JPH11102696A - 電極製造装置及び製造方法 - Google Patents

電極製造装置及び製造方法

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JPH11102696A
JPH11102696A JP9262135A JP26213597A JPH11102696A JP H11102696 A JPH11102696 A JP H11102696A JP 9262135 A JP9262135 A JP 9262135A JP 26213597 A JP26213597 A JP 26213597A JP H11102696 A JPH11102696 A JP H11102696A
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Japan
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temperature
metal foil
drying furnace
drying
coating film
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JP9262135A
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Inventor
Takeshi Furukawa
武 古川
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Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、乾燥炉出口における急激な温度変
化により、塗布膜が形成された金属箔表面に発生する皺
を防止することを目的とする。 【解決手段】 本発明の電極製造装置は、活物質を含有
する塗料を走行する金属箔表面に塗布して塗布膜を形成
する塗布手段と、上記塗布手段で形成された上記塗布膜
を加熱乾燥する乾燥手段とを有し、上記乾燥手段は、金
属箔進行方向に従って温度が上昇するとともに、終端部
においては温度が低下するように温度設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活物質を含有する
塗料を金属箔表面に塗布して、二次電池の電極を製造す
る、電極製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電池は、一次電池と二次電池とに大きく
分けられる。一次電池は、一度放電してしまうとそれ以
上使用することができないが、二次電池は充電が可能で
あり、充電することにより再び使用することができる。
このような二次電池には、鉛蓄電池、ニッケル−カドミ
ウム電池、ニッケル−水素電池、そしてリチウムイオン
電池等がある。
【0003】このリチウムイオン電池は、体積当たりの
容量密度が高く、またニッケル−カドミウム電池と比べ
約3倍の高電圧を有する。さらに電池内で、リチウムは
イオン状態で存在するため、安全性にも優れている。そ
のため、リチウムイオン電池は、電子機器のエネルギー
源として近年ますます需要が伸びてきている。
【0004】図3にリチウムイオン電池のセルの内部構
造を示す。セルの内部には、所定幅のフィルム状の正極
100と負極101とがセパレータ102を介して密着
状態にて巻装されている。例えば正極100は、厚さ数
十μmのアルミニウム箔の両面にリチウム複合酸化物を
塗布することにより製造される。また、負極101は銅
箔の両面にカーボンを塗布することにより製造される。
【0005】上述したリチウムイオン電池の電極を製造
する電極製造装置を図4に示す。この電極製造装置は、
金属箔110を送り出す送りロール111と、走行する
金属箔110上に、活物質を含有する塗料を塗布して塗
布膜112を形成するコータ113と、上記コータ11
3によって金属箔110上に形成された塗布膜112を
加熱乾燥させる乾燥炉114と、上記乾燥炉114によ
って加熱された金属箔110及び塗布膜112を冷却さ
せる冷却部115と、金属箔110及び塗布膜112を
巻き取る巻取りロール116とを備える。
【0006】この電極製造装置では、送りロール111
は、広幅のロール状に巻かれた金属箔110を送り出
す。上記送りロール111によって送り出された金属箔
110は、コータ113へと送られる。コータ113
は、金属箔110上に、活物質を含有する塗料を塗布し
て塗布膜112を形成する。コータ113によって上記
塗布膜112が形成された金属箔110は、乾燥炉11
4へと送られる。上記乾燥炉114は、金属箔110及
び塗布膜112を加熱して塗布膜112を乾燥する。乾
燥炉114によって加熱された金属箔110及び塗布膜
112は、冷却部115で外気にさらされて冷却され
る。冷却された金属箔110及び塗布膜112は、巻取
りロール116に巻取られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記乾燥炉114は、
金属箔110の進行方向に従って温度が上昇するように
なされており、乾燥炉114によって金属箔110及び
塗布膜112は百数十℃の高温に加熱される。上記冷却
部115では、上記乾燥炉114によって高温に加熱さ
れた金属箔110及び塗布膜112を外気にさらすこと
により冷却していた。外気により金属箔110及び塗布
膜112を冷却するには、ライン長さが必要であり、装
置を大型にしなければならないといった問題があった。
【0008】また、従来の電極製造装置では、金属箔1
10及び塗布膜112が高温の状態のまま乾燥炉114
から冷却部115へと送られてくるため、金属箔110
及び塗布膜112が外気により急冷されて、塗布膜11
2の表面に皺が発生してしまう。塗布膜112の表面に
皺が発生すると、皺が発生した部分を取り除く編集作業
が必要となり、余分な作業が増加してしまう。また、編
集作業には、1ロール1100m当たり50分〜80分
程度必要であり、作業性を向上させることが困難であっ
た。
【0009】また、塗布膜112の表面の皺が大きくな
ると、金属箔110を巻き取る際に塗布膜112が割れ
てしまうことがある。塗布膜112が割れてしまうと、
それ以上塗布を続けることは不可能となり、生産ライン
を停止しなければならない。従来、塗布膜112の割れ
による生産ライン停止は、1日当たり20分〜120分
程度あり、生産ライン稼働率を低下させる原因となって
いた。
【0010】本発明は上述したような従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、乾燥炉出口における急激な温
度変化により、塗布膜が形成された金属箔表面に発生す
る皺を防止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の電極製造装置
は、活物質を含有する塗料を走行する金属箔表面に塗布
して塗布膜を形成する塗布手段と、上記塗布手段で形成
された上記塗布膜を加熱乾燥する乾燥手段とを有し、上
記乾燥手段は、金属箔進行方向に従って温度が上昇する
とともに、終端部においては温度が低下するように温度
設定されていることを特徴とする。
【0012】上述した本発明にかかる電極製造装置にお
いて、上記塗布手段は、走行する金属箔表面に電極活物
質を含有する塗料を塗布する。上記乾燥手段は、上記塗
布手段で塗布された上記塗料を加熱乾燥する。
【0013】上記乾燥手段は、金属箔進行方向に従って
温度が上昇するとともに、終端部においては温度が低下
するように温度設定され、上記乾燥手段の出口における
急激な温度変化を緩和させる。
【0014】一方、本発明の電極製造方法は、活物質を
含有する塗料を走行する金属箔表面に塗布して塗布膜を
形成する塗布工程と、上記塗布工程で形成された上記塗
布膜を加熱乾燥する乾燥工程とを有し、上記乾燥工程で
は、金属箔進行方向に従って温度を上昇させるととも
に、最終段階において温度を低下させるように温度設定
することを特徴とする。
【0015】上述した本発明にかかる電極製造方法にお
いて、上記塗布工程では、走行する金属箔表面に電極活
物質を含有する塗料を塗布する。上記乾燥工程では、上
記塗布工程で塗布された上記塗料を乾燥する。
【0016】上記乾燥工程で、金属箔進行方向に従って
温度を上昇させるとともに、最終段階において温度を低
下させるように温度設定することで、乾燥工程終了時に
おける急激な温度変化を緩和する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0018】図1に本発明の電極製造装置の一構成例を
示す。この電極製造装置は、金属箔1を走行させる送り
ロール2と、巻取りロール3と、ガイドロール4と、活
物質を含有する塗料を上記金属箔1上に塗布して塗布膜
5を形成するコータ6と、上記コータ6で形成された塗
布膜5を加熱乾燥させる乾燥炉7と、上記乾燥炉7で加
熱された金属箔1及び塗布膜5を冷却する冷却部8とを
備える。
【0019】上記送りロール2は、図1中矢印の方向に
回転することにより、金属箔1を送り出す。金属箔1
は、送りロール2と巻取りロール3との間に架け渡さ
れ、送りロール2から巻取りロール3へ向かって走行す
る。上記送りロール2、上記巻取りロール3、及び中途
部に設けられたガイドロール4は、走行する金属箔1に
所定の張力をかけ、金属箔1を安定に走行させている。
金属箔1の走行速度は、一般的に15〜100m/分で
あり、金属箔1に掛けられる張力は、例えば約30kg
/600mmに制御されている。
【0020】上記送りロール2によって送り出された金
属箔1は、コータ6へと送られる。
【0021】上記コータ6では、活物質を含有する塗料
を金属箔1の表面に塗布し、塗布膜5を形成する。上記
コータ6には、ダイコータ等、活物質を含有する塗料を
金属箔1上に塗布するために通常用いられている公知の
コータを使用することができる。
【0022】上記コータ6によって塗布膜5が形成され
た金属箔1は、乾燥炉7へと送られる。
【0023】上記乾燥炉7では、上記金属箔1、及び上
記コータ6によって上記金属箔1上に形成された上記塗
布膜5を加熱することにより、塗布膜5を乾燥する。図
2に、乾燥炉7の一構成例を示す。
【0024】上記乾燥炉7は、図2に示すように、金属
箔1の進行方向に沿って設けられ、その開口部が、走行
する金属箔1の一方の面に対向するように設けられた第
1のドライヤーノズル7a乃至12のドライヤーノズル
7lと、金属箔1の進行方向に沿って設けられ、その開
口部が上記金属箔1の他方の面に対向するように設けら
れた第13のドライヤーノズル7m乃至第24のドライ
ヤーノズル7xとを有している。
【0025】上述したこれらのドライヤーノズル7a乃
至7xには、加熱手段を備えた図示しない送風器が接続
されている。加熱手段は、空気を所定の温度まで加熱す
る。送風器は、加熱手段によって所定の温度に加熱され
た空気を、ドライヤーノズル7a乃至7xに送り込む。
ドライヤーノズル7a乃至7xに送り込まれた空気は、
乾燥炉7内部に送給される。乾燥炉7内部に送給された
高温の空気は、乾燥炉7の内部を走行する金属箔1及び
塗布膜5を加熱して、塗布膜5を乾燥させる。
【0026】本発明に係る乾燥炉7は、上記ドライヤー
ノズル7a乃至7xから乾燥炉7内に送給される空気の
温度が、金属箔1の進行方向に従って次第に上昇する温
度上昇部と、上記金属箔1の走行方向で上記昇温部より
も下流側に設けられ、上記ドライヤーノズルから乾燥炉
7内に送給される空気の温度が、上記金属箔1の走行方
向に従って次第に温度が低下する温度低下部とを有して
いる。
【0027】例えば図2に示す乾燥炉7は、金属箔1の
走行方向上流側から下流側に向かって順に、第1の領域
7Aと、第2の領域7Bと、第3の領域7Cと、第4の
領域7Dとの領域に分けられ、各領域ごとに、ドライヤ
ーノズルから送給される空気の温度が設定される。
【0028】具体的には、上記第1の領域7Aには、第
1のドライヤーノズル7a乃至第6のドライヤーノズル
7f及び第13のドライヤーノズル7m乃至第18のド
ライヤーノズル7rから空気が送給される。第1の領域
7Aでは、各ドライヤーノズルから送給される空気の温
度が約100℃〜約120℃程度に設定される。
【0029】上記第2の領域7Bには、第7のドライヤ
ーノズル7g乃至第10のドライヤーノズル7j及び第
19のドライヤーノズル7s乃至第22のドライヤーノ
ズル7vから空気が送給される。第2の領域7Bでは、
各ドライヤーノズルから送給される空気の温度が約12
0℃〜約130℃程度に設定される。
【0030】上記第3の領域第7Cには、第11のドラ
イヤーノズル7k及び第23のドライヤーノズル7wか
ら空気が送給される。第3の領域7Cでは、各ドライヤ
ーノズルから送給される空気の温度が約135℃程度に
設定される。
【0031】上記第4の領域7Dには、第12のドライ
ヤーノズル7l及び第24のドライヤーノズル7xから
空気が送給される。第4の領域7Dでは、各ドライヤー
ノズルから送給される空気の温度が約80℃程度に設定
される。
【0032】第1の領域7Aから第3の領域7Cでは、
上記金属箔1の走行方向に従って温度を上昇させてい
る。また、第4の領域7Dでは、上記金属箔1の走行方
向に従って第3の領域7Cよりも温度を低下させてい
る。
【0033】乾燥炉7の終端部の温度を低下させること
で、高温になった金属箔1及び塗布膜5が外気にふれて
急冷されることによる皺の発生を防ぐことができる。
【0034】乾燥炉7の終端部の温度(℃)は、乾燥炉
7の温度上昇部の最高温度(℃)の60%以下とするこ
とが好ましい。例えば、乾燥炉7の温度上昇部の最高温
度が約135℃の場合、乾燥炉7の終端部の好ましい温
度は、135℃の60%である約81℃以下となる。乾
燥炉7の終端部の温度(℃)を、乾燥炉7の昇温領域の
最高温度(℃)の60%以下とすることで、皺の発生を
防ぐことができる。なお、乾燥炉7の終端部の温度を急
激に低下させても皺が発生してしまうので、乾燥炉7の
終端部の温度は少なくとも外気の温度以上とするのがよ
い。
【0035】上記乾燥炉7によって加熱乾燥された金属
箔1及び塗布膜5は、乾燥炉7の出口近傍に設けられた
ガイドロール4によって冷却部8へと送られる。
【0036】本発明の電極製造装置は、上記ガイドロー
ル4を冷却する冷却器9を有していることが好ましい。
上記ガイドロール4を冷却することで、塗布膜5の皺の
発生を十分に防止することができる。
【0037】この冷却器9は、風を送ることによりガイ
ドロール4を空冷する送風器であってもよいし、またガ
イドロール4を水冷する水流器であってもよい。図1及
び図2に示した冷却器9では、金属箔1及び塗布膜5を
送風器によって空冷することにより、間接的にガイドロ
ール4を冷却しているが、ガイドロール4を直接冷却し
ても構わない。
【0038】本発明の電極製造装置では、ガイドロール
4の表面温度を、平均65℃以下とすることが好まし
い。ガイドロール4の表面温度を、平均65℃以下とす
ることで、皺の発生をより効果的に防止することができ
る。ガイドロール4の表面温度が、平均65℃より高い
と、皺の発生を十分に防止することができない。なお、
ガイドロール4の表面温度を急激に低下させても皺が発
生してしまうので、ガイドロール4の表面温度は少なく
とも外気の温度以上とするのがよい。
【0039】ガイドロール4によって冷却部8へと送ら
れた金属箔1及び塗布膜5は、外気中を走行することに
より、外気にさらされて冷却される。
【0040】冷却部8で冷却された金属箔1は、図1中
矢印方向に回転する巻取りロール3によって巻き取られ
る。
【0041】本発明の電極製造装置では、乾燥炉7の終
端部の温度を低下させることで、金属箔1及び塗布膜5
が、乾燥炉7から冷却部8へと送られる際の急激な温度
変化を緩和し、皺の発生を防ぐことができる。また、冷
却部8において、冷却が効率よく行われ、冷却部8のラ
イン長さを短縮することができる。また、ガイドロール
4を冷却する冷却器9を設けるとより効果的に皺の発生
を防止することができる。
【0042】上述した電極製造装置によって電極を製造
する際は、まず、図1中矢印の方向に回転する上記送り
ロール2によって、金属箔1を送り出す。金属箔1は、
上記送りロール2、上記巻取りロール3、及びガイドロ
ール4によって所定の張力がかけられて、安定な走行が
保たれている。上記送りロール2によって送り出された
金属箔1は、コータ6へと送られる。
【0043】次に、コータ6に送られた金属箔1上に、
活物質を含有する塗料をコータ6によって塗布して塗布
膜5を形成する。上記コータ6によって塗布膜5が形成
された金属箔1は乾燥炉7へと送られる。
【0044】乾燥炉7に送られた金属箔1及び塗布膜5
は、ドライヤーノズルから送給される所定の温度の空気
によって加熱され、塗布膜5が乾燥される。このとき、
ドライヤーノズルから乾燥炉7内に送給される空気の温
度を、金属箔1の進行方向に従って上昇させ、乾燥炉7
の終端部では、ドライヤーノズルから乾燥炉7内に送給
される空気の温度を低下させることが好ましい。
【0045】乾燥炉7の終端部で、ドライヤーノズルか
ら乾燥炉7内に送給される空気の温度を低下させること
で、高温になった金属箔1及び塗布膜5が外気にふれて
急冷されることによる皺の発生を防ぐことができる。
【0046】上記乾燥炉7によって加熱乾燥された金属
箔1及び塗布膜5は、乾燥炉7の出口近傍に設けられた
ガイドロール4によって冷却部8へと送られる。このと
き、上記ガイドロール4を冷却することが好ましい。上
記ガイドロール4を冷却することで、塗布膜5の皺の発
生をより効果的に防止することができる。
【0047】ガイドロール4によって冷却部8へと送ら
れた金属箔1及び塗布膜5は、外気中を走行することに
より、外気にさらされて冷却される。
【0048】冷却部8で冷却された金属箔1は、図1中
矢印方向に回転する巻取りロール3によって巻き取られ
る。
【0049】
【実施例】上述した構成の電極製造装置を用いて、電極
を製造した。なお、本実施例においては、リチウムイオ
ン二次電池の正極を製造する際の、乾燥炉の温度につい
て検討した。
【0050】〈実施例1〉まず、正極活物質としてLi
CoO291重量部と、導電剤としてグラファイト6重
量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン3重量部と
を混合して正極合剤を調製した。次に上記正極合剤を、
N−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状の
正極用塗料とした。
【0051】次に、上記正極用塗料を、幅600mm,
厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に均一に塗布し
た。
【0052】金属箔上に塗布した塗料を、上述した構成
の乾燥炉を用いて乾燥した。このとき、第1の領域の温
度を約100℃〜約120℃程度に設定した。第2の領
域の温度を約120℃〜約130℃程度に設定した。第
3の領域の温度を約135℃に設定した。そして、第4
の領域の温度を約80℃に設定した。
【0053】〈実施例2〉第4の領域の温度を約100
℃に設定したこと以外は、実施例1と同様にして実験を
行った。
【0054】〈実施例3〉第4の領域の温度を約120
℃に設定したこと以外は、実施例1と同様にして実験を
行った。
【0055】以下に示す実施例4〜実施例6では、金属
箔表面に塗布された塗料を乾燥させる際、乾燥炉出口の
温度を、乾燥炉内部の最高温度よりも下げることに加え
て、乾燥炉出口近傍に設けられたガイドロールを冷却し
た。
【0056】〈実施例4〉まず、LiCoO291重量
部と、導電剤としてグラファイト6重量部と、結着剤と
してポリフッ化ビニリデン3重量部とを混合して正極合
剤を調製した。次に上記正極合剤を、N−メチル−2−
ピロリドンに分散させてスラリー状の正極用塗料とし
た。
【0057】次に、上記正極用塗料を、幅600mm,
厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に均一に塗布し
た。
【0058】金属箔上に塗布した塗料を、上述した構成
の乾燥炉を用いて乾燥した。このとき、第1の領域の温
度を約100℃〜約120℃程度に設定した。第2の領
域の温度を約120℃〜約130℃程度に設定した。第
3の領域の温度を約135℃に設定した。そして、第4
の領域の温度を約80℃に設定した。
【0059】また、乾燥炉出口近傍に設けられたガイド
ロールを空冷した。金属箔及び塗布膜を空冷することに
より、間接的にガイドロールを冷却した。ガイドロール
の冷却には送風器を使用し、風速10m/分で空気を送
風した。
【0060】〈実施例5〉第4の領域の温度を約100
℃に設定したこと以外は、実施例4と同様にして実験を
行った。
【0061】〈実施例6〉第4の領域の温度を約120
℃に設定したこと以外は、実施例4と同様にして実験を
行った。
【0062】実験結果 以上のようにして実験を行い、乾燥炉出口近傍に設けら
れたガイドロールの表面温度を測定した。表面温度は、
ガイドロールを幅方向から見た場合の、左端、中央、右
端の3点の温度を測定し、また上記3点の平均温度を算
出した。ここで、温度測定は、乾燥炉出口における金属
箔の表面温度を測定することが望ましいが、走行する金
属箔の表面温度を測定することは困難なため、ガイドロ
ールの表面温度を測定することにより、金属箔の表面温
度を推測することとした。
【0063】また、金属箔表面を目視にて観察した。金
属箔表面に皺が見られないか、または皺が発生したとし
ても幅が0.5mmより小さい場合を良、金属箔表面に
幅0.5mm以上の皺が発生している場合を不良とし
た。ここで金属膜表面は、塗料が塗布された金属膜の表
面を示す。
【0064】実施例1〜実施例3について、ガイドロー
ルの表面温度、及び金属箔の皺の発生状況を表1に示
す。なお、表1及び表2中、カッコ内の数字は、乾燥炉
の最高温度(℃)に対する、乾燥炉終端部の温度(℃)
の割合を示す。
【0065】
【表1】
【0066】乾燥炉内部の最高温度を135℃に設定し
た場合、乾燥炉終端部の温度を、最高温度の60%であ
る80℃以下とすることで、金属箔表面の皺の発生を抑
えることができることがわかった。乾燥炉終端部の温度
を、最高温度の60%より高くした実施例2及び実施例
3では、金属箔表面の全幅にわたって皺が発生してしま
った。
【0067】実施例1〜実施例3では、金属箔の走行速
度が20m/分の条件で行ったが、製造効率を高めるた
めには、走行速度を上げなけらばならない。乾燥炉終端
部の温度を80℃に設定し、金属箔の走行速度を高めて
いったところ、25m/分までは塗布膜表面に皺は発生
しなかったが、金属箔の走行速度が25m/分以上にな
ると、塗布膜表面に皺が発生するほか、塗料の乾燥も不
十分であった。
【0068】一方、乾燥炉の出口近傍に設けられたガイ
ドロールを、送風器によって冷却した実施例4〜実施例
6について、ガイドロールの表面温度、及び金属箔の皺
の発生状況を表2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】ガイドロールを冷却した場合、ガイドロー
ルの表面温度は、冷却を行わない場合よりも低くなって
いる。ガイドロールを冷却する場合、ガイドロール表面
の平均温度が65℃以下のとき、皺の発生を抑えること
ができることがわかった。
【0071】乾燥炉内部の最高温度を135℃に設定し
た場合、乾燥炉出口部の温度が、最高温度の60%であ
る100℃の場合でも、皺の発生を抑えることができ
た。
【0072】また、速度を30m/分まで上昇させて
も、金属箔表面に皺が発生せず、塗料の乾燥も良好であ
ることが確認された。
【0073】
【発明の効果】本発明では、急激な温度変化を緩和し、
金属箔及び塗布膜の皺の発生を防止することができる。
したがって、本発明では、皺の発生により生産ラインが
中断されることがなく、生産ラインの稼働率、作業性を
向上することができ、生産ラインスピードを上げること
ができる。また、本発明では、工数を削減でき、生産コ
ストを下げることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極製造装置の一構成例を模式的に示
す図である。
【図2】本発明の電極製造装置の乾燥炉の一構成例を模
式的に示す図である。
【図3】リチウムイオン二次電池の内部構造を示す図で
ある、
【図4】従来の電極製造装置の一構成例を模式的に示す
図である。
【符号の説明】
1 金属箔、 2 送りロール、 3 巻取りロール、
4 ガイドロール、5 塗布膜、 6 コータ、 7
乾燥炉、 8 冷却部、 9 冷却器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活物質を含有する塗料を、走行する金属
    箔表面に塗布して塗布膜を形成する塗布手段と、 上記塗布手段で形成された上記塗布膜を加熱乾燥する乾
    燥手段とを有し、 上記乾燥手段は、金属箔進行方向に従って温度が上昇す
    るとともに、終端部においては温度が低下するように温
    度設定されていることを特徴とする電極製造装置。
  2. 【請求項2】 上記乾燥手段の終端部における温度をa
    (℃)とし、上記乾燥手段の最高温度をb(℃)とした
    とき、a≦0.6×bであることを特徴とする請求項1
    記載の電極製造装置。
  3. 【請求項3】 上記乾燥手段の出口にガイドロールが近
    接され、その表面の平均温度が65℃以下とされている
    ことを特徴とする請求項1記載の電極製造装置。
  4. 【請求項4】 上記ガイドロールを冷却するガイドロー
    ル冷却手段を有することを特徴とする請求項3記載の電
    極製造装置。
  5. 【請求項5】 上記ガイドロール冷却手段が、ガイドロ
    ールを空冷する空冷器であることを特徴とする請求項4
    記載の電極製造装置。
  6. 【請求項6】 活物質を含有する塗料を、走行する金属
    箔表面に塗布して塗布膜を形成する塗布工程と、 上記塗布工程で形成された上記塗布膜を加熱乾燥する乾
    燥工程とを有し、 上記乾燥工程では、金属箔進行方向に従って温度を上昇
    させるとともに、最終段階において温度を低下させるよ
    うに温度設定することを特徴とする電極製造方法。
  7. 【請求項7】 上記乾燥工程の最終段階の温度をa
    (℃)とし、上記乾燥工程の最高温度をb(℃)とする
    とき、a≦0.6×bとすることを特徴とする請求項6
    記載の電極製造方法。
  8. 【請求項8】 上記乾燥工程が施された上記金属箔をガ
    イドロールによってガイドし、上記ガイドロール表面の
    平均温度を65℃以下とすることを特徴とする請求項6
    記載の電極製造方法。
  9. 【請求項9】 上記ガイドロールを空冷することを特徴
    とする請求項8記載の電極製造方法。
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