JPH10503571A - 燃料供給機構の漏洩を検知するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 内燃機関、特にディーゼル内燃機関における燃料供給装置の漏洩を検知するための装置であって、燃料が噴射弁に高圧力下で供給される形式の装置が記載されている。この場合、燃料圧が連続的に検知されて、この燃料圧は通常、燃料戻り路に配置された電磁弁を適当に操作することで調整回路によって調整される。内燃機関の制御装置によって、設定可能な状態、例えばエンジンブレーキ運転状態にあることが検知されると、電磁弁（２４）は閉鎖され、存在する圧力経過が、設定可能なように変化しているか、若しくは圧力が、設定可能なように上昇するかが引き続きチェックされる。圧力経過若しくは圧力が設定可能なように変化若しくは上昇していなかった場合には、漏洩が検知されて燃料の圧送が終了される。

Description

【発明の詳細な説明】 燃料供給機構の漏洩を検知するための装置 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の、内燃機関における燃料供給機 構の漏洩を検知するための装置から出発している。 内燃機関を備えた自動車では、燃料は電気的な燃料ポンプによって燃料タンク から圧送されて、燃料導管を介して噴射弁に供給される。余剰燃料は、通常、戻 り路を介して燃料タンクに戻される。自己着火装置を備えた内燃機関では、電気 的な燃料ポンプには、極めて高い圧力を、噴射弁に接続された燃料供給装置の領 域で生ぜしめる別のポンプが続いている。 このような所属する噴射ノズルを備えた燃料供給機構では次のような危険が生 じる。即ち、燃料噴射ノズルの弁が開放状態でひっかかって動かなくなってしま った場合に、燃料が、所属の燃焼室に継続的に噴射されてしまい、外部への漏洩 の恐れもあるということである。このため、例えばドイツ連邦共和国特許第３１ ２６３９３号明細書では、燃料供給機構の高圧領域の圧力を連続的に測定する手 段を設けることが提案されている。この場合、リザーバ内の圧力が予め設定され た値よりも下降すると、エラーが検知される。このよ うな場合には燃料が継続的にモータに噴射されるので、公知の装置ではエラーの 検知後にモータが遮断されるか若しくは燃料の圧送が終了される。 発明の利点 請求項１の特徴部に記載の形式の本発明による装置は、公知のものに対して次 のような利点を有している。即ち、高圧燃料供給機構全体を密閉性に基づき監視 することができ、噴射弁が継続的に開放されているか否かを検知するだけでなく 、外部への漏洩も検知可能である。この場合、本発明による装置の簡易性が特に 有利である。 この利点は、燃料供給機構の高圧部分にいずれにせよ設けられている圧力セン サによって燃料圧を連続的に測定することにより得られる。この場合、エラーの 検知は、内燃機関の制御装置によって、設定可能な運転状態、例えばエンジンブ レーキ運転が検知された場合にのみ行われる。エンジンブレーキ運転の検知後は 、燃料供給機構の戻り路に配置された、通常、燃料圧を調整するための過圧弁が 閉鎖されて、存在する圧力、特に存在する圧力変化が、予め設定可能な値と比較 される。この場合、戻り弁が閉鎖された状態で測定された圧力若しくは測定され た圧力変化が、期待通りではなかった場合にエラーが検知される。 漏洩の検知後は、有利にはモータが遮断されるか若しくは高圧ポンプの遮断に より燃料供給が中断される 。 特に有利には、このような漏洩チェックが、制御装置によってエンジンブレー キ運転が検知された時にいつも行われる。この場合は、噴射過程ではなく、噴射 弁は閉鎖されたままである。この場合、戻り弁も閉鎖されているならば、期待さ れない圧力経過は漏洩によってしか引き起こされ得ない。これにより漏洩は明確 に断定可能である。戻り弁の閉鎖後の圧力上昇の時間経過を評価することにより 、漏洩の可能性に関して特に明確に言明することができる。さらに、機構内に存 在する漏損に関する製造誤差も最小である。 図面 本発明の実施例を図面で示し、以下に詳しく説明する。この場合図面には、例 えば、本発明による漏洩検知装置が使用される、自己着火装置を備えた内燃機関 のための燃料供給機構の主要な構成部分が概略的に示されている。 実施例の説明 図面には、本発明の理解のために必要な、自己着火装置を備えた内燃機関の燃 料供給機構の構成部分が示されている。この場合、燃料タンクは符号１０で示さ れている。この燃料タンク１０には、通常、電気的な燃料ポンプである燃料ポン プ１１と、例えばこの燃料ポンプ１１に組み込まれた逆止弁１２とが配属されて いる。 燃料ポンプ１１によって燃料が、高圧ポンプ１３に供給される。この高圧ポン プ１３には高圧リザーバ１４が続いている。燃料は、この高圧リザーバ１４から 燃料噴射ノズル１５，１６，１７，１８に到る。これらの燃料噴射ノズル１５， １６，１７，１８はいわゆるコモン・レール・システム(Common-Rail-System)１ ４ａに配置されている。これらの燃料噴射弁１５，１６，１７，１８の制御は、 電気的な制御装置１９と、対応する接続装置２６とによって行われる。電気的な 制御装置１９には、内燃機関の運転条件を知らせる別の信号が供給される。これ らの信号は、対応するセンサ２０，２１，２２によって送られる。 コモン・レール１４ａからは、戻り路２３が電磁弁２４を介して燃料タンク１ ０に戻されている。この電磁弁２４は、制御装置１９によって接続装置２７を介 して制御される。一方では電磁弁２４を介して、コモン・レール１４ａの噴射圧 が調整される。又、他方では、電磁弁２４は漏洩を検知するために制御装置１９ によって閉鎖される。 コモン・レール１４ａには圧力センサ２５が配属されている。この圧力センサ ２５は、コモン・レール１４ａ内の燃料圧を測定し、適当な信号を接続導管２８ を介して制御装置１９に送る。 ドイツ連邦共和国特許第３１２６３９３号明細書により既に公知の原理に基づ く、図１に示した燃料供給 機構では、本発明による漏洩検知装置が使用される。この場合、必要となる計算 は制御装置１９によって行われ、さらにこの制御装置１９は公知のように、内燃 機関の制御若しくは調整も行う。電気的な制御装置１９が付加的な制御装置であ る場合には、内燃機関の制御装置との情報交換が必要である。どの制御装置で、 どのような評価若しくは計算が行われるかは適宜選択され得る。 高圧領域における圧力の調整は、固有の圧力調整装置若しくは電気的な装置に よっても行うことができる。この装置は電気的な制御装置１９の代わりであり、 電磁弁２４は圧力センサ２５によって送られる噴射圧ｐＥに応じて制御される。 この時使用されるディーゼル噴射機構では、高圧を供給するポンプ１３は常に 、モーター回転数のほぼ半分に相当する回転数で作動している。この場合、燃料 が圧送されて、存在する燃料若しくは噴射圧は上述のように電磁弁２４の制御に よって調整される。噴射弁の操作時には圧力は急速に減圧される。何故ならば、 一定の量の燃料がコモン・レールから放出されるからである。このような圧力の 変動が、漏洩検知時に妨害作用しないように、圧力検知は有利には、燃料が噴射 されていない時に行われる。 このような条件にあるのは常に、内燃機関がエンジンブレーキ運転している場 合である。従って漏洩検知 は、内燃機関の制御装置が、例えばセンサ２０，２１，２２によって送られる情 報の評価によって、内燃機関がエンジンブレーキ運転を行っていることを検知し た場合に行われる。回転数及び又はその他の負荷に依存した値の評価によるエン ジンブレーキ運転検知は、現代の内燃機関において既に通常のことであるので、 それについてはここでは詳しく記述しない。この時、噴射弁の制御は行われない 。エンジンブレーキ運転が検知された場合に、電磁弁２４が制御装置によって閉 鎖されると、コモン・レールにおける圧力は上昇する。何故ならばポンプ１３は さらに燃料を圧送するからである。圧力がどの程度上昇するのか、若しくはどの 程度の時間内でどの程度の圧力上昇が期待されるのかということは、機構データ から見積もられるか若しくは経験的に判断される。電気的な制御装置では、これ により比較が行われる。即ち、圧力センサ２５によって、エンジンブレーキ運転 時に測定された圧力経過ｐＥ（ｔ）が評価されるか、若しくは設定可能な値と比 較される。電気的な制御装置によって、圧力の変化若しくは圧力の上昇が期待通 りに調節されていないことが検知されると、制御装置１９によって適当な制御が 、例えば接続装置２９を介して行われる。この制御によって、内燃機関が遮断さ れるか、又は少なくとも、高圧ポンプ１３を介して行われる燃料の圧送が終了さ れる。 本発明による、コモン・レール・システムの高圧部分における漏洩の検知又は 開放状態にある噴射弁の検知は、コモン・レールにおける減圧、若しくは内燃機 関の作業点間における非妥当性、即ち例えば、回転数と噴射量との間の関係の非 妥当性、及び圧力制御ユニットがエラーを示し、適当な反作用を必要とすること から出発している。 一般的には、目標値変化に対する圧力調整回路の回答のチェックは、所定の運 転条件で、有利にはエンジンブレーキ状態で行うことができる。妥当性は、圧力 が一定の時間内に、調節可能な目標値に達したときのみに得られる。圧力調整回 路の制御の目標とされた変化が行われるならば、機構の回答を評価することがで き、この機構の回答に基づき、漏洩が存在するか否かが判断される。 即ちこのような機構によって、動力学的な機構の状態をチェックし、判断する ことができる。これにより、統計的な考察と比較しで極めて確実な成果が得られ る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｆ０２Ｍ 63/00 9429−3Ｇ Ｆ０２Ｍ 63/00 Ｃ 65/00 ３０７ 9429−3Ｇ 65/00 ３０７

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 内燃機関、特に自己着火する内燃機関における燃料供給機構の漏洩を検知 するための装置であって、燃料が少なくとも１つのポンプによって圧力下で燃料 タンクから圧送されて、対応する導管を介して噴射弁に到達されるようになって おり、燃料圧を測定する圧力センサと、運転状態を示す別の測定値が与えられる コンピュータとが、制御信号を形成するために備えられている形式のものにおい て、 弁を備えた戻り導管が設けられていて、該戻り導管を介して余剰燃料を燃料 タンクに戻し案内することができ、コンピュータによって測定値から、内燃機関 の設定可能な運転状態が検知されて、この設定可能な運転状態の検知時には弁が 閉鎖されており、存在する圧力又は圧力経過が、期待される圧力又は圧力経過と 比較されて、この場合のずれから漏洩が検知されることを特徴とする、燃料供給 装置の漏洩を検知するための装置。 ２． 漏洩検知が行われる、内燃機関の設定可能な運転状態がエンジンブレーキ 運転であって、エンジンブレーキ運転の検知が制御装置において行われる、請求 項１記載の漏洩を検知するための装置。 ３． エンジンブレーキ運転の検知が、回転数と、負荷に応じたスロットルバル ブ角度の別の値との評価 によって行われ、これらの値はそれぞれ対応するセンサによって測定される、請 求項２記載の漏洩を検知するための装置。 ４． 圧力が、電磁弁の閉鎖後に、設定可能な時間内で設定可能なより高い圧力 が得られるように変化したか否かが検査される、請求項１から３までのいずれか １項記載の漏洩を検知するための装置。 ５． 目標値に対する圧力調整回路の回答のチェックが所定の運転条件で行われ て、圧力の変化が非妥当である場合、特に圧力が、設定可能な時間の枠内で目標 値に達しない場合に漏洩が検知される、請求項１から４までのいずれか１項記載 の装置。 ６． 漏洩の検知後に、内燃機関又は高圧ポンプが遮断されるか、若しくはコモ ン・レールへの燃料の供給が中断される、請求項１から５までのいずれか１項記 載の装置。