JP2006035934A - 車体後部構造 - Google Patents

車体後部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2006035934A
JP2006035934A JP2004215674A JP2004215674A JP2006035934A JP 2006035934 A JP2006035934 A JP 2006035934A JP 2004215674 A JP2004215674 A JP 2004215674A JP 2004215674 A JP2004215674 A JP 2004215674A JP 2006035934 A JP2006035934 A JP 2006035934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle body
cross member
spare tire
floor
joined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004215674A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4529569B2 (ja
Inventor
Hirotaka Kusunoki
弘隆 楠
Fumio Okana
文夫 岡那
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2004215674A priority Critical patent/JP4529569B2/ja
Publication of JP2006035934A publication Critical patent/JP2006035934A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4529569B2 publication Critical patent/JP4529569B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 自動車のリヤオーバーハングの短縮やタイヤ・ホイールの大径化に対応しつつ、その車体後部の強度及び剛性を十分に高くする。
【解決手段】 車体左右のリアサイドフレーム4,4間に架設されてリヤフロアパネル3の下面に接合されるリヤクロスメンバー5を、その後側のスペアタイヤパン3aとの干渉を避けるように中央付近で幅の狭い中細りの形状とする。この結果、断面積の小さくなるクロスメンバー5の左右方向中間部を別体の中間部材61として、高張力鋼板により形成する。該中間部材51の左右両側には、それぞれ、車体外方のリヤサイドフレーム4側から車体内方の中間部材に向かって断面積の減少する左側部材52及び右側部材53を配設し、この左側及び右側部材52,53には、その車体内方端を閉塞するようにリブ52e,53eを一体成形する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車の車体後部の構造に関し、特に、車体後部フロアの下面に接合されて車体の捻り剛性を高めるとともに、衝突安全性を向上させるためのクロスメンバーの構造の技術分野に属する。
従来より、一般的に、自動車の車体後部フロアには、車体の捻れ剛性を高めるとともにフロアパネルの振動を抑制し、さらには側面への衝突(以下、側突という)による車体の変形を抑えて安全性を向上させるためにクロスメンバーが配設されている。このクロスメンバーは、車幅方向に延びていて左右両側のサイドフレーム間に架設されているとともに、上方に向かって開口する(上開きの)ハット状断面を有し、その上端に形成されたフランジ部が車体後部フロアの下面に接合されて閉断面を構成している。
このようなクロスメンバーの構造としては、例えば特許文献1に開示されるように、クロスメンバーの板厚を各部位毎に変更して、それぞれ所要の強度が得られる最低限度の厚みにすることによって、車体の剛性及び強度を維持しながら、その軽量化を図るようにしたものが知られている。
すなわち、前記特許文献1に開示される自動車のリヤシートクロスメンバーでは、これを車幅方向中間部位のセンタクロスメンバと、その左右両側の延長部材とからなるものとして、側突に対応して相対的に大きな強度が要求される延長部材の板厚をセンタクロスメンバよりも大きくするとともに、さらに大きな強度の必要なタイダウンフックの取付け部にはレインフォース部材を付加している。
特開2001−247058号公報
ところで、一般に、自動車の運動性能向上のためには車体のヨーモーメントを低減することが効果的であることはよく知られており、そのために車体後部フロアについても車軸よりも後側のオーバーハング部を短縮することが考えられる。
しかし、通常、車体後部フロアには車幅方向に延びるリヤクロスメンバーの後方に隣接して、フロアパネルから下方に膨出するようにスペアタイヤの収納部が設けられており、前記のようにオーバーハング部を短縮しようとすれば、その分、スペアタイヤ収納部を車体前側に配置しなくてはならないから、リヤクロスメンバーとの干渉の問題が発生する。
特に、近年ではデザイン上の要求から自動車のタイヤ・ホイールのサイズは大径化する傾向にあり、その分、前記スペアタイヤ収納部も大きくなるから、前記のクロスメンバーとの干渉の問題が生じやすい。
この問題に対し、クロスメンバーそのものの位置を車体前側に移動させようとしても、通常、リヤクロスメンバーの前側には隣接して燃料タンクが配置されているから、そこにはリヤクロスメンバーを移動させる余地はない。
そこで、リヤクロスメンバーの幅を狭めてスペアタイヤ収納部との干渉を避けるとともに、強度や剛性を確保するためにクロスメンバー全体の上下方向の寸法を大きくして、その断面積を維持することや、或いはリヤクロスメンバーを構成する鋼材の板厚を大きくすることも考えられる。
しかしながら、リヤクロスメンバーの下方には通常、前記燃料タンクへの燃料供給管や排気管などが配管されており、さらに、リヤサスペンションのリンク等との干渉も避けなくてはならないから、上下方向について寸法を拡大する余裕はあまり残されていない。また、単に鋼材の板厚を大きくすればその分、重くなってしまうので、自動車の運動性能向上という所期の目的に反することになってしまう。
斯かる問題点に鑑み、本発明の目的は、車体の後部フロア下に配設するクロスメンバーの構造に工夫を凝らして、車体のリヤオーバーハングの短縮やスペアタイヤ収納部の大型化に対応しつつ、その車体後部の強度及び剛性を十分に高くすることにある。
前記の目的を達成するために、本願の第1の解決手段は、車体の後部フロア下に配設するクロスメンバーを、その後側のスペアタイヤ収納部との干渉を避けるように平面視で中細りの形状にするとともに、その結果として断面積の小さくなるクロスメンバーの中間部位を高張力鋼により形成するものとした。
具体的に、請求項1の発明では、車体後部フロアの下面の左右両側にそれぞれ前後方向に延びるサイドフレームが接合されているとともに、そのフロアから下方に膨出するスペアタイヤ収納部の前方で左右に延びるクロスメンバーの両端部がそれぞれ前記各サイドフレームに結合されており、且つ、該クロスメンバーが上開きのハット状断面を有していて、その上端に形成されたフランジ部が前記フロア下面に接合されている車体後部の構造を前提とする。
そして、平面視で、前記クロスメンバーと各サイドフレームとの各結合部位におけるフランジ部を含めた車体後端部位同士を結んだ仮想線が、前記スペアタイヤ収納部と交差しており、また、前記クロスメンバーが、高張力鋼により形成され、前記スペアタイヤ収納部の前側に隣接して略直線的に左右に延びる中間部材と、この中間部材よりも破壊強度の低い鋼材により形成され、該中間部材の左右両端部から前記左右の各サイドフレームまで延びるとともに、それぞれ、該各サイドフレームから中間部材に向かって断面積の減少する部位を有する左側及び右側部材と、を備える構成とする。
前記の構成によれば、車体後部フロアの下面に接合されるリヤクロスメンバーが左右方向の中間部位において相対的に断面積の小さくなる中細りの形状とされ、そうして幅の狭くなっている中間部位に後側から隣接するようにしてスペアタイヤ収納部が配置されているので、そのスペアタイヤ収納部が比較的大きくても、クロスメンバーとの干渉を回避しながら比較的車体前側寄りに配置することができる。
しかも、そのように相対的に断面積の小さな中間部位を別部材(中間部材)として、これを相対的に破壊強度の高い高張力鋼により形成したことで、前記の如くクロスメンバーが中細りの形状になっていても、そのことによる車体剛性の低下を抑制することができ、また、側突時の安全性を十分に確保することも可能になる。加えて、前記中間部材を略直線的な形状としたことで、高張力鋼であっても比較的容易に成形することができる。
従って、自動車の車体におけるリヤオーバーハングの短縮やスペアタイヤ収納部の大型化に対応しつつ、リヤクロスメンバーによって車体の強度及び剛性を十分に確保することができる。
前記の構成において好ましいのは、前記クロスメンバーの左側及び右側部材のそれぞれにおいて、中間部材に結合される端部のハット状断面を閉塞するように当該各部材の前面部、後面部及び底面部に亘るリブを一体成形することである(請求項2の発明)。
こうすれば、例えば軟鋼材などにより形成される左側及び右側部材において、その断面積が中間部材と同様に小さくなってしまう端部の閉断面が、当該部材の前面部、後面部及び底面部に亘る一体成形のリブによって補強されることから、この閉断面の変形を効果的に抑えて、その剛性を十分に高めることができる。尚、そのリブを車体フロア下に接合するためのフランジ部も一体成形すれば、より好ましい。
また、前記の構成において、前記クロスメンバーの中間部材の後側フランジ部には平面視でスペアタイヤ収納部の前端側を囲むように切り欠きを形成し、左側及び右側部材は、それらの底面部同士を連結するブリッジ部とともに一体成形して、このブリッジ部を、前記中間部材によって下方から覆った状態で、その中間部材の後側フランジ部に前記切り欠きの形成されている車幅方向範囲において車体後部フロアの下面に接合する構造としてもよい(請求項3の発明)。
こうすれば、スペアタイヤ収納部との干渉を回避するために中細りにせざるを得ないクロスメンバーの中間部位のフランジ部を切り欠くことによって、その分はクロスメンバーの幅を広げて断面積を確保することができるとともに、そうしてフランジ部が切り欠かれていることによるフロア下面との接合強度の低下は、左右両側部材を繋ぐブリッジ部をフロア下面に接合することによって補うことができる。
次に、請求項4の発明では、前記請求項1の発明と同じ前提構成の車体後部構造を対象として、これと同様に、平面視で、前記クロスメンバーと各サイドフレームとの各結合部位におけるフランジ部を含めた車体後端部位同士を結んだ仮想線が、前記スペアタイヤ収納部と交差するようにする。そして、前記クロスメンバーが、高張力鋼により形成され、前記スペアタイヤ収納部の前側に隣接して略直線的に左右に延びるとともに、そのスペアタイヤ収納部の前端側を平面視で囲むように後側のフランジ部が切り欠かれた第1部材と、当該第1部材よりも破壊強度の低い鋼材によって、該第1部材の左右両端部から前記左右の各サイドフレームまでそれぞれ延びる左側並びに右側部、及びそれらを連結するブリッジ部が一体成形された第2部材と、を備え、該ブリッジ部が、前記第1部材によって下方から覆われているとともに、この第1部材の後側フランジ部に前記切り欠きの形成されている車幅方向範囲において車体後部フロアの下面に接合されている構成とする。
前記の構成により、リヤクロスメンバーの左右方向の中間部位においてフランジ部が、後側に隣接するスペアタイヤ収納部の前端側を平面視で囲むように切り欠かれているので、そのスペアタイヤ収納部が比較的大きくても、クロスメンバー(この場合はフランジ部)との干渉を回避しながら比較的車体前側寄りに配置することができる。
しかも、そのようにフランジ部が切り欠かれている中間部を別部材(第1部材)として、これを相対的に破壊強度の高い高張力鋼により形成したことで、フランジ部の切り欠き形成に伴う剛性や強度の低下を抑制することができる。加えて、前記第1部材を略直線的な形状としたことで、高張力鋼であっても比較的容易に成形することができる。
さらに、前記第1部材のフランジ部に切り欠きの形成されている車幅方向範囲において左右両側部材を繋ぐブリッジ部が車体後部フロアの下面に接合されているので、前記切り欠かきの形成によるクロスメンバーとリヤフロアとの接合強度の低下を補完して、十分な強度を得ることができる。
従って、請求項4の発明でも、請求項1の発明と同じく、自動車の車体におけるリヤオーバーハングの短縮やスペアタイヤ収納部の大型化に対応しつつ、リヤクロスメンバーによって車体の強度及び剛性を十分に確保することができる。
次に、請求項5の発明では、前記請求項1及び請求項4の発明と同じ前提構成の車体後部構造を対象とし、これらと同様に、平面視で、前記クロスメンバーと各サイドフレームとの各結合部位におけるフランジ部を含めた車体後端部位同士を結んだ仮想線が、前記スペアタイヤ収納部と交差するようにする。そして、前記クロスメンバーは、略直線的に左右に延びていて、その後側のフランジ部が前記スペアタイヤ収納部の前端側を平面視で囲むように切り欠かれているとともに、高張力鋼により形成されて少なくとも前記切り欠きの形成されている車幅方向範囲に亘って前記クロスメンバーの底面部上面とその上方のフロア下面との間を複数回往復しつつ、両者にそれぞれ接合された波板状の補強部材が配設されている構成とする。
前記の構成により、まず、前記請求項4の発明と同様にリヤクロスメンバーの後側フランジ部を切り欠いたことで、その後側に隣接するスペアタイヤ収納部が比較的大きくても、これをクロスメンバー(この場合はフランジ部)と干渉させずに比較的車体前側寄りに配置することができる。
さらに、前記のようにフランジ部に切り欠きの形成されている車幅方向範囲に亘って、高張力鋼からなる波板状の補強部材が配設されており、この補強部材がクロスメンバーの底面部上面とその上方のフロア下面との間を複数回往復しつつ、両者にそれぞれ接合されていることで、前記切り欠かきの形成によるクロスメンバーとリヤフロアとの接合強度の低下を補完して、十分な強度を得ることができる。
従って、請求項5の発明でも、請求項1や請求項4の発明と同様の作用が得られ、自動車におけるリヤオーバーハングの短縮やスペアタイヤ収納部の大型化に対応しつつ、車体の強度及び剛性を十分に確保することができる。
以上のように、請求項1〜3の発明に係る車体後部構造によると、リヤクロスメンバーを中細りの形状としたことで、その後側に隣接するスペアタイヤ収納部を比較的車体前側寄りに配置することができるとともに、その中細りとなるクロスメンバーの中間部分を高張力鋼により形成したことなどによって剛性及び強度の低下を防止することができる。これにより、自動車のリヤオーバーハングの短縮やスペアタイヤ収納部の大型化に対応しつつ、車体の強度及び剛性を十分に確保することができる。
また、請求項4、5の発明に係る車体後部構造によると、それぞれ、リヤクロスメンバーの後側フランジ部を切り欠いたことで、その後側に隣接するスペアタイヤ収納部を比較的車体前側寄りに配置することができるとともに、その切り欠きの形成されている車幅方向範囲において車体後部フロアに接合する部位(ブリッジ部、補強部材)を新たに設けたことで、フランジ部の切り欠きによる接合強度の低下を補完して、十分な強度及び剛性を確保することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1〜3には、本発明の実施形態に係る自動車の車体後部フロアの構造(車体後部構造)Aを示し、図1に示すように自動車の車体後部においては、車室の床部分を構成するフロントフロアパネル1の後端から立ち上がるようにキックアップ部2(センタフロアパネル)が配設され、このキックアップ部2のの後側に連続してリヤフロアパネル3が配設されて、車体後部フロアを構成している。また、前記キックアップ部2からリヤフロアパネル3に掛けてのフロア下面の左右両側には、それぞれ、車体前後方向に延びるリヤサイドフレーム4,4が配設されているとともに、これらのリヤサイドフレーム4,4の間にはリヤクロスメンバー5が架設されている。
前記リヤクロスメンバー5は、その構造について詳しくは後述するが、図2や図3(a)に示すようにリヤフロアパネル3などを取り除いて見ると、左右(車幅方向)の中央付近で幅(前後方向の寸法)の細くなる中細りの形状とされ、リヤフロアパネル3の下方に膨出するスペアタイヤパン3a(スペアタイヤ収納部)の前側を迂回するように左右に延びていて、その左右両端部がそれぞれ左右の各リヤサイドフレーム4,4に接合されている。また、リヤサイドフレーム4,4及びリヤクロスメンバー5は、いずれも上開きのハット状断面を有し、その上端に形成されたフランジ部4a,5aがリヤフロアパネル3の下面に接合されることによって、それぞれ閉断面を構成するようになっている。
前記キックアップ部2からリヤフロアパネル3の前側に掛けてフロントフロアパネル1から一段、高くなった車体フロアの下方には、図2や図3に示すように燃料タンク10が配設されており、この燃料タンク10へ燃料を給油するためのフィラーパイプ11(燃料供給管)や蒸発燃料の通路となるブリーザパイプ12がいずれも車体の左側(図1,2の手前側)に配管されて、前記リヤクロスメンバー5の下方を前後方向に延びている。一方、車体右側においては該リヤクロスメンバー5の下方を排気管13が通っている。
また、この実施形態では、自動車のリヤサスペンションはいわゆるトーションビームアクスル式のものであり、丸パイプからなる左右のトレーリングアーム15(図1、2に車体左側のみ示す)同士を連結する略U字状断面のトーションビーム16が、図2や図3に示すように前記リヤクロスメンバー5の下方に重なるようにして、所定間隔(サスペンションのフルボトム時にもトーションビーム16がリヤクロスメンバー5と接触しないような間隔)を空けて配置されている。尚、図1の符号17,17は、それぞれ下端部が前記トレーリングアーム15に連結されているショックアブソーバを示す。
この実施形態に係る車体後部構造Aの特徴は、前記の如く中細り形状とされたリヤクロスメンバー5の構造にある。すなわち、この実施形態に係る自動車は、その運動性能の向上のために車体のリヤオーバーハングを短縮してヨーモーメントを低減するようにしており、これに伴い車体前方寄りに配置されるスペアタイヤパン3aとの干渉を避けるべく、概ね該スペアタイヤパン3aの車幅方向範囲に相当する部位において、リヤクロスメンバー5の車体後側が隣接するスペアタイヤパン3aの前端側を取り囲むように凹陥されている。
言い換えると、図3(a)に示すように車体フロアを上方から見て、リヤクロスメンバー5は、その中間部位がスペアタイヤパン3aの前端部に隣接して略直線的に車体左右に延びていて、その両端部から車体左右の各リヤサイドフレーム4,4に向かって徐々に幅が拡大するような形状とされている。このことで、リヤクロスメンバー5と各リヤサイドフレーム4,4との結合部位においてそれぞれフランジ部5aを含めた車体後端部位同士を直線(仮想線)で結ぶと、この仮想線Lは前記スペアタイヤパン3aと交差することになる。
ところで、一般に、自動車のフロアにおいて左右のサイドメンバー同士を連結するクロスメンバーは、操縦安定性に影響の大きい車体捻り剛性の確保に大きく寄与するものであり、特にリヤクロスメンバーはリヤサスペンションからの入力を直接的に受けることから、操縦安定性及び乗り心地への影響が極めて強い。また、リヤクロスメンバーは、車体側面への衝突時に車室の変形を抑えて乗員のための空間を確保するという極めて重要な役割も担っている。
従って、前記のようにリヤクロスメンバー5を中間部の細い中細りの形状とした場合、その中間部位における閉断面積の減少によってクロスメンバー5自体の曲げ・捻り剛性が低下し、これにより車体の捻り剛性が低下してしまい、操縦安定性や乗り心地が損なわれるとともに、そのように細くなっている中間部位で座屈耐力が低下することから、側突時にクロスメンバー5が折れ曲がり易くなって、安全性も低下する虞れがある。
このような問題に対して、クロスメンバー5の断面の寸法を上下方向に大きくして、これにより強度や剛性を確保することも考えられるが、この実施形態では、上述したようにリヤクロスメンバー5の下方には車体の左右両側にてそれぞれ燃料系統の配管11,12及び排気管13がレイアウトされており、さらに、リヤサスペンションのトーションビーム16との干渉も避けなくてはならないから、リヤクロスメンバー5の寸法を上下方向に拡大する余裕は殆どない。
また、単純にリヤクロスメンバー5の鋼板の厚みを大きくすることも考えられなくはないが、この場合には、板厚を大きくした分、リヤクロスメンバー5が重くなってしまい、自動車の運動性能向上という所期の目的との間に矛盾を生じることになる。
そこで、この実施形態では、前記のように中細りの形状となるリヤクロスメンバー5の構造に工夫を凝らして、重量の増大を殆ど招くことなく、その剛性や強度を確保するようにした。すなわち、図4に示すように、前記リヤクロスメンバー5は、スペアタイヤパン3aの前端部に対応して車幅方向の中央部寄りに位置する中間部材51と、その左右両端部からそれぞれ車体左右の各リヤサイドフレーム4,4まで延びる左側及び右側部材52,53との3つに分割されている。
前記中間部材51は、高張力鋼板をプレス成形したもので、それぞれ車幅方向に延びる前面部51a、後面部51b及び底面部51cの3つの壁部を備えて、上方に開口するハット状の略一定の断面形状を有しており、その前面部51a及び後面部51bの上端からそれぞれ前側及び後側に折り曲げられて、スポット溶接などによりリヤフロアパネル3に接合されるフランジ部51d,51d(リヤクロスメンバー5のフランジ部5aの一部を構成する)が形成されている。この中間部材51は、リヤクロスメンバー5の中では最も幅が狭く、スペアタイヤパン3aの前端部に隣接して左右に略直線的に延びるように配置される。
そのように高張力鋼板によって形成したことで、前記中間部材51は、通常の軟鋼材などにより形成したものに比べて大幅に破壊強度が高くなり、また重量増を招くことなく剛性も高くすることができるから、中細りのリヤクロスメンバー5の中央部位における剛性の低下を抑えることができるとともに、その座屈耐力を高めて側突時の車室の変形をリヤクロスメンバー5により十分に抑制することができる。しかも、略直線的に延びる形状としたことで、高張力鋼板であっても比較的容易にプレス成形することができる。
一方、前記左側部材52及び右側部材53は、いずれも前記中間部材51よりも成形の容易な例えば軟鋼板などをプレス成形してなり、それぞれ車幅方向に延びる前面部52a,53a、後面部52b,53b及び底面部52c,53cの3つの壁部を備えて上方に開口するハット状の断面形状を有するものであるが、その断面積は、前記中間部材51aの左右両端部に接続される車体内方の端部から左右の各リヤサイドフレーム4,4,に接続される車体外方の端部に向かって徐々に大きくなっている。
また、前記中間部材51の左右両端部に各々接続される左側部材52及び右側部材53の車体内方端には、該各部材52,53の前面部52a,53a、後面部52b,53b及び底面部52c,53cに亘って、ハット状断面を閉塞するようにリブ52e,53eが一体成形されている。このことで、断面積が前記中間部材51と同様に小さくなってしまう左側及び右側部材52,53の車体内方の端部断面が、そこに一体成形されたリブ52e,53eによって塞がれて効果的に補強される。
さらに、前記左側部材52及び右側部材53には、各々、前面部52a,53a及び後面部52b,53bの上端からそれぞれ前側及び後側に折り曲げられて、リヤフロアパネル3に接合されるフランジ部52d,52d,53d,53d(リヤクロスメンバー5のフランジ部5aの一部を構成する)が形成されるとともに、前記リブ52e,53eの上端から車体内方に折り曲げられてそれぞれ前記中間部材51に覆われた状態でリヤフロアパネル3に接合されるインナーフランジ部52f,53fが設けられている。
そして、そのようにインナーフランジ部52f,53fがリヤフロアパネル3に接合されることにより、前記の如くリブ52e,53eによって効果的に補強された左側及び右側部材52,53の車体内方の端部における車体フロアとの接合強度も高くなり、前記リブ52e,53eによる補強とも相俟って、断面積の小さな車体内方の端部における左側及び右側部材52,53の剛性及び強度が十分に高くなる。
したがって、上述の如き構造のリヤクロスメンバー5を用いた、この実施形態の車体後部構造Aによると、リヤフロアパネル3の下面に接合させるリヤクロスメンバー5をその中央付近において幅の狭い中細りの形状とし、その幅狭の部分に後側から隣接するようにしてスペアタイヤパン3aをレイアウトしたことで、このスペアタイヤパン3aが比較的大きな場合でも、これを車体前側寄りにレイアウトして、車体のリヤオーバーハングを短縮することができる。
また、そのように中細りとなって断面積の小さくなるリヤクロスメンバー5の中央付近を別部材(中間部材51)として、これを高張力鋼により形成したことで、リヤクロスメンバー5中細り形状に起因する車体剛性の低下を抑制するとともに、側突時の安全性を十分に確保することができる。
こうして自動車の車体リヤオーバーハングの短縮やタイヤ・ホイールの大径化に対応しつつ、車体の強度及び剛性を十分に確保することができる。
(実施形態2)
図5は、本発明の実施形態2に係るリヤクロスメンバー6の概略構造を示す。この実施形態2の車体後部構造Aは、前記リヤクロスメンバー6の構造以外は前記実施形態1のものと同じなので、以下、同一部材には同一の符号を付してその説明は省略する。そして、この実施形態2のものでは、前記実施形態1のリヤクロスメンバー5のようにスペアタイヤパン3aとの隣接部位で幅を狭めるのではなく、長手方向に略一定の幅としながら、スペアタイヤパン3aの前側に隣接するフランジ部を、平面視で該スペアタイヤパン3aの前端側を取り囲むように切り欠いたものである。
この結果として、図示しないが、この実施形態2においても前記実施形態1と同様に、平面視でリヤクロスメンバー6と各リヤサイドフレーム4,4との結合部位においてそれぞれフランジ部を含めた車体後端部位同士を結んだ仮想線は、スペアタイヤパン3aと交差することになる。
より具体的に、同図に示すように、この実施形態のリヤクロスメンバー6は、前記実施形態1のものとは異なり長手方向に略一定の断面形状を有する一方、実施形態1のものと同様に左右方向の中間部61とその左右両側の左側部62及び右側部63とに分かれており、その中間部61が高張力鋼板のプレス加工により形成されて単独で第1部材61を構成し、また、左側部62及び右側部63は両者を繋ぐブリッジ部64とともに例えば軟鋼板のプレス加工により一体成型されて、第2部材65を構成している。
前記第1部材61は、前記実施形態1の中間部材51と同様にそれぞれ車幅方向に延びる前面部61a、後面部61b及び底面部61cの3つの壁部を備えて、上方に開口する略一定のハット状断面を有しており、その前面部61a及び後面部61bの上端からそれぞれ前側及び後側に折り曲げられて、リヤフロアパネル3に接合されるフランジ部61d,61dが形成されている。この第1部材61の後側のフランジ部61dには、隣接するスペアタイヤパン3aの前端側(図には仮想線で示す)を平面視で取り囲むようにして、切り欠き61eが形成されている。
そのようにフランジ部61dを切り欠いたことで、その分、スペアタイヤパン3aを車体前側寄りに配置することができる。また、第1部材61を高張力鋼板により形成したことで、切り欠かき61eの形成に起因する剛性や強度の低下を抑制することができ、しかも、略直線的に延びる形状としたことで、高張力鋼板であっても比較的容易にプレス成形することができる。
一方、前記第2部材65の左側部62及び右側部63は、いずれも前記第1部材61と同様に前面部62a,63a、後面部62b,63b及び底面部62c,63cの3つの壁部を備え、その前面部62a,63a及び後面部62b,63bの上端がそれぞれ前側及び後側に折り曲げられて、リヤフロアパネル3に接合されるフランジ部62d,52d,63d,63dが形成されている。
また、前記左側部62及び右側部63の各底面部62c,63cにおける車体内方の端部には前記ブリッジ部64の左右両端部が連続していて、このブリッジ部64は、前記左側部62及び右側部63と連続する部位からそれぞれ車体内方の斜め上方に向かって延びる左右一対の傾斜面部64a,64aと、この各傾斜面部64a,64aの上端同士を連繋するように左右に延びる上面部64bとからなる。
そして、前記第2部材65の左右両側部62,63の各フランジ部62d,63dがそれぞれリヤフロアパネル3の下面の左右両側部位にスポット溶接などにより接合されるとともに、それらの中間の部位ではブリッジ部64の上面部64bも接合され、これにより前記第2部材65がリヤフロアパネル3に取り付けられる。また、そのブリッジ部64を下方から覆うようにして前記第1部材61がリヤフロアパネル3に下方から取り付けられる。この際、図示の如く、第1部材61のフランジ部61dは全体としてリヤフロアパネル3の下面に接合されるとともに、特に左右両端部においては前記第2部材65の左右両側部62,63のフランジ部62d,63dに下方から重ね合わされて接合される。
ここで、前記第1部材61の後側フランジ部61dには切り欠き61eが形成されていて、この切り欠き61eの形成部位ではリヤフロアパネル3との接合強度は得られないことになるが、その第1部材61と一体になる第2部材65のブリッジ部64が、ちょうど前記切り欠き61eの形成されている車幅方向範囲においてリヤフロアパネル3に接合されており、このことで、当該切り欠き61eの形成による接合強度の低下を補完することができる。
したがって、この実施形態2によれば、リヤクロスメンバー6の左右方向中間部位を構成する第1部材61の後側フランジ部61dを、スペアタイヤパン3aの前端側を取り囲むように切り欠いたことで、前記実施形態1と同様にスペアタイヤパン3aを車体前側寄りに配置することができ、これによりリヤオーバーハングの短縮が可能になる。
また、前記第1部材61を高張力鋼により形成して剛性及び強度を高めることができるとともに、この第1部材61のフランジ部61dが切り欠かれている範囲に対応付けて、第2部材65のブリッジ部64をリヤフロアパン3の下面に接合したので、フランジ部61dを切り欠いたことによるリヤクロスメンバー6とリヤフロアパネル3との接合強度の低下を補完して、車体の剛性や強度を十分に確保することができる。
(実施形態3)
図6は、本発明の実施形態3に係るリヤクロスメンバー7の構造を示す。この実施形態3の車体後部構造Aも前記リヤクロスメンバー7の構造以外は前記実施形態1、2のものと同じなので、以下、同一部材には同一の符号を付してその説明は省略する。そして、この実施形態3のものも、前記実施形態2のリヤクロスメンバー6と同様に、スペアタイヤパン3aの前側に隣接するフランジ部を切り欠くとともに、これによる剛性や強度の低下を補完するための補強部材を備えたものである。
尚、図示しないが、この実施形態3においても前記実施形態1、2と同様に、平面視で、リヤクロスメンバー7と各リヤサイドフレーム4,4との結合部位においてそれぞれフランジ部を含めた車体後端部位同士を結んだ仮想線は、スペアタイヤパン3aと交差している。
図6に示すように、この実施形態のリヤクロスメンバー7は、本体部材71とこれを補強するための補強部材72とからなる。その本体部材71は、前記実施形態1、2のものとは異なり1枚の例えば軟鋼板をプレス成形したものであるが、それらのものと同様に、それぞれ車幅方向に延びる前面部71a、後面部71b及び底面部71cの3つの壁部を備え、その前面部71a及び後面部71bの上端がそれぞれ前側及び後側に折り曲げられて、リヤフロアパネル3に接合されるフランジ部71d,71dが形成されている。
また、前記本体部材71の後側フランジ部71dには、前記実施形態2のものの第1部材61と同様に切り欠き部71eが形成されており、その後側に隣接するスペアタイヤパン3aは、前端側を平面視で前記切り欠き部71eに取り囲まれるようにして、車体前側寄りに配置されている。
さらに、そのように切り欠き71eの形成されている車幅方向範囲を含むようにして、前記本体部材71の前面部71a、後面部71b及び底面部71cに囲まれて上方に開口する空間内には、高張力鋼板により形成された波板状の補強部材72が配設されている。この強部部材72は、帯状の鋼板をその幅方向の折曲線に沿って折り曲げてなり、前記本体部材71の底面部71c上面において3つの山が並ぶように配設されている。
すなわち、前記補強部材72は、その左右両端のフランジ部72a(図には左側のみ示す)がそれぞれ本体部材71においてフランジ部71dの切り欠かれている範囲よりも車幅方向の外側で該本体部材71の底面部71c上面に片側溶接などにより接合されるとともに、この底面部71c上面からその上方に位置するリヤフロアパネル3下面との間を3回往復していて、3つの山の頂きに相当する上側のフランジ部72b,72b,…がそれぞれリヤフロアパネル3の下面に接合され、一方、隣り合う山の間の谷底に相当する下側のフランジ部72c,72cがそれぞれクロスメンバー本体部材71の底面部71c上面に接合されている。
したがって、この実施形態3に係るリヤクロスメンバー7の場合も、前記実施形態2と同様に後側のフランジ部71dを切り欠いたことで、その切り欠き71eに前端側が取り囲まれるようにしてスペアタイヤパン3aを車体前側寄りに配置することができ、これによりリヤオーバーハングの短縮が図られる。
また、そのようにフランジ部71dの切り欠かれている車幅方向範囲に亘って、前記本体部材71の底面部71cとその上方のリヤフロアパネル3とを連結するように高張力鋼からなる波板状の補強部材72を配設たことで、切り欠き71eの形成によるリヤフロアパネル3との接合強度の低下を補完することができ、これにより、車体の強度及び剛性を十分に確保することができる。
(他の実施形態)
本発明の構成は、前記実施形態1〜3のものに限定されることはなく、その他の種々の構成をも包含するものである。すなわち、例えば前記実施形態1のリヤクロスメンバー5においては、中細りの形状とすることでスペアタイヤパン3aとの干渉を回避するようにしており、その代わりにフランジ部5aは切り欠かないでリヤフロアパネル3との間の接合強度を確保するようにしているが、これに限らず、例えば前記実施形態2のもののようにリヤクロスメンバー5の中間部材51の後側フランジ部51dを切り欠くようにしてもよい。
こうすれば、フランジ部51dの切り欠きによってもスペアタイヤパン3aとの干渉を避けることができるので、その分は中間部材51の幅を広げて(断面積を大きくして)、剛性や強度を高めることができる。但し、フランジ部51dを切り欠けば、その分、リヤフロアパネル3との間の接合強度は低下することになるので、その点については前記実施形態2、3などと同様に補強する必要がある。
すなわち、好ましくは、例えばクロスメンバー5の左側及び右側部材52,53を前記実施形態2のようにブリッジ部により連結して、このブリッジ部を、前記中間部材51によって下方から覆った状態で、当該中間部材51の後側フランジ部51dに切り欠きの形成されている車幅方向範囲においてリヤフロアパネル3の下面に接合すればよい。
本発明の実施形態1に係る自動車の車体後部フロアの概略構造を示す斜視図。 リヤフロアパネルを取り除いてリヤクロスメンバーの配置を示す図1相当図。 リヤフロアパネルを取り除いてリヤクロスメンバーの配置を示す上面図(a)、及び側面図(b)。 リヤクロスメンバーの構造を示す斜視図。 実施形態2に係る図4相当図。 実施形態3に係る図4相当図。
符号の説明
A 車体後部構造
3 リヤフロアパネル(車体後部フロア)
3a スペアタイヤパン(スペアタイヤ収納部)
4 リヤサイドフレーム
5 リヤクロスメンバー
5a フランジ部
51 中間部材
51d フランジ部
52 左側部材
52a 前面部
52b 後面部
52c 底面部
52d フランジ部
52e リブ
53 右側部材
53a 前面部
53b 後面部
53c 底面部
53d フランジ部
53e リブ
6 リヤクロスメンバー
61 第1部材
61d フランジ部
61e 切り欠き
62 第2部材の左側部
63 右側部
64 ブリッジ部
65 第2部材
7 リヤクロスメンバー
71 本体部材
71c 底面部
71d フランジ部
71e 切り欠き
72 補強部材
L 仮想線

Claims (5)

  1. 車体後部フロアの下面の左右両側にそれぞれ前後方向に延びるサイドフレームが接合されているとともに、そのフロアから下方に膨出するスペアタイヤ収納部の前方で左右に延びるクロスメンバーの両端部がそれぞれ前記各サイドフレームに結合されており、且つ、該クロスメンバーが上開きのハット状断面を有していて、その上端に形成されたフランジ部が前記フロア下面に接合されている車体後部の構造であって、
    平面視で、前記クロスメンバーと各サイドフレームとの各結合部位におけるフランジ部を含めた車体後端部位同士を結んだ仮想線が、前記スペアタイヤ収納部と交差しており、
    前記クロスメンバーが、
    高張力鋼により形成され、前記スペアタイヤ収納部の前側に隣接して略直線的に左右に延びる中間部材と、
    前記中間部材よりも破壊強度の低い鋼材により形成され、該中間部材の左右両端部から前記左右の各サイドフレームまで延びるとともに、それぞれ、該各サイドフレームから中間部材に向かって断面積の減少する部位を有する左側及び右側部材と、
    を備えていることを特徴とする車体後部構造。
  2. 請求項1に記載の車体後部構造において、
    クロスメンバーの左側及び右側部材には、それぞれ、中間部材に結合される端部のハット状断面を閉塞するように当該各部材の前面部、後面部及び底面部に亘るリブが一体成形されていることを特徴とする車体後部構造。
  3. 請求項1に記載の車体後部構造において、
    クロスメンバーの中間部材の後側フランジ部が、平面視でスペアタイヤ収納部の前端側を囲むように切り欠かれ、また、左側及び右側部材はそれらの底面部同士を連結するブリッジ部とともに一体成形されており、
    前記ブリッジ部が、前記中間部材によって下方から覆われているとともに、この中間部材の後側フランジ部に前記切り欠きの形成されている車幅方向範囲において車体後部フロアの下面に接合されていることを特徴とする車体後部構造。
  4. 車体後部フロアの下面の左右両側にそれぞれ前後方向に延びるサイドフレームが接合されているとともに、そのフロアから下方に膨出するスペアタイヤ収納部の前方で左右に延びるクロスメンバーの両端部がそれぞれ前記各サイドフレームに結合されており、且つ、該クロスメンバーが上開きのハット状断面を有していて、その上端に形成されたフランジ部が前記フロア下面に接合されている車体後部の構造であって、
    平面視で、前記クロスメンバーと各サイドフレームとの各結合部位におけるフランジ部を含めた車体後端部位同士を結んだ仮想線が、前記スペアタイヤ収納部と交差しており、 前記クロスメンバーが、
    高張力鋼により形成され、前記スペアタイヤ収納部の前側に隣接して略直線的に左右に延びるとともに、そのスペアタイヤ収納部の前端側を平面視で囲むように後側のフランジ部が切り欠かれた第1部材と、
    前記第1部材よりも破壊強度の低い鋼材によって、該第1部材の左右両端部から前記左右の各サイドフレームまでそれぞれ延びる左側及び右側部と、それらを連結するブリッジ部とが一体成形された第2部材と、を備え、
    前記ブリッジ部が、前記第1部材によって下方から覆われているとともに、この第1部材の後側フランジ部に前記切り欠きの形成されている車幅方向範囲において車体後部フロアの下面に接合されていることを特徴とする車体後部構造。
  5. 車体後部フロアの下面の左右両側にそれぞれ前後方向に延びるサイドフレームが接合されているとともに、そのフロアから下方に膨出するスペアタイヤ収納部の前方で左右に延びるクロスメンバーの両端部がそれぞれ前記各サイドフレームに結合されており、且つ、該クロスメンバーが上開きのハット状断面を有していて、その上端に形成されたフランジ部が前記フロア下面に接合されている車体後部の構造であって、
    平面視で、前記クロスメンバーと各サイドフレームとの各結合部位におけるフランジ部を含めた車体後端部位同士を結んだ仮想線が、前記スペアタイヤ収納部と交差しており、 前記クロスメンバーは、略直線的に左右に延びていて、その後側のフランジ部が前記スペアタイヤ収納部の前端側を平面視で囲むように切り欠かれており、
    高張力鋼により形成され、少なくとも前記切り欠きの形成されている車幅方向範囲に亘って前記クロスメンバーの底面部上面とその上方のフロア下面との間を複数回往復しつつ、両者にそれぞれ接合された波板状の補強部材が配設されていることを特徴とする車体後部構造。
JP2004215674A 2004-07-23 2004-07-23 車体後部構造 Expired - Fee Related JP4529569B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004215674A JP4529569B2 (ja) 2004-07-23 2004-07-23 車体後部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004215674A JP4529569B2 (ja) 2004-07-23 2004-07-23 車体後部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006035934A true JP2006035934A (ja) 2006-02-09
JP4529569B2 JP4529569B2 (ja) 2010-08-25

Family

ID=35901402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004215674A Expired - Fee Related JP4529569B2 (ja) 2004-07-23 2004-07-23 車体後部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4529569B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010076472A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Suzuki Motor Corp 車体後部構造
WO2012086297A1 (ja) * 2010-12-24 2012-06-28 本田技研工業株式会社 自動車の車体構造
JP2013039843A (ja) * 2011-08-11 2013-02-28 Toyota Motor Corp 車体後部における骨格の接合構造
JP2020093572A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 株式会社Subaru 車体構造
WO2021013429A1 (de) * 2019-07-25 2021-01-28 Volkswagen Aktiengesellschaft Karosseriestruktur für ein elektrisch betriebenes fahrzeug

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08142909A (ja) * 1994-11-24 1996-06-04 Nissan Motor Co Ltd 自動車の車体後部構造
JPH107029A (ja) * 1996-06-25 1998-01-13 Mitsubishi Motors Corp トラック等のキャブ構造
JPH11115821A (ja) * 1997-10-21 1999-04-27 Mazda Motor Corp 車両の下部車体構造
JP2000168616A (ja) * 1998-12-02 2000-06-20 Futaba Industrial Co Ltd ボディクロスメンバ
JP2003095130A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Daihatsu Motor Co Ltd 自動車のクロスメンバ結合構造

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08142909A (ja) * 1994-11-24 1996-06-04 Nissan Motor Co Ltd 自動車の車体後部構造
JPH107029A (ja) * 1996-06-25 1998-01-13 Mitsubishi Motors Corp トラック等のキャブ構造
JPH11115821A (ja) * 1997-10-21 1999-04-27 Mazda Motor Corp 車両の下部車体構造
JP2000168616A (ja) * 1998-12-02 2000-06-20 Futaba Industrial Co Ltd ボディクロスメンバ
JP2003095130A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Daihatsu Motor Co Ltd 自動車のクロスメンバ結合構造

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010076472A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Suzuki Motor Corp 車体後部構造
US8480165B2 (en) 2008-09-24 2013-07-09 Suzuki Motor Corporation Vehicle body rear structure
WO2012086297A1 (ja) * 2010-12-24 2012-06-28 本田技研工業株式会社 自動車の車体構造
US20140021744A1 (en) * 2010-12-24 2014-01-23 Honda Motor Co., Ltd. Automobile body structure
JP5558588B2 (ja) * 2010-12-24 2014-07-23 本田技研工業株式会社 自動車の車体構造
US9022152B2 (en) * 2010-12-24 2015-05-05 Honda Motor Co., Ltd. Automobile body structure
JP2013039843A (ja) * 2011-08-11 2013-02-28 Toyota Motor Corp 車体後部における骨格の接合構造
JP2020093572A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 株式会社Subaru 車体構造
WO2021013429A1 (de) * 2019-07-25 2021-01-28 Volkswagen Aktiengesellschaft Karosseriestruktur für ein elektrisch betriebenes fahrzeug

Also Published As

Publication number Publication date
JP4529569B2 (ja) 2010-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2740651B1 (en) Vehicle body lateral structure
JP4272626B2 (ja) 車体下側部構造
JP6354729B2 (ja) 車両床部構造
JP4400548B2 (ja) 車体下部構造
US8998305B2 (en) Automotive rear vehicle body structure
EP2792526B1 (en) Vehicle body structure
JP5963060B2 (ja) 車体後部のフロア構造
JP2019119299A (ja) 下部車体構造
JP2019123343A (ja) 下部車体構造
JP5968971B2 (ja) 車体後部構造
JP2012006507A (ja) 車両の後部車体構造
JP5493971B2 (ja) 車両の後部車体構造
WO2016060090A1 (ja) 車両フロア構造
US8960759B2 (en) Vehicle body front structure
JP6196081B2 (ja) 車両の車体下部構造
JP2009184547A (ja) 自動車のダンパハウジング構造
JP6660197B2 (ja) 自動車の車体構造
JP4529569B2 (ja) 車体後部構造
JP2011194945A (ja) 車両側部結合部構造
WO2016060091A1 (ja) 車両フロア構造
JP2018016101A (ja) 車両の前部車体構造
KR20120045894A (ko) 차량용 서브 프레임
JP6084493B2 (ja) 車両の車体下部構造
JPH11192977A (ja) 自動車の車体フレーム補強構造
JP5496727B2 (ja) 自動車の前部車体構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100518

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4529569

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees