、x,yは表1およ
び表2に示す整数)となるようにそれぞれを精秤し、そ
れをジメチルスルホキシド(DMSOと記す)20ml
に溶解させた。その溶液を重合試験管に移し、重合開始
剤(触媒)としてα,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBNと記す)33gを加え水浴中で1時間窒素
置換した。その後ドライアイス−メタノール浴中で固化
させ熔封後反応温度50℃で24時間振とうしながら重
合を行った。
【0050】得られた共重合体をアセトン中に沈殿させ
デカンテーションを行ったのち、イオン交換水中で20
℃と50℃で温度を上下させ、共重合体を膨潤/収縮す
ることで未反応モノマーおよびDMSOを除去した。そ
の後共重合体をシャーレ上で風乾し、常温真空乾燥器で
絶乾してTRVB−NIPPAm−MBAAm共重合体
を得た。
【0051】このTRVB−NIPPAm−MBAAm
三元共重合体の合成経路を下記に示す。また、TBVB
−NIPAAm−MBAAm、THVB−NIPAAm
−MBAAm、TOVB−NIPAAm−MBAAmの
配合割合、および合成した共重合体の含りん量を表1に
示す。
【0052】リン含量の測定方法 乾燥共重合体0.lgをケルダールフラスコに入れ濃硝
酸10mlを加えてロートを付け、弱火で突沸に注意し
ながら褐色の蒸気が白色になるまで加熱した。放冷後、
60%過塩素酸10mlを加え、弱火〜中火で共重合体
が分解するまで加熱した。分解後さらに2〜3時間加熱
を続け、放冷後ケルダールフラスコ内の溶液をすべて1
00mlメスフラスコに入れて、イオン交換水で標線ま
で合わせた。この溶液を50mlメスフラスコに10m
lとり、これにフェノールフタレイン一滴を加え、微紅
色を示すまで希アンモニア水(体積比でアンモニア水:
イオン交換水=1:4)を加えた。次に5mol/1硝
酸5ml、0.25%メタバナジン酸アンモニウム水溶
液5ml、5%モリブデン酸アンモニウム水溶液5ml
を順次加えイオン交換水で標線まで合わせた。この溶液
の440nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(S
IMADZU製 UVl60A)を用いて測定し、10
0ppmリン標準液から同様に調製した検量線を用い
て、リン含量を次式により求めた。
【0053】
【数1】
【0054】 A:検量線から求めた測定液中のリンの含量(mg) V:試料溶液全量(ml) v:比色法に用いた試料溶液量(ml) W:測定に用いた乾燥共重合体の重量(g)
【0055】
【化8】
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】表1および表2に示す様に、感温性を示す
NIPAAmと、抗菌能を持つTRVB、そして架橋剤
としてMBAAmを用いてTRVB−NIPAAm−M
BAAm共重合体を合成した。NlPAAmの仕込み比
を一定(100mol%)にして、TRVB、MBAA
mの仕込み比を変化させて合成し、リン含量を測定し
た。
【0059】TBVB、THVBおよびTOVBのどの
共重合体も架橋剤が一定ではTRVBの仕込量が多くな
るにつれてリン含量が多くなっていることが分かる。ま
た同じ組成比を持つTRVB−NIPAAm−MBAA
m共重合体ではTBVB>THVB>TOVBの順にリ
ン含量は増加する傾向を示すことが認められる。
【0060】(2)TRVB−NIPAAm−MBAA
m共重合体の吸水量の温度依存性 吸水量の測定方法 絶乾した所定量の共重合体を不織布製の袋に入れ、共重
合体を低温でイオン交換水中にて膨潤させた。吸水量
は、膨潤平衡に達した後(48時間)温度を上げながら
6時間おきに吸水量を測定した。
【0061】吸水量の測定は、袋を取り上げ、ゲルの表
面と袋表面の水を拭き取りその重量(A)を測定した。
また不織布製の袋とその吸水重量(B)も測定し、この
値と共重合体の乾燥重量(C)を測定重量から差し引き
共重合体の吸水重量とした。この吸水重量を共重合体の
乾燥重量で割った値を乾燥共重合体lg当たりの吸水量
とした。また測定する時間は、吸水量が平衡に達する時
間とした。
【0062】
【数2】
【0063】本実施例では、吸水力に関わる要因として
網目に固定化された電荷濃度、橋架け密度および温度を
考慮し、以下の実験を行った。
【0064】(2)−1 架橋剤量が一定でホスホニウ
ム基量の異なるTRVB−NlPAAm−MBAAm共
重合体の吸水量の温度依存性 架橋剤量を3mol%に統一してホスホニウム基量の異
なるTRVB−NlPAAm−MBAAm共重合体の吸
水量を種々の温度で測定した。
【0065】図1は、TBVB−NlPAAm−MBA
Am共重合体の吸水量の温度依存性を示す図である。図
2は、THVB−NlPAAm−MBAAm共重合体の
吸水量の温度依存性を示す図である。図3は、TOVB
−NlPAAm−MBAAm共重合体の吸水量の温度依
存性を示す図である。
【0066】どの共重合体も温度が上昇すると吸水量が
減少している。これは共重合体中のNIPAAmによる
影響である。またTRVBの仕込量が増えると吸水量が
多くなっている。これは共重合体中にTRVBのホスホ
ニウム基が多くなると、網目構造に固定化された電荷が
増え、浸透圧が増加することによってゲル内に水が侵入
しやすくなったためと考えられる。
【0067】またこれらの3つの共重合体ではアルキル
鎖の短い順、つまりTBVB>THVB>TOVBの順
に吸水量が多く、その吸水量が大きく減少する温度もT
BVB>THVB>TOVBの順に高温側であることが
認められた。
【0068】(2)−2 ホスホニウム基量の異なるT
RVB−NIPAAm−MBAAm(架橋剤量一定:3
mol%)の吸水量および相転移温度の変化 図4は、共重合体のリン含量と吸水量の関係を示す図で
ある。同図4にそれぞれの共重合体のリン含量と30℃
での吸水量の関係を示す。図4から、TOVBを含む共
重合体を除いてTRVBの仕込量つまり、ホスホニウム
基量が増加すると吸水量が増えることが分かる。これは
共重合体中のホスホニウム基量の増加によりゲル内外の
浸透圧差が大きくなり、水がゲル内に侵入しやすくなっ
たためである。
【0069】図5は、共重合体のリン含量と相転移温度
(吸水量が急激に変化する温度)の関係を示す図であ
る。図5からホスホニウム基量が増えるとTBVB、T
HVBの共重合体では相転移温度は増加する傾向にあ
り、傾きはTBVBの方が大きくなった。これはTBV
BとTHVBを比較してTBVBがアルキル鎖長が短く
親水性であるためであると思われる。また、TOVBで
はホスホニウム基量が増加すると転移温度が減少する傾
向が見られたが、これはTOVBが疎水性が高いため
に、ホスホニウム基の増加による親水性の増加ではな
く、全体的に疎水性の増加が起こったためであるためで
あると思われる。
【0070】(2)−3 TRVB量が一定で架橋剤量
の異なるTRVB−NIPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性 TRVBの仕込量を3mol%に統一して架橋剤量の異
なるTRVB−NIPAAm−MBAAm共重合体を用
いて吸水量を温度を変化させて測定した。
【0071】図6は、TBVB量が一定で架橋剤量の異
なるTBVB−NIPAAm−MBAAm共重合体の吸
水量の温度依存性を示す図である。図7は、THVB量
が一定で架橋剤量の異なるTHVB−NIPAAm−M
BAAm共重合体の吸水量の温度依存性を示す図であ
る。図8は、TOVB量が一定で架橋剤量の異なるTO
VB−NIPAAm−MBAAm共重合体の吸水量の温
度依存性を示す図である。
【0072】MBAAmの仕込量が増えるにつれて吸水
量が減少しているのが分かる。これは架橋剤であるMB
AAmが多くなると橋架け密度が高くなり、ゲルの網目
中に水が入りにくくなり膨潤しにくくなるためであると
考えられる。特に、MBAAmを仕込時で4mol%以
上添加したものの吸水量は特に小さくなった。なお、T
RVBとしてTOVBを導入したものは、いずれの架橋
剤量のものでも、他のTRVBを導入したものに比べて
吸水量は低かった。これは、TOVBが他のものに比べ
て疎水性が大きいためであると考えられる。
【0073】(2)−4 アルキル鎖長の異なるTRV
B−NIPAAm−MBAAm共重合体の吸水量の温度
依存性 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm−MBA
Am共重合体の吸水量を種々の温度で測定した。
【0074】図9は、アルキル鎖長の異なるTRVB−
NIPAAm−MBAAm共重合体(モル比1:10
0:3)の吸水量の温度依存性を示す図である。図10
は、アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm−M
BAAm共重合体(モル比3:100:3)の吸水量の
温度依存性を示す図である。図11は、アルキル鎖長の
異なるTRVB−NIPAAm−MBAAm共重合体
(モル比5:100:3)の吸水量の温度依存性を示す
図である。
【0075】吸水量はアルキル鎖の長さが短いものほど
高くなり、TBVB>THVB>TOVBの順になっ
た。これは、TRVBのホスホニウム基のアルキル鎖が
長くなるにつれて疎水性が増加するために吸水量が減少
するものと思われる。TRVBをlmol%添加して得
られた共重合体の吸水量は総じて小さいが、3mol%
以上添加したものは吸水量が急激に大きくなった。
【0076】また、これらの共重合体の吸水量は、温度
の上昇とともに低下し、アルキル鎖の長いTOVBを含
むものは、40℃以上で吸水量が急激に低下するが、そ
れ以外のTRVBを含むものは、その含量の大きいもの
ほど高い温度でも吸水することが分かつた。
【0077】(3) リン含量の異なるTRVB−NI
PAAm−MBAAm共重合体の抗菌活性の評価 3種の共重合体(TBVB−NIPAAm−MBAAm
共重合体、THVB−NIPAAm−MBAAm共重合
体、TOVB−NIPAAm−MBAAm共重合体)に
ついて抗菌実験を行なった。
【0078】三角フラスコにイオン交換水10mlを入
れて滅菌し、実験開始の前日に表3〜5に示した組成の
共重合体0.5gを加えた。グラム陽性菌の代表とし
て、スタフィロコッカス・オーレウス(Staphyl
ococcus aureus)IFO13276を本
試験に用い、所定の菌数の菌懸濁液(10ml)を調整
した。この菌懸濁液を先に調整した共重合体の入った三
角フラスコに加えて、全量をイオン交換水で20ml
(この時の菌数は、107 〜108 cell/ml)と
した。次いで、この三角フラスコを30℃で8の字振と
う器で振とうさせながら、所定時間後の懸濁液中の残存
生菌数を測定した。また、比較のため、ブランク実験
(共重合体無添加)についても同様に行った。
【0079】この結果を図12〜14に示す。図12
は、リン含量の異なるTBVB−NIPAAm−MBA
Am共重合体の抗菌活性を示す図である。図13は、リ
ン含量の異なるTHVB−NIPAAm−MBAAm共
重合体の抗菌活性を示す図である。図14は、リン含量
の異なるTOVB−NIPAAm−MBAAm共重合体
の抗菌活性を示す図である。
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
【表5】
【0083】なお、生菌数は、下記の方法で測定した。 (生菌数の測定方法)残存生菌数は、9mlの無菌水に
先の菌懸濁溶1mlを接種し10倍希釈した後(必要に
応じて数段階希釈する)、この中0.1mlを接種して
平面培地に広げ、この平面培地を上下逆さまにして、次
いで孵卵器に入れ、30℃で15〜24時間後、生じた
コロニー数を測定した。その結果を図12〜14に示し
た。なお、生菌数は下記の式により求めた。
【0084】
【数3】 M:コロニー数 X:希釈回数
【0085】また、この結果から菌体除去係数を算出
し、その結果を表3〜5に示した。菌体除去係数とは、
次の式により算出されたものである。
【0086】
【数4】 ここで菌体除去係数とは、抗菌能を評価する指標であ
り、この値が大きいほど抗菌能が高いことを意味する。
【0087】これらの実験結果から、TRVBの仕込量
が多いほど、つまリホスホニウム基量が多いほど、また
アルキル鎖の短いものほど抗菌能が高く、その順序はT
BVB>THVB>TOVBの順であった。この結果
は、短いアルキル鎖を持つホスホニウム基ほど親水性が
高く、吸水量が増して膨潤し、菌に対する接触面積が大
きくなったためと考えられる。
【0088】(4)総括 感温性を示すNIPAAm、抗菌性を示すホスホニウム
基を持つビニルモノマー、および架橋剤MBAAmの三
元共重合体により、温度により吸水量のことなる高吸水
性高分子が得られた。
【0089】その吸水量は、温度の上昇とともに低下
し、アルキル鎖長の長いものほど早く低下した。また、
吸水量は共重合体中のホスホニウム基量の増加、架橋剤
量の減少、アルキル鎖長の減少とともに増加した。共重
合体のスタフィロコッカス・オーレウスIFO1327
6に対する抗菌性は、ホスホニウム基量の増加およびホ
スホニウム基中のアルキル鎖長の減少とともに増加し
た。
【0090】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の抗菌感温性
吸水性樹脂によれば、特定の温度で優れた高吸水性を有
し、さらに且つ短時間の接触で十分な抗菌効果を有する
優れた効果が得られる。また、本発明の製造方法によれ
ば、上記の抗菌感温性吸水性樹脂を容易に得ることがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】TBVB−NlPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図2】THVB−NlPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図3】TOVB−NlPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図4】共重合体のリン含量と吸水量の関係を示す図で
ある。
【図5】共重合体のリン含量と相転移温度(吸水量が急
激に変化する温度)の関係を示す図である。
【図6】TBVB量が一定で架橋剤量の異なるTBVB
−NIPAAm−MBAAm共重合体の吸水量の温度依
存性を示す図である。
【図7】THVB量が一定で架橋剤量の異なるTHVB
−NIPAAm−MBAAm共重合体の吸水量の温度依
存性を示す図である。
【図8】TOVB量が一定で架橋剤量の異なるTOVB
−NIPAAm−MBAAm共重合体の吸水量の温度依
存性を示す図である。
【図9】アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm
−MBAAm共重合体(モル比1:100:3)の吸水
量の温度依存性を示す図である。
【図10】アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAA
m−MBAAm共重合体(モル比3:100:3)の吸
水量の温度依存性を示す図である。
【図11】アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAA
m−MBAAm共重合体(モル比5:100:3)の吸
水量の温度依存性を示す図である。
【図12】リン含量の異なるTBVB−NIPAAm−
MBAAm共重合体の抗菌活性を示す図である。
【図13】リン含量の異なるTHVB−NIPAAm−
MBAAm共重合体の抗菌活性を示す図である。
【図14】リン含量の異なるTOVB−NIPAAm−
MBAAm共重合体の抗菌活性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 230/02 C08F 230/02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−イソプロピルアクリルアミドと、下
    記一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2、R3は炭素数4〜8の直鎖状または
    分岐状のアルキル基を示し、X- はアニオンを示す。)
    で表されるビニルベンジルホスホニウム塩系単量体とを
    架橋剤の存在下で重合した共重合体を含有することを特
    徴とする抗菌感温性吸水性樹脂。
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)で示されるビニルベン
    ジルホスホニウム塩系単量体が、トリブチル−4−ビニ
    ルベンジルホスホニウムクロライド、トリヘキシル−4
    −ビニルベンジルホスホニウムクロライドおよびトリオ
    クチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライドか
    ら選ばれた少なくとも1種のホスホニウム塩である請求
    項1記載の抗菌感温性吸水性樹脂。
  3. 【請求項3】 前記架橋剤が、N,N′−メチレンビス
    アクリルアミドまたはN,N′−メチレンビスメタクリ
    ルアミドである請求項1記載の抗菌感温性吸水性樹脂。
  4. 【請求項4】 前記共重合体中の含リン量がPとして
    0.1〜1.0mmol/gである請求項1乃至3のい
    ずれかの項に記載の抗菌感温性吸水性樹脂。
  5. 【請求項5】 N−イソプロピルアクリルアミドと、下
    記一般式(1) 【化2】 (式中、R1、R2、R3は炭素数4〜8の直鎖状または
    分岐状のアルキル基を示し、X はアニオンを示
    す。)で表されるビニルベンジルホスホニウム塩系単量
    体とを、架橋剤および触媒の存在下で、溶媒中で共重合
    させることを特徴とする抗菌感温性吸水性樹脂の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記架橋剤が、N,N′−メチレンビス
    アクリルアミドまたはN,N′−メチレンビスメタクリ
    ルアミドである請求項5記載の抗菌感温性吸水性樹脂の
    製造方法。
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