JPH1062693A - 顕微鏡の光路切替え装置 - Google Patents

顕微鏡の光路切替え装置

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JPH1062693A
JPH1062693A JP22232696A JP22232696A JPH1062693A JP H1062693 A JPH1062693 A JP H1062693A JP 22232696 A JP22232696 A JP 22232696A JP 22232696 A JP22232696 A JP 22232696A JP H1062693 A JPH1062693 A JP H1062693A
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JP
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cube
optical path
epi
illumination light
illumination
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JP22232696A
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Shinichiro Shiba
慎一郎 柴
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紫外線等の有害光をいかなる時も観察者の眼に
入らない構造とし、鏡体内構成部材に耐候性を必要とし
ない顕微鏡の光路切替え装置を提供する。 【解決手段】透過照明光路aと落射照明光路bとを切替
える顕微鏡の光路切替え装置において、透過照明光路a
および落射照明光路bと直交する方向に移動自在なキュ
ーブ保持部材2と、該キューブ保持部材2に着脱自在で
且つ標本に向けて照明光を偏向させるキューブ1と、落
射照明光路bを開閉する光路開閉機構10、13、1
4、16とを備え、落射照明光路bに切替えるときは、
キューブ保持部材2に装着されたキューブ2の移動によ
り落射照明光路bを開放するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過照明光路と落
射照明光路とを切替える顕微鏡の光路切替え装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、透過照明光路と落射照明光路とを
切替える顕微鏡には、落射蛍光顕微鏡がある。この落射
蛍光顕微鏡の光路切替え装置(従来例1)について図1
2〜図16を用いて説明する。図12は透過明視野観察
時における落射蛍光顕微鏡の概略構成図、図13は落射
蛍光観察時における落射蛍光顕微鏡の概略構成図、図1
4は透過明視野観察時における光路切替え装置の正面断
面図、図15は透過明視野観察時における光路切替え装
置の右側面断面図、図16は落射蛍光観察時における光
路切替え装置の正面断面図である。
【0003】図12および図13において、落射蛍光顕
微鏡の鏡体101には、その対物レンズ保持部101a
の下面にレボルバ102を介して対物レンズ103を装
着し、上面に接眼レンズ105を備えた鏡筒104を装
着している。また、鏡体101の前面部101bには、
ステージ受け106を介してステージ107が上下動自
在に装着されている。鏡体101の背面上部101cに
は、蛍光光源108が配設され、対物レンズ保持部10
1aの方向に落射照明光を照射する。図13に示すよう
に、落射照明光は、対物レンズ103と鏡筒104との
中間に配設されたキューブ111内のミラーにて反射
し、対物レンズ103を透過してステージ107上の標
本にて反射し、再びキューブ111を経て鏡筒104お
よび接眼レンズ105に至る落射照明光路109を形成
する。
【0004】また、図12に示すように、ステージ10
7の下方より図示を省略した透過照明光源から透過照明
光が照射され、ステージ107上の標本を透過して対物
レンズ103を経て、鏡筒104および接眼レンズ10
5に至る透過照明光路110を形成している。落射蛍光
顕微鏡は、一般に強いエネルギの特定の短波長の励起光
を得るために、水銀ランプを蛍光光源108に用いてい
る。また、図13に示すように、落射蛍光観察と透過明
視野観察とを切替えるため、鏡体101に着脱自在なキ
ューブ111が用意されている。キューブ111は、標
本に合わせて励起光を変えるために、数種類の吸収フィ
ルタ、励起フィルタ、ダイクロイックミラー等で構成さ
れており、照明光を偏向させる作用をする。
【0005】つぎに、光路切替え装置について説明す
る。図14および図15において、落射照明光路109
からの紫外線を含む落射照明光を閉塞するように、板状
のシャッタ112が旋回自在に配設されている。鏡体1
01内の内壁天井面101dには、蟻ホゾ113aを有
するガイド113が取着され、蟻ホゾ113aには、一
対のキューブ保持部材114が落射照明光路109に直
交する方向に移動自在に装着されている。キューブ保持
部材114には、ツマミ115がそれぞれ取着され、鏡
体101の外部からキューブ保持部材114を移動操作
することができる。また、キューブ保持部材114の下
部には蟻ミゾ114aが形成され、キューブ111が挿
脱自在に装着されるようになっている。キューブ111
を挿脱するには、鏡体101の前面パネル116を取り
外して行われる。図16に示すように、シャッタ112
は、透過照明光路110から落射照明光路109に切替
えるため、キューブ保持部材114を落射照明光路10
9の正面に移動したとき、シャッタ112を押し退け
て、落射照明光路109を開放するように構成されてい
る。
【0006】一方、光路切替え装置には、キューブを搭
載したカセットを投光管本体に装着することにより、落
射照明光路のシャッタを開放する技術(従来例2)が、
実開平6−47918号公報に開示されている。この従
来例2を図17および図18を用いて説明する。複数の
フィルタブロック(キューブ)232を支持するターレ
ット230をカセット本体223に回転可能に支持す
る。ターレット230の回転中心に対して偏心した凸部
242を有する係合片240をカセット本体223に取
り付ける。凸部242に係合可能な当接片258を有す
るレバー246を第1のピン244を中心として回転可
能に投光管本体202に取り付ける。レバー246の先
端に、開口218を遮断可能なシャッタ248を形成す
るとともに、バネ250でレバー246を時計回りに付
勢する。カセット本体223が投光管本体202に装着
されたときには、凸部242と当接片258とが係合し
て反時計回りに回転させる。これにより、シャッタ24
8が移動して、落射照明光路が開放される。
【0007】なお、従来例1、2ともに、無限遠光学系
の場合には、キューブ内を通る観察光は平行光束のた
め、透過明視野観察では透過明視野用キューブは必要な
いが、有限光学系の場合には、キューブ内を通る観察光
は平行でないため、透過明視野観察する時は光路長補正
が必要であり、光路長補正用光学系を備えた透過明視野
キューブが必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来例
1には、つぎのような問題点があった。即ち、キューブ
をキューブ保持部材に装着しない状態で、誤ってキュー
ブ保持部材を落射照明光路に切替えた場合に、キューブ
保持部材によってシャッタを開放するため、紫外線を含
む照明光が鏡体内に入射する。この状態でも、透過明視
野観察は行うことができるため、透過照明光と紫外線を
含む落射照明光との両照明光で長時間観察する恐れがあ
り、有害な紫外線により観察者の眼を傷める危険性があ
る。その発生頻度は決して少なくはない。
【0009】また、落射照明光は鏡体内に入射し、キュ
ーブ保持部材や前面パネルを直接照射するため、紫外線
による材料劣化が進行する。このため、一般的な合成樹
脂材料を使用することはできなくなる。さらに、キュー
ブ保持部材または前面パネルを照射した紫外線を含む照
明光の一部は、内部反射して観察光路内に入射したり、
鏡体の隙間からの漏光となって観察者の眼に入り、眼を
傷める恐れがある。これらを防ぐためには、耐候性のあ
る材料を使用したり、内部反射や漏光を防ぐ手段(例え
ば、絞り、遮光部材、漏光防止部材等)を講じなければ
ならず、顕微鏡が高価なものになる。即ち、キューブ保
持部材へのキューブの装着の有無に拘らず、落射照明光
路を遮断するシャッタはキューブ保持部材によって開閉
されるため、キューブを装着していない状態で落射照明
光路に切替えた場合には、有害な紫外線が観察者の眼に
入り、観察者の眼を傷める恐れがあり、さらに鏡体内構
成部材を劣化させるという問題点があった。
【0010】従来例2の場合も、従来例1と同様に、キ
ューブカセットにフィルタブロック(キューブ)を装着
しなくても、キューブカセットを投光管本体に装着する
ことができ、ターレットに設けた凸部が当接片を回動し
てシャッタを開放し、落射照明光路に切替えるため、有
害な紫外線により観察者の眼を傷める恐れがある。ま
た、有限光学系の場合は、光路長補正のため透過明視野
用キューブを必要とするが、透過明視野キューブの落射
照明光路側を閉塞すれば、透過照明光路の照明光のみで
観察ができ、紫外線を含んだ落射照明光の内部反射が観
察者の眼に入ることはない。しかし、キューブ自体に
は、紫外線が照射されるため、前述と同様にキューブに
耐候性のある材料を使用したり、キューブ前面に当たっ
た落射照明光の反射や漏光を防止する手段が必要とな
る。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、請求項1、2または3に係る発明の課題
は、紫外線等の有害光をいかなる時も観察者の眼に入ら
ない構造とし、鏡体内構成部材に耐候性を必要としない
顕微鏡の光路切替え装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1、2または3に係る発明は、透過照明光路
と落射照明光路とを切替える顕微鏡の光路切替え装置に
おいて、前記透過照明光路および落射照明光路と直交す
る方向に移動自在なキューブ保持部材と、該キューブ保
持部材に着脱自在で且つ標本に向けて照明光を偏向させ
るキューブと、前記落射照明光路を開閉する光路開閉機
構とを備え、前記落射照明光路に切替えるときは、前記
キューブ保持部材に装着された前記キューブの移動によ
り前記落射照明光路を開放するように構成したことを特
徴とする。
【0013】請求項1、2または3に係る発明の作用で
は、透過照明光路および落射照明光路と直交する方向に
移動自在なキューブ保持部材と、該キューブ保持部材に
着脱自在で且つ標本に向けて照明光を偏向させるキュー
ブと、落射照明光路を開閉する光路開閉機構とを備え、
落射照明光路に切替えるときは、キューブ保持部材に装
着されたキューブの移動により前記落射照明光路を開放
するように構成したことにより、キューブの装着を錯誤
により忘却した場合には、光路開閉機構は開閉せず、落
射照明光路が開放されることはない。請求項2に係る発
明の作用では、上記作用に加え、キューブは、透過明視
野観察をするための光路長補正光学系を組み込んだ透過
明視野キューブであって、光路開閉機構に接触しないよ
うに形成したことにより、透過明視野観察を行う場合
に、落射照明光路が開放されることはない。請求項3に
係る発明の作用では、上記作用に加え、キューブ保持部
材に装着されたキューブの移動により落射照明光路を開
放する手段は、キューブに付設した識別チップと、該識
別チップを検知するセンサと、光路開閉機構を駆動する
モータとを備え、センサからの信号によりモータを駆動
して落射照明光路を開放するように構成したことによ
り、落射照明光路を開放する必要のある落射照明キュー
ブのみに識別チップを付設して、落射照明光路を開放
し、透過明視野キューブの場合には識別チップを付設せ
ずに落射照明光路を閉塞したままとする。
【0014】
【発明の実施の形態1】図1〜図4は発明の実施の形態
1を示し、図1は透過明視野観察時の光路切替え装置の
平面断面図、図2は光路切替え装置の右側面断面図、図
3は落射照明観察時の光路切替え装置の平面断面図、図
4はキューブを装着せずに光路を落射照明観察時に切替
えた時の光路切替え装置の平面断面図である。
【0015】図1および図2において、鏡体6の下方に
は、透過照明光路aを形成する光学系が連設され、前方
には落射照明光路bを形成する光学系が連設されてい
る。鏡体6の内部には、落射照明キューブ1が配設され
ている。落射照明キューブ1はキューブ保持部材2のア
リ溝3に装着され、キューブ保持部材2に内装されたテ
ーパを有する固定部材4により固定されている。固定部
材4のV溝4aに、セットビス5の先端が嵌入して、セ
ットビス5をねじ込むことにより、落射照明キューブ1
をキューブ保持部材2に固定している。また、セットビ
ス5を緩めることにより、固定部材4が開放され、落射
照明キューブ1をキューブ保持部材2から取り外し、鏡
体6の挿入窓6aから取り出すことができる。挿入窓6
aにはフタ17がマグネット等により固定されている。
【0016】キューブ保持部材2は、一対のガイド7に
より透過照明光路aおよび落射照明光路bに対して直交
する方向(水平方向)に移動自在に配設されている。ガ
イド7は、鏡体6の内壁6cに支持部材7A、7Bを介
して固着されている。また、キューブ支持部材2には、
レバー8が取着され、把手部分が鏡体6の外部に突出し
ており、このレバー8を操作することにより、透過照明
光路aと落射照明光路bとの切替えをすることができ
る。鏡体6には、レバ−8が水平方向に移動できるよう
に、レバー溝6bが穿設され、さらに、薄いプラスチッ
クシートまたは薄い金属板からなるレバー溝カバー18
が付設されている。
【0017】鏡体6の下部には、下枠9が取付けビス1
9により取着されている。下枠9の上部には、嵌合部9
aが形成され、回転部材13が回転自在に装着されてい
る。回転部材13の上面には、L字状の板材からなるシ
ャッタ14と連結ピン16とが取着されている。連結ピ
ン16に替えて、回転部材13と一体に形成された突起
物であってもよい。連結ピン16の高さは、落射照明キ
ューブ1の底面より高く取着され、落射照明キューブ1
に当接することができる。回転部材13の下面にはバネ
カケ11、下枠9の上面にはバネカケ12がそれぞれ突
設され、下枠9を卷回して捩じりコイルバネ10が、バ
ネカケ11、12に係合して装着されている。下枠9、
捩じりコイルバネ10、バネカケ11、12、回転部材
13、シャッタ14および連結ピン16により光路開閉
機構を構成している。
【0018】つぎに、本発明の実施の形態1の作用につ
いて説明する。図1に示すように、透過明視野観察時に
は、キューブ保持部材2に装着された落射照明キューブ
1は、鏡体6の挿入窓6a側に寄せられている。一方、
シャッタ14は、捩じりコイルバネ10の弾発力によっ
て落射照明光路bを閉塞した状態でいる。ここで、レバ
ー8を操作して、落射照明キューブ1を透過照明光路a
上に移動させ、落射照明観察状態にすると、図3に示す
ように、連結ピン16が落射照明キューブ1に押され
て、回転部材13とシャッタ14は下枠9の嵌合部9a
を中心として回転移動する。シャッタ14は落射照明光
路bを開放して、落射照明光が落射照明キューブ1を透
過し、観察光路に入射してくる。このとき、捩じりコイ
ルバネ10の弾発力は、光路切替え力量よりも十分小さ
いため、シャッタ14は動き出すことなく静止状態を維
持する。
【0019】落射照明キューブ1が装着されていない状
態で、レバー8を操作しても、図4に示すように、キュ
ーブ保持部材2と連結ピン16とは隔離しており、連結
ピン16にキューブ保持部材2が当接することはない。
従って、シャッタ14は落射照明光路bの閉塞状態を維
持している。
【0020】本発明の実施の形態1によれば、キューブ
保持部材に落射照明キューブを装着しない状態で、錯誤
により落射照明光路に切替えても、落射照明光路は閉塞
した状態を維持し、紫外線を含む照明光が観察者の眼に
入ることはなく、眼を傷めることはない。また、鏡体内
部にも紫外線が照射されないので、耐候性のある材料で
鏡体内部の構成部材を形成する必要はなく、安価な顕微
鏡を提供することができる。さらに、反射や漏光による
眼の2次災害の心配もない。
【0021】本発明の実施の形態1では、落射蛍光顕微
鏡の光源からの紫外線による災害防止の場合について説
明したが、光源は水銀ランプに限るものではなく、レー
ザ光や赤外線等の有害光を発する光源を用いて観察する
顕微鏡にも、本発明の実施の形態1の光路切替え装置を
適用することができる。
【0022】
【発明の実施の形態2】図5〜図7は発明の実施の形態
2を示し、図5は透過明視野観察時の光路切替え装置の
平面断面図、図6は光路切替え装置の右側面図、図7は
落射照明観察時の光路切替え装置の平面断面図である。
本発明の実施の形態2の光路切替え装置は、発明の実施
の形態1の光路切替え装置と基本構成が同様のため、異
なる部分のみ説明し、同一の部材には同一の符号を付
し、説明を省略する。
【0023】図5および図6において、鏡体20には、
ガイド22が一体に形成されており、ガイド22には、
シャッタ21がキューブ保持部材2の移動方向と同一方
向に摺動自在に嵌装されている。また、ガイド22に
は、シャッタ21が脱落しないように、押さえ23A、
23Bが取着されている。シャッタ21の内部には、シ
ャッタ21の摺動方向に弾発力が作用するように、一方
が鏡体20に他方がシャッタ21に当接して圧縮バネ2
4が装着されている。また、シャッタ21には、連結ピ
ン25が水平方向に、落射照明キューブ1に当接するよ
うな長さと位置に配設されている。この連結ピンに替え
て、シャッタ21と一体で形成したピン状の凸部であっ
てもよい。さらにシャッタ21の鏡体20の挿入窓20
a側には、落射照明キューブ1の光軸位置および口径と
合致するように透過穴26が穿設されている。シャッタ
21、ガイド22、押さえ23A、23B、圧縮バネ2
4および連結ピン25により光路開閉機構を構成してい
る。その他の構成は発明の実施の形態1と同一である。
【0024】つぎに、発明の実施の形態2の作用につい
て説明する。図5に示すように、透過明視野観察時に
は、キューブ保持部材2に装着された落射照明キューブ
1は、鏡体20の挿入窓20a側に寄せられている。一
方、シャッタ21は、圧縮バネ24の弾発力によって落
射照明光路bを閉塞した状態でいる。図7に示すよう
に、観察者がレバー8を操作して、落射照明状態にする
と、連結ピン25が落射照明キューブ1に押され、シャ
ッタ21はガイド22内を落射照明位置に移動する。シ
ャッタ21には、落射照明キューブ1の光軸位置に合致
する透過穴26があるため、落射照明光のみが観察光路
に入射する。光路を落射照明観察に切替えない時、また
は落射照明キューブ1を装着せずに切替えた時は、圧縮
バネ24の弾発力によってシャッタ21は静止してお
り、落射照明光が観察光路に入ることはない。また、圧
縮バネ24の弾発力は、光路切替え力量よりも十分小さ
いため、シャッタ21は動き出すことなく静止状態を維
持する。
【0025】本発明の実施の形態2によれば、発明の実
施の形態1の効果に加え、シャッタが鏡体の内壁に密着
しているので、シャッタの隙間からの反射や漏光が殆ど
なく、落射照明光路からの照明光を完全に遮光する。
【0026】本発明の実施の形態2では、シャッタが水
平方向に移動するように構成しているが、これに替え
て、シャッタを上下方向に移動するようにし、落射照明
キューブ1に当接する連結ピンを上または下方向に移動
することにより、落射照明位置になるように構成しても
よい。また、発明の実施の形態1における変形例は、本
発明の実施の形態2においても適用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態3】図8は発明の実施の形態3を示
し、光路切替え装置の右側面断面図である。本発明の実
施の形態3の基本構成は発明の実施の形態1と同様であ
り、異なる部分のみ説明し、同一の部材には同一の符号
を付し説明を省略する。
【0028】図8において、キューブ支持部材2には透
過明視野キューブ30が装着されている。透過明視野キ
ューブ30は透過明視野観察における有限光学系の光路
長を確保するためのものであるため、落射照明キューブ
と異なり、透過明視野キューブ30の落射照明光路bに
対する面には、遮光体30aが配設されており、落射照
明光路bの方向からのいかなる光も遮断している。また
透過明視野キューブ30の下面先端部には、切欠き30
bが形成されており、回転部材13およびシャッタ14
を回転させる連結ピン16に当接しないようになってい
る。その他の構成は発明の実施の形態1と同一である。
【0029】本発明の実施の形態3の作用について説明
する。観察光路が有限光学系のため、透過明視野キュー
ブ30をキューブ支持部材2に装着して、透過照明光路
a上に移動させる。落射照明キューブの場合は、連結ピ
ン16に接触して、シャッタ14を回転させ、落射照明
光路bを開放するが、この場合には、透過明視野キュー
ブ30が連結ピン16と当接しないので、シャッタ14
は回転せず、落射照明光路bは閉塞したままである。
【0030】本発明の実施の形態3によれば、有限光学
系の観察光路を有する顕微鏡の場合に、透過明視野観察
をしても、シャッタが作動せず、落射照明光路が開放さ
れないので、透過明視野キューブや鏡体内部の構成部材
が紫外線等により、材料劣化を引き起こすことはない。
【0031】
【発明の実施の形態4】図9は発明の実施の形態4を示
し、光路切替え装置の右側面断面図である。本発明の実
施の形態4の基本構成は発明の実施の形態2と同様であ
り、異なる部分のみ説明し、同一の部材には同一の符号
を付し説明を省略する。
【0032】図9において、キューブ支持部材2には透
過明視野キューブ40が装着されている。透過明視野キ
ューブ40は透過明視野観察における有限光学系の光路
長を確保するためのものであるため、落射照明キューブ
と異なり、透過明視野キューブ40の落射照明光路bに
対する面には、遮光体40aが配設されており、落射照
明光路bの方向からのいかなる光も遮断している。また
透過明視野キューブ40は落射照明光路bの方向への長
さが短いため、シャッタ21に突設された連結ピン25
に接触しない構成となっている。その他の構成は発明の
実施の形態2と同一である。
【0033】本発明の実施の形態4の作用について説明
する。観察光路が有限光学系のため、透過明視野キュー
ブ40をキューブ支持部材2に装着して、透過照明光路
a上に移動させる。落射照明キューブの場合は、連結ピ
ン25に接触して、シャッタ25を移動させ、落射照明
光路bを開放するが、この場合には、透過明視野キュー
ブ40が連結ピン25と当接しないので、シャッタ25
は移動せず、落射照明光路bは閉塞したままである。
【0034】本発明の実施の形態4によれば、発明の実
施の形態3と同様に、有限光学系の観察光路を有する顕
微鏡の場合に、透過明視野観察をしても、シャッタが作
動せず、落射照明光路が開放されないので、透過明視野
キューブや鏡体内部の構成部材が紫外線等により、材料
劣化を引き起こすことはない。
【0035】
【発明の実施の形態5】図10〜図11は発明の実施の
形態5を示し、図10は透過明視野観察時の光路切替え
装置の平面断面図、図11は光路切替え装置の右側面断
面図である。本発明の実施の形態5の基本構成は発明の
実施の形態2と同様であり、異なる部分のみ説明し、同
一の部材には同一の符号を付し説明を省略する。
【0036】図10および図11において、鏡体58に
は、ガイド58aが一体に形成されており、ガイド58
aには、シャッタ57がキューブ保持部材2の移動方向
と同一方向に摺動自在に嵌装されている。また、ガイド
58aには、シャッタ57が脱落しないように、押さえ
23A、23Bが取着されている。シャッタ57の内部
には、シャッタ57の摺動方向に弾発力が作用するよう
に、一方が鏡体58に他方がシャッタ57に当接して圧
縮バネ24が装着されている。さらにシャッタ57の鏡
体58の挿入窓58b側には、落射照明キューブ1の光
軸位置および口径と合致するように透過穴26が穿設さ
れている。
【0037】一方、落射照明キューブ1の下面には、識
別チップ52が付設されている。識別チップ52に対向
する位置にセンサ51が配設され、センサ51は、鏡体
58に取着された下枠59に取着されている。センサ5
1は、識別チップ52が接近すると、これを検知して電
気回路56を経由して信号を送り、鏡体58に取着され
たモータ53を作動させる。モータ53には、ギヤ54
が連設され、ギヤ54はシャッタ57の下面に形成され
たラック55に噛合している。モータ53の作動によ
り、シャッタ57が移動し、落射照明光路bが開放され
る。
【0038】つぎに、本発明の実施の形態5の作用につ
いて説明する。観察者がレバー8を操作し、落射照明観
察状態にすると、識別チップ52がセンサ51の頭上に
くるため、センサ51は識別チップ52を検知し、落射
照明キューブ1であると判断する。そこで検知信号を電
気回路56におくり、電気回路56はモータ53に起動
信号を送ってモータ53を回転させる。モータ53が回
転し、ギヤ54が回転すると、噛合しているラック55
によって直線運動に変換され、シャッタ57は水平方向
に移動し、落射照明光路bが開放される。モータ53を
作動させる時間は予め設定してあり、シャッタ57が完
全に開放したときに止まるようになっている。モータ5
3が一度止まった後は、センサ51は識別チップ52を
検知し続けているが、モータ53を作動させることはな
い。
【0039】反対に、観察者がレバー8を操作して透過
明視野観察側に光路を切替えると、電気回路56から逆
電流が出力され、モータ53は逆回転して、シャッタ5
7は落射照明光路bを閉じる方向に移動する。モータ5
3を逆回転させる時間は予め設定してあり、シャッタ5
7が完全に閉じたときに止まるようになっている。モー
タ53が一度止まった後は、センサ51は識別チップ5
2を検知していないので、検知するまで動き出すことは
ない。なお、発明の実施の形態3または4における透過
明視野キューブ30または40を装着した場合は、これ
らには識別チップ52が付設されていないので、センサ
51は検知せず、シャッタ57は落射照明光路bを閉塞
したままである。
【0040】本発明の実施の形態5によれば、発明の実
施の形態2の効果に加え、光路の切替えを電子化したの
で、キューブに機械的な力が作用しないため、キューブ
の停止位置が狂うことはなく、正確な観察をすることが
できる。
【0041】本発明の実施の形態5では、モータ駆動の
停止を時間制御にしているが、これに替えて、リミット
スイッチやセンサによって停止位置を制御してもよい。
また、識別チップとセンサによるキューブの検知は、発
明の実施の形態1における回転型の光路開閉機構の場合
にも適用することができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1、2または3に係る発明によれ
ば、キューブの装着を錯誤により忘却した場合にも、光
路開閉機構は開閉せず、落射照明光路が開放されること
はないので、紫外線等の有害光はいかなる時も観察者の
眼に入らず、かつ、鏡体内構成部品に耐候性を必要とし
ない材料を用いることができる。請求項2に係る発明に
よれば、上記効果に加え、光路長補正光学系を組み込ん
だ透過明視野キューブを用いた透過明視野観察を行う場
合に、落射照明光路が開放されることはないので、落射
照明光路よりの有害光による鏡体内構成部品の劣化を回
避することができる。請求項3に係る発明によれば、上
記効果に加え、落射照明光路を開放する必要のある落射
照明キューブのみに識別チップを付設して落射照明光路
を開放し、透過明視野キューブの場合には識別チップを
付設せずに落射照明光路を閉塞したままとするので、キ
ューブに機械的な力が作用しないため、キューブの停止
位置が狂うことはなく、正確な観察をすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の透過明視野観察時の光路
切替え装置の平面断面図である。
【図2】発明の実施の形態1の光路切替え装置の右側面
断面図である。
【図3】発明の実施の形態1の落射照明観察時の光路切
替え装置の平面断面図である。
【図4】発明の実施の形態1のキューブを装着せずに光
路を落射照明観察時に切替えた時の光路切替え装置の平
面断面図である。
【図5】発明の実施の形態2の透過明視野観察時の光路
切替え装置の平面断面図である。
【図6】発明の実施の形態2の光路切替え装置の右側面
図である。
【図7】発明の実施の形態2の落射照明観察時の光路切
替え装置の平面断面図である。
【図8】発明の実施の形態3の光路切替え装置の右側面
断面図である。
【図9】発明の実施の形態4の光路切替え装置の右側面
断面図である。
【図10】発明の実施の形態5の透過明視野観察時の光
路切替え装置の平面断面図である。
【図11】発明の実施の形態5の光路切替え装置の右側
面断面図である。
【図12】従来例1の透過明視野観察時における落射蛍
光顕微鏡の概略構成図である。
【図13】従来例1の落射蛍光観察時における落射蛍光
顕微鏡の概略構成図である。
【図14】従来例1の透過明視野観察時における光路切
替え装置の正面断面図である。
【図15】従来例1の透過明視野観察時における光路切
替え装置の右側面断面図である。
【図16】従来例1の落射蛍光観察時における光路切替
え装置の正面断面図である。
【図17】従来例2の落射照明装置の縦断面図である。
【図18】従来例2の落射照明装置の平面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 落射照明キューブ 2 キューブ保持部材 9 下枠 10 捩じりコイルバネ 13 回転部材 14 シャッタ 16 連結ピン a 透過照明光路 b 落射照明光路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過照明光路と落射照明光路とを切替え
    る顕微鏡の光路切替え装置において、 前記透過照明光路および落射照明光路と直交する方向に
    移動自在なキューブ保持部材と、該キューブ保持部材に
    着脱自在で且つ標本に向けて照明光を偏向させるキュー
    ブと、前記落射照明光路を開閉する光路開閉機構とを備
    え、前記落射照明光路に切替えるときは、前記キューブ
    保持部材に装着された前記キューブの移動により前記落
    射照明光路を開放するように構成したことを特徴とする
    顕微鏡の光路切替え装置。
  2. 【請求項2】 前記キューブは、透過明視野観察をする
    ための光路長補正光学系を組み込んだ透過明視野用キュ
    ーブであって、前記光路開閉機構に接触しないように形
    成したことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡の光路切
    替え装置。
  3. 【請求項3】 前記キューブ保持部材に装着された前記
    キューブの移動により前記落射照明光路を開放する手段
    は、前記キューブに付設した識別チップと、該識別チッ
    プを検知するセンサと、前記光路開閉機構を駆動するモ
    ータとを備え、前記センサからの信号により前記モータ
    を駆動して落射照明光路を開放するように構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の顕微鏡の光路切替え装置。
JP22232696A 1996-08-23 1996-08-23 顕微鏡の光路切替え装置 Withdrawn JPH1062693A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11774773B1 (en) * 2022-10-25 2023-10-03 Ctl Analyzers Llc Couplers for optical devices for reflected light and fluorescence detection and methods for use

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