JPH11131680A - 硬質木片セメント板 - Google Patents

硬質木片セメント板

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JPH11131680A
JPH11131680A JP33870697A JP33870697A JPH11131680A JP H11131680 A JPH11131680 A JP H11131680A JP 33870697 A JP33870697 A JP 33870697A JP 33870697 A JP33870697 A JP 33870697A JP H11131680 A JPH11131680 A JP H11131680A
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JP
Japan
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wood chip
chip cement
water
cement board
layer
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Application number
JP33870697A
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English (en)
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Takaaki Kaneko
貴昭 金子
Kenji Takahashi
賢司 高橋
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/14Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing calcium sulfate cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20Resistance against chemical, physical or biological attack
    • C04B2111/27Water resistance, i.e. waterproof or water-repellent materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷房や暖房によって裏面に結露しても、寸法
変化がなく、冬期に凍害が発生しない硬質木片セメント
板を提供する。 【解決手段】 木片セメント板本体3の裏面を平滑に切
削し、裏面に不透水性塗料層5を設け、更に、耐ブロッ
キング層6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として外壁等の建
築材料として用いられる硬質木片セメント板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硬質木片セメント板は、特開平4
−203610号公報に記載あるように、外壁パネル等
の建築材料として多く使用されている。この硬質木片セ
メント板は、特公平5−13098号公報に記載あるよ
うに、ポルトランドセメントと木質補強材と水とからな
る混合物を加圧した状態でポルトランドセメントを硬化
させて製造されている。
【0003】又、別の製造方法として、特公昭59−1
8339号公報に記載あるように、加熱硬化型セメント
組成物と木質補強材とからなる混合物を加圧・加熱して
熱硬化型セメント組成物を硬化させる方法も知られてい
る。この際の加熱硬化型セメント組成物はポルトランド
セメント、アルミナセメント、無水石膏または(及び)
半水石膏、有機カルボン酸のアルカリ金属塩とからなる
ものである。
【0004】そして、この硬質木片セメント板を、工場
で製造し、積み重ねて保管していて、必要に応じて、直
接建物に取り付けたり、又は、この硬質木片セメント板
にフレームを取り付けて外壁パネルとし、この外壁パネ
ルを建物に取り付けて使用することが多い。この積み重
ねて保管している間に上下の硬質木片セメント板が接着
することを防止するために、積み重ねた硬質木片セメン
ト板の間に金網を挟んでいた。尚、セメント組成物と木
質補強材と水とを混合し、この混合物を加圧板で挟んで
加圧する際にも、混合物と加圧板との間に金網を挟ん
で、余分の水を排出し易くしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この硬質木片
セメント板を建物に取り付けて使用していると、夏場、
室内の冷房によって硬質木片セメント板近傍の空気が冷
却されて発生した水分が硬質木片セメント板の裏面に結
露し、この結露した水分を硬質木片セメント板が吸収し
て膨張したり、乾燥して収縮したり、あるいは、この膨
張収縮に起因して反ったりして寸法が変化し、取り付け
られている硬質木片セメント板と隣の硬質木片セメント
板との間が開き、この間から雨水が浸入するという問題
がある。
【0006】又、冬場では、暖房によって温められた水
分を多く含む空気が冷たい硬質木片セメント板によって
冷却されて凝縮した水分が硬質木片セメント板の裏面に
結露し、この結露した水分を硬質木片セメント板が吸収
し膨張したり乾燥して収縮したりして寸法が変化し、取
り付けられている硬質木片セメント板と隣の硬質木片セ
メント板との間が開き、この間から雨水が浸入するとい
う問題がある他に、この吸収した水分が夜になって凍っ
て、凍害が発生するという問題がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、冷房や暖房によ
って裏面に結露しても、膨張したり収縮する寸法変化が
なく、冬期に凍害が発生しない硬質木片セメント板を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するためになされたものであって、請求項1記載の発
明は、木片セメント板本体の裏面に不透水性塗料層が設
けられているものである。
【0009】請求項2記載の発明は、木片セメント板本
体の裏面に不透水性塗料層が設けられ、この不透水性塗
料層の上に、耐ブロッキング層が設けられているもので
ある。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明に使用する木片セメント板本体の裏面が平滑
に切削されているものである。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載の発明に使用する木片セメント板本体の裏面がワイ
ドベルトサンダーなる切削装置で平滑に切削されている
ものである。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1または2
記載の発明に使用する木片セメント板本体の裏面が30
番以上のベルトを取り付けたワイドベルトサンダーなる
切削装置で平滑に切削されているものである。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1〜5記載
の発明に使用する木片セメント板本体が、ポルトランド
セメント50〜96重量部、アルミナセメント2〜25
重量部、無水石膏又は(及び)半水石膏1.5〜15重
量部、有機カルボン酸のアルカリ金属塩0.2〜2.0
重量部からなるセメント組成物と木質補強材と水とを混
合し、加熱プレスで加圧・加熱してセメント組成物を硬
化させたものである。
【0014】請求項1記載の発明や請求項2記載の発明
における不透水性塗料層とは、塗布した塗料が不透水性
の皮膜を形成した塗料層をいい、この際に使用される塗
料としては合成樹脂を溶剤に溶解させた合成樹脂溶液を
主成分とした塗料や、合成樹脂を水の中に分散させた合
成樹脂エマルジョンを主成分とした塗料が好ましい。特
に、アクリル系樹脂やアクリル−スチレン系樹脂を主成
分とした塗料やウレタン系樹脂を主成分とした塗料が好
適である。
【0015】請求項2記載の発明における耐ブロッキン
グ層とは離型性のよい材料の層をいい、テフロン樹脂
層、シリコーン樹脂層、アルキル基と極性基とが結合し
た高分子化合物の層等がある。
【0016】アルキル基と極性基とが結合した高分子化
合物としては、特開平3−86776号公報、特開平3
−86778号公報、特開平5−295332号公報に
記載あるようなポリアルキレンイミンやポリビニルアル
コール等のイソシアネートと反応する活性水素を有する
高分子と、高級脂肪族基を有するイソシアネートとを反
応させた長鎖アルキル系離型剤が好ましい。
【0017】又、シリコーン樹脂層としては、シリコー
ン樹脂を溶剤に溶解した溶液や、付加硬化型シリコーン
やエマルジョン型シリコーン等を塗布して乾燥したり硬
化させたものが好適である。
【0018】請求項1または2記載の発明に使用する木
片セメント板本体の裏面は成形した状態のままでもよい
が、この裏面を請求項3記載のように平滑に切削する
と、裏面が美麗になるだけでなく、少量の不透水性塗料
で裏面全体を不透水性塗料層とすることができるので好
ましい。この裏面を平滑にする手段としては、適宜でよ
いが、一般に、ワイドベルトサンダーなる切削装置で平
滑にする方法と、ダイヤモンドサンダーなる切削装置で
平滑にする方法との2通りが主に使用される。
【0019】ワイドベルトサンダーなる切削装置は表面
に研磨材の粒子の付着した幅広のベルトと、この下方に
設けられた移動する台とからなる。そして、台の上に木
片セメント板本体を載せて、回転している幅広のベルト
の下を移動させて、研磨材の粒子の付着した面を木片セ
メント板本体に押し付けて表面を切削する方法である。
【0020】ダイヤモンドサンダーなる切削装置は軸と
この軸にほぼ直交する面とからなり、この面の表面にダ
イヤモンドの粉末を付着させたものであり、軸を中心に
して回転させ、この回転しているダイヤモンドの粉末の
付着している面を木片セメント板本体に押し付けて表面
を切削する方法である。
【0021】木片セメント板本体を上記2方法で切削す
ると、前者が不透水性塗料を塗装し易い表面になり、ス
プレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗装等の一般の塗装方
法で美麗に塗装できるのに対して、後者は回転している
面に付着しているダイヤモンドの細かな凹凸によって木
片セメント板本体の裏面を引っ掻くので、この裏面には
ダイヤモンドの傷が形成されて、切削した表面が滑らか
になり難く、しかも、木片セメント板本体の場合には、
中にある木質補強材を引っ掻いて細かい刺状の木質補強
材が突出する。従って、塗装し難い表面になる。そのた
め、ダイヤモンドサンダーなる切削装置で切削する場合
には、不透水性塗料を塗装する前にシャワーコート・エ
アカット塗装を塗装する必要がある。従って、請求項4
記載の発明のようにワイドベルトサンダーで平滑に切削
することが好ましい。
【0022】特に、請求項5記載のように、30番以上
(番号が大きいほど研磨材の粒子が細かい)のベルトを
取り付けたワイドベルトサンダーなる切削装置を使用し
て平滑にするとベルトの表面に付着されている粒子が細
かく、従って、切削された表面が凹凸のない平滑な表面
となるので好ましい。
【0023】請求項1〜請求項5記載の発明に使用する
木片セメント板本体は、特公平5−13098号公報に
記載ある組成物を常温で加圧し硬化させた板状体でもよ
いし、特公昭59−18339号公報に記載されている
組成物を加圧・加熱し硬化させた板状体でもよいが、請
求項5記載のように、加圧・加熱し硬化させた板状体が
速く製造でき生産性がよいので好ましい。
【0024】請求項6記載の木質補強材としては木材や
木製品を薄くスライスしたものや粉末が使用される。こ
こで、表面層に使用される木質補強材としては、木粉等
の粉末を多く含む木質補強材を使用すると表面が緻密に
なり美麗になるので好ましい。又、裏面層に使用される
木質補強材としては、長さ/厚みの大きい薄くスライス
した木片を多く含む木質補強材を使用すると機械的強度
の大きくなるので好ましい。
【0025】この木質補強材の材質としては、常温で硬
化する硬質木片セメント板に使用される米栂、エゾ松、
赤松、アカラワン、ブナ等は勿論のこと、従来、セメン
トの硬化を妨害する成分を含んでいるので、常温で硬化
させる硬質木片セメント板には使用されない杉、カラ
松、メラビ等でも、加熱硬化させる硬質木片セメント板
は速く硬化するために妨害する成分が抽出する時間がな
く、従って、セメント組成物が良好に硬化するので使用
できる。又、セメント組成物としては、ポルトランドセ
メント、アルミナセメント、無水石膏または/および半
水石膏、有機カルボン酸のアルカリ金属塩からなる組成
物を使用しいてるが、更に必要あらば、消石灰を添加し
てもよい。
【0026】この請求項3記載の発明において、ポルト
ランドセメントを50〜96重量部、アルミナセメント
を2〜25重量部、無水石膏又は(及び)半水石膏を
1.5〜15重量部、有機カルボン酸のアルカリ金属塩
を0.2〜2.0重量部とする理由は、これ以外では加
熱したときに十分強固に硬化せずそのため良好な硬質木
片セメント板が製造できないからである。
【0027】(作用)請求項1記載の発明では、木片セ
メント板本体の裏面に不透水性塗料層が設けられている
から、硬質木片セメント板を建物に取り付けて使用して
いるときに、冷房や暖房によって結露した水分が硬質木
片セメント板の裏面に付着しても、この水分を不透水性
塗料層が遮断し硬質木片セメント板が吸収しない。従っ
て、硬質木片セメント板が膨張したり収縮することがな
い。その結果、硬質木片セメント板と隣の硬質木片セメ
ント板との間から雨水が浸入せず、又、凍害が発生しな
い。
【0028】請求項2記載の発明では、木片セメント板
本体の裏面に不透水性塗料層が設けられ、この不透水性
塗料層の上に、耐ブロッキング層が設けられているか
ら、この硬質木片セメント板を建物に取り付けて使用し
ても、請求項1記載の発明と同様に、結露した水分をこ
の不透水性塗料層が遮断し、硬質木片セメント板が吸収
しない。その結果、硬質木片セメント板と隣の硬質木片
セメント板との間から雨水が侵入せず、又、凍害が発生
しない。又、耐ブロッキング層があるから、工場で製造
した硬質木片セメント板を積み重ねて保管する際に、複
数枚の硬質木片セメント板を直接積み重ねても上下の硬
質木片セメント板が接着しない。従って、剥がれ難くな
ることがない。
【0029】請求項3記載の発明では、請求項1または
2記載の発明に使用する木片セメント板本体の裏面が平
滑に切削されているから、裏面が美麗になるだけでな
く、少量の不透水性塗料を塗布するだけで、均一に隙間
無く不透水性塗料層を設けることができる。
【0030】即ち、従来は、特開平5−302395号
公報に記載あるように、セメント組成物と木質補強材と
水とを混合して加圧して木片セメント板本体を製造する
際に、発生する水を除くために型板との間に金網を設け
ることが多かった。このように金網を使用すると、製造
した木片セメント板本体の裏面には金網の模様が形成さ
れていて、この裏面に不透水性塗料層を隙間なく設ける
ためには多量の不透水性塗料を必要としていたが、裏面
を平滑に切削することにより少量の不透水性塗料で不透
水性塗料層を隙間なく設けることができる。
【0031】又、このように不透水性塗料の塗布量が少
なくなるから、この不透水性塗料を乾燥して不透水性塗
料層を形成させる際の乾燥工程を短くすることができ
る。
【0032】請求項4記載の発明では、木片セメント板
本体の裏面がワイドベルトサンダーなる切削装置で平滑
に切削されているから、不透水性塗料を塗装し易い平滑
な表面になる。従って、不透水性塗料の塗布量を削減で
きる。又、このように不透水性塗料の塗布量が少なくな
るから、この不透水性塗料を乾燥して不透水性塗料層を
形成させる際の乾燥工程を短くすることができる。
【0033】又、このワイドベルトサンダーなる切削装
置は表面に研磨材の粒子の付着した幅広のベルトと、こ
の下方に設けられた移動する台とからなり、台の上に木
片セメント板本体を載せて、回転している幅広のベルト
の下を通過させて、研磨材の粒子の付着した面を木片セ
メント板本体に押し付けて表面を切削する方法であるか
ら、台とベルトの間を通過する木片セメント板本体の厚
みは台とベルトとの隙間によって決定される。従って、
木片セメント板本体の厚みがほぼ均一になり、厚みの精
度が向上する。
【0034】請求項5記載の発明では、木片セメント板
本体の裏面が30番以上のベルトを取り付けたワイドベ
ルトサンダーなる切削装置で平滑に切削されているか
ら、不透水性塗料を塗装するに適した平滑な表面とな
る。
【0035】請求項6記載の発明は、請求項1〜5記載
の発明に使用する木片セメント板本体が、ポルトランド
セメント50〜96重量部、アルミナセメント2〜25
重量部、無水石膏又は(及び)半水石膏1.5〜15重
量部、有機カルボン酸のアルカリ金属塩0.2〜2.0
重量部からなるセメント組成物と木質補強材と水とを混
合し、加熱プレスで加圧・加熱してセメント組成物を硬
化させたものであるから、硬質木片セメント板が速く製
造でき、従って、生産性が上がる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。 (実施例1)図1および図2は本発明の一実施例を示す
もので、図1(イ)は硬質木片セメント板の斜視図、
(ロ)は(イ)の裏面を示す一部切欠斜視図、図2は硬
質木片セメント板の製造方法を示すもので、(イ)は型
板の説明図、(ロ)は型板の上に表面層を層状に設けた
状態を示す説明図、(ハ)は裏面層を層状に設けた状態
を示す説明図、(ニ)は全体を加圧している状態を示す
説明図、(ホ)は不透水性塗料層を設けている状態を示
す説明図、(ヘ)は耐ブロッキング層を設けている状態
を示す説明図である。
【0037】図1および図2において、1は鋼製の型板
であり、この型板1には表面全体11に岩肌状の凹凸が
設けられ、且つ、格子状の突起12が設けられている。
2は加圧板であり、この加圧板2は表面が平滑な鋼板で
ある。
【0038】3は硬質木片セメント板であり、この硬質
木片セメント板3は、図1に示すように、表面層41、
裏面層42とからなる木片セメント板本体4と、裏面に
設けられた不透水性塗料層5と耐ブロッキング層6とか
らなる。
【0039】表面層41および裏面層42は、米栂の木
片と木粉35重量部、セメント組成物100重量部(ポ
ルトランドセメント50重量部、アルミナセメント25
重量部、半水石膏15重量部、消石灰9重量部、クエン
酸ナトリウム1重量部)、水60重量部からなる混合物
を加熱硬化させたものである。そして、表面層41には
木粉が多く含まれているし、裏面層42には木片が多く
含まれている。
【0040】不透水性塗料層5はアクリル系エマルジョ
ンを主成分とする塗料が木片セメント板本体4の裏面に
塗布され硬化して形成された層である。そして、この不
透水性塗料層5があるから、裏面に水滴が付着しても木
片セメント板本体4に水分が透過しないようになってい
る。
【0041】耐ブロッキング層6はエマルジョン型シリ
コーンを不透水性塗料層5の上に塗布し硬化し形成した
層である。そして、この耐ブロッキング層6があるか
ら、硬質木片セメント板を重ねて保管しても接着しない
ようになっている。
【0042】7はプレス機であり、このプレス機7は固
定盤71と上下に移動する移動盤72とからなり、この
固定盤71と移動盤72との間に被加圧物を挟んで、移
動盤72を下方に移動させて加圧するものである。そし
て、この固定盤71と移動盤72の表面近傍にニクロム
線73が埋設されていて、このニクロム線73に電流を
流すと被加圧物を加熱できるようになっている。8は不
透水性塗料を塗布する塗装装置である。9はエマルジョ
ン型シリコーンを塗布する塗装装置である。
【0043】次に、この硬質木片セメント板の製造方法
について説明する。米栂の木片と木粉35重量部、セメ
ント組成物100重量部(早強ポルトランドセメント8
0重量部、アルミナセメント10重量部、半水石膏6重
量部、消石灰4重量部、クエン酸ナトリウム0.2重量
部)、水60重量部からなる混合物41、42を製造
し、木粉の多い表面層用の混合物41を、図2(ロ)に
示すように、型板1の表面にほぼ均一に展開し、この上
に図2(ハ)に示すように、木片の多い裏面層用の混合
物42をほぼ均一に展開し、この上に加圧板2の載せ、
図2(ニ)に示すように、型板1と加圧板2の上下から
全体をプレス機7で30kgf/cm2 (2.9MP
a)の圧力で加圧すると同時に、90〜97℃に加熱
し、12分後にプレス機から取り出したところ、厚み1
8mmの木片セメント板本体4が製造できた。
【0044】このようにようにして製造した木片セメン
ト板本体4は、ポルトランドセメント50〜96重量
部、アルミナセメント2〜25重量部、無水石膏又は
(及び)半水石膏1.5〜15重量部、有機カルボン酸
のアルカリ金属塩0.2〜2.0重量部からなるセメン
ト組成物と木質補強材と水とを混合し、加熱プレスで加
圧・加熱してセメント組成物を硬化させたものであるか
ら、木片セメント板本体4を12分という短時間で製造
することができ、従って、硬化に1〜2日必要な常温硬
化の木片セメント板と比較して生産性が上がる。
【0045】又、表面層41には木粉を多く含む木質補
強材を使用するから表面が緻密になり美麗であるし、
又、裏面層42には木片を多く含む木質補強材を使用す
るから機械的強度の大きい木片セメント板本体4とな
る。
【0046】次に、この木片セメント板本体4の裏面
に、図2(ホ)に示すように、塗装装置8でアクリル系
エマルジョンを主成分とする不透水性塗料を木片セメン
ト板本体4の裏面に塗布し加熱し硬化させて不透水性塗
料層5を設け、更に、この上に、図2(ヘ)に示すよう
に、塗装装置9でエマルジョン型シリコーンからなる耐
ブロッキング材を塗布し硬化させて耐ブロッキング層6
を設けて硬質木片セメント板3を製造した。
【0047】この硬質木片セメント板3を積み重ねて保
管した。すると、木片セメント板本体4の裏面には、不
透水性塗料層5の上に、耐ブロッキング層6が設けられ
ているから、硬質木片セメント板3と硬質木片セメント
板3とを直接積み重ねても上下の硬質木片セメント板3
が接着して剥がれ難くなることがない。従って、積み重
ねる操作が簡単になり、製造費が安価になる。
【0048】次に、この保管している硬質木片セメント
板3を取り出して、硬質木片セメント板3の周囲に断面
ロ字形の長尺体からなるフレームを取り付け、このフレ
ームを建物の外壁部分に取り付ける。
【0049】このようにして硬質木片セメント板3を建
物に取り付けて使用している間に、冷房や暖房によって
結露して水分が硬質木片セメント板3の裏面に付着して
も、木片セメント板本体4の裏面に不透水性塗料層5が
設けられているから、この水分を不透水性塗料層5が遮
断し、硬質木片セメント板3が吸収しない。従って、硬
質木片セメント板3が膨張てないし収縮しない。その結
果、硬質木片セメント板3と隣の硬質木片セメント板3
との間から雨水が浸入することがないし、又、凍害が発
生することがなく極めて良好な外壁である。
【0050】次に、この硬質木片セメント板3が寸法変
化しないことをみるために、次に示す実験をした。硬質
木片セメント板3を100mm×100mmに切断し、
この硬質木片セメント板3の小口および表面から湿気を
吸収することを防ぐために同じ不透水性塗料層5と耐ブ
ロッキング層6とを設け、この硬質木片セメント板3を
雰囲気温度30℃、湿度30%の条件の部屋に4日間放
置した後、雰囲気温度30℃、湿度90%の部屋に4日
間放置したところ、含水率変化は1.1%、寸法変化率
0.05%であった。
【0051】比較のために不透水性塗料層5と耐ブロッ
キング層6を設けない硬質木片セメント板について同じ
実験を行ったところ、含水率変化は2.0%、寸法変化
率0.115であった。この実験から、不透水性塗料層
5と耐ブロッキング層6を設けることにより含水率変化
や寸法変化率が半減していることが判る。
【0052】(実施例2)図3は本発明の他の実施例を
示すもので、硬質木片セメント板の製造方法を示すもの
で、(イ)は型板の説明図、(ロ)は型板の上に表面層
を層状に設けた状態を示す説明図、(ハ)は裏面層を層
状に設けた状態を示す説明図、(ニ)は全体を加圧して
いる状態を示す説明図、(ホ)は木片セメント板本体の
裏面を切削している状態を示す説明図、(ヘ)は不透水
性塗料層を設けている状態を示す説明図、(ト)は耐ブ
ロッキング層を設けている状態を示す説明図である。
【0053】図3に示す実施例2を図1および図2に示
す実施例1と比較すると、木片セメント板本体4aの裏
面が切削装置85aで切削されていることが異なる。そ
の他の構造は実施例1と同じであるから説明を省略す
る。
【0054】次に、この硬質木片セメント板の製造方法
について説明する。尚、実施例1と同じ部分を示すとき
には、実施例1に使用した符号にaを付して説明する。
米栂の木片と木粉35重量部、セメント組成物100重
量部(早強ポルトランドセメント80重量部、アルミナ
セメント10重量部、半水石膏6重量部、消石灰4重量
部、クエン酸ナトリウム0.2重量部)、水60重量部
からなる混合物41a、42aを製造し、木粉の多い表
面層用の混合物41aを、図3(ロ)に示すように、型
板1aの表面にほぼ均一に展開し、この上に図3(ハ)
に示すように、木片の多い裏面層用の混合物42aをほ
ぼ均一に展開し、この上に金網75aを載せ、この上に
加圧板2aの載せ、図3(ニ)に示すように、型板1a
と加圧板2aの上下から全体をプレス機7aで30kg
f/cm2 (2.9MPa)の圧力で加圧すると同時
に、90〜97℃に加熱し、12分後にプレス機7aか
ら取り出したところ、厚み18mmの木片セメント板本
体4aが製造できた。
【0055】このようにようにして製造した木片セメン
ト板本体4aは、ポルトランドセメント50〜96重量
部、アルミナセメント2〜25重量部、無水石膏又は
(及び)半水石膏1.5〜15重量部、有機カルボン酸
のアルカリ金属塩0.2〜2.0重量部からなるセメン
ト組成物と木質補強材と水とを混合し、加熱プレスで加
圧・加熱してセメント組成物を硬化させたものであるか
ら、木片セメント板本体4aを12分という短時間で製
造することができ、従って、硬化に1〜2日必要な常温
硬化の木片セメント板と比較して生産性が上がる。
【0056】又、表面層41aには木粉を多く含む木質
補強材を使用するから表面が緻密になり美麗であるし、
又、裏面層42aには木片を多く含む木質補強材を使用
するから機械的強度の大きい木片セメント板本体4aと
なる。
【0057】次に、この木片セメント板本体4aの裏面
を、図3(ホ)に示すように、切削機85aで切削し
て、金網75aによって形成された凹凸をなくし、裏面
を平滑にした。次に、この木片セメント板本体4aの裏
面に、図3(ヘ)に示すように、塗装装置8aでアクリ
ル−スチレン系エマルジョンを主成分とする不透水性塗
料を木片セメント板本体4aの裏面に塗布し加熱し硬化
させて不透水性塗料層5aを設け、更に、この上に、図
3(ト)に示すように、塗装装置9aでエマルジョン型
シリコーンからなる耐ブロッキング材を塗布し硬化させ
て耐ブロッキング層6aを設けて硬質木片セメント板3
aを製造した。
【0058】すると、木片セメント板本体4aの裏面が
平滑に切削されているから、裏面に設けられていた金網
75aによって形成された凹凸がなくなり、裏面が美麗
になるだけでなく、少量の不透水性塗料を塗布するだけ
で、均一に隙間なく不透水性塗料層5aを設けることが
できた。
【0059】この硬質木片セメント板3aを積み重ねて
保管した。すると、木片セメント板本体4aの裏面に
は、不透水性塗料層5aの上に、耐ブロッキング層6a
が設けられているから、硬質木片セメント板3aと硬質
木片セメント板3aを直接積み重ねても上下の硬質木片
セメント板3aが接着して剥がれ難くなることがない。
従って、積み重ねる操作が簡単になり、製造費が安価に
なる。
【0060】次に、この保管している硬質木片セメント
板3aを取り出して、硬質木片セメント板3aの周囲に
断面ロ字形の長尺体からなるフレームを取り付け、この
フレームを建物の外壁部分に取り付ける。
【0061】このようにして硬質木片セメント板3aを
建物に取り付けて使用している間に、冷房や暖房によっ
て結露して水分が硬質木片セメント板3aの裏面に付着
しても、木片セメント板本体4aの裏面に不透水性塗料
層5aが設けられているから、この水分を不透水性塗料
層5aが遮断して硬質木片セメント板3aが吸収しな
い。従って、硬質木片セメント板3aが膨張することも
なく収縮することもない。その結果、硬質木片セメント
板3aと隣の硬質木片セメント板3aとの間から雨水が
浸入することがないし、又、凍害が発生することがなく
極めて良好な外壁である。
【0062】次に、裏面を切削した硬質木片セメント板
3aに設ける不透水性塗料層5aが少量の不透水性塗料
でよいことを見るために、次に示す実験をした。耐透水
性の目標値をJIS−A−5400、8.16に示すロ
ート透水試験で1.5ml/24hに合格する不透水性
塗料の量を測定したところ、100g/m2 であった。
【0063】比較のために裏面を切削してない硬質木片
セメント板について同じ実験を行ったところ、不透水性
塗料の量が400g/m2 であった。この実験から、切
削することにより不透水性塗料が少量でよくなることが
判る。
【0064】(実施例3)図4は本発明の別の実施例を
示すもので、木片セメント板本体を切削している状態を
示す説明図である。
【0065】図4に示す実施例3を図3に示す実施例2
と比較すると、木片セメント板本体4bの裏面をワイド
ベルトサンダーなる切削装置85bで切削する手段が異
なる。このワイドベルトサンダーなる切削装置85bは
表面に30番の研磨材の粒子の付着した幅広のエンドレ
ス状に環にしたベルト86bと、この下方に移動する台
87bとからなる。その他は実施例2と同じであるから
説明を省略する。
【0066】次に、この硬質木片セメント板の製造方法
について説明する。尚、実施例2と同じ部分を示すとき
には、実施例2に使用した符号aをbに変えて説明す
る。実施例2と同様にして18mmより若干厚い木片セ
メント板本体4bを製造した。
【0067】次に、この木片セメント板本体4bの裏面
を上にして、図4に示すように、ワイドベルトサンダー
なる切削装置85bの台87bの上に木片セメント板本
体4bを載せて、回転している幅広のベルト86bの下
を通過させて、研磨材の粒子の付着した面を木片セメン
ト板本体4bに押し付けて表面を切削して、金網によっ
て形成された凹凸をなくし、裏面を平滑にした。
【0068】このように、台87bの上に木片セメント
板本体4bを載せて、回転している幅広のベルト86b
の下を通過させて、研磨材の粒子の付着した面を木片セ
メント板本体4bに押し付けて表面を切削するから、通
過した後の木片セメント板本体4bの厚みは台87bと
ベルト86bとの隙間(18mm)によって決定され
る。従って、木片セメント板本体4bの厚みがほぼ均一
になり、厚みの精度が向上する。
【0069】又、木片セメント板本体4bの裏面を30
番のベルト86bで平滑に切削するから、不透水性塗料
を塗装するに適した平滑な表面となる。次に、この木片
セメント板本体4bの裏面に、実施例2と同様にして、
塗装装置でアクリル−スチレン系エマルジョンを主成分
とする不透水性塗料を200g/m2 塗布し加熱し硬化
させて不透水性塗料層を設け、更に、この上にエマルジ
ョン型シリコーンからなる耐ブロッキング材を塗布し硬
化させて耐ブロッキング層を設けて硬質木片セメント板
を製造した。
【0070】このように、木片セメント板本体4bの裏
面をベルト86bで平滑に切削するから、不透水性塗料
を塗装し易い平滑な表面になる。従って、不透水性塗料
の塗布量を削減できる。又、このように不透水性塗料の
塗布量が少なくなるから、この不透水性塗料を乾燥して
不透水性塗料層を形成させる際の乾燥工程を短くするこ
とができる。この硬質木片セメント板を積み重ねて保管
した。
【0071】すると、木片セメント板本体4bの裏面に
は、不透水性塗料層と、耐ブロッキング層が設けられて
いるから、複数の硬質木片セメント板を直接積み重ねて
も上下の硬質木片セメント板が接着して剥がれ難くなる
ことがない。従って、積み重ねる操作が簡単になり、製
造費が安価になる。次に、この保管している硬質木片セ
メント板を取り出して、硬質木片セメント板の周囲に断
面ロ字形の長尺体からなるフレームを取り付け、このフ
レームを建物の外壁部分に取り付ける。
【0072】このようにして硬質木片セメント板を建物
に取り付けて使用している間に、冷房や暖房によって結
露して水分が硬質木片セメント板の裏面に付着しても、
木片セメント板本体4bの裏面に不透水性塗料層が設け
られているから、この水分を不透水性塗料層が遮断し、
硬質木片セメント板が吸収することがない。従って、硬
質木片セメント板が膨張しないし収縮しない。その結
果、硬質木片セメント板と隣の硬質木片セメントとの間
から雨水が浸入することがないし、又、凍害が発生する
ことがなく極めて良好な外壁である。
【0073】次に、ワイドベルトサンダーなる切削装置
で平滑に切削する方法がよいことを見るために、上記と
同様に30番のベルトを取り付けたワイドベルトサンダ
ーなる切削装置で切削した木片セメント板本体の裏面に
アクリルースチレン系エマルジョンを主成分とする不透
水性塗料を200g/m2 塗布し乾燥させて不透水性塗
料層を設けたものの透水量を、JIS−A−5400、
8.16に示すロート透水試験で測定したところ、1.
3ml/24hであり、目標値の1.5ml/24h以
下となり、合格した。
【0074】比較のために裏面を30番のダイヤ粒子を
付着させたダイヤモンドサンダーなる切削装置で切削し
た木片セメント板本体の裏面に同じ不透水性塗料(アク
リル−スチレン系エマルジョンを主成分とする塗料)を
同じ量(200g/m2 )塗布し乾燥させて不透水性塗
料層を設け、この不透水性塗料層の透水量を同じロート
透水試験で測定したところ6.1ml/25hであり、
不合格であった。更に、切削面にシャワーコート・エア
カット塗料を塗布し、この上に同じ不透水性塗料を同じ
量だけ塗布し、同じロート透水試験を行ったところ、透
水量が1.2mlとなり合格した。このようにダイヤモ
ンドサンダーで切削した木片セメント板本体ではシャワ
ーコート・エアカット塗装が必要であることが判る。
【0075】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、木片セメント
板本体の裏面に不透水性塗料層が設けられているから、
結露した水分を不透水性塗料層が遮断し、硬質木片セメ
ント板が吸収しない。従って、硬質木片セメント板が膨
張することがないし収縮することもない。その結果、硬
質木片セメント板と隣の硬質木片セメント板の間から雨
水が浸入することがないし、又、凍害が発生することが
ない。このように、この硬質木片セメント板は極めて良
好な外壁である。
【0076】請求項2記載の発明では、木片セメント板
本体の裏面に不透水性塗料層が設けられているから、請
求項1記載の発明と同様に、硬質木片セメント板が結露
した水分を吸収して膨張することもないし乾燥して収縮
することもない。従って、極めて良好な外壁である。
又、硬質木片セメント板を工場で製造し積み重ねて保管
しても、不透水性塗料層の上に、耐ブロッキング層が設
けられているから上下の硬質木片セメント板が接着して
剥がれ難くなることがない。
【0077】請求項3記載の発明では、請求項1または
2記載の発明に使用する木片セメント板本体の裏面が平
滑に切削されているから、裏面が美麗になるだけでな
く、少量の不透水性塗料を塗布するだけで、均一に隙間
なく不透水性塗料層を設けることができ、極めて価値が
ある。又、塗布量が少なくなるから、この塗布した不透
水性塗料を乾燥させて不透水性塗料層を形成させる際の
乾燥工程を短くすることができ、塗装工程が安価にな
る。
【0078】請求項4記載の発明では、木片セメント板
本体の裏面がワイドベルトサンダーなる切削装置で平滑
に切削されているから、不透水性塗料を塗装し易い平滑
な表面になる。従って、不透水性塗料の塗布量を削減で
きるし、この不透水性塗料を乾燥させて不透水性塗料層
を形成させる際の乾燥工程を短くすることができ、塗装
工程が安価になる。又、このワイドベルトサンダーなる
切削装置で切削するから、木片セメント板本体の厚みが
ほぼ均一になり、厚みの精度が向上する。
【0079】請求項5記載の発明では、木片セメント板
本体の裏面が30番以上のベルトを取り付けたワイドベ
ルトサンダーなる切削装置で平滑に切削されているか
ら、不透水性塗料を塗装するに適した平滑な表面とな
る。
【0080】請求項6記載の発明では、請求項1〜3記
載の発明に使用する木片セメント板本体が、ポルトラン
ドセメント50〜96重量部、アルミナセメント2〜2
5重量部、無水石膏又は(及び)半水石膏1.5〜15
重量部、有機カルボン酸のアルカリ金属塩0.2〜2.
0重量部からなるセメント組成物と木質補強材と水とを
混合し、加熱プレスで加熱・加熱してセメント組成物を
硬化させたものであるから、常温で硬化するセメント組
成物で使用できない木質補強材が使用できるし、硬質木
片セメント板が速く製造でき、生産性が上がる。従っ
て、硬質木片セメント板が安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、(イ)は硬質
木片セメント板を示す斜視図、(ロ)は(イ)の裏面を
示す一部切欠斜視図である。
【図2】硬質木片セメント板の製造方法を示すもので、
(イ)は型板の説明図、(ロ)は型板の上に表面層を層
状に設けた状態を示す説明図、(ハ)は裏面層を層状に
設けた状態を示す説明図、(ニ)は全体を加圧している
状態を示す説明図、(ホ)は不透水性塗料層を設けてい
る状態を示す説明図、(ヘ)は耐ブロッキング層を設け
ている状態を示す説明図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すもので、硬質木片セ
メント板の製造方法を示すもので、(イ)は型板の説明
図、(ロ)は型板の上に表面層を層状に設けた状態を示
す説明図、(ハ)は裏面層を層状に設けた状態を示す説
明図、(ニ)は全体を加圧している状態を示す説明図、
(ホ)は木片セメント板本体の裏面を切削している状態
を示す説明図、(ヘ)は不透水性塗料層を設けている状
態を示す説明図、(ト)は耐ブロッキング層を設けてい
る状態を示す説明図である。
【図4】本発明の別の実施例を示すもので、木片セメン
ト板本体を切削している状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1a 型板 2、2a 加圧板 3、3a 硬質木片セメント板 4、4a、4b 木片セメント板本体 41、41a 表面層 42、42a 裏面層 5、5a 不透水性塗料層 6、6a 耐ブロッキング層 7、7a プレス機 75a 金網 8、8a 塗装装置 85a、85b 切削装置 9、9a 塗装装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木片セメント板本体の裏面に不透水性塗
    料層が設けられていることを特徴とする硬質木片セメン
    ト板。
  2. 【請求項2】 木片セメント板本体の裏面に不透水性塗
    料層が設けられ、この不透水性塗料層の上に、耐ブロッ
    キング層が設けられていることを特徴とする硬質木片セ
    メント板。
  3. 【請求項3】 木片セメント板本体の裏面が平滑に切削
    されていることを特徴とする請求項1または2記載の硬
    質木片セメント板。
  4. 【請求項4】 木片セメント板本体の裏面がワイドベル
    トサンダーなる切削装置で平滑に切削されていることを
    特徴とする請求項1または2記載の硬質木片セメント
    板。
  5. 【請求項5】 木片セメント板本体の裏面が30番以上
    のベルトを取り付けたワイドベルトサンダーなる切削装
    置で平滑に切削されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の硬質木片セメント板。
  6. 【請求項6】 木片セメント板本体が、ポルトランドセ
    メント50〜96重量部、アルミナセメント2〜25重
    量部、無水石膏又は(及び)半水石膏1.5〜15重量
    部、有機カルボン酸のアルカリ金属塩0.2〜2.0重
    量部からなるセメント組成物と木質補強材と水とを混合
    し、加熱プレスで加圧・加熱してセメント組成物を硬化
    させたものであることを特徴とする請求項1〜5記載の
    硬質木片セメント板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008142677A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Nichiha Corp 窯業系外壁材
JP2010029866A (ja) * 2009-11-12 2010-02-12 Toa Kogyo Kk 多孔質板の塗装方法

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