JPH10502789A - 装置グループ間で信頼性のある通信を行う無線通信システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 通信システムにより、ゲームコンピュータ及びパーソナルデジタルアシスタントのような装置のグループが無線通信できるようにする。メッセージフレームの送信（５００）に従う周期は、受信に応答するために保持される。受信装置（１０１）は、応答前に任意の時間待機する。タイムアウトする第１装置（１０１）のみ応答フレーム（５１０）を送信する。装置（１００）は、フレーム送信を検出する検出手段（４００）を具え、これに、第１タイマに第１時間を設定する第１タイミング手段（３１０）が続く。メッセージ送信手段（２００）は、第１タイマが満了する際メッセージフレーム（５００）を送信する。メッセージ受信手段（２１０）によってメッセージフレーム（５００）を受信した後、第２タイミング手段（３２０）は、第２タイマを、第１時間より短い任意の時間に設定する。応答送信手段（２２０）は、他の送信を検出する前に第２タイマが満了する場合、応答フレーム（５１０）を送信する。

Description

【発明の詳細な説明】 装置グループ間で信頼性のある通信を行う無線通信システム 本発明は、送信装置及び受信装置を具える無線通信システムであって、 この送信装置は、メッセージフレームを送信するメッセージ送信手段と、応答 フレームを受信する応答受信手段とを具え、 前記受信装置は、メッセージフレームを受信するメッセージ受信手段と、この メッセージ受信手段がメッセージフレームを正確に受信すると応答フレームを送 信する応答フレーム送信手段とを具える無線通信システムに関するものである。 また、本発明は、このようなシステムで使用するのに適切な装置に関するもの である。 二つの装置間の通信を多数の方法で行うことができる。無線通信は、ポータブ ル装置を含む通信で広く使用されている。市販の電子製品では、無線通信の搬送 波として赤外光が通常用いられる。既知の赤外線通信システムでは、ハンドヘル ド遠隔制御装置のような送信装置は、赤外線送信機を具え、テレビジョンのよう な受信装置は、赤外線受信機を具える。情報は、メッセージフレームの形態で伝 送される。メッセージフレームは、メッセージフレームを一時的に格納するため に、対応する最大サイズバッファを送受信装置が使用できるような最大サイズに 制限される。簡単な通信プロトコルを用いるとともに低ビットレートで作動させ ることにより、費用効率のよい通信が達成される。代表的には、赤外線送信機又 は赤外線受信機に加えて専用の論理又は通信ＩＣが必要とされない主ＣＰＵによ ってプロトコルが実行される。しかしながら、赤外線による送信は、例えば同一 周波数で作動する他の赤外線送信機によって妨害される。このような通信システ ムの信頼性を増大させるために、通信プロトコルは、送信されたフレームの正確 な受信を報告する応答機構を用いることにより向上される。メッセージフレーム の送信に応答して応答フレームが受信されない場合、メッセージフレームを再送 信することができる。例えば、これを、遠隔制御装置上の同一キーを再び押すこ とにより、ユーザによって開始することができる。送信装置は、予め設定された 最大値まで、又は、応答フレームが受信されるまで、メッセージフレームを自動 的に再送信することもできる。応答機構を、例えば最大動作距離を超える又は光 学的接触がブレークされる状況で通信が不可能になったことを検出するのに用い ることもできる。応答機構をサポートするために、両装置は、赤外線送信機及び 赤外線受信機を具える。このような機構は、独国出願公開明細書第3508562 号か ら既知である。 このシステムは、メッセージフレームを発生させるとともに応答フレームを受 信する送信装置とメッセージフレームを受信するとともにこれに応答して応答フ レームを発生させる受信装置との間の通信を説明している。第３の装置を追加す ることによりシステムを中断させることができる。 このような状況では、例えば、ＶＣＲも、テレビジョンの遠隔制御装置から送 信されたメッセージフレームを受信するとともに、それに応答して応答フレーム を発生させるような状況が生じる。この場合、１メッセージフレームを送信する ことにより、（テレビジョン及びＶＣＲによって）二つの応答フレームがほとん ど同時に送信され、その結果、妨害が生じ、応答が受信されない。この状況は通 常、独特のアドレスを受信装置に割り当てることによって回避される。遠隔制御 装置から送信されたメッセージフレームは、特定の受信装置のアドレスを具える 。アドレス指定された装置のみがメッセージフレームを受信するとともにそれに 応答する。代表的には、装置は、ファクトリーセットアドレスとともに来る、す なわち、ＶＣＲ用の論理アドレス‘ＶＣＲ１’と‘ＶＣＲ２’との間の選択のよ うなアドレスの選択をユーザに提供する。通信の観点から各装置を独自に形成す ることは明らかに有利である。しかしながら、他の装置にアドレス指定する度に 一つ以上の装置に関連する情報を送信する必要があるという不都合がある。例え ば、家庭用映画をコピーした後、テレビジョンＶＣＲ１及びＶＣＲ２をスタンバ イモードにするために、ユーザは遠隔制御装置に三つのスタンバイ命令を入力す る必要がある。 同様に、同一のテレビジョンを制御するために二つの遠隔制御装置が存在する 場合、システムが停止するおそれがある。二つの遠隔制御装置をほぼ同時に用い ると二つのメッセージフレームが妨害する。送信を自動的に繰り返すことにより 、応答速度が同様である場合特に妨害が繰り返し生じる。第１遠隔制御装置が第 １メッセージフレームを送信した直後に第２遠隔制御装置が第２メッセージフレ ームを送信する場合、第２メッセージフレームは、第１メッセージフレームの応 答フレームを妨害するおそれがある。第１メッセージフレームが応答される前に 第２メッセージフレームが送信される場合、メッセージフレームが応答フレーム によって実際に応答されるという混乱が生じるおそれがある。 本発明の目的は、通信の観点から同一の少なくとも三つの装置間の通信を許容 する無線通信システムを提供することである。本発明の他の目的は、このような システムにより、送信された一つメッセージフレームによって複数の応答フレー ムの妨害が生じる機会を減少させることである。本発明の他の目的は、メッセー ジフレームが妨害する機会を減少させることである。 この目的を達成するために、本発明によるシステムは、前記無線通信システム は少なくとも三つの装置を具え、各装置を、送信装置及び／又は受信装置とし、 各装置は、フレームの送信を検出する検出手段と、 この検出手段が前記送信の終了を検出すると予め設定された第１時間に第１タ イマを設定する第１タイミング手段と、 前記メッセージ受信手段がメッセージフレームを正確に受信すると、前記第１ 時間より小さい予め設定された上限を有する任意の時間に第２タイマを設定する 第２タイミング手段とを具え、 前記メッセージ送信手段を、前記第１タイマが満了するとともに前記検出手段 が他のフレームの送信を検出しない場合にメッセージフレームを送信するように 適合させ、 前記応答送信手段を、前記検出手段が他のフレームの送信を検出する前に前記 第２タイマが満了する場合のみ応答フレームを送信するように適合させたことを 特徴とするものである。 装置のグループ間で信頼性があり、かつ、費用効率のよい通信を達成するため に、本発明は、以下の機構を用いる。 １．メッセージフレーム及び応答フレームは「同期対」を形成する。一旦メッセ ージフレームが送信されると、第１タイマによって支配される第１時間周期は 、専ら応答フレームをリターンするために保持される。同期対を用いることによ り、送信装置及び受信装置は、必要な動作を順次実行することができる（並列動 作が要求されない。）。 ２．メッセージフレームは、一つの受信装置のみによって応答される。多数の用 途に対して、少なくとも一つの装置がメッセージフレームを正確に受信したとい う情報が送信装置に提供される場合に十分なレベルの信頼性を達成する。これは 、二つの方法によって達成される。 − 応答フレームを送信する前に、第２タイマによって支配される任意の遅延を 用いる。メッセージフレームの受信の際にタイマがセットされる。これにより、 応答したフレームの送信を複数の装置がほぼ同時に開始する機会を減少させる。 任意の遅延は第１時間未満の上限を有し、これにより、他のメッセージフレーム の送信前に応答フレームの送信を開始する。 − 装置は、任意の遅延周期中フレームが送信されたか否かを検出（感知）する 。検出された場合（他の装置がより短い遅延を有して応答フレームの送信を既に 開始したことを意味する。）、他の応答フレームは送信されない。 ３．一度に一つの装置のみがメッセージフレームを送信する（これに続いて、受 信装置によって応答フレームが送信される）。装置は、フレームが送信されたか 否か検出（感知）する。送信が検出された場合、他のメッセージフレームの送信 が開始される。検出された送信の終了時に、（対がブレークされないように）第 １タイマが設定される。タイマが満了すると、他のメッセージフレームの送信を 開始させることができる。他のいずれの装置も送信を開始しないようにするため に、装置は先ず、送信がアクティブであるか否か再び検査する。この機構により 、比較的少ないメッセージフレームが送信されるとともにユーザによってメッセ ージフレームの送信を開始するシステムに対して特に、メッセージフレームが互 いに妨害するのに対して理想的に保護する。 本発明のシステムの第１例は、前記第１タイミング手段を、時間窓内の任意の 時間に前記第１タイマを設定するように適合させ、この時間窓を、予め設定され た重なり合っていない複数の時間窓から選択し、前記フレームの送信の終了の検 出に最も近接して続く時間窓を、最高プライオリティを有するメッセージフレー ムを送信するために保持し、連続する時間窓の各々を、順次低くなるプライオリ ティを有するメッセージフレームを送信するために保持するようにしたことを特 徴とするものである。 特に、メッセージフレームを装置によって自動的に発生させる場合又は比較的 多数のフレームを送信する必要がある場合、フレームの送信が少なくとも二つの 装置において（第１タイマによって支配される）時間的にほぼ同一の瞬時に遅延 されるという事態が生じるおそれがある。このような状況では、これら装置は、 他の装置が同時に始動するのを検出することなく送信を開始するおそれがある。 これが生じる機会を減少させるために、第１タイマを、予め設定された時間窓内 で任意の時間に設定する。また、任意の時間窓を、重なりのない少なくとも二つ の時間窓に分割して、メッセージフレームの送信にプライオリティを与えること ができる。高プライオリティのメッセージフレームは最初の時間窓を使用し、低 プライオリティのメッセージフレームは後の時間窓を用いる。 通信システムにおいて、前記送信装置は、前記メッセージ送信手段がメッセー ジフレームを送信した後、予め設定した第３時間に第３タイマを設定する第３タ イミング手段も具え、 前記応答受信手段が応答フレームを受信する前に前記第３タイマが満了した場 合予め設定された最大数まで前記メッセージフレームを再送信するように適合さ せる。本発明によるシステムの他の例は、 各装置は前記第３タイミング手段を具え、 前記メッセージ送信手段を、一連のメッセージフレーム全体に亘って長いメッ セージを分割し、その後前記一連のメッセージフレームを送信するように適合さ せ、連続する一連のメッセージフレームを直前のメッセージフレームと相違させ 、直前のメッセージフレームに対する応答フレームが前記応答受信手段によって 受信された後連続的なメッセージフレームを送信し、 前記メッセージ受信手段を、一連のメッセージフレームを受信するとともに連 続する一連のメッセージフレーム間の区別を行うように適合させ、 前記応答送信手段を、前記メッセージ受信手段が前記一連のメッセージフレー ムを正確に受信する際に前記メッセージ受信手段が全ての先行する一連のメッセ ージフレームを正確に受信した場合のみ、前記応答フレームを送信するように適 合させたことを特徴とするものである。 本例では、長いメッセージを、一連のメッセージフレーム全体に亘って分割す る。メッセージフレームはシーケンスで送信される。次の一連のメッセージフレ ームは、現在のメッセージフレームが応答された後にのみ送信される。応答が受 信されない場合、現在のメッセージフレームが自動的に再送信される。送信が中 断される機会の多い状況では、一連のメッセージフレーム全体を再送信する代わ りに個別のメッセージフレームを再送信するのが有利である。受信装置がメッセ ージフレームに応答する状況も生じるおそれがあるが、応答フレームは、メッセ ージフレームを送信した装置によって正確に受信されない。このような状況では 、送信装置はメッセージフレームを再送信する。受信装置が再送信と次の一連の メッセージフレームの送信との間を区別できるようにするために、連続的な一連 のメッセージフレームの各々は、直前のメッセージフレームと相違する。既に説 明したように、少なくとも一つの装置がメッセージを正確に受信するのが望まし い。同様に、一連のメッセージの全体である長いメッセージを少なくとも一つの 装置が正確に受信するのが望ましい。メッセージフレームは、多くても一つの装 置によって応答される。個別の一連のメッセージフレームの各々が応答される状 況が生じるおそれがあるが、装置はメッセージ全体を正確に受信しない。例えば 、二つのメッセージフレーム全体に亘って分割される長いメッセージの場合には 、第１メッセージフレームは、装置Ａのみによって受信されるとともに装置Ａに よって応答され、第２メッセージフレームは、装置Ｂのみによって受信されると ともに装置Ｂによって応答される。これを克服するために、装置は、先行する全 ての一連のメッセージフレームを正確に受信する場合、メッセージフレームの正 確な受信に応答するのみである。 本発明による他の例では、システムは、前記応答送信手段を、前記応答送信手 段が前記全ての先行する一連のメッセージフレームに対する応答フレームを送信 する場合のみ前記応答フレームを送信するように適合させたことを特徴とするも のである。長いメッセージが受信される機会を増大させるために、第１の一連の メッセージフレームに応答する装置は、残りの一連のメッセージに応答する装置 のみである。 本発明による他の例では、システムは、一連のメッセージフレームの最初であ るメッセージフレームに、残りの一連のメッセージフレームより低いプライオリ ティを割り当てたことを特徴とするものである。これにより、一旦長いメッセー ジの送信が開始されると、長いメッセージはプライオリティを獲得する。また、 多数のメッセージが送信されるシステムにおいて特に、個別の一連のメッセージ フレームの各々が、他の装置によって送信すべき全てのメッセージと競合するこ とができる。これにより、伝達の持続時間を非常に長くすることができる。した がって、情報システムは、送信に長時間を要する場合に光学的な接触が行われな い機会が増大する赤外線システムに対して特に有利である。 本発明による他の例では、システムは、前記一連のメッセージフレームのメッ セージフレームは、連続する一連のメッセージフレームと相違する数を具えるこ とを特徴とするものである。このような数を用いることは、連続的なフレーム間 を区別する簡単な方法である。例えば、連続的な一連のメッセージフレームに対 して順に大きくなる数を用いることができる。他の例では、システムは、前記連 続する一連のメッセージフレームは数０又は１を交互に具えることを特徴とする ものである。このような機構を用いると、受信装置が再送信と次の一連のメッセ ージフレームとの間で簡単に区別しうるようにこの数を保持するのに、メッセー ジフレーム中に１ビットロケーションのみを必要とするだけである。 本発明による他の例では、システムは、各装置は、一連のメッセージフレーム を表すチェックサムを計算するチェックサム計算手段を具え、 前記メッセージ送信手段を、前記チェックサム計算手段に、前記メッセージ送 信手段から送信すべき一連のメッセージフレームを表す第１チェックサムを計算 するように適合させ、前記メッセージ送信手段は、前記第１チェックサムを、予 め設定されたメッセージフレームに挿入し、 前記メッセージ送信手段を、このメッセージが最後の一連のメッセージフレー ムであることの表示を最後の一連のメッセージフレームに挿入するようにも適合 させ、 前記メッセージ受信手段を、前記チェックサム計算手段に、前記メッセージ送 信手段によって受信した一連のメッセージフレームを表す第２チェックサムを計 算させるように適合させ、 前記応答送信手段を、前記メッセージ受信手段が前記最後の一連のメッセージ フレームを受信する際に前記メッセージ受信手段によって受信した予め設定され た一連のメッセージフレームに具えられた前記第１チェックサムが前記第２チェ ックサムに整合する場合のみ、前記応答フレームを送信するように適合させたこ とを特徴とするものである。 チェックサムにより、受信装置は、全ての一連のメッセージフレームが正確に 受信されたか否か決定することができる。受信装置が誤りを検出すると、最後の 一連のメッセージフレームに応答しない。このような方法では、送信装置は、個 別のメッセージフレームが正確に受信したことだけでなく全体のメッセージが受 信されたことを検出することができる。特にポータブル装置に対して赤外線通信 を行う場合、追加の利点が得られる。このようなシステムでは、光学的な接触が 容易にブレークされるおそれがある。事前措置を講じない場合、これによって次 のようになる。装置Ａは一連のメッセージフレームの送信を開始する。装置Ｂは 一連のメッセージフレームを受信する。装置Ｃは、一連のメッセージの開始を受 信せず、一連のメッセージフレームの送信を開始する（同様に、例えば、ユーザ は、Ｃがメッセージを送信する必要がある場合、Ｃを他の装置に対してのみ指定 する。）。装置Ａ及びＢは、Ｃから送信された一連のメッセージフレームを受信 する。その結果、装置Ａは、調停を行わなくなり、送信を停止する（実際には、 Ｃは、正確に調停されないことにより送信する権利を勝ち取る。）。最終的には 、Ｂは、Ａから部分的に発生するとともにＣから部分的に発生する一連のメッセ ージフレームを受信する。好適には、チェックサムにより、Ｂはこれを検出する ことができ、最後のメッセージフレームに応答しないことによりＣに情報を提供 する。 本発明のこれら及び他の態様を、図面を参照して以下詳細に説明する。 図１は、無線通信することができる四つの装置のシステムを示し、 図２は、本発明によるシステムの装置のブロック図を示し、 図３は、マイクロコントローラに基づいて実現したブロック図を示し、 図４は、二つの応答を獲得するのを回避する第２タイマの役割を示すブロック 図を示し、 図５は、メッセージフレームが互いに妨害するのを回避する第１タイマの役割 を示すブロック図を示し、 図６は、メッセージフレーム及び応答フレームの送信に用いられる時間窓を示 し、 図７は、本発明によるシステムの装置の他の実施の形態のブロック図を示し、 図８は、メッセージフレームを再送信する第３タイマの役割を示すブロック図 を示し、 図９は、メッセージ及び応答フレームの構造を示し、 図１０は、一連の四つのメッセージフレームを示し、 図１１は、本発明によるシステムの装置の他の実施の形態のブロック図を示す 。 本発明によるシステムは、無線通信することができる少なくとも三つの装置の グループを具える。図１は、四つの装置１００〜１０４を具えるこのようなシス テムを図示する。図示したシステムを、種々の遠隔制御の用途に用いることがで きるが、ハンドヘルド送信機に特に好適である。例えば、各々がハンドヘルドゲ ームコンピュータを有する子供のグループは、各子供が局所入力部にゲームコン ピュータを設けるとともにそのゲームコンピュータが関連の情報を他のゲームコ ンピュータに伝達することによって、グループゲーム遊びをすることができる。 さらに、このシステムにより、子供たちがチームとして動作を行うことができ、 各子供は、チームが解決したい仕事に貢献する。例えば、子供たちは、各子供が ゲームコンピュータのパズルの一部を解決するとともにこれらの部分的な解決を ある子供のゲームコンピュータから他の子供のゲームコンピュータに伝達するこ とにより、複雑なパズルを解決することができる。他の例では、パーソナルデジ タルアシスタント(Personal Degital Assistant:PDA)を、グループ通信から利益 を得る種々の用途に拡張することができる。このようなＰＤＡにより、子供は、 ノートを入力するとともに、全てのクラスメートのＰＤＡにそれを送信すること ができる。これらのタイプのグループ用途に対して、伝送されたメッセージフレ ームを少なくとも一つの装置が受信した場合、十分なレベルの信頼性を達成する 。グループが非常に動的に確立される（子供たちが行き来することができる。） ので、全ての装置がメッセージフレームを受信することが必要とされない。全て でなく一部のディスプレイをメッセージがポップアップする場合、驚くべき効果 が得られる。これは、送信されたオブジェクトがそれ自体のライフを有するとい う効果を容易に与えることができる。 各装置が通信の観点から同一であるとともに通信装置のグループを動的に確立 する場合、上記システムはこれらのタイプのグループ用途に特に適切であること が認識される。上記無線通信システムを簡単にすることにより、費用効率を高く することができ、これは、ゲームコンピュータ及び子供のＰＤＡに対して重要で ある。赤外通信は、特に費用効率が高く、通信が一部屋に制限されるとともに政 府の規格から自由であるという利点がある。例えばＰＤＡを用いて通信したい隣 の子供たちのように遠距離に亘る通信が要求される場合、例えば携帯用無線電話 機から既知のような簡単なＲＦ伝送技術を用いる同一システムを用いることがで きる。 装置それ自体は相違してもよい。例えば、対話式テレビジョンに対して、四つ の同様な遠隔制御装置を、情報インタフェースボックスと通信するのに用いるこ とができる。次いで、インタフェースボックスを、電話回線を介して放送スタジ オに接続する。各ユーザは、遠隔制御装置の選択又は解答を入力するとともにこ れらをインタフェースボックスに送信することができる。インタフェースボック スはこの情報をスタジオに送信する。同様に、スタジオが質問のようなデータを インタフェースボックスに送信し、その後インタフェースボックスが全ての遠隔 制御装置にそれを送信するようにすることができる。この例では、二つのタイプ の五つの装置（四つの遠隔制御及び一つのインタフェースボックス）を含む。本 発明は、五つの装置間の通信のみに関するものであり、インタフェースボックス と放送スタジオとの間の通信は範囲外である。 無線通信に対して設ける他に、図１の装置は、代表的には、キーボードのよう な入力手段１０と、ＬＣＤディスプレイのようなディスプレイ２０を具える。好 適には、ディスプレイ２０として、ペンを介して又は指で押すことにより入力す ることができるグラフィックタブレットを使用する。 図２は、本発明によるシステムの装置のブロック図を示す。明瞭のために、二 つの装置１００及び１０１を図示する。各装置は、メッセージフレームを送信す るメッセージ送信手段２００と、メッセージを受信するメッセージ受信手段２１ ０と、応答フレームを送信する応答送信手段２２０と、応答フレームを受信する 応答受信手段２３０とを具える。図２において、装置１００がメッセージフレー ムの送信を開始する。この開始を、例えばプログラムの開始の際に自動的に行う ことができ、又は、ユーザがキーを押すような外部事象によってトリガすること ができる。マイクロコントローラがキーボードを走査するような外部事象を検出 する種々の方法は既知であり、ここではそれを説明しない。その結果、装置１０ ０のメッセージ送信手段２００は、メッセージフレーム５００を送信する。装置 １０１のメッセージ受信手段２１０はメッセージフレーム５００を受信する。メ ッセージ受信手段２１０は、メッセージが正確に受信されたか否かの確認もする 。これに対しては、ビットタイミング（例えば、バイフェーズ(bi-phase)符号化 ）検査、メッセージフレームに具えられたパリティビットにパリティが整合する か否かの検査、又はＣＲＣのような計算されたチェックサムがメッセージフレー ムに具えられたチェックサムに整合するか否かの検査のような種々の方法が既知 である。このような方法に基づいて、受信装置は、メッセージフレームが正確に 受信されなかったという結論に到達することができる。誤りが検出されない場合 、受信装置は、メッセージフレームが正確に受信されたと仮定する。 各装置は、第２タイミング手段３２０も具える。メッセージ受信手段２１０が メッセージフレームを正確に受信すると、第２タイミング手段３２０は、予め設 定された上限Ｔ２を有する任意の時間に第２タイマを設定する。本例において、 これは、装置１０１がメッセージフレーム５００を正確に受信するときに発生す る。応答送信手段２２０は、第２タイマが満了するまで応答フレームを送信しな い。装置１０１以外の装置は、メッセージフレーム５００を正確に受信するとと もに、第２タイマを始動させることもできる。受信装置のうちの一つの第２タイ マを最初にタイムアウトさせる。この装置の応答送信手段２２０は、応答フレー ム５１０を送信する。各装置は、フレームの送信を検出する検出手段４００も具 える。第２タイマが満了するまで待機する装置の検出手段４００が第２タイマ満 了前に他のフレームの送信を検出する場合、応答フレームは送信されない。また 、検出手段４００は、フレームの送信を検出すると、第２タイミング手段３２０ が満了するのを防止し、その結果、応答フレームも送信されない。任意のタイマ を用いるとともにフレーム送信を検出することにより、一つ以上の装置がメッセ ージフレーム５００に応答する機会を高くする。少なくとも一つの装置がメッセ ージフレーム５００を正確に受信する場合、装置１００の応答受信手段２３０は 、応答フレーム５１０を受信する。明らかに、他の装置が同一の応答フレーム５ １０を検出し及び受信するおそれがあるが、これら装置は応答フレームを予期し ないので、フレームは破棄される。 各装置は、メッセージフレームの送信を開始することができる。その結果、最 初の装置から開始したメッセージフレームの送信が、他の装置から開始したメッ セージフレームの送信又は応答フレームの送信を妨害するおそれがある。検出装 置４００を、これがおこる機会を減少させるためにも用いる。検出手段４００が 送信を検出した場合、メッセージ送信手段２００は、他のメッセージフレームの 送信の開始を遅延させる。検出手段４００が送信の終了を検出すると、第１タイ ミング手段３１０は、第１タイマを所定の第１時間Ｔ１に設定する。第１タイマ が満了すると、メッセージ送信手段２００は他のメッセージフレームの送信を開 始することができる。同一の送信を検出することにより他の装置が遅延されるの で、実際に送信を開始する前に送信が行われているか否かを再び検査するのは有 利である。この機構は、比較的少ないメッセージフレームが送信されるとともに メッセージフレームがユーザの開始によって送信されるシステムに対して特に、 互いに妨害するメッセージフレームに対して理想的な保護を提供する。フレーム の送信の検出の終了時にタイマを設定する代わりに、タイマは、フレームの開始 のようなフレーム送信中の他の瞬時に設定することもできる。フレームの最長の 長さ（及び持続時間）が既知である多数のシステムにおいて、これにより、同様 の結果が得られる。例えばある赤外線システムにおいて、フレームの送信として 検出手段４００によって解釈される妨害が、予め設定された第１時間Ｔ１を超え て生じるおそれがある。このようなシステムにおいて、送信又は妨害の検出終了 時にタイマを設定するのが特に好適である。 さらに、予め設定された第１時間Ｔ１を、第２タイミング手段３２０によって 設定された第２タイマの予め設定された上限Ｔ２より長く選定する。これにより 、メッセージフレーム及び対応する応答フレームは「同期」対を形成するように なる。一旦メッセージフレームが送信されると、第１タイマによって支配される 第１時間周期は、応答フレームをリターンするために専ら保持される。好適には 、同期対を用いることにより、（平行動作が要求されずに）送信装置及び受信装 置が必要な動作を順次行うことができるようにする。 装置は、メッセージフレーム又は応答フレームを送信する間、フレームの任意 の応答を行えないようにすることができる。装置は、送信の間及び好適には送信 の任意の妨害に対する検査の間、受信を行えるようにすることもできる。 メッセージ送信手段２００及び応答送信手段２２０の両方は、フレームを送信 する。明らかに、両手段を部分的に結合することができる。例えば、赤外線通信 を用いるに当たり、符号化回路を、フレームから例えばバイフェーズ信号への符 号化に使用するとともに、変調回路を、符号化信号を変調した赤外光信号を送信 するのに用いる場合、両手段が好適に符号化回路及び変調回路を共有することが できる。代表的には、変調は、信号を代表的には３３〜４０ＫＨｚの副搬送波に 変調し、次いでこの副搬送波を赤外線搬送波に変調することを意味する。同様に 、メッセージ受信手段２１０、応答受信手段２３０、及び検出手段４００は、赤 外光信号を受信するとともにそれを符号化信号に復調する復調回路を共有するこ とができる。メッセージ受信手段２１０及び応答受信手段２３０は、受信した符 号化信号をフレームに復号化する復号化回路を共有することもできる。特に、例 えば、フィリップス社の型番号ＰＣＡ８４Ｃ８２２のマイクロコントローラを装 置が既に具える場合、メッセージ送信手段２００、メッセージ受信手段２１０、 応答送信手段２２０及び応答受信手段２３０をマイクロコンピュータに結合する のが有利である。好適には、第１タイミング手段３１０及び第２タイミング手段 ３２０を、マイクロコントローラのタイミング機能に結合する。実際には、変調 回路及び復調回路を、マイクロコントローラから分離する。このためにマイクロ コントローラのリアルタイムの要求が許容される状況では、（信号を副搬送波に 変調する）第１変調ステップをマイクロコントローラに結合するのが有利である 。 図３は、マイクロコントローラを用いた実現を示す。マイクロコントローラ６ ００は、副搬送波を赤外光信号に変調する変調回路６１０を用いる。赤外ＬＥＤ とも称されるこのような変調回路の一例を、ジーメンス社のＬＤ２４７５とする 。変調回路６２０は、赤外光信号を受信するとともに、それをデジタル信号に復 調して、マイクロコントローラ６００に供給する。このような復調回路の一例を 、テレファンケン(Telefunken)社のＴＦＮＳ５３６０とする。 図４は、二つの応答を獲得するのを回避する第２タイマの使用を図示する。一 例として、装置Ａ，Ｂ及びＣのインタラクションを示す。インタラクションは時 間ｔ＝ｔ₀で開始する。インタラクション以外の瞬時がアクティブであり、かつ 、全てのタイマが満了したと仮定する。ｔ＝ｔ₀において、Ａはメッセージフレ ームの送信（Ｔｘ）を開始する。同時に、Ｂ及びＣは、送信を検出するとともに 、メッセージフレームの受信（Ｒｘ）を開始する。ｔ＝ｔ₁において、送信が終 了する。この瞬時において、Ｂ及びＣはメッセージフレームを受信し、誤りがな いことを検出すると、両装置は、予め設定された上限Ｔ₂をそれぞれ有する任意 の時間ｔ_b及びｔ_c（ｔ_b≦Ｔ₂；ｔ_c≦Ｔ₂）で第２タイマを始動させる。Ｂ及びＣ は、応答フレームを送信する前にタイマが満了するまで待機する（Ｗｔ）。この 例では、ｔ_bを最短時間（ｔ_b＜ｔ_c）とする。ｔ＝ｔ₂において、Ｂの第２タイマ が満了する。ｔ＝ｔ₁とｔ＝ｔ₂との間でＢが送信を検出しないので、Ｂは、ｔ＝ ｔ₂で応答フレームの送信を開始する。Ｃは、ｔ＝ｔ₂においてもこの送信を検出 し（ＤＥＴ）、これは、Ｃがもはや応答フレームを送信しないことを意味する。 図５は、メッセージフレームが互いに妨害するのを回避する際の第１タイマの 使用を示す。一例として、三つのそれぞれＡ，Ｂ及びＣの間のインタラクション を示す。インタラクションは、時間ｔ＝ｔ₀で開始する。この瞬時において、そ れ以外のインタラクションがアクティブであり、かつ、全てのタイマが満了して いると仮定する。ｔ＝ｔ₀では、Ａは、メッセージフレームの送信（Ｔｘ）を開 始する。同時に、Ｂ及びＣは、送信を検出するとともにメッセージフレームの受 信（Ｒｘ）を開始する。ｔ＝ｔ₁において、Ａは送信を中止し、Ｂ及びＣは、送 信の終了を検出する。Ａ，Ｂ及びＣは、予め設定された第１時間Ｔ₁で第１タイ マを始動させる。これらは、第１タイマが満了するまで、他のメッセージフレー ムの送信を待機する（Ｗｔ）。簡単のために、Ｂのみがメッセージフレームを正 確に受信する（両方ともメッセージフレームを正確に受信する状況は既に説明し た。）と仮定する。Ｂは、予め設定された上限Ｔ₂を有する任意の時間ｔ_b（ｔ_b ≦Ｔ₂）で（応答のために）第２タイマを始動させる。Ｂは、第２タイマが満了 するのを待機する（Ｗｔ）。これは、ｔ＝ｔ₂で起こる。次いで、Ｂは、応答フ レームの送信を開始する。Ａ及びＣは、この送信をｔ＝ｔ₂でも検出する。ｔ＝ ｔ₃において、Ｂは応答フレームの送信を中止し、Ａ及びＣは送信の終了を検出 する。Ａ及びＣは予め設定された第１時間Ｔ₁で第１タイマを再始動させる。ｔ ＝ｔ₃において、Ａは応答フレームを受信する。Ｃも応答フレームを受信するこ とができるが、Ｃは応答フレームを予期しないので、その後それを破棄する。ま た、Ｃが応答フレームであることを検出するとすぐに、Ｃは応答フレームの受信 を中止することができる。第１タイマが満了しない又はフレームの送信を検出し ない間、新たなメッセージフレームの送信が開始されない。したがって、ｔ＝ｔ₀ における第１メッセージフレームの送信の開始から、Ｂに対するｔ＝ｔ₄（Ｂの 第１タイマの満了）又はＡ及びＣに対するｔ＝ｔ₅（Ａ及びＣの第１タイマの満 了）まで、新たなメッセージフレームを発生させなくすることができる。Ｂがそ れ自体の送信も検出することができる場合、Ｂは、ｔ＝ｔ₃において第１タイマ をリセットすることもでき、その結果ｔ＝ｔ₅でＢの第１タイマを満了させるこ ともできる。第２タイマの上限Ｔ₂を、第１タイマの上限Ｔ₁より低くする。これ により、新たなメッセージフレームが送信される前に応答フレームを送信するよ うにする。実際には、Ｔ₁とＴ₂との間に所定の時間のマージンを要求してプロセ スの遅延を許容することができる。さらに、システムは、自動利得制御を用いて 、受信した信号の正確なレベルに適合させることができる。この場合、第２タイ マに対して最小時間を規定するのも有利である。図４の例において、Ｂがほとん どすぐにメッセージフレームの受信に応答し、それに対してＡの自動利得制御が 、Ａがメッセージフレームを送信する間Ａの受信回路の感度を減少させ るようにすることもできる。その結果、Ａは応答フレームを正確に受信すること ができなくなる。最小周期により、自動利得制御回路を最高レベルの感度に戻す ことができる。 あるメッセージフレームの送信が他のメッセージフレームの送信から遅延して いることは図５から明らかである。この周期中、二つ以上の装置が新たなメッセ ージフレームの送信を所望する場合、装置を、同様な時間瞬時で遅延させること ができる（図５の例ではＡ及びＣをｔ＝ｔ₅まで遅延させる。）。Ａ及びＣの処 理遅延が非常に似ている場合、両方ともほぼ同一時間に送信を開始し、それ自体 の送信が実際に開始される前に送信が既に開始したことを検出することができな い。この問題を克服するために、他の実施の形態において、第１タイマを、時間 窓内の任意の時間に始動させる。図５からわかるように、時間窓の時間下限を、 第２タイマの上限Ｔ₂より高くして、メッセージ−応答対が新たなメッセージフ レームによって破壊されないようにする必要がある。第１タイマの時間窓は、少 なくとも二つの重なり合わない時間窓においても破壊される。これら時間窓のう ちの最初のものは、最高プライオリティでメッセージフレームを送信するために 保持される。連続的な時間窓は、連続的に低くなるプライオリティでメッセージ フレームを送信するために保持される。最初の時間窓は、検出手段４００がフレ ームの送信の終了を検出する瞬時に最も近接して続く新たなメッセージフレーム を送信する時間窓となる。送信すべき高プライオリティメッセージが存在する間 、低プライオリティメッセージフレームは遅延される（第１タイマは、高プライ オリティメッセージフレームの送信を検出することにより再始動される。）。同 様に、一つの高プライオリティメッセージフレームのみ所定の時間に送信され、 他の高プライオリティメッセージフレームは遅延される。 図６は、メッセージフレーム及び応答フレームの送信に用いられる時間窓を示 す。ｔ＝０においてメッセージフレームの送信の終了が検出され、応答フレーム を送信するために窓１０が保持されると仮定する。応答フレームが送信される実 際の瞬時は、この時間窓内で任意である。時間窓は、予め設定された上限Ｔ₂を 有する。Ｔ₂の後の最初の窓である時間窓２０を、高プライオリティメッセージ フレームを送信するために保持する。装置が高プライオリティメッセージフレー ムを送信するのを所望する場合、メッセージフレームが送信される実際の瞬時は 、時間窓２０内で任意である。次の窓３０は、次のプライオリティメッセージフ レーム用に保持される、等々。高プライオリティメッセージフレームが送信され る場合、送信を検出するとタイマがリセットされる。その結果、装置が高プライ オリティメッセージを送信するのを所望しない場合、より低いプライオリティの メッセージのみが送信される。 図７に示すような他の実施の形態において、メッセージ送信手段２００を、一 連のメッセージフレーム全体に亘る長いメッセージを分割するとともに、その後 一連のメッセージフレームを送信するように適合させる。さらに、メッセージ受 信手段２１０を、一連のメッセージフレームを受信するように適合させる。メッ セージ送信手段２００は、動的にメッセージをメッセージフレームに分割し、又 は、メッセージを一連のメッセージフレームとして既に格納することができる。 代表的には、メッセージフレームの長さを（、したがって、送信時間も）制限す る。長さを通常、それがアプリケーションに整合するように選定する。一例とし て、ユーザが遠隔制御装置のキーを押す場合のようにメッセージフレームを簡単 な命令の転送にのみ用いる場合、２バイトまでのデータ長で十分である。ユーザ が遠隔制御装置のＶＣＲをプログラムするとともにある動作中一連の命令を送信 するようなより複雑な状況に対して、１６データバイトのようなより長いフレー ムサイズを用いるのが有利である。図形又は文字を送信する必要がある既に説明 したような用途に対して、より大きなサイズが要求される。しかしながら、フレ ームサイズが非常に増大すると問題が生じる。バッファサイズが増大する（追加 のコストが要求される。）と、信頼性が減少する。特に、これは、赤外線通信に おいて信頼性のないシステムとなる。 したがって、信頼性は、メッセージフレームに対して応答フレームが受信され ない場合にメッセージフレームを再送信することによって増大する。このために 、各装置は、メッセージ送信手段２００がメッセージフレームを送信した後第３ タイマを予め設定された第３時間Ｔ３に設定する第３タイミング手段３３０を具 える。応答受信手段２３０が応答フレームを受信する前に第３タイマが満了する 場合、メッセージ送信手段２００は、予め設定された最大数までメッセージフレ ームを再送信する。応答受信手段２３０は、正確な応答フレームを受信したとい う情報をメッセージ送信手段２００に提供し、又は第３タイミング手段３３０の 満了を停止させる。再送信の最大数を例えば３とする。赤外線通信に対しては、 赤外線通信が容易に妨害されうるので、６のようなより大きな数が好適である。 メッセージ受信手段２１０がこれまでの一連の全てのメッセージフレームを正確 に受信した場合、一連のメッセージフレームに正確に応答するために応答フレー ムのみを送信するよう応答送信手段２２０を適合させることにより、信頼性を更 に増大させる。これは、一連の全てのメッセージフレームが応答される状況を回 避するが、応答する装置のうちのいずれも、一連の全てのメッセージフレームを 正確に受信しない。 他の実施の形態において、メッセージ受信手段２１０がこれまでの全ての一連 のメッセージフレームを正確に受信した場合、及び応答送信手段２２０がこれら 全てのメッセージフレームに対して応答フレームを送信した場合、一連のメッセ ージフレームに正確に応答するために応答フレームのみを送信するよう応答送信 手段２２０を適合させることにより、信頼性を更に向上させる。これにより、一 つの装置のみが、一連のメッセージフレームの受信に応答する。 図８は、応答フレームを待機するための予め設定された第３時間Ｔ３をメッセ ージフレームの受信に応答するための予め設定された上限Ｔ２よりも大きくする 必要があることを示す。ｔ＝ｔ１において、装置Ａは、メッセージフレームの送 信（Ｔｘ）を終了する。Ａは、Ｔ３において第３タイマを設定し、タイマが満了 するのを待つ（Ｗｔ）。この例では、Ｂはメッセージフレームを受信しない。Ｂ がメッセージフレームを受信すると、Ｂは、ｔ＝ｔ１において、最大のＴ２を有 する任意の時間で第２タイマを設定する。この場合、Ｂは、ｔ＝ｔ２〜ｔ＝ｔ３ の最小周期中、応答フレームを送信する。Ｔ３をＴ２より大きくすることにより 、Ａがもはや応答フレームを受信しない場合、Ａは、ｔ＝ｔ４でメッセージフレ ームの再送信を開始する。好適には、Ｔ３を、ある程度の処理遅延を許容するた めにＴ２より十分大きくする。 図７のメッセージ送信手段２００は、直前のメッセージフレームに対する応答 フレームを受信した後のみ一連のメッセージフレームを連続的に送信する。事前 措置を講じない場合、次の状況が生じるおそれがある。装置Ａが一連のメッセー ジフレームをＢに送信し、Ｂが、中断されるとともにＡによって受信されない応 答フレームを送信し、Ａが同一メッセージフレームを再送信するのに対して、Ｂ は一連の次のメッセージフレームを予期する。これに対処するために、連続的な メッセージフレームの各々は、その直前のメッセージフレームと相違し、メッセ ージ受信手段２１０は、連続的な一連のフレーム間の区別を行うことかできる。 その結果、メッセージ受信手段２１０は、以前に受信したメッセージフレームと 同一である場合には、一連のフレームの一部であるメッセージフレームを放棄す ることができる。 他の実施の形態において、一連のメッセージフレームの第１メッセージフレー ムに、一連のメッセージフレームの残りのメッセージフレームより低いプライオ リティを割り当てる。一例として、システムが二つのプライオリティをサポート する場合、第１メッセージフレームは最低プライオリティを有し、連続的なメッ セージフレームは最高プライオリティを有する。この機構を用いると、各メッセ ージは最初に送信する権利（低プライオリティ）に対して等しく競合する。一旦 、長いメッセージの送信が開始されると、長いメッセージはプライオリティを得 る。これにより、迅速なメッセージの送信が行われるとともに、特に赤外線シス テムに対して妨害の機会が減少する。 図９の右側は、メッセージフレーム５００及び応答フレーム５１０の簡単な構 成を示す。メッセージフレーム５００は、例えば１６データバイトの最大値を有 する可変データバイト又はビット数のＤＡＴＡフィールドを含む。応答フレーム ５１０は、例えば１ビットのＡＣＫフィールドを含む。また、受信回路のクロッ ク同期及びフレームの開始の検出を簡単にするために、フレームは、特別なバイ フェーズ符号化パターンのような特定のヘッダフィールド（ＨＤＲ）で開始する ことができる。図９の右側は、メッセージフレーム５００及び応答フレーム５１ ０の更に向上した構成を示す。フィールドＤＡ及びＳＡは、宛先装置のアドレス （ＤＡ）及び出所装置のアドレス（ＳＡ）を具える。これは、応答フレーム５１ ０の出所アドレスが、受信されるメッセージフレーム５００の宛先アドレスを具 えるとともに、応答フレーム５１０の宛先アドレスが、受信されるメッセージフ レーム５００の出所アドレスを具えることを意味する。本発明によるシステムは 、アドレスの使用に依存しない（装置が同一であるとともに特有のアドレスを有 しない。）。しかしながら、アドレスのうちの一つが本発明による装置に保持さ れる場合、現存する通信システムを用いることができるようにするために、固定 アドレスのみを有するフィールドを用いても、これらフィールドを有するフレー ム構造に従うのが好適である。保持されたアドレスを用いる間、装置は、本明細 書に記載された追加の手順に従う本発明によるシステムの装置と通信することが できる。好適には、同一装置は、このシステムの基本手順に従う現存する通信シ ステムの残りと通信する他のアドレスの一部を用いることができる。一例として 、現存する遠隔制御システムの基本手順及びフレーム構造に従う本発明によるハ ンドヘルドゲームコンピュータを、テレビジョンの遠隔制御装置として用いるこ とができる。 図９の右側に示したフレーム構造は、メッセージフレームと応答フレームとの 間の区別を行う少なくとも１ビットのフィールドＴＹＰＥも具える。このフィー ルドを用いると、両フレームタイプは同一フレーム構造を用いることができる。 これにより特に応答フレームのサイズを増大させるが、両フレームタイプを取り 扱うのに要求されるソフトウェア又はハードウェアの重要部分を共有することが できる。フィールドＬＮＧＴＨを、次のＤＡＴＡフィールドの長さを表すのに用 いる。特に、データサイズが著しく変動する場合、データの長さを（例えば、受 信を中止する際に決定することができる）簡単な方法で検出することができる。 フィールドＳＥＱを、シーケンス情報を表すために用いる。既に説明したように 、連続的な一連のメッセージフレームは、直前のメッセージフレームと相違する 。これを、相違する数の連続的なフレームのＳＥＱフィールドを挿入することに よって達成することができる。連続的でないフレームは同一数を有することがで きる。しかしながら、簡単な方法では、連続的な一連のメッセージフレームに、 順次に増大するような数を付与する。応答フレーム５１０に対してＳＥＱフィー ルドを用いるとともにメッセージフレーム５００のＳＥＱフィールドからの数を コピーすることにより、受信した応答フレームが実際に、装置から送信されたメ ッセージフレームに応答することを、より良好に確認することができる。 図１０の上側は、連続的なメッセージフレームのＳＥＱフィールドが順次に増 大する数を具える一連の四つのメッセージフレームの一例を図示する。第１メッ セージフレーム５００は番号０を具え、第２メッセージフレーム５０１は番号１ を具える、等々。図１０の下側は、ＳＥＱフィールドを三つのサブフィールドＴ ，Ｆ及びＬに細分する他のアプローチを図示する。Ｔフィールドは、連続的な一 連のメッセージフレームに対する番号０又は１（トグルビット）を交互に具える 。これにより、連続するメッセージフレーム間の識別が可能となる。しかしなが ら、連続的なメッセージフレームの偶数が特定の装置によって正確に受信されな い状況が生じるおそれがある。この装置は、それを検出することができない。こ れを克服するために、第１メッセージフレームは、連続するメッセージフレーム の総数を表す長さ標識を具える。本例では、四つのメッセージフレームが連続す る。例えば、長さ標識を、ＤＡＴＡフィールドのデータの一部とすることができ る。メッセージフレームが一連のもののうちの最初であることを確認できるよう にするために、ＳＥＱフィールドは、これを表示する少なくとも１ビットのサブ フィールドＦを具える。さらに、ＳＥＱフィールドは、メッセージフレームが一 連のもののうちの最後であることを表示する少なくとも１ビットのサブフィール ドＬを具える。装置が少なくともメッセージフレームを受信すると、全てのメッ セージフレームを受信したか否か検査する。受信しない場合メッセージフレーム に応答しない。このような状況では、全てのメッセージフレームを受信した他の 装置は受信に応答することができる。 上記長さ標識のような簡単なチェックサムは、限定された数の誤りに対して保 護する。あるシステムに対して、この保護レベルは十分でないおそれがある。特 にポータブル装置を用いる赤外線通信に対して、光学的な接触が容易にブレーク されるおそれがある。事前措置を講じない場合、次のようなことになる。装置Ａ は、長さを第１フレームに表した一連の六つのフレームの送信を開始する。装置 Ｂがメッセージフレームを受信する。装置Ｃは、一連のフレームの開始を受信せ ず、Ａが二つのメッセージフレームのみを送信するときの（例えば、Ｃがメッセ ージを送信する必要があるときに、ユーザが他の装置に対してＣのみを指定する ）一連の四つのメッセージフレームの送信を開始する。両装置Ａ及びＢは、Ｃか ら送信された一連のメッセージを検出する。その結果、Ａは、調停しそこない、 送信を中止する（実際には、Ｃは、正確に調停されないことにより送信する権利 を勝ち取る。）。最後には、Ｂは、Ａから生じる最初の二つのフレームを有する 一連の六つのフレーム及びＣから生じる最後の四つのフレームを受信する。長さ チェックサムにより、Ｂは、一連のフレームが正確でないことを検出することが できない。所望の場合には、パリティを基にしたチェックサム又は巡回冗長検査 （ＣＲＣ）のようなより向上したチェックサムを用いることができる。 図１１は他の実施の形態を示し、この場合、装置１００は、一連のフレームを 表すチェックサムを計算するチェックサム計算手段４１０を具える。例えば、チ ェックサムを、一連のメッセージフレーム全ての全成分に亘って計算したＣＲＣ とすることができる。チェックサムをより簡単にするとともに、これをデータフ ィールドのみのようにメッセージフレームの規定フィールドを制限することがわ かる。メッセージ送信手段２００をチェックサム計算手段４１０を用いるのに適 合させて、メッセージ送信手段２００が送信する必要がある一連のメッセージフ レーム全体に亘るチェックサムを計算する。その後、メッセージ送信フレーム２ ００は、予め設定されたメッセージフレームの所定の位置にチェックサムを挿入 する。明らかに、最初の一連のメッセージフレームのデータフィールドの最初の 位置又は最後のメッセージフレームの最後の位置のような複数の相違する位置を 選択することができる。一連のメッセージフレームは、一つ以上の他の装置のメ ッセージ受信手段２１０によって受信される。メッセージ受信手段２１０を、チ ェックサム計算手段４１０を用いるのに適合させて、受信した一連のメッセージ フレーム全体に亘るチエックサムを計算する。また、メッセージ受信手段２１０ は、予め設定されたメッセージフレームの予め設定された位置からチェックサム を取り出す。応答送信手段２２０を、両方のチェックサムが整合する場合に一連 の最後のメッセージフレームに対する応答フレームのみを送信するように適合さ せる。チェックサムの選択に応じて、これは、（誤って受信された数ビットとな る）基本伝送エラー、メッセージフレームの損失、及び相違する装置から送信さ れたメッセージフレームの連結のような誤りに対して十分な保護を行う。図３に 図示したような実現に基づくマイクロコントローラに対して、マイクロコントロ ーラを、チェックサムを計算するのに好適に用いることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヤンセン ロベルタス コルネリス ヨハ ネス オランダ国 5621 ベーアー アインドー フェン フルーネヴァウツウェッハ １ (72)発明者 ファン ヘルヴェン アドリアヌス ヘン リクス オランダ国 5621 ベーアー アインドー フェン フルーネヴァウツウェッハ １

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．送信装置及び受信装置を具える無線通信システムであって、 この送信装置は、メッセージフレームを送信するメッセージ送信手段と、応 答フレームを受信する応答受信手段とを具え、 前記受信装置は、メッセージフレームを受信するメッセージ受信手段と、こ のメッセージ受信手段がメッセージフレームを正確に受信すると応答フレームを 送信する応答フレーム送信手段とを具える無線通信システムにおいて、 前記無線通信システムは、少なくとも三つの装置を具え、各装置を、送信装 置及び／又は受信装置とし、 各装置は、フレームの送信を検出する検出手段と、 この検出手段が前記送信の終了を検出すると予め設定された第１時間に第１ タイマを設定する第１タイミング手段と、 前記メッセージ受信手段がメッセージフレームを正確に受信すると、前記第 １時間より小さい予め設定された上限を有する任意の時間に第２タイマを設定す る第２タイミング手段とを具え、 前記メッセージ送信手段を、前記第１タイマが満了するとともに前記検出手 段が他のフレームの送信を検出しない場合にメッセージフレームを送信するよう に適合させ、 前記応答送信手段を、前記検出手段が他のフレームの送信を検出する前に前 記第２タイマが満了する場合のみ応答フレームを送信するように適合させたこと を特徴とする無線通信システム。 ２．前記第１タイミング手段を、時間窓内の任意の時間に前記第１タイマを設定 するように適合させ、この時間窓を、予め設定された重なり合っていない複数の 時間窓から選択し、前記フレームの送信の終了の検出に最も近接して続く時間窓 を、最高プライオリティを有するメッセージフレームを送信するために保持し、 連続する時間窓の各々を、順次低くなるプライオリティを有するメッセージフレ ームを送信するために保持するようにしたことを特徴とする請求の範囲１記載の 無線通信システム。 ３．前記送信装置は、前記メッセージ送信手段がメッセージフレームを送信した 後、予め設定した第３時間に第３タイマを設定する第３タイミング手段も具え、 前記応答受信手段が応答フレームを受信する前に前記第３タイマが満了した 場合予め設定された最大数まで前記メッセージフレームを再送信するように適合 させた請求の範囲１又は２記載の無線通信システムにおいて、 各装置は前記第３タイミング手段を具え、 前記メッセージ送信手段を、一連のメッセージフレーム全体に亘って長いメ ッセージを分割し、その後前記一連のメッセージフレームを送信するように適合 させ、連続する一連のメッセージフレームを直前のメッセージフレームと相違さ せ、直前のメッセージフレームに対する応答フレームが前記応答受信手段によっ て受信された後連続的なメッセージフレームを送信し、 前記メッセージ受信手段を、一連のメッセージフレームを受信するとともに 連続する一連のメッセージフレーム間の区別を行うように適合させ、 前記応答送信手段を、前記メッセージ受信手段が前記一連のメッセージフレ ームを正確に受信する際に前記メッセージ受信手段が全ての先行する一連のメッ セージフレームを正確に受信した場合のみ、前記応答フレームを送信するように 適合させたことを特徴とする無線通信システム。 ４．前記応答送信手段を、前記応答送信手段が前記全ての先行する一連のメッセ ージフレームに対する応答フレームを送信する場合のみ前記応答フレームを送信 するように適合させたことを特徴とする請求の範囲３記載の無線通信システム。 ５．一連のメッセージフレームの最初であるメッセージフレームに、残りの一連 のメッセージフレームより低いプライオリティを割り当てたことを特徴とする請 求の範囲２及び３記載の無線通信システム。 ６．前記一連のメッセージフレームのメッセージフレームは、連続する一連のメ ッセージフレームと相違する数を具えることを特徴とする請求の範囲３，４又は ５記載の無線通信システム。 ７．前記連続する一連のメッセージフレームは数０又は１を交互に具えることを 特徴とする請求の範囲６記載の無線通信システム。 ８．各装置は、一連のメッセージフレームを表すチェックサムを計算するチェッ クサム計算手段を具え、 前記メッセージ送信手段を、前記メッセージ送信手段から送信すべき一連の メッセージフレームを表す第１チェックサムを前記チェックサム計算手段に計算 させるように適合させ、前記メッセージ送信手段は、前記第１チェックサムを、 予め設定されたメッセージフレームに挿入し、 前記メッセージ送信手段を、このメッセージが最後の一連のメッセージフレ ームであることの表示を最後の一連のメッセージフレームに挿入するようにも適 合させ、 前記メッセージ受信手段を、前記メッセージ送信手段によって受信した一連 のメッセージフレームを表す第２チェックサムを前記チェックサム計算手段に計 算させるように適合させ、 前記応答送信手段を、前記メッセージ受信手段が前記最後の一連のメッセー ジフレームを受信する際に前記メッセージ受信手段によって受信した予め設定さ れた一連のメッセージフレームに具えられた前記第１チェックサムが前記第２チ ェックサムに整合する場合のみ、前記応答フレームを送信するように適合させた ことを特徴とする請求の範囲３，４，５，６又は７記載の無線通信システム。 ９．請求の範囲１，２，３，４，５，６，７，又は８記載の装置。