JP2000007736A - 抗菌感温性吸水性樹脂およびその製造方法 - Google Patents

抗菌感温性吸水性樹脂およびその製造方法

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JP2000007736A JP10187014A JP18701498A JP2000007736A JP 2000007736 A JP2000007736 A JP 2000007736A JP 10187014 A JP10187014 A JP 10187014A JP 18701498 A JP18701498 A JP 18701498A JP 2000007736 A JP2000007736 A JP 2000007736A
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antibacterial
water absorption
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Takamasa Nonaka
敬正 野中
Tsutomu Watanabe
努 渡辺
Tadashi Sugiya
杉矢  正
Seiji Shimura
征爾 志村
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F230/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing phosphorus, selenium, tellurium or a metal
    • C08F230/02Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing phosphorus, selenium, tellurium or a metal containing phosphorus

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の温度で優れた高吸水性を有し、さらに
抗菌能を有する抗菌感温性吸水性樹脂を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されるN−アルキ
ル(メタ)アクリルアミドと、下記一般式(2)で表さ
れるアクリル基を有するホスホニウム塩系単量体とを架
橋剤の存在下で重合した共重合体を含有する抗菌感温性
吸水性樹脂。 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2
3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐
状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R3 は同時に水
素原子であることはない。R4 、R5 、R6 は、炭素数
1〜8の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X-
はアニオンを示し、Yは水素原子、低級アルキル基又は
アリール基、Zはアルキレン基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細菌による汚染防
止に優れ感温性の高吸水性樹脂およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高吸水性樹脂は、高分子を構成する3次
元網目構造の中に水を取り込み膨張し圧力がかかっても
その形状を保ち、離水しないゲルとなる。そのゲルをハ
イドロゲルと呼び自重の数倍から数百倍の水を含んでい
る。またその高分子は、高分子鎖の性質により異なるが
高分子鎖と水との間での相互作用に基づき様々な性質を
示す。水の保存や制御にこの高分子を用いると省エネル
ギー、省資源、環境保護、高機能などの面から有益であ
る。
【0003】このような吸水性樹脂は、高吸水性および
保水性の両方の特性を有するため、例えば、生理用品、
紙おむつ等の衛生材、農園芸用土壌保水剤、種子コーテ
ィング剤、育苗用シート、食品鮮度保持包装材、食品・
流通用ドリップ吸収材、ゲル芳香剤、使い捨てカイロ、
シーリング材、コンクリート養生、改質剤等の幅広い分
野で使用されている。
【0004】しかし、例えば吸水性樹脂を用いて製造し
た吸水性シートは、吸水性樹脂が吸水すると、吸水性シ
ートの表面材も含水状態となり、そのため表面にカビや
細菌が繁殖し易くなると言う欠点がある。吸水性シート
を生理用品、紙おむつなどの衛生材に使用した場合は、
排出物を長期間保存したりするため、細菌が繁殖し、ま
た臭気等が問題になる。食品用ドリップシートなどに使
用した場合は、鮮魚類や肉類などからでる水に微生物が
繁殖しやすく、シートの表面に細菌が繁殖し、食品の鮮
度が劣化したりする。また、土木用シーリング材などに
使用した場合は、長時間の地下埋設により、その接合部
にカビや細菌が繁殖し、シーリング材を劣化させたりす
る問題がある。
【0005】そこで、かかる問題点の解決のために、例
えば抗菌作用を有する銀イオンを保持するゼオライトと
高吸水性樹脂を2枚の膜ではさんで吸水性シートにする
方法(特開昭63−156540号公報)や、高吸水性
樹脂に銀を含む水溶解性ガラスを均一に混合して抗菌作
用を付与させる方法(特開平1−153748号公報)
や、さらにポリオレフィン系樹脂と高吸水性樹脂の混合
系に、ジンク2−ピリジンチオール−1−オキサイド系
の抗菌剤を混合する方法(特開平5−9344号公報)
など、無機または有機系の抗菌剤を樹脂に添加した、い
わゆる添加型抗菌性吸収性樹脂が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
添加型抗菌性高吸水性樹脂は、吸水性樹脂に抗菌剤を添
加したものであり、例えば、光などにより変色したり、
樹脂の熱加工時に抗菌剤が分解し、抗菌能の持続性が不
十分であり、また抗菌剤が溶出するという問題がある。
【0007】かかる事情に鑑みて、本発明者らは、抗菌
性と高吸水性の機能を合わせ持つ樹脂として、アルキル
ビニルベンジルホスホニウムハライドとアクリルアミド
を、架橋剤の存在下で架橋重合した抗菌性高吸水性樹脂
を提案した(特開平9−12643号公報)。こうした
架橋重合した抗菌性高吸水性樹脂は、樹脂自体に抗菌性
と吸水性の機能を有し、添加型の抗菌性吸水性樹脂の問
題点を解決した優れた機能を有する。
【0008】高吸水性高分子の吸水ゲルは、熱によって
状態を変化させやすい問題があるが、感熱特定だけを特
異的に大きくすれば、機能的な熱応答材料が得られる。
例えば、N−置換(メタ)アクリルアミドの高吸水性高
分子の吸水ゲルは、この熱応答性が優れた材料として注
目され、熱変化を力学的エネルギーに変えるトランスデ
ューサー、光学表示素子、熱可逆吸着剤、熱でコントロ
ールする分離膜など各方面で応用研究されている。その
中でもポリN−イソプロピルアクリルアミド(NIPP
Am)は、相転移温度(下限臨界溶解温度:LCST)
が室温または体温に近い32℃付近であり、感温性高分
子ゲルとして多く用いられている。
【0009】本発明者らは、先にこの様な感温性をもつ
N−イソプロピルアクリルアミドに、抗菌能を持つホス
ホニウム基を持つビニルモノマーを導入し、架橋剤を用
いて感温性および抗菌性を持つ高吸水性樹脂高分子ゲル
を提案した(特願平9−316632号公報)。更に、
こうした抗菌性、感温性及び高吸水性といった機能を合
わせもった高吸水性樹脂について鋭意研究を重ねた結
果、抗菌性を有するアクリル基を有するホスホニウム塩
と、感温性を有するN−アルキル(メタ)アクリルアミ
ドとを架橋剤及び触媒の存在下に共重合させて得られる
樹脂が、こうした機能を備えていることを知見し本発明
を完成させるに至った。
【0010】即ち、本発明は特定の温度で優れた高吸水
性を有し、さらに抗菌能を有する抗菌感温性吸水性樹脂
およびその製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明が提供しようとす
る抗菌感温性吸水性樹脂は、下記一般式(1)
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示し、R2 、R3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖
状または分岐状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R
3 は同時に水素原子であることはない。)で表されるN
−アルキル(メタ)アクリルアミドと、下記一般式
(2)
【0014】
【化6】
【0015】(式中、R4 、R5 、R6 は、炭素数1〜
8の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X- はア
ニオンを示し、Yは水素原子、低級アルキル基またはア
リール基を示し、Zはアルキレン基を示す。)で表され
るアクリル基を有するホスホニウム塩系単量体とを架橋
剤の存在下で重合した共重合体を含有することを構成上
の特徴とする。
【0016】また、本発明が提供する該抗菌感温性吸水
性樹脂の製造方法は、前記一般式(1)で表されるN−
アルキル(メタ)アクリルアミドと、前記一般式(2)
で表されるアクリル基を有するホスホニウム塩とを架橋
剤および触媒の存在下で、溶媒中で共重合させることを
構成上の特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、抗菌能を持つアクリル基を有するホスホニウ
ム塩系単量体と、N−アルキル(メタ)アクリルアミド
モノマー、例えばN−イソプロピルアクリルアミドモノ
マーを架橋剤および触媒の存在下で共重合してなる、抗
菌性、感温性および吸水性を有するカチオン性の共重合
体に係るものである。
【0018】本発明における共重合体の一方の成分であ
る下記一般式(1)
【0019】
【化7】
【0020】で表されるN−アルキル(メタ)アクリル
アミドにおいて、式中のR1 は水素原子またはメチル基
を示す。R2 、R3 は水素原子または炭素数1〜6、好
ましくは炭素数2〜3の直鎖状または分岐状のアルキル
基を示す。R2 、R3 は同一の基でも、あるいは異なる
基でもよい。ただし、R2 、R3 は同時に水素原子であ
ることはない。
【0021】一般式(1)で表されるN−アルキル(メ
タ)アクリルアミドの具体例としては、N−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリル
アミド、N−シクロプロピルアクリルアミド等が挙げら
れ、これらの化合物は1種または2種以上で用いられ
る。
【0022】本発明の抗菌感温性吸水性樹脂の特定の温
度で吸水作用を示す感温性の機能は、主としてこれらの
モノマーにより付与される。例えば、N−イソプロピル
アクリルアミドは33℃付近、N−イソプロピルメタク
リルアミドは44℃付近で感温性を示す。
【0023】一方の原料である、抗菌能を有する下記一
般式(2)
【0024】
【化8】
【0025】で表されるアクリル基を有するホスホニウ
ム塩系単量体の式中、R4 、R5 、R6 は炭素数1〜8
の直鎖状または分岐状のアルキル基を示す。具体的に
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソ
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が
挙げられる。また、前記のアルキル基をヒドロキシ基ま
たはアルコキシ基で置換した基でもよい。
【0026】抗菌効果は、アルキル基の場合、その長さ
に影響を受け、アルキル鎖が短くなるほど抗菌効果が高
くなる傾向がある。R4 、R5 、R6 は同一の基でも、
あるいは異なる基であってもよい。
【0027】式中、Yは水素原子、メチル基、エチル
基、プロピル基等の低級アルキル基、フェニル基等のア
リール基が挙げられる。Zは、アルキレン基であり、例
えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等の基が挙げられ
る。
【0028】X- は、アニオンであり、例えばフッ素、
塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン化物イオン、ギ酸、酢
酸、蓚酸等のカルボキシルイオン、硫酸イオン、リン酸
イオン、メチルまたはジメチルリン酸イオン、エチルま
たはジエチルリン酸イオン、フッ化アンチモンイオン、
フッ化リンイオン、フッ化ヒ素イオン、フッ化ホウ素イ
オン、過塩素酸イオン等が挙げられ、これらの中でハロ
ゲン化物イオンが好ましい。
【0029】一般式(2)で表されるアクリル基を有す
るホスホニウム塩系単量体の具体例としては、(メタク
リロイルオキシメチル)トリエチルホスホニウムクロラ
イド、(メタクリロイルオキシメチル)トリn−プロピ
ルホスホニウムクロライド、(メタクリロイルオキシメ
チル)トリn−ブチルホスホニウムクロライド、(メタ
クリロイルオキシメチル)トリn−オクチルホスホニウ
ムクロライド、(メタクリロイルオキシメチル)トリエ
チルホスホニウムブロマイド、(メタクリロイルオキシ
メチル)トリn−プロピルホスホニウムブロマイド、
(メタクリロイルオキシメチル)トリn−ブチルホスホ
ニウムブロマイド、(メタクリロイルオキシメチル)ト
リn−オクチルホスホニウムブロマイド、2−(メタク
リロイルオキシエチル)トリエチルホスホニウムクロラ
イド、2−(メタクリロイルオキシエチル)トリn−ブ
チルホスホニウムクロライド、2−(メタクリロイルオ
キシエチル)トリn−プロピルホスホニウムクロライ
ド、2−(メタクリロイルオキシエチル)トリn−オク
チルホスホニウムクロライド、
【0030】3−(メタクリロイルオキシ)プロピルト
リエチルホスホニウムクロライド、3−(メタクリロイ
ルオキシ)プロピルトリn−ブチルホスホニウムクロラ
イド、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリn−
オクチルホスホニウムクロライド、4−(メタクリロイ
ルオキシ)ブチルトリエチルホスホニウムクロライド、
4−(メタクリロイルオキシ)ブチルトリブチルホスホ
ニウムクロライド、4−(メタクリロイルオキシ)ブチ
ルトリn−オクチルホスホニウムクロライド、
【0031】(アクリロイルオキシメチル)トリエチル
ホスホニウムクロライド、(アクリロイルオキシメチ
ル)トリn−ブチルホスホニウムクロライド、(アクリ
ロイルオキシメチル)トリn−オクチルホスホニウムク
ロライド、(アクリロイルオキシメチル)ジメチルエチ
ルホスホニウムクロライド、(アクリロイルオキシメチ
ル)ジメチルn−ブチルホスホニウムクロライド、(ア
クリロイルオキシメチル)ジメチルn−オクチルホスホ
ニウムクロライド、(アクリロイルオキシメチル)トリ
エチルホスホニウムテトラフルオロボレート、(アクリ
ロイルオキシメチル)トリn−ブチルホスホニウムテト
ラフルオロボレート、
【0032】2−(アクリロイルオキシ)エチルトリエ
チルホスホニウムブロマイド、2−(アクリロイルオキ
シ)エチルトリn−ブチルホスホニウムブロマイド、2
−(アクリロイルオキシ)エチルトリn−オクチルホス
ホニウムブロマイド、3−(アクリロイルオキシ)プロ
ピルトリエチルホスホニウムブロマイド、3−(アクリ
ロイルオキシ)プロピルトリn−ブチルホスホニウムブ
ロマイド3−(アクリロイルオキシ)プロピルトリn−
オクチルホスホニウムブロマイド等が挙げられる。
【0033】かかるアクリル基を有するホスホニウム塩
の製造方法としては、広く公知の方法を用いることがで
きるが、一例を示すと、本発明者らが提案したヒドロキ
シアルキルホスホニウムハライドを不飽和脂肪族カルボ
ン酸ハライドとを反応させることにより、目的とするホ
スホニウム塩を高純度で容易に得ることができる(特開
平9−255694号公報)。
【0034】次に、本発明における共重合体の他の成分
として用いられる架橋剤は特に制限されるものではない
が、例えばN,N’−メチレンビスアクリルアミドおよ
びN,N’−メチレンビスメタクリルアミド、エチレン
グリコールジメタクリラートが好適に用いられる。
【0035】本発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、上記一
般式(1)で表されるN−アルキル(メタ)アクリルア
ミドと、一般式(2)で表されるアクリル基を有するホ
スホニウム塩系単量体とを、架橋剤および触媒の存在
下、溶媒中で共重合させた共重合体を主成分として含有
する。
【0036】下記に架橋剤としてN,N’−メチレンビ
スアクリルアミドを用いた場合の共重合の反応式を示
す。
【0037】
【化9】 (式中、R1 〜R6は前記と同義である。m、n、p
は、それぞれモノマーの重合度を示す。)
【0038】上記の共重合反応において、一般式(1)
および一般式(2)で表されるモノマー成分の配合割合
は、モノマーの種類や樹脂の用途により異なり、任意に
設計できるが、通常N−アルキル(メタ)アクリルアミ
ド100モルに対してアクリル基を有するホスホニウム
塩系単量体の配合割合は0.5〜15モル、架橋剤は
0.5〜10モルの範囲であり、好ましくはN−アルキ
ル(メタ)アクリルアミド100モルに対してアクリル
基を有するホスホニウム塩系単量体1〜10モル、架橋
剤は1〜5モルの範囲が望ましい。
【0039】この配合割合によれば、本発明の抗菌感温
性吸水性樹脂においては、含りん量がPとして0.1〜
1.0mmol/g、好ましくは0.1〜0.5mmo
l/gの範囲となり抗菌性を発現することができる。
【0040】アクリル基を有するホスホニウム塩系単量
体が0.5モル未満の場合は、樹脂の抗菌性が不十分と
なり、逆に上記該アクリル基を有するホスホニウム塩系
単量体の含有量が増加すると、吸水量および抗菌性も高
くなるが、15モルを越えるとあまり経済的でない。
【0041】また架橋剤が0.5モル%未満にあって
は、樹脂が水溶性となって吸水性ゲルとして物性が劣る
傾向にあり、逆に10モル%を超えると吸水性が悪くな
る等、いずれにせよ樹脂の物性劣化を招くことになる。
【0042】また、必要に応じて他のビニルモノマー、
例えばアクリル酸、メタクリル酸及びそれらのアルキル
エステル等を適量使用することができる。
【0043】本発明において、アクリル基を有するホス
ホニウム塩系単量体とN−アルキル(メタ)アクリルア
ミドとの共重合は、架橋剤と触媒の存在下で行われる。
【0044】触媒としては、ラジカル重合触媒を用いれ
ばよいが、そのラジカル重合触媒としては、過酸化水
素、過酸化ベンゾイル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ
イソプロピルパーオキシサイド、ジイソプロピルパーオ
キシジカーボネート、t−ブチルパーオキシジイソブチ
レート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチル
パーオキシジイソブチレート、t−ブチルパーオキシイ
ソプロピルカーボネート、ラウロイルパーオキサイド等
の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイ
ソバレリアル酸、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2−アゾビス(2−アミノプロパン)塩
酸塩等のラジカル重合触媒や、これらと亜硫酸水素ナト
リウム、亜硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸、第
一鉄塩等の還元剤との組み合わせによるレドックス系開
始剤が用いられている。
【0045】重合系溶媒としては、例えばメタノール、
エタノール、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を使用す
ることができる。
【0046】本発明において重合条件は、各種原料によ
り異なるが、重合温度は室温〜100℃、好ましくは1
0〜80℃、重合時間は3〜48時間、好ましくは5〜
30時間である。重合終了後、必要に応じて加水分解
し、精製、乾燥、粉砕処理して、本発明に係る共重合体
が得られる。
【0047】かくして得られる本発明の抗菌感温性吸水
性樹脂は、様々な細菌類例えば大腸菌や黄色ブドウ球
菌、真菌類、藻類等に有効な抗菌性を示す。また、熱や
溶媒に対して極めて高い化学安定性を有する。また、本
発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、感温性を有し、特定の
温度で水に溶けることなく自重の数十〜数百倍もの水を
吸収し、保持する能力を有する。
【0048】また、本発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、
上記の共重合の際または重合後、必要に応じて吸水性速
度を向上させるために、アタパルジャイト、カオリン、
タルク、ケイ藻土を添加することができ、さらに必要に
応じて各種の樹脂用充填剤、例えばパルプ、木粉、合成
繊維などの有機質、ガラス繊維、ガラス粉、微粉シリ
カ、アルミナ、アパタイト、ゼオライト、ケイ酸カルシ
ウム、雲母、シラスなどの無機質を配合することができ
る。また発泡剤、消泡剤、老化防止剤、熱安定化剤、酸
化防止剤、染色剤、顔料、着色剤等も少量添加すること
ができる。そのほか粘性や強度の向上を目的として、熱
可塑性樹脂エマルジョン、合成ゴムのラテックス、水溶
性高分子を混合することができる。
【0049】本発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、その使
用目的に応じ、無定形粉末状、球形粉状粉体、短繊維
状、長繊維状、不織布状、フィルム状等の種々の形状に
することができる。
【0050】本発明の抗菌感温性吸水性樹脂は、感温性
と、優れた抗菌性を有するために、特定の温度で吸水性
を高めることができ、特に特定の温度で吸水性を要求さ
れる用途に有用である。例えば体温での用途として生理
用品、紙おむつ等の衛生材が挙げられ、また低温保存や
定温保存を要求される食品鮮度保持包装材、食品、流通
用のドリップ吸収材等にも用いられ、その他に農業・園
芸用土壌保水剤、船底防汚塗料、高吸水性繊維、結露防
止材、高透水性分離膜等の幅広い分野に利用できる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明するが本発明は、
これらに限定されるものではない。
【0052】実施例1 <共重合体の合成>3種の2−(アクリロイルオキシ)
エチルトリアルキルホスホニウムクロライド(以下、A
ETRと略記する)、即ち、(1)2−(アクリロイル
オキシ)エチルトリエチルホスホニウムクロライド(以
下、AETEと略記する)、(2)2−(アクリロイル
オキシ)エチルトリブチルホスホニウムクロライド(以
下、AETBと略記する)、(3)2−(アクリロイル
オキシ)エチルトリオクチルホスホニウムクロライド
(以下、AETOと略記する)、及び3種の2−(メタ
クリロイルオキシ)エチルトリアルキルホスホニウムク
ロライド(以下、METRと略記する)(4)2−(メ
タクリロイルオキシ)エチルトリエチルホスホニウムク
ロライド(以下、METEと略記する)(5)2−(メ
タクリロイルオキシ)エチルトリブチルホスホニウムク
ロライド(以下、METBと略記する)(6)2−(メ
タクリロイルオキシ)エチルトリオクチルホスホニウム
クロライド(以下、METOと略記する)とN−イソプ
ロピルアクリルアミド(以下、NIPAAmと略記す
る)及びN,N−メチレンビスアクリルアミド(以下、
MBAAmと略記する)のモル比が下記の表1に示す様
に、AETR:NIPAAm:MBAAm=x:10
0:y(x、yは簡単な整数;NIPAAmの重量は
2.263gに固定)及びMETR:NIPAAm:M
BAAm=x:100:y(x、yは簡単な整数;NI
PAAmの重量は2.263gに固定)となるようにそ
れぞれを秤量し、これをジメチルスルホキシド(DMS
Oと記す)20mlに溶解させた。
【0053】その溶液を重合試験管に移し、重合開始剤
としてAIBN33mgを加え、水浴中で1時間窒素置
換した。その後氷浴中で固化させ、熔封後反応温度50
℃で24時間振とうしながら重合を行った。得られた共
重合体をアセトン中に沈澱させデカンテーションを行
い、次にイオン交換水中で温度を下げ上げすることでゲ
ルを膨脹、収縮させ未反応ポリマーやDMSOを除去し
た。その後共重合体をシャーレ上で風乾し、常温真空乾
燥器で絶乾した。
【0054】<物性評価> ・リンの含有量 乾燥状態の吸水性高分子を0.1g秤量し、ケルダール
フラスコに入れ、濃硝酸10mlを加える。弱火で突沸
を注意しながら加熱し、褐色の蒸気が弱まるまで加熱
後、放冷した。放冷後、60%過塩素酸を10ml加
え、中火で全量溶解させ、次いで、強火でケルダールフ
ラスコ内を白煙で満たし、この状態のまま2〜3時間加
熱した。放冷後、フラスコ内の溶液の全量を100ml
のメスフラスコに入れイオン交換水で100mlに希釈
した。この溶液を50mlメスフラスコに10または2
0mlとり、これにフェノールフタレイン1滴を加え微
紅色を示すまで希アンモニア水(1:4)を加えた。次
に、5mol/dm3硝酸0.25%メタバナジウム酸
アンモニウム水溶液5ml、5%モリブデン酸アンモニ
ウム水溶液5mlを順次加えて、イオン交換水で50m
lに希釈した。この溶液の440nmにおける吸光度を
紫外可視分光光度計(SIMADZU製 UV160
A)を用いて測定し、100ppmリン標準液から同様
に調製した検量線を用いて、リン含有量を次式(3)に
より求めた。
【0055】
【数1】
【0056】 A;検量線から求めた測定液中のリンの含量(mg) V;試料溶液全量(ml) v;比色法に用いた試料溶液量(ml) W;測定に用いた乾燥共重合体の重量(g) 共重合体中のリンの含有量を表1及び表2に示した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】・吸水量の測定 1.橋架剤(MBAAm)の仕込み量3モル%のAET
R(METR)−NIPAAm−MBAAm共重合体の
吸水量と温度依存性 共重合体時の橋架剤(MBAA
m)の仕込み量を3モル%にして得られたAETR−N
IPAAm−MBAAm共重合体及びMETR−NIP
AAm−MBAAm共重合体の吸水量を下記方法により
求め、その結果をそれぞれ図1〜3、図4〜6に示し
た。
【0060】得られた共重合体を、不織布製の袋に入
れ、共重合体に対し過剰のイオン交換水等に浸した。所
定時間後、水溶液から袋を取り上げ、ゲル表面、袋表面
の水分を拭き取り、その重量(A)を測定た。また、不
織布製の袋自体の吸水量(B)も測定した。この値と共
重合体の乾燥重量(C)を測定重量(A)から差し引
き、共重合体の膨脹重量とした。この膨脹重量を乾燥重
量(C)で割ったものを吸水量(W)とした(下記式
(4))。
【0061】また、吸水量は十分に吸水平衡に達する2
4時間ゲルを浸漬させた後、3〜60℃まで6時間ごと
に吸水量を測定した。
【0062】
【数2】
【0063】 A;測定重量 B;空袋の吸水重量 C;共重合体の乾燥重量
【0064】図1〜3の結果より、全ての共重合体にお
いて温度が上昇するにつれて、その吸水量が減少するこ
とが解る。このことはNIPAAmの感温性の効果によ
りゲルが30℃付近で急激に収縮したためと考えられ
る。また、AETE、AETB、AETOの吸水量の比
較をするとAETE>AETB>AETOとなった。こ
れは、アルキル鎖の長さが短いものほど親水性が高いこ
とを示している。また、AETE、AETBでは、それ
ぞれの導入量が増加するにつれて吸水量も増加した。こ
れはリン含量が増加したため荷電によって浸透圧が大き
くなり、吸水量が増加したためと考えられる。AETO
では、AETEやAETBとは異なり、導入量の違いに
より吸水量の差はあまり見られず、逆にAETO−NI
PAAm−MBAAm(7:100:3)の場合が、最
も低いことが解った。これはホスホニウム基の導入量の
増加に伴い、疎水性であるオクチル基の導入により、共
重合体がより疎水的になったためと考えられる。
【0065】図4〜6の結果から、METRもAETR
と同様に温度を上げるにつれて吸水量は減少したが、導
入量による差はあまり見られなかった。このことはメタ
クリロイルオキシがアクリロイルオキシよりも疎水性が
強いため浸透圧の差の効果が明白に出現しなかったもの
と考えられる。
【0066】2.橋架け度の異なるAETB−NIPA
Am−MBAAm共重合体の吸水量と温度依存性 共重合時のMBAAmの仕込み量を変えて合成したAE
TB−NIPAAm−MBAAm三次元共重合体の吸水
量を種々の温度で測定した。その結果を図7に示した。
【0067】図7の結果から、橋架け剤の仕込み量1m
ol%の共重合体の吸水量は高いが、3.5mol%の
ものではかなり減少が見られた。このことは3.5mo
l%のMBAAmで合成した共重合体では橋架け密度が
大きいため、あまり吸水できなかったと考えられる。
【0068】3.アルキル鎖の長さが異なるAETR
(METR)−NIPAAm−MBAAm(3:10
0:1)共重合体の吸水量の温度依存性 アルキル鎖の長さの異なるAETR(METR)−NI
PAAm−MBAAm(3:100:1)共重合体の吸
水量を種々の温度で測定した。その結果をぞれぞれ図
8、図9に示した。
【0069】図8、図9の結果から、これまで、吸水量
は温度の上昇に従って吸収量が減少したのに対して、A
ETE−NIPAAm−MBAAm共重合体では30℃
付近まで大きな増加を示し、それ以上の温度では、また
減少した。これは親水性の高いアルキル鎖の短いAET
EにおいてはAETRのエステルとNIPAAmのアミ
ド間で形成した水素結合が温度上昇によって切れたため
吸水量が増加したのではないかと考えられる。又、ME
TRについても同様な結果が得られた。
【0070】4.AETR−NIPAAm−MBAAm
共重合体の尿素及び食塩水での吸水量変化 AETR−NIPAAm−MBAAm共重合体の尿素及
び食塩水での吸水量の変化をそれぞれ図10、図11に
示した。
【0071】図10、図11の結果から、尿素を添加す
るにつれて、吸水量が増加し、さらに添加するにつれて
吸水量は減少した。この吸水量の増加は、尿素によって
高分子間の水素結合が切れたためと考えられる。また過
剰に添加した場合の吸水量の減少は、高分子への水の水
素結合を尿素が破壊し、高分子の親水性を低下させるた
めと考えられる。一方、NaCl水溶液の場合、NaC
l水溶液の濃度が増加するにつれて吸水量は大きく減少
する結果となった。このことはイオンの増加によってゲ
ル内外の浸透圧差が減少したためと考えられる。
【0072】5.AETR−NIPAAm−MBAAm
共重合体の尿素(2.0mol/l)水溶液中、および
NaCl(0.5mol/l)水溶液中における吸水量
の温度依存性 AETR−NIPAAm−MBAAm共重合体の尿素
(2.0mol/l)水溶液中、およびNaCl(0.
5mol/l)水溶液中における吸水量の温度依存性を
それぞれ図12、図13に示した。
【0073】図12、図13の結果から、AETE、A
ETB及びAETOを含む全ての共重合体の場合、20
℃までの温度上昇に伴い吸水量は増加し、その後低下す
ることが認められた。しかし、吸水量自体は、AETO
を含む共重合体を除いてかなり減少した。一方、NaC
l溶液中では、いずれの共重合体も温度の上昇に伴い、
吸収量は減少した。これはポリNIPAAmの感温性の
効果によるものであると考えられる。また、吸水量は、
尿素添加の場合に比べてかなり低下した。 <抗菌試験>6種の共重合体AETE−NIPAAm−
MBAAm(=7:100:3)、AETB−NIPA
Am−MBAAm(=7:100:3)、AETB−N
IPAAm−MBAAm(=7:100:3)、MET
E−NIPAAm−MBAAm(=7:100:3)、
METB−NIPAAm−MBAAm(=7:100:
3)、METB−NIPAAm−MBAAm(=7:1
00:3)につき抗菌試験を行った。
【0074】三角フラスコにイオン交換水20mlを入
れて滅菌し、実験開始の前日に各共重合体0.1gを加
え膨潤させた。グラム陽性菌の代表としてスタフィロコ
ッカス・オーレウス(Staphylococcus
aureus)IFO13276を本試験に用い、懸濁
液の660nmでの吸光度(O.D.660)を分光光
度計で約0.2に調整した。この懸濁液20mlを先に
用意した樹脂の入った三角フラスコに加えて全量を40
mlとし(この時の菌数は、107 〜108 cell/
ml)とした。)、この三角フラスコを30℃で8の字
振とうさせながら所定時間後の懸濁液のO.D.660
および残存生菌数を測定した。また、同時に空実験も行
った。AETR−NIPAAm−MBAAmの抗菌試験
の結果を図14に、METR−NIPAAm−MBAA
mの抗菌試験の結果を図15に示した。
【0075】なお、生菌数の測定は下記方法により求め
た。9mlの無菌水を試験管に準備しておき、菌懸濁液
1mlを採取して10倍希釈し、この操作を適当な回数
繰り返し、使用する倍率の菌懸濁液0.1mlを採取し
平面培地に広げ、この平面培地を上下逆さまにしてふ卵
器に入れ、30℃で15〜24時間増殖させた後、コロ
ニー数を計測した。生菌数は下記式(5)により算出し
た。
【0076】
【数3】
【0077】図14、図15の結果から、全体的にアル
キル鎖が短いホスホニウム基を含む共重合体のほうが、
膨潤度が大きいため菌に対する接触面積も大きかったた
めと考えられる。
【0078】
【発明の効果】上記したとおり、本発明の抗菌感温性吸
水性樹脂によれば、特定の温度で優れた高吸水性を有
し、さらに且つ短時間の接触で十分な抗菌効果を有する
優れた効果が得られる。また、本発明の製造方法によれ
ば上記の抗菌感温性吸水性樹脂を容易に得ることができ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】AETE−NIPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図2】AETB−NIPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図3】AETO−NIPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図4】METE−NIPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図5】METB−NIPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図6】METO−NIPAAm−MBAAm共重合体
の吸水量の温度依存性を示す図である。
【図7】橋架け度の異なるAETB−NIPAAm−M
BAAm共重合体の吸水量の温度依存性を示す図であ
る。
【図8】アルキル鎖の異なるAETR−NIPAAm−
MBAAm共重合体の吸水量の温度依存性を示す図であ
る。
【図9】アルキル鎖の異なるMETR−NIPAAm−
MBAAm共重合体の吸水量の温度依存性を示す図であ
る。
【図10】AETR−NIPAAm−MBAAm共重合
体の尿素溶液中での尿素濃度と吸水量変化を示す図であ
る。
【図11】AETR−NIPAAm−MBAAm共重合
体の食塩溶液中での食塩濃度と吸水量変化を示す図であ
る。
【図12】AETR−NIPAAm−MBAAm共重合
体の尿素水溶液中における吸水量の温度依存性を示す図
である。
【図13】AETR−NIPAAm−MBAAm共重合
体の食塩水溶液中における吸水量の温度依存性を示す図
である。
【図14】AETR−NIPAAm−MBAAm共重合
体の抗菌試験の結果を示す図である。
【図15】METR−NIPAAm−MBAAm共重合
体の抗菌試験の結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志村 征爾 東京都江東区亀戸9丁目11番1号 日本化 学工業株式会社研究開発本部内 Fターム(参考) 4H011 AA02 AA03 BA01 BB17 BB19 BC06 4J100 AL08Q AL62R AM15P AM17P AM19P AM24R BA62Q CA04 CA05 CA23 DA22 DA37 DA71 FA03 JA19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2
    3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐
    状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R3 は同時に水
    素原子であることはない。)で表されるN−アルキル
    (メタ)アクリルアミドと、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R4 、R5 、R6 は、炭素数1〜8の直鎖状ま
    たは分岐状のアルキル基を示し、X- はアニオンを示
    し、Yは水素原子、低級アルキル基またはアリール基を
    示し、Zはアルキレン基を示す。)で表されるアクリル
    基を有するホスホニウム塩系単量体とを架橋剤の存在下
    で重合した共重合体を含有することを特徴とする抗菌感
    温性吸水性樹脂。
  2. 【請求項2】 前記共重合体中の含リン量が、Pとして
    0.1〜1.0mmol/gである請求項1記載の抗菌
    感温性吸水性樹脂。
  3. 【請求項3】 下記一般式(1) 【化3】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2
    3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐
    状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R3 は同時に水
    素原子であることはない。)で表されるN−アルキル
    (メタ)アクリルアミドと、下記一般式(2) 【化4】 (式中、R4 、R5 、R6 は、炭素数1〜8の直鎖状ま
    たは分岐状のアルキル基を示し、X- はアニオンを示
    し、Yは水素原子、低級アルキル基またはアリール基を
    示し、Zはアルキレン基を示す。)で表されるアクリル
    基を有するホスホニウム塩系単量体とを、架橋剤および
    触媒の存在下で、溶媒中で共重合させることを特徴する
    請求項1記載の抗菌感温性吸水性樹脂の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009517622A (ja) * 2005-11-28 2009-04-30 オプティマイアー ホールディング ベー フェー イー オー 露点冷却装置
WO2020032224A1 (ja) * 2018-08-10 2020-02-13 三洋化成工業株式会社 被覆生物活性物質

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JPWO2020032224A1 (ja) * 2018-08-10 2021-08-10 三洋化成工業株式会社 被覆生物活性物質
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