JPH107029A - トラック等のキャブ構造 - Google Patents

トラック等のキャブ構造

Info

Publication number
JPH107029A
JPH107029A JP8199524A JP19952496A JPH107029A JP H107029 A JPH107029 A JP H107029A JP 8199524 A JP8199524 A JP 8199524A JP 19952496 A JP19952496 A JP 19952496A JP H107029 A JPH107029 A JP H107029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bent portion
main sill
wall
cab
truck
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8199524A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Saito
斎藤  弘
Michihiro Ozaki
美智宏 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP8199524A priority Critical patent/JPH107029A/ja
Publication of JPH107029A publication Critical patent/JPH107029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャブオーバ型トラックの正面衝突又は斜突
時に、メインシルの平面視における屈曲部分の座屈を抑
止してキャブ内の居住空間の縮減を抑制し、乗員の安全
を図る。 【解決手段】 キャブのフロアパネル下側に固着されて
閉断面構造を形成するメインシルの平面視における屈曲
部分、特に最前端の屈曲部分内部に、メインシルの断面
変形を抑止する補強壁部材を配設する。上記補強壁部材
には、例えば車幅方向に延在するハット型断面の部材が
用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラック、特にキ
ャブオーバ型トラック等のキャブ構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のキャブオーバ型トラックのキャブ
構造を、図8なしい図12を参照して説明する。図中符
号10は総括的にキャブを示し、同キャブ10は、その
底部に車体前後方向に延在して配設された左右一対のメ
インシル12を具えている。上記左右のメインシル12
は、上端にフランジ14を有するU字状又はハット型の
断面形状を具え、特に図8及び図11に良く示されてい
るように、前端から後方に向い段階的に上昇した側面形
状を有する。また、図9及び図12に良く示されている
ように、左右のメインシル12は、キャブ10の前方部
分12aでは車幅方向の間隔が狭く、運転席及び助手席
等乗員用座席16(図8参照)の前端付近からキャブ後
端にいたる後方部分12bでは車幅方向の間隔が広く、
同後方部分12bと前方部分12aとは、前方屈曲部分
12c及び後方屈曲部分12dを介してハの字状に拡開
した中間部分12eにより接続されている。
【0003】さらに、左右のメインシル12は、キャブ
10の車体前後方向の略全長にわたって延びたメインシ
ル本体12′と、同メインシル本体12′の前端部から
上記後方部分12bの前端にわたって、同メインシル本
体12′の内側(又は外側)に装着された補強部材1
2″とから構成されてる。左右のメインシル12は、そ
の前端部を車幅方向に延在するパイプ材からなる前方ク
ロスメンバ18によって連結され、かつ後端部をキャブ
10の後端底部に配設されるリヤフレーム又はクロスメ
ンバ20により連結されている。また、左右メインシル
12の上端のフランジ14は、図9及び図10に良く示
されているように、キャブ10のフロアパネル22の下
側にスポット溶接等により固着され、同フロアパネル2
2とメインシル12とによって閉断面構造が構成されて
いる。
【0004】図8の概略側面図に良く示されているよう
に、左右メインシル12の前端部下側に、上方ヒンジブ
ラケット24が固着されると共に、キャブ10が装架さ
れる車台フレーム26のサイドレール前端部上側に下方
ヒンジブラケット28が固着され、キャブ10は上記上
方及び下方ヒンジブラケット24及び28に枢支された
チルト軸30を中心としてチルトアップされ、キャブ1
0の下方に配置されている図示しないエンジン等の整
備、点検を行ない得るように構成されている。上記メイ
ンシル12の補強部材12″は、チルトアップ時にキャ
ブ10の全重量が作用する上記チルト軸30周辺部分の
強度を向上すると共に、チルトアップに際してチルトシ
リンダ(図示せず)の廻動操作力が印加される部分の強
度を向上することを主たる目的として、配置されたもの
である。なお、上記図8において、符号32はステアリ
ングホイール、34はインストルメントパネル、36は
キャブ10の前端のフロントパネル、38は前記リヤフ
レーム又はクロスメンバ20を介してキャブ10の後端
を支持するため上記車台フレーム26に設けられたキャ
ブブリッジである。
【0005】上記構成を有するキャブオーバ型トラック
が、走行中に他のトラックやバス等の大型車両、或いは
橋脚等の地上構造物に正面衝突し、或いは正面衝突に近
い角度で斜めに衝突(以下斜突という)した場合、図8
に矢印Aで示されている衝突外力により、キャブ10の
メインシル12が、前方部分12aと中間部分12cと
を接続する前方屈曲部分12cにおいて、図中に2点鎖
線で示されているように座屈して大きく折れ曲がり、フ
ロントパネル36、インストルメントパネル34及びス
テアリングホイール32等のキャブ内の前部構造物が乗
員用座席16側に変位して、乗員の居住空間が縮減し、
乗員の安全が損なわれる恐れがあることが認められた。
上記メインシル前方屈曲部分12cの座屈変形は、図1
0の断面図において、一点鎖線で示されているように、
メインシル12の底壁Wb及び縦壁Wvが変形して断面
形状が大きく変化し、最終的には縦壁Wvが夫々く字状
に折れ曲り底壁Wbとフロアパネル22とが殆んど接触
するほど塑性変形して圧潰してしまうことに起因するも
のであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み創案されたもので、キャブオーバ型トラック等が他
の車両又は地上の構造物に正面衝突し又は斜突したとき
に、キャブの前後方向の強度部材を構成するメインシル
の平面視における屈曲部分の断面変形に起因する座屈を
抑制することによって、インストルメントパネル及びス
テアリングホイール等のキャブ前部構造物の乗員用座席
側への後退変位を低減し、十分な乗員の居住空間を確保
して、乗員の安全性向上を図ることができるキャブ構造
を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、キャブのフロアパネル下側に車体前後方
向に延在して配設され同フロアパネルと協働して閉断面
構造を形成するメインシルの平面視における屈曲部分内
部に、略車幅方向に延在して同屈曲部分の断面変形を抑
制する補強壁部材を設けたことを特徴とするトラック等
のキャブ構造を提案するものである。
【0008】本発明において、上記メインシルが上端に
上記フロアパネルに固着されるフランジを具えたハット
型の断面形状を有し、かつ上記補強壁部材が上記屈曲部
分に隣接する直線部分においてメインシルの底壁及び縦
壁に固着される取付フランジを具備していることが好ま
しい。さらに、上記補強壁部材は、車体前後方向の垂直
面内においてハット型の断面形状を有することが好まし
く、また、上記補強壁部材は、略車幅方向に延在する平
らな板状壁と、同板状壁の端部から屈曲して車体前後方
向に延びメインシルの底壁及び縦壁に固着される取付フ
ランジとを具備している構造のものでも良く、或いは、
上記補強壁部材は、車幅方向に延在する複数の襞を有し
車体前後方向に伸縮自在の蛇腹又は波板状部材でも良
い。なおまた、上記補強壁部材が配設されるメインシル
の平面視における屈曲部分は、乗員用座席取付部分より
前方の屈曲部分であることが好ましく、さらに、上記屈
曲部分は、車体前後方向最前端の屈曲部分でも良い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の好ましい実施形態
を、図1ないし図7について具体的に説明する。(な
お、図8ないし図12を参照して説明した従前の構成と
実質的に同一又は対応する部材及び部分には同一の符号
を用い、重複説明は省略する。)先ず、図1ないし図3
に示されている本発明の第1の実施形態において、キャ
ブ10のフロアパネル22にそのフランジ14をスポッ
ト溶接により固着されて同フロアパネル22と協働し、
閉断面の車体前後方向の強度部材を構成するメインシル
12における前方部分12aと中間部分12eとを接続
する前方屈曲部分12c内に、2個の補強壁部材40a
及び40bが挿入されている。
【0010】前方の補強壁部材40aは、図3の斜視図
に良く示されているように、車体前後方向の平面内にお
ける断面形状がハット型をなし、その対向する縦壁40
Vの下端縁には、略水平方向に延在する2個の取付フラ
ンジ40fhが夫々設けられると共に、各縦壁40vの
車幅方向両端縁には、縦方向に延在する各2個の取付フ
ランジ40fvが設けられている。上記横方向の取付フ
ランジ40fhは、メインシル12の底壁Wbにスポッ
ト溶接により固着され、また縦方向の取付フランジ40
fhのうち前方屈曲部分12cに隣接する直線部分の縦
壁Wv、即ち前方部分12aの後端付近の縦壁Wvに接
する3個の取付フランジは、スポット溶接により同縦壁
に夫々固着されるが、前方屈曲部分12cのわん曲した
縦壁Wvに対向する残り1個の取付フランジ40fv′
は、同縦壁Wvとの間に適宜の間隙(通常2mm程度)
を存して固定されることなく配置される。
【0011】また、後方の補強壁部材40bも、実質的
に補強壁部材40aと同様のハット型断面を具え、かつ
横方向の取付フランジ40fhと、縦方向の取付フラン
ジ40fvとを具えている。図1に良く示されているよ
うに、横方向の取付フランジ40fhは、夫々メインシ
ル12の底壁Wbに固着され、また中間部分12e側の
直線部分におけるメインシル12の縦壁Wvに接する後
方の2個の取付フランジ40fvはスポットも溶接によ
り同縦壁Wvに固着され、一方、前方屈曲部分12cの
わん曲した縦壁Wvに対向する前方の2個の取付フラン
ジ40fvは、同縦壁Wvとの間に適宜の間隙、例えば
2mm前後を存して固定されることなく配置される。
【0012】上記構造のメインシル12を具備したキャ
ブオーバ型トラックが、他のトラックや地上構造物に正
面衝突し又は斜突した場合、キャブ10の車体前後方向
の強度部材を構成するメインシル12に前後方向の大き
な圧縮力が作用し、メインシルの前方屈曲部分12cに
おいて、対向する縦壁Wvが、図10に一点鎖線で示す
ような変形を起こそうとするが、相対向する縦壁Wv間
に、車体前後方向の垂直面内の断面形状がハット型をな
す前方及び後方の補強壁部材40a及び40bが介装さ
れているので、前方屈曲部分12cの断面変形に基づく
座屈が効果的に抑止される。この結果、図8に示されて
いるインストルメントパネル34及びステアリングホイ
ール32等の乗員用座席16側への後退量が従来より低
減し、座席16に着座した乗員のために、十分な居住空
間が確保され、従って乗員の安全性が向上する。
【0013】また、上記構成によれば、前方及び後方補
強壁部材40a及び40bの縦方向の取付フランジ40
fvのうち、前方屈曲部分12cに隣接するメインシル
前方部分12a及び中間部分12eの直線部における縦
壁Wvに当接するものは同縦壁にスポット溶接により固
着されるが、わん曲する縦壁Wvに隣接する取付フラン
ジ40fvは、適宜の間隙を存して同縦壁Wvに対向す
るだけでスポット溶接は行なわれないので、補強壁部材
40a及び40bのプレス加工精度上の限界から本質的
にスポット溶接が困難なわん曲部の溶接作業を省くこと
ができ、メインシル12の前方屈曲部分12cの座屈変
形を有効に抑止しながら、製造コストの低減を達成し得
る利点があり、またメインシル12に取付けられる上記
補強壁部材40a及び40bは小型かう軽量であるの
で、重量の増加も小さくて済む利点がある。
【0014】なお、上記第1実施形態の変形例として、
上記補強壁部材40a及び40bを一体的な部材、即ち
2個のハット型断面の***部を共通の横方向フランジ4
0fhによって一体に結合した部材とすることができ
る。また、上記第1実施形態では、補強壁部材40a及
び40bのハット型断面部の頂壁40tがフロアパネル
22に対向するように配置されているが、同補強部材を
上下逆にしてメインシルの前方屈曲部分12c内に挿入
し、その頂壁40tをメインシルの底壁Wbにスポット
溶接により固着しても良く、この変形例でも上記と略同
様の座屈変形抑止効果を収めることができる。なお、こ
の場合、横方向の取付フランジ40fhは、その車幅方
向の両端縁がメインシル12の対向する縦壁Wvに当接
するように設けられることが好ましい。
【0015】次に、図4及び図5に示した本発明の第2
の実施形態では、図5の斜視図に良く示されている補強
壁部材42a及び42bが、メインシル12の前方屈曲
部分12cの前後両端部内に配設されている。上記補強
壁部材42a及び42bは、略車幅方向に延在する平ら
な板状壁42wと、同板状壁42wの車幅方向の両端縁
から略直角に屈曲し車体前後方向に延在して形成された
縦方向の取付フランジ42fvと、上記板状壁42wの
下端縁から略直角に屈曲し車体前後方向に延在して形成
された横方向の取付フランジ42fhと、上記板状壁4
2wの上端縁から略直角に屈曲し車体前後方向に延在し
て形成され横方向のフランジ42fh′とを具えた箱型
の部材であり、図示の場合、板状壁42wと各取付フラ
ンジ42fv)42fh及びフランジ42fh′とが一
体的に連続したプレス絞り成形品として示されている
が、上記各取付フランジ42fv)42fh及びフラン
ジ42fh′は、板状壁42wの4側縁から突出した矩
形板を夫々略直角方向に折り曲げることによって形成さ
れても良い。
【0016】上記補強壁部材42a及び42bは、夫々
の横方向取付フランジ42fhを、図4に示されている
ように、メインシル12の前方屈曲部分12cにおける
底壁Wbにスポット溶接によって固着されると共に、縦
方向の取付フランジ42fhを、前方屈曲部分12cの
わん曲した縦壁Wvに隣接する前方部分12a及び中間
部分12eの直線部分の縦壁Wvにスポット溶接によっ
て固着され、さらに、上方の横方向フランジ42fh′
は、適宜の空間を存してフロアパネル22に対向し、同
フロアパネルには固着されない。
【0017】この構造のメインシル12を具備したキャ
ブオーバ型トラックが、他のトラックや地上構造物に正
面衝突し又は斜突して同メインシルに大きな圧縮力が作
用し、メインシルの前方屈曲部分12cにおいて、対向
する縦壁Wvが図10に一点鎖線で示すような変形を生
起しようとした場合、上記補強壁部材42a及び42b
が、上記変形を妨げるので前方屈曲部分12cの断面変
形に基づく座屈が効果的に抑止される。この結果、イン
ストルメントパネル34及びステアリングホイール32
の後退量が従来よ低減し、座標16に着座した乗員のた
めに十分な居住空間を確保し、乗員の安全性の向上を図
ることができる。なお、上記補強部材42a及び42b
の中間に、さらに1個以上の同様な補強壁部材42nを
介装することが好ましく、この中間の補強壁部材は、そ
の横方向取付フランジ42fhのみをメインシルの底壁
Wbにスポット溶接により固着し、縦方向取付フランジ
42fvは、メインシルの縦壁Wvに対し適宜の遊隙を
存して対向させる。
【0018】この構造によれば、メインシルにおける前
方屈曲部分12cの両端部分に介装された補強壁部材4
2a及び42bの縦方向の取付フランジ42fvが、前
後に隣接する直線部分において縦壁Wvに固着され、わ
ん曲した縦壁Wv部分には固着されないので、前記第1
実施形態と同様の理由で、安価に製造することができ、
かつ重量の増加も小さい利点がある。
【0019】さらに、図6及び図7に示した本発明の第
3の実施形態では、図7の斜視図に良く示されている補
強壁部材44が、メインシル12の前方屈曲部分12c
内に配設されている。同補強壁部材44は、適宜板厚の
薄鋼板を蛇腹又は波板状に成形して車幅方向に延在する
複数の襞又は溝46を形成したものであり、その車体前
後方向の両端部には、横方向の取付フランジ44fh及
び縦方向の取付フランジ44fvが夫々設けられてい
る。
【0020】上記補強壁部材44は、車体前後方向に自
在に伸縮させることができるので、図6に良く示されて
いるように、車幅方向外方の部分を収縮させると共に、
車幅方向内方の部分を相対的に伸長させることによっ
て、メインシルの前方屈曲部分12c内に容易に収容す
ることができ、前後の取付フランジ44fhをメインシ
ルの底壁Wbにスポット溶接によって固着すると共に、
上記襞又は溝46の車幅方向の少なくとも一方の端縁に
設けられた上記縦方向の取付フランジ44fvを、上記
第1又は第2実施形態と同様に、メインシルの直線部分
の縦壁Wvにスポット溶接によって固着する。さらに必
要に応じて、走行中に補強壁部材44の前後方向中間部
分が、メインシルの前方屈曲部分12c内で、車体前後
方向に伸縮変位することを防止することを防止するため
に、襞又は溝46の底部の適所を、前方屈曲部分12c
の底壁Wbにスポット溶接により固着しても良い。
【0021】この構造によっても、キャブオーバ型トラ
ックの正面衝突又は斜突時に、メインシル12の前方屈
曲部分12c内に配設された蛇腹又は波板状の補強壁部
材44が、同屈曲部分12cの断面変形による座屈を抑
止する部材として有効に作用するので、上記インストル
メントパネル34やステアリングホイール32等の後退
を抑制し、キャブ10内の居住空間の縮減を小さくして
乗員の安全性の向上を図ることができる。また、この構
造では、蛇腹又は波板状補強壁部材44の成形加工が極
めて容易であり、前方屈曲部分12c内への挿入及びス
ポット溶接作業も容易に行なうことができるので、製造
コストが安く、かつ、重量の増加も小さい利点がある。
【0022】なお、上記第1ないし第3実施形態は、従
来、正面衝突又は斜突時に最も大きな座屈変形が発生し
ていたメインシル12の平面視における最前端の屈曲部
分即ち前方屈曲部分12cに補強壁部材40a,40
b,42a,42b及び44を配設したものであるが、
必要に応じ、後方屈曲部分12d、或いはそれより更に
後方の平面視屈曲部分(もし存在すれば)に、同様の補
強壁部材を追加して設けても良く、この場合、メインシ
ル12の座屈強度を一層向上し得ることは明らかであ
る。
【0023】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係るトラック等
のキャブ構造は、キャブのフロアパネル下側に車体前後
方向に延在して配設され同フロアパネルと協働して閉断
面構造を形成するメインシルの平面視における屈曲部分
内部に、略車幅方向に延在して同屈曲部分の断面変形を
抑制する補強壁部材を設けたことを特徴とし、正面衝突
又はこれに近い斜突時に、メインシルの断面変形に起因
する座屈を抑止して、乗員用座席前方のキャブ内構造物
の後退を抑制して、居住空間の縮減を効果的に防止し、
もって乗員の安全性の向上を図ることができ、しかも製
造コストが安く、重量の増大も少ない利点がある。
【0024】また、本発明において、上記メインシルが
上端に上記フロアパネルに固着されるフランジを具えた
ハット型の断面形状を有し、かつ上記補強壁部材が上記
屈曲部分に隣接する直線部分においてメインシルの底壁
及び縦壁に固着される取付フランジを具備していること
により、補強壁部材のメインシル屈曲部分への取付作業
が容易になり、製造コストを低減し得る利点がある。さ
らに、本発明において、上記補強壁部材が、車体前後方
向の垂直面内においてハット型の断面形状を有すること
により、メインシルに衝突によって車体前後方向の圧縮
力が作用したとき、上記屈曲部分の断面変形を極めて効
果的に抑止し得る利点があり、さらにまた、上記補強壁
部材が、略車幅方向に延在する平らな板状壁面と、同板
状壁面の端部から屈曲して車体前後方向に延びメインシ
ルの底壁及び縦壁に固着される取付フランジとを具備し
ていることにより、又は上記補強壁部材が、車幅方向に
延在する複数の襞を有し、車体前後方向に伸縮自在の蛇
腹又は波板状部材であることにより、正面衝突又は斜突
時における上記メインシル屈曲部分の断面変形に基づく
座屈を有効に抑止することができる。なお、本発明にお
いて、上記メインシルの乗員用座席取付部分より前方の
平面視における屈曲部分に上記補強壁部材を配設するこ
とによって、座席前方のキャブ内構造物の後退による居
住空間の縮減を有効に抑止することができ、特に、上記
メインシルの車体前後方向最前端の平面視における屈曲
部分に上記補強壁部材を設けることによって、最小限の
製造コスト及び重量増加により、最も効果的に座席前方
のキャブ内構造物の後退による居住空間の縮減を抑止し
得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すキャブのメインシ
ルの要部平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿い矢印方向に視た断面
図である。
【図3】図1における前方補強壁部材40aの斜視図で
ある。
【図4】本発明の第2実施形態を示すキャブのメインシ
ルの要部平面図である。
【図5】図1における前方及び後方補強壁部材42a,
42bの斜視図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示すキャブのメインシ
ルの要部平面図である。
【図7】図6における補強壁部材44の斜視図である。
【図8】キャブオーバ型トラックのキャブ付近の概略構
造を示す側面図である。
【図9】図8に示したキャブにおける左右のメインシル
の組立体を示した斜視図である。
【図10】図9のX−X線に沿う断面図である。
【図11】図9に示したメインシル組立体において右倒
メインシルを抽出して示した拡大側面図である。
【図12】図11に示したメインシルの平面図である。
【符号の説明】
10…キャブオーバ型トラックのキャブ、12…メイン
シル、12a…メインシルの前方部分、12b…メイン
シルの後方部分、12c…前方屈曲部分、12d…後方
屈曲部分、12e…中間部分、14…フランジ、16…
乗員用座席、32…ステアリングホイール、34…イン
ストルメントパネル、36…フロントパネル、40a,
40b,42a,42b及び44…補強壁部材、Wb…
メインシルの底壁、Wv…メインシルの縦壁。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャブのフロアパネル下側に車体前後方
    向に延在して配設され同フロアパネルと協働して閉断面
    構造を形成するメインシルの平面視における屈曲部分内
    部に、略車幅方向に延在して同屈曲部分の断面変形を抑
    制する補強壁部材を設けたことを特徴とするトラック等
    のキャブ構造
  2. 【請求項2】 上記メインシルが上端に上記フロアパネ
    ルに固着されるフランジを具えたハット型の断面形状を
    有し、かつ上記補強壁部材が上記屈曲部分に隣接する直
    線部分においてメインシルの底壁及び縦壁に固着される
    取付フランジを具備していることを特徴とする請求項1
    記載のトラック等のキャブ構造
  3. 【請求項3】 上記補強壁部材が、車体前後方向の垂直
    面内においてハット型の断面形状を有することを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載のトラック等のキャブ構
  4. 【請求項4】 上記補強壁部材が、略車幅方向に延在す
    る平らな板状壁と、同板状壁の端部から屈曲して車体前
    後方向に延びメインシルの底壁及び縦壁に固着される取
    付フランジとを具備していることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のトラック等のキャブ構造
  5. 【請求項5】 上記補強壁部材が、車幅方向に延在する
    複数の襞を有し、車体前後方向に伸縮自在の蛇腹又は波
    板状部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載のトラック等のキャブ構造
  6. 【請求項6】 上記メインシル平面視における屈曲部分
    が、乗員用座席取付部分より前方の屈曲部分であること
    を特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載のトラッ
    ク等のキャブ構造
  7. 【請求項7】 上記メインシルの平面視における屈曲部
    分が、車体前後方向最前端の屈曲部分であることを特徴
    とする請求項1,2,3,4又は5記載のトラック等の
    キャブ構造
JP8199524A 1996-06-25 1996-06-25 トラック等のキャブ構造 Pending JPH107029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8199524A JPH107029A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 トラック等のキャブ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8199524A JPH107029A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 トラック等のキャブ構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH107029A true JPH107029A (ja) 1998-01-13

Family

ID=16409269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8199524A Pending JPH107029A (ja) 1996-06-25 1996-06-25 トラック等のキャブ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH107029A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11235963A (ja) * 1998-02-20 1999-08-31 Isuzu Motors Ltd キャブのサイドシル補強構造
JP2003118648A (ja) * 2001-10-11 2003-04-23 Toyota Motor Corp ダッシュパネル構造
WO2005102825A1 (de) * 2004-04-21 2005-11-03 Daimlerchrysler Ag Tragststruktur eines kollisionsoptimierten fahrerhauses für ein nutzfahrzeug
JP2006035934A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Mazda Motor Corp 車体後部構造
EP1882626A1 (en) * 2006-07-27 2008-01-30 Iveco S.p.A. Front cross member for the cab of a truck, cab and relative method of production
JP2013514217A (ja) * 2009-12-18 2013-04-25 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン 複合部品
WO2017110735A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 いすゞ自動車株式会社 車両の下部構造

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11235963A (ja) * 1998-02-20 1999-08-31 Isuzu Motors Ltd キャブのサイドシル補強構造
JP2003118648A (ja) * 2001-10-11 2003-04-23 Toyota Motor Corp ダッシュパネル構造
WO2005102825A1 (de) * 2004-04-21 2005-11-03 Daimlerchrysler Ag Tragststruktur eines kollisionsoptimierten fahrerhauses für ein nutzfahrzeug
JP2006035934A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Mazda Motor Corp 車体後部構造
JP4529569B2 (ja) * 2004-07-23 2010-08-25 マツダ株式会社 車体後部構造
EP1882626A1 (en) * 2006-07-27 2008-01-30 Iveco S.p.A. Front cross member for the cab of a truck, cab and relative method of production
AU2007203424B2 (en) * 2006-07-27 2011-10-06 Iveco S.P.A. Front cross member for the cab of a truck, cab and relative method of production
JP2013514217A (ja) * 2009-12-18 2013-04-25 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン 複合部品
WO2017110735A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 いすゞ自動車株式会社 車両の下部構造
CN108430858A (zh) * 2015-12-25 2018-08-21 五十铃自动车株式会社 车辆的下部构造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4286884B2 (ja) 自動車の車体構造
US8029046B2 (en) Front vehicle body structure
US6976730B2 (en) Vehicle body structure
US20150008703A1 (en) Vehicle body bottom structure
US20050082877A1 (en) Vehicle body structure
JPH107029A (ja) トラック等のキャブ構造
JP2002145124A (ja) 車両の下部車体構造
EP1177968B1 (en) Impact absorbing structure for car body front of automobile
JPH06144299A (ja) 自動車の下部車体構造
JP3321065B2 (ja) 自動車の車体フレーム補強構造
JP7072024B2 (ja) 車体前部構造
JP3140505B2 (ja) 自動車の側部車体構造
JP6792795B2 (ja) 自動車のサイドボディ構造
JP2589552Y2 (ja) 車体の前部構造
JP3002918U (ja) キャブオーバー型トラックの運転室の床構造
CN114466784B (zh) 车身结构
JPH04349080A (ja) 車両の下部車体構造
JP3367864B2 (ja) 自動車の車体構造
JPH04297381A (ja) 自動車の車体構造
US11511812B2 (en) Vehicle front end assembly
JPH11245845A (ja) キャブオーバ型トラックのキャブ構造
JPH03112791A (ja) 車両の車体側部構造
JP2587325Y2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP2852244B2 (ja) 車両の下部ボディ構造
JPH061129U (ja) 車両のフレーム構造

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020702