JPH1030540A - エンジンの失火診断装置 - Google Patents

エンジンの失火診断装置

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JPH1030540A
JPH1030540A JP8186260A JP18626096A JPH1030540A JP H1030540 A JPH1030540 A JP H1030540A JP 8186260 A JP8186260 A JP 8186260A JP 18626096 A JP18626096 A JP 18626096A JP H1030540 A JPH1030540 A JP H1030540A
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JP
Japan
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value
ring gear
measurement
cylinder
signal
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JP8186260A
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Yoichi Kishimoto
洋一 岸本
Yoshihiro Inada
嘉宏 稲田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/009Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents using means for generating position or synchronisation signals
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
    • F02D41/1497With detection of the mechanical response of the engine
    • F02D41/1498With detection of the mechanical response of the engine measuring engine roughness
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M15/00Testing of engines
    • G01M15/04Testing internal-combustion engines
    • G01M15/11Testing internal-combustion engines by detecting misfire
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
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    • F02D2200/1015Engines misfires

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に1番気筒の基準位置信号の入力と所定ク
ランク角度毎の信号の入力のタイミングとが近いタイプ
のエンジンにおいても失火判定精度を高める。 【解決手段】 計測手段21は所定クランク角度毎の信
号をカウントすることによって燃焼行程に対応するクラ
ンク角度に要する時間を気筒別に計測し、この計測値の
気筒毎のバラツキを補正するための学習値を演算手段2
2が演算し、この学習値をエンジン停止後もバックアッ
プメモリ23が記憶する。この学習値で前記計測値を補
正した値の変動状態から失火判定手段24が失火判定を
行う。各気筒の基準位置信号の入力から計測開始点まで
に入力する所定クランク角度毎の信号数を計測手段25
が計測し、この信号数を複数気筒について記憶手段26
が記憶する。この複数気筒分の信号数の記憶値の合計と
この合計の1サイクル以上前の値との比較により計測区
間がずれたとき演算不許可手段28が学習値の演算を許
可しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエンジンの失火診
断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】失火によるクランクシャフトのトルク変
動を、リングギアに対向して設けた磁気ピックアップに
より周期変動として検出することで、失火したかどうか
の診断を行うものがある(特開平4−113244号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図2のa,
b,cの各区間は、リングギアの所定の歯数分に対応さ
せたものである。この所定の歯数分を磁気ピックアップ
によりカウントした時間を失火判定用クランク角度イン
ターバルTINTとするとき、リングギアの精度によっ
ては、クランクシャフトが一定速度で回転していなが
ら、a、b,cの各区間でTINTが同じでなく、この
TINTを用いて演算される失火パラメータに演算誤差
を生じ、これによって失火判定に誤診断が生じることが
あるので、特開平4−101071号公報では、リング
ギア精度の気筒別学習値を導入し、この気筒別学習値に
より対応する気筒のTINTを補正している。
【0004】特開平4−101071号公報ではその一
方で、イグニッションキーのオフからオンへの切換後
に、1番気筒のRef信号の入力より所定数のリングギ
アPos信号(磁気ピックアップにより得られるパルス
のこと)をカウントした時点を起点としてTINTの計
測を開始するようにしているので、1番気筒Ref信号
の初期位置が前回運転時とずれているときは、今回運転
時にTINT計測用のリングギアの歯位置が前回運転時
と大きく違っていることがある。
【0005】たとえば、図22の(a)、(b)に示す
前回運転時のものに対して、1番気筒Ref信号が、今
回運転時も図22の(a)に示す位置で立ち上がるので
あれば、今回運転時に計測されるTINTに対しても、
前回運転時にバックアップRAMに格納されている学習
値が精度のよい値を与える。
【0006】しかしながら、カムシャフトに設けたクラ
ンク角センサにより得ている1番気筒Ref信号には、
その立上がりの位置にクランク角で±数度といった比較
的大きなバラツキがあるので、今回運転時に図22の
(c)と(d)に示すように1番気筒Ref信号の立上
がりが遅れて、TINTの計測開始がリングギアの1歯
分ずれることがある。
【0007】このようにして1番気筒Ref信号の立上
がりが前回運転時より遅れることによって、TINT計
測用の歯位置が1歯分ずれたとすれば、もはや今回運転
時に計測されたTINTに対して、前回運転時にバック
アップRAMに格納されている学習値が精度のよい値を
与えなくなり、誤差の生じた学習値では失火判定に誤診
断が生じる可能性があるのである。
【0008】なお、1歯分といえどもその影響は大き
い。高回転域における失火による回転変動は0.1%の
オーダーになるので、高回転域ではリングギアの歯位置
が1歯分ずれただけでも誤診断が確実に生じてしまうの
である。この0.1%というオーダーは6気筒の場合で
あるが、気筒数がさらに増えればこのオーダーはさらに
小さくなり、誤診断の確率も高くなる。
【0009】そこで、前回運転時にバックアップされて
いる学習値を、今回運転時の診断に際してそのまま用い
てもよいものかどうか、つまり前回運転時のTINT計
測用リングギア歯位置と同じかどうかを運転開始毎にチ
ェックすることにより、誤診断を防止するようにした装
置(この装置を以下第1先願装置という。)を先に提案
した(特願平7−180218号参照)。
【0010】この第1先願装置では、たとえば次の手順
でTINT計測用リングギア歯位置の確認制御を行う。
【0011】1番気筒Ref信号の立上がりよりTI
NT計測開始点までのリングギアPos信号の数をリン
グギアPos信号位相モニター値RGPHS1として計
測する。
【0012】このRGPHS1を所定数CNTRGC
積算するとともに、積算回数のカウントを行い、積算値
を積算回数で割ることによってRGPHS1の平均値R
GISSAを計算する。
【0013】この平均値RGISSAと前回運転時の
バックアップ値RGISBUとの差を判定値RGISO
Kと比較し、|RGISSA−RGISBU|<RGI
SBUであれば、TINT計測用リングギア歯位置が前
回運転時と同一であると判断し、前回運転時に得ている
学習値(バックアップ値)をそのままTINT補正に用
いる。
【0014】これに対して|RGISSA−RGIS
BU|>RGISBUのときはTINT計測用リングギ
ア歯位置が前回運転時と同一でないと判断し、とりあえ
ずはTINT補正を行わない。このときは、前回運転時
に得ている学習値をクリアした後で再学習し、その再学
習値が収束したとき、その収束した再学習値を用いてT
INT補正を行う。
【0015】しかしながら、リングギアPos信号位相
モニター値を1気筒分だけしか計測せず、しかもそのリ
ングギアPos信号位相モニター値を所定の数サンプリ
ングし、その所定数の平均値に基づいてTINT計測用
リングギア歯位置が前回運転時よりずれているかどうか
をチェックする第1先願装置では、TINT計測用リン
グギア歯位置がずれているかどうかをチェックするまで
に相当の時間を要し、その間はTINT補正を行うこと
ができないため失火判定精度が低下してしまう。かとい
って、応答性を高めるため、リングギアPos信号位相
モニター値のサンプリング数を減らしたのでは、TIN
T計測用リングギア歯位置のずれチェックの信頼性が低
下する。
【0016】特に、1番気筒Ref信号の立上がりとリ
ングギアPos信号の入力タイミングとがもともと近い
タイプのエンジンでは、Ref信号とリングギアPos
信号とが異なるシャフトに同期して発生(リングギアP
os信号はクランクシャフトに同期して、またRef信
号はカムシャフトに同期して発生)する場合に、クラン
クシャフトとカムシャフトの振れによって1番気筒Re
f信号の立上がりがリングギアPos信号の入力タイミ
ングの前後に容易に移動してリングギアPos信号位相
モニター値が1歯分変化するので、TINT計測用リン
グギアの歯位置のずれチェックの判定精度を高めること
ができない。
【0017】そこで本発明は、複数気筒分のリングギア
Pos信号位相モニター値を計測し、その複数気筒分の
リングギアPos信号位相モニター値の合計とその合計
の1サイクル前の値との比較でTINT計測用リングギ
ア歯位置がずれているかどうかを判定することにより、
特に1番気筒Ref信号の立上がりとリングギアPos
信号の入力タイミングとがもともと近いタイプのエンジ
ンにおいても、失火判定精度を高めることを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図23に
示すように、所定クランク角度毎の信号をカウントする
ことによって燃焼行程に対応するクランク角度に要する
時間を気筒別に計測する手段21と、この計測値の気筒
毎のバラツキを補正するための学習値を演算する手段2
2と、この学習値をエンジン停止後も記憶するバックア
ップメモリ23と、前記計測値を前記バックアップメモ
リ23に記憶されている学習値で補正した値の変動状態
から失火判定を行う手段24とを備えるエンジンの失火
診断装置において、各気筒の基準位置信号の入力から前
記計測開始点までに入力する前記所定クランク角度毎の
信号数RGPHSを計測する手段25と、この信号数R
GPHSを複数気筒について記憶する手段26と、この
複数気筒分の信号数の記憶値の合計とこの合計の1サイ
クル以上前の値との比較により前記燃焼行程に対応する
クランク角度に要する時間の計測区間がずれたかどうか
を判定する手段27と、この判定結果より計測区間がず
れたときは前記学習値の演算を許可しない手段28とを
設けた。
【0019】第2の発明では、第1の発明において前記
所定クランク角度毎の信号がリングギアの歯位置に対応
した信号である。
【0020】第3の発明では、第2の発明において前記
燃焼行程に対応するクランク角度に要する時間を気筒別
に計測する手段が、特定気筒(たとえば1番気筒)の基
準位置信号の入力から前記リングギアの歯位置に対応し
た信号を第1の所定数CRING1カウントした点を前
記燃焼行程に対応するクランク角度に要する時間の起点
として定める手段と、この起点から前記リングギアの歯
位置に対応した信号が第2の所定数CRING2カウン
トされるまでの時間を前記燃焼行程に対応するクランク
角度に要する時間として計測する手段と、その計測終了
より前記リングギアの歯位置に対応した信号を第3の所
定数CRING3カウントするまで待機した後に次の気
筒の前記燃焼行程に対応するクランク角度に要する時間
を計測する手段と、この計測手段による計測終了後にこ
の計測手段による計測を繰り返す手段とからなる。
【0021】第4の発明は、図24に示すように、所定
クランク角度毎の信号をカウントすることによって燃焼
行程に対応するクランク角度に要する時間を気筒別に計
測する手段21と、この計測値の気筒毎のバラツキを補
正するための学習値を演算する手段22と、この学習値
をエンジン停止後も記憶するバックアップメモリ23
と、前記計測値を前記バックアップメモリ23に記憶さ
れている学習値で補正した値の変動状態から失火判定を
行う手段24とを備えるエンジンの失火診断装置におい
て、各気筒の基準位置信号の入力から前記計測開始点ま
でに入力する前記所定クランク角度毎の信号数RGPH
Sを計測する手段25と、この信号数を複数気筒につい
て記憶する手段26と、この複数気筒分の信号数の記憶
値の合計とこの合計の1サイクル以上前の値との比較に
より前記燃焼行程に対応するクランク角度に要する時間
の計測区間がずれたかどうかを判定する手段27と、こ
の判定結果より計測区間がずれたときは前記学習値の演
算を許可しない手段28と、前記計測区間がずれたとき
計測区間を前回運転時と同じ位置に強制的に戻す手段3
1と、この計測区間戻し手段31が計測区間を前回運転
時と同じ位置に戻したとき前記学習値の演算を許可しな
い手段28による学習値の演算不許可を解除する手段3
2とを設けた。
【0022】第5の発明では、第4の発明において前記
計測区間戻し手段31が計測区間を前回運転時と同じ位
置に戻したときそのタイミングより所定エンジン回転の
あいだ前記計測区間ずれ判定手段27による前記計測区
間がずれたかどうかの判定を許可しない。
【0023】第6の発明では、第4または第5の発明に
おいて前記所定クランク角度毎の信号がリングギアの歯
位置に対応した信号である。
【0024】第7の発明では、第6の発明において前記
燃焼行程に対応するクランク角度に要する時間を気筒別
に計測する手段が、特定気筒(たとえば1番気筒)の基
準位置信号の入力から前記リングギアの歯位置に対応し
た信号を第1の所定数CRING1カウントした点を前
記燃焼行程に対応するクランク角度に要する時間の起点
として定める手段と、この起点から前記リングギアの歯
位置に対応した信号が第2の所定数CRING2カウン
トされるまでの時間を前記燃焼行程に対応するクランク
角度に要する時間として計測する手段と、その計測終了
より前記リングギアの歯位置に対応した信号を第3の所
定数CRING3カウントするまで待機した後に次の気
筒の前記燃焼行程に対応するクランク角度に要する時間
を計測する手段と、この計測手段による計測終了後にこ
の計測手段による計測を繰り返す手段とからなる。
【0025】第8の発明は、第7の発明において前記計
測区間を前回運転時と同じ位置に戻す手段31が、各気
筒の基準位置信号の入力から前記燃焼行程に対応するク
ランク角度に要する時間の計測開始点までの前記リング
ギアの歯位置に対応した信号の数RGPHSの平均値を
計算する手段と、この平均値と前回運転時のこの平均値
のバックアップ値との差の絶対値を判定値RGISOK
と比較する手段と、この比較結果よりその差の絶対値が
判定値RGISOKを超える場合に前記平均値が前記バ
ックアップ値より小さいときはその直後に1回だけ前記
第2の所定数CRING2を前記平均値と前記バックア
ップ値との差の絶対値だけ大きくし、前記差の絶対値が
判定値RGISOKを超える場合に前記平均値が前記バ
ックアップ値より大きいときはその直後に1回だけ前記
第2の所定数CRING2を前記平均値と前記バックア
ップ値との差の絶対値だけ小さくする手段とからなる。
【0026】
【発明の効果】燃焼行程に対応するクランク角度に要す
る時間の計測区間がずれたかどうかをチェックするに
は、第1先願装置のように、1気筒分の基準位置信号の
入力から時間計測開始点までに入力する所定クランク角
度毎の信号数RGPHSとその同じ気筒の1サイクル以
上前の値とを比較すれば足りるのであるが、特に1番気
筒の基準位置信号の入力タイミングと所定クランク角度
毎の信号の入力タイミングとがもともと近いタイプのエ
ンジンでは、基準位置信号と所定クランク角度毎の信号
とが異なるシャフトに同期して発生(たとえばクランク
シャフトの回転に同期して基準位置信号が、またカムシ
ャフトに同期して所定クランク角度毎の信号が発生)す
る場合に、クランクシャフトとカムシャフトの振れによ
って1番気筒の基準位置信号の入力タイミングが所定ク
ランク角度毎の信号の入力タイミングの前後に移動して
前記信号数が安定せず、これによって計測区間がずれた
かどうかの判定精度を高めることができない。
【0027】これに対して、第1と第4の各発明では、
複数気筒分の信号数を用いて計測区間がずれたかどうか
を判定するので、特に1番気筒の基準位置信号の入力タ
イミングと所定クランク角度毎の信号の入力タイミング
とがもともと近いタイプのエンジンにおいて、1番気筒
の基準位置信号の入力タイミングが所定クランク角度毎
の信号の入力タイミングの前後に移動して前記信号数が
変化することがあっても、計測区間がずれたかどうかの
判定を精度良く行うことができる。第1と第4の各発明
ではまた、第1先願装置のように前記信号数の平均値を
用いて計測区間がずれたかどうかの判定を行うのではな
く、計測開始よりエンジン2回転が経過したタイミング
(前記信号数の過去2サイクル分のデータがたまる)
で、これら過去2サイクル分のデータを用いて時間計測
区間がずれたかどうかの判定を行うので、計測区間のず
れ判定までの時間を第1先願装置の場合より短縮するこ
とができる。
【0028】このように、第1と第4の各発明では、計
測区間が前回運転時と同じかどうかを運転開始毎にチェ
ックすることにより、失火判定の誤診断を防止できると
いう第1先願装置の効果に加えて、特に1番気筒の基準
位置信号の入力タイミングと所定クランク角度毎の信号
の入力タイミングとがもともと近いタイプのエンジンに
おいても、計測区間のずれ判定の信頼性を高めつつ計測
区間のずれ判定のタイミングを早めることができ、これ
によって失火判定精度を高めることができる。
【0029】第4の発明ではさらに、計測区間がずれた
とき学習値の演算を不許可とするとともに、計測区間を
前回運転時と同じ位置に強制的に戻し、その後に学習値
の演算不許可を解除するので、第2先願装置と同様に、
ノイズ入力を所定クランク角度毎の信号と誤ってカウン
トするときや所定クランク角度毎の信号に欠けるところ
が生じるときでも、失火判定の精度を落とすことがな
い。
【0030】第2または第6の発明では、所定のクラン
ク角度毎の信号を出力する手段を簡易に構成できる。
【0031】計測区間を前回運転時と同じ位置まで強制
的に戻したタイミング直後にも計測区間のずれ判定を行
ったのでは、計測区間を前回運転時と同じ位置に戻した
ばかりなのに、計測区間がずれたと誤判定されてしまう
のであるが、第5の発明では、計測区間を前回運転時と
同じ位置に戻したタイミングより所定エンジン回転のあ
いだ計測区間がずれたかどうかの判定を不許可とするの
で、計測区間を前回運転時と同じ位置まで戻したタイミ
ング直後に計測区間のずれ判定を行うことによる誤判定
を防止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1において、1はエンジン本
体、2はクランクシャフト、4はクランクシャフト端の
フライホイール3の外周に形成されるリングギアであ
る。リングギア4の歯に対向して、鉄心とコイルからな
る磁気ピックアップ5が設置され、クランクシャフト2
が回転すると、この歯が磁気ピックアップ5の鉄心に発
生する磁界を断続するため、磁気ピックアップ5のコイ
ルに磁力変化が生じて、交流電流が誘導される。この交
流信号はコントロールユニット7内で波形成型されて矩
形波のON、OFFパルス(リングギアPos信号)に
変換され、クランク角度信号として使用される。
【0033】また、クランクシャフト2によって駆動さ
れるカムシャフト(図示しない)に公知のクランク角度
センサ6が設けられ、このセンサ6からのRef信号
(基準位置信号)もコントロールユニット7に送られ
る。
【0034】コントロールユニット7では、クランク角
度センサ6の1番気筒Ref信号の立上がりから所定数
CRING1のリングギアPos信号をカウントした時
点を起点として、図2に示したように、クランクシャフ
ト2の所定角度当たりに要する時間である失火判定用ク
ランク角度インターバルTINTをクランクシャフトの
1回転当たり3回計測し、そのTINTを用いて失火判
定を行う。ただし、図2はV型6気筒エンジンのもの
で、点火順序を1−2−3−4−5−6としたとき、a
の区間は1番気筒および4番気筒の、bの区間は2番気
筒および5番気筒の、cの区間は3番気筒および6番気
筒の各燃焼行程に対応する。
【0035】TINT計測についてさらに図3により詳
述すると、次の手順で実行する。
【0036】(a)イグニッションキーのOFFからO
Nへの切換後に、1番気筒Ref信号の立上がりからリ
ングギアPos信号を第1の所定数CRING1、カウ
ントした時点を起点としてTINTの計測を開始する。
【0037】(b)リングギアPos信号がこの起点か
ら第2の所定数CRING2、カウントされるまでの時
間をTINTとする。
【0038】(c)つぎの気筒のTINT計測開始まで
第3の所定数CRING3のカウントだけ待機する。
【0039】(d)以後、(b)と(c)の操作を繰り
返してTINTの更新を行う。
【0040】図4のフローチャートは、TINT計測を
行うためのもので、リングギアPos信号の入力毎に実
行する。
【0041】まずステップ1ではTINT計測許可フラ
グをみる。このフラグはイグニッションキーのOFFか
らONへの切換後に、1番気筒Ref信号が立上がった
とき“1”にセットされるフラグである。
【0042】TINT計測許可フラグが“1”のときは
ステップ2に進み、歯数カウンタ1と第1の所定数CR
ING1を比較する。ここで、歯数カウンタ1(初期値
は0)は、後述する歯数カウンタ2、歯数カウンタ3と
ともに、リングギアPos信号の入力数をカウントする
ためのものである。歯数カウンタ1がCRING1と等
しくないときはステップ3で歯数カウンタ1のインクリ
メントを繰り返し、やがて歯数カウンタ1がCRING
1と一致したとき、ステップ4に進み、今度は歯数カウ
ンタ2と第2の所定数CRING2を比較する。歯数カ
ウンタ2(初期値は0)がCRING2と等しくないと
きはステップ5で歯数カウンタ2をインクリメントす
る。ステップ6ではステップ4に進んできたのが初めて
かどうかみて初めてであればステップ7に進んでTIN
T計測用のタイマをスタートさせる。
【0043】次からは、ステップ5での歯数カウンタ2
のインクリメントを繰り返し、やがて歯数カウンタ2が
CRING2と一致したとき、ステップ8に進み、歯数
カウンタ3(初期値は0)と第3の所定数CRING3
を比較する。歯数カウンタ3がCRING3と等しくな
いときはステップ9で歯数カウンタ3をインクリメント
する。ステップ10ではステップ8に進んできたのが初
めてかどうかみて初めてであればステップ11、12に
進んでTINTの旧値のシフトを行うとともに、そのと
きのタイマ値をTINT1に格納する。TINTの旧値
のシフトは、メモリTINT8の値をメモリTINT9
に、メモリTINT7の値をメモリTINT8に、…、
メモリTINT1の値をメモリTINT2に移すことで
ある。
【0044】次からは、ステップ9での歯数カウンタ3
のインクリメントを繰り返し、やがて歯数カウンタ3が
CRING3と一致したとき、ステップ13に進み、歯
数カウンタ2、歯数カウンタ3をともに0にリセットす
る。この2つの歯数カウンタのリセットにより次から
は、ステップ4以降が繰り返されることになる。
【0045】このようにして、ステップ12の操作が7
回行われた後では、後述する失火パラメータA、Bの演
算が可能となる。
【0046】なお、説明しなかったステップ21、2
2、23は第2先願装置にかかわる部分であり、後述す
る。
【0047】ところで、リングギア3について、製作時
の歯の粗密あるいは経時劣化に伴う歯の摩耗があると、
クランクシャフトが一定速度で回転していても、図5に
示すようにa,b,cの各区間でTINTの値がばらつ
く波形となる。TINTの計測は、リングギア4の各歯
に対応して発生するリングギアPos信号をカウントす
ることによって行うので、a区間の歯列が規定値よりた
とえば粗く、またb区間の歯列が規定値よりたとえば密
に形成されているとき、規定値と同数のリングギアPo
s信号をカウントしても、a区間でTINTの値が規定
値より大きくなり、またb区間でTINTの値が規定値
より小さくなるわけである。図5に示したこのような波
形に重なって失火以外の要因による回転変動があるとき
は、図6のように、見かけの回転変動(図6上段の実線
参照)が実際の回転変動よりも大きくなり、失火と誤判
定してしまうことにもなる。
【0048】これに対処するため、リングギアの偏心な
どよるTINTのばらつきの補正を行う。なお、TIN
T補正の基本的な考え方は特開平4−101071号に
開示されている。
【0049】この補正は実測されたTINT(図7の実
線参照)を1番気筒のTINTを基準として、滑らかに
つながるように(図7の破線参照)行う。3番気筒で具
体的に説明すると、1番気筒の前回のTINTと今回の
TINTの差分4/6を前回の1番気筒のTINTに加
えることにより3番気筒のTINT要求値を算出し、こ
れと実際の3番気筒のTINTの比を3番気筒のTIN
T補正係数として求める。これを式で表せば、 3番気筒のTINT要求値=(TINT7−TINT1)×(4/6) +TINT1 …(1) 3番気筒のTINT補正係数 =(3番気筒のTINT要求値)/TINT5 ={(TINT7−TINT1)×(4/6)+TINT1} /TINT5 …(2) である。
【0050】なお、実際には、気筒別のTINT補正係
数から気筒別のTINT補正係数学習値を求め、この学
習値を対応する気筒の実際のTINTに乗算することに
よって補正する。
【0051】ただし、この補正されたTINTの値を用
いるのは、後述する失火パラメータMISAに対してだ
けである。その理由は次の通りである。リングギアの歯
精度の関係よりTINTにはほぼ1.0%のばらつきが
あるものの、TINT補正係数の学習によって学習値の
ばらつきを0.1%程度にまで抑えることができる。し
かしながら、後述する失火パラメータMISBについて
までTINT補正係数学習値を用いたときは、その学習
値に生じる0.1%分のばらつきが加わって、かえって
失火判定精度を落としてしまうのである。
【0052】図8のフローチャートはTINT補正係数
学習値を演算するためのもので、TINTの計測毎に実
行する。
【0053】ステップ31、32、33、34では次の
条件を満足するかどうかみて、 ステップ31:診断許可条件が成立中であること、 ステップ32:アイドルスイッチがONであること、 ステップ33:全気筒フュエルカット中であること ステップ34:ステップ32、33の成立から所定時間
が経過していること のすべてを満たす場合に学習条件を満たしているとして
ステップ35に進む。いずれかの条件でも成立しないと
きは図8のフローを終了する。
【0054】ステップ35ではTINT傾斜係数GRD
TNTを、 GRDTNT=(TINT7−TINT1)/6 …(3) の式により計算し、このGRDTNTを用いて、気筒別
TINT補正係数KTNTi(iは気筒番号)をステッ
プ36において KTNTi={TINT1+(7−i)×GRDTNT} /TINT(8−i) …(4) の式により計算する。たとえば、3番気筒についてみる
と、 KTNT3={TINT1+4×GRDTNT}/TINT5 ={TINT1+4×(TINT7−TINT1)/6} /TINT5 となり、上記の(2)式と一致している。
【0055】ステップ37ではKTNTiを積算した回
数ENZNN1(初期値は0)と、KTNTi平均値M
KTNTiの演算を許可するための判定値KTNOK1
とを比較する。初めてステップ37に進んできたときに
は、ENZNN1<KTNOK1であるため、ステップ
38、39に進み、 SKTNTi=SKTNTi+KTNTi …(5) の式によりKTNTiの積算値SKTNTi(初期値は
0)を計算するとともに、ENZNN1を1だけインク
リメントする。
【0056】ステップ38、39をTINT計測毎に繰
り返すことによって、ENZNN1がKTNOK1に達
したときは、ステップ40以降に進む。
【0057】ステップ40では MKTNTi=SKTNTi/ENZNN1 …(6) の式によりKTNTi平均値MKTNTiを計算し、こ
のMKTNTiと後述する学習値RKTIiとの差の絶
対値がステップ41において判定値DRKTCN未満で
ある場合に限って、ステップ43に進み、 RKTIi=MKTNTi×X+(1−X)×RKTIi-1 …(7) ただし、X:更新割合 RKTIi-1:RKTIiの前回値 の式により、気筒別TINT補正係数学習値RKTIi
を更新する。
【0058】このようにして更新した学習値RKTIi
はバックアップRAMに保存しておき、失火パラメータ
MISAの算出に用いるTINT(TINT1、TIN
T6、TINT7)に対してだけ、これに対応する学習
値を乗算した値を用いることで、リングギア精度に起因
する誤診断を避けることができる。
【0059】一方、|RKTIi−MKTNTi|≧D
RKTCNであるときは、ステップ42で学習値RKT
Iiをクリアし、再度学習をやり直す。
【0060】飛ばしたステップ44、45は第1先願装
置にかかる部分であり、後述する。
【0061】図9のフローチャートは失火パラメータM
ISA、MISBを演算するためのもので、点火毎に実
行する。
【0062】ここで、失火パラメータMISB、MIS
Aを演算するものが公知になっているので、これについ
て簡単にまとめておく。
【0063】まず、図10は加速時に4番気筒で失火を
生じたときの波形図で、失火により4番気筒でのTIN
Tが大きくなり、4番気筒の前後で段差が生じている。
【0064】この場合に、1番気筒と4番気筒とはリン
グギアの同じ歯位置を使って計測されるため、失火気筒
(4番気筒)を中心にしてエンジン一回転前の対向気筒
(1番気筒)のTINTとエンジン一回転後の対向気筒
(1番気筒)のTINTとを結んだ直線より上方にはみ
出す部分の時間増加ΔTINTが失火によるものと推定
することができる。同図の時間増加ΔTINTは、図形
処理(たとえばTINT4からab間の長さを引く)に
より、 ΔTINT={3(TINT4−TINT7) +3(TINT4−TINT1)}/6 …(A) の式で計算されるので、1番気筒と4番気筒のようにリ
ングギアの同じ歯位置で計測される対向気筒についての
失火パラメータMISBを、 MISB=6×ΔTINT/(TINT7)3 …(B) の式で定義する。
【0065】ここで、失火に伴う時間増加ΔTINT
は、発生トルク、エンジン回転数との間に、 ΔTINT∝発生トルク/(エンジン回転数3) …(a) なる関係があり、またエンジン回転数とTINTとは逆
数の関係があるので、 発生トルク∝ΔTINT・(エンジン回転数3)=ΔTINT/TINT3 …(b) となる。この(b)式と(B)式とを比べれば、MIS
B(後述する他の失火パラメータについても)は、物理
的にはトルク相当の値であることが分かる。つまり、失
火に伴う時間増加ΔTINTはエンジン回転数に依存
し、回転数が高くなるほど小さくなる値となるので、こ
の時間増加ΔTINTを所定の時間計測値の三乗で除し
た値を失火パラメータとすることによって、失火パラメ
ータが回転数の影響を受けないようにしているわけであ
る。また、(B)式において6倍にしているのはMIS
Bの値が少数にならないようにするためである。
【0066】(A)式のΔTINTを(B)式に代入す
ると、失火パラメータMISBは最終的に次の式で与え
られる。
【0067】 MISB={3(TINT4−TINT7) +3(TINT4−TINT1)}/(TINT7)3 …(C) (C)式において、右辺分子の第1項が失火気筒とエン
ジン一回転前の対向気筒とのTINT差、右辺分子の第
2項が失火気筒とエンジン一回転後の対向気筒とのTI
NT差である。
【0068】図10より4番気筒に失火を生じてTIN
T4が大きくなると、MISBが大きくなるので、MI
SBが判定値以上となる場合に失火が生じたと判断する
ことができる。MISBを用いての失火判定では、リン
グギアの同じ歯位置を用いるので、リングギアの形状バ
ラツキの影響を受けることがないという特質を有する。
【0069】しかしながら、1番気筒と4番気筒が連続
してともに失火したときは、TINT1、TINT4、
TINT7のすべてが同じように大きくなるため、ΔT
INT≒0(つまりMISB≒0)となって失火が判定
できなくなるので、他の失火パラメータを考える必要が
出てくる。
【0070】そこで、図11に示したように、今度は2
番気筒で失火を生じた場合に、失火気筒(2番気筒)の
一点火前の気筒(1番気筒)の計測値を考慮して失火に
よる時間増加ΔTINTを計算することを考える。これ
も図形処理により、 ΔTINT={5(TINT6−TINT7) +(TINT6−TINT1)}/6 …(D) の式で計算されるので、別の失火パラメータMISA
を、 MISA=6×ΔTINT/(TINT7)3 …(E) の式で定義すると、失火パラメータMISAは最終的に
次の式で与えられる。
【0071】 MISA={5(TINT6−TINT7) +(TINT6−TINT1)}/(TINT7)3 …(F) (F)式において、右辺分子の第1項が失火気筒と一点
火前の気筒とのTINT差、右辺分子の第2項が失火気
筒と現在の気筒とのTINT差であり、6気筒エンジン
では、失火気筒と現在の気筒とのTINT差が1に対し
て失火気筒と一点火前の気筒とのTINT差が5の割合
になっている。
【0072】このようにして得られた失火パラメータM
ISAによれば、1番気筒と4番気筒のようにリングギ
アの同じ歯位置で測定される対向気筒が連続してともに
失火したときでも、MISAが判定値以上となることか
ら失火と判断することができる。
【0073】これで、失火パラメータMISB、MIS
Aの演算についての説明を終える。
【0074】図9に戻り、ステップ51(第1先願装置
にかかる部分)は後述するとして、ステップ52ではT
INT補正が許可されているかどうかをみる。ここで、 すべての気筒で学習値RKTIiが所定範囲にあるこ
と、 エンジン回転開始後MKTNTiの算出を経験してい
ること の両方を満たす場合がTINT補正が許可される場合で
ある。TINT補正が許可されている場合は、ステップ
53において、 HSTNT1=TINT1×RKTI1 HSTNT6=TINT6×RKTI6 HSTNT7=TINT7×RKTI7 の式により3つの各補正TINTを計算する。TINT
補正が許可されていないときは、ステップ54において
TINT1、TINT6、TINT7をそのままHST
NT1、HSTNT6、HSTNT7とする。
【0075】ステップ55では、 MISA={5(HSTNT6−HSTNT7) +(HSTNT6−HSTNT1)}/(TINT7)3 …(F′) の式により失火パラメータMISAを、またステップ5
6では前述の(C)式により失火パラメータMISBを
計算する。
【0076】ステップ57では失火判定が許可されてか
ら所定の点火数以上が経過しているかどうかみて、所定
の点火数以上が経過していれば、ステップ58において
失火パラメータの演算を終了したことを示すフラグ(初
期値は“0”)を“1”にセットして図9のフローを終
了する。
【0077】図12のフローチャートは失火判定を行う
ためのもので、点火毎に実行する。図12のフローチャ
ートは図9に続けて実行する。
【0078】まずステップ61では失火判定許可条件か
どうかをみる。診断許可条件で診断の許可中かつ診断が
許可されてから所定の点火数以降であるとき失火判定許
可条件を満たしたと判断し、ステップ62以降に進む。
【0079】ステップ62、63、64は失火判定条件
1を実行する部分、続くステップ65、66、67は失
火判定条件2を実行する部分である。
【0080】ここで、2つの失火判定条件は上記2つの
失火パラメータMISB、MISAに対応して設定した
ものである。また、各失火判定条件の適用を定めるた
め、失火判定領域を各失火パラメータの精度(失火パラ
メータの精度はMISA<MISBの順になる)に応じ
て領域を分割しており、各失火判定条件が適用される領
域を図13、図14のように定めている。ただし、B領
域はTINT補正係数の学習が終了している場合にはA
領域に編入され、TINT補正係数の学習が終了してい
ない場合にはC領域に編入される。
【0081】ステップ62では回転数Nと基本噴射パル
ス幅Tpとで定まる運転条件が、図13に示したA、
B、Cのいずれかの領域にあれば、失火判定条件1が適
用される領域にあると判断してステップ63に進み、失
火パラメータMISBが所定の範囲にあるかどうかをみ
る。MISBが所定の範囲にあれば、ステップ64に進
んで失火が生じたことを表すフラグFMISB(初期値
は“0”)を“1”にセットする。
【0082】ステップ65、66、67ではステップ6
2、63、64と同様にして、運転条件が失火判定条件
2の適用される領域(TINT補正係数の学習が終了し
ている場合にはA領域とB領域、TINT補正係数の学
習が終了していない場合にはA領域だけ)にあれば、失
火パラメータMISAが所定の範囲にあるかどうかみ
て、所定の範囲にある場合に失火が生じたことを表すフ
ラグFMISA(初期値は“0”)を“1”にセットす
る。
【0083】ステップ68では2つのフラグFMIS
B、FMISAをみて、いずれかが“1”であれば、ス
テップ69において失火ありと、またいずれも“1”で
ないときは、ステップ70において失火なしとそれぞれ
判定し、図12のフローを終了する。
【0084】さて、1番気筒Ref信号の初期位置のバ
ラツキによりにより、TINT計測用のリングギアの歯
位置が、前回運転時と違っている場合にまで、前回運転
時にバックアップRAMに保存されている学習値を読み
出してそのままTINT補正を行ったのでは、失火パラ
メータMISAを用いての失火判定に誤診断の生じる可
能性がある。
【0085】これに対処するため第1先願装置では、前
回運転時よりバックアップされている学習値を、今回運
転時の失火判定に際してそのまま用いてもよいものかど
うか、つまりTINT計測用リングギア歯位置が前回運
転時と同じかどうかを運転開始毎にチェックする。詳細
には、図15に示すフローチャートを設けるとともに、
図9においてステップ51を、また図8においてステッ
プ44、45をそれぞれ追加している。
【0086】まず、図15のフローチャートは、TIN
T計測用のリングギアの歯位置が前回運転時と同じか否
かを確認するためのもので、1番気筒Ref信号の入力
毎に実行する。
【0087】ステップ81、82、83では次の条件 診断許可条件の成立中であること(ステップ81)、 エンジン回転数Nが所定値以上であること(ステップ
82)、 所定時間当たりの回転数の上昇ΔNが所定値以上であ
ること(ステップ83) が成立するかどうかみてすべての条件が成立する場合に
ステップ84以降に進む。とが成立する条件は、図
16に示すように、クランクスプロケット11とカムス
プロケット12とを掛け回しているタイミングチェーン
13がピンと張る条件のことである。エンジン駆動の油
圧ポンプからの供給油圧で駆動されるチェーンテンショ
ナ14への油圧が十分高くなっており(つまり回転数が
所定値以上)、かつ加速時であればタイミングチェーン
13がピンと張るわけで、これによってクランク角度セ
ンサ6により得られる1番気筒Ref信号の初期位置の
ずれをなくすことができるのである。
【0088】ステップ84では1番気筒Ref信号の立
上がりよりTINT計測を開始する歯の直前の歯までの
リングギアPos信号の数をリングギアPos信号位相
モニター値RGPHS1として計測し、ステップ85に
おいて積算回数NRGPHSと所定値CNTRGCの比
較を行う。積算回数NRGPHSはイグニッションキー
のオン(始動)のタイミングで0に初期設定されるの
で、NRGPHSがCNTRGC以上となるまではステ
ップ86、87に進む。ステップ86、87では上記の
RGPHS1を積算値RGPSSMに加算し、積算回数
NRGPHSを1だけインクリメントする。積算値RG
PSSMもイグニッションキーのオンのタイミングで0
に初期設定される。
【0089】ステップ87での繰り返しにより、積算回
数NRGPHSがCNTRGC以上となった時点でステ
ップ85からステップ88以降の処理に移行する。
【0090】ステップ88では積算値RGPSSMをC
NTRGCで割ることによってRGPHS1の平均値R
GISSAを算出し、この平均値RGISSAと前回運
転時のバックアップ値RGISBUを比較し、次の1)
と2)のいずれかの処理を行う。この処理の後、図15
に示す歯位置確認制御はイグニッションキーのオフまで
行わない。
【0091】1)平均値とバックアップ値との差の絶対
値|RGISSA−RGISBU|をステップ89で判
定値RGISOK(RGISOK>0)と比較し、|R
GISSA−RGISBU|≦RGISOKであれば、
TINT計測用リングギアの歯位置は前回運転時のTI
NT計測時と同一であると判断する。このときは、ステ
ップ90、91で学習値の使用許可フラグ(イグニッシ
ョンキーのオンのタイミングで“0”に初期設定)を
“1”にセットするとともに、次回運転時の歯位置確認
制御のため平均値RGISSAをRGISBUに移し、
これをバックアップRAMに保存しておく。
【0092】2)上記の1)に該当しないときは、リン
グギア学習をやり直すためステップ92、91で学習値
をすべてクリア(つまり初期値の100%に戻す)する
とともに、次回運転時の歯位置確認制御のためこのとき
も平均値RGISSAをRGISBUに移しておく。
【0093】次に、第1先願装置では図9に示す失火パ
ラメータを演算するためのフローチャートにおいてステ
ップ51を追加しており、ここで学習値の使用許可フラ
グが“1”のときに限り、ステップ53の補正TINT
の算出に進むことができる。学習値の使用許可フラグが
“1”になるのは、上記1)の場合であり、TINT計
測用リングギアの歯位置が前回運転時と同じであること
を条件にして、前回運転時にバックアップRAMに格納
されている学習値を用いての補正TINTの算出に入ら
せるわけである。
【0094】これに対して、上記2)の場合にはステッ
プ53に進むことができない。上記2)のようにTIN
T計測用リングギアの歯位置が前回運転時と同一でない
場合に、前回運転時にバックアップRAMに格納されて
いる学習値を用いたときは補正TINTに誤差を生じ、
ひいては失火判定に誤診断が生じる可能性があるので、
TINT計測用リングギアの歯位置が前回運転時と今回
運転時とで同じであることを確認する前には、補正TI
NTの算出に入らせないようにすることで、1番気筒R
ef信号の初期位置の前回運転時からのずれがある場合
の失火判定の誤診断を避けることができるのである。
【0095】第1先願装置ではまた、図8のTINT補
正係数学習値を演算するためのフローチャートにおいて
ステップ44、45を追加している。上記2)の場合に
は、学習値がすべてクリアされることより、図8におい
て学習のやり直しが行われるのであり、学習値が収束し
たタイミングで学習値の使用許可フラグを“1”にして
いる。このフラグの“1”へのセットにより、再学習の
後にも図9においてステップ52以降に進むことができ
る。つまり、上記2)の場合にも、今回運転時のTIN
T計測用リングギアの歯位置に対して、学習を再度行っ
て学習値が収束したときには、その収束後の学習値が今
回運転時のTINT計測用リングギアの歯位置に精度良
く対応することになるので、再学習後であれば、ふたた
びその再学習後の学習値を用いての診断を行うことがで
き、これによって誤診断を生じさせることなく診断の機
会を増やすことができるのである。
【0096】このようにして、TINT計測用のリング
ギアの歯位置が前回運転時と同じであることを確認した
後に、また、TINT計測用のリングギアの歯位置が前
回運転時と同じでないときは、再学習により今回運転時
のTINT計測用のリングギアの歯位置と学習値とを対
応させた後に補正TINTの算出に入らせるようにした
ので、1番気筒Ref信号の初期位置のバラツキ、ある
いは1番気筒Ref信号の入力よりTINTの計測開始
点までの間にリングギアの変形や歯飛び等があっても、
誤診断を避けることができる。
【0097】これで第1先願装置の説明を終える。
【0098】さて、TINT計測用リングギアの歯位置
が前回運転時と今回運転時とで同一でない場合にいった
ん学習値をクリアし、再学習を行わせるようにしている
第1先願装置では、その学習値が収束するまでの間、補
正TINTを算出することができないので、TINT計
測用リングギアの歯位置が前回運転時と今回運転時とで
同一でない場合に、TINT計測用リングギアの歯位置
を前回運転時と同じ位置に強制的に戻すことにより、前
回運転時にバックアップRAMに格納してある学習値を
そのまま使用できるようにした装置(この装置を以下第
2先願装置という)を本発明より少し前に提案している
(特願平8−172362号参照)。
【0099】この第2先願装置を説明すると、図17、
図18のフローチャートは第2先願装置のTINT計測
用リングギア歯位置の確認制御を行うためのもので、第
1先願装置の図15に対応する。なお、図15と同一の
部分には同一のステップ番号をつけている。
【0100】第1先願装置と異なるのは、図18のステ
ップ105〜110である。また第2先願装置では図4
に示すTINT計測のフローチャートにおいてステップ
21、22、23を追加して設けている。
【0101】なお、TINT計測用リングギア歯位置確
認制御の細部においても、 図15が1番気筒Ref信号の入力毎であったのが、
図17、図18は各気筒のRef信号の入力毎になった
こと、 これに合わせて第2先願装置ではリングギアPos信
号位相モニター値をRGPHSとしたこと(図17のス
テップ102、103)、 図17のステップ101、104を追加したこと の3つの点で第1先願装置と違っている。
【0102】第1先願装置と異なる部分の説明に入る
と、まず、TINT計測用リングギアの歯位置が前回運
転時と同一でなかった場合に図17のステップ89より
図18のステップ105に進むことになるが、ここで SEISU=|RGISSA−RGISBU| …(8) の式により前回運転時からのTINT計測用リングギア
歯位置のずれ値SEISUを計算する。
【0103】ここで、SEISUの値は、1、2、3、
…といった整数値である。
【0104】ステップ106ではSEISUが0でない
ことを確認して、ステップ107に進み、平均値RGI
SSAとバックアップ値RGISBUの差を0と比較す
る。平均値RGISSAがバックアップ値RGISBU
より小さいときはステップ108で CRING2′=CRING2+SEISU …(9) の式により、またRGISSAがRGISBUより大き
いときはステップ109で CRING2′=CRING2−SEISU …(10) の式によりそれぞれ第2の所定数CRING2の補正値
CRING2′を計算する。
【0105】ステップ110では1回フラグ(初期値は
“0”)を“1”にセットする。このフラグは、前回運
転時とTINT計測区間のリングギア歯位置が同じでな
いと判断した場合に、前回運転時とTINT計測区間を
同じにするためTINT計測区間の強制的移動を行う
が、その移動を1回だけとするために必要となるフラグ
である。
【0106】次に、図4においては歯数カウンタ1がC
RING1と一致したタイミング以降で進むステップ2
1で1回フラグをみる。1回フラグが“1”のときはス
テップ22でCRING2にCRING2′を入れる。
1回フラグが“1”にセットされているときだけ、歯数
カウンタ2のカウント数をCRING2よりCRING
2′に変更するわけである。
【0107】また、図4において歯数カウンタ3がCR
ING3と一致したのが初めてのタイミングで進むステ
ップ23では、1回フラグを“0”にリセットする。
【0108】ここで、第2先願装置の作用を図19を参
照しながら説明する。ただし、簡単のため、CNTRG
C=1(つまり平均値RGISSA=RGPHS)とす
る。
【0109】図19(b)は前回運転時にノイズの入力
がなかったとしたときのもので、図示のようにリングギ
アPos信号に番号を割り振り、第3の所定数CRIN
G3を4、第2の所定数CRING2を40としたと
き、2番目から5番目までの区間がCRING3に、6
番目より45番目までの区間がCRING2に、…対応
する。このとき、リングギアPos信号位相モニター値
(各気筒のRef信号の立上がりよりTINT計測を開
始する歯の直前の歯までのリングギアPos信号の数)
RGPHSは4であるため、4がバックアップ値RGI
SBUとして記憶される。
【0110】一方、今回運転時に図19(c)のように
リングギアPos信号の2番目の後に1個のノイズが入
力したとすると、このノイズもリングギアPos信号と
して誤ってカウントされるため、ノイズ入力後にはTI
NT計測区間が図19(a)の場合よりリングギア歯数
で1だけ前のほうにずれる。このときは、2番気筒のR
ef信号の立上がり以降でRGPHSが3となることよ
り、平均値RGISSA(=RGPHS)が3となり、
このRGISSAとRGISBUとの差1(=4−3)
がRGISOK(たとえば0.2程度)より大きくな
る。この場合に、第1先願装置のように、TINT計測
用のリングギア歯位置が前回運転時と同一でないと判断
し、学習値をクリアして、再学習を行うのでは、学習値
が収束するまでに時間がかかる。
【0111】これに対して第2先願装置では、2番気筒
のRef信号の立上がり後にSEISU≠0かつRGI
SSA<RGISBUであることより図18のステップ
108、110に進んでCRING2′=40+1とな
り、1回フラグが“1”にセットされる。この1回フラ
グの“1”へのセットにより、その直後の歯数カウンタ
2はCRING2より1多い数までをカウントするた
め、リングギアPos信号の104番目より144番目
(図19(c)の場合より1多い)までの区間がTIN
T計測区間となる。
【0112】この結果、4番気筒のRef信号の立上が
り以降はRGPHS(=RGISSA)がふたたび4と
なり、図示のようにTINT計測用リングギア歯位置が
前回運転時と同じになる。このとき、RGISSA=R
GISBUが成立するので、フローチャートのほうでは
TINT計測用リングギア歯位置が前回運転時と同じに
なったと判断され、図17のステップ89よりステップ
90に進んで、学習値の使用許可フラグが“1”にセッ
トされる。この学習値の使用許可フラグの“1”へのセ
ットにより前回運転時の学習値をそのまま用いて補正T
INTが求められる。
【0113】このようにして第2先願装置では、TIN
T計測用リングギア歯位置が前回運転時と同じでなかっ
た場合に、TINT計測用リングギア歯位置を前回運転
時と同じ位置まで強制的に戻すようにしたので、前回運
転時の学習値を捨てて再学習を行うことは必要でなく、
ノイズ入力をリングギアPos信号として誤ってカウン
トするときでも、TINT計測用リングギア歯位置を前
回運転時と同じ位置まで強制的に戻した後に前回運転時
の学習値をそのまま用いて補正TINTを求めることが
できる。
【0114】図19ではノイズ入力に伴い平均値RGI
SSAがバックアップ値RGISBUよりも小さくなる
場合を説明したが、平均値RGISSAがバックアップ
値RGISBUより大きくなる場合も同様である。たと
えば、前回運転時に磁気ピックアップ5がリングギアの
歯を飛ばすことなく、リングギアPos信号を出力して
いたのが、今回運転時になんらかの理由で磁気ピックア
ップ5が歯を飛ばした(つまりリングギアPos信号が
幾つか出なかった)ときには、RGISSAがRGIS
BUよりも大きくなり、TINT計測用リングギアの歯
位置が後ろにずれるので、このときは、そのずれ分だけ
CRING2′をCRING2より小さい値とすること
によって、TINT計測用リングギア歯位置を前回運転
時と同じ位置まで戻すことができる。
【0115】これで第2先願装置の説明を終える。
【0116】さて、リングギアPos信号位相モニター
値として1気筒分だけしか計測せず、しかもそのリング
ギアPos信号位相モニター値を所定の数サンプリング
し、その所定数の平均値に基づいてTINT計測用リン
グギア歯位置が前回運転時よりずれているかどうかをチ
ェックする第1先願装置では、TINT計測用リングギ
ア歯位置のずれをチェックするまでに相当の時間を要
し、その間はTINT補正を行うことができないため失
火判定精度が低下する。かといって、応答性を高めるた
め、リングギアPos信号位相モニター値のサンプリン
グ数を減らしたのではTINT計測用リングギア歯位置
のずれチェックの信頼性が低下する。
【0117】特に、1番気筒Ref信号の立上がりとリ
ングギアPos信号の入力タイミングとがもともと近い
タイプのエンジンでは、クランクシャフトとカムシャフ
トの振れによって1番気筒Ref信号の立上がりがリン
グギアPos信号の入力タイミングの前後に容易に移動
し、リングギアPos信号位相モニター値が一歯分変化
するので、TINT計測用リングギア歯位置のずれチェ
ックの精度を高めることができない。
【0118】これに対処するため本発明では、複数気筒
分のリングギアPos信号位相モニター値を計測し、そ
の複数気筒分のリングギアPos信号位相モニター値の
合計とその合計の1サイクル前の値との比較でTINT
計測用リングギア歯位置がずれているかどうかを判定す
る。具体的には、図20のフローチャートを新たに追加
するとともに、図17、図18に示すTINT計測用リ
ングギア歯位置確認制御においてステップ111、11
2を、また図8に示すTINT補正係数学習値の演算に
おいてステップ46を追加している。
【0119】まず、図20のフローチャートはTINT
計測用リングギア歯位置がずれたかどうかのチェックを
行うためのもので、各気筒のRef信号の入力毎に実行
する。なお、いままでは主に6気筒の場合で説明してき
たが、図20に限り4気筒の場合を主に説明する。
【0120】まず、ステップ121ではリングギアPo
s信号位相モニター値RGPHSを計測する。このRG
PHSは、第1先願装置と相違して、各気筒のRef信
号の立上がりよりTINT計測を開始する歯の直前の歯
までのリングギアPos信号の数である。
【0121】ステップ122、123、126はTIN
T計測用リングギア歯位置ずれチェック許可条件である
かどうかをみる部分で、〈1〉TINTが計測されてい
ること(ステップ122)、〈2〉A領域またはB領域
(図13、図14参照)にあること(ステップ12
3)、〈3〉TINT計測開始後エンジン4回転以上経
過していること(ステップ126)のすべてを満たす場
合に、TINT計測用リングギア歯位置ずれチェック許
可条件の成立時であると判断しステップ129に進む。
ステップ127、128は後述する。
【0122】ここで、〈3〉を満たすことを条件とした
のは、後述するように、RGPHSの過去2サイクル分
のデータを得るには、エンジンが少なくとも4回転回っ
ている必要があるからである。〈2〉を満たすことを条
件としたのは、TINT補正係数学習値を用いるのは失
火パラメータMISAに対してだけであり、失火パラメ
ータMISAを用いての失火判定はA領域またはB領域
であるため、TINT計測用リングギア歯位置のずれチ
ェックを行う領域もA領域またはB領域に限ったもので
ある。
【0123】また、〈2〉を満たすときはステップ12
4でリングギアPos信号位相モニター値RGPHn
(n=1〜8)を更新する。前回値を入れる7個のメモ
リRGPH1(old)〜RGPH7(old)と今回値を入
れる8個のメモリRGPH1〜RGPH8を用意してお
き、計測したばかりのRGPHSをメモリRGPH1
に、メモリRGPH1(old)の値をメモリRGPH2
に、…、メモリRGPH7(old)の値をメモリRGP
H8にそれぞれ移すのである。なお、6気筒エンジンの
場合はリングギアPos信号位相モニター値RGPHn
(n=1〜12)を更新する。一方、A領域とB領域の
いずれにもなかったときはステップ125に進んでRG
PHnをそのままホールドしておく。
【0124】ステップ129では、RGPH(5+6+
7+8)とRGPH(1+2+3+4)との差の絶対値
と判定値HAZUREを比較することによって、TIN
T計測用リングギア歯位置がずれているかどうかをチェ
ックする。
【0125】ただし、RGPH(5+6+7+8)はR
GPH5+RGPH6+RGPH7+RGPH8を、R
GPH(1+2+3+4)はRGPH1+RGPH2+
RGPH3+RGPH4を簡単に表記したもので、RG
PH(1+2+3+4)、RGPH(5+6+7+8)
は図21に示したように、いずれも1サイクル当たりの
全気筒分のRGPHSの合計であり、RGPH(1+2
+3+4)に対してRGPH(5+6+7+8)のほう
が1サイクル前の値である。
【0126】ここで、RGPH(1+2+3+4)とR
GPH(5+6+7+8)の比較によりTINT計測用
リングギア歯位置のずれをチェックするようにした理由
を以下に説明する。
【0127】TINT計測用リングギアの歯位置がずれ
たかどうかをチェックするには、第1先願装置のよう
に、1気筒分のリングギアPos信号位相モニター値R
GPHSとその同じ気筒の1サイクル前の値とを比較す
れば足りる。なお、2サイクル以上前の値との比較でも
TINT計測用リングギアの歯位置のずれチェックは可
能であるが、1サイクル前の値との比較のときが最もチ
ェック時間が短くなる(応答性が高くなる)ため、1サ
イクル前の値を採用する。
【0128】しかしながら、1番気筒Ref信号の立上
がりとリングギアPos信号の入力タイミングとが近い
タイプのエンジンでは、クランクシャフトとカムシャフ
トの振れによって1番気筒Ref信号の立上がりがリン
グギアPos信号の入力タイミングの前後に移動するこ
とことより、ノイズの入力や磁気ピックアップ5の歯と
ばしなどが全くなくても、リングギアPos信号位相モ
ニター値が変化するので、TINT計測用リングギアの
歯位置のずれチェックを行うことができないのである。
【0129】これを避けるには、複数気筒分のRGPH
Sとその1サイクル前の値とを比較することである。こ
の態様には次の RGPH(1+2)とRGPH(5+6)の比較、 RGPH(1+2+3)とRGPH(5+6+7)の
比較、 RGPH(1+2+3+4)とRGPH(5+6+7
+8)の比較 が考えられる。ただし、1番気筒Ref信号の立上がり
に限らず、残り3つの気筒の各Ref信号の立上がりと
リングギアPos信号の入力タイミングとが近いかどう
かも考えなければならないが、4気筒エンジンに限れば
4つの気筒の各Ref信号の立上がりとリングギアPo
s信号の入力タイミングとがすべて近いということはま
ずあり得ず、しかも4気筒全体でみれば、各気筒のRe
f信号の立上がりがリングギアPos信号の入力タイミ
ングと近い確率は、、の順に減る(つまり信頼性
が増す)はずであるから、第1実施形態では最も信頼性
の高いの場合を採用しているのである。
【0130】次に、判定値HAZUREの値について
は、各気筒のRef信号の立上がりとリングギアPos
信号の入力タイミングとがまったく離れているとき4で
よい。しかしながら、1番気筒Ref信号の立上がりと
リングギアPos信号の入力タイミングとが近い場合に
1番気筒Ref信号の立上がりがリングギアPos信号
の入力タイミングの前にあったのが後ろにくることによ
ってRGPHSが1減る場合やノイズの1個の入力でR
GPHSが1減る場合があることを考慮しなけれならな
いので、HAZUREの値に3(余裕をみれば2)を採
用している。なお、このHAZUNGの値は4気筒に対
するもので、6気筒の場合には異なってくる。
【0131】図20のステップ129に戻り、|RGP
H(5+6+7+8)−RGPH(1+2+3+4)|
≧HAZUREであるときはTINT計測用リングギア
歯位置がずれていると判断し、ステップ130に進んで
歯位置ずれNG判定フラグHAZUNG(イグニッショ
ンキースイッチのOFFからONへの切換時に“0”に
初期設定)を“1”とする。HAZUNG=1はTIN
T計測用リングギア歯位置がずれていると判定されたこ
とを表すわけである。なお、6気筒エンジンの場合は、
|RGPH(7+8+9+10+11+12)−RGP
H(1+2+3+4+5+6)|とHAZURE2を比
較すればよい。
【0132】また、ステップ131では、図17に示し
たTINT計測用リングギア歯位置の確認制御において
用いられる平均値RGISSA、積算回数NRGPH
S、積算値RGPSSMの3つをクリアし、ステップ1
32において学習値使用許可フラグを“0”にリセット
する。
【0133】次に、図17において、TINT計測用リ
ングギア歯位置確認制御許可条件の一つにHAZUNG
=1であることを加えている(ステップ111)。これ
によって、本発明では第1先願装置と相違して、TIN
T計測用リングギア歯位置のずれがあるときだけステッ
プ85以降が許可されることになる。本発明では、TI
NT計測開始後にTINT計測用リングギア歯位置のず
れをすばやくチェックした後にTINT計測用リングギ
ア歯位置確認制御を行わせるのである。
【0134】また、図17、図18に示したTINT計
測用リングギア歯位置確認制御に入り、TINT計測用
リングギアの歯位置を前回運転時と同じ位置に強制的に
戻す操作(ステップ107、108、109、110)
を行った後は、TINT計測用リングギア歯位置にずれ
がなくなっているはずであるから、ステップ113で歯
位置ずれNG判定フラグHAZUNGを“0”にリセッ
トするともに、図8においてTINT補正係数演算条件
の一つにHAZUNG=0であることを加えている(ス
テップ46)。図20によりTINT計測用リングギア
歯位置にずれがあったと判定されたときは、図17、図
18によりTINT計測用リングギアの歯位置を前回運
転時と同じ位置に戻したあとで、TINT補正係数(T
INT補正係数学習値)を演算させるのである。これに
よって、TINT計測用リングギア歯位置のずれによる
誤差分がTINT補正係数学習値に影響してTINT補
正係数学習値の精度を低下させることを避けることがで
きる。
【0135】ここで、実施形態の作用を説明する。
【0136】TINT計測用リングギアの歯位置がずれ
たかどうかをチェックするには、第1先願装置のよう
に、1気筒分のリングギアPos信号位相モニター値R
GPHSとその同じ気筒の1サイクル前の値とを比較す
れば足りるのであるが、特に1番気筒Ref信号の立上
がりとリングギアPos信号の入力タイミングとがもと
もと近いタイプのエンジンでは、クランクシャフトとカ
ムシャフトの振れによって1番気筒Ref信号の立上が
りがリングギアPos信号の入力タイミングの前後に移
動してリングギアPos信号位相モニター値が一歯ぶん
変化するので、TINT計測用リングギア歯位置のずれ
チェックの精度を高めることができないことを前述し
た。
【0137】これに対して実施形態では、複数気筒分の
リングギアPos信号位相モニター値を用いてTINT
計測用リングギア歯位置のずれをチェックするので、特
に1番気筒Ref信号の立上がりとリングギアPos信
号の入力タイミングとがもともと近いタイプのエンジン
において、1番気筒Ref信号の立上がりがリングギア
Pos信号の入力タイミングの前後に移動してRGPH
Sが一歯ぶん変化することがあっても、TINT計測用
リングギア歯位置のずれチェックを精度良く行うことが
できる。
【0138】また実施形態では、第1先願装置のように
リングギアPos信号位相モニター値の平均値を用いて
TINT計測用リングギア歯位置のずれチェックを行う
のではなく、リングギアPos信号位相モニター値の過
去2サイクル分のデータがたまるTINT計測開始より
エンジン2回転が経過したタイミングで、これら過去2
サイクル分のデータを用いてTINT計測用リングギア
歯位置のずれをチェックするので、TINT計測用リン
グギア歯位置のずれチェックまでの時間を第1先願装置
の場合より短縮することができる。
【0139】このように、実施形態では、特に1番気筒
Ref信号の立上がりとリングギアPos信号の入力タ
イミングとがもともと近いタイプのエンジンにおいて
も、TINT計測用リングギア歯位置のずれチェックの
信頼性を高めつつTINT計測用リングギア歯位置のず
れチェックのタイミングを早めることができ、これによ
って失火パラメータMISAを用いての失火判定精度を
高めることができる。
【0140】次に、図20においてステップ127、1
28は、TINT計測用リングギア歯位置を前回運転時
と同じ位置まで強制的に戻したタイミング直後において
も、TINT計測用リングギアの歯位置のずれチェック
を行ったときには、歯位置のずれがあると誤って判定さ
れるため、これを防止するようにしたものである。
【0141】たとえば、図19で前述したように、ノイ
ズの入力によってRGPHSが4から3へと小さくなり
(図19(c)参照)、TINT計測用リングギアの歯
位置を強制的に戻す操作によってRGPHSが3から4
へと戻る(図19(d)参照)。しかしながら、図19
は所定値CNTRGCを1としたときのものであるか
ら、実際には歯位置を強制的に戻す操作を行う直前まで
RGPHSの値が3、3、3、3と続き、歯位置を強制
的に戻す操作を行った直後からはRGPHSの値が4、
4、4、4と続く(ただし、この間では新たなノイズの
入力や磁気ピックアップの歯飛ばしがないものする)。
このとき、RGPH1=RGPH2=RGPH3=RG
PH4=4、RGPH5=RGPH6=RGPH7=R
GPH8=3となるので、|RGPH(5+6+7+
8)−RGPH(1+2+3+4)|=|3×4−4×
4|=16−12=4であり、|RGPH(5+6+7
+8)−RGPH(1+2+3+4)|>HAZURE
(=3)となるため、TINT計測用リングギア歯位置
を前回運転時と同じ位置まで強制的に戻したタイミング
直後にTINT計測用リングギア歯位置のずれチェック
を行ったのでは、TINT計測用リングギアの歯位置を
前回運転時と同じ位置に戻したばかりなのに、TINT
計測用リングギア歯位置がずれたと誤判定されてしま
う。
【0142】そこで、ステップ127でTINT計測区
間を戻したか(TINT計測用リングギア歯位置を前回
運転時と同じ位置に戻したか)どうかをみて、TINT
計測区間を戻したときは、ステップ128でその戻した
タイミングよりエンジン4回転以上経過していることを
確認した後にステップ129の操作に進ませるようにし
たのである。
【0143】ここで、TINT計測用リングギア歯位置
を戻したタイミングより4回転以上の経過としたのは次
の理由による。すなわち、RGPHSの2サイクル分
(4回転分)のデータがステップ129での比較に使わ
れるのであるから、TINT計測用リングギア歯位置を
戻したタイミングより少なくとも4回転経過すれば、T
INT計測用リングギア歯位置の戻し操作に起因して生
じる誤ったデータがRGPH1〜RGPH8のどこに残
っていないことになるからである。
【0144】このように、TINT計測区間を戻したと
きは、その戻したタイミングよりエンジン4回転以上経
過するまではTINT計測用リングギア歯位置ずれチェ
ックを行わせないようにすることで、図17、図18に
示したTINT計測用リングギア歯位置確認制御により
TINT計測用リングギア歯位置を前回運転時と同じ位
置まで戻したタイミング直後にTINT計測用リングギ
ア歯位置ずれチェックを行うことによる誤判定を防止す
ることができる。
【0145】実施形態では、図17、図18に示したT
INT計測用リングギア歯位置確認制御に対してステッ
プ111、112を追加したが、図15に示したTIN
T計測用リングギア歯位置確認制御に対してステップ1
11、112の操作を追加してもかまわない。このとき
には、図15においてステップ83の次にステップ11
1を、またステップ90の次にステップ112を入れ
る。
【0146】実施形態では、Ref信号の立上がりのタ
イミングを入力タイミングとしているが、これに限られ
るものでなく、たとえばRef信号の立下がりを入力タ
イミングとしてもかまわない。
【0147】実施形態では、基準位置信号と所定クラン
ク角度毎の信号とが異なるシャフトに同期して発生する
場合で説明したが、基準位置信号と所定クランク角度毎
の信号とが同じシャフトに同期して発生する場合を除く
ものでないことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の一形態の制御システム図である。
【図2】a,b,cの各計測区間を説明するための図で
ある。
【図3】3つの所定数CRING1、CRING2、C
RING3を説明するための波形図である。
【図4】TINT計測を説明するためのフローチャート
である。
【図5】計測誤差の説明図である。
【図6】計測誤差の説明図である。
【図7】TINT補正を説明するための波形図である。
【図8】TINT補正係数学習値の演算を説明するため
のフローチャートである。
【図9】失火パラメータの演算を説明するためのフロー
チャートである。
【図10】失火パラメータMISBの計算を説明するた
めの波形図である。
【図11】失火パラメータMISAの計算を説明するた
めの波形図である。
【図12】失火判定を説明するためのフローチャートで
ある。
【図13】失火判定条件1が適用される領域図である。
【図14】失火判定条件2が適用される領域図である。
【図15】第1先願装置のTINT計測用リングギア歯
位置の確認制御を説明するためのフローチャートであ
る。
【図16】タイミングチェーンのレイアウト図である。
【図17】第2先願装置のTINT計測用リングギア歯
位置の確認制御を説明するためのフローチャートであ
る。
【図18】第2先願装置のTINT計測用リングギア歯
位置の確認制御を説明するためのフローチャートであ
る。
【図19】第2先願装置の作用を説明するための波形図
である。
【図20】TINT計測用リングギア歯位置のずれチェ
ックを説明するためのフローチャートである。
【図21】本発明の作用を説明するための波形図であ
る。
【図22】従来例の作用を説明するための波形図であ
る。
【図23】第1の発明のクレーム対応図である。
【図24】第4の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 クランクシャフト 4 リングギア 5 磁気ピックアップ(クランク角度センサ) 6 クランク角度センサ(基準位置センサ) 7 コントロールユニット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定クランク角度毎の信号をカウントする
    ことによって燃焼行程に対応するクランク角度に要する
    時間を気筒別に計測する手段と、 この計測値の気筒毎のバラツキを補正するための学習値
    を演算する手段と、 この学習値をエンジン停止後も記憶するバックアップメ
    モリと、 前記計測値を前記バックアップメモリに記憶されている
    学習値で補正した値の変動状態から失火判定を行う手段
    とを備えるエンジンの失火診断装置において、 各気筒の基準位置信号の入力から前記計測開始点までに
    入力する前記所定クランク角度毎の信号数を計測する手
    段と、 この信号数を複数気筒について記憶する手段と、 この複数気筒分の信号数の記憶値の合計とこの合計の1
    サイクル以上前の値との比較により前記燃焼行程に対応
    するクランク角度に要する時間の計測区間がずれたかど
    うかを判定する手段と、 この判定結果より計測区間がずれたときは前記学習値の
    演算を許可しない手段とを設けたことを特徴とするエン
    ジンの失火診断装置。
  2. 【請求項2】前記所定クランク角度毎の信号がリングギ
    アの歯位置に対応した信号であることを特徴とする請求
    項1に記載のエンジンの失火診断装置。
  3. 【請求項3】前記燃焼行程に対応するクランク角度に要
    する時間を気筒別に計測する手段は、特定気筒の基準位
    置信号の入力から前記リングギアの歯位置に対応した信
    号を第1の所定数カウントした点を前記燃焼行程に対応
    するクランク角度に要する時間の起点として定める手段
    と、この起点から前記リングギアの歯位置に対応した信
    号が第2の所定数カウントされるまでの時間を前記燃焼
    行程に対応するクランク角度に要する時間として計測す
    る手段と、その計測終了より前記リングギアの歯位置に
    対応した信号を第3の所定数カウントするまで待機した
    後に次の気筒の前記燃焼行程に対応するクランク角度に
    要する時間を計測する手段と、この計測手段による計測
    終了後にこの計測手段による計測を繰り返す手段とから
    なることを特徴とする請求項2に記載のエンジンの失火
    診断装置。
  4. 【請求項4】所定クランク角度毎の信号をカウントする
    ことによって燃焼行程に対応するクランク角度に要する
    時間を気筒別に計測する手段と、 この計測値の気筒毎のバラツキを補正するための学習値
    を演算する手段と、 この学習値をエンジン停止後も記憶するバックアップメ
    モリと、 前記計測値を前記バックアップメモリに記憶されている
    学習値で補正した値の変動状態から失火判定を行う手段
    とを備えるエンジンの失火診断装置において、 各気筒の基準位置信号の入力から前記計測開始点までに
    入力する前記所定クランク角度毎の信号数を計測する手
    段と、 この信号数を複数気筒について記憶する手段と、 この複数気筒分の信号数の記憶値の合計とこの合計の1
    サイクル以上前の値との比較により前記燃焼行程に対応
    するクランク角度に要する時間の計測区間がずれたかど
    うかを判定する手段と、 この判定結果より計測区間がずれたときは前記学習値の
    演算を許可しない手段と、 前記計測区間がずれたとき計測区間を前回運転時と同じ
    位置に強制的に戻す手段と、 この計測区間戻し手段が計測区間を前回運転時と同じ位
    置に戻したとき前記学習値の演算を許可しない手段によ
    る学習値の演算不許可を解除する手段とを設けたことを
    特徴とするエンジンの失火診断装置。
  5. 【請求項5】前記計測区間戻し手段が計測区間を前回運
    転時と同じ位置に戻したときそのタイミングより所定エ
    ンジン回転のあいだ前記計測区間ずれ判定手段による前
    記計測区間がずれたかどうかの判定を許可しないことを
    特徴とする請求項4に記載のエンジンの失火診断装置。
  6. 【請求項6】前記所定クランク角度毎の信号がリングギ
    アの歯位置に対応した信号であることを特徴とする請求
    項4または5に記載のエンジンの失火診断装置。
  7. 【請求項7】前記燃焼行程に対応するクランク角度に要
    する時間を気筒別に計測する手段は、特定気筒の基準位
    置信号の入力から前記リングギアの歯位置に対応した信
    号を第1の所定数カウントした点を前記燃焼行程に対応
    するクランク角度に要する時間の起点として定める手段
    と、この起点から前記リングギアの歯位置に対応した信
    号が第2の所定数カウントされるまでの時間を前記燃焼
    行程に対応するクランク角度に要する時間として計測す
    る手段と、その計測終了より前記リングギアの歯位置に
    対応した信号を第3の所定数カウントするまで待機した
    後に次の気筒の前記燃焼行程に対応するクランク角度に
    要する時間を計測する手段と、この計測手段による計測
    終了後にこの計測手段による計測を繰り返す手段とから
    なることを特徴とする請求項6に記載のエンジンの失火
    診断装置。
  8. 【請求項8】前記計測区間を前回運転時と同じ位置に戻
    す手段は、各気筒の基準位置信号の入力から前記燃焼行
    程に対応するクランク角度に要する時間の計測開始点ま
    での前記リングギアの歯位置に対応した信号の数の平均
    値を計算する手段と、この平均値と前回運転時のこの平
    均値のバックアップ値との差の絶対値を判定値と比較す
    る手段と、この比較結果よりその差の絶対値が判定値を
    超える場合に前記平均値が前記バックアップ値より小さ
    いときはその直後に1回だけ前記第2の所定数を前記平
    均値と前記バックアップ値との差の絶対値だけ大きく
    し、前記差の絶対値が判定値を超える場合に前記平均値
    が前記バックアップ値より大きいときはその直後に1回
    だけ前記第2の所定数を前記平均値と前記バックアップ
    値との差の絶対値だけ小さくする手段とからなることを
    特徴とする請求項7に記載のエンジンの失火診断装置。
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