JP2000303044A - ポリエステル繊維−ゴム用接着剤及びポリエステル繊維とゴムとの接着処理方法 - Google Patents

ポリエステル繊維−ゴム用接着剤及びポリエステル繊維とゴムとの接着処理方法

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JP2000303044A
JP2000303044A JP11095699A JP11095699A JP2000303044A JP 2000303044 A JP2000303044 A JP 2000303044A JP 11095699 A JP11095699 A JP 11095699A JP 11095699 A JP11095699 A JP 11095699A JP 2000303044 A JP2000303044 A JP 2000303044A
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polyester fiber
epoxy resin
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Yoshiyuki Yamamoto
義之 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温領域でポリエステル繊維を熱処理すること
が可能な接着力に優れた繊維−ゴム用接着剤、およびこ
の接着剤を用いてポリエステル繊維を一浴処理する、繊
維とゴムとの接着処理方法の提供。 【解決手段】この繊維−ゴム用接着剤は、レゾルシン・
ホルムアルデヒド初期縮合物とゴムラテックスの水系混
合液(A)、エポキシ樹脂水分散液(B)、およびイミ
ダゾール系化合物又はイミダゾリン系化合物(C)から
なる。また、この接着処理方法は、ポリエステル繊維
を、上記接着剤に浸漬して熱処理後、このように処理し
たポリエステル繊維を未加硫ゴムに埋設し、ついで該未
加硫ゴムを加硫してポリエステル繊維とゴムとを一体化
することからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ、コンべア
ベルト、ホースなどの繊維とゴムの複合製品の製造に用
いられるポリエステル繊維−ゴム用接着剤およびこの接
着剤を用いる一浴処理によるポリエステル繊維とゴムと
の接着処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル繊維は、抗張力が高
く、耐熱性、耐疲労性、寸法安定性などに優れているた
め、ポリエステル繊維のコードをゴムに埋設してシート
状とし(コード・ゴム複合体)、これを例えばタイヤの
カーカス層又はベルト層に、或いはコンベヤベルトやホ
ースの構成材料などとして用いている。しかしながら、
ポリエステル繊維は反応性に乏しくゴムに対する接着性
が悪い。
【0003】そこで、ポリエステル繊維をエポキシ樹
脂やブロックドイソシアネートで予め処理した後、更に
レゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合物(RF樹脂)
とゴムラテックス(L)の水系混合液(RFL)で処理
するか、又はp−クロルフェノール・レゾルシン・ホ
ルムアルデヒド縮合物(例えば、ナガセ化成工業(株)
製デナボンド(商標))やアリルヒドロキシフェニルエ
ーテル・レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物を含む水
溶液でポリエステル繊維を処理したのちに、RFL処理
を施こすといったいわゆる二浴処理をポリエステル繊維
に適用してゴムに対する接着性を高めているが、かかる
接着処理方法は二段階処理であるため生産性が悪い。ま
た、上記p−クロルフェノール・レゾルシン・ホルムア
ルデヒド縮合物、アリルヒドロキシフェニルエーテル・
レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物は、アンモニア水
溶液であり、臭気問題等で環境上問題があり、接着力も
必ずしも高くないという問題があった。
【0004】そこでこれら問題を解決すべく、RFLと
エポキシ樹脂水分散液からなる接着液をポリエステル繊
維に含浸塗布したのち、熱処理を施して接着処理すると
いう一浴処理方法も提案されている(特開平8-302317号
公報) 。しかしながら、この一浴処理方法では、良好な
接着を得るためには熱処理温度が220℃以上、好まし
くは230℃以上が必要であり、このような高い熱処理
温度は省エネルギーの観点からも好ましくなく、更に熱
処理温度がこのように高いとコードの引張強度が低下
し、コード・ゴム複合体としたときに強度が不足するの
で、コードの使用量をも増大させなければならないとい
う問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱処
理温度が210℃〜230℃という低温領域においても
ポリエステル繊維のゴムに対する接着性に優れた繊維−
ゴム用接着剤、およびこの接着剤を用いてポリエステル
繊維を一浴処理する、ポリエステル繊維とゴムとの接着
処理方法を提供することである。
【0006】本発明者は、RFLとエポキシ樹脂水分散
液からなる接着液によるポリエステル繊維の一浴処理時
の熱処理温度が低温(210℃〜230℃)のときに
は、エポキシ樹脂のエポキシ基とポリエステル繊維の末
端カルボキシル基との反応率が低いことが低接着の原因
の一つであると認識し、この反応率を高める配合剤を接
着液に添加することで接着性の向上を図れないかを検討
し、その結果、RFLとエポキシ樹脂水分散液からなる
一浴処理液(接着液)に、エポキシ樹脂の反応促進剤或
いは硬化剤として知られるイミダゾール系化合物又はイ
ミダゾリン系化合物を導入して混合し、この混合液でポ
リエステル繊維を一浴処理したところ、熱処理温度が2
10℃〜230℃の低温領域であってもポリエステル繊
維とゴムとの接着効果をいっそう高めることができるこ
とを見い出した。本発明は、この知見に基づきなされた
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のポリエステル繊
維−ゴム用接着剤は、レゾルシン・ホルムアルデヒド初
期縮合物とゴムラテックスの水系混合液(A)、エポキ
シ樹脂水分散液(B)、およびイミダゾール系化合物又
はイミダゾリン系化合物(C)からなることを特徴とす
る。
【0008】また、本発明のポリエステル繊維とゴムと
の一浴接着処理方法は、ポリエステル繊維を上記のポリ
エステル繊維−ゴム用接着剤に浸漬して乾燥し、さらに
熱処理した後に未加硫ゴムに埋設し、ついで該未加硫ゴ
ムを加硫してポリエステル繊維とゴムとを一体化するこ
とを特徴とする。
【0009】このように、イミダゾール系化合物又はイ
ミダゾリン系化合物(C)を接着剤の一成分として用い
るために、熱処理温度が210℃〜230℃という低温
領域であってもポリエステル繊維のゴムに対する接着性
を高めることが可能となる。また、ポリエステル繊維コ
ードの熱処理による強度低下を抑制することが可能とな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】(1)レゾルシン・ホルムアルデ
ヒド初期縮合物とゴムラテックスの水系混合液(A) レゾルシン−ホルムアルデヒド初期縮合物(RF樹脂)
には、アルカリ触媒下でレゾルシンとホルムアルデヒド
を縮合反応させることによるメチロール基を有するレゾ
ール型と、酸性触媒下にレゾルシンとホルムアルデヒド
を縮合反応させることによるメチロール基を有さないノ
ボラック型とがある。
【0011】本発明ではいずれのものも用いることがで
きる。ノボラック型の初期縮合物としては、住友化学工
業(株)製のスミカノール700や保土ヶ谷化学工業
(株)製のアドハ−RFなどが市販されている。これら
のノボラック型RF樹脂を用いる場合には、水に溶解さ
せるために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のア
ルカリ金属水酸化物を少量添加する。また、通常、これ
らのノボラック型RF樹脂を用いる場合には、ホルマリ
ン水溶液を後添加する。
【0012】ゴムラテックスは、接着液で処理された繊
維との接着に用いられる未加硫ゴム(被着ゴム)の種類
に応じて適宜選ばれる。例えば、天然ゴム、スチレン−
ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプレンゴム
(IR)、ブタジエンゴム(BR)等の汎用ゴムに対し
ては、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリ
マーラテックス、SBRラテックス、天然ゴムラテック
スが用いられる。接着性の観点からはビニルピリジン・
スチレン・ブタジエンターポリマーラテックスを用いる
のが好ましいが、SBRラテックスや天然ゴムラテック
スをそれに適宜混合して用いることができる。また、被
着ゴムがクロロプレンゴム(CR)やアクリロニトリル
−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)の場合には、CR
ラテックスやNBRラテックス、或いはこれらとビニル
ピリジン・スチレン・ブタジエンターポリマーラテック
ス等の混合物も用いることができる。ゴムラテックスの
選択は使用に応じて適宜行うことが可能である。
【0013】本発明において、RF樹脂とゴムラテック
スとの配合比は、固形分重量比で好ましくはRF樹脂:
ゴムラテックス=5:100〜50:100である。 (2)エポキシ樹脂水分散液(B) ここで使用するエポキシ樹脂は、常温で固体で、エポキ
シ当量が300以下であって、実質的に水に不溶なエポ
キシ樹脂であり、通常、繊維とゴムとの接着処理に用い
られるものである。例えば、ポリオールとエピクロルヒ
ドリンとの反応から得られる水溶性エポキシ樹脂(例え
ば、ナガセ化成工業(株)製デナコールEX313,E
X614,EX512など)は、水溶性であるためにR
FLに添加するとエポキシがRF樹脂と反応し、接着剤
のゲル化や接着性の低下を生ずるので好ましくない。こ
こで「実質的に水に不溶な」とは、室温にて水90重量
部にエポキシ樹脂10重量部を溶解した時の水溶率が1
0%未満であることをいう。また、非水溶性エポキシ樹
脂であっても、常温で液体、もしくは融点が40℃未満
の常温で液状のエポキシ樹脂は本発明においては使用で
きない。
【0014】本発明において使用するエポキシ樹脂は、
常温で固体で、融点が40℃以上のものである。その理
由は、本発明の接着剤は通常、常温で用いられ、5〜4
0℃の環境下にさらされる。かかる使用時の温度雰囲気
下で液状であるエポキシ樹脂は、本発明者の検討ではR
FLと混合して放置することによりRF樹脂と反応し、
接着剤のゲル化や接着低下をきたすので好ましくない。
これは、RF樹脂が水に溶解しており、エポキシ樹脂が
液体状で分散していると、エポキシ樹脂が固体状態で分
散している場合に比較して反応し易くなるためである。
従って、通常の使用環境温度、例えば40℃未満では、
熱軟化による液状化を生じないエポキシ樹脂を選択す
る。
【0015】また、本発明において使用するエポキシ樹
脂のエポキシ当量は、300以下である。ここで「エポ
キシ当量」とは、エポキシ樹脂のエポキシ基1個当たり
の分子量であり、エポキシ当量が300超の場合には、
実質的に繊維と反応するエポキシ基の数が少なくなるた
めに、十分な接着力が得られない。接着性の観点からエ
ポキシ当量は250以下であるのがさらに好ましい。こ
のようなエポキシ樹脂としては、ポリフェノール型エポ
キシ樹脂類のうち、フェノールノボラック型、クレゾー
ルノボラック型、ハイドロキノン型、臭素化ノボラック
型、キシレン変性ノボラック型、フェノールグリオキザ
ール型、トリスオキシフェニルメタン型、トリスフェノ
ールPA型、ビスフェノールAノボラック型のエポキシ
樹脂があげられる。接着性や汎用性の点で、特に好まし
いエポキシ樹脂はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
である。
【0016】本発明におけるエポキシ樹脂水分散液に
は、実質的に有機溶剤が含まれていない。通常、エポキ
シ樹脂を水分散させるためには、一度、エポキシ樹脂を
トルエン等の有機溶剤に溶解させ、適当な分散剤を用い
て水分散化する方法が行われる。しかし、上記した如
く、液状で水の中に分散させた場合には、RF樹脂との
反応が起こりやすく、接着力が低下するという問題があ
る。また、RFLと混合するとエポキシ樹脂が凝集沈澱
を起こしやすい。
【0017】実質的に有機溶剤を含まない水分散液を得
るのには、公知の方法を用いることが出来る。例えば、
常温で固体状のエポキシ樹脂を熱軟化温度以上に加熱
し、溶融状態とし、これに熱水と分散剤とを混合攪拌
し、さらに微細化するためにコロイドミルを通して、平
均粒子径を例えば5μm以下にする。この方法は、水の
沸点以下で溶融するエポキシ樹脂に適用できる。また、
熱軟化温度が更に高いエポキシ樹脂を用いる場合には、
そのエポキシ樹脂が可溶な有機溶剤を用いて、エポキシ
樹脂を溶解し、水及び分散剤を加えて高剪断力を持つ攪
拌装置にて所定の分散度にまで混合攪拌し、更に、有機
溶剤を除去するために、減圧蒸留を行うことによって有
機溶剤を実質的に含まないエポキシ樹脂水分散液が得ら
れる。
【0018】ここで用いる分散剤としては、公知の非イ
オン性分散剤または陰イオン性分散剤を用いる。陽イオ
ン性分散剤を用いることも可能であるが、陽イオン性分
散剤を含有するエポキシ樹脂水分散液をRFLに添加し
た場合にゲル化を生ずることがあるので好ましくない。
【0019】エポキシ樹脂水分散液中のエポキシ樹脂の
平均分散粒子径は5μm以下であるのが好ましく、0.
1〜4μmであるのが更に好ましい。この平均粒子径が
5μmを超えると水分散液が分散安定性に劣り、接着剤
使用時にエポキシ樹脂が沈降し易く十分な接着力が得ら
れない場合がある。従って、より安定な接着を得るに
は、平均粒子径を5μm以下とするのが好ましい。エポ
キシ樹脂水分散液中のエポキシ樹脂の量は、特に限定さ
れるものではないが、使用上の観点で20重量%以上が
好ましい。 (3)イミダゾール系化合物又はイミダゾリン系化合物
(C) イミダゾール系化合物は、例えば、下記式に示す2-メチ
ル−イミダゾール、2-エチル-4- メチル- イミダゾー
ル、1-シアノエチル-2- メチル- イミダゾール、又は1-
シアノエチル-2- エチル-4- メチル- イミダゾール、及
び2-フェニル- イミダゾール、2-フェニル-4- メチル-
イミダゾール、1-ベンジル-2- メチル- イミダゾールな
どである。
【0020】
【化1】
【0021】また、イミダゾリン系化合物は、例えば、
下記式に示される2-メチル- イミダゾリン、2-フェニル
イミダゾリン、及び2-エチル-4- メチル- イミダゾリ
ン、1-シアノエチル-2- メチル- イミダゾリン、1-シア
ノエチル-2- エチル-4- メチル- イミダゾリン、2-フェ
ニル-4- メチル- イミダゾリン、1- ベンジル-2- メチ
ル- イミダゾリンなどである。
【0022】
【化2】
【0023】これらイミダゾール系化合物又はイミダゾ
リン系化合物(C)は、イミダゾール系化合物およびイ
ミダゾリン系化合物の両方、或いはいずれかを用いるこ
とができる。これらの化合物を用いる場合、予め界面活
性剤などで乳化して用いることもできるが、上記化合物
中、水溶性イミダゾールである2-メチル- イミダゾー
ル、2-エチル-4- メチル- イミダゾール、1-シアノエチ
ル-2- メチル- イミダゾール、1-シアノエチル-2- エチ
ル-4- メチル- イミダゾールが処理液中の安定性、取扱
い性の観点からより好ましい。乳化に用いる界面活性剤
や溶剤は特に限定されるものではない。
【0024】(4)配合比 水系混合液(A)とエポキシ樹脂水分散液(B)との配
合比、すなわち固形分重量比は、(A):(B)=10
0:15〜100:120であるとよい。換言すれば、
固形分重量比で、水系混合液(A)の100重量部に対
しエポキシ樹脂水分散液(B)を15〜120重量部配
合する。15重量部未満ではエポキシ樹脂が少な過ぎて
良好な接着力が得られなくなり、一方、120重量部超
では逆にエポキシ樹脂が多過ぎて接着力が低下すると共
に繊維が硬くなって耐疲労性や加工性を低下させるから
である。
【0025】エポキシ樹脂水分散液(B)とイミダゾー
ル系化合物又はイミダゾリン系化合物(C)との配合
比、すなわち固形分重量比は、(B):(C)=10
0:1〜100:20である。換言すれば、固形分重量
比で、エポキシ樹脂水分散液(B)の100重量部に対
しイミダゾール系化合物又はイミダゾリン系化合物
(C)を1〜20重量部配合する。1重量部未満では少
な過ぎてイミダゾール系化合物又はイミダゾリン系化合
物(C)を配合した効果が不十分となり、一方、20重
量部超では多過ぎてこれら化合物(C)がむしろ接着阻
害物質として作用し、接着性が低下する。
【0026】(5)本発明でポリエステル繊維を接着処
理するには、まず、上記の水系混合液(A)、エポキシ
樹脂水分散液(B)、およびイミダゾール系化合物又は
イミダゾリン系化合物(C)からなる繊維−ゴム用接着
剤に、ポリエステル繊維を浸漬して接着剤を繊維に含浸
付着せしめる。ポリエステル繊維としては、ポリエチレ
ンテレフタレート繊維(PET)、ポリエチレン−2,
6−ナフタレート繊維(PEN)などを使用すればよ
い。
【0027】ついで、接着剤を含浸付着せしめたポリエ
ステル繊維を、接着剤を80〜150℃の温度で乾燥
後、210℃〜230℃の温度下に空気中で加熱して、
繊維に熱処理を施す。熱処理時間は、1分〜2分程度で
ある。この後、繊維を未加硫ゴムに埋設し、つぎにこの
未加硫ゴムを加硫して繊維とゴムとを一体化させるので
ある。加硫は、常法によって行えばよい。 未加硫ゴム
としては、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタ
ジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプレンゴム(I
R)、又はブタジエンゴム(BR)を挙げることができ
る。この未加硫ゴムには、カーボンブラック、硫黄、加
硫促進剤、老化防止剤、アロマティックオイルなどの添
加剤を適宜配合することができる。
【0028】
【実施例】表1に示す配合内容(重量部)の接着剤を作
製し、これらの接着剤に1500d/2(撚り数40×
40回/10cm)のポリエステル繊維コードを浸漬して
接着剤付着量が5重量%となるように調整した後、12
0℃で60秒間乾燥し、ついで表1に示す熱処理温度で
100秒間熱処理した。
【0029】このようにして接着液付着処理したポリエ
ステル繊維コードを、表2に示す配合内容(重量部)の
未加硫のゴム組成物の2mm厚みのゴムシート上に互いに
平行に最密充填で25mm幅にわたって引きそろえ、その
上に厚み1mmの同ゴム組成物のゴムシートを重ね、更に
その上に処理済コードを同様に最密充填で25mm幅にわ
たって引きそろえ、その上に再度2mm厚さの同ゴム組成
物のゴムシートを重ねたいわゆる2プライ積層試料を作
製し、170℃×15分の条件で加硫した後に、プライ
間の剥離接着力を下記により測定した(従来例、比較例
1、実施例1〜9)。
【0030】この結果を表1に示す。表1中、RFLは
水系混合液(A)を、ECNはエポキシ樹脂水分散液
(B)を、添加剤はイミダゾール系化合物又はイミダゾ
リン系化合物(C)をそれぞれ表わす。ここで、エポキ
シ樹脂水分散液(B)として旭チバ社製クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂水分散液ECN1400(固型分
40重量%)を用いた。
【0031】剥離接着力の測定方法:2プライ積層試料
の端部のプライ間を予め開き、オートグラフ引張試験機
のチャック間にプライゴムを挟み、プライ間の180°
剥離力を検出した。従来例の剥離接着力185N/25
mmを100とする指数で示す。指数値が大きい方が剥
離接着力が高い。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】表1中、従来例は熱処理温度が230℃で
あって添加剤を含まない場合であり、比較例1は熱処理
温度が215℃と低いが添加剤を含まない場合である。
なお、実施例5は添加剤の配合量が少ない場合であり、
実施例9は添加剤の配合量が多い場合である。
【0035】表1から明らかなように、本発明の場合
(実施例1〜4、実施例6〜11)では、従来例および
比較例1に比し、剥離接着力が向上していることが判
る。また、実施例5では、熱処理温度が高い従来例(2
30℃)に比し剥離接着力が若干劣るが、熱処理温度が
低い比較例1(215℃)に比し剥離接着力が優れてい
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明のポリエステ
ル繊維−ゴム用接着剤は、レゾルシン・ホルムアルデヒ
ド初期縮合物とゴムラテックスの水系混合液(A)、エ
ポキシ樹脂水分散液(B)、およびイミダゾール系化合
物又はイミダゾリン系化合物(C)からなるために、2
10℃〜230℃という低い熱処理温度でポリエステル
繊維を一浴処理することができ、これによってポリエス
テル繊維−ゴム間の剥離接着力の向上が可能となり、コ
ード強力利用率の向上と熱エネルギー消費の低減が図れ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 CA011 CA012 CA061 CA062 CA071 CA072 CA081 CA082 CA151 CA152 DB041 DB042 DB051 DB052 DF081 DF082 DH041 DH042 EB061 EB062 EC071 EC072 EC081 EC082 EC151 EC152 GA01 GA17 HA126 HC24 JA03 JB02 KA16 KA17 LA06 MA10 MA12 MB02 NA16 NA22 4L033 AA07 AB01 AC11 BA56 BA99 CA13 CA34 CA49 CA68 CA70

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合
    物とゴムラテックスの水系混合液(A)、エポキシ樹脂
    水分散液(B)、およびイミダゾール系化合物又はイミ
    ダゾリン系化合物(C)からなるポリエステル繊維−ゴ
    ム用接着剤。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ樹脂水分散液(B)の固形
    分:前記イミダゾール系化合物又はイミダゾリン系化合
    物(C)の重量比が100:1〜100:20である請
    求項1記載のポリエステル繊維−ゴム用接着剤。
  3. 【請求項3】 前記エポキシ樹脂水分散液(B)におけ
    るエポキシ樹脂がクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
    である請求項1又は2記載のポリエステル繊維−ゴム用
    接着剤。
  4. 【請求項4】 前記イミダゾール系化合物が、2-メチル
    - イミダゾール、2-エチル-4- メチル- イミダゾール、
    1-シアノエチル-2- メチル- イミダゾール、および1-シ
    アノエチル-2- エチル-4- メチル- イミダゾールからな
    る群から選ばれる少なくとも1種の水溶性イミダゾール
    である請求項1、2又は3記載のポリエステル繊維−ゴ
    ム用接着剤。
  5. 【請求項5】 ポリエステル繊維を、請求項1、2、3
    又は4に記載の繊維−ゴム用接着剤に浸漬して乾燥し、
    さらに熱処理した後に未加硫ゴムに埋設し、ついで該未
    加硫ゴムを加硫してポリエステル繊維とゴムとを一体化
    するポリエステル繊維とゴムとの接着処理方法。
  6. 【請求項6】 前記熱処理の温度が210℃〜230℃
    以下である請求項5記載のポリエステル繊維とゴムとの
    接着処理方法。
  7. 【請求項7】 前記未加硫ゴムが天然ゴム、スチレン−
    ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴム、ブタジエン
    ゴムから選ばれるものである請求項5又は6記載のポリ
    エステル繊維とゴムとの接着処理方法。
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