JPH10316822A - 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩素化塩化ビニル系樹脂組成物

Info

Publication number
JPH10316822A
JPH10316822A JP12714997A JP12714997A JPH10316822A JP H10316822 A JPH10316822 A JP H10316822A JP 12714997 A JP12714997 A JP 12714997A JP 12714997 A JP12714997 A JP 12714997A JP H10316822 A JPH10316822 A JP H10316822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl chloride
chloride resin
chlorinated vinyl
resin composition
chlorinated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12714997A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tomita
博司 富田
Masaharu Kato
雅治 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP12714997A priority Critical patent/JPH10316822A/ja
Publication of JPH10316822A publication Critical patent/JPH10316822A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐ソルベントクラック性に優れた塩素化塩化
ビニル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 塩素化度60〜71重量%である塩素化
塩化ビニル系樹脂及び、粒径が0.01〜0.3μmで
ある酸化チタンからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素化塩化ビニル
系樹脂管、継手等を溶剤の存在下で接合する際に発生す
る応力亀裂割れ(以下、ソルベントクラックという)を
改良した塩素化塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、塩素化塩化ビニル系樹脂は、
塩化ビニル系樹脂のもつ耐薬品性、耐侯性、電気絶縁性
等の優れた特性を活かしながら、塩化ビニル系樹脂を後
塩素化することにより、耐熱性を大幅に向上させたもの
であるが、極性の強い塩素を多く含有するため、その成
形体は剛性が高く荷重下で大きな内部応力が発生する。
そのため、溶剤の存在する状況下でソルベントクラック
が発生し易いという欠点があった。
【0003】このソルベントクラックは、溶剤が成形体
に浸透することによって生じるものであり、クラックが
成長すると成形体の割れに発展する可能性があった。ソ
ルベントクラックを防止するために、例えば、特開昭5
5−767号公報には、塩化ビニル樹脂に対する耐ソル
ベントクラック性を改良した接着剤が開示されている。
しかしながら、耐ソルベントクラック性を改良した塩化
ビニル系樹脂組成物については、殆ど検討が行われてい
なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
解決するものであって、その目的とするところは、耐ソ
ルベントクラック性に優れた塩素化塩化ビニル系樹脂組
成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の塩素化塩化ビニ
ル系樹脂組成物は、塩素化度60〜71重量%である塩
素化塩化ビニル系樹脂100重量部、及び、粒径が0.
01〜0.3μmである酸化チタン0.1〜10重量部
からなることを特徴とする。
【0006】上記塩素化塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニ
ル系樹脂を後塩素化することにより得られる。上記塩化
ビニル系樹脂としては、従来から知られているものを使
用することができ、例えば、塩化ビニルの単独重合体;
塩化ビニルと、該塩化ビニルと共重合可能な不飽和結合
を有する重合性モノマーとの共重合体;塩化ビニル以外
の重合体に塩化ビニルをグラフトさせたグラフト共重合
体等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、二
種以上が併用されてもよい。
【0007】上記不飽和結合を有する重合性モノマーと
しては、特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン等のα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のビニルエステル類;ブチルビニルエ
ーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、ブチルアクリレート、フェニルメタクリレート等
の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチ
ルスチレン等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン等のハ
ロゲン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シク
ロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド類などが
挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、二種以上
が併用されてもよい。
【0008】上記塩化ビニルをグラフト共重合体する重
合体としては、特に限定されず、例えば、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素
共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体の他、ポリウレタン、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられ、これらは単独
で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0009】上記塩素化塩化ビニル系樹脂(以下、CP
VCという)としては、塩素化する前の塩化ビニル系樹
脂の平均重合度が、小さくなると成形物の物性が低下
し、大きくなると成形性が悪くなるので、塩素化前の塩
化ビニル系樹脂の平均重合度は、600〜1,400が
好ましく、より好ましくは700〜1,100である。
【0010】上記CPVCの塩素化度は、少なくなると
十分な耐熱性が得られず、多くなると成形性が悪くなる
ので、60〜71重量%に限定され、その塩素化方法
は、従来公知の水懸濁法、溶液塩素化法等種々の方法が
用いられる。これらの塩素化方法の中でも、工業的には
水懸濁法が特に好ましい。
【0011】本発明で用いられる酸化チタンの粒径は、
0.01〜0.3μmに制限される。粒径が、0.01
μm未満では取扱い性が悪くなり、0.3μmを超える
と成形体の衝撃強度が低下する。
【0012】上記酸化チタン粒子の表面には、必要に応
じて、アルミナ、シリカ等の処理が施されてもよい。
【0013】上記酸化チタン粒子の使用量は、少なくな
ると耐ソルベントクラック性が向上せず、多くなると衝
撃強度が低下し、さらに成形体の表面にプレートアウト
することにより表面性が悪くなるので、上記CPVC1
00重量部に対して、0.1〜10重量部である。
【0014】上記塩素化塩化ビニル系樹脂組成物には、
必要に応じて、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DO
P)、アジピン酸−2−エチルヘキシル(DOA)等の
可塑剤;ポリエチレン系ワックス、エステル系ワック
ス、ステアリン酸、モンタン酸系ワックス、カルシウム
ステアレート等の滑剤;MBS(メチルメタクリレート
−ブタジエン−スチレン共重合体)系強化剤、アクリル
系強化剤、塩素化ポリエチレン等の改質剤;ジメチル錫
メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジブチル錫マレー
ト、ジオクチル錫メルカプト、ジブチル錫ラウレート、
ジオクチル錫マレート等の熱安定剤;顔料;帯電防止
剤;難燃剤;加工助剤などが添加されてもよい。
【0015】上記塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を成形
するには、公知の方法が採用され、例えば、単軸又は二
軸押出機を用いる押出し成形法、射出成形法、圧縮成形
法等が挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1〜4、比較例1〜4)表1、2に示した所定
量の、塩素化塩化ビニル樹脂(徳山積水工業社製「HA
−54K」、平均重合度750、塩素化度66.5重量
%)、衝撃改質剤(呉羽化学工業社製「BTA−75
1」、MBS樹脂)、有機錫系安定剤(三共有機社製
「SNT−461K」)、ポリエチレン系滑剤(三井石
油化学社製「Hiwax220MP」)、エステル系滑
剤(理研ビタミン社製「SL−02」)、アクリル系加
工助剤(三菱レーヨン社製「メタブレンP−501
A」)、及び、酸化チタン(石原産業社製、平均粒径:
0.05、0.21、0.35μmの3種類)を、ヘン
シェルミキサー(内容量20リットル)で混合して塩素
化塩化ビニル系樹脂組成物を調製した。
【0017】上記実施例及び比較例で得られた塩素化塩
化ビニル系樹脂組成物につき、下記(1)〜(4)の性
能評価を行い、その結果を表1、2に示した。 (1)軟化温度 上記樹脂組成物を200℃のミキシングロールで約3分
間混練してシートを得た後、210℃、150kg/c
2 で4分間プレス成形して、厚さ3mmのプレス板を
作製した後、このプレス板につき、JIS K7206
に準拠してビカット軟化温度を測定した。 (2)衝撃強度 JIS K7211に準拠して、(1)と同様のプレス
板の0℃における耐衝撃性を3kg錘を用いた落錘衝撃
試験により測定した。
【0018】(3)耐ソルベントクラック性 上記樹脂組成物を8インチロールにて200℃で3分間
混練してシートを作製した後、シートを所定枚数重ねて
205℃、150kg/cm2 で3分間プレス成形し
て、厚さ1mmのプレス板を得た。このプレス板に、変
形ジグを用いて応力をかけ、0℃の溶剤雰囲気下で24
時間放置後、光学顕微鏡にてクラックの有無を観察し、
以下の基準によって判定した。 ○:クラックが全く発生しなかったもの △:クラックが若干発生したもの ×:クラックが多数発生したもの 尚、溶剤として、メチルエチルケトン(MEK)、テト
ラヒドロフラン(THF)をそれぞれ用いた。
【0019】(4)外観 上記耐ソルベントクラック性の評価で得られたプレス板
の外観を目視観察し、外観の良好なものを○、プレート
アウト等による外観不良のものを×、と評価した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
は、上述の構成であり、衝撃性、耐熱性、耐ソルベント
クラック性に優れるので、耐熱性、耐衝撃性が要求さ
れ、且つ溶剤の滞留し易い配管材料等に好適に使用する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素化度60〜71重量%である塩素化
    塩化ビニル系樹脂100重量部、及び、粒径が0.01
    〜0.3μmである酸化チタン0.1〜10重量部から
    なることを特徴とする塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
JP12714997A 1997-05-16 1997-05-16 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JPH10316822A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12714997A JPH10316822A (ja) 1997-05-16 1997-05-16 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12714997A JPH10316822A (ja) 1997-05-16 1997-05-16 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10316822A true JPH10316822A (ja) 1998-12-02

Family

ID=14952841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12714997A Pending JPH10316822A (ja) 1997-05-16 1997-05-16 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10316822A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011206949A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Toppan Printing Co Ltd 磁気カードおよびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011206949A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Toppan Printing Co Ltd 磁気カードおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10316822A (ja) 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
JP2001261910A (ja) 塩素化塩化ビニル樹脂組成物及びその成形品
JPH08113685A (ja) 耐熱性塩化ビニル系樹脂組成物
JP2001131374A (ja) 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
JPH10287782A (ja) 耐熱性塩化ビニル系樹脂組成物及び耐熱性塩化ビニル系樹脂溶接棒
JPH11181206A (ja) 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
JPH10296821A (ja) スプリンクラー配管用塩素化塩化ビニル樹脂管
JPH0827346A (ja) 後塩素化ポリ塩化ビニル樹脂組成物
JPH08269287A (ja) 耐熱性塩化ビニル系樹脂組成物
JP3068728B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JP2001182869A (ja) 耐熱性塩化ビニル樹脂管
JPH1143570A (ja) 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び射出成形体
WO2004096908A1 (ja) 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
JP2693681B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH07145287A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JP2002194099A (ja) 耐熱性塩化ビニル樹脂管
JPH0386746A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH07316374A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH07109393A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH0649304A (ja) 樹脂組成物
JP2890418B2 (ja) ガスバリヤ性複合材料
JP2002146196A (ja) 樹脂組成物
JPH1160862A (ja) 硬質用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH05230302A (ja) 樹脂組成物
JPH10298387A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物及び押出成形体