JP7303018B2 - ゴムホース補強用アラミド繊維コード - Google Patents

ゴムホース補強用アラミド繊維コード Download PDF

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Description

本発明は、アラミド繊維とゴムとの複合体であるゴムホースの補強に用いられるアラミド繊維コードに関する。
アラミド繊維は、高耐熱、高強度、高ヤング率、低収縮率という優れた特性を有することから、ゴムホース補強用繊維コードとして使用されるようになっている。アラミド繊維から構成される補強層を有する繊維補強ゴムホースでは、最内層に配された内層ゴム層の上に、アラミド繊維からなる補強層が配設され、この補強層の上に層間ゴム層が配設され、この層間ゴム層の上にアラミド繊維からなる補強層が配設され、さらにこの補強層の上に外層ゴム層が配設されている。一般的に、内層ゴム層および外層ゴム層は、エチレンプロピレンゴムで構成される。
ゴムホースの用途である車両用ホースは、ブレーキシステムの鋭敏な動作を確保するために、低温から高温までの広範な温度領域で体積膨張量が小さいこと、すなわち耐膨張性が良好であること(低膨張性を有すること)が不可欠である。このため、車両用ホースとして用いるために、低膨張性を有するゴムホースの開発が行われており、弾性率の高い繊維コードをゴムホースの補強材として適用することが行われている。しかし、繊維コードの製造では、編組時におけるコード表層の処理剤スカムが脱落する問題があり、スカムの堆積が著しい場合にはスカムが剥がれて繊維コード中に混入するようになり、得られるゴムホースの品質を低下させる。
特許第4456825号公報 特開2005-54304号公報
本発明の目的は、車両用ホースに用いる低膨張性のゴムホースの補強材として使用することができ、ゴムマトリクスとの良好な接着性を備ながら編組時におけるコード表層の処理剤スカムの脱落が防止されたゴムホース補強用アラミド繊維コードを提供することにある。
本発明は、内層ゴム層と外層ゴム層との間に繊維補強層を有する繊維補強ゴムホースの繊維補強層を構成するアラミド繊維コードであって、下記(1)乃至(4)の要件を全て満たすことを特徴とする、ゴムホース補強用アラミド繊維コードである。
(1)アラミド繊維コードのアラミド繊維は共重合芳香族ポリアミド繊維である
(2)アラミド繊維コードは2本以上のアラミド繊維を撚り合わされている
(3)解撚後のアラミド繊維コードの糸足差が1.000~1.005である
(4)アラミド繊維コードには、ポリエポキシド化合物およびブロックドポリイソシアネート化合物が付着している
本発明によれば、車両用ホースに用いる低膨張性のゴムホースの補強材として使用することができ、ゴムマトリクスとの良好な接着性を備ながら編組時におけるコード表層の処理剤スカムの脱落が防止されたゴムホース補強用アラミド繊維コードを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
〔アラミド繊維コード〕
本発明ではアラミド繊維として、共重合芳香族ポリアミド繊維を用いる。好ましいものとしてコポリパラフェニレン・3,4’オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維がある。これは、例えば帝人(株)製テクノーラとして市場で入手できる。
共重合芳香族ポリアミド繊維を用いず、ホモポリマーの芳香族ポリアミド繊維を用いると編組時にコードが擦過を受けるときに単糸切れが起こりやすくコード強力が低下する恐れがある。
本発明では、アラミド繊維コードとして、上記アラミド繊維の2本以上を撚り合わせたものを用いる。2本以上を撚り合わせたものでない場合にはホースの破裂圧に耐えうる強力が維持できない。
本発明において、解撚後のアラミド繊維コードの糸足差は1.000~1.005である。1.005を超えると、引きそろえ性が悪くなり、コード強力が低下する。
本発明においてアラミド繊維コードには、ポリエポキシド化合物およびブロックドポリイソシアネート化合物が付着している。これらが付着していないと、ゴムとの良好な接着を得ることができない。
〔ポリエポキシド化合物〕
アラミド繊維コードにポリエポキシド化合物およびブロックドポリイソシアネート化合物を付着させるために、処理剤を用いる。この処理剤に含有されるポリエポキシド化合物は、1分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を該化合物の100g当たり0.2g当量以上含有する化合物である。このポリエポキシド化合物は、エチレングリコール、グリセロール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類とエビクロルヒドリンのごときハロゲン含有エポキシド類との反応生成物、レゾルシン・ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルメタン、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類と前記ハロゲン含有エポキシド類との反応生成物、過酢酸または過酸化水素等で不飽和化合物を酸化して得られるポリエポキシド化合物などである。
このようなポリエポキシド化合物の具体例としては、3,4-エポキシシクロヘキセンエポキシド、3,4-エポキシシクロへキセンメチル、3,4-エポキシシクロヘキセンカルポキシレート、ビス(3,4-エポキシ-6-メチルーシクロへキシルメチル)アジペートなどが挙げられる。特に多価アルコールとエビクロロヒドリンの反応生成物、すなわち、多価アルコールのポリグリシジルエーテル化合物が優れた性能を発現するので好ましい。
これらのポリエポキシド化合物は、通常は乳化液または溶液としてアラミド繊維コードの処理に使用する。乳化液または溶液にするには該化合物をそのままか、若しくは必要に応じて少量の溶媒に溶解したものを乳化剤、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩、ノニルフエノールエチレンオキサイド付加物を用いて乳化または溶解して用いる。
〔ブロックドポリイソシアネート化合物〕
処理剤に含有されるブロックドポリイソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合物とブロック化剤との付加物であり、加熱によりブロック成分が遊離して活性なポリイソシアネート化合物を生ぜしめるものである。
ポリイソシアネート化合物としては、例えばトリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のポリイソシアネート、あるいはこれらポリイソシアネートと活性水素原子を2個以上有する化合物、例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリアルキレングリコール等とをイソシアネート基(-NCO)とヒドロキシル基(-OH)の比が1を越えるモル比で反応させて得られる末端イソシアネート基含有の多価アルコールアダクトポリイソシアネートなどが挙げられる。特にトリレジンイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートの如き芳香族ポリイソシアネートが優れた性能を発現するので好ましい。
ブロック化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、クレゾール、レゾルシノール等のフェノール類、ジフェニルアミン、キシリジン等の芳香族第2級アミン類、フタル酸イミド類、カプロラクタム、バレロラクタム等のラクタム類、アセトキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサンオキシム等のオキシム類および酸性亜硫酸ソーダがある。
〔クロロフェノール化合物、レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックス〕
本発明のゴムホース補強用アラミド繊維コードには、ポリエポキシド化合物およびブロックドイソシアネート化合物のほかに、さらにクロロフェノール化合物およびレゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックスが付着していることが好ましい。この場合の付着量はアラミド繊維コード100重量部あたり、クロロフェノール化合物は例えば1~10重量部、レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックスは例えば1~10重量部である。
〔製造方法〕
本発明のゴムホース補強用アラミド繊維コードは、撚糸したアラミド繊維コードを、後に説明する第一の処理剤で処理した後、130~180℃の温度で2~5分間、好ましくは1~3分間乾燥し、ついで180~260℃の温度で0.5~5.0分間、好ましくは220~250℃の温度で1~3分間熱処理する。次いで、後に説明する第二の処理剤で処理し、その後130~250℃で0.5~5分間、好ましくは1~3分間乾燥し、次いで150~260℃で0.5~5.0分間、好ましくは220~250℃の温度で1~3分間熱処理することで製造することができる。熱処理温度がこれより低いとゴムとの接着が不十分となりやすく、他方温度がこれより高いと接着剤自体の硬化が起こり、繊維を硬くしたり、強力劣化を起こしたりして実用に供し難くなる。
得られたアラミド繊維コードは、チューブゴムよりなる内層の上にブレーダーにより所定密度になるよう所定の角度を付けて配設する。外側補強繊維を保護するためのカバーゴムからなる外層を配設した後、これを例えば蒸気加硫釜中で蒸気加硫してゴムホースとなす。なお、前記繊維コードの配設は共にスパイラル構造にしてもよい。内層と外層のゴムとしては、好ましくはエチレンプロピレンゴムを用いる。
〔第一の処理剤〕
本発明のアラミド繊維コードの製造に用いる第一の処理剤は、上記のポリエポキシド化合物とブロクッドポリイソシアネート化合物との混合物である。第一の処理剤におけるポリエポキシド化合物とブロクッドポリイソシアネート化合物との配合比率は、ポリエポキシド化合物1重量部に対してブロクッドポリイソシアネート化合物が、例えば1~10重量部、好ましくは2~9重量部である。
第一の処理剤は水分散液として用い、第一の処理剤の水分散液におけるポリエポキシ化合物の濃度は例えば10重量%以下、好ましくは0.5~8重量%である。この範囲とすることが取扱い性の点で好ましい。
第一の処理剤による処理後のアラミド繊維コードへのポリエポキシド化合物とブロクッドポリイソシアネート化合物の合計の付着量は、アラミド繊維コードの重量に対する付着量として例えば0.5~8重量%、好ましくは1~8重量%、さらに好ましくは3~5重量%である。この範囲の付着量になるように処理を行う。1重量部未満であるとゴムとの接着が低下し、8重量部を超えるとスカムの発生が著しい。この処理はアラミド繊維の製糸工程において油剤の付与と共に行ってもよい。
このうち、アラミド繊維コードへのポリエポキシド化合物の付着量は、アラミド繊維コードの重量に対して好ましくは0.1~5重量%である。ポリエポキシド化合物の付着量が0.1重量%未満ではポリエポキシド化合物の効果が十分に発揮されず対象ゴムとの間で満足できる接着性が得られないおそれがあり好ましくない。他方、ポリエポキシド化合物の付着量が5重量%を超えると繊維が非常に硬くなり、製糸工程において付与することが困難であるだけでなく、次工程以降で処理する処理剤の浸透性が低下する結果、接着性能が低下するので好ましくない。
〔第二の処理剤〕
本発明のアラミド繊維コードの製造に用いる第二の処理剤として、レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックス(以下、RFLと称することがある)を用いる。これは、レゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物とゴムラテックスとを混合熟成したものである。このレゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックスにおけるレゾルシンとホルムアルデヒドのモル比は、例えば1:0.1~1:8、好ましくは1:0.5~1:5である。ゴムラテックとしては、好ましくはスチレンブタジエンビニルピリジンラテックス(以下、VPラテックスと称することがある)およびクロロプレンラテックスのブレンドを用いる。
第二の処理剤のRFLには、クロロフェノール化合物を配合することが好ましい。このクロロフェノール化合物は、パラクロルフェノールおよびレゾルシンをホルムアルデヒドと共縮合した化合物であることが好ましい。
アラミド繊維コードへの第二の処理剤のRFLの付着量は、アラミド繊維コードの重量あたり例えば0.5~6重量%、好ましくは1~6重量%、さらに好ましくは2~5重量%である。1重量%未満であるとゴムとの接着力が低下して好ましくなく、6重量%を超えるとスカムの発生量が著しく多くなり好ましくない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。また、実施例における特性の評価は下記の方法に従った。
(1)糸足差
糸足差は処理後のアラミド繊維コードを解撚した後のアラミド繊維の糸足差である。所定長1000mm長で処理コードを解撚し、アラミド繊維を引き揃え時の糸足差を測定して、これらの比率(最も長い方のアラミド繊維/最も短い方のアラミド繊維×100)を算出した。
(2)硬さ
繊維コードを長手方向に2.54cmの長さにカットし、ガーレー式曲げ硬さ試験機を使用して測定した。
(3)コード引抜接着力
コード引抜接着力はアラミド繊維コードとゴムとの引抜接着力を示すものである。接着処理された繊維コードを1cm幅のEPDM系未加硫ゴムに埋め込み、プレス加硫を所定時間行うことでテストピースを作成した。このテストピースにおいて繊維コードをゴムから引き抜くときに要した力(N)をコード引抜接着力とした。
(4)強力
インストロン社製万能試験機を使用し、JIS L1017に準拠して測定した。
(5)編組時スカム脱落
接着処理された繊維コードを、ブレーダーを使用して編組した。このときのガイド付近に発生するディップカスの様子を目視で確認した。スカムがほとんど発生することなく良好な工程通過性を示した場合は○、スカムが発生しブレーダー装置に付着した場合は×とした。
(6)ホース膨張量
JIS D2601「自動車部品-非鉱油系液圧ブレーキホースアセンブリ」に準じて測定した。
〔実施例1〕
第一の処理剤として、ポリエポキシド化合物(ナガセ化成(株)製デナコールEX611 ソルビトールグリシジルエーテル)とブロックドポリイソシアネート化合物(商品名:エラストロンE-37;第一工業製薬(株)製)を、ポリエポキシド化合物とブロックドポリイソシアネート化合物との重量比率で20:80に混合したものを、これらの成分の合計が5重量%の濃度となる水分散液に調製した。
次いで第二の処理剤を以下のとおりに調製した。まず、苛性ソーダ水溶液、アンモニア水溶液を加えた水に、酸性触媒で反応せしめたレゾルシン・ホルマリン初期縮合物:スミカノール700S(住友化学(株)製 65重量%水溶液)を添加して十分に攪拌し分散させた。これにホルマリンをR/F(レゾルシン/ホルマリン)比が1:2(モル比)となるように添加して均一に混合し、温度20℃で2時間熟成させた。
次に、LT-50(電気化学工業(株)製、クロロプレンゴムラテックス 50重量%乳化物)を混合したものを、前記レゾルシン・ホルマリン初期縮合物分散液と、固形分比率(RF/L比(レゾルシン・ホルマリン/クロロプレンゴムラテックス比))で1:9(重量比)となるように、また、エラストロンBN-69(第一工業製薬(株)製ジフェニルメタンジイソシアネートメチルエチルケトンオキシムブロック化合物33重量%水分散物)をRFL(レゾルシン・ホルマリンとクロロプレンゴムラテックス)と固形分比率で6:1(重量比)となるよう加えて、さらに温度20℃で24時間熟成させた。
使用直前にデナボンド(ナガセ化成工業(株)製 特殊クロロフェノール化合物20重量%溶液)をRFLと固形分比率(デナボンド/RFL比)で2:1(重量比)となるよう添加し、十分攪拌して処理剤の調整を行った。なお、処理剤の粘度、付着量のコントロールは処理剤への水の添加希釈により調節した。
他方、アラミド繊維コードとして、帝人(株)製テクノーラ繊維1000デニールのマルチフィラメントを2本合撚糸により7.5T/10cmの撚りをかけた。このとき、2本のアラミド繊維を合わせる前のテンションを同程度に揃えて撚りを加えた。
このようにして得たアラミド繊維コードを、コンピュートリーター処理機(CAリツラー(株)製)を用いて第一の処理剤に浸漬したのち、温度150℃で2分間乾燥し、続いて235℃の温度で1分間、次いで第二の処理剤に浸漬したのち、210℃で1分間熱処理した。熱処理したアラミド繊維コードには処理剤の固形分が1.5重量%付着していた。
このようにして得られたアラミド繊維コードを、150℃の温度で30分間蒸気加硫を行い得られたゴム繊維複合体についてコード引抜接着力を評価した。使用したゴムの配合比率は以下のとおりである。なお、EPDMはエチレンプロピレンジエンゴムを意味し、JSR社製EPを用いた。HAF-カーボンブラックとして旭カーボン社製#70を用いた。
EPDM 100重量部
HAF-カーボンブラック 120重量部
プロセスオイル(パラフィン系) 90重量部
亜鉛華 5重量部
ステアリン酸 3重量部
加硫剤 3.5重量部
加硫促進剤 2.5重量部
得られたアラミド繊維コードおよびゴム繊維複合体の評価結果を表1示す。表中、CRはクロロプレンゴムラテックスを、VPはスチレンブタジエンビニルピリジンラテックスを表す。
〔実施例2〕
コンピュートリーター処理機(CAリツラー(株)製)を用いて前記の第一の処理剤に浸漬したのち、温度150℃で2分間乾燥し、続いて235℃の温度で1分間熱処理した以外は、実施例1と同様にして実施した。得られたアラミド繊維コードには処理剤の固形分が1.1重量%付着していた。
得られたアラミド繊維コードおよび、これを用いた実施例1と同様にして作成したゴム繊維複合体の評価結果を表1示す。
〔比較例1〕
アラミド繊維として帝人(株)製テクノーラ繊維1000デニールのマルチフィラメント2本の合撚糸により、1本の原糸7.5T/10cmの撚りをかけた。このとき、1本の原糸には、もう一方の原糸の約1.5倍のテンションを加えて撚り合わせた。これ以外は、実施例1と同様にして実施した。
得られたアラミド繊維コードおよびゴム繊維複合体の評価結果を表1示す。
〔比較例2〕
第一の処理剤として、ブロックドポリイソシアネート化合物(商品名:エラストロンE-37;第一工業製薬(株)製)を、5重量%の濃度となる水分散液に調製した。
第二の処理剤として、ニッポール2518FS(日本ゼオン(株)製、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリマー水乳化物)およびLT-50(電気化学工業(株)製、クロロプレンゴムラテックス:50重量%乳化物)を混合したものを、前記レゾルシン・ホルマリン初期縮合分散液と固形分比率(RF/L比)で1:9(重量比)、また、エラストロンBNー69(第一工業製薬(株)製、ジフェニルメタンジイソシアネートメチルエチルケトンオキシムブロック化合物 33重量%水分散物)をRFLと固形分比率で6:1(重量比)となるよう加えてさらに温度20℃で24時間熟成させた。これら以外は、実施例1と同様にして実施した。
得られたアラミド繊維コードおよびゴム繊維複合体の評価結果を表1示す。なお、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリマーは、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジンラテックスの一種である。
Figure 0007303018000001
本発明のアラミド繊維コードは、車両のブレーキ用ゴムホースの補強材として使用することができる。本発明はまた、内層ゴム層と外層ゴム層との間に繊維補強層を有する繊維補強ゴムホースであって、上記のアラミド繊維コードを含む繊維補強ゴムホースである。このゴムホースは、車両のブレーキ用ゴムホースとして使用することができる。

Claims (1)

  1. 内層ゴム層と外層ゴム層との間に繊維補強層を有する繊維補強ゴムホースの繊維補強層を構成するアラミド繊維コードであって、下記(1)乃至(4)の要件を全て満たすゴムホース補強用アラミド繊維コードの製造方法であって、撚糸したアラミド繊維コードを、ポリエポキシド化合物とブロックドポリイソシアネート化合物との混合物である第一の処理剤で処理した後、130~180℃の温度で1~3分間乾燥し、ついで220~250℃の温度で1~3分間熱処理し次いで、レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックスである第二の処理剤で処理し、その後150~260℃で0.5~5.0分間熱処理することを特徴とするゴムホース補強用アラミド繊維コードの製造方法。
    (1)アラミド繊維コードのアラミド繊維は共重合芳香族ポリアミド繊維である
    (2)アラミド繊維コードは2本以上のアラミド繊維を撚り合わされている
    (3)解撚後のアラミド繊維コードの糸足差が1.000~1.005である
    (4)アラミド繊維コードには、ポリエポキシド化合物およびブロックドポリイソシアネ
    ート化合物が付着している
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