JPH10279894A - 半導体ウエハ加工用粘着シ―ト類と加工方法 - Google Patents

半導体ウエハ加工用粘着シ―ト類と加工方法

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JPH10279894A
JPH10279894A JP9081770A JP8177097A JPH10279894A JP H10279894 A JPH10279894 A JP H10279894A JP 9081770 A JP9081770 A JP 9081770A JP 8177097 A JP8177097 A JP 8177097A JP H10279894 A JPH10279894 A JP H10279894A
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健 松村
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祐三 赤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線硬化後に強い臭気を発生せず、また糊
残りによるミクロンオ―ダまたはサブミクロンオ―ダの
汚染がみられない、とくにウエハ裏面の上記汚染に起因
したチツプ裏面と封止樹脂との境界での剥離などの心配
のない半導体ウエハ加工用粘着シ―ト類を提供する。 【解決手段】 放射線透過性のフイルム基材の片面にポ
リマ―化した光重合開始剤を含有する放射線硬化型粘着
剤層を設けて、シ―ト状やテ―プ状などの半導体ウエハ
加工用粘着シ―ト類を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線硬化型であ
る半導体ウエハ加工用粘着シ―ト類と、これを用いた半
導体ウエハ加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、半導体集積回路は、高純度シリコ
ン単結晶などをスライスしてウエハとしたのち、ウエハ
表面にICなどの所定の回路パタ―ンをエツチング形成
して集積回路を組み込み、ついでウエハ裏面を研削機に
より研削して、ウエハの厚さを100〜600μm程度
まで薄くし、最後にダイシングしてチツプ化することに
より、製造されている。ここで、上記研削時には、ウエ
ハ表面に粘着シ―ト類を貼り付けて、ウエハの破損を防
止したり、研削加工を容易にしている。また、上記ダイ
シング時には、ウエハ裏面側に粘着シ―ト類を貼り付け
て、ウエハを接着固定した状態でダイシングし、形成さ
れるチツプをフイルム基材側よりニ―ドルで突き上げて
ピツクアツプし、ダイパツド上に固定させている。
【0003】このような目的で用いられる粘着シ―ト類
は、研削加工やダイシング加工中に剥離しない程度の粘
着力が必要である一方、研削加工後や、ダイシング後の
ピツクアツプ時には、容易に剥離でき、また半導体ウエ
ハを破損しない程度の低い粘着力であることが要求さ
れ、さらにウエハ表面やウエハ裏面に糊残りを生じず、
これらの面を汚染しないものであることが望まれる。
【0004】近年、半導体ウエハは大口径化、薄型化の
傾向にあり、また酸によるウエハ裏面のエツチング工程
が加わつてきている。このような状況において、上記の
粘着シ―ト類に、加工中の耐水性、加工中や剥離時の非
破損性、酸によるエツチング時の耐酸性、剥離容易性、
非汚染性などの各種特性のバランスを保たせることが難
しくなつている。また、ダイシング工程では、半導体パ
ツケ―ジでLOC構造のものや、ダイパツドの面積がチ
ツプよりも小さい構造のものが増加しており、これらの
パツケ―ジでは今までのパツケ―ジと異なり、チツプの
裏面が直接封止樹脂に接触しているため、半導体ウエハ
の裏面とパツケ―ジとの密着性が損なわれないように、
ウエハ裏面の低汚染性がより重要になつている。
【0005】半導体ウエハ加工用粘着シ―ト類として、
現在、最も注目されているものは、放射線硬化型の粘着
シ―ト類、つまり、フイルム基材の片面に放射線硬化型
粘着剤層を設けてなる粘着シ―ト類である。この種の粘
着シ―ト類は、常態時には強い粘着力を有しているた
め、これをウエハ表面または裏面に貼り合わせることに
より、研削加工やダイシング加工時の水圧に耐える大き
な粘着力が得られ、また粘着剤組成の選択などによつて
良好な耐酸性も期待でき、一方、上記加工後には光など
の放射線を照射して、上記粘着剤層を硬化させると、そ
の粘着力が著しく低下して、良好な剥離容易性とウエハ
の非破損性が得られ、またウエハの非汚染性にも比較的
良好な結果が得られるなどの利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この放射線
硬化型の粘着シ―ト類は、光を照射して硬化させたとき
に強い臭気を発生し、作業者に不快な気持ちをいだかせ
たり、健康衛生の面でも決して好ましいものとはいえな
かつた。また、剥離後のウエハの非汚染性は、他の粘着
シ―ト類に比べて格段にすぐれているが、糊残りによる
ミクロンオ―ダまたはサブミクロンオ―ダの汚染はいぜ
んとして発生することがあり、この汚染がダイシング加
工でのウエハ裏面の場合、半導体パツケ―ジをハンダリ
フロ―した際に、チツプ裏面と封止樹脂との境界での剥
離の原因となり、半導体集積回路の長期的な信頼性が損
なわれるという問題があつた。
【0007】本発明は、このような事情に照らし、放射
線硬化型である半導体ウエハ加工用粘着シ―ト類とし
て、研削加工やダイシング加工などの加工時には大きな
粘着力を示して加工目的を果たし、加工後剥離する際に
は放射線の照射による硬化にてウエハの破損などを生じ
ることなく容易に剥離できるとともに、上記の硬化後に
強い臭気を発生せず、また糊残りによるミクロンオ―ダ
またはサブミクロンオ―ダの汚染がみられない、とくに
ウエハ裏面の上記汚染に起因したチツプ裏面と封止樹脂
との境界での剥離などの心配のない上記粘着シ―ト類
と、これを用いた半導体ウエハ加工方法を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、放射線硬化型
粘着剤層中には通常ベンゾフエノン、チオキサントンな
どの公知の光重合開始剤を含ませるようにしているが、
この公知の開始剤に代えて高分子量の特定の光重合開始
剤を含ませるようにしたときに、放射線照射後の強い臭
気がなくなり、また糊残りによるミクロンオ―ダまたは
サブミクロンオ―ダの汚染がみられなくなることを見い
出し、本発明を完成するに至つたものである。
【0009】すなわち、本発明は、放射線透過性のフイ
ルム基材の片面にポリマ―化した光重合開始剤を含有す
る放射線硬化型粘着剤層が設けられてなることを特徴と
するシ―ト状やテ―プ状などの半導体ウエハ加工用粘着
シ―ト類(請求項1)と、半導体ウエハに、上記構成の
粘着シ―ト類を貼り付けて、所要のウエハ加工を施し、
ついで、放射線の照射により上記粘着シ―ト類の放射線
硬化型粘着剤層を硬化させたのち、上記粘着シ―ト類を
剥離することを特徴とする半導体ウエハ加工方法(請求
項2)とに係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における放射線硬化型粘着
剤層は、ベ―スポリマ―に放射線重合性化合物とともに
特定の光重合開始剤を含ませてなるものであり、通常は
これにさらにポリイソシアネ―ト化合物、アルキルエ―
テル化メラミン化合物、エポキシ系化合物、シランカツ
プリング剤などの公知の架橋剤を含ませてなるものであ
る。また、必要により、半導体ウエハへの粘着力をコン
トロ―ルするため、タツキフアイア、粘着調整剤、界面
活性剤、その他の改質剤および慣用成分を含ませること
もできる。ただし、界面活性剤や界面活性を示す化合物
などは、半導体ウエハの加工という観点より、なるべく
少ない方が好ましい。
【0011】ベ―スポリマ―は、とくに限定されず、従
来公知のものを広く使用できる。たとえば、天然ゴムや
各種の合成ゴムなどのゴム系ポリマ―、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルとこれと共重合可能な他の不飽和
単量体との共重合体からなるアクリル系ポリマ―などが
ある。これらのベ―スポリマ―は、分子内に放射線にて
重合する炭素−炭素二重結合を持つたものであつてもよ
い。
【0012】放射線重合性化合物は、放射線の照射によ
り硬化して三次元網状化する、分子中に放射線重合性の
炭素−炭素二重結合を少なくとも2個有する、分子量が
通常10,000以下の低分子量化合物である。放射線
の照射による粘着剤層の三次元網状化が効率良くなされ
るように、分子量が5,000以下でかつ分子内の放射
線重合性の炭素−炭素二重結合の数が2〜6個であるも
のが好ましい。
【0013】このような放射線重合性化合物としては、
たとえば、トリメチロ―ルプロパントリアクリレ―ト、
テトラメチロ―ルメタンテトラアクリレ―ト、ペンタエ
リスリト―ルトリアクリレ―ト、ペンタエリスリト―ル
テトラアクリレ―ト、ジペンタエリスリト―ルモノヒド
ロキシペンタアクリレ―ト、ジペンタエリスリト―ルヘ
キサアクリレ―ト、1,4−ブチレングリコ―ルジアク
リレ―ト、1,6−ヘキサンジオ―ルジアクリレ―ト、
ポリエチレングリコ―ルジアクリレ―ト、特公平5−2
5907号公報(とくに、この公報の従来技術の欄)に
記載されているようなオルガノポリシロキサン組成物、
市販のオリゴエステルアクリレ―ト、ウレタンアクリレ
―トなどが挙げられる。
【0014】これらの放射線重合性化合物は、1種を単
独で用いても、2種以上を併用してもよい。使用量は、
ベ―スポリマ―100重量部に対し、1〜300重量部
とするのがよい。1重量部未満では、放射線硬化型粘着
剤層の放射線の照射による三次元網状化が不十分とな
り、粘着シ―ト類をウエハから剥離する際の剥離性に劣
り、またウエハを汚染するおそれがある。300重量部
を超えると、放射線を照射する前の粘着剤層の厚み精度
が悪くなるなどの問題がある。
【0015】光重合開始剤としては、ポリマ―化したも
の、通常は、分子量が1,000〜100,000、好
ましくは2,000〜100,000のものが用いられ
る。このような高分子量の光重合開始剤を用いると、光
などの放射線を照射して粘着剤層を硬化させる際に、こ
の粘着剤層が発熱したときでも、熱による揮散や分解な
どに起因した臭気の発生がみられなくなり、また粘着剤
層が適度な凝集力を有するものとなつて、剥離時にウエ
ハへの糊残りが少なくなり、従来のようなミクロンオ―
ダまたはサブミクロンオ―ダのウエハ汚染が防がれる。
【0016】このような光重合開始剤としては、ベンゾ
イン型、カルボニル型などを用いるのが好ましく、これ
らの基が高分子中に複数個あるもの、たとえば、ポリビ
ニルベンゾイン系、ポリビニルケトン系などが好適に用
いられる。市販品としては、シ―ベルヘグナ―(販売
元)の「ESACURE KIP100」、「ESAC
URE KIP150」などが挙げられる。「ESAC
URE KIP150」は、下記の構造式(1)で表さ
れる、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4
−(1−メチルビニル)フエニル]プロパノン}であ
る。
【0017】
【化1】
【0018】上記以外の光重合開始剤として、下記の構
造式(2)で表されるもの〔J.Polyme.Sci
Apolymer chem 24.875(‘8
6)〕、下記の構造式(3)または(4)で表されるも
の(特開昭50−130886号公報、ジ―ワコ―ポレ
―シヨン)、下記の構造式(5)で表されるもの〔Te
trahedron Lett 323(‘74)〕、
下記の構造式(6)で表されるもの〔Eur.Poly
mer J.14.317(‘78)〕、下記の構造式
(7)で表されるもの〔J.Polyme.Sci c
hem,ed.,19.855(‘81)〕などを用い
ることもできる。
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】このような光重合開始剤は、ベ―スポリマ
―100重量部に対し、通常0.1〜10重量部、好ま
しくは1〜10重量部の割合で使用するのがよい。0.
1重量部未満では、粘着剤層の放射線の照射による三次
元網状化が不十分となり、良好な剥離性が得られなかつ
たり、ウエハ汚染の原因となる。また、10重量部を超
えて使用しても、それに見合つた効果が得られないばか
りか、ウエハにこの光重合開始剤が残留するおそれがあ
る。
【0026】なお、上記特定の光重合開始剤とともに、
イソプロピルベンゾインエ―テル、イソブチルベンゾイ
ンエ―テル、ベンゾフエノン、ミヒラ―ズケトン、クロ
ロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチル
チオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジ
メチルケタ―ル、α−ヒドロキシクロロヘキシルフエニ
ルケトン、2−ヒドロキシメチルフエニルプロパンなど
の他の光重合開始剤を、本発明の効果を損なわない範囲
内で併用してもよい。また、必要により、これらの光重
合開始剤とともに、トリエチルアミン、テトラエチルペ
ンタアミン、ジメチルアミノエタノ―ルなどのアミン化
合物を光重合促進剤として併用することもできる。
【0027】本発明においては、フイルム基材の片面
に、上記のベ―スポリマ―、放射線重合性化合物および
特定の光重合開始剤、必要により架橋剤およびその他の
配合剤成分を含ませた放射線硬化型粘着剤を、直接塗布
し加熱乾燥するか、あるいは、剥離紙上に一旦塗布し乾
燥したのちフイルム基材の片面に転写することにより、
厚さが通常5〜100μmとなる放射線硬化型粘着剤層
を形成して、シ―ト状、テ―プ状などの半導体ウエハ加
工用粘着シ―ト類とする。その際、上記の粘着剤層を配
合成分の異なる多層構造としてもよい。
【0028】フイルム基材としては、剥離時にフイルム
基材側から放射線を照射するため、放射線透過性である
ことが必要で、またウエハ加工時の衝撃緩和能や洗浄水
などに耐える強度を有していることが必要で、これらに
適した材質および厚さが選択される。なお、このような
フイルム基材の粘着剤層形成面には、粘着剤層の投錨性
を向上させるため、コロナ処理しておくのが望ましい。
【0029】このようなフイルム基材には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ―ト、ポリブ
チレンテレフタレ―ト、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、
エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アク
リル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、ポリウレタン、ポリメチルペンテン、ポリブタジエ
ンなどのフイルムが挙げられる。これらの厚さは、通常
30〜500μm、好ましくは40〜300μmであ
る。
【0030】本発明において、上記構成の粘着シ―ト類
を用いて、半導体ウエハの加工を行うには、まず、半導
体ウエハの表面または裏面に、上記構成の粘着シ―ト類
を貼り付け、この状態で、常法によりウエハ裏面の研削
加工、ダイシング加工などの所要のウエハ加工を施せば
よい。その際、上記粘着シ―ト類が大きな粘着力を有す
るため、加工中に剥離などの支障をきたさず、所望の加
工目的を達成でき、またウエハの破損などの不都合を生
じることもない。
【0031】この加工後、粘着シ―ト類のフイルム基材
側から、光(紫外線)、電子線などの放射線を照射し
て、上記粘着シ―ト類の放射線硬化型粘着剤層を硬化さ
せる。この硬化により粘着力が著しく低下するため、ウ
エハより上記粘着シ―ト類を容易に剥離でき、ダイシン
グ加工ではその後のピツクアツプ作業を容易に行える。
しかも、上記硬化後に強い臭気を発生することがなく、
作業者に不快な気持ちをいだかせたり、健康衛生上の問
題を引き起こす心配はない。また、剥離後に糊残りによ
るミクロンオ―ダまたはサブミクロンオ―ダの汚染がみ
られず、したがつて、従来のようなウエハ裏面の上記汚
染に起因したチツプ裏面と封止樹脂との境界での剥離な
どの不都合を招くこともない。
【0032】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重
量部を意味するものとする。
【0033】実施例1 アクリル酸n−ブチル80部、アクリル酸エチル15部
およびアクリル酸5部からなるモノマ―混合物を、酢酸
エチル150部およびアゾイソブチロニトリル0.1部
を用いて、窒素気流下60℃にて12時間溶液重合を行
い、重量平均分子量が56万のアクリル系ポリマ―溶液
Aを得た。
【0034】この溶液Aに、アクリル系ポリマ―100
部に対し、放射線重合性化合物としてウレタンアクリレ
―ト100部、架橋剤としてポリイソシアネ―ト化合物
2部およびエポキシ系化合物0.5部、ポリマ―化した
光重合開始剤として市販品である「ESACURE K
IP150」(シ―ベルヘグナ―販売元)3部を、均一
に混合して、放射線硬化型粘着剤溶液を調製した。
【0035】この放射線硬化型粘着剤溶液を、厚さが5
0μmのポリエステルフイルムからなるセパレ―タの片
面に、乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、1
20℃で3分乾燥したのち、厚さが100μmのポリエ
チレンフイルムからなるフイルム基材にラミネ―トし
て、半導体ウエハ加工用粘着シ―トを作製した。
【0036】実施例2 実施例1のアクリル系ポリマ―溶液Aに、アクリル系ポ
リマ―100部に対し、放射線重合性化合物としてペン
タエリスリト―ルヘキサアクリレ―ト80部、架橋剤と
してトリレンジイソシアネ―ト3部、ポリマ―化した光
重合開始剤(実施例1と同じもの)5部を、均一に混合
して、放射線硬化型粘着剤溶液を調製した。また、これ
を用いて実施例1と同様にして、半導体ウエハ加工用粘
着シ―トを作製した。
【0037】実施例3 アクリル酸2−エチルヘキシル30部、アクリル酸メチ
ル70部およびアクリル酸10部からなるモノマ―混合
物を、酢酸エチル200部およびベンゾイルパ―オキサ
イド0.2部を用いて、窒素気流下60℃にて12時間
溶液重合を行い、重量平均分子量が80万のアクリル系
ポリマ―溶液Bを得た。
【0038】この溶液Bに、アクリル系ポリマ―100
部に対し、放射線重合性化合物としてペンタエリスリト
―ルテトラアクリレ―ト50部、架橋剤としてトリレン
ジイソシアネ―ト3部、ポリマ―化した光重合開始剤と
して市販品である「ESACURE KIP100」
(シ―ベルヘグナ―販売元)5部を、均一に混合して、
放射線硬化型粘着剤溶液を調製した。また、これを用い
て実施例1と同様にして、半導体ウエハ加工用粘着シ―
トを作製した。
【0039】実施例4 実施例3のアクリル系ポリマ―溶液Bに、アクリル系ポ
リマ―100部に対し、放射線重合性化合物としてウレ
タンアクリレ―ト120部、架橋剤としてトリレンジイ
ソシアネ―ト3部、ポリマ―化した光重合開始剤(実施
例3と同じもの)5部を、均一に混合して、放射線硬化
型粘着剤溶液を調製した。また、これを用いて実施例1
と同様にして、半導体ウエハ加工用粘着シ―トを作製し
た。
【0040】比較例1 ポリマ―化した光重合開始剤3部に代えて、α−ヒドロ
キシシクロヘキシルフエニルケトン(分子量204.
3)10部を用いた以外は、実施例1と同様にして、放
射線硬化型粘着剤溶液を調製した。また、これを用いて
実施例1と同様にして、半導体ウエハ加工用粘着シ―ト
を作製した。
【0041】比較例2 ポリマ―化した光重合開始剤5部に代えて、α−ヒドロ
キシシクロヘキシルフエニルケトン(分子量204.
3)5部を用いた以外は、実施例2と同様にして、放射
線硬化型粘着剤溶液を調製した。また、これを用いて実
施例1と同様にして、半導体ウエハ加工用粘着シ―トを
作製した。
【0042】比較例3 ポリマ―化した光重合開始剤5部に代えて、2,4−ジ
エチルチオキサントン(分子量250)5部を用いた以
外は、実施例3と同様にして、放射線硬化型粘着剤溶液
を調製した。また、これを用いて実施例1と同様にし
て、半導体ウエハ加工用粘着シ―トを作製した。
【0043】比較例4 ポリマ―化した光重合開始剤5部に代えて、2,4−ジ
エチルチオキサントン(分子量250)10部を用いた
以外は、実施例4と同様にして、放射線硬化型粘着剤溶
液を調製した。また、これを用いて実施例1と同様にし
て、半導体ウエハ加工用粘着シ―トを作製した。
【0044】以上の実施例1〜4および比較例1〜4の
各半導体ウエハ加工用粘着シ―トについて、放射線照射
による硬化後の臭気発生の有無と、半導体ウエハに貼り
付けて放射線を照射したのちに剥離したときのウエハ汚
染性を、下記の方法により、調べた。結果は、表1に示
されるとおりであつた。
【0045】<臭気およびウエハ汚染性の測定>半導体
ウエハ加工用粘着シ―トを、セパレ―タを剥がして、4
インチミラ―ウエハに貼り付け、1時間静置し、高圧水
銀ランプ〔日東電工(株)製の紫外線照射装置UM−1
10、照射強度46mJ/cm2 ・秒〕を用いて、10秒
間、紫外線を照射して(照射量460mJ/cm2 )、粘
着剤層を硬化させた。
【0046】硬化後の臭気発生の有無を調べ、臭気が感
じられない場合を○、強い臭気を感じる場合を×、と評
価した。また、硬化後に粘着シ―トをウエハより剥離し
て、レ―ザ―表面検査装置〔日立電子エンジニアリング
(株)製のLS−5000〕にて、ミラ―ウエハ上に残
留する0.28μm以上のパ―テイクルの数を調べ、こ
の数が10個以下であれば、ウエハ汚染性が低いと評価
した。
【0047】
【0048】上記の表1の結果から明らかなように、本
発明の実施例1〜4の半導体ウエハ加工用粘着シ―ト
は、紫外線照射による硬化後の臭気発生がみられず、し
かも、ウエハ汚染性が非常に低いものであることがわか
る。また、上記試験とは別に、実施例1〜4の各半導体
ウエハ加工用粘着シ―トを用いて、実際に半導体ウエハ
の研削加工やダイシング加工を行つたところ、常態での
粘着力が大きいため、加工中に剥離などの支障をきたさ
ず、また加工後に紫外線を照射して剥離すると、ウエハ
の破損などを生じることなく容易に剥離できた。その
際、紫外線照射後の臭気は感じられず、ウエハの非汚染
性も満足できることが判明した。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、研削加
工やダイシング加工などの加工時には大きな粘着力を示
して所期の加工目的を果たし、加工後剥離する際には放
射線の照射による硬化にてウエハの破損などを生じるこ
となく容易に剥離できるとともに、上記の硬化後に強い
臭気を発生せず、また糊残りによるミクロンオ―ダまた
はサブミクロンオ―ダの汚染がみられない、とくにウエ
ハ裏面の上記汚染に起因したチツプ裏面と封止樹脂との
境界での剥離などの心配のない、放射線硬化型の半導体
ウエハ加工用粘着シ―ト類を提供でき、また、これを用
いた半導体ウエハ加工方法を提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線透過性のフイルム基材の片面にポ
    リマ―化した光重合開始剤を含有する放射線硬化型粘着
    剤層が設けられてなることを特徴とする半導体ウエハ加
    工用粘着シ―ト類。
  2. 【請求項2】 半導体ウエハに、請求項1に記載の半導
    体ウエハ加工用粘着シ―ト類を貼り付けて、所要のウエ
    ハ加工を施し、ついで、放射線の照射により上記粘着シ
    ―ト類の放射線硬化型粘着剤層を硬化させたのち、上記
    粘着シ―ト類を剥離することを特徴とする半導体ウエハ
    加工方法。
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