JPH1034631A - 部材の連接構造及びそれに用いる部材の凹部形成方法 - Google Patents

部材の連接構造及びそれに用いる部材の凹部形成方法

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JPH1034631A
JPH1034631A JP8198698A JP19869896A JPH1034631A JP H1034631 A JPH1034631 A JP H1034631A JP 8198698 A JP8198698 A JP 8198698A JP 19869896 A JP19869896 A JP 19869896A JP H1034631 A JPH1034631 A JP H1034631A
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JP8198698A
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Takeshige Shimonohara
武茂 下ノ原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つのPC部材を止水が良好な状態で連接で
きるようにする。また、それに使用する部材の端面に連
接に必要な凹部を形成する方法も提供する。 【解決手段】 一方の部材Aの端面11にアリ溝状又は
矩形溝状の凹部12を形成して該凹部12に連接材13
をその一部分が端面から突き出る状態で嵌着し、この一
方の部材Aの端面11を他方の部材Bの端面21と向か
い合わせ、連接材13により当接部位の止水及び連接を
行う。他方の部材Bの端面における連接材13が当接す
る部位に凹所又は凹部を形成してもよい。連接材13に
中空部を有するものを使用し、その中空部に充填材を充
填して連接材13を一方の部材又は他方の部材の少なく
とも一方に嵌着してもよい。部材の凹部は、凹部に対応
する形状の型枠部材を使用してコンクリートを打設し、
コンクリート硬化後に型枠部材の少なくとも一部の変形
を利用して脱型することにより形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木や建築分野に
おいて使用されるプレキャストコンクリートの部材同士
を連接するための連接構造及びそれに用いる部材の凹部
形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建設業界では現場における施工の
能率アップを図る上から、コンクリートの工場製品、す
なわちプレキャストコンクリート(PC)部材の利用が
促進されるようになってきている。ところで、工場で製
品化したPC部材の端面同士を現場で当接させる場合、
当接部位に応力が作用する部材同士の連接及びその止水
は接着材に期待できない。したがって、通常は金具等を
使用した物理的方法による接合手段や、さらには部材の
端面にゴム材を接着してその端面同士を当接させる方法
が採られている。また、目地については、部材間にモル
タルを充填した構造のモルタル目地が一般に採用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような物理的方法による接合手段は、接合強度は大きい
ものの、接合部が部材の表面に露出するので外観上好ま
しくないという基本的な欠点がある。また、公知の止水
技術であるゴムによる止水方法は、ゴム材を部材間に当
接しただけなので、振動及びこれによる不等沈下によっ
て剥離しやすいという問題がある。また、目地について
は、部材間にモルタルを充填した構造のモルタル目地が
一般に採用されているが、この目地はモルタルの乾燥収
縮、劣化又は振動によって部材より剥離し、その目的を
果たさなくなるという問題がある。また、モルタル目地
を作るのは作業時間がかかり過ぎるという施工上の問題
もある。また、部材の折れ曲がり箇所では部材間に三角
形状の隙間が生じるが、この隙間は上記のようなゴム材
やモルタル目地では処理できない。
【0004】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、PC部材同
士を止水が良好な状態で連接できる連接構造を提供し、
併せてそれに使用する部材の端面に連接に必要な凹部を
形成する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る部材の連接構造は、一方の部材の端面
にアリ溝状又は矩形溝状の凹部を形成して該凹部に連接
材をその一部分が端面から突き出る状態で嵌着し、この
一方の部材の端面を他方の部材の端面と向かい合わせ、
前記連接材により当接部位の止水及び連接をなすことを
特徴とする。
【0006】連接するPC部材の使用目的によっては、
他方の部材として、その端面における前記一方の部材の
連接材が当接する部位に凹所又は凹部を形成してなる部
材を使用する。
【0007】連接するPC部材の使用目的によっては、
連接材に中空部を有するものを使用し、その中空部内に
充填材を充填することによって当該連接材を一方の部材
の凹部又は他方の凹部の少なくとも一方に嵌着する。
【0008】PC部材同士の継手位置における目地、伸
縮目地、止水、接合等の連接を目的にした連接材の第1
の条件は、連接材がPC部材から剥離しないことである
が、本発明では上記のようにPC部材の端面にアリ溝状
又は矩形溝状の凹部を形成してそこに連接材を嵌着した
ので外れることがない。
【0009】PC部材の端面に上記のようなアリ溝状又
は矩形溝状の凹部を作ることは型枠製作が難しいことか
ら従来は殆ど行われていない。しかしながら、本発明の
連接構造を得るには、PC部材の端面にアリ溝状又は矩
形溝状の凹部を形成する方法が必要であり、本発明では
次の方法によりPC部材の端面にそのような凹部を形成
する。
【0010】その凹部形成方法は、部材の端面にアリ溝
状又は矩形溝状の凹部を形成する方法であって、凹部に
対応する形状の型枠部材を使用してコンクリートを打設
し、コンクリート硬化後に前記型枠部材の少なくとも一
部の変形を利用して脱型することを特徴とする。
【0011】そして、型枠部材の底部を押し付けたり引
き上げたりするための軸又は同底部を押し付けたり引き
上げたりするための据付け板を先端に備えた軸の動きに
より型枠部材の変形を行うことができる。或いは、型枠
部材内に空気又は液体を充填し、これを抜くことにより
型枠部材の変形を行うことができる。また、いずれの場
合も、凹部を形成する枠体を前記型枠部材の外側に剥離
可能な状態で嵌着しておき、脱型時に前記枠体を部材の
中に残して枠体付き凹部を形成することもできる。
【0012】また、凹部形成方法は、凹部に対応する形
状の型枠部材を使用してコンクリートを打設し、コンク
リート硬化後に前記型枠部材を枠体として残すことによ
り枠体付き凹部を形成することを特徴とする。この場
合、枠体として腹部が分厚くなった型枠部材を使用して
もよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について説明する。
【0014】図1は本発明に係る連接構造の一例を示す
もので、(a)は2つの部材を連接前の状態で示す斜視
図であり、(b)は連接した状態での要部断面図であ
る。
【0015】これらの図に示されるように、一方の部材
Aにはその端面11にアリ溝状の凹部12が形成され、
その凹部12に中実の連接材13が嵌着され、当該連接
材13の一部が端面11より突出した状態になってい
る。そして、端面11にある連接材13の突出部が他方
の部材Bの端面21に当接する状態で両部材A,Bが連
接されている。
【0016】凹部12は連接材13の嵌着を強固にする
ため図示のようなアリ溝状、又は矩形溝状にするのが望
ましい。連接材13は、凹部12に嵌着可能であれば適
宜の形状でよく、また中実に限るものではなく中空体で
もよい。連接材13の材質は、ゴム、樹脂、鉄、非金
属、これらに類する繊維、又は繊維をこれらの材料で固
めたもの等であり、中でも可撓性材料が望ましい。な
お、部材A,BとしてはPC部材が念頭にあるが、その
他に水によって硬化する樹脂等でもよい。
【0017】図2に示される実施例では、一方の部材A
の端面11に設ける凹部12を台形状のアリ溝とし、こ
の凹部12の形状に略合った中空状の連接材13を嵌着
している。連接材13の嵌着をさらに強固にするため
に、連接材13と凹部12との接触面の適宜の場所に接
着剤を塗布してもよい。また、他方の部材Bには、端面
21側に開いた凹所22が形成されており、そこに連接
材13が当接している。図示の例では、連接材13が可
撓性であるために凹所22との当接部分で弾性変形して
いる。
【0018】図3は本発明に係る連接構造の他の例を示
すもので、(a)は一方の部材の断面図、(b)は両部
材の連接状態を示す断面図である。
【0019】一方の部材Aの凹部12は端面側に閉じた
台形状をしている。連接材13には係止突起14が長さ
方向の複数箇所に設けてある。これは、連接材13を設
置した後で安定させるためと、連接材13の中空部13
Eに充填材Cを充填した際に浮き上がりの抵抗を増すた
めでもある。また、必要に応じて凹部12と連接材13
との接触面は接着剤で接着しておくとよい。他方の部材
Bには端面側に開いた凹部22が形成されているが、端
面側に閉じた形状でも矩形であってもよい。そして、連
接材13を凹部22に挿入する形で両部材A,Bの端面
同士を合わせ、この状態で連接材13の中に充填剤Cを
注入する。充填材Cは、適宜の位置に設けられた充填口
15より充填パイプ16を通って連接材底面を貫通した
入口より連接材13の中空部13Eに充填される。連接
材13内に充填材Cが充填されて他方の部材Bの凹部2
2に嵌着するとき、該凹部22の空気は凹部22の開口
部又は凹部22に設けられた排気口23より排出され
る。なお、排気口23と排気パイプ24は凹部22の形
状によって適宜の位置に設ければよい。
【0020】図4に示される実施例では、一方の部材A
の端面11に設ける凹部12を矩形状とし、この凹部1
2に中空の連接材13を嵌着している。連接材13の中
空部13Eには充填材を入れても入れなくてもよい。連
接材13に可撓性のものを使用すると、他方の部材と端
面同士を当接させたときに連接材13の弾性力が作用す
るので、止水及び気密効果が大きくなる。なお、連接材
13は中空体に限るものではなく中実でもよい。
【0021】図5に示される実施例では、一方の部材A
の凹部12に嵌着する連接材として二重構造のものを用
いている。すなわち、外側の枠体13aの中にさらに部
分的に中実の枠体13bが嵌着されている。内側の枠体
13bの中空部13Eには充填材を入れても入れなくて
もよい。外側の枠体13aは可撓性でも剛性のものでも
よく、剛性のものを使用した場合は、内側の枠体13b
には可撓性のものを使用した方が嵌着が容易である。
【0022】図6に示される実施例では、一方の部材A
の凹部12に嵌着する連接材13が二重構造になってい
るが、全体が一つの可撓性部材で構成されている。すな
わち、外側部分13cに内側部分13dを収納するよう
にして二重になっている。そして、内側部分13dの底
部にツマミ13eが設けてあるので、一方の部材Aに連
接材13を一体化した後、挟持具でツマミ13eを挟ん
で引き上げることにより、図5で13bで示すような枠
体が形成される。また、二重のままで他方の部材と当接
させ、充填孔17に充填材を注入すると連接材13の内
側部分13dは図3(b)に示すのと同じように他方の
部材の凹部に嵌着される。
【0023】次に、上記のような連接構造をなすのに必
要な凹部の形成方法について説明する。なお、上記のよ
うなアリ溝状又は矩形溝状の凹部は、端面に向けて広が
っていないので、従来の型枠ではコンクリートから脱型
できず、したがってこのような凹部を形成することがで
きなかった。
【0024】図7に示される実施例の型枠は、本型枠3
0に台形状の型枠部材31をボルト32とナット33に
より固着したものである。型枠部材31は弾性材料で一
体的に作られた頂板部31a、側板部31b及び底板部
31cからなるが、底板部31cの部分を薄くして可撓
性を持たせている。このように型枠部材31の底板部3
1cが薄くて可撓性があるため、コンクリートからの脱
型時、型枠部材31は変形しながら脱型される。なお、
型枠部材31の底板部31cを別材質の可撓性材料で作
ることもできる。また、型枠部材31は弾性変形が可能
ならば、図示のような中空状に限らず中実状でもよい。
【0025】図8に示される実施例の型枠は、本型枠3
0にU字状で可撓性の型枠部材34を蝶番35で取り付
けたものである。この型枠部材34は底部が湾曲してお
り、クランプ36で作動する軸37の先端に取り付けら
れた据付け板38の上下動により伸縮可能になってい
る。本型枠30と型枠部材34との取付け状態は公知の
方法でもよいが、必要に応じて図9に示すような機構に
する。すなわち、蝶番35と軸37とを結ぶ連結棒39
が設けられ、この連結棒39がピン40により連結さ
れ、さらにピン40は横長のピン孔41に挿入されてい
る。したがって、軸37の上下動によってピン40は横
長のピン孔41の中を動くので、型枠部材34に自由度
ができ脱型が容易となる。
【0026】この型枠(図8)を使用するには、図10
に示すように、据え板38を下方向に移動させ、型枠部
材34の底部を延ばして全体を台形状とし、この状態で
コンクリートを打設する。そして、コンクリートが硬化
してから、クランプ36を緩めると型枠部材34は図8
に示す状態になるので脱型することができる。このよう
に型枠をコンクリートから脱型すると図11に示すよう
なアリ溝状の凹部12が形成される。なお、この例では
クランプ36で据え板38を上下させたが、軸37をボ
ルトにして据え板38を上下させる形態にしてもよい。
【0027】図12に示される実施例の型枠は、図10
に示す型枠部材34の外側に枠体42を取り付けたもの
である。枠体42の取付けは、嵌着、圧着又は接着によ
って行ってもよいが、他の方法としては、本型枠30及
び型枠部材34に1個又は複数個設けられた凸型の係着
部43と、枠体42に設けられた凹型の係止部44とを
嵌着させるようにしてもよいし、またはその逆で枠体4
2に凸型の係止部を設け、本型枠30及び型枠部材34
に設けられた貫通口又はあり溝に嵌着するようにしても
よい。なお、枠体42は可撓性でも非可撓性でもよい。
図13は図12の脱型後の部材Aの断面図である。型枠
を脱型する時、枠体42と本型枠30及び型枠部材34
との係着部は剥離するか切断される。
【0028】図14に示される実施例の型枠は、本型枠
30に取付部材45を溶接で取り付け、その取付部材4
5に型枠部材46を固着している。本型枠30に対する
取付部材45の取付けは、溶接の他に接着、ボルト等、
適宜の手段で構わない。また、取付部材45に対する型
枠部材46の固着は、ボルト、溶接、接着の何れによっ
ても構わない。また、取付部材45を介さず、型枠部材
46を本型枠30に直接固着しても構わない。そして、
型枠部材46の底部にその先端を固定された軸47が本
型枠30の孔を通って上部に延設されており、軸47は
ナット48により本型枠30に仮固定されている。型枠
部材46は可撓性の材料で作られる。具体的には、ゴ
ム、鉄・非鉄金属の薄板、繊維(不織布、織布等)、バ
ネ板、樹脂等である。この型枠部材46の形状は矩形、
台形、逆台形でもよいが、多少コンクリートに接触して
も脱型できることが必要である。なお、型枠部材46が
非伸縮性の材料であれば、たるみを持った状態で設置さ
れる。
【0029】図15は図14に示す型枠における型枠部
材46内に空気又は液体等の非硬化性の材料を入れて膨
張させ、この膨張状態でコンクリートを打設した場合を
示している。型枠部材46はその底部中央が軸47とナ
ット48によって変形を拘束されているので、空気圧に
よって図示のような台形状になる。型枠部材46は空気
圧等によって膨張し、打設したコンクリート圧に負けな
い圧力を有している。そして、脱型時には、空気を抜い
て引っ張ると、図14の状態に戻りつつPC部材と多少
接触して変形しながら抜き去ることができる。
【0030】型枠部材46の材質、形状及び大きさによ
っては、空気等を該型枠部材46内に注入しなくとも、
図14の状態で軸47を上に引っ張ると型枠部材46は
図15に示すのと同様な形状になる。なお、脱型は空気
圧等の場合と同様の方法でなされる。なお、軸47は可
撓性の材料で作製してあってもよい。
【0031】図14に示す型枠においても、図12に示
すのと同様に、型枠部材46の外側に枠体を取り付けて
もよいし、図9に示すのと同様な水平変位のある蝶番を
使用してもよい。
【0032】図16は別の凹部形成用の型枠を示す断面
図である。同図の型枠は図14の型枠と同様、本型枠3
0に取付部材51を溶接で取り付け、その取付部材51
に型枠部材52を固着している。本型枠30に対する取
付部材51の取付けは、溶接の他に接着、ボルト等適宜
の手段で構わないし、また取付部材51に対する型枠部
材52の固着は、ボルト、溶接、接着の何れによっても
構わないし、取付部材51を介さず、型枠部材52を本
型枠30に直接固着しても構わない点は先のものと同様
である。そして、本型枠30に軸53がナット54によ
って位置決めされており、その軸53には拡大部分55
が設けられ、さらに軸53の先端にはピン56が設けら
れており、このピン56に適宜の長さ又は型枠部材51
の全長に渡る据付け板57が嵌着している。さらに、軸
53の左右に位置して取付部材51の蝶番58が本型枠
30に固定され、L字型の拡大棒59がピン構造で蝶番
58に取り付けられている。これら拡大棒59は軸53
の拡大部分55に接触しており、その先端に据付け板6
0が取り付けられている。また、軸53にはナット54
と拡大部分55との間にネジが設けてあり、軸53の回
転運動によって拡大部分55とその据付け板57は上下
に動き、拡大棒59とその据付け板60は左右上下に動
くようになっている。また、脱型時に拡大棒59が収縮
しやすいようにするため、図17に示す如く適宜の位置
にて拡大棒59間にバネ61が張設されている。したが
って、この型枠では軸53、拡大棒59、据付け板5
7,60の長さを調整することにより、形成すべき凹所
の形状を決めることができる。すなわち、矩形、台形、
逆台形、半円形等の形状を適宜設定することができる。
【0033】なお、軸53が上下運動するタイプでは、
軸53にはナット54と拡大部分55との間にネジを設
ける必要はなく、軸53の上下及び回転運動によって拡
大部分55とその据付け板57は上下に動き、拡大棒5
9とその据付け板60は左右上下に動く。この場合、軸
53と据付け板57は溶接されていてもよい。
【0034】図16の型枠を使用してPC部材に凹部を
形成する方法は2つある。
【0035】第1はPC部材に直接凹部を形成する方法
である。すなわち、コンクリートを打設した後、脱型す
るときに型枠部材52も一緒に取り去ってPC部材に凹
部を形成する。この方法では端面側に開いた形状の凹部
を形成する場合は型枠部材52として非可撓性のものを
用いてもよいが、アリ溝状及び矩形溝状の凹部を形成す
る場合は可撓性のものを用いるのが望ましい。このよう
な材質の型枠部材52を取付部材51に取り付け、据付
け板57,60との間は滑動させるため平滑にしてお
く。しかしゴム等の伸縮のある材料であれば、前述の如
き係着部62を設けてもよい。そして、コンクリートを
打設するときは、拡大棒59を左右に大きく張り出すか
小さく張り出すかして形成する凹部の形状を決めるよう
にする。また、脱型のときは図18のように拡大棒59
を収縮させるので脱型することができる。なお、図18
では型枠部材52を外した状態で示している。また図9
に示すのと同様な水平変位のある蝶番を使用できること
は言うまでもない。
【0036】第2はPC部材に型枠部材52を存置する
か、又は図12及び図13で説明したように枠体42を
型枠部材52に嵌着して脱型時に枠体42をPC部材に
存置し、型枠部材52は本型枠30と共に脱型する方法
である。第1の方法と異なる点は、その目的によって型
枠部材52と取付部材51との固着状態にある。すなわ
ち、型枠部材52又は枠体42を直接PC部材に存置す
る場合、係着部63はアリ溝等による嵌着として、脱型
時に取付部材51から剥離するようにするが、型枠部材
52を介して枠体42のみをPC部材に存置する場合
は、係着部63は取付部材51とは剥離しないようにす
る。さらに、型枠部材52に前述同様に必要に応じて凹
凸64を設けるとよい。なお、前記目的に応じて使用さ
れる型枠部材52又は枠体42はPC部材から容易に剥
離しないような材料を選ぶか、接触面に凹凸64を付け
るか又はアンカー用の任意形状の付着材を付けるとよ
い。
【0037】図19はさらに別の凹部形成用の型枠を示
す断面図である。同図の型枠は本型枠30に2条の、又
は各々独立したピン70を設け、その各ピン70にそれ
ぞれ型枠部材71を嵌着している。左右の型枠部材71
はピン70の周りでそれぞれ開く方向に回動可能であ
る。また前述の如き蝶番を型枠部材71の内側に付設し
てもよい。そして、型枠部材71には、その先端を連結
するように長さ方向に渡って可撓性型枠72が固着され
ている。この可撓性型枠72は型枠部材71と同一材料
で一体に作ってもよく、この場合、可撓性型枠72にあ
たる部分を薄くする。可撓性型枠72としてはその材質
自体に可撓性のあるものが望ましいが、例えば非鉄金属
の薄板等で作られた場合は、図8のように湾曲部分がで
きて脱型される。さらに、両方の型枠部材71の間に
は、先端に据付け板73を有する軸74が適宜の間隔を
おいて設けられており、この軸74は例えば図8の如き
クランプで上方向に移動できるようになっている。そし
て、軸74が上方向に動くと据付け板73も上に動き、
型枠部材71はピン70を中心に回動して左右に開く。
この開いた状態でコンクリートを打設し、コンクリート
が硬化した後に型枠部材71を閉じることにより脱型す
ることができる。なお、前述と同様に、型枠部材71に
係着部75を適宜の位置に1個又は複数個設け、型枠部
材71の外側に別の型枠部材を取り付けてもよい。ま
た、可撓性型枠72を薄板のバネにしてもよいし、また
軸74の左右の位置に図17に示したような取付板51
を設けてこれに型枠72を張設してもよい。なお、軸7
4は可撓性材料で作製してあってもよい。
【0038】図20に示される実施例の型枠では、本型
枠30にネジ又は溶接によって取付け板76を取り付
け、適宜の位置にボルト77を取り付け、その取付け板
76に円形状の型枠部材78を嵌合している。すなわ
ち、型枠部材78は取付け板76に係止部79が合致す
る状態で固着されている。そして、軸であるボルト77
の先端はピン80になっていて、このピン80に長尺状
の据付け板81が付設されている。また、型枠部材78
は腹部が厚く先端が薄く形成されている。これは材料の
経済性を考慮した点もあるが、コンクリート圧が作用し
た場合、側面の力は型枠部材78の腹部で受け、コンク
リートの揚圧力は据付け板81で受けるからである。
【0039】コンクリートを打設するに際しては、軸で
あるボルト77を延ばして型枠部材78の内空部の先端
に内接させる。コンクリートが打設されると型枠部材7
8の変形が据付け板81により拘束されており、さらに
型枠部材78の腹部が厚いので、コンクリート打設圧に
より極端に変形することはない。脱型時、軸であるボル
ト77を上方に移動させた後、脱型によって取付け板7
6と型枠部材78の係止部79は弾性力により強制的に
剥がされる。そして、型枠部材78はコンクリートの中
に埋設される。なお、型枠部材78の大きさによって
は、ボルト77と据付け板81は設けないで取付け板7
6のみでもよい。また、型枠部材78が可撓性を有する
材料からなる場合はコンクリート圧によって上記のよう
に変形するが、例えば合成樹脂、鉄、非鉄金属等の可撓
性のない材料からなり変形しない場合、型枠部材78の
厚みは均一でもよい。また、型枠部材78を取付け板7
6にネジ又は溶接で固着すると、型枠部材78は本型枠
30と共に脱型でき、図11のような凹部を形成でき
る。
【0040】以上、図7〜図20により部材の凹部形成
方法の例を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載
した技術思想の範囲内で種々の設計変更も可能である。
例えば、図7〜図15において示した中空状の型枠部材
を中実状にすることも可能である。その一例として、図
14及び図15で説明した型枠の設計変更を図21に示
す。図21(a)は示される型枠は、弾性体又は可撓性
材料からなる矩形状の型枠部材46aを使用しており、
この型枠部材46aが適宜の間隔をおいて軸であるボル
ト47aとナット48aにより本型枠30に取り付けら
れている。そして、このままの状態でコンクリートを打
設して矩形溝状の凹部を形成するか、或いは、ボルト4
7aをクランプで上げるか或いはネジ回転させて引き上
げるかして型枠部材46aを変形させた状態でコンクリ
ートを打設することでアリ溝状の凹部を形成することが
できる。また、図21(b)に示すように、型枠部材4
6aを変形させた状態で枠体42aを嵌着するか、或い
は枠体42aを嵌着した後で型枠部材46aを変形させ
ることによって型枠部材46aに枠体42aを取り付
け、この嵌着状態でコンクリートを打設し、脱型時に枠
体42aを凹部に残すようにすることもできる。
【0041】本発明の連接構造は土木建築分野において
種々の形態で利用される。以下、代表的なものについて
説明する。
【0042】図22はU型溝を構成するPC部材を当接
前の状態で示す斜視図である。同図に示されるように、
部材A及び部材Bの一方の端面A1 ,B1 にアリ溝状の
凹部が形成され、その凹部に中実状の連接材90が嵌着
されている。A部材及びB部材の他方の端面A2 ,B2
は平面状である。そして、部材Aの他方の端面A2 に部
材Bの一方の端面B1 を当接させて連接する。この場
合、連接材90がアリ溝に嵌着されて固定しているの
で、PC部材A,Bの乾燥収縮に対して、従来のモルタ
ル目地よりも強い止水作用を発揮する。なお、PC部材
A,Bの他方の端面A2 ,B2 には、U型溝の目的によ
って端面側に開いた凹部、矩形、あり溝等の適宜の凹部
を形成するものである。
【0043】図23は中空の凾渠を構成するPC部材を
当接前の状態で示す斜視図である。部材A及び部材Bの
一方の端面A1 ,B1 に、例えば、図3(a)、図4、
図5、図6に示すような連接材91が嵌着されている。
部材A及び部材Bの他方の端面A2 ,B2 には、図3
(b)に示すような端面側に開いた凹部、或いは矩形状
溝、アリ溝等の適宜の凹部が他方の端面A2 ,B2 に直
接又は枠体を介して形成されている。部材A及び部材B
の一方の端面A1 ,B1 に設けられた連接材91が他方
の端面A2 ,B2 に当接する状態で部材A,Bが連接さ
れる。また、連接材91が図6のように二重構造である
ときは内側部分が外側部分に収納された状態のまま当接
させ、図3(b)で説明したような充填口92から充填
材を注入する。充填材は連接材91の中に充填され、連
接材91は他方の端面A2 ,B2 に設けられた凹部に嵌
着される。この時、必要に応じて設けられた排気口93
より凹部内の空気が排出される。
【0044】なお、図1〜図6では連接材が連続した状
態のものについて説明を行ったが、本発明における連接
材は連続した状態のものに限定するものでなく、独立し
た形状のものでも使用できる。例えば図3(a)におい
ては、凹部12がアリ溝状の円台錐形、箱形等の形状を
し、連接材13もこれに対応した適宜の形状をしている
ような形態を採ればよい。このような場合においても、
他方の部材の端面形状は一方の部材の端面に設けられた
枠体の位置において、前述同様平面であったり、端面側
に開いた凹形、箱形、アリ溝の箱形等の適宜の形状であ
ったり、或いは前述の連続した凹部であってもよい。そ
して、独立した連接材を使用して部材同士を当接し、そ
れらの連接材内に充填材を充填する場合は、充填口を有
する充填パイプが各連接材と連絡しているように配設す
る。充填方法としては、手前から充填する場合と奥から
充填する場合があるが、奥からの場合は充填パイプを二
重にして内側のパイプに充填材を入れ、手前に引きなが
ら施工する。排気パイプも連接材と連絡し合うようにす
るとよい。
【0045】また、本発明の連接構造はそれ単独でも充
分な止水効果を発揮するが、特開平7−48879号公
報に記載の接合構造と併用することにより、その効果が
一層確かなものとなる。すなわち、この公報に記載の接
合構造は、一方の部材の接合面に凹部を形成するととも
に、他方の部材の接合面に可撓性素材からなる袋体を取
り付けておき、凹部内に袋体を挿入した状態で各部材の
接合面同士を当接させた後、袋体の中に充填材を圧入し
て袋体を凹部の内面形状に沿わせて膨張させることによ
り、袋体に接合方向の緊張力を発生させ、その緊張力に
より部材同士を締め付け状態で接合するもである。した
がって、本発明の連接構造において当接させる両方の部
材にこの接合構造を併用すれば、例えば両部材に外力が
作用した場合にあっても、それらの当接した端面同士が
離れることがなくなり、止水効果が長期間に渡って発揮
されることになる。
【0046】図24は連接する各部材の端面に段差を設
けた場合の一例であり、(a)はその連接前の状態で示
す斜視図、(b)は連接後の状態で示す断面図である。
図24(a)に示すように、一方の部材Aの端面101
と他方の部材Bの端面111に互いに噛み合う段差10
2,112が設けられている。一方の部材Aには段差1
02の下側に図2で示したような凹部12と中空状の連
接材13を嵌着してあり、段差102の上側に袋体10
3を埋め込んである。また、他方の部材Bには段差11
2の下側に図2で示したような凹所22を形成してあ
り、段差112の上側に袋体103用の凹部113が形
成してある。そして、連接材13を凹所22に入れるよ
うにして、また袋体103が凹部113に向き合うよう
にして両部材A,Bの端面同士を合わせ、この状態で袋
体103の中に充填剤Cを注入する。充填材Cは、適宜
の位置に設けられた充填口104より充填パイプ104
aを通って袋体103の底面を貫通した入口より袋体1
03の中に充填される。袋体103が充填材Cにより膨
張して他方の部材Bの凹部113に嵌着するとき、該凹
部113の空気は凹部113の開口部又は凹部113に
設けられた排気口114より排出される。この図23
(b)に示す連接構造では、充填材Cを充填した袋体1
03の緊張力により部材A,B同士が接合されるととも
に、段差102,112が噛み合うことにより端面10
1,111の一方向に働く剪断力に抵抗するようにな
り、連接材13が凹所22にて弾性変形して止水効果を
発揮する。
【0047】図25に示される実施例では、一方の部材
Aの端面101に2本の凹条105を設けるとともに、
他方の部材Bの端面111にはその凹条105に嵌まり
合う2本の凸条115を設けている。一方の部材Aには
凹条105の下側に図2で示したような凹部12と中空
状の連接材13を嵌着してあり、凹条105の上側に袋
体103を埋め込んである。また、他方の部材Bには凸
条115の下側に図2で示したような凹所22を形成し
てあり、凸条115の上側に袋体103用の凹部113
が形成してある。そして、連接材13を凹所22に入れ
るようにして、また袋体103が凹部113に向き合う
ようにして両部材A,Bの端面同士を合わせ、この状態
で袋体103の中に充填口104から充填剤Cを注入す
る。この時、凹部113の空気は凹部113の開口部又
は凹部113に設けられた排気口114より排出され
る。このようにして形成される連接構造では、充填材を
充填した袋体103の緊張力により部材A,B同士が接
合されるとともに、凹条105と凸条115が噛み合う
ことにより端面101,111の二方向に働く剪断力に
抵抗するようになり、連接材13が凹所22にて弾性変
形して止水効果を発揮する。
【0048】図26に示される実施例では、一方の部材
Aの端面101に複数の窪み106を設けるとともに、
他方の部材Bの端面111にはその窪み106に嵌まり
合う複数の突起116を設けている。一方の部材Aには
窪み106の並びの下側に図2で示したような連接材1
3を取り付けてあり、窪み106の並びの上側に袋体1
03を取り付けてある。また、他方の部材Bには突起1
16の並びの下側に図2で示したような凹所22を形成
してあり、突起116の並びの上側に袋体103用の凹
部113が形成してある。そして、連接材13を凹所2
2に入れるようにして、また袋体103が凹部113に
挿入するようにして両部材A,Bの端面同士を合わせ、
この状態で袋体103の中に充填口104から充填剤C
を注入する。この時、凹部113の空気は凹部113の
開口部又は凹部113に設けられた排気口114より排
出される。このようにして形成される連接構造では、充
填材を充填した袋体103の緊張力により部材A,B同
士が接合されるとともに、窪み106と突起116が噛
み合うことにより端面101,111の全ての方向に働
く剪断力に抵抗するようになり、連接材13が凹所22
にて弾性変形して止水効果を発揮する。
【0049】図27に示される実施例では、両部材A,
Bの端面にそれぞれ嵌まり合う凸条121と凹条131
があり、それらの両サイドの端面が充填材で膨張した袋
体103により接合されており、さらに凸条121の先
端と凹条131の底部に図2で示したような連接材13
が配設されている。
【0050】図28は水路等に使用される中空のPC部
材を接合状態で示す断面図である。同図に示されるよう
に、2つの部材A,Bが凹凸のある端面140で当接
し、その端面140には止水のために図2で示したよう
な連接材13が配設されている。そして、その当接部位
の周りには連結と止水のためにカラー部材141が配設
され、このカラー部材141は部材A,Bの周面との間
に配設された袋体103により固定されている。さら
に、止水作用を良くするため、図示の如くカラー部材1
41に凹所を設けてその空間内に止水材142を注入す
るようにしてもよい。この場合、その空間の壁面に凹凸
143を形成しておくと止水効果が一層良くなる。
【0051】図29はソケット付き水路管を連接状態で
示す断面図である。同図に示されるように、ソケット付
きの2つの部材A,Bがそれらの当接面である端面に配
設された袋体103で接合されており、さらに部材Aの
周面と部材Bのソケット部内面との間に図2で示したよ
うな連接材13が配設されている。この連接材13は部
材Aの表面より多少出ており、部材Bのカラーは強制的
に嵌着することになるが、連接材13が部材Aのアリ溝
に嵌着されているために外れない。そして、止水作用を
よくするため、図示の如く部材Bのカラーの内側部分に
凹所を設けてその空間内に止水材142を注入するよう
にしてもよい。この場合、その空間の壁面に凹凸143
を形成しておくと止水効果が一層良くなる。
【0052】図30は円形水槽を構成する複数の部材の
接合に本発明の連接構造を適用した例を示すものであ
る。円板状の底板150の上に湾曲状のブロック体15
1を円筒状に並べ、その上に同じく湾曲状のブロック体
152を積み上げ、これらの間に連接材13を配設し、
さらに袋体103を併用して互いに接合することで水槽
を構成している。各当接面には段差を設けてあり、その
段差の両側にそれぞれ連接材13と袋体103を配設し
ている。この接合状態では、各部材が互いに強固に接合
されて水密性が確保されるとともに、第1段目のブロッ
ク体151は段差により底板150に対して外側への移
動が阻止され、第2段目のブロック体152も段差によ
り第1段目のブロック体151に対して外側への移動が
阻止されているので、大きな水圧に対しても十分に耐え
ることができる。密閉の円形水槽を作製する場合には、
ブロック体152の上に底板150と同様な円板状の蓋
板を載せ、連接材に袋体を併用して各部材を互いに水密
状態で接合するとよい。
【0053】以上、具体的な応用例について種々述べた
が、本発明の連接構造は、2つの部材を折れ曲がり状態
で連接する場合に都合良く用いることができる。すなわ
ち、折れ曲がり箇所では2つの部材間に三角形状の隙間
が生じ、従来のゴム材やモルタル目地では上手く処理で
きなかったが、本発明の連接構造はこれを解決すること
ができる。
【0054】図31は凾渠の折れ曲がり部を構成する2
つのPC部材を当接前の状態で示す斜視図、図32は連
接状態で示す上面図、図33は図32におけるX−X断
面図である。一方の部材Aの端面11にはアリ溝状又は
矩形溝状の凹部12が形成され、その凹部12に図2で
示したような連接材13が嵌着されている。また、他方
の部材Bの端面21には図2に示したような端面側に開
いた凹部22が形成されている。一方の部材Aの端面1
1から突き出た連接材13は図示のように傾斜している
が、このような傾斜状態の連接材13を形成するには、
一定幅の連接材を折れ曲がり状態に合わせて切断し、こ
れを凹部12に嵌着すればよい。そして、連接材13の
他端を他方の部材Bの凹部22に嵌まるように当接させ
ることで連接状態にする。他方の部材Bの端面21には
図33に示すように片側にだけ開くように傾斜した凹部
22が形成されていて、ここに連接材13の他端が図示
のように上手く嵌合されるが、凾渠の折れ曲がり状態に
よっては、図1のようにフラットな端面21との突き合
わせでもよいし、図2のような両側に開いた凹部22と
の嵌合でもよい。また、連接材13の両側又はいずれか
一方側に中空部13Eを設け、前述のように充填材を充
填するようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る部材
の連接構造は、一方の部材の端面に連接材を抜けない状
態で嵌着し、この一方の部材の端面を他方の部材の端面
と向かい合わせ、前記連接材により当接部位の止水及び
連接をなすようにしているので、連接材が外れることが
ないため、止水が良好な状態で部材同士を連接すること
ができる。また、連接材に中空のものを用い、その中に
充填材を入れて部材の凹所に連接材を嵌着することによ
り、連接が強固になり、止水効果も増す。
【0056】また、本発明の凹部形成方法は、凹部に対
応する形状の型枠部材を使用してコンクリートを打設
し、コンクリート硬化後に前記型枠部材の少なくとも一
部の変形を利用して脱型するようにしたので、従来はで
きなかったアリ溝状又は矩形溝状の凹部を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連接構造の一例を示すもので、
(a)は2つの部材を連接前の状態で示す斜視図であ
り、(b)は連接した状態での要部断面図である。
【図2】本発明に係る連接構造の他の例を連接状態で示
す要部断面図である。
【図3】本発明に係る連接構造の他の例を示すもので、
(a)は一方の部材の断面図、(b)は両部材の連接状
態を示す断面図である。
【図4】連接材を設けた部材の他の例を示す断面図であ
る。
【図5】連接材を設けた部材の他の例を示す断面図であ
る。
【図6】連接材を設けた部材の他の例を示す断面図であ
る。
【図7】凹部形成用の型枠の一例を示す断面図である。
【図8】凹部形成用の型枠の他の例を示す断面図であ
る。
【図9】型枠における本型枠と型枠部材との取付け状態
を示す斜視図である。
【図10】図8に示す型枠を使用状態で示す断面図であ
る。
【図11】図10に示す状態から脱型して形成された凹
部を示す断面図である。
【図12】図10の変形例を示す断面図である。
【図13】図12に示す状態から脱型して形成された凹
部を示す断面図である。
【図14】凹部形成用の型枠の他の例を示す断面図であ
る。
【図15】図14に示す型枠を使用状態で示す断面図で
ある。
【図16】凹部形成用の型枠の他の例を使用状態で示す
断面図である。
【図17】図16の型枠を別の位置で見た断面図であ
る。
【図18】図16の型枠を型枠部材のない状態で示す断
面図である。
【図19】凹部形成用の型枠のさらに他の例を示す断面
図である。
【図20】凹部形成用の型枠のさらに他の例を使用状態
で示す断面図である。
【図21】図14及び図15で説明した型枠の変形例を
示すもので、(a)は型枠を示す断面図、(b)は型枠
を使用状態で示す断面図である。
【図22】U型溝を構成するPC部材を当接前の状態で
示す斜視図である。
【図23】中空の凾渠を構成するPC部材を当接前の状
態で示す斜視図である。
【図24】当接面に互いに噛み合う段差を設けた部材を
示すもので、(a)はその連接前の状態で示す斜視図、
(b)は連接後の状態で示す断面図である。
【図25】当接面に互いに嵌まり合う凹条と凸条を設け
た部材を連接前の状態で示す斜視図である。
【図26】当接面に互いに嵌まり合う窪みと突起を設け
た部材を示す斜視図である。
【図27】当接面に互いに嵌まり合う凸条と凹条を設け
た部材を連接後の状態で示す断面図である。
【図28】中空のPC部材を接合状態で示す断面図であ
る。
【図29】ソケット付き水路管を連接状態で示す断面図
である。
【図30】円形水槽を構成する部材の接合に本発明を適
用した例を示すもので、(a)は斜視図、(b)は縦断
面図である。
【図31】凾渠の折れ曲がり部を構成する2つのPC部
材を当接前の状態で示す斜視図である。
【図32】図31に示す部材を連接状態で示す上面図で
ある。
【図33】図32におけるX−X断面図である。
【符号の説明】
A,B…部材、C…充填材 11…端面、12…凹部、13…連接材、13a…枠体
(外側)、13b…枠体(内側)、13c…外側部分、
13d…内側部分、13e…ツマミ、13E…中空部、
14…係止突起、15…充填口、16…充填パイプ、1
7…充填口 21…端面、22…凹所、23…排気口、24…排気パ
イプ 30…本型枠、31…型枠部材、32…ボルト、33…
ナット、34…型枠部材、35…蝶番、36…クラン
プ、37…軸、38…据付け板、39…連結棒、40…
ピン、41…ピン孔、42,42a…枠体、43…係着
部、44…係止部、45…取付部材、46,46a…型
枠部材、47,47a…ボルト、48,48a…ナット 51…取付部材、52…型枠部材、53…軸、54…ナ
ット、55…拡大部分、56…ピン、57…据付け板、
58…蝶番、59…拡大棒、60…据付け板、61…バ
ネ、62…係着部、63…係着部、64…凹凸 70…ピン、71…型枠部材、72…可撓性型枠、73
…据付け板、74…軸、75…係着部、76…取付け
板、77…ボルト、78…型枠部材、79…係止部、8
0…ピン、81…据付け板 90…連接材、91…連接材、92…充填口、93…排
気口 101…端面、102…段差、103…連接材、104
…充填口、105…凹条、106…窪み 111…端面、112…段差、113…凹部、114…
排気口、115…凸条、116…突起 121…凸条、131…凹条 140…端面、141…カラー部材、142…止水材、
143…凹凸 150 底板、151,152 ブロック体

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の部材の端面にアリ溝状又は矩形溝
    状の凹部を形成して該凹部に連接材をその一部分が端面
    から突き出る状態で嵌着し、この一方の部材の端面を他
    方の部材の端面と向かい合わせ、前記連接材により当接
    部位の止水及び連接をなすことを特徴とする部材の連接
    構造。
  2. 【請求項2】 前記他方の部材として、その端面におけ
    る前記一方の部材の連接材が当接する部位に凹所又は凹
    部を形成してなる部材を使用した請求項1に記載の部材
    の連接構造。
  3. 【請求項3】 前記連接材として外側に枠体を備えた二
    重構造のものを使用した請求項1又は2に記載の部材の
    連接構造。
  4. 【請求項4】 前記連接材として中空部を有するものを
    使用し、その中空部内に充填材を充填することによって
    当該連接材を前記一方の部材の凹部に嵌着してなる請求
    項1,2又は3に記載の部材の連接構造。
  5. 【請求項5】 前記連接材として中空部を有するものを
    使用し、その中空部内に充填材を充填することによって
    当該連接材を前記他方の部材の凹部に嵌着してなる請求
    項2,3又は4に記載の部材の連接構造。
  6. 【請求項6】 部材の端面にアリ溝状又は矩形溝状の凹
    部を形成する方法であって、凹部に対応する形状の型枠
    部材を使用してコンクリートを打設し、コンクリート硬
    化後に前記型枠部材の少なくとも一部の変形を利用して
    脱型することを特徴とする部材の凹部形成方法。
  7. 【請求項7】 前記型枠部材の底部を押し付けるための
    軸又は同底部を押し付けるための据付け板を先端に備え
    た軸の動きにより前記型枠部材の変形を行うようにした
    請求項6に記載の部材の凹部形成方法。
  8. 【請求項8】 前記型枠部材の底部を引き上げるための
    軸又は同底部を引き上げるための据付け板を先端に備え
    た軸の動きにより前記型枠部材の変形を行うようにした
    請求項6に記載の部材の凹部形成方法。
  9. 【請求項9】 凹部を形成する枠体を前記型枠部材の外
    側に剥離可能な状態で嵌着しておき、脱型時に前記枠体
    を部材の中に残すようにした請求項7又は8に記載の部
    材の凹部形成方法。
  10. 【請求項10】 前記型枠部材の先端を軸により固定
    し、その固定状態で該型枠部材内に空気又は液体を充填
    して膨張させた後で、空気又は液体を抜くことにより前
    記型枠部材の変形を行うようにした請求項6に記載の凹
    部形成方法。
  11. 【請求項11】 凹部を形成する枠体を前記型枠部材の
    外側に剥離可能な状態で嵌着しておき、脱型時に前記枠
    体を部材の中に残して枠体付き凹部を形成するようにし
    た請求項10に記載の部材の凹部形成方法。
  12. 【請求項12】 部材の端面にアリ溝状又は矩形溝状の
    凹部を形成する方法であって、凹部に対応する形状の型
    枠部材を使用してコンクリートを打設し、コンクリート
    硬化後に前記型枠部材を枠体として残すことにより枠体
    付き凹部を形成することを特徴とする部材の凹部形成方
    法。
  13. 【請求項13】 前記枠体として腹部が分厚くなった型
    枠部材を使用した請求項12に記載の部材の凹部形成方
    法。
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