JPH1030929A - 角速度検出装置 - Google Patents

角速度検出装置

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JPH1030929A
JPH1030929A JP8186394A JP18639496A JPH1030929A JP H1030929 A JPH1030929 A JP H1030929A JP 8186394 A JP8186394 A JP 8186394A JP 18639496 A JP18639496 A JP 18639496A JP H1030929 A JPH1030929 A JP H1030929A
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JP
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voltage
signal
angular velocity
piezoelectric crystal
vibration
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JP8186394A
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Nobuyoshi Sugitani
伸芳 杉谷
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度に角速度を検出できる角速度検出装置
を提供する。 【解決手段】 第1圧電性結晶部4p、第1交流電圧を
印加することにより、第1圧電性結晶部4pがX軸方向
に沿って振動するように、第1圧電性結晶部4pに設け
られた少なくとも2つの電極4a,4b、第1圧電性結
晶部4pに機械的に結合した第2圧電性結晶部6p及び
第2圧電性結晶部6pに設けられた少なくとも2つの別
の電極6a,6cを有する振動子102と、第1圧電性
結晶部4pに設けられた電極4a,4b間に第1交流電
圧を印加することにより、第2圧電性結晶部6pに設け
られた別の電極間6a,6cに発生する第2交流電圧に
基づく信号の位相を検出する検出回路103aとを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コリオリの力を検
出することにより運動中の被検出体の角速度を検出する
角速度検出装置に関するものであり、特に、高精度に角
速度を検出する技術に関する。本発明の角速度検出装置
は、車両、航空機若しくは船舶等の移動体のナビゲーシ
ョンシステム若しくは姿勢制御又は撮像機器の手ブレ補
正等に適用され得る。
【0002】
【従来の技術】圧電振動子を備えた所謂圧電振動ジャイ
ロは、角速度検出装置の一種である。
【0003】このような圧電振動ジャイロは、特開平7
−91957号公報に記載されている。同公報の従来の
技術の欄には、正三角柱の振動体の3側面に圧電素子が
設けられた振動子を用いた圧電振動ジャイロが開示され
ている。この振動体を励振させながら、振動体の軸を中
心として圧電振動ジャイロを回転させると、振動体に回
転の角速度に応じたコリオリの力が働く。振動体に設け
られた圧電素子の2つからは、コリオリの力による圧電
素子の歪み量が電圧信号として出力される。それぞれの
圧電素子からの電圧信号には、コリオリの力による信号
成分に振動体無回転時の駆動信号の成分が重畳されてい
る。これらの圧電素子からの電圧信号は差動増幅器に入
力されるので、駆動信号の成分は相殺され、したがって
コリオリの力による信号成分、すなわち、圧電振動ジャ
イロの角速度を検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置では、温度等の装置外部の環境が変化した場合
に、振動体の励振振動の振幅が変化し、この振幅変化に
基づいてコリオリの力による信号成分が変化する。した
がって、従来の装置においては、コリオリの力に基づい
て検出される角速度の精度は十分とは言えない。
【0005】本発明は、このような課題に基づいてなさ
れたものであり、従来に比してさらに高精度の角速度検
出が可能な角速度検出装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するための角速度検出装置を提供する。本装置は、
所定の軸回りの回動運動を行う移動体や電子情報機器等
の被検出体に設けられ、この被検出体の角速度を検出す
る角速度検出装置を対象とする。
【0007】本装置は、振動する第1部分及び第1部分
に機械的に結合し、第1部分の振動の速度及び角速度の
大きさに依存して第1部分に働く力によって、この力の
方向に沿った振動成分を含む振動を行うことが可能な第
2部分を有する振動子と、第2部分に接続され、第2部
分の前記力に基づく振動成分に対応した交流信号成分及
び別の交流信号成分を含む交流信号の位相を検出する検
出手段とを備える。
【0008】第1部分が振動している状態で、被検出体
が所定の軸回りに回動すると、第1部分には、この振動
の速度及び被検出体の角速度の大きさに依存した力、す
なわち、コリオリの力が働く。第1部分は、振動してい
るので、この振動の速度に依存する力は周期的に方向が
変動し、したがって、第1部分はこの振動の方向と異な
る方向の振動成分の振動も行う。第2部分は、第1部分
に機械的に結合しているので、コリオリの力が第1部分
に働くことによって発生した振動成分は、第2部分に伝
達され、第2部分はこのコリオリの力の方向に沿った振
動成分を含む振動を行う。
【0009】検出手段は、第2部分に接続され、第2部
分の振動成分に対応した交流信号成分及び別の交流信号
成分を含む交流信号の位相を検出する。この交流信号の
位相は、第2部分の振動成分に対応した交流信号成分の
振幅、すなわち、第1部分に働いたコリオリの力の大き
さに依存して変化する。コリオリの力は、被検出体の角
速度に依存しているので、本装置によれば、被検出体の
角速度を検出することができる。
【0010】コリオリの力に依存しない第1部分の振動
の振幅は、温度等の環境が変わることによって変化す
る。この振幅の変化に伴って、交流信号の振幅は変化す
る。しかしながら、コリオリの力が働いていない状態
で、この第1部分の振動の振幅が変化しても、交流信号
の位相は殆ど変化しない。
【0011】また、本装置の第1部分は、圧電性結晶か
らなる第1圧電性結晶部と、交流電圧を印加することに
より、第1圧電性結晶部が所定方向に沿って振動するよ
うに、第1圧電性結晶部に設けられた少なくとも2つの
電極とを有し、第2部分は、圧電性結晶からなり、第1
圧電性結晶部に機械的に結合した第2圧電性結晶部と、
第2圧電性結晶部に設けられた少なくとも2つの別の電
極とを有し、検出手段によってその位相が検出される上
記交流信号は、別の電極間の電位差に対応した信号又は
この信号に上記別の交流信号成分が重畳された信号であ
ることが好ましい。
【0012】この場合、第1圧電性結晶部は、圧電性結
晶からできているので、この第1圧電性結晶部に設けら
れた電極間に交流電圧を印加することにより、第1圧電
性結晶部は逆圧電効果に基づき所定方向に沿って振動す
る。このとき、被検出体が所定の角速度で運動すると、
第1圧電性結晶部には、所定方向に沿った第1圧電性結
晶部の振動の速度及び被検出体の角速度に依存したコリ
オリの力が働き、第1圧電性結晶部は、所定方向と異な
る方向に沿って振動する。第2圧電性結晶部は、第1圧
電性結晶部に機械的に結合しているので、第2圧電性結
晶部には第1圧電性結晶部の振動が伝達され、第2圧電
性結晶部は所定方向と異なる方向に沿った振動成分を含
む振動を行う。
【0013】第2圧電性結晶部は圧電性結晶からできて
いるので、第2圧電性結晶部の振動に伴って、第2圧電
性結晶部に設けられた別の電極間には、圧電効果に基づ
く電位差が発生する。この電位差は、第2圧電性結晶部
のコリオリの力に基づく振動成分に対応した信号を含
む。この信号が、コリオリの力に基づかない振動成分を
上記別の交流信号成分として含んでいる場合は、上記交
流信号の位相は、コリオリの力に基づく交流信号成分の
振幅に応じて変化する。この信号が、コリオリの力に基
づかない交流信号成分を含んでいない場合は、この信号
に上記別の交流信号を重畳すれば、交流信号の位相は、
コリオリの力に基づく振動成分の信号の振幅に応じて変
化する。検出手段は、この交流信号の位相を検知するこ
とで、コリオリの力、すなわち、被検出体の角速度の大
きさを検出することができる。
【0014】第1及び第2の圧電性結晶部の温度特性が
変化すると、第1圧電性結晶部から第2圧電性結晶部に
伝達される雑音となる振動成分、すなわち、コリオリの
力に基づかない振動成分の振幅も変化する。このような
場合、交流信号の振幅は、雑音となる振動成分による信
号の振幅が変化することによって変化し、被検出体の角
速度が零の場合おいても、交流信号の振幅は変化する。
しかしながら、この場合において、交流信号の振幅は変
化するが、位相は変化しない。検出された位相は被検出
体の角速度に対応するので、本装置によれば、温度等の
環境が変化した場合においても、検出される角速度は殆
ど変化しない。
【0015】また、検出手段は、上記交流信号から方形
波電圧を生成する比較器を備え、この方形波電圧は所定
の方形波電圧と同期検波されることが好ましい。交流信
号は比較器によって方形波電圧に変換される。これらの
方形波電圧は、振幅情報を含まず、その繰り返し周期に
よって規定される位相情報のみを含む。したがって、方
形波電圧は所定の方形波電圧と同期検波されることによ
り、交流信号の位相情報のみを含む信号を出力する。こ
の位相情報は被検出体の角速度に対応する。したがっ
て、交流信号の振幅が変化しても、検出される被検出体
の角速度は殆ど変化しない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る角速度検出装
置の一形態について、添付の図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、同一要素には同一符号を用
いるものとし、重複する説明は省略する。
【0017】図1は、実施の形態に係る角速度検出装置
を示す。本装置は、支持台101の表面に一端で固定さ
れた振動子102及び支持台101の裏面に取付けられ
た処理回路103を備える。なお、以下の説明におい
て、支持台101の裏面から表面に向かう方向を「上」
方向と規定し、これと逆向きの方向を「下」方向と規定
する。
【0018】支持台101は、主表面S1及び主表面S
1に平行であってこの主表面S1から上方に所定距離離
隔した設置表面S2を有し、主表面S1と設置表面S2
とはその境界で段差を形成する。
【0019】振動子102はその一端に固定部1を有
し、固定部1は支持台101の設置表面S2に接着剤等
で固定されている。振動子102は、この固定部1、支
持台101と所定の間隔を保持しつつ設置表面S2から
主表面S1へ向かう方向へ固定部1から延びる支持棒
2、支持棒2によって支持された基体3、基体3から固
定部1に対して離れる方向に延びた一対の励振用振動片
4,5及び基体3から固定部1に近付く方向に延びた一
対の検出用振動片6,7からなる。
【0020】また、固定部1、支持棒2、基体3及び振
動片4〜7は、一体の圧電性結晶部材及びこの圧電性結
晶部材に取付けられた複数の電極から構成される。本実
施の形態に係る圧電性結晶部材の材料は水晶である。
【0021】なお、天然の水晶は、一般に柱状結晶であ
り、この柱状結晶の縦方向の中心軸はZ軸又は光軸と規
定され、Z軸を通り、柱状結晶の各表面に垂直に交わる
線はY軸又は機械軸と規定される。また、Z軸を通り、
この柱状結晶の縦方向の稜線と直交する線はX軸又は電
気軸と規定される。本振動子102に用いられる水晶
は、人工水晶であるが、その構造は天然の水晶と同じで
あるので、説明において、それぞれの軸の方向は上記規
定に従う。すなわち、振動子102の厚み方向をZ軸と
規定し、このZ軸に直交し、互いに垂直な軸をそれぞれ
X軸及びY軸と規定する。
【0022】以下、この規定に基づき、振動子102に
ついてさらに詳細に説明する。
【0023】固定部1は、設置台101の設置表面S2
に固定される下面を有する。下面は、その長手方向がX
軸に沿っており、X軸及びY軸によって各辺が規定され
る長方形形状を有している。下面に対向する上面も下面
と略同一形状である。なお、上面と下面との間に位置す
る固定部1の外表面を固定部1の側面と規定する。支持
棒2の一端は、固定部1の一側面に連続し、固定部1か
らY軸に沿って延びている。基体3は支持棒2の他端に
連続し、X軸に沿って延びている。
【0024】図2は、図1に示した振動子102をA−
A線矢印の方向から見た振動子102の断面図である。
【0025】第1励振用振動片4は、基体3の一端から
Y軸に沿って固定部1から離れる方向に延びており、図
1及び図2に示すように、圧電性結晶からなる圧電性結
晶部4pと、圧電性結晶部4pの各側面に固定された上
面電極4a,4d、下面電極4c,4f、右面電極4b
及び左面電極4eとから構成される。
【0026】圧電性結晶部4pのY軸に垂直な断面は、
四辺によって規定される概略長方形である。なお、説明
において、概略長方形とは、数学上に規定される厳密な
長方形を意味せず、圧電性結晶部4p製造時のエッチン
グに起因して正確な長方形が形成できない場合、例え
ば、四辺のうちの一辺が屈曲して五角形になったものも
概略四角形と規定する。圧電性結晶部4pは、これらの
四辺をそれぞれ含み、Y軸に平行な四側面を有する。こ
れらの圧電性結晶部4pの側面のうち、下面は支持台1
01の主表面S1に空間を介して対向し、上面は圧電性
結晶部4pの下面に対向する。また、圧電性結晶部4p
の残りの二側面は上面及び下面に垂直であり互いに対向
している。これらの二側面のうち、振動片4の先端方向
から見たときに右側に位置するものを右側面、左側に位
置するものを左側面と規定する。
【0027】上面電極4a,4dは、それぞれ、圧電性
結晶部4pの上面のみに互いに物理的に分離して形成さ
れ、基体3とこの振動片4との境界近傍から振動片4の
先端方向に延びている。下面電極4c,4fは、圧電性
結晶部4pの下面のみに互いに物理的に分離して形成さ
れ、基体3とこの振動片4との境界近傍から振動片4の
先端方向に延びている。右面電極4bは、圧電性結晶部
4pの右側面の一部を覆っている。
【0028】右面電極4bは、右側に位置する上面電極
4aと一定の間隔を保持しつつ、この上面電極4aの長
手方向に沿って、基体3と振動片4との境界近傍から振
動片4の先端方向に延びており、上面電極4aと物理的
に分離している。左面電極4eは、圧電性結晶部4pの
左側面の一部を覆っている。
【0029】左面電極4eも、左側に位置する上面電極
4dと一定の間隔を保持しつつ、この上面電極4dの長
手方向に沿って、基体3と振動片4との境界近傍から振
動片4の先端方向に延びており、上面電極4dと物理的
に分離している。また、左右側面の電極4b,4eは、
それぞれ、下面電極4c,4fとも一定の間隔を保持
し、物理的に分離している。
【0030】これらの電極4a〜4fは、圧電性結晶部
4pの全表面を覆う電極を形成した後、各電極間の領域
の電極を除去するのみで、これらの電極を物理的に分離
することができる。すなわち、これらの電極4a〜4f
は、フォトリソグラフィ技術のエッチング工程を用いる
ことにより分離できる。
【0031】第2励振用振動片5は、基体3の一端から
Y軸に沿って固定部1から離れる方向に延びており、図
1及び図2に示すように、圧電性結晶からなる圧電性結
晶部5pと、圧電性結晶部5pの各側面に固定された上
面電極5a,5d、下面電極5c,5f、右面電極5b
及び左面電極5eとから構成される。支持棒2の中心線
CLを含むYZ面と第2励振用振動片5との間の最短距
離は、この面と第1励振用振動片4との間の最短距離に
等しい。すなわち、励振用振動片4及び5は、支持棒2
に対して対称な位置に配置されている。
【0032】なお、第2励振用振動片5は、第1励振用
振動片4と同一の構造を有するので、その構造の詳細に
ついては説明を省略する。
【0033】次に、検出用振動片6及び7について説明
する。
【0034】図3は、図1に示した振動子102をB−
B線矢印の方向から見た振動子102の断面図である。
【0035】第1検出用振動片6は、基体3の一端から
Y軸に沿って固定部1に近付く方向に延びており、図1
及び図3に示すように、圧電性結晶からなる圧電性結晶
部6pと、圧電性結晶部6pの各角部を覆う右上電極6
a、右下電極6b、左上電極6c及び左下電極6dとか
ら構成される。第1検出用振動片6の長手方向は、第1
励振用振動片4の長手方向に一致しており、また、これ
らの振動片6及び4は、少なくともZ軸方向の振動が伝
わるようにその形状および重量等が調整されている。
【0036】圧電性結晶部6pのY軸に垂直な断面は、
四辺によって規定される概略長方形である。圧電性結晶
部6pは、これらの四辺をそれぞれ含み、Y軸に平行な
四側面を有し、圧電性結晶部6pの4つの角部は、それ
ぞれの四側面が交差することによって規定される。これ
らの圧電性結晶部6pの側面のうち、下面は支持台10
1の主表面S1に空間を介して対向し、上面は圧電性結
晶部6pの下面に対向する。また、圧電性結晶部6pの
残りの二側面は上面及び下面に垂直であり互いに対向し
ている。これらの二側面のうち、振動片4の先端方向か
ら見たときに右側に位置するものを右側面、左側に位置
するものを左側面と規定する。
【0037】右上電極6aは、圧電性結晶部6pの上面
と右側面とが交差することにより規定される角部のみを
覆っており、右下電極6bは、圧電性結晶部6pの下面
と右側面とが交差することにより規定される角部のみを
覆っている。また、左上電極6cは、圧電性結晶部6p
の上面と左側面とが交差することにより規定される角部
のみを覆っており、左下電極6dは、圧電性結晶部6p
の下面と左側面とが交差することにより規定される角部
のみを覆っている。それぞれの電極6a〜6dは、互い
に所定の間隔を保持しながら、基体3とこの振動片6と
の境界近傍から振動片6の先端方向に延びており、互い
に物理的に分離している。
【0038】図4は、図1に示した振動片6をC−C線
矢印の方向から見た振動片6の断面図である。
【0039】振動片6の質量が変化すると、振動片の固
有振動数は変化する。振動片6の先端側の電極の質量及
び形状変化は、根元側のそれよりも振動片6の固有振動
数に対する影響が大きい。また、先端側に働く応力は根
元側のそれよりも小さいので、振動片6の先端側の電極
の質量及び形状変化は、検出感度への影響が根元側に較
べて小さい。したがって、固有振動数調整のため、図1
及び図4に示すように、振動片6の重心位置よりも先端
側の右上電極6a及び左上電極6cは、その一部分がト
リミングにより除去された領域TRを有する。換言すれ
ば、振動片6の先端の右上電極6aと左上電極6cとの
間の間隔は、振動片6の根元側の間隔よりも広い。な
お、このような電極の除去は、レーザ加工機を用いて行
うことができる。
【0040】第2検出用振動片7は、基体3の一端から
Y軸に沿って固定部1に近付く方向に延びており、図1
及び図3に示すように、圧電性結晶からなる圧電性結晶
部7pと、圧電性結晶部7pの各角部を覆う右上電極7
a、右下電極7b、左上電極7c及び左下電極7dとか
ら構成される。支持棒2の中心線CLを含むYZ面と第
2検出用振動片7との間の最短距離は、この面と第1検
出用振動片6との間の最短距離に等しい。すなわち、こ
れらの検出用振動片6及び7は、励振用振動片4及び5
と同様に、支持棒2に対して対称な位置に配置されてい
る。
【0041】なお、第2検出用振動片7は、この振動片
7の先端側の電極が第1検出用振動片6のように除去さ
れていない。この点を除いて、第2検出用振動片7は、
第1検出用振動片6と同一の構造を有するので、その構
造の詳細については説明を省略する。また、各振動片4
〜7が安定して振動するように、振動子102は、内部
の圧力が大気圧よりも低く設定された密閉容器内に配置
されることが望ましい。
【0042】また、各圧電性結晶部4p,5p,6p,
7pの上面及び下面は、それぞれ、Z軸に対して垂直で
あることが望ましいが、Z軸に垂直な面から15°以下
の角度だけずれていてもよい。
【0043】次に、振動子102の励振及び角速度の検
出について説明する。
【0044】図5は、各振動片4〜7の電極4a〜4
f,5a〜5f,6a〜6d,7a〜7dの接続関係及
びこれらの電極に電気的に接続された処理回路103を
示す。
【0045】励振用振動片4の右側の上下面電極4a,
4c及び励振用振動片5の左面電極5eは、配線W1を
介して端子T1に電気的に接続されている。また、励振
用振動片4の右面電極4b及び励振用振動片5の左側の
上下面電極5d,5fは、配線W2を介して端子T2に
電気的に接続されている。
【0046】励振用振動片4の左面電極4e及び励振用
振動片5の右側の上下面電極5a,5cは、配線W3を
介して端子T3に電気的に接続されている。また、励振
用振動片4の左側の上下面電極4d,4f及び励振用振
動片5の右面電極5bは、配線W4を介して端子T4に
電気的に接続されている。
【0047】さらに、検出用振動片6の右上電極6a,
左下電極6d及び検出用振動片7の右下電極7b,左上
電極7cは、配線W5を介して端子T5に接続されてい
る。検出用振動片6の右下電極6b,左上電極6c及び
検出用振動片7の右上電極7a,左下電極7dは、配線
W6を介して端子T6に接続されている。なお、これら
の配線W1〜W6は、フォトリソグラフィ技術を用い、
図1に示した振動子102の支持棒2上の領域を通って
固定部1に至るように形成することが望ましい。
【0048】また、入力端子T1〜T6は処理回路10
3の入力側に電気的に接続され、処理回路103の出力
側には出力端子T7が電気的に接続されている。
【0049】処理回路103は、励振回路8、電流電圧
変換回路9,10、差動増幅回路11及び比較器12か
ら構成される励振駆動回路と、前記比較器12、比較器
17、移相回路18、同期検波回路19及び積分回路2
0から構成される検出回路(検出手段)103aとを備
える。さらに、処理回路103は、検出回路103aの
入力側に、電流電圧変換回路13,14、差動増幅回路
15及びミキサ回路16を備え、検出回路103aの出
力側に、オフセット調整回路21及び増幅回路22を備
えている。なお、比較器12は励振駆動回路及び検出回
路103aに兼用されている。
【0050】図6は、処理回路103の動作を説明する
ためのタイミングチャートであり、グラフ(c)及び
(f)〜(k)は、それぞれ、図5の節点C及びF〜K
の電圧波形を示す。以下、図6を参照しつつ、実施の態
様に係る角速度検出装置の動作について説明する。
【0051】励振回路8は、入力された交流電圧信号を
2つに分岐し、分岐された交流電圧信号の一方をインバ
ータを用いて反転させて出力する。分岐された交流電圧
信号の一方は端子T1に入力され、他方はインバータを
介さずに端子T2に入力される。端子T2に入力される
A点の電圧は、所定の繰り返し周波数の方形波電圧であ
る。端子T1に入力される電圧は、この電圧を反転させ
たものであるので、図5の励振用振動片4の右側の上面
電極4aと右面電極4bとの間には、図6(a)に示す
方形波電圧(第1交流電圧)が印加される。
【0052】なお、説明において、方形波電圧とは、そ
の立ち上がり及び立ち下がりの時間が零であって振幅が
一定である厳密なものではなく、その波形が回路の時定
数等により矩形から多少歪んだパルス波電圧であるもの
も方形波電圧と規定する。また、上記電極間に印加され
る第1交流電圧の波形は、振動片4の振動を開始させる
とともにその振動を持続させるものあれば正弦波等であ
ってもよい。
【0053】励振用振動片4に電圧が印加されると、逆
圧電効果に基づいて圧電性結晶部4pは分極し、X軸方
向に沿って屈曲する。本態様に係る励振用振動片4に
は、所定の繰り返し周波数の方形波電圧が印加されてい
るので、圧電性結晶部4pはX軸方向に沿って振動す
る。換言すれば、電極4a〜4cは、第1交流電圧であ
る方形波電圧が印加されることにより、X軸方向に沿っ
て屈曲するように圧電性結晶部4pに設けられている。
なお、繰り返すが、振動片5の構造は振動片4の構造と
同一であるので、端子T1及びT2に接続された電極5
e,5d,5f間に電圧が印加されると圧電性結晶部5
pもX軸方向に沿って振動する。
【0054】励振用振動片4が振動すると、振動片4の
左右側面中央領域及び上下面中央領域にに電荷が誘起す
る。左側面に誘起した電荷は左面電極4eを介して、上
下面に誘起した電荷は上下面電極4d及び4fを介し
て、それぞれ電流電圧変換回路9及び10によって電圧
信号に変換される。したがって、これらの電流電圧変換
回路9及び10からの出力が入力される差動増幅回路1
1では、電極4eと4dとの間の電位差に対応した交流
電圧を検知する。すなわち、電極4a,4c,5eに接
続された端子T1と電極4b,5d,5fに接続された
端子Tとの間に、図6(a)で示す方形波電圧を印加す
ることにより、それぞれの励振用振動片4及び5は、あ
る時間において図1の矢印V1及びV2に示すように、
X軸方向に沿って互いに逆方向に屈曲するように振動す
る。一方、電極4e,5a,5cに接続された端子T3
と電極4f,4d,5bに接続された端子T4との間の
電位差に対応する交流電圧は、差動増幅回路11によっ
て検出される。
【0055】励振用振動片4の振動によって電流電圧変
換回路9から出力された電圧は、図6(b)に示す正弦
波電圧であり、この電圧と逆位相の正弦波電圧が電流電
圧変換回路10から出力されるので、これらの正弦波電
圧が入力される差動増幅回路11からは、図6(c)に
示される正弦波電圧Vfが出力される。なお、図面記載
の便宜上、図6(c)の電圧波形の振幅は(b)の電圧
波形の振幅よりも小さく記載するが、図6(c)の電圧
波形の振幅は(b)の電圧波形の振幅よりも大きい。こ
こで、図6(a)に示す方形波電圧の立ち上がり時間の
位相を−90°とし、差動増幅回路11から出力される
励振用交流電圧Vfは、以下の式で与えられるものとす
る。
【0056】
【数1】 但し、Afは振幅、ωは交流電圧の角周波数、tは時間
である。
【0057】差動増幅回路11から出力された交流電圧
は、比較器12に入力される。比較器12は、所定の電
圧レベルよりも高い電圧信号が入力されたときにはハイ
レベルの電圧信号を出力し、所定の電圧レベルよりも低
い電圧信号が入力されたときにはローレベルの電圧信号
を出力する。差動増幅回路11からは、図6(c)に示
す所定の電圧レベルを振幅中心とする正弦波電圧が出力
されるので、比較器12からは、この正弦波電圧に同期
した方形波電圧が出力される。したがって、差動増幅器
11から出力された正弦波電圧は、比較器12によって
方形波電圧にパルス整形される。
【0058】励振回路8は、入力された方形波電圧の繰
り返し周期に対応してその極性を反転させて出力する。
したがって、励振回路8、振動子4及び5、電流電圧変
換回路9及び10、差動増幅回路11及び比較器12
は、フィードバックループを構成し、このループは発振
条件を満たしているので、振動片4及び5はX軸方向に
沿って持続振動する。このフィードバックループでは、
比較器12によって振動片4及び5の振動の位相を検知
しながら、振動片4及び5を振動させる方形波を生成し
ているので、振動時の位相が安定する。この位相を基準
として用いれば、後述のコリオリの力によって発生した
電圧信号の位相を高い信頼性で検出できる。
【0059】励振用振動片対4及び5が速度VでX軸方
向に沿って振動している状態で、図1の矢印Ωで示す方
向に振動子102が回転させられると、励振用振動片4
及び5には、Z軸方向に沿ってV×Ωに比例したコリオ
リの力が働き、励振用振動片4及び5は、それぞれZ軸
に沿った方向にも振動する。
【0060】一方、検出用振動片6及び7は、それぞれ
励振用振動片4及び5にZ軸方向の振動が伝わる程度に
機械的に結合しているので、励振用振動片4及び5のZ
軸方向の振動に伴って検出用振動片6及び7がZ軸に沿
って振動する。なお、図1の矢印V3及びV4で示すよ
うに、検出用振動片6及び7は、互いに逆位相、すなわ
ち、振動中の任意の時間における各振動片6及び7のZ
軸方向の速度ベクトルが互いに逆向きになるように振動
する。
【0061】検出用振動片6及び7が、コリオリの力に
起因してZ軸方向に屈曲して振動すると、圧電効果によ
り、図5に示す検出用振動片6,7の圧電性結晶部6
p,7pの全ての角部に電荷が発生する。これらの電荷
は角部を覆う電極6a〜6d及び7a〜7dによって効
率的に検知されるので、各電極間の電位差は高精度に検
出される。
【0062】検出用振動片6の右上電極6aで覆われた
角部に発生した電荷は、電流電圧変換回路13によって
電圧信号に変換され、左上電極6cで覆われた角部に発
生した電荷は、電流電圧変換回路14によって電圧信号
に変換される。これらの電圧信号は、差動増幅回路15
に入力されるので、差動増幅回路15からは電極6a及
び6c間の電位差に対応した信号を含む電圧信号が出力
される。
【0063】この電位差は、コリオリの力による検出用
振動片6の屈曲に基づいて発生したものであるので、こ
の電位差に対応する信号を検知すれば、コリオリの力、
すなわち、振動子102に働いた回転角速度を検出する
ことができる。
【0064】また、検出用振動片7の右上電極7aで覆
われた角部に発生した電荷は、電流電圧変換回路14に
よって電圧信号に変換され、左上電極7cで覆われた角
部に発生した電荷は、電流電圧変換回路13によって電
圧信号に変換される。検出用振動片7から出力されたこ
れらの電圧信号も、差動増幅回路13に入力されるの
で、差動増幅回路15から出力される電圧信号には、電
極7a及び7c間の電圧に対応した信号成分も含まれ
る。
【0065】検出用振動片6の残りの角部を覆う電極6
d及び6bからの信号は、それぞれ電極6a及び6cか
らの信号に重畳され、検出用振動片7の残りの角部を覆
う電極7d及び7bからの信号は、電極7a及び7cか
らの信号にそれぞれ重畳される。したがって、これらの
重畳により、雑音成分に対するコリオリの力に基づく電
圧成分の強度は高くなるので、これらの重畳により、本
装置による角速度の検出精度はさらに高くなる。
【0066】したがって、差動増幅回路15は、圧電性
結晶部4p及び5pに設けられた電極4a〜4f,5a
〜5f間に第1交流電圧Vfを印加することにより、圧
電性結晶部6p及び7pに設けられた別の電極6a〜6
d,7a〜7d間に発生する電位差に対応する第2交流
電圧Voを出力する。
【0067】図6(e)は、差動増幅回路15から出力
される第2交流電圧である交流電圧Voのうち、コリオ
リの力に基づく交流電圧の成分を示す。すなわち、コリ
オリの力に基づく交流電圧Vsは、以下の式で与えられ
る。
【0068】
【数2】 但し、Asは定数、Ωは角速度、Φsは位相である。
【0069】振動片4〜7の断面形状は、上述のエッチ
ングの不完全性に基づいて完全な長方形にならない場合
が多く、その断面形状は重心を含むYZ面に対して対称
ではない。ここで、励振用振動片4及び5はX軸方向に
沿って振動させているが、振動片4及び5の振動は、そ
の形状の異方性又は非対称性に基いてZ軸方向に沿った
漏れ振動成分を有する。検出用振動片6及び7はZ軸方
向の振動が伝わる程度に励振用振動片4及び5に機械的
に結合しているので、この漏れ振動は、励振用振動片4
及び5から検出用振動片6及び7に伝達される。図6
(d)は、差動増幅回路15から出力される交流電圧V
oのうち、漏れ振動に基づく交流電圧Vnの成分を示す。
すなわち、漏れ振動に基づく交流電圧Vnは、以下の式
で与えられる。
【0070】
【数3】 但し、Anは振幅、Φnは位相である。
【0071】この漏れ振動に基づく交流電圧Vnは、図
6(c)に示す励振用振動片4及び5から出力された交
流電圧Vfと位相がΦnずれている。なお、Z軸方向に沿
った漏れ振動に基づく交流電圧Vnの振幅Anは、Z軸方
向に沿ったコリオリの力に基づく交流電圧Vsの振幅As
×Ωよりも大きい。
【0072】差動増幅回路15からは、図6(e)のコ
リオリの力に基づく交流電圧Vsに、図6(d)に示す
漏れ振動成分に基づく交流電圧Vnが重畳された第2交
流電圧Voが出力される。図6(f)は、差動増幅回路
15から出力される第2交流電圧Voを示し、以下の式
で与えられる。
【0073】
【数4】 但し、Aoは振幅、Φoは位相である。
【0074】ここで、周囲の温度が一定の場合、差動増
幅回路11から出力される励振用交流電圧Vfの振幅Af
が変化すると、漏れ振動による交流電圧Vnの振幅A
nは、励振用交流電圧Vfの振幅Afに比例して変化す
る。しかしながら、励振用交流電圧Vfの振幅Afが変化
しても、漏れ振動による交流電圧Vnの位相Φnは殆ど変
化しない。
【0075】コリオリの力が振動片4及び5に加わって
いない状態、すなわち、角速度Ω=0の状態では、式4
から明らかなように、検出用交流電圧Voは漏れ振動に
よる交流電圧Vnに一致する。上述のように、励振用交
流電圧Vfの振幅Afが変化しても、漏れ振動による交流
電圧Vnの位相Φnは変化しないので、角速度Ω=0の状
態では、励振用交流電圧Vfの振幅Afが変化しても、検
出用交流電圧Voの位相Φoは変化しない。換言すれば、
差動増幅回路15から出力される検出用交流電圧Vo
振幅Aoは変化するが、その位相Φoは変化しない。
【0076】一方、励振用振動片4及び5にコリオリの
力が働いたときには、差動増幅回路15から出力される
検出用交流電圧Voの振幅Ao及び位相Φoが変化する。
したがって、この検出用交流電圧Voの位相Φoを検知す
れば、コリオリの力に基づく被検出体の角速度を検出す
ることができる。
【0077】なお、差動増幅回路15から出力される交
流電圧Voの位相Φoの変化の線形性は、コリオリの力に
基づく交流電圧信号Vsに重畳される信号の振幅が大き
く位相差が大きいほど高い。したがって、本装置では、
このような信号、すなわち、コリオリの力に基づく交流
電圧信号Vsに比較して振幅が大きく、位相が90°ず
れた励振用交流電圧信号Vfを、ミキサ回路16によっ
て検出用交流信号Voに重畳する。なお、漏れ信号は製
造誤差又は温度により変化するが、この変化に対して振
幅の大きな励振用の交流電圧信号Vfの変化は小さい。
したがって、ミキサ回路16により重畳された信号は安
定度が高く、検出出力が安定する。
【0078】ミキサ回路16は、図6(c)に示す励振
側の差動増幅回路11から出力された励振用交流電圧信
号Vfの一部と、検出側の差動増幅回路15から出力さ
れた検出用交流電圧信号Voとを合成する。ミキサ回路
16からの出力電圧Vtを図6(g)に示す。このミキ
サ回路16から出力された交流電圧信号Vtの位相は、
コリオリの力に基づく交流電圧Vsの振幅As×Ωに略比
例して変化する。この交流電圧信号Vtは以下の式で与
えられる。
【0079】
【数5】 但し、Atは振幅、Φtは位相である。
【0080】ミキサ回路16から出力された交流電圧信
号は、比較器17に入力される。比較器17は、所定の
電圧レベルよりも高い電圧信号が入力されたときにはハ
イレベルの電圧信号を出力し、所定の電圧レベルよりも
低い電圧信号が入力されたときにはローレベルの電圧信
号を出力する。ミキサ回路16からは、第2交流電圧V
oに基づく信号、すなわち、所定の電圧レベルを振幅中
心とする交流電圧Vtが出力されるので、比較器17か
らは、この交流電圧Vtに同期した方形波電圧が出力さ
れる。図6(h)は、比較器17から出力された方形波
電圧を示す。
【0081】一方、励振側の比較器12から出力された
方形波電圧は、移相回路18に入力され、図6(i)に
示すように、その位相が図6(c)の交流電圧Vfに対
して90°ずらされる。励振側の比較器12から出力さ
れた第1方形波電圧と検出側の比較器17から出力され
た第2方形波電圧は、同期検波回路19に入力され、こ
れらの方形波電圧は図6(j)に示すように掛合わされ
る。
【0082】これらの第1及び第2方形波電圧は振幅情
報を含まずその繰り返し周期によって規定される位相情
報のみを含む。したがって、第2方形波電圧は第1方形
波電圧と同期検波されることにより、第2交流電圧に基
づく信号の位相情報のみを含む信号を出力する。すなわ
ち、方形波電圧は振幅情報が除去されており、位相情報
のみを含んでいる。処理回路103を構成する増幅器の
増幅率、コンデンサの容量、抵抗の抵抗値等が変化する
と、第2交流電圧に基づく交流電圧信号(g)の振幅が
変化する。しかしながら、第1及び第2方形波電圧は振
幅情報を含んでいないので、処理回路103の信号雑音
比を向上させることができ、最終的に検出される被検出
体の角速度の検出精度を向上させることができる。
【0083】上記処理回路103を構成する素子の特性
は温度等により変化する。したがって、本処理回路10
3では、第2交流電圧に基づく信号を第2方形波電圧に
変換し、これと第1方形波電圧とを比較しているので、
処理回路103の検出出力が温度変化に対して変化しな
い。また、本装置は、この構成を用いているので、特定
の温度補償回路を用いる必要がなく、装置を安価に製造
することができる。
【0084】同期検波回路19から出力された交流電圧
信号の直流成分は、ミキサ回路16から出力された交流
電圧信号の位相、すなわち、コリオリの力に基づく交流
電圧信号Vsの振幅As×Ωに略比例して変化する。した
がって、同期検波回路19から出力された交流電圧信号
を積分回路21に入力すれば、コリオリの力に依存して
変化する直流電圧信号を得ることができる。なお、同期
検波回路19から出力される方形波の振幅を1としてゼ
ロクロスしているとすると、出力Vyは以下の式で与え
られる。
【0085】
【数6】
【0086】なお、被検出体の角速度が0のときに、増
幅回路22から出力される直流電圧信号が2.5Vとな
るように、オフセット調整回路21は調整される。した
がって、被検出体の角速度に依存した直流電圧信号が出
力端子T7から出力される。
【0087】以下、本実施例に係る装置の更なる利点に
ついて説明する。
【0088】図7は、励振用振動片4又は5のX軸及び
Z軸方向の振動のQ値の周波数特性を示すグラフであ
る。
【0089】励振用振動片4又は5のX軸方向の振動の
周波数が、振動片4のX軸方向の固有振動数fxに一致
したときにX軸方向の振動(水平振動)AのQ値が最も
高くなり、したがって、振動片4のX軸方向の振動は、
最も大きな振幅で振動する。一方、励振用振動片4のZ
軸方向の振動の周波数が、振動片4のZ軸方向の固有振
動数fzに一致したときにはZ軸方向の振動(垂直振
動)BのQ値が最も高くなり、したがって、振動片4の
Z軸方向の振動は、最も大きな振幅で振動する。
【0090】ここでは、振動片4を周波数fxでX軸方
向に振動させたときのQ値(Qm)に対するこの周波数
xで振動片4がZ軸方向に振動するときのQ値(Q1
の比率を伝達効率ηとする。振動片4のX軸方向の固有
振動数fxとZ軸方向の固有振動数fzが一致する場合、
すなわち、周波数差fz−fx=0の場合には、伝達効率
ηは最大となり、振動片4のX軸及びZ軸方向に沿った
振動の振幅を双方とも最大にすることができる。また、
それぞれの方向の固有振動数fx及びfzが互いに離れる
ほど伝達効率ηは低下し、X軸方向の振動の振幅を最大
とする周波数fxで振動片4を振動させたときにおい
て、Z軸方向の振動の振幅は低下する。振動片4のX軸
方向の振動のQ値の周波数特性は、温度依存性を有し、
Z軸方向のそれと異なるので、伝達効率ηは温度によっ
て変化する。
【0091】励振用振動片4をX軸方向に沿って振動さ
せているとき、振動片4の形状の異方性又は非対称性等
に基づいて漏れ振動が誘起する。Z軸方向の振動の振幅
は、伝達効率ηに依存するので、温度変化によって伝達
効率ηが大きくなると、漏れ振動の振幅は大きくなる。
すなわち、温度変化による漏れ振動の影響を低減させる
ためには、X軸方向とZ軸方向の固有振動数を異ならせ
た方が良いが、この場合にはコリオリの力によるZ軸方
向の振動成分の振幅も小さくなる。一方、コリオリの力
による振動の振幅を増加させるためには、X軸方向とZ
軸方向の固有振動数を近づけた方が好ましいが、この場
合には漏れ振動による振動成分の振幅が大きくなる。
【0092】図8は、漏れ振動によるXZ平面内の振動
片4の重心の動きを説明する図である。漏れ振動による
交流電圧Vnは、励振用振動片4がX軸と所定の角度で
交差する方向に沿って実線矢印L1に示すような往復直
線運動することによって発生した交流電圧Vnxと、励振
用振動片4及び5が実線矢印E1に示すようなX軸に一
致した長軸を有する楕円運動をすることによって発生し
た交流電圧Vnzの合成電圧と考えられる。
【0093】すなわち、交流電圧Vnx及びVnzは以下の
式で表される。
【0094】
【数7】 但し、knxは定数、kofは伝達効率ηが0のときの振幅
nxの値である。
【0095】
【数8】
【0096】但し、knzは定数、kofzは伝達効率ηが
0の時、形状の非対称性によって発生する上記往復直線
運動によって誘起される電圧の振幅Anzの値である。
【0097】なお、上記(式2)の定数Asは、以下の
式で与えられる。
【0098】
【数9】
【0099】伝達効率ηが増加すると漏れ振動のZ軸方
向に沿った成分は大きくなるので、上記往復直線運動及
び楕円運動は、それぞれ、図8の実線矢印L1及びE1
に示される運動から点線矢印L1及びE1に示される運
動に変化し、漏れ振動は図9の実線矢印C1から点線矢
印C1に示される運動に変化する。
【0100】したがって、伝達効率ηの変化に伴って、
漏れ振動によって発生する交流電圧Vnを構成する交流
電圧の振幅Anx及びAnzが変化し、漏れ振動による交流
電圧Vnの振幅Anが変化する。
【0101】上述の装置によれば、コリオリの力が励振
用振動片4及び5に加わっていない状態で、漏れ振動に
よる交流電圧Vnの振幅Anが変化しても、検出用交流電
圧Voの位相は変化しない。したがって、このような状
態において、温度等の環境の変化により伝達効率ηが変
化して振幅Vnが変化しても、また、励振用交流電圧Vf
の振幅Afが変化しても、本装置はコリオリの力、すな
わち、被検出体の角速度を正確に検出することができ
る。このように、本装置は伝達効率ηの変化に対して検
出出力があまり変らないので、X軸方向の固有振動数f
x及びfzを従来に比してさらに近づけて伝達効率ηを増
加させ、コリオリの力による振動の振幅を大きくするこ
とができ、したがって、検出出力の信号雑音比を向上さ
せることができる。なお、本実施例の装置によれば、振
動片4及び5の形状の異方性又は非対称性を改善すれ
ば、ミキサ回路16で混合される励振用交流電圧の割合
が高くなるので検出出力の精度をさらに向上させること
ができる。
【0102】図10は、コリオリの力が振動子102に
働いていない状態(Ω=0deg/sec)で、励振用振動片
4及び5の振動の振幅が変化したときの増幅回路22か
ら出力される直流電圧値を示すグラフである。なお、k
nz・η=5mVとし、Kofz=0、knx・η=3.5m
V、kof=11mVとする。センサの感度は15.3μ
Vである。図11は、この状態で、上記従来の装置から
出力される直流電圧値を比較として示すグラフである。
これらのグラフから明らかなように、上記従来の装置の
出力は、励振用振動片4及び5の振動の振幅の変化に伴
って変化するが、本装置の出力は変化しない。また、コ
リオリの力が励振用振動片4及び5に加わっている状態
においても、漏れ振動による交流電圧Vnの振幅変化に
よる検出用交流電圧Voの位相変化は小さいので、本装
置によれば、被検出体の角速度の検出精度を従来に比し
て向上させることができる。
【0103】なお、上記角速度検出装置を自動車等の被
検出体に搭載した場合には、必ずしも被検出体の回転中
心軸が支持棒2の中心線CLと一致するとは限らない
が、被検出体の運動に支持棒2の中心線CLを中心とす
る回転成分が含まれれば、被検出体の角速度は検出する
ことができる。
【0104】図12は、角速度と検出出力の関係を示す
グラフである。自動車用の角速度検出装置では、一般に
5Vの単一電源を使用している。角速度検出装置は、自
動車の例えばヨーイングを検出して、この検出出力を車
体の姿勢制御に用いる。走行中の自動車の進行方向が変
化すると、角速度検出装置で検出される角速度が変化す
る。検出される角速度が零のとき、角速度検出装置は所
定レベルの電圧値を出力する。ヨーイングの方向に応じ
て出力される電圧値はこの所定のレベルを基準として変
化する。したがって、自動車の走行中において予想され
る正方向の最大の角速度(Ωmax=100deg/sec)のと
きに、5Vに近い4Vを出力し、負方向の最大の角速度
−Ωmaxのときに、0Vに近い0.5Vを出力させれ
ば、5Vの単一電源で全ての大きさの角速度を検出する
ことができる。本実施の態様に係る角速度検出装置の出
力は、オフセット調整回路21によって、2.5Vが前
記所定のレベルとなるようにオフセット調整されている
ので、5Vの単一電源で角速度検出装置を駆動すること
ができる。
【0105】さらに、本装置の振動子102は、4つの
振動片4〜7を用いたが、これは、2つの振動片のみを
用い、それぞれの振動片に励振用の電極及び検出用の電
極を配置してもよく、また、本装置の圧電性結晶の材料
は、水晶を用いたが、これはLiTaO3等の圧電性結
晶を代りに用いてもよい。さらに、圧電性結晶の材料と
して、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等を用い、この
圧電性結晶を電極で挟んで金属等に貼り着けて振動片と
してもよい。
【0106】もちろん、上記2つの振動片のみを使用し
た振動子は、互いに平行に延びた2つの金属柱201,
202の側面にPZT圧電性結晶及び電極からなる圧電
体を貼り着けて構成してもよく、図13はこのような振
動子を振動片の長手方向に垂直な平面で切ったときの振
動片の断面及び各電極に接続された配線を示す。同図で
は振動片の励振に必要な圧電体203〜206が取付け
られた部分の断面のみを示すが、振動片の励振と検出と
は、圧電効果と逆圧電効果の違いのみであるので、金属
柱201,202の左右面に取付けられた電極203〜
206を上下面に取付け、これらの電極を図5に示した
コリオリの力検出用の端子T5及びT6に接続すれば、
上記実施の態様と同様の機能を奏する角速度検出装置を
提供することができる。
【0107】また、上記実施の態様に係る角速度検出装
置では、圧電性結晶部4p及び5pに設けられた電極4
a〜4f,5a〜5f間に印加される第1交流電圧は、
方形波電圧であるが、振動片4及び5の振動を開始させ
るとともにその振動を持続させるものあれば正弦波電圧
等であってもよい。
【0108】圧電性結晶部4p及び5pの振動に伴っ
て、圧電性結晶部4p及び5pに設けられた電極4a〜
4f,5a〜5f間には、圧電効果に基づく電位差が発
生する。上記実施の態様に係る角速度検出装置では、こ
の電位差に基づいて流れる電流を電圧に変換し、変換さ
れた電圧を差動増幅回路15で増幅し、第2交流電圧と
して出力したが、この電位差は、波形整形、増幅又は位
相変換等が行われてもよく、また、第2交流電圧は、こ
の電位差そのものであってもよい。
【0109】さらに、上記実施の態様に係る角速度検出
装置では、第2交流電圧に基づく信号には、コリオリの
力に基づく電圧成分Vs、漏れ振動に基づく電圧成分
n、励振の振動に対応した電圧成分Vfが含まれるが、
漏れ振動に基づく電圧成分Vn及び励振の振動に対応し
た電圧成分Vfは、どちらか一方の成分が含まれれば、
第2交流電圧に基づく信号の位相は変化する。また、コ
リオリの力に基づく電圧成分Vsに別の基準となる交流
電圧成分を重畳しても、重畳された電圧信号の位相は変
化し、この位相を検出することにより、コリオリの力を
検出することができる。
【0110】また、上記実施の態様の角速度検出装置で
は、第2方形波電圧と同期検波される第1方形波電圧
を、圧電性結晶部4p及び5pを励振させる交流電圧の
一部から生成したが、第1方形波電圧は、第2方形波電
圧の位相検知の基準となればよいので、例えば、基準と
なる別のクロックから第1方形波電圧を発生させてもよ
い。
【0111】以上、説明したように、本実施の態様に係
る角速度検出装置は、所定の軸回りの回動運動を行う被
検出体に設けられ、被検出体の角速度を検出する装置を
対象とし、振動する第1部分4及び第1部分4に機械的
に結合し、第1部分4の振動の速度V1及び角速度Ωの
大きさに依存して第1部分4に働く力によって、この力
の方向V3に沿った振動成分を含む振動を行うことが可
能な第2部分6を有する振動子102と、第2部分6に
接続され、第2部分6の前記力に基づく振動成分に対応
した交流信号成分(図6(e))及び別の交流信号成分
(図6(d)又は(c))を含む交流信号(図6
(g))の位相を検出する検出手段103aとを備え
る。
【0112】本装置によれば、環境変化に伴って、交流
信号(図6(g))の振幅は変化するが位相はあまり変
化しない。検出手段103aで検出される交流信号(図
6(g))の位相は、被検出体の角速度に対応する。し
たがって、本装置によれば、環境の変化が起こった場合
においても角速度を正確に検出できる。
【0113】さらに、第1部分4は、圧電性結晶からな
る第1圧電性結晶部4pと、交流電圧(図6(a))を
印加することにより、第1圧電性結晶部4pが所定方向
(X軸方向)に沿って振動するように、第1圧電性結晶
部4pに設けられた少なくとも2つの電極4a,4bと
を有し、第2部分6は、圧電性結晶からなり、前記第1
圧電性結晶部4pに機械的に結合した第2圧電性結晶部
6pと、第2圧電性結晶部6pに設けられた少なくとも
2つの別の電極6a,6cとを有し、検出手段103a
によってその位相が検出される前記交流信号は、前記別
の電極6a,6c間の電位差に対応した信号(図6
(f))又はこの信号(図6(f))に別の交流信号成
分(図6(c))が重畳された信号であることが好まし
い。
【0114】本装置によれば、検出手段103aは、交
流信号(図6(g))の位相を第2圧電性結晶部の圧電
効果に基づく信号を用いて検出する。第1及び第2の圧
電性結晶部の温度特性が変化した場合においても、交流
信号(図6(g))の位相はあまり変化しない。したが
って、本装置によれば、環境の変化が起こった場合にお
いても角速度を正確に検出できる。
【0115】また、検出手段103aは、交流信号(図
6(g))から方形波電圧(図6(h))を生成する比
較器17を備え、方形波電圧は所定の方形波電圧(図6
(i))と同期検波されることが好ましい。交流信号
(図6(g))は比較器17によって方形波電圧に変換
される。この方形波電圧(図6(h))は所定の方形波
電圧(図6(i))と同期検波されることにより、交流
信号(図6(g))の位相情報のみを含む信号を出力す
る。この位相情報は被検出体の角速度に対応する。した
がって、交流信号(図6(g))の振幅が変化しても、
検出される被検出体の角速度は変化しない。
【0116】さらに、本装置は、前記別の電極6a,6
c間の電位差に対応した信号(図6(f))に、上記別
の交流信号成分(図6(c))を重畳するミキサ回路1
6を備え、前記別の交流信号成分(図6(c))の振幅
は、前記別の電極6a,6c間の電位差に対応した前記
信号(図6(f))の振幅よりも大きいことが好まし
い。この場合、ミキサ回路16により、振幅の大きな信
号が上記別の交流信号成分(図6(c))として、信号
(図6(f))に重畳されるので、同期検波される交流
信号が安定し、最終的に検出される角速度の検出精度を
向上させることができる。
【0117】
【発明の効果】以上のように、本発明による角速度検出
装置によれば、第2部分の振動成分に対応する交流信号
成分を含む交流信号の振幅は、環境の変化によって変化
するが、その位相はあまり変化しない。この交流信号の
位相は、被検出体の角速度の大きさに依存する。検出手
段は、交流信号の位相を検出するので、検出される角速
度の検出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る角速度検出装置の斜
視図。
【図2】図1に示した振動子をA−A線矢印に沿って切
った断面図。
【図3】図1に示した振動子をB−B線矢印に沿って切
った断面図。
【図4】図1に示した振動片をC−C線矢印に沿って切
った断面図。
【図5】本発明の実施の形態に係る角速度検出装置のシ
ステムを示すブロック図。
【図6】角速度検出装置内の電圧波形を示す図。
【図7】振動片のQ値の周波数特性を示す図。
【図8】振動片の漏れ振動による重心位置の運動を各成
分に分解して示す図。
【図9】振動片の重心位置の運動を示す図。
【図10】実施の形態に係る角速度検出装置の出力電圧
の振動片の振幅依存性を示す図。
【図11】比較となる角速度検出装置の出力電圧の振動
片の振幅依存性を示す図。
【図12】角速度と出力電圧の関係を示す図。
【図13】別の角速度検出装置の振動子の断面の端面
図。
【符号の説明】
4p…第1圧電性結晶部、4a,4b…電極、6p…第
2圧電性結晶部、6a,6c…別の電極、102…振動
子、103a…検出回路、17…比較器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の軸回りの回動運動を行う被検出体
    に設けられ、前記被検出体の角速度を検出する角速度検
    出装置において、 振動する第1部分及び前記第1部分に機械的に結合し、
    前記第1部分の振動の速度及び前記角速度の大きさに依
    存して前記第1部分に働く力によって、前記力の方向に
    沿った振動成分を含む振動を行うことが可能な第2部分
    を有する振動子と、 前記第2部分に接続され、前記第2部分の前記力に基づ
    く前記振動成分に対応した交流信号成分及び別の交流信
    号成分を含む交流信号の位相を検出する検出手段と、を
    備えることを特徴とする角速度検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の角速度検出装置におい
    て、 前記第1部分は、圧電性結晶からなる第1圧電性結晶部
    と、交流電圧を印加することにより、前記第1圧電性結
    晶部が所定方向に沿って振動するように、前記第1圧電
    性結晶部に設けられた少なくとも2つの電極とを有し、 前記第2部分は、圧電性結晶からなり、前記第1圧電性
    結晶部に機械的に結合した第2圧電性結晶部と、前記第
    2圧電性結晶部に設けられた少なくとも2つの別の電極
    とを有し、 前記検出手段によってその位相が検出される前記交流信
    号は、前記別の電極間の電位差に対応した信号又は前記
    信号に前記別の交流信号成分が重畳された信号であるこ
    とを特徴とする角速度検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の角速度検
    出装置において、 前記検出手段は、前記交流信号から方形波電圧を生成す
    る比較器を備え、前記方形波電圧は所定の方形波電圧と
    同期検波されることを特徴とする角速度検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006117225A (ja) * 2004-09-21 2006-05-11 Aisin Seiki Co Ltd センサの信号処理システム、及び挟み込み検出システム
JP2015184124A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 セイコーエプソン株式会社 物理量検出装置、電子機器及び移動体

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