JPH1081862A - ポリエステル繊維とゴムとの接着方法 - Google Patents

ポリエステル繊維とゴムとの接着方法

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JPH1081862A
JPH1081862A JP8235114A JP23511496A JPH1081862A JP H1081862 A JPH1081862 A JP H1081862A JP 8235114 A JP8235114 A JP 8235114A JP 23511496 A JP23511496 A JP 23511496A JP H1081862 A JPH1081862 A JP H1081862A
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JP
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rubber
latex
ratio
epoxy resin
water
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JP8235114A
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Yoshiyuki Yamamoto
義之 山本
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難接着性ポリエステル繊維とゴムとの優れた
接着を提供する。 【解決手段】 レゾルシン(R)・ホルムアルデヒド
(F)初期縮合物(RF)とスチレン−ブタジエン−ビ
ニルピリジン共重合体(VP)ラテックス及び/又はス
チレン−ブタジエン共重合体(SBR)ラテックスのゴ
ムラテックス(L)の水系混合液(a)と、エポキシ当
量が300以下であり、さらに実質的に水に不溶なエポ
キシ樹脂の水分散液(b)からなる特定のF/R比、R
F/L比及びb/a比を有する接着剤組成物をポリエス
テル繊維コードに含浸付着せしめた後、乾燥熱処理を施
し、未加硫ゴムに埋設して加硫一体化するポリエステル
繊維とゴムとの接着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ、コンベア
ベルトホースなどのゴムをポリエステル繊維で補強して
なるゴム複合製品の製造などに使用されるポリエステル
繊維とゴムとの接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維とゴムとの接着は、従
来エポキシやブロックドイソシアネートで予め繊維を処
理した後、更にレゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合
物とゴムラテックスの水系混合液(RFL)等で処理し
たり、あるいはp−クロルフェノール・レゾルシン・ホ
ルムアルデヒド縮合物(例えばナガセ化成工業(株)製
デナボンド(商標))やアリルヒドロキシフェニルエー
テル・レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物を含む水溶
液で処理したのちに、RFL処理を施すといった所謂二
浴処理を適用しているが、かかる接着方法は生産性が悪
く、また接着力も必ずしも高くないという問題があっ
た。
【0003】また、生産性の観点から言えば、上述のp
−クロルフェノール・レゾルシン・ホルムアルデヒド縮
合物(例えばナガセ化成工業株製デナボンドR)や、ア
リルヒドロキシフェニルエーテル・ホルムアルデヒド縮
合物をレゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合物とゴム
ラテックスの水系混合液(RFL)に添加し一浴で処理
する方法もあるが、これらの縮合物はアンモニア水溶液
であり、臭気問題等で環境上問題があり、また、接着力
も十分でないという問題があった。これを解決する方法
として、我々は特願平7−109704号出願(平成7
年5月8日出願)でエポキシ樹脂とRFLの混合液から
なる水系接着処理剤での1浴処理方法を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、従
来、その難接着性のために、ゴムとの接着には二浴処理
が必要であった難接着性のポリエステル繊維のゴムとの
優れた接着を、特に上記の易接着糸等を用いることなく
一浴処理で可能にする接着剤組成物を提供することを目
的とする。
【0005】また、本発明は、熱処理が簡略化され、省
エネルギー化がはかれ、高生産性で更に、従来法と違っ
てアンモニア水等を用いずに、作業環境上の改善がはか
れるコード・ゴム複合体を提供することを目的とする。
【0006】さらに本発明は、前記特願平7−1097
04号出願の発明について、さらに検討を加えた結果、
RFL組成比およびラテックス組成比に、より好ましい
範囲が存在することを見い出し、ゴムとポリエステル繊
維の接着においてより高い接着性を得ることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、(1)
レゾルシン(R)・ホルムアルデヒド(F)初期縮合物
(RF)とスチレン−ブタジエン−ビニルピリジン共重
合体(VP)ラテックス及びスチレン−ブタジエン共重
合体(SBR)ラテックスの少なくとも1種のゴムラテ
ックス(L)の水系混合液(a)と、(2)エポキシ当
量が300以下であり、さらに実質的に水に不溶なエポ
キシ樹脂の水分散液(b)とを混合してなる接着剤組成
物をポリエステル繊維コードに含浸付着せしめた後、乾
燥熱処理を施し、未加硫ゴムに埋設して加硫一体化する
ポリエステル繊維とゴムとの接着方法において、前記水
系混合液(a)のレゾルシン(R)とホルムアルデヒド
(F)の配合モル比(F/R)が1.5〜2.8であ
り、かつRFとLとの固形物混合重量比(RF/L)が
0.075〜0.25の範囲内にあり、かつ水分散液
(b)と水系混合液(a)の重量比(b/a)が0.1
5〜1.20の範囲内であるポリエステル繊維とゴムと
の接着方法が提供される。
【0008】本発明に従えば、前記水系混合液(a)に
用いるラテックスが、スチレン−ブタジエン・ビニルピ
リジン共重合体ラテックス(VP)とSBRラテックス
(S)の混合物からなり、その固形分混合割合(VP/
S)(重量比)が80/20〜20/80の範囲内であ
るポリエステル繊維とゴムとの接着方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に従えば、レゾルシン・ホ
ルムアルデヒド初期縮合物とスチレン−ブタジエン−ビ
ニルピリジン共重合体(VP)及び/又はスチレン−ブ
タジエン共重合体(SBR)のラテックスからなるゴム
ラテックスの水系混合液(a)(以下「RFL」とい
う)に実質的に非水溶性で、エポキシ当量が300以下
のエポキシ樹脂を水に分散化して得られるエポキシ樹脂
水分散液(b)を添加混合した接着剤組成物を、難接着
性のポリエステル繊維に含浸付着せしめた後、乾燥熱処
理を施し、次に未加硫ゴムに埋設し加硫して一体化する
ことにより優れた接着性でポリエステル繊維とゴムを接
着させることができる。
【0010】RFLに用いられるレゾルシン(R)・ホ
ルムアルデヒド(F)初期縮合物(RF)は、既に広く
使用されており、レゾルシンとホルマリン水溶液を水に
溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属水酸化物を触媒として反応させたレゾール型、又
はシュウ酸、塩酸等の酸性触媒下で反応させたノボラッ
ク型があるが、本発明ではいずれのものも用いることが
できる。本発明で用いるRFLはレゾルシン(R)とホ
ルムアルデヒド(F)の配合モル比(F/R)が1.5
〜2.8である必要があり、より好ましくは1.8〜
2.5である。この比が1.5未満では接着層の架橋性
が低く、接着力が著しく低下する。また、逆に2.8を
超えると接着層の架橋性が高くなりすぎて脆くなり、接
着性が低下する。また処理液の経時安定性も悪くなる。
ノボラック型の初期縮合物としては、住友化学工業
(株)製のスミカノール700や保土ヶ谷化学工業
(株)製のアドハ−RFなどが市販されている。これら
のノボラック型RF樹脂を用いる場合には、水に溶解す
るために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアル
カリ金属水酸化物を少量添加することが必要である。ま
た、通常これらのノボラック型RF樹脂を用いる場合に
は、ホルマリン水溶液を後添加することが必要である。
【0011】ゴムラテックス(L)は、本発明ではスチ
レン−ブタジエン・ビニルピリジンターポリマー(V
P)ラテックス及びSBRラテックスを用いるのが好ま
しく、接着性の観点からスチレン・ブタジエン・ビニル
ピリジンターポリマーラテックスを用いるのが特に好ま
しく、これにはSBRラテックスや天然ゴムラテックス
を適宜混合して用いることができる。本発明において用
いられるレゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合物(R
F)とゴムラテックス(L)との配合比(RF/L)は
固形分重量比で0.075〜0.25、好ましくは0.
1〜0.2である。この値が大き過ぎると接着層が脆く
なり、接着性も低下する。また、逆に少な過ぎるとゴム
と接着層との共架橋性が低下するため、接着性が著しく
低下するので好ましくない。
【0012】本発明において使用するエポキシ樹脂は、
エポキシ当量が300以下で、実質的に水に不溶なエポ
キシ樹脂で、通常繊維とゴムとの接着処理に用いられる
ものである。例えばポリオールとエピクロルヒドリンと
の反応から得られる水溶性エポキシ樹脂(例えば、ナガ
セ化成工業(株)製デナコールEX313,EX61
4,EX512など)は、水溶性であるためにRFLに
添加するとエポキシがRF樹脂と反応し、接着剤のゲル
化や接着性の低下を生ずるので好ましくない。ここで
「実質的に水に不溶な」とは室温にて水90重量部にエ
ポキシ樹脂10重量部を溶解した時の溶解度が10%未
満であることをいう。また、非水溶性エポキシ樹脂であ
っても、常温で液体、もしくは融点が40℃未満の常温
で液状のエポキシ樹脂は本発明においては使用できな
い。更に、本発明において用いるエポキシ樹脂は、エポ
キシ当量が300以下のものでなければならない。
【0013】本発明において使用するエポキシ樹脂は好
ましくは、常温で固体、例えば融点が40℃以上である
ことが必要である。その理由は、本発明の接着剤組成物
は通常、常温で用いられ、5〜40℃の環境下にさらさ
れる。かかる使用時の温度雰囲気下で液状であるエポキ
シは、本発明者らの検討ではRFLと混合して放置する
ことによりRF樹脂と反応し、接着剤のゲル化や接着低
下をきたすので好ましくない。これは、RF樹脂が水に
溶解しており、エポキシ樹脂が液体状で分散している
と、エポキシ樹脂が固体状態で分散している場合に比較
して反応し易くなるためと推定される。従って、通常の
使用環境温度、例えば40℃未満では熱軟化による液状
化を生じないエポキシ樹脂の選択が必須となる。
【0014】また本発明において使用するエポキシ樹脂
のエポキシ当量は300以下であることが必要である。
なお、ここで「エポキシ当量」とはエポキシ樹脂のエポ
キシ基1個当たりの分子量であり、エポキシ当量が30
0を超えると、実質的に繊維と反応するエポキシ基の数
が少ないために、十分な接着力が得られない。接着性の
観点からエポキシ当量は150〜250であるのがさら
に好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、ポリフ
ェノール型エポキシ樹脂類の内、フェノールノボラック
型、クレゾールノボラック型、ハイドロキノン型、臭素
化ノボラック型、キシレン変性ノボラック型、フェノー
ルグリオキザール型、トリスオキシフェニルメタン型、
トリスフェノールPA型、ビスフェノールAノボラック
型のエポキシ樹脂があげられる。接着性や汎用性の点
で、特に好ましいエポキシ樹脂はクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂である。
【0015】更に、本発明においては、前記エポキシ樹
脂の水分散液には実質的に有機溶剤が含まれていないこ
とが好ましい。通常これらのエポキシ樹脂を水分散する
ために、一度、エボキシ樹脂をトルエン等の有機溶剤に
溶解し、適当な分散剤を用いて水分散化する方法が行わ
れる。しかし、上記した如く、液状で水の中に分散させ
た場合にはRF樹脂との反応が起こりやすく、接着力が
低下するという問題がある。また、RFLと混合すると
エポキシ樹脂が凝集沈澱を起こしやすい。
【0016】本発明において、実質的に有機溶剤を含ま
ない水分散を得るのには、公知の方法を用いることが出
来る。例えば、常温で固体状のエポキシ樹脂を熱軟化温
度以上に加熱し、溶融状態とし、熱水と分散剤とを混合
攪拌し、さらに微細化するためにコロイドミルを通し
て、平均粒子径を例えば5μm以下にする。この方法
は、水の沸点以下で溶融するエポキシ樹脂に適用でき
る。また、熱軟化温度が更に高いエポキシ樹脂を用いる
場合には、そのエポキシ樹脂が可溶な有機溶剤を用い
て、エポキシ樹脂を溶解し、水及び分散剤を加えて高剪
断力を持つ攪拌装置にて所定の分散度まで混合攪拌し、
更に、有機溶剤を除去するために、減圧蒸留を行うこと
によって有機溶剤を実質的に含まないエポキシ樹脂の水
分散液が得られる。
【0017】尚、ここで用いる分散剤としては、公知の
非イオン性分散剤または陰イオン性分散剤を用いる。陽
イオン性分散剤を用いることも可能であるが、RFLへ
添加した場合にゲル化を生ずることがあるのであまり好
ましくない。
【0018】本発明に係るエポキシ樹脂水分散液中のエ
ポキシ樹脂の平均分散粒子径は5μm以下であるのが好
ましく、0.1〜4μmであるのが更に好ましい。この
平均粒子径が5μmを超えると水分散液の分散安定性に
劣り、接着剤使用時にエポキシ樹脂が沈降し易く十分な
接着力が得られない場合がある。従って、より安定な接
着を得るには、平均粒子径を5μm以下とするのが好ま
しい。
【0019】本発明の接着剤組成物を適用するポリエス
テル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維、
ポリエチレン−2,6ナフタレート繊維等をあげること
ができる。
【0020】RFL水系混合液(a)とエポキシ樹脂の
水分散液(b)の固形分比(b/a)は重量比で0.1
5〜1.20、好ましくは0.2〜1.0の範囲であ
る。この値が低過ぎると、良好な接着力が得られず、ま
た、逆に高過ぎると接着力が低下すると共にコードが硬
くなり疲労性や加工性を低下させる場合がある。
【0021】本発明の接着剤組成物は、接着剤組成物に
含有されるアルカリ金属水酸化物が全接着剤固形分に対
して、0.05〜1.0重量%であるのがより好まし
い。通常RFLを調製する際に、アルカリ金属水酸化物
を用いるが、最終的に接着剤組成物に含有されるアルカ
リ金属水酸化物が1.0重量%を超えると、特に、ポリ
エステル繊維との接着に於いて、アルカリ金属水酸化物
が触媒となってポリエステル繊維の加水分解が起こりや
すくなり、その結果として耐熱接着性が悪化するおそれ
があるので好ましくない。一方、アルカリ金属水酸化物
の配合量が0.05重量%未満の場合には、特にノボラ
ック型レゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合物が水に
溶解しにくくなる傾向にあり、また、RFLの熟成に長
時間が必要となって生産性も低下する傾向にあるので好
ましくない。
【0022】本発明に従った接着剤組成物を繊維に塗布
した後の乾燥熱処理温度は220℃以上が好ましく、よ
り好適には230〜240℃である。この熱処理温度が
220℃未満では接着が低下してくる傾向にあるのであ
まり好ましくない。
【0023】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
【0024】実施例1〜6及び比較例1〜4 表Iに示すような種々のレゾルシン(R)とホルムアル
デヒド(F)の配合モル比(F/R)を有するレゾルシ
ン・ホルムアルデヒド初期縮合物(RF)とスチレン・
ブタジエン・ビニルピリシン(VP)共重合体ラテック
ス(日本ゼオン(株)製ニポール2518FS)(L)
とを表Iに示す重量比(RF/L)で配合した水系混合
液(a)(固形分濃度18重量%)を用いた。ここで用
いたレゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合物は、予め
レゾルシンとホルムアルデヒドをモル比(F/R)=
0.6の割合で、酸性触媒下で予備縮合させたノボラッ
ク型の予備縮合物を所定量の水酸化ナトリウムを溶解し
た水に溶解させたのち、さらに表Iに示すF/Rモル比
となるようにホルマリンを後添加することで調整したも
のである。またこれにオルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂(エポキシ当量:230、融点85℃)の水
分散液(b)(固形分濃度:40重量%)とを準備し
た。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】上記水系混合液(a)及び水分散液(b)
をb/a(重量比)=0.3で配合した固形分20重量
%の接着剤組成物を用いて、前処理されていないポリエ
チレンテレフタレート繊維(1500D/2 40×4
0(回/10cm))を処理した。処理は、繊維を上記接
着剤組成物に浸漬し、付着量が5重量%となるように調
整した後、100℃で1分乾燥後、240℃で2分熱処
理を施した。
【0028】次に得られた処理ポリエステル繊維とゴム
との接着試験は、表IIに示す未加硫ゴム組成物を用い
て、下記の通りで行なった。
【0029】
【表3】
【0030】引抜き力試験は、JIS1017の中のT
−テストに準拠し、未加硫ゴムブロック中に所定長さで
処理コードを埋設し、加硫後ゴムブロックよりコードを
引抜き、このときの引抜き力を測定した。また、剥離力
試験は、図1に示すように処理したコード1を25mm幅
で30本を1組として引き揃え、表IIに示す未加硫ゴム
配合物のシート2に埋設し、これを2プライ密着し、加
硫してゴム/コード複合体3を得た。次に剥離試験機で
速度50mm/min で図1に示すようにプライ間剥離を実
施し、この時の剥離力を測定した。結果は、いずれも比
較例1の値を100として指標表示し、表Iに示す。
【0031】比較例1および比較例2と実施例1〜3と
を比較すれば明らかなように、ホルムアルデヒドとレゾ
ルシンのモル比(F/R)=1.5〜2.5の範囲で優
れた接着性が得られる。また、比較例3および比較例4
と実施例4〜6とを比較すると明らかなように、レゾル
シン・ホルムアルデヒド初期縮合物とゴムラテックスの
重量比(RF/L)=0.1〜0.25の範囲で優れた
接着性が得られる。
【0032】実施例7〜12 実施例5に示した配合のうちラテックス成分のVPラテ
ックス(日本ゼオン製ニポール2518FS)とSBR
ラテックス(日本ゼオン製ニポールLX112)を表II
I に示したような配合重量比で混合したものからなる水
系混合液(a)と前の例で用いたエポキシ樹脂の水分散
液(b)とを準備し、前の例と同様にして評価した。結
果は表III に示す。
【0033】
【表4】
【0034】実施例7〜12の結果から明らかなよう
に、VPラテックスとSBRラテックスの混合重量比
(VP/SBR)が特に80/20〜20/80の範囲
であるのが、より優れた接着性が得られ、より好ましい
範囲である。
【0035】
【発明の効果】本発明に従った接着方法によれば、従来
法に比べて良好な接着力を示し、将来に向けて、タイヤ
軽量化や環境への対応を考慮したとき、さらにタイヤの
耐久性が求められる。よって、従来以上に接着層への負
荷が大きくなり、接着性のより一層の向上が求められ
る。本発明の方法に従って処理したポリエステル繊維コ
ードは、特にタイヤ、コンベアベルトに用いられる天然
ゴム、SBRゴム、IR,BRあるいはこれらの混合物
からなるゴム組成物と良好な接着を与える。なお、SB
Rラテックスは、VPラテックスに比べてコストが低
く、よってSBRラテックスの割合が多いほどコスト低
減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例の剥離力試験方法を示す図面
である。
【符号の説明】
1…コード 2…未加硫ゴム配合物のシート 3…コード/ゴム複合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 163:00)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)レゾルシン(R)・ホルムアルデ
    ヒド(F)初期縮合物(RF)とスチレン−ブタジエン
    −ビニルピリジン共重合体(VP)ラテックス及びスチ
    レン−ブタジエン共重合体(SBR)ラテックスの少な
    くとも1種のゴムラテックス(L)の水系混合液(a)
    と、(2)エポキシ当量が300以下であり、さらに実
    質的に水に不溶なエポキシ樹脂の水分散液(b)とを混
    合してなる接着剤組成物をポリエステル繊維コードに含
    浸付着せしめた後、乾燥熱処理を施し、未加硫ゴムに埋
    設して加硫一体化するポリエステル繊維とゴムとの接着
    方法において、前記水系混合液(a)のレゾルシン
    (R)とホルムアルデヒド(F)の配合モル比(F/
    R)が1.5〜2.8であり、かつRFとLとの固形物
    混合重量比(RF/L)が0.075〜0.25の範囲
    内にあり、かつ水分散液(b)と水系混合液(a)の重
    量比(b/a)が0.15〜1.20の範囲内であるこ
    とを特徴とするポリエステル繊維とゴムとの接着方法。
  2. 【請求項2】 前記水系混合液(a)に用いるラテック
    スが、スチレン−ブタジエン・ビニルピリジン共重合体
    ラテックス(VP)とSBRラテックス(S)の混合物
    からなり、その固形分混合割合(VP/S)(重量比)
    が80/20〜20/80の範囲内であることを特徴と
    する請求項1に記載のポリエステル繊維とゴムとの接着
    方法。
JP8235114A 1996-09-05 1996-09-05 ポリエステル繊維とゴムとの接着方法 Pending JPH1081862A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6872159B2 (en) * 2001-01-12 2005-03-29 The Gates Corporation Low growth power transmission belt
US6945891B2 (en) * 2001-01-12 2005-09-20 The Gates Corporation Power transmission belt and method

Cited By (2)

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