JPH10275725A - 積層チップ巻線部品 - Google Patents

積層チップ巻線部品

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JPH10275725A
JPH10275725A JP8040097A JP8040097A JPH10275725A JP H10275725 A JPH10275725 A JP H10275725A JP 8040097 A JP8040097 A JP 8040097A JP 8040097 A JP8040097 A JP 8040097A JP H10275725 A JPH10275725 A JP H10275725A
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JP
Japan
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conductor pattern
sheet
sheets
shape
laminated chip
Prior art date
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Application number
JP8040097A
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English (en)
Inventor
Hideaki Saito
秀昭 斎藤
Akio Ishino
昭夫 石野
Ikkan Murakami
一貫 村上
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導体パターンの形状を工夫することにより、
1枚のシートに1巻回分の導体パターンを形成して薄肉
化を達成する。 【解決手段】 第3〜第7シート12c,12d,12
e,12f,12gで巻線部分を構成し、導体パターン
18は、長辺の中央部が左右中心線C1 上で分断される
略環状の矩形状に形成する。分断箇所18aの両端部を
環状部分の内方に向かって直角に突出すると共に、一方
の突出部分18bの先端部を始端部Sとし、他方の突出
部分18cの先端部を終端部Eとする。突出部分18
b,18cを僅かの間隙δをもって平行に配置し、それ
ぞれの先端部を環状部分内側の前後中心線C2 より突出
する。終端部Eにビアホール22を形成する。第4,第
6シート12d,12fの導体パターン18は、第3,
第5,第7シート12c,12e,12gの導体パター
ン18を180°回転させた状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導体パターンを塗
布した複数のシートを、それぞれの導体パターンが巻線
を構成するように積層した積層チップ巻線部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の積層チップ巻線部品は、例えば
EMI(Electro-Magnetic Interference )用のノイズ
サプレッサ素子として用いられ、主に100〜500M
Hzのノイズ成分を減衰するようになっている。つま
り、前記積層チップ巻線部品は、シートに所定の形状を
もって導体パターンを塗布し、この導体パターンを塗布
した複数のシートをそれぞれの導体パターンが巻線を構
成するように積層して構成され、巻線状に配置された導
体パターンによって所定のインダクタンスを得るように
なっている。このとき、インダクタンスは巻数の2乗に
比例する。
【0003】ところで、従来の積層チップ巻線部品では
図10に示すタイプAと図11に示すタイプBとが存在
する。図10のタイプAではL字状の導体パターン1を
シート2に印刷により塗布し、この導体パターン1の一
端部を終端部1aとすると共に他端部を始端部1bとす
る。そして、積層方向に隣接されるシート2同志を互い
に180°回転させた状態で順次積層し、隣接される一
方の導体パターン1の終端部1aと他方の導体パターン
1の始端部1bとを、ビアホール3に充填される導体を
介して接続するようになっている。従って、前記導体パ
ターン1はシート2が積層されることにより巻線部分が
構成される。
【0004】一方、図11のタイプ2ではシート2に塗
布する導体パターン5をコ字状に形成し、シート2を積
層することによりそのコ字状の導体パターン5の終端部
5aと始端部5bとをビアホール3を介して順次接続す
るようなっている。この場合、導体パターン5は横に長
いものと縦に短いものの2種類を形成し、それぞれを1
80°回転させつつ交互に積層するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の積層チップ巻線部品にあっては、図10に示した
タイプAでは導体パターン1がL字状に形成されている
ため、1枚のシート2では導体パターン1の巻回数が1
/2T(Tは1巻回分を示す)となり、2枚のシート2
で導体パターン1が1回転する。また、図11に示した
タイプBでは導体パターン5がコ字状に形成されている
ため、1枚のシート2では導体パターン5の巻回数が3
/4Tとなり、4枚のシートで導体パターン5が3回転
する。
【0006】従って、タイプAでは所要の巻線数を得る
ためには2倍のシート2が必要となり、巻線部品が厚肉
化されてしまう。また、タイプ2にあってもタイプ1よ
りは導体パターン5の巻回数が多くなっているが、この
場合にあっても1枚のシート2で1巻回の導体パターン
5を得ることができないため、やはり巻線部品の厚肉化
が来されて大型化されてしまうという課題があった。
【0007】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、導体パターンの形状を工夫することにより、1枚の
シートに1巻回分の導体パターンを形成して薄肉化を達
成することができる積層チップ巻線部品を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1に示す本発明の積層チップ巻線部品は、シ
ートに所定の形状をもって導体パターンを塗布すると共
に、該導体パターンを塗布した複数のシートを、それぞ
れの導体パターンが巻線を構成するように積層し、この
積層状態で積層方向に互いに隣接関係にある一方のシー
トの導体パターンの終端部と、他方のシートの導体パタ
ーンの始端部とを、シートに形成したビアホールを介し
て互いに接続するようにした積層チップ巻線部品におい
て、巻線部分を構成する導体パターンを、1枚のシート
上において1箇所が分断される環状に形成し、この導体
パターンの分断された両端部を環状部分の内方に向かっ
て突出し、それぞれの突出部分の一方を始端部とすると
共に他方を終端部とし、それぞれ積層方向に隣接される
シート同志を互いに180°回転させた状態で交互に積
層し、隣接される一方の導体パターンの始端部と他方の
導体パターンの終端部とをビアホールを介して互いに接
続することにより構成する。
【0009】また、請求項2に示す本発明の積層チップ
巻線部品は、前記導体パターンを全体的に矩形状となる
環状に形成し、その一辺の中央部を分断すると共に、分
断した両端部を平行にして環状部分の内方に突出させて
構成する。
【0010】上記構成でなる本発明の積層チップ巻線部
品の作用を以下述べると、請求項1では、1枚のシート
上に1箇所が分断される環状に形成した導体パターン
は、分断された両端部を環状部分の内方に突出して一方
を始端部,他方を終端部とし、それぞれ積層方向に隣接
されるシート同志を互いに180°回転させた状態で交
互に積層することにより、互いに隣接されたシートに形
成された導体パターンは、一方の終端部が他方の始端部
にビアホールを介して順次接続される。
【0011】従って、導体パターンの始端部に入力され
た電気は、該導体パターンを環状に流れて終端部からビ
アホールに出力され、該ビアホールから隣接される導体
パターンの始端部に入力される。このとき、隣接される
シートの導体パターンは互いに180°回転された状態
で積層されているため、互いに積層された導体パターン
を電気が流れる方向は同一の回転方向となり、全体の導
体パターンに螺旋状の磁路が構成され、巻数に応じたイ
ンダクタンスを得ることができる。
【0012】ところで、前記導体パターンの始端部およ
び終端部は分断された両端部を突出した部分に設けられ
るため、これら両突出部分にも磁路が形成されるが、こ
れら両突出部分にそれぞれ発生する磁界は互いに相殺さ
れてインダクタンスに影響するのが低減されることにな
る。このように1枚のシート上に導体パターンを環状、
つまり1巻回分を形成することができるので、所定の巻
数を得るために積層するシート数を減少することがで
き、延いては巻線部品の薄肉化を達成することができ
る。
【0013】また、請求項2では、前記導体パターンを
全体的に矩形状となる環状に形成したので、シートの外
側形状に沿って有効にパターンを形成することができ
る。また、環状に形成した導体パターンの分断箇所が矩
形状とした一辺の中央部であるため、導体パターンを1
80°回転させた場合に、分断箇所から突出する終端部
を隣接する導体パターンの始端部に対応させることがで
きる。更に、分断した両端部を平行にして環状部分の内
方に突出させることにより、これら突出部分にそれぞれ
発生する磁界を効率良く相殺させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図7は本発明に
かかる積層チップ巻線部品の一実施形態を示し、図1は
積層チップ巻線部品の各構成部品の分解斜示図、図2は
導体パターンの基本形状を示す説明図、図3は一般部分
の導体パターンを塗布したシートの平面図、図4は積層
チップ巻線部品の完成状態の断面図、図5は導体パター
ンを積層して構成される巻線部分の概略構成図、図6は
巻線部分のインダクタンスの態様を(a),(b)で示
す比較説明図、図7は巻線部分の概略断面図である。
【0015】本実施形態の積層チップ巻線部品10は、
図1に示すように複数のシート12を用いて構成され、
これらシート12に所定の形状をもって導体パターン1
4,16,18を塗布して積層し、この積層体を焼結す
るようになっている。前記シート12としては焼成する
ことにより硬化される可撓性のフェライトシートが用い
られる。また、前記導体パターン14,16,18に
は、焼成により硬化される銀ペーストが用いられ、この
銀ペーストは前記シート12に印刷により塗布される。
【0016】本実施形態では前記シート12は9枚用い
られ、上方から下方に向かって第1シート12a,第2
シート12b,第3シート12c,第4シート12d,
第5シート12e,第6シート12f,第7シート12
g,第8シート12h,第9シート12iが配置され
る。これら複数のシート12のうち上下端に配置される
第1シート12aと第9シート12iには導体パターン
は設けられない。そして、第2シート12bには入力用
の導体パターン14が設けられると共に、第8シート1
2hには出力用の導体パターン16が設けられる。更
に、中間部分に配置されて一般部分となる第3〜第7シ
ート12c,12d,12e,12f,12gには、巻
線部分を構成する導体パターン18が設けられる。とこ
ろで、前記導体パターンシート14,16,18は、シ
ート12の周縁部の内側に沿って矩形状となる基本形状
20(図2参照)に沿って形成され、この基本形状20
は第1,第2長辺a,bと第1,第2短辺c,dとで構
成される。
【0017】前記入力用の導体パターン14は、シート
12bの短辺側一端に露出するリード引出し部14aが
設けられ、このリード引出し部14aから前記基本形状
20の第1長辺aと第1短辺cと第2長辺bの半分まで
延長され、該第2長辺bの左右中心線C1 近傍に至る端
部から基本形状20の内方に突出(突出部14b)させ
ることにより略P字状に形成され、該突出部14bの先
端部が終端部Eとなっている。また、前記終端部Eには
シート12bを貫通するビアホール22が形成される。
一方、前記出力用の導体パターン16は、シート12b
の短辺側他側にリード引出し部16aが設けられ、この
リード引出し部16aから前記入力用の導体パターン1
4とは逆向きとなる逆P字状に形成され、突出部16b
の先端部が始端部Sとなっている。
【0018】前記第3,第5,第7シート12c,12
e,12gの導体パターン18はそれぞれ同一となり、
図3に示すように前記基本形状20の第1,第2長辺
a,bおよび第1,第2短辺c,dに沿い、第1長辺a
の中央部が左右中心線C1 上で分断される略環状の矩形
状に形成される。分断箇所18aの両端部は環状部分の
内方に向かって直角に突出されると共に、一方の突出部
分18bの先端部が始端部Sとなり、かつ他方の突出部
分18cの先端部が終端部Eとなる。
【0019】ここで、上記突出部分18b,18cは僅
かの間隙δをもって平行に配置されていると共に、それ
ぞれの先端部は前記環状部分内側の前後中心線C2 より
突出されている。そして、前記終端部Eにはほぼ上記前
後の中心線C2の位置に表裏を貫通するビアホール22
が形成されている。
【0020】一方、前記第4,第6シート12d,12
fの導体パターン18は、前記第3,第5,第7シート
12c,12e,12gの導体パターン18を180°
回転させた状態となっており、それらは共用し得るもの
となっている。従って、前記第3〜第7シート12c,
12d,12e,12f,12gは、同一のものを複数
形成することにより、それぞれを180°回転させた状
態で交互に積層することができる。
【0021】尚、第2〜第7シート12b,12c,1
2d,12e,12f,12gに設けられる終端部Eに
形成されるビアホール22は、導体パターン14,18
を塗布することにより、該導体パターン14,18を構
成する銀ペーストが侵入して充填され、この充填された
銀ペーストにより積層状態で隣接されるシート相互の終
端部Eと始端部Sとが互いに接続されるようになってい
る。
【0022】そして、前記第1〜第9シート12a,1
2b,12c,12d,12e,12f,12g,12
h,12iを積層した後、これらを所定の圧力をもって
圧着して焼成する。このように焼成することにより可撓
性のフェライトシートで形成されたシート12、および
銀ペーストを印刷した導体パターン14,16,18は
硬化される。そして、導体パターン14、16のリード
引出し部14a,16aが露出する積層体の両端部に
は、図4に示すように端子電極24,24aが取り付け
られることにより積層チップ巻線部品10が完成され
る。
【0023】以上の構成により本実施形態の積層チップ
巻線部品10は、第2シート12bの導体パターン14
の終端部Eと、第3〜第7シート12c,12d,12
e,12f,12gの導体パターン18の始端部Sおよ
び終端部Eと、第8シート12hの導体パターン16の
始端部Sとは、それぞれが設けられる突出部14b,1
8b,18c,16bは、図2の基本形状20となる矩
形状の内方に左右中心線C1 を挟んで突出され、かつ、
前後中心線C2 より突出させてあるので、隣接されるシ
ート12の終端部Eと始端部Sとが重合されることにな
る。
【0024】従って、一方の端子電極24から入力され
た電気は、第2シート12bの導体パターン14をリー
ド引出し部14から突出部14b方向へと図1中時計回
り方向に流れ、そして、ビアホール22を介して第3シ
ート12cの導体パターン18の始端部Sに入力され
る。すると、その始端部Sに入力された電気は、導体パ
ターン18を時計回りに流れて終端部Eに至り、ビアホ
ール22を介して第4シート12dの導体パターン18
の始端部Sに入力され、更に導体パターン18を時計回
りに流れて、終端部Eからビアホール22を介して第5
シート12eの導体パターン18の始端部Sに入力され
る。以下、同様にして電気は第5シート12e〜第7シ
ート12gの導体パターン18を時計回り方向の螺旋状
に流れる。そして、最終的に第8シートの導体パターン
16を始端部Sから時計回りに流れて、リード引出し部
16aから端子電極24aへと出力される。
【0025】即ち、前記第2〜第8シート12b,12
c,12d,12e,12f,12g,12hの導体パ
ターン14,18,16は図5に示すように、2つの平
行な中心軸周りに交互に同一方向に巻回される螺旋状の
巻線を構成し、これを電気が流れることにより磁界を発
生してインダクタンスを得ることができる。尚、本実施
形態では一般部分を第3〜第7シート12c,12d,
12e,12f,12gの5枚で構成したが、必要とす
るインダクタンスの大きさに応じてかかる一般部分のシ
ート12の枚数を適宜調節することができる。
【0026】このように本実施形態では一般部分を構成
する第3〜第7シート12c,12d,12e,12
f,12gには、導体パターン18が1巻回分として形
成されるため、所定の巻数を得るために積層するシート
12の数を減少して薄肉化を可能とし、延いては積層チ
ップ巻線部品10の小型化を達成することができる。ま
た、一般部分の第3〜第7シート12c,12d,12
e,12f,12gは、1種類の導体パターン18を設
けたものを180°回転しつつ交互に積層できるため、
それぞれのシート12c,12d,12e,12f,1
2gの共用化が可能となり、安価な製品を提供すること
ができる。
【0027】また、一般部分を構成する前記導体パター
ン18に設けられる始端部Sおよび終端部Eは、環状に
形成された導体パターン18の分断箇所両端部の突出部
分18b,18cに設けられ、これら両突出部分18
b,18cにも電気が流れることにより磁路が形成され
るが、これら両突出部分18b,18cにそれぞれ発生
する磁界は互いに相殺されて、これら磁界が導体パター
ン18の巻回部分に発生するインダクタンスに影響する
のを低減することができる。特に、本実施形態では前記
両突出部分18b,18cは平行配置されるため、これ
ら突出部分18b,18cにそれぞれ発生する磁界を効
率良く相殺させることができ、延いては突出部分18
b,18cの影響を全く無くすことができる。更に、前
記導体パターン18は矩形状となる環状に形成されるの
で、シート12の外側形状に沿って有効に導体パターン
18を形成することができる。
【0028】図6は前記突出部分18b,18cが設け
られたことによる影響を実験したもので、(a)は導線
30をコイル状に6回転半程度巻回し、突出部分が存在
しない場合、(b)は本実施形態と同様に前記突出部分
18b,18cに対応する部分を設けて6回転半程度巻
回した場合を示し、それぞれに電気を流してインダクタ
ンスLを計測する。すると、(a)の通常のコイルでは
L=1.19μHとなり、(b)の本実施形態に対応す
るものではL=1.15μHとなって近似した値が得ら
れ、前記突出部分18b,18cによる影響が少ないこ
とが理解される。尚、この実験では突出部分18b,1
8cに対応する箇所を円弧状に巻回してあるので、前記
インダクタンスLに若干の差が生じたが、これら突出部
分18b,18cを本実施形態のように平行配置するこ
とにより、影響は更に低減してほとんど差の無い結果が
得られると考えられる。
【0029】ところで、前記実施形態の概略断面を示す
と図7となり、巻線部分Rがシート12を焼成した非磁
性体であるフェライト体Fの内部に埋設されて閉磁路が
構成されるようになっているが、これに限ること無く前
記フェライト体Fに代えて磁性体を用いることもでき
る。また、図8に示すように巻回部分Rの外周を磁性体
Mの外側に露出させた開磁路を構成することもできる。
更に、図9に示すように巻回部分Sと同軸上に他の巻回
部分R1 を設けたトランス構造とすることもでき、これ
ら開磁路およびトランス構造にあっても巻回部分R,R
1 に本発明を適用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す積層チップ巻線部品にあっては、シート上に形成す
る導体パターンを、1箇所が分断される環状に形成し、
分断した両端部を環状部分の内方に突出して一方を始端
部,他方を終端部とし、それぞれ積層方向に隣接される
シート同志を互いに180°回転させた状態で交互に積
層したので、互いに隣接されたシートの導体パターンで
は、一方の終端部と他方の始端部とをビアホールを介し
て順次接続することができるため、互いに積層された導
体パターンを電気が流れる方向は同一の回転方向とな
り、全体の導体パターンに螺旋状の磁路が構成され、巻
数に応じたインダクタンスを得ることができる。そし
て、1枚のシート上に導体パターンを環状、つまり1巻
回分を形成することができるので、所定の巻数を得るた
めに積層するシート数を減少して巻線部品の薄肉化を可
能とし、延いては巻線部品の小型化を達成することがで
きる。また、前記導体パターンの始端部および終端部は
分断された両端部を突出した部分に設けられ、これら両
突出部分にも磁路が形成されるが、これら両突出部分に
それぞれ発生する磁界が互いに相殺されるため、巻線部
分に発生するインダクタンスに影響するのを低減するこ
とができる。
【0031】また、本発明の請求項2に示す積層チップ
巻線部品にあっては、前記導体パターンを全体的に矩形
状となる環状に形成したので、チップの外側形状に沿っ
て有効にパターンを形成することができる。また、環状
に形成した導体パターンの分断箇所が矩形状とした一辺
の中央部であるため、導体パターンを180°回転させ
た場合に、分断箇所から突出する終端部を隣接する導体
パターンの始端部に簡単に対応させることができる。更
に、分断した両端部を平行にして環状部分の内方に突出
させることにより、これら突出部分にそれぞれ発生する
磁界を効率良く相殺させて、巻線部分に発生するインダ
クタンスを増大させることができるというという各種優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す積層チップ巻線部品
の各構成部品の分解斜示図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す導体パターンの基本
形状の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す一般部分の導体パタ
ーンを塗布したシートの平面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す積層チップ巻線部品
の完成状態の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す導体パターンを積層
して構成される巻線部分の概略構成図である。
【図6】本発明の一実施形態を示す巻線部分のインダク
タンスの態様を(a),(b)で示す比較説明図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態を示す巻線部分の概略断面
図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示す巻線部分の概略断
面図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態を示す巻線部分の概
略断面図である。
【図10】従来の巻線部品の分解斜示図である。
【図11】従来の他の巻線部品の分解斜示図である。
【符号の説明】
10 積層チップ巻線部品 12 シート 14 導体パターン 18 導体パターン 18a 分断箇所 18b,18c 突出部分 22 ビアホール S 始端部 E 終端部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート(12)に所定の形状をもって導
    体パターン(18)を塗布すると共に、該導体パターン
    (18)を塗布した複数のシート(12)を、それぞれ
    の導体パターン(18)が巻線を構成するように積層
    し、この積層状態で積層方向に互いに隣接関係にある一
    方のシート(12)の導体パターン(18)の終端部
    (E)と、他方のシート(12)の導体パターン(1
    8)の始端部(B)とを、シート(12)に形成したビ
    アホール(22)を介して互いに接続するようにした積
    層チップ巻線部品において、 巻線部分を構成する導体パターン(18)を、1枚のシ
    ート(12)上において1箇所が分断される環状に形成
    し、この導体パターン(18)の分断された両端部を環
    状部分の内方に向かって突出し、それぞれの突出部分
    (18b,18c)の一方を始端部(B)とすると共に
    他方を終端部(E)とし、それぞれ積層方向に隣接され
    るシート(12)同志を互いに180°回転させた状態
    で交互に積層し、隣接される一方の導体パターン(1
    8)の始端部(B)と他方の導体パターン(18)の終
    端部(E)とをビアホール(22)を介して互いに接続
    したことを特徴とする積層チップ巻線部品。
  2. 【請求項2】 前記導体パターン(18)は、全体的に
    矩形状となる環状に形成し、その一辺の中央部を分断す
    ると共に、分断した両端部(18b,18c)を平行に
    して環状部分の内方に突出させたことを特徴とする請求
    項1に記載の積層チップ巻線部品。
JP8040097A 1997-03-31 1997-03-31 積層チップ巻線部品 Pending JPH10275725A (ja)

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