JPH0857408A - 吹き付け塗工におけるマスキング方法および吹き付け塗工方法 - Google Patents

吹き付け塗工におけるマスキング方法および吹き付け塗工方法

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JPH0857408A
JPH0857408A JP6202496A JP20249694A JPH0857408A JP H0857408 A JPH0857408 A JP H0857408A JP 6202496 A JP6202496 A JP 6202496A JP 20249694 A JP20249694 A JP 20249694A JP H0857408 A JPH0857408 A JP H0857408A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的硬化が速い塗料を用いて厚い塗膜を形
成する場合であっても、塗料を付着させる塗着領域と塗
料を付着させないマスキング領域との塗り分けが正確か
つ簡単に行えるようにする。 【構成】 貼付部22とひさし部26を備えたマスキン
グ材を用いる。貼付部22は、被塗工面10に対して貼
付および剥離可能である。ひさし部26は、貼付部22
の被塗工面10への貼付面とは反対面側に配置され被塗
工面10との間に塗膜32の厚みよりも大きな間隔をあ
け貼付部22の端縁よりも外方に張り出す。貼付部22
がマスキング領域Aに配置されひさし部22の先端が塗
着領域Bに配置されるように被塗工面10にマスキング
材を貼付しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吹き付け塗工における
マスキング方法および吹き付け塗工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、吹き付け塗装を行う際に、被塗装
面のうち一部の領域だけに塗料を付着させて塗膜を形成
し、残りの領域には塗料が付着しないようにマスキング
しておくことが行われている。マスキング手段として
は、片面に粘着層を有していて貼付および剥離が可能な
テープやシートからなるマスキング材が用いられる。こ
れらのマスキング材で前記塗料を付着させないマスキン
グ領域を前記塗料を付着させる塗着領域との境界線すな
わち見切り線まで覆った状態で、塗着領域からマスキン
グ材で覆われたマスキング領域の一部までにわたって塗
料を吹き付ける。塗料が硬化して塗膜が形成された後あ
るいは塗料が未硬化の状態でマスキング材を剥離して除
去すれば、マスキング材に付着した塗料はマスキング材
とともに除去される。その結果、マスキング領域と塗着
領域との境界に明確な見切り線が形成された状態で塗着
領域側のみに塗膜が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のマ
スキング方法は、比較的硬化の遅い塗料を用いたり薄い
塗膜を形成する場合には良好に実施できるが、厚膜仕上
げ塗装を行う場合、特に超速硬化型の塗料で厚膜塗装を
行う場合には、作業に手間がかかったり仕上がりが悪く
なったりするという問題があった。
【0004】塗膜が厚いと塗膜の膜強度も強靱になるた
め、マスキングテープやシートを剥がす際に前記見切り
線に沿ってマスキング領域側の塗膜のみを除去すること
が困難になる。マスキング材を剥がす際に、マスキング
材の表面に形成された塗膜とともに塗着領域側の塗膜ま
でが剥がれてしまうことがある。また、マスキング材で
あるテープやシートの一部が切れて被塗装面に残ってし
まうことがある。
【0005】上記問題を解消するため、前記見切り線と
なるマスキング材の端縁に沿ってナイフなどで切れ目を
入れて塗膜を切断してから、マスキング材を剥がすこと
も行われている。塗膜が薄ければ前記のような切れ目を
入れる作業もそれほど難しくはないが、塗膜が厚いと、
正確な位置で塗膜を確実に切断できるように切れ目を入
れる作業は難しい。その結果、作業の手間がかかり作業
コストも高くつくという問題があった。
【0006】なお、塗膜が厚くても、乾燥硬化に時間の
かかる塗料の場合には、塗料が硬化するまでの間にマス
キング材を剥がせば、比較的容易にマスキング材を剥が
すことができる。しかし、近年、硬化が速くてしかも厚
膜仕上げを行う塗料が増えている。また、通常の塗料以
外に、建築用の壁面仕上げ材や土木用の面仕上げ材など
に用いられる塗工材料を吹き付け塗工する場合にも同様
の問題が生じていた。
【0007】このような問題が生じる塗料あるいは塗剤
としては、セメント系、ポリマーセメント系、ケイ酸質
系、合成樹脂エマルジョン系、反応硬化型合成樹脂エマ
ルジョン系あるいは合成樹脂溶液系などの材料がある。
特に、ポリウレタン/ウレア系またはウレア系の多液混
合硬化型超速硬化塗剤を使用した場合に前記問題が大き
な問題となっていた。
【0008】本発明の目的は、吹き付け塗工におけるマ
スキング方法において、比較的硬化が速い塗料を用いて
厚い塗膜を形成する場合であっても、塗料を付着させる
塗着領域と塗料を付着させないマスキング領域との塗り
分けが正確かつ簡単に行えるようにすることである。ま
た、このようなマスキング方法を用いて、吹き付け塗工
を能率的に行い仕上がりを良好にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる吹き付け
塗工におけるマスキング方法は、吹き付け塗工で塗剤を
付着させて塗膜を形成させる被塗工面に、前記塗剤が付
着して塗膜が形成される塗着領域に隣接して塗剤を付着
させないマスキング領域を設けるマスキング方法であ
り、マスキング材の準備工程とマスキング材の貼付工程
とを備えている。マスキング材の準備工程は、被塗工面
に対して貼付および剥離可能な貼付部と貼付部の被塗工
面への貼付面とは反対面側に配置され被塗工面との間に
塗膜の厚みよりも大きな間隔をあけ貼付部の端縁よりも
外方に張り出すひさし部とを備えたマスキング材を準備
する。マスキング材の貼付工程は、マスキング材の貼付
部がマスキング領域に配置されひさし部の先端が塗着領
域に配置されるように被塗工面にマスキング材を貼付す
る。
【0010】なお、前記マスキング材のひさし部と被塗
工面との間隔を1〜20mmにしておくことが好ましい。
前記マスキング材のひさし部の先端と貼付部の端縁との
距離を2〜20mmにしておくことが好ましい。前記マス
キング材として、貼付部が薄肉貼付材であり、薄肉貼付
材の被塗工面への貼付面とは反対面側でひさし部との間
にスペーサがさらに配置されているマスキング材を用い
ることができる。
【0011】前記スペーサが薄肉貼付材に対して剥離可
能に配置されていることが好ましい。前記マスキング材
として、貼付部がひさし部と被塗工面との間の間隔に相
当する厚みを有する厚肉貼付材であり、厚肉貼付材の被
塗工面への貼付面とは反対面にひさし部が配置されてい
るマスキング材を用いることができる。
【0012】前記ひさし部が厚肉貼付材に対して剥離可
能に配置されていることが好ましい。本発明にかかる吹
き付け塗工方法は、被塗工面に塗剤を吹き付け塗工する
際に、前記塗剤が付着して塗膜が形成される塗着領域と
前記塗剤を付着させないマスキング領域とを設ける吹き
付け塗工方法であり、マスキング材の貼付工程と、塗剤
の吹き付け塗工工程と、マスキング材の除去工程を備え
ている。マスキング材の貼付工程は、前記したいずれか
のマスキング方法が採用される。塗剤の吹き付け塗工工
程は、マスキング材が貼付された被塗工面に塗剤を吹き
付け塗工する。マスキング材の除去工程は、塗膜が形成
された被塗工面からマスキング材を除去する。
【0013】なお、前記塗剤として、厚膜仕上げ塗剤を
用いることができる。前記塗剤として、ゲル化時間が
0.5〜60秒の塗剤を用いることができる。前記塗剤
として、ポリウレタン/ウレア系またはポリウレア系多
液混合型超速硬化樹脂を主材料とする塗剤を用いること
ができる。前記塗剤を吹き付け塗工する工程において、
吹き付け塗工装置としてセルフクリーニング機構を有す
る2液衝突混合型吹き付け塗工装置を用いることができ
る。
【0014】前記セルフクリーニング機構が、機械的ク
リーニング機構であるのが好ましい。
【0015】
【作用】本発明にかかる吹き付け塗工におけるマスキン
グ方法は、前記のような貼付部とひさし部とを備えたマ
スキング材を用い、このマスキング材を、前記貼付部が
マスキング領域に配置され前記ひさし部の先端が塗着領
域に配置されるように被塗工面に貼付しておく。
【0016】マスキング材が貼付された被塗工面に塗剤
を吹き付け塗工すると、ひさし部の外側の塗着領域で
は、被塗工面の表面に塗剤が付着して塗膜が形成され
る。ひさし部の先端よりも内側では、吹き付けられた塗
剤の多くの部分が、ひさし部の表面に付着する。吹き付
けられた塗剤の一部は、ひさし部に付着しないで、ひさ
し部の下方空間まで入り込む。ひさし部の下方空間に入
り込んだ塗剤のうち、ひさし部で覆われた塗着領域では
被塗工面の表面に塗剤が付着して、ひさし部の外側の塗
着領域と一体となった塗膜が形成される。塗剤がマスキ
ング領域まで入り込んでも、被塗装面は貼付部で覆われ
ているので、マスキング領域で被塗装面の表面に塗剤が
付着することはない。
【0017】塗工が終了した状態では、ひさし部の先端
から塗着領域側では、所定の厚みの塗膜が形成される。
ひさし部の先端から貼付部の先端にかけては、厚みが徐
々に薄くなる塗膜が形成される。貼付部の先端から貼付
部の表面にかけては、塗膜は全く形成されないか薄い塗
膜が形成される。ひさし部の上にも塗膜が形成される
が、このひさし部の上の塗膜と、前記塗着領域側の塗膜
とは分離されている。
【0018】このような状態でマスキング材を除去すれ
ば、塗着領域とマスキング領域との境界線すなわち見切
り線にまたがって形成される塗膜の厚みが薄いので、マ
スキング材の除去が容易に行える。塗膜が薄ければ、塗
着領域側の塗膜までが除去されてしまったりマスキング
材が切断されてしまったりする問題が生じない。塗着領
域側には、前記したように十分な厚みの塗膜が形成され
ているので、塗膜としての各種性能は良好に発揮するこ
とができる。
【0019】なお、マスキング材のひさし部と被塗工面
との間隔を1〜20mmにしておいたり、ひさし部の先端
と貼付部の端縁との距離を2〜20mmにしておいたりす
れば、塗着領域で被塗装面の表面に形成される塗膜とひ
さし部の上に形成される塗膜とを確実に分離できる。ま
た、被塗装面の表面から貼付部にかけて塗剤が付着する
のを確実に規制できる。その結果、前記した本発明の作
用効果を良好に達成できる。
【0020】マスキング材として、貼付部が薄肉貼付材
であり、薄肉貼付材の被塗工面への貼付面とは反対面側
でひさし部との間にスペーサがさらに配置されているマ
スキング材を用いれば、スペーサの厚みを調整すること
で貼付部とひさし部との間隔を確実かつ容易に設定する
ことができる。貼付部となる薄肉貼付材、ひさし部およ
びスペーサを、それぞれの機能に適した材料で構成する
ことができ、マスキング材としての性能が優れたものと
なる。
【0021】スペーサが薄肉貼付材に対して剥離可能に
配置されていれば、塗工工程の後で、ひさし部とともに
スペーサを剥がし、残った薄肉貼付材の上から別の仕上
げ塗工を行うことができる。したがって、厚膜の塗膜を
形成する塗工は、スペーサおよびひさし部を配置した状
態で行い、その上に行う薄膜の塗膜を形成する塗工は、
薄肉貼付材のみを配置した状態で行うという、それぞれ
の塗工の目的に合ったマスキング方法を適用することが
できる。
【0022】マスキング材として、貼付部が厚肉貼付材
であり、厚肉貼付材の貼付面とは反対面にひさし部が配
置されていれば、厚肉貼付材がスペーサの役目を果し、
ひさし部と被塗装面との間隔を確実に保持することがで
きる。前記した薄肉貼付材とスペーサを組み合わせるの
に比べて、構成部品数が少なくなる。ひさし部が厚肉貼
付材に対して剥離可能に配置されていれば、ひさし部と
厚肉貼付材とを別々に作製することができ、製造が容易
である。
【0023】本発明にかかる吹き付け塗工方法は、前記
のようなマスキング方法でマスキング材を配置した状態
で塗剤の吹き付け塗工を行うことにより、前記したマス
キング方法による作用効果を良好に発揮させることがで
きる。なお、塗剤として、厚膜仕上げ塗剤を用いた場
合、ゲル化時間が0.5〜60秒という速硬化型の塗剤
を用いた場合、あるいは、ポリウレタン/ウレア系また
はポリウレア系多液混合型超速硬化樹脂を主材料とする
塗剤を用いた場合、従来の吹き付け塗工方法では良好な
仕上がりが得られ難いが、本発明の方法では、塗着領域
とマスキング領域との塗り分けが正確かつ簡単に行え
る。
【0024】塗剤の吹き付け塗工工程で、吹き付け塗工
装置としてセルフクリーニング機構を有する2液衝突混
合型吹き付け塗工装置を用いれば、硬化が速い塗剤を厚
膜に吹き付け塗工する作業が容易に行える。セルフクリ
ーニング機構を有することで、塗剤の目詰まりが防止で
きる。セルフクリーニング機構が、機械的クリーニング
機構であれば、簡単な機構で確実に塗剤の目詰まりが防
止できる。
【0025】
【実施例】
〔第1の実施例〕吹き付け塗工の各工程を段階的に分解
して図1(a) 〜(f) に表す。図1(a) に示すように、被
塗装面10には、見切り線Xを境界にして右側に塗膜を
形成しようとする塗着領域Bを設定し、左側には塗剤を
付着させないマスキング領域Aを設定している。マスキ
ング領域Aで被塗装面10の表面には、片面に粘着剤が
塗布された薄肉貼付材22が貼り付けられる。薄肉貼付
材22は薄くて柔軟な合成樹脂や紙、金属箔などからな
り、被塗装面10の表面にある程度の凹凸や曲面などが
あってもそれに追従して密着して貼り付けられるように
なっている。薄肉貼付材22の先端は見切り線Xに合わ
せられている。
【0026】図1(b) に示すように、薄肉貼付材22の
上に、比較的厚みのあるスペーサ24とひさし材26と
が順次貼り付けられる。スペーサ24は、合成樹脂発泡
シートなどの柔軟に変形できる材料で形成されている。
スペーサ24の下面にも粘着面が設けられていて薄肉貼
付材22に貼り付けられる。スペーサ24の厚みは、後
述するひさし材26と被塗工面10との間に必要な間隔
の大きさに合わせて設定されている。スペーサ24の先
端は、薄肉貼付材22の先端すなわち見切り線Xよりも
少し内側に凹んだ位置に配置されている。
【0027】ひさし材26の下面にも前記同様の粘着面
が設けられていて、スペーサ24の上に貼り付けられ
る。スペーサ24の上下両面に粘着面を設けておいて、
ひさし材26の下面には粘着面を設けない場合もある。
ひさし材26は、スペーサ24の先端から外側に張り出
して配置される。ひさし材26の材料としては、塗剤を
吹き付け塗工しても張り出した状態を維持できる程度の
形状保持性のある材料が用いられる。具体的には、厚紙
や合成樹脂あるいは金属の薄板などが用いられる。被塗
装面10の曲面や段差にも対応できるようにするには、
ひさし材26にある程度の変形性のある材料を用いる。
【0028】ひさし材26は、スペーサ24の先端位置
から薄肉貼付材22の先端すなわち見切り線Xを超えて
塗着領域B側まで張り出して配置される。ひさし材26
の張り出し量すなわち薄肉貼付材22の先端からひさし
材26の先端までの距離Lは、通常、2〜20mmに設定
される。好ましくは3〜8mmに設定しておく。ひさし材
26と被塗工面10との間隔Hは、通常、1〜20mmに
設定される。好ましくは2〜10mmに設定しておく。こ
れらの距離Lおよび間隔Hは、塗工する塗剤の性状や形
成する塗膜の厚みに合わせて適切な値に設定される。
【0029】図1(c) に示すように、スプレーノズル3
0などを用いて塗剤Pが吹き付けられる。塗剤Pは、ひ
さし材26の先端からマスキング領域A側の一部にも吹
き付けられるようにする。ひさし材26で覆われていな
い塗着領域Bでは、通常の吹き付け塗工と同様に、被塗
装面10の表面に所定の厚みで塗剤Pが付着する。ひさ
し材26の上にも塗剤Pの一部が付着する。ひさし材2
6の下方の空間にも塗剤Pの一部が入り込み、見切り線
Xよりも塗着領域B側で被塗装面10の表面に塗剤Pが
付着する。ひさし材26の下方の塗着領域Bでは、ひさ
し材26の先端に近い部分ほど付着する塗剤Pの量が多
くなる。塗剤Pの一部は、見切り線Xを超えて貼付フィ
ルム22の上にも付着する。
【0030】図1(d) に示すように、被塗装面10に吹
き付けられた塗剤Pは、塗着領域Bでは、一定の厚みを
有する塗膜32を形成する。この塗膜32の厚みが、ひ
さし材26と被塗装面10との間隔Hよりも薄い膜厚に
なるように、塗剤Pの吹き付け量を設定しておく。塗着
領域Bに張り出したひさし材26の上にも塗剤Pが付着
して塗膜32aを残す。このひさし材26の上の塗膜3
2aと、被塗装面10の表面に形成された塗膜32とは
分断されている。ひさし材26の先端から見切り線Xま
での塗着領域Bにも、前記塗膜32がつづいて形成され
るが、この部分の塗膜32は、ひさし材26の先端から
見切り線Xに近づくにしたがって、厚みが薄くなってい
る。図では、塗膜32の先端が見切り線Xの位置になる
ように表されているが、実際には、塗膜32の先端の一
部が貼付フィルム22の上にも形成されていてもよい。
【0031】図1(e) に示すように、スペーサ24とひ
さし材26とを取り除く。ひさし材26とともに、その
上に付着した塗膜32aも取り除かれる。その後、先に
形成された塗膜32の上に、塗工ローラ40を用いて、
クリア塗料からなる仕上げ塗膜42を形成する。この仕
上げ塗膜42は、比較的薄いものであり、塗膜32の表
面全体から見切り線Xを超えて薄肉貼付材22の上まで
も形成される。
【0032】図1(f) に示すように、薄肉貼付材22
を、その上に形成された仕上げ塗膜42とともに取り除
く。仕上げ塗膜42は薄いので、薄肉貼付材22を剥が
す際に、塗着領域B側で塗膜32の上に形成された部分
と、薄肉貼付材22の上に形成された部分とが切り離さ
れて、薄肉貼付材22の上に形成された部分だけが取り
除かれる。
【0033】仕上がり状態では、被塗装面10のうち、
塗着領域Bには塗膜32および仕上げ塗膜42が形成さ
れ、マスキング領域Aには被塗装面10の表面が露出し
ている。塗着領域Bとマスキング領域Aとは、見切り線
Xで明確に区切られている。 〔具体的実施例〕前記第1の実施例について、さらに具
体的な実施例とその性能を評価した結果について説明す
る。
【0034】<マスキング材> 薄肉貼付材:市販の塗装用マスキングテープ スペーサ :セメダイン社製戸当たりテープ ひさし部 :市販の塗装用マスキングテープ <試験例1> 塗 剤:ニッペタイルラックEMA−Sベース100
K 塗装工程:被塗装面に、ニッペ浸透性シーラーをローラ
ー塗装した後、岩田塗装機株式会社製タイルガンMG−
1を用いて、前記塗剤1を塗装した。塗装装置のエア圧
は5kgf/cm2 であった。塗装してから24時間後にマス
キング材を除去し、マスキング材の除去後の外観などを
評価した。
【0035】<試験例2> 塗 剤:ウレア樹脂系塗剤 (a) アミン組成 ジェファーミンT5000 50重量部 (米国ハイツマン・スペシャリティー・ケミカルズ・コ
ーポレーション社製) ジェファーミンD2000 25重量部 (同上) エタキュアー100 25重量部 (米国エチル社製) (b) イソシアネート組成 ミリオネートMTL 57重量部 (日本ポリウレタン工業社製) ニューポールPP−3000 55重量部 (三洋化成工業社製) 上記化合物を該当量混合し反応させて得た。
【0036】吹き付け装置:GUSMER社製 H−2
000 スプレーガン GUSMER社製 GX−7ガン 原料温度 55±5℃ 原料供給圧力 100〜70kg/cm2 塗装工程:被塗装面に、湿気硬化型イソシアネート系プ
ライマーをローラー塗装し、接触乾燥後に上記塗剤を吹
き付け塗装した。塗装してから30分後にマスキング材
を除去し、マスキング材の除去後の外観などを評価し
た。
【0037】<評価> マスキング材除去性:○…容易に除去可能 △…かなり抵抗はあるが手で除去可能 ×…カッターナイフを使用しなければ除去不可能 塗膜外観:○…剥がれ、割れなどの不具合がなく、美麗
である。
【0038】△…剥がれ、割れなどの不具合はないが、
見切り線が汚い。 ×…剥がれ、割れなどが不具合があり、見切り線も汚
い。 試験例1、2について、マスキング材の寸法などの条件
を変えて塗装および評価を行った。また、試験例1、2
でマスキング材として貼付フィルムだけを用いた場合に
ついても同様の塗装と評価を行った。その結果を表1に
示している。
【0039】
【表1】 ───────────────────────────── マスキング材寸法 マスキング材 塗膜外観 Hmm Lmm 除去性 ───────────────────────────── 試験例1-1 5 8 ○ ○ 試験例1-2 10 10 ○ ○ 試験例2-1 4 5 ○ ○ 試験例2-2 8 8 ○ ○ 比較例1 0 0 × × 比較例2 0 0 × × ───────────────────────────── <追加施工>試験例1-1 、1-2 、2-1 、2-2 について、
塗装後にひさし材26とスペーサ24だけを除去して薄
肉貼付材22は残した状態で、仕上げ塗膜42を形成し
た。仕上げ塗膜42の材料として、試験例1-1 、1-2 で
はニッペタイルラックEMA上塗(日本ペイント株式会
社製)を、試験例2-1 、2-2 ではニッペクリンカラーU
(日本ペイント株式会社製)を用いた。
【0040】仕上げ塗膜42の塗装後に薄肉貼付材22
を剥がしたところ、仕上げ塗膜42のマスキングが良好
に行われていたことが確認された。 〔第2の実施例〕基本的な使用材料および処理工程につ
いては前記第1の実施例と共通しているので、前記実施
例と異なる点を主にして説明する。
【0041】図2(a) に示すように、被塗装面10のマ
スキング領域A側に、薄肉貼付材22とスペーサ24と
ひさし材26とを順次配置する。この段階までは、前記
実施例の図1(a) 〜(b) で説明したのと同じである。こ
の状態で塗剤Pを吹き付ける。このとき、ひさし材26
の下方空間では、貼付フィルム22の先端すなわち見切
り線Xの位置よりも塗着領域B側に設定された補助見切
り線X1 の位置まで塗剤Pを付着させる。但し、この補
助見切り線X1 は、それほど正確に設定しておく必要は
なく、塗剤Pが補助見切り線X1 よりもマスキング領域
A側に付着したり、補助見切り線X1 の塗着領域B側に
塗剤Pが付着しないところがあってもよい。
【0042】図2(b) に示すように、補助見切り線X1
よりも塗着領域B側に塗膜32が形成される。スペーサ
24とひさし材26とを取り除いた後、塗膜32の上か
ら薄肉貼付材22の上にわたって仕上げ塗膜42を形成
する。この工程は、前記した図1(e) と同じである。但
し、仕上げ塗膜42は塗膜32と薄肉貼付材22の上だ
けでなく、補助見切り線X1 と見切り線Xとの間で被塗
装面10の表面が露出している部分にも形成される。
【0043】図3(c) に示すように、薄肉貼付材22を
除去する。この工程は前記実施例の図1(f) で説明した
工程と同じである。塗膜32は補助見切り線X1 の位置
までしか形成されていないが、仕上げ塗膜42が見切り
線Xの位置まで形成されているので、外観上の仕上がり
状態は、見切り線Xを境界にして塗着領域Bとマスキン
グ領域Aとが明確に仕切られている。 〔第3の実施例〕図3(a) に示すように、前記実施例の
ような薄肉貼付材22を用いず、被塗装面10の表面に
スペーサ24を直接に貼り付ける。スペーサ24は、前
記したひさし材26と被塗装面10との間の間隔を設定
できるだけの厚みがあり、下面には粘着面が設けられて
いる。すなわち、スペーサ24が厚肉貼付材となる。
【0044】スペーサ24の先端が見切り線Xの位置に
配置されるように、スペーサ24を被塗装面10に貼り
付ける。つぎに、スプレーノズル30で塗剤Pを吹き付
ける。ひさし材26の下方空間に吹き付けられた塗剤P
は、見切り線Xの位置まで吹き付けられ、スペーサ24
の側面にも付着する。図3(b) に示すように、被塗装面
10に形成された塗膜32は、ひさし材26の先端まで
の塗着領域Bでは一定の厚みを有している。ひさし材2
6から見切り線Xまでは、塗膜32が徐々に薄くなって
いる。
【0045】スペーサ24とひさし材26とからなるマ
スキング材を除去すると、マスキング領域Aで被塗装面
10の表面が露出する。塗膜32の一部が見切り線Xを
超えてスペーサ24の側面まで付着していても、スペー
サ24に形成される塗膜の厚みは薄いので、スペーサ2
4と一緒に除去される。この実施例は、前記仕上げ塗膜
42を形成しない場合に有用である。また、塗膜32の
上からマスキング領域Aの全体にかけて、別な仕上げ塗
膜を形成することも可能である。仕上げ塗膜を形成する
際に、新たに別のマスキング材でマスキングを行うこと
もできる。 〔第4の実施例〕この実施例は、前記第3の実施例にお
いて、厚肉貼付材となるスペーサ24の配置を変更した
場合である。
【0046】図4(a) に示すように、被塗装面10のマ
スキング領域Aにスペーサ24を貼り付ける際に、スペ
ーサ24の先端を見切り線Xの位置よりもマスキング領
域A側に配置しておく。スプレーノズル30から吹き付
ける塗剤Pが、ひさし材26の下方空間では見切り線X
の位置よりもマスキング領域A側には付着しないよう
に、スプレーノズル30の方向や噴射の強さを設定して
おく。
【0047】そうすると、図4(b) に示すように、塗膜
32は、見切り線Xよりも塗着領域B側のみに形成され
る。スペーサ24には塗剤Pが付着していないので、ス
ペーサ24を剥がすのは容易である。上記実施例は、塗
膜32の先端位置を見切り線Xにそれほど正確に合わせ
なくてもよい場合に好ましい方法である。 〔吹き付け塗装装置の実施例〕つぎに、前記実施例中の
試験例2で塗剤Pを吹き付け塗工するのに適した吹き付
け塗装装置について説明する。
【0048】塗剤Pとして、主剤と硬化剤とからなる二
液硬化型の塗剤Pを用いる。図5に示すように、塗剤P
のうち主剤が収容された主剤タンク110、および、硬
化剤が収容された硬化剤タンク112が、送液ホース1
11、111で高圧メタリング装置120に接続されて
いる。送液ホース111、111には、ドラムポンプ1
15、115が取り付けられており、主剤および硬化剤
を圧送できるようになっている。ドラムポンプ115、
115には駆動用のエアホース113が連結されてい
て、エアホース113は、図示しないエアコンプレッサ
ーに接続されている。主剤タンク110および硬化剤タ
ンク112には、エアコンプレッサーからエアドライヤ
ー114を経て、乾燥空気が送り込まれるようになって
いる。
【0049】高圧メタリング装置120は、主剤および
硬化剤に、充分な圧力をかけて所定の量だけ送り出すこ
とができるようになっている。高圧メタリング装置12
0は、電源121に接続されて駆動される。高圧メタリ
ング装置120には、主剤供給ホース122および硬化
剤供給ホース124が接続され、これらの供給ホース1
22、124は、ヒータなどの加熱手段を備えた保温ホ
ースとなっている。主剤供給ホース122および硬化剤
供給ホース124は、加熱ホース126および手元ホー
ス128を経て、塗剤散布用の混合塗工ガン130に連
結されている。これらのホース122〜128は、いず
れも可とう性のある材料で作製されており、混合塗工ガ
ン130を自由に動かせるようになっている。加熱ホー
ス126と手元ホース128の連結部には温度センサー
ユニット127が取り付けられていて、主剤および硬化
剤の温度を検知して、各ホース122〜128に備えら
れたヒータなどによる加熱の制御が行われる。
【0050】混合塗工ガン130は、その内部で主剤と
硬化剤とを混合して、この混合液をその先端から送り出
すようになっている。すなわち、この混合塗工ガン13
0が前記実施例におけるスプレーノズル30に相当す
る。図6に示すように、混合塗工ガン130の先端部分
には、主剤供給路131と硬化剤供給路132が合流す
る塗剤通路133が設けられ、塗剤通路133の先端が
外部に開口して塗剤散布口142となっている。塗剤通
路133には、摺動弁軸134が挿入されている。摺動
弁軸134が、図中上方に後退すると、主剤と硬化剤が
塗剤通路133に圧送などにより送り込まれて通路の壁
や液同士の衝突などにより混合され、塗剤散布口142
から送り出される。
【0051】上記のような装置を用いて、前記図1(c)
に示した吹き付け塗工を行うには、次のような作業を行
う。混合塗工ガン130の先端を被塗装面10の所定の
位置に配置し、混合塗工ガン130の摺動弁軸134を
後退させると、主剤と硬化剤とが塗剤通路133に送り
込まれて混合され、直ちに(たとえば、1秒以内に)こ
の混合液が塗剤通路133の先端から噴出して被塗装面
10に吹き付け塗工される。所定の範囲に塗剤Pが吹き
付け塗工されれば、摺動弁軸134を前進させて、主剤
と硬化剤の送り込みを止めるとともに、塗剤通路133
内に残留する混合液を塗剤散布口142から排除する。
混合液は、混合された時点から硬化を始め、被塗装面1
0の表面やひさし材26の表面に付着すると直ちに硬化
して塗膜32、32aを形成する。 〔その他の実施例〕 (a) 本発明の吹き付け塗工におけるマスキング方法およ
び吹き付け塗工方法は、任意の塗料および塗料以外の塗
工材料に適用できる。従来、建築や土木その他の分野で
利用されていた各種塗剤が用いられる。
【0052】但し、前記したように、厚い塗膜を形成し
たり、硬化の速い塗剤を用いる場合に好ましい結果が得
られる。 (b) 塗剤としては、厚膜仕上げ塗剤として、建築用にJ
ISで規定された複層仕上げ塗剤、厚付け仕上塗剤、石
材調仕上塗剤などがある。塗剤の材料で分類すると、セ
メント系塗剤、ポリマーセメント系塗剤、ケイ酸質系塗
剤、合成樹脂エマルジョン系塗剤、反応硬化型合成樹脂
エマルジョン系塗剤、合成樹脂溶液系塗剤などがある。
【0053】特に、厚膜仕上げ塗剤として揺変性の高い
塗剤を用いた場合に好ましい結果が得られる。また、ゲ
ル化時間が0.5〜60秒のポリウレタン/ウレア系ま
たはポリウレア系多液混合型超速硬化樹脂を主材料とす
る塗剤を用いた場合に好ましい結果が得られる。 (c) 塗膜の厚みは、吹き付け塗工の目的や塗剤の種類に
よって任意に設定できるが、本発明の作用効果が良好に
発揮できるのは、塗膜の厚みが0.3〜20mmの範囲で
ある。より好ましくは、塗膜の厚みが0.5〜10mmの
範囲で実施する。
【0054】(d) マスキング材は、前記薄肉貼付材、ス
ペーサ、ひさし部の3部材からなるものが、それぞれの
機能を良好に発揮させることができて好ましいが、薄肉
貼付材とスペーサとが一体になった厚肉貼付材とひさし
部とを組み合わせたり、この厚肉貼付材とひさし部とも
が一体になったマスキング材を用いたりすることもでき
る。
【0055】(e) マスキング材を構成する薄肉貼付材、
スペーサ、ひさし部あるいは厚肉貼付材の材料は、通常
のマスキング材に用いられている紙や合成樹脂、布、金
属箔などの材料が用いられる。 (f) 吹き付け塗工装置としては、前記図5、図6に示し
た構造の装置が速硬型の塗剤を厚膜仕上げするのに適し
ているが、塗剤の種類や塗工の目的に合わせて、上記以
外の通常の吹き付け塗工に利用される各種塗工装置を用
いることもできる。
【0056】特に、速硬化型の塗剤を用いる場合、前記
セルフクリーニング機構を有する2液衝突混合型吹き付
け塗工装置を用いれば、塗工作業が簡単かつ能率的に実
施でき、塗剤の目詰まりも良好に防止できる。
【0057】
【発明の効果】以上に述べた本発明にかかる吹き付け塗
工におけるマスキング方法は、前記のような貼付部とひ
さし部とを備えたマスキング材を用いることにより、塗
着領域とマスキング領域との塗り分けが簡単かつ能率的
にしかも仕上がりも良好に行うことができる。
【0058】なお、ひさし部と被塗工面との間隔やひさ
し部の先端と貼付部の端縁との距離を前記範囲に設定し
ておけば、ひさし部による塗剤の付着阻止が確実に行
え、本発明の作用効果を良好に達成できる。マスキング
材が前記のような薄肉貼付部とスペーサとひさし部とを
備えているものであれば、スペーサの厚みを調整するこ
とで貼付部とひさし部との間隔を確実かつ容易に設定す
ることができる。各部材にそれぞれの機能に適した材料
を用いてマスキング材としての性能を向上させることが
できる。
【0059】スペーサが薄肉貼付材に対して剥離可能に
配置されていれば、厚膜の塗膜を形成し、さらにその上
に薄膜の塗膜を形成する作業が簡単かつ正確に行えるよ
うになる。マスキング材が前記のような厚肉貼付材とひ
さし部とを備えていれば、厚肉貼付材が前記スペーサお
よび貼付フィルムの両方の役目を果たしマスキング材の
構成部材、製造工程が減りコストが削減される。
【0060】本発明にかかる吹き付け塗工方法は、上記
のようなマスキング方法を採用することで、塗装仕上が
りを向上させるとともに作業性を向上させることができ
る。なお、前記塗剤として厚膜仕上げ塗剤を用いた場
合、ゲル化時間が0.5〜60秒という速硬化型の塗剤
を用いた場合、あるいは、ポリウレタン/ウレア系また
はポリウレア系多液混合型超速硬化樹脂を主材料とする
塗剤を用いた場合、さらにはこれらの条件を複数備えた
塗剤を用いた場合に、従来の吹き付け塗工方法を採用す
るのに比べて前記本発明の作用効果がより良好に達成さ
れる。
【0061】前記塗剤の吹き付け塗工工程で前記セルフ
クリーニング機構を有する2液衝突混合型吹き付け塗工
装置を用いれば、本発明の吹き付け塗工方法が簡単かつ
能率的に実施でき塗剤の目詰まりも防止できる。前記セ
ルフクリーニング機構が機械的クリーニング機構であれ
ば簡単な機構で確実に塗剤の目詰まりが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を表す概略工程図
【図2】 別の実施例を表す概略工程図
【図3】 別の実施例を表す概略工程図
【図4】 別の実施例を表す概略工程図
【図5】 吹き付け塗工装置の概略構造図
【図6】 混合塗工ガンの詳細構造を表す断面図
【符号の説明】
10 被塗装面 22 薄肉貼付材 24 スペーサ 26 ひさし材 30 スプレーノズル 32 塗膜 40 塗工ローラ 42 仕上げ塗膜 A マスキング領域 B 塗着領域 X 見切り線

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吹き付け塗工で塗剤を付着させて塗膜を形
    成させる被塗工面に、前記塗剤が付着して前記塗膜が形
    成される塗着領域に隣接して前記塗剤を付着させないマ
    スキング領域を設けるマスキング方法であって、 前記被塗工面に対して貼付および剥離可能な貼付部と前
    記貼付部の前記被塗工面への貼付面とは反対面側に配置
    され前記被塗工面との間に前記塗膜の厚みよりも大きな
    間隔をあけ前記貼付部の端縁よりも外方に張り出すひさ
    し部とを備えたマスキング材を準備する工程と、 前記マスキング材の前記貼付部が前記マスキング領域に
    配置され前記ひさし部の先端が前記塗着領域に配置され
    るように前記被塗工面に前記マスキング材を貼付する工
    程とを備えた吹き付け塗工におけるマスキング方法。
  2. 【請求項2】前記マスキング材の前記ひさし部と前記被
    塗工面との間隔を1〜20mmにしておく請求項1に記載
    の吹き付け塗工におけるマスキング方法。
  3. 【請求項3】前記マスキング材の前記ひさし部の先端と
    前記貼付部の端縁との距離を2〜20mmにしておく請求
    項1および2のいずれかに記載の吹き付け塗工における
    マスキング方法。
  4. 【請求項4】前記マスキング材として、 前記貼付部が薄肉貼付材であり、 前記薄肉貼付材の前記被塗工面への貼付面とは反対面側
    で前記ひさし部との間にスペーサがさらに配置されてい
    るマスキング材を用いる請求項1〜3のいずれかに記載
    の吹き付け塗工におけるマスキング方法。
  5. 【請求項5】前記スペーサが前記薄肉貼付材に対して剥
    離可能に配置されている請求項4に記載の吹き付け塗工
    におけるマスキング方法。
  6. 【請求項6】前記マスキング材として、 前記貼付部が、前記ひさし部と被塗工面との間の間隔に
    相当する厚みを有する厚肉貼付材であり、 前記厚肉貼付材の前記被塗工面への貼付面とは反対面に
    前記ひさし部が配置されているマスキング材を用いる請
    求項1〜3のいずれかに記載の吹き付け塗工におけるマ
    スキング方法。
  7. 【請求項7】前記ひさし部が前記厚肉貼付材に対して剥
    離可能に配置されている請求項6に記載の吹き付け塗工
    におけるマスキング方法。
  8. 【請求項8】被塗工面に塗剤を吹き付け塗工する際に、
    前記塗剤が付着して塗膜が形成される塗着領域と前記塗
    剤を付着させないマスキング領域とを設ける吹き付け塗
    工方法であって、 請求項1〜7のいずれかに記載のマスキング方法で前記
    マスキング材を被塗工面に貼付する工程と、 前記マスキング材が貼付された前記被塗工面に前記塗剤
    を吹き付け塗工する工程と、 前記塗膜が形成された前記被塗工面から前記マスキング
    材を除去する工程と、を備えている吹き付け塗工方法。
  9. 【請求項9】前記塗剤として、厚膜仕上げ塗剤を用いる
    請求項8に記載の吹き付け塗工方法。
  10. 【請求項10】前記塗剤として、ゲル化時間が0.5〜
    60秒の塗剤を用いる請求項8または9に記載の吹き付
    け塗工方法。
  11. 【請求項11】前記塗剤として、ポリウレタン/ウレア
    系またはポリウレア系多液混合型超速硬化樹脂を主材料
    とする塗剤を用いる請求項8〜10のいずれかに記載の
    吹き付け塗工方法。
  12. 【請求項12】前記塗剤を吹き付け塗工する工程におい
    て、吹き付け塗工装置としてセルフクリーニング機構を
    有する2液衝突混合型吹き付け塗工装置を用いる請求項
    8〜11のいずれかに記載の吹き付け塗工方法。
  13. 【請求項13】前記セルフクリーニング機構が、機械的
    クリーニング機構である請求項12に記載の吹き付け塗
    工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009266766A (ja) * 2008-04-30 2009-11-12 Dainippon Screen Mfg Co Ltd テープ貼付装置、塗布システムおよびマスキングテープ
JP2011246993A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Hamacast Co Ltd 目地を備えた塗装壁及びその製造方法
JP2021046615A (ja) * 2015-11-12 2021-03-25 エリコン メテコ アクチェンゲゼルシャフト、ヴォーレン 溶射層で被覆されるよう意図された構成部品をマスキングする方法

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