JPH1070871A - ブラシレスモータの固定子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラシレスモータのハウジングを鋼板製とし
た際にも巻線端末の巻きつけられた端子ピンとの空間絶
縁距離を確保することができ、また組立効率を向上する
ことができるブラシレスモータの固定子を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 インシュレータ１は固定子鉄心２を絶縁
するために樹脂で成形され、巻線３はインシュレータ１
を介して固定子鉄心２に巻装されている。インシュレー
タ１の内壁４は巻線３を保持し、端子ピン５は内壁４の
圧入孔６に圧入されている。そして、巻線３の巻線端末
７は端子ピン５に巻きつけられ半田（図示せず）付けに
て接続される構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は扇風機や換気扇等の
ファン駆動用等に使用される、小型のブラシレスモータ
の固定子の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、この種のブラシレスモータの固定
子の巻線端末においては、その生産工程の機械化を推進
することでより一層のコスト合理化の追求をする一方
で、より一層の安全性および品質の向上をはかることが
強く要求されている。

【０００３】従来、この種のブラシレスモータの固定子
の巻線端末は図７および図８に示すような構成であっ
た。以下、その構成について図を参照しながら説明す
る。

【０００４】図に示すように、１０１はプリント基板１
０２のランド１０３の中心に設けられた切欠孔１０４に
対応する位置に、突起１０５を設けたインシュレータで
ある。

【０００５】上記構成において、巻線１０６の巻線端末
１０７は、インシュレータ１０１の突起１０５に巻きつ
けられたのち、プリント基板１０２の切欠孔１０４の切
欠部から、配線１０８側の面の切欠孔１０４の周囲に設
けられたランド１０３に半田付け固定された後、全体を
樹脂でモールドされるものであった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このような従来のブラ
シレスモータの固定子では、インシュレータ１０１の突
起１０５が固定子鉄心１０９の外周側に設けているた
め、ブラシレスモータのハウジングを鋼板製とした際
に、鋼板ハウジングと突起１０５に巻きつけられた巻線
端末１０７との空間絶縁距離が確保することができない
という課題があった。

【０００７】本発明は上記課題を解決するもので、ブラ
シレスモータのハウジングを鋼板製とした際にも巻線端
末の巻きつけられた端子ピンとの空間絶縁距離を確保す
ることができ、また組立効率を向上することができるブ
ラシレスモータの固定子を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明のブラシレスモー
タの固定子は上記目的を達成するために第１の手段は、
継鉄部から内周側に突出したｍ×ｎ個（ｍは相数で２以
上の整数・ｎは正の整数）の磁極歯部を有し必要枚数だ
け積層された固定子鉄心と、前記固定子鉄心を絶縁する
インシュレータと、前記インシュレータを介して前記磁
極歯部に巻装された巻線と、前記磁極歯部の内周側に前
記巻線を保持する前記インシュレータの内壁とを備え、
前記内壁に端子ピンを圧入する圧入孔を反巻線側に設
け、前記巻線の端末を前記圧入孔に圧入された端子ピン
に巻きつけ半田付けにて接続する構成とした。

【０００９】また、上記目的を達成するために、第２の
手段は巻き始めの巻線端末を第１端子ピンに巻きつけ
後、巻線を巻装後、巻き終わりの巻線端末を第２端子ピ
ンに巻きつけ半田付けにて接続する構成とした。

【００１０】また、上記目的を達成するために、第３の
手段は相の異なる巻線端末を端子ピンに巻きつけ半田付
けにて接続して中性点とする構成とした。

【００１１】また、上記目的を達成するために、第４の
手段は並列結線方式の同相の巻線端末を端子ピンに巻き
つけ半田付けにて接続する構成とした。

【００１２】また、上記目的を達成するために、第５の
手段は端子ピンを挿入する挿入孔を有する複数の電極
と、コネクタ用端子と接続された、または一体の前記電
極を樹脂で一体的に成形した端子組と、インシュレータ
に圧入され巻線端末の巻きつけられた端子ピンとを備
え、前記端子ピンを前記挿入孔に挿入して半田付けにて
接続する構成とした。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、継鉄部から内周側に突出したｍ×ｎ個（ｍは相数で
２以上の整数・ｎは正の整数）の磁極歯部を有し必要枚
数だけ積層された固定子鉄心と、前記固定子鉄心を絶縁
するインシュレータと、前記インシュレータを介して前
記磁極歯部に巻装された巻線と、前記磁極歯部の内周側
に前記巻線を保持する前記インシュレータの内壁とを備
え、前記内壁に端子ピンを圧入する圧入孔を反巻線側に
設け、前記巻線の端末を前記圧入孔に圧入された端子ピ
ンに巻きつけ半田付けにて接続する構成としたものであ
り、巻線端末の巻きつけられた端子ピンとブラシレスモ
ータの鋼板ハウジングとの空間絶縁距離が確保できると
いう作用を有する。

【００１４】また、請求項２に記載の発明は、巻き始め
の巻線端末を第１端子ピンに巻きつけた後、巻線を巻装
後、巻き終わりの巻線端末を第２端子ピンに巻きつけ半
田付けにて接続する構成としたものであり、巻線端末の
巻きつけられた第１および第２端子ピンとブラシレスモ
ータの鋼板ハウジングとの空間絶縁距離が確保でき、ブ
ラシレスモータの固定子の組立効率を向上するという作
用を有する。

【００１５】また、請求項３に記載の発明は、相の異な
る巻線端末を端子ピンに巻きつけ半田付けにて接続して
中性点とする構成としたものであり、巻線端末の巻きつ
けられた端子ピンとブラシレスモータの鋼板ハウジング
との空間絶縁距離が確保でき、ブラシレスモータの固定
子の組立効率を向上するという作用を有する。

【００１６】また、請求項４に記載の発明は、並列結線
方式の同相の巻線端末を端子ピンに巻きつけ半田付けに
て接続する構成としたものであり、巻線端末の巻きつけ
られた端子ピンとブラシレスモータの鋼板ハウジングと
の空間絶縁距離が確保でき、ブラシレスモータの固定子
の組立効率を向上するという作用を有する。

【００１７】また、請求項５に記載の発明は、端子ピン
を挿入する挿入孔を有する複数の電極と、コネクタ用端
子と接続された、または一体の前記電極を樹脂で一体的
に成形した端子組と、インシュレータに圧入され巻線端
末の巻きつけられた端子ピンとを備え、前記端子ピンを
前記挿入孔に挿入して半田付けにて接続する構成とした
ものであり、巻線端末の巻きつけられた端子ピンとブラ
シレスモータの鋼板ハウジングとの空間絶縁距離が確保
でき、ブラシレスモータの固定子の組立効率を向上する
という作用を有する。

【００１８】（実施の形態１）図１に示すように、イン
シュレータ１は固定子鉄心２を絶縁するために樹脂で成
形され、巻線３はインシュレータ１を介して固定子鉄心
２に巻装されている。インシュレータ１の内壁４は巻線
３を保持し、端子ピン５は内壁４の圧入孔６に圧入され
ている。そして、巻線３の巻線端末７は端子ピン５に巻
きつけられ半田（図示せず）付けにて接続される構成で
ある。

【００１９】上記構成により、巻線端末７の巻きつけら
れた端子ピン５は固定子鉄心２の内周側に位置すること
ができ、ブラシレスモータの鋼板ハウジングとの空間絶
縁距離を確保することができる。

【００２０】（実施の形態２）なお実施の形態１と同一
部分には同一記号を付し、その詳細な説明は省略する。

【００２１】図２に示すように、巻き始めの巻線端末７
ａを第１端子ピン５ａに巻きつけた後、巻線３を巻装
後、巻き終わりの巻線端末７ｂを第２端子ピン５ｂに巻
きつけられ、第１端子ピン５ａおよび第２端子ピン５ｂ
ともに半田（図示せず）付けにて接続される構成であ
る。

【００２２】上記構成により、巻き始めの巻線端末７ａ
および巻き終わりの巻線端末７ｂの巻きつけられた第１
端子ピン５ａおよび第２端子ピン５ｂは、固定子鉄心２
の内周側に位置することができ、ブラシレスモータの鋼
板ハウジングとの空間絶縁距離を確保することができ、
またブラシレスモータの固定子の組立効率を向上するこ
とができる。

【００２３】（実施の形態３）なお実施の形態１と同一
部分には同一記号を付し、その詳細な説明は省略する。

【００２４】図３に示すように、Ｕ相の巻線端末７ｃと
Ｖ相の巻線端末７ｄとＷ相の巻線端末７ｅとは同一の中
性点の端子ピン５ｃに巻きつけ半田（図示せず）付けに
て接続される構成である。

【００２５】上記構成により、Ｕ相の巻線端末７ｃ、Ｖ
相の巻線端末７ｄおよびＷ相の巻線端末７ｅの巻きつけ
られた中性点の端子ピン５ｃは、固定子鉄心２の内周側
に位置することができ、ブラシレスモータの鋼板ハウジ
ングとの空間絶縁距離を確保することができ、またブラ
シレスモータの固定子の組立効率を向上することができ
る。

【００２６】（実施の形態４）なお実施の形態１と同一
部分には同一記号を付し、その詳細な説明は省略する。

【００２７】図４に示すように、並列結線方式のＵ相の
巻線端末７ｃａともう一方のＵ相の巻線端末７ｃｂとを
Ｕ相の端子ピン５ｄに巻きつけ半田（図示せず）付け
し、Ｖ相の巻線端末７ｄａともう一方のＶ相の巻線端末
７ｄｂとをＶ相の端子ピン５ｅに巻きつけ半田（図示せ
ず）付けし、Ｗ相の巻線端末７ｅａともう一方のＷ相の
巻線端末７ｅｂとをＷ相の端子ピン５ｆに巻きつけ半田
（図示せず）付けする構成である。

【００２８】上記構成により、Ｕ相の端子ピン５ｄ、Ｖ
相の端子ピン５ｅおよびＷ相の端子ピン５ｆは、固定子
鉄心２の内周側に位置することができ、ブラシレスモー
タの鋼板ハウジングとの空間絶縁距離を確保することが
でき、またブラシレスモータの固定子の組立効率を向上
することができる。

【００２９】（実施の形態５）なお実施の形態１と同一
部分には同一記号を付し、その詳細な説明は省略する。

【００３０】図１、図５および図６に示すように、電極
８は端子ピン５を挿入する挿入孔９を有し、コネクタ用
端子１０と接続されるかまたは一体であり、端子組１１
と樹脂で一体的に成形されている。インシュレータ１に
圧入され巻線端末７のからげられた端子ピン５を挿入孔
９に挿入し半田付け１２にて電極８と接続する構成であ
る。

【００３１】上記構成により、巻線端末７の巻きつけら
れた端子ピン５は、固定子鉄心２の内周側に位置するこ
とができ、ブラシレスモータの鋼板ハウジングとの空間
絶縁距離を確保することができ、またブラシレスモータ
の固定子の組立効率を向上することができる。

【００３２】

【発明の効果】以上の実施の形態から明らかなように、
本発明によれば、ブラシレスモータのハウジングを鋼板
製とした際にも巻線端末の巻きつけられた端子ピンとの
空間絶縁距離を確保することができ、また組立効率を向
上することができるブラシレスモータの固定子を提供で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１および５によるブラシレ
スモータの固定子を示す斜視図

【図２】本発明の実施の形態２によるブラシレスモータ
の固定子を示す斜視図

【図３】本発明の実施の形態３によるブラシレスモータ
の固定子を示す斜視図

【図４】本発明の実施の形態４によるブラシレスモータ
の固定子を示す斜視図

【図５】本発明の実施の形態５による端子組を示す斜視
図

【図６】同端子組を取付けたブラシレスモータの固定子
を示す斜視図

【図７】従来のプリント基板を取付けたブラシレスモー
タの固定子の組立図

【図８】同ブラシレスモータの固定子の要部断面図

【符号の説明】

１ インシュレータ ２ 固定子鉄心 ３ 巻線 ４ 内壁 ５ 端子ピン ５ａ 第１端子ピン ５ｂ 第２端子ピン ５ｃ 中性点の端子ピン ５ｄ Ｕ相の端子ピン ５ｅ Ｖ相の端子ピン ５ｆ Ｗ相の端子ピン ６ 圧入孔 ７ 巻線端末 ７ａ 巻き始めの巻線端末 ７ｂ 巻き終わりの巻線端末 ７ｃ、７ｃａ、７ｃｂ Ｕ相の巻線端末 ７ｄ、７ｄａ、７ｄｂ Ｖ相の巻線端末 ７ｅ、７ｅａ、７ｅｂ Ｗ相の巻線端末 ８ 電極 ９ 挿入孔 １０ コネクタ用端子 １１ 端子組 １２ 半田付け

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 継鉄部から内周側に突出したｍ×ｎ個
   （ｍは相数で２以上の整数・ｎは正の整数）の磁極歯部
   を有し必要枚数だけ積層された固定子鉄心と、前記固定
   子鉄心を絶縁するインシュレータと、前記インシュレー
   タを介して前記磁極歯部に巻装された巻線と、前記磁極
   歯部の内周側に前記巻線を保持する前記インシュレータ
   の内壁とを備え、前記内壁に端子ピンを圧入する圧入孔
   を反巻線側に設け、前記巻線の端末を前記圧入孔に圧入
   された端子ピンに巻きつけ半田付けにて接続するブラシ
   レスモータの固定子。
2. 【請求項２】 巻き始めの巻線端末を第１端子ピンに巻
   きつけ後、巻線を巻装後、巻き終わりの巻線端末を第２
   端子ピンに巻きつけ半田付けにて接続する請求項１記載
   のブラシレスモータの固定子。
3. 【請求項３】 相の異なる巻線端末を端子ピンに巻きつ
   け半田付けにて接続して中性点とする請求項１および２
   記載のブラシレスモータの固定子。
4. 【請求項４】 並列結線方式の同相の巻線端末を端子ピ
   ンに巻きつけ半田付けにて接続する請求項１、２および
   ３記載のブラシレスモータの固定子。
5. 【請求項５】 端子ピンを挿入する挿入孔を有する複数
   の電極と、コネクタ用端子と接続された、または一体の
   前記電極を樹脂で一体的に成形した端子組と、インシュ
   レータに圧入され巻線端末の巻きつけられた端子ピンと
   を備え、前記端子ピンを前記挿入孔に挿入して半田付け
   にて接続する請求項１、２、３および４記載のブラシレ
   スモータの固定子。