JPH10267256A - 焼却炉排ガスの冷却方法及び装置 - Google Patents

焼却炉排ガスの冷却方法及び装置

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JPH10267256A
JPH10267256A JP9076302A JP7630297A JPH10267256A JP H10267256 A JPH10267256 A JP H10267256A JP 9076302 A JP9076302 A JP 9076302A JP 7630297 A JP7630297 A JP 7630297A JP H10267256 A JPH10267256 A JP H10267256A
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exhaust gas
gas
cooling
chamber
incinerator
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Shizuo Aijima
静夫 相嶋
Isahito Goshi
功仁 五師
Masaaki Okawara
正明 大川原
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OGAWARA KAKOKI KK
OOGAWARA KAKOKI KK
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OGAWARA KAKOKI KK
OOGAWARA KAKOKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガスからの廃熱回収をダイオキシン類の発
生を抑制し得る温度範囲に限定し、かつ高温の排ガスを
急速に、特に300℃付近を1秒以内の短時間という降
温速度で冷却することにより、焼却炉プラントからのダ
イオキシン類の排出濃度を0.1ng−TEQ/Nm3
以下とすることができる焼却炉排ガスの冷却方法及び装
置を提供する。 【解決手段】 廃棄物の焼却炉から排出される高温の排
ガスを、後工程で清浄化処理するための焼却炉排ガスの
冷却方法及び装置である。噴霧冷却室15は、下端部が
逆円錐状の略円筒状に形成されたチャンバー20と、チ
ャンバー20の上流側に配置され、旋回ベーン25を備
えたガス分配室21と、チャンバー20の中央上部に設
けた冷却液の回転円盤型噴霧機23と、チャンバー20
の下端部に設けたダスト排出口26と、チャンバー20
に設けた排気管27とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は焼却炉排ガスの冷却
方法及び装置に関する。より詳しくは、本発明は、特に
ダイオキシン類の再生成を抑制し、塩化水素ガスや硫黄
酸化物ガスなど、ダイオキシン類や水銀などの有害物質
をバッグフィルターで高効率で除去できるようにするた
めの焼却炉排ガスの冷却方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ焼却炉から排出される排ガス中
には、煤塵、塩化水素(HCl)、SOx、NOx、水
銀を含む重金属類やダイオキシン等の微量成分が含まれ
ており、環境保全の立場から、これらの有害物質の除去
が必要である。なかでもダイオキシン類(PCDD:ポ
リ塩化ジベンゾジオキシン、及びPCDF:ポリ塩化ジ
ベンゾフランの総称)については、極めて毒性が強く、
しかも発ガン性をも有することが報告されており、ダイ
オキシン類の捕集・除去は緊急課題として取り上げられ
ている。
【0003】排ガス処理装置を併設した都市ごみの焼却
炉プラントの従来例を図4に示す。図4の装置におい
て、ごみピット1に集められたごみは、図示しないクレ
ーンなどによって焼却炉2に送られる。ごみは焼却炉2
で焼却された後、二次燃焼室3において二次空気により
完全燃焼される。焼却炉2で燃焼後の灰は、灰取出口1
1から外部に取り出される。二次燃焼室3で完全燃焼さ
れ生成した排ガスは、次いで廃熱ボイラ4及び廃熱回収
器(予熱器)5によって熱回収され、急冷反応塔6に至
る。
【0004】急冷反応塔6では、消石灰貯槽7から消石
灰スラリーが噴射されて排ガス中に含まれる塩化水素
(HCl)、硫黄酸化物(SOx)が除去される。排ガ
スは、次いで、更に下流側のバッグフィルター8に導か
れ、排ガス中に残存する煤塵、HCl、SOx、重金属
類、ダイオキシン類が除去される。なお、9は誘引排風
機で、前記のように処理された後の排ガスを吸引し、煙
突10を介して大気中へ排出する。
【0005】しかしながら、上記の排ガス処理装置を用
いて焼却炉からの排ガスを処理した場合においても、所
望の低濃度までダイオキシン類を削減することができな
いケースが生じている。すなわち、ごみの焼却過程で生
成したダイオキシン類はほぼ分解されるが、排ガス処理
工程である熱回収工程、冷却反応工程、及び集塵工程の
各工程において、焼却炉排ガスは約350〜900℃程
度の高温から低温へ温度を下げる必要がある。しかしな
がら、特に約300℃付近で毒性の強いダイオキシン類
の再生成が起こりやすく、従って、上記の従来の排ガス
処理装置においては、各工程でダイオキシン類が再生成
し、その結果、ダイオキシン類を所望の低濃度まで捕集
・除去することができないという問題が生じている。
【0006】上記のうち、排ガスの冷却技術としての廃
熱回収器は、冷却時間がやや長く、部分的にガスの流れ
が不均一になるという問題があるほか、ダストが機器の
表面に付着堆積する。また、温度やガス流量の変化があ
ると、出口温度が変わってしまう。その結果、ダイオキ
シン類の発生量が多くなり、さらに温度を制御するため
に水噴射冷却手段が必要となる。排ガス冷却手段として
水噴射冷却塔を用いると、平均粒子径180μm以上、
一般には250μm以上の粗い水滴で冷却するため、ガ
スの温度の制御ができず、ダストがスラリー状になって
しまう。この結果、バッグフィルターが使用不可とな
り、ダストの処理も困難である。また、水噴射冷却手段
として、ダクトや塔状部分に水やスラリーを噴射する方
法があるが、ガスの均一な冷却ができないという欠点が
ある。上記のようなダイオキシン類の排出抑制につい
て、厚生省は、平成2年に「ダイオキシン類発生防止等
ガイドライン」を策定し、ダイオキシン類の排出濃度が
0.5ng−TEQ(毒性等価換算濃度)/Nm3程度
以下になることが期待されていたが、さらに平成8年1
0月に上記ガイドラインを見直し、今後建設されるごみ
焼却連続炉におけるダイオキシン類の排出濃度を0.1
ng−TEQ(毒性等価換算濃度)/Nm3程度以下と
することが検討されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
問題に鑑みてなされたものであり、排ガスからの廃熱回
収をダイオキシン類の発生を抑制し得る温度範囲に限定
し、かつ高温の排ガスを急速に、特に300℃付近を1
秒以内の短時間という降温速度で冷却することにより、
焼却炉プラントからのダイオキシン類の排出濃度を0.
1ng−TEQ/Nm3以下とするとともに、ダストを
乾燥状態で回収することができる焼却炉排ガスの冷却方
法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、廃棄物の焼却炉から排出される高温の排ガスを、後
工程で清浄化処理するための焼却炉排ガスの冷却方法で
あって、該焼却炉排ガスを、上流側にガス分配室を有す
る噴霧冷却室に導入して該焼却炉排ガスに旋回流を与え
つつ、該噴霧冷却室内において噴霧する冷却液と混合せ
しめることにより、前記焼却炉排ガスを所定温度以下ま
で急速冷却するとともに、該焼却炉排ガスに含まれるダ
ストを乾燥状態で分離することを特徴とする焼却炉排ガ
スの冷却方法、が提供される。本発明においては、ガス
分配室からのガス速度が10〜50m/s、ガスの旋回
速度が1〜30rad/sであることが好ましく、ま
た、入口温度350〜900℃のガスを、出口温度80
〜250℃まで急速冷却することが好ましい。更に、冷
却液は、平均粒子径20〜180μmに噴霧され、噴霧
角が5〜180度であることが好ましい。
【0009】また、本発明によれば、廃棄物の焼却炉か
ら排出される高温の排ガスを、後工程で清浄化処理する
ための焼却炉排ガスの冷却装置であって、下端部が逆円
錐状の略円筒状に形成されたチャンバーと、該チャンバ
ーの上流側に配置されたガス分配室と、該チャンバーの
中央上部に設けた冷却液の噴霧手段と、該チャンバーの
下端部に設けたダスト排出口と、該チャンバーに設けた
排気管とを備えたことを特徴とする焼却炉排ガスの冷却
装置、が提供される。この冷却装置においては、ガス分
配室を構成する壁部の一部をジャケット構造とするこ
と、また、冷却液の噴霧手段として回転ディスク型の液
噴霧機を用いることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における焼却炉排ガスの冷
却の基本作用を説明する。上記のように、焼却炉排ガス
は、約350〜900℃の高温であり、高温から低温へ
の降下過程において、排ガス温度が約300℃付近にな
ると、毒性の強いダイオキシン類の再生成が起こる。そ
こで、本発明では、冷却方法として、高温の排ガスを急
速冷却するにあたり、300℃付近である250〜35
0℃の間を1秒以内の短時間で降温させることにより、
排ガスの300℃付近での滞留時間を極端に短くして、
ダイオキシン類の再生成を可能な限り小さくしたもので
ある。
【0011】本発明では、このような排ガスの急速冷却
を達成するために、焼却炉排ガスを、下端部が逆円錐状
の略円筒状に形成された噴霧冷却室内に導入し、焼却炉
排ガスに旋回流を与えつつ、噴霧冷却液と混合させてい
る。また、本発明において、300℃付近での降温速度
(冷却速度)を速くするということは、排ガスの各部
分、部分において均一に降温速度が速いことが、排ガス
からのダイオキシン類再生成を抑制する上で重要であ
る。したがって、このために、冷却液の噴霧手段として
回転ディスク型の液噴霧機などを用いて、冷却液を5〜
180度の噴霧角で円環状に噴霧し、ガス速度が10〜
50m/s、ガスの旋回速度が1〜30rad/sの排
ガスと混合させることが好ましい。又、噴霧する冷却液
としては、通常、水を用いるが、その他、石灰乳などの
アルカリスラリーや、焼却炉プラントに付設された水処
理設備から排出される処理済みの塩類を含んだ廃水など
を用いることができる。
【0012】本発明のように、焼却炉排ガスの300℃
付近での滞留時間を極端に短くして、ダイオキシン類の
再生成を可能な限り小さくすることにより、その後の処
理工程(たとえば、石灰粉や活性炭添加処理、バッグフ
ィルターによる処理など)を経由することで、ダイオキ
シン類の大気への排出濃度を、厚生省策定のガイドライ
ンでいう0.1ng−TEQ/Nm3以下とすることが
できる。この点を具体的に説明すると、石灰粉や活性炭
添加処理、バッグフィルターによる処理等、その後の処
理工程のダイオキシン類の除去効率は、排ガス温度や活
性炭の量等を調整することで98%程度を達成できる。
従って、その前工程である本発明の急速冷却処理後のダ
イオキシン類の濃度が1.5ng(TEQ)/Nm3
場合には、後工程を経由すれば、0.03ng(TE
Q)/Nm3となり、ガイドラインを楽々下回るが、一
方、従来の図4に示す廃熱回収器および急冷反応塔など
では、ダイオキシン類の濃度は、10ng(TEQ)/
Nm3を超えた値となり、後工程による除去処理を施し
ても、ガイドライン値の0.1ng−TEQ/Nm3
上となるのである。
【0013】以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明
する。図1は、本発明に用いる噴霧冷却室の一実施例を
示す断面概要図である。図1において、20はチャンバ
ーで、下端部が逆円錐状で上部が略円筒状に形成されて
いる。チャンバー20の上部側には、旋回ベーン25を
備えたガス分配室21が配置され、図示しない焼却炉か
らの排ガス(高温ガス)が送られてくる入口ダクト22
に連通している。ガス分配室21としては、排ガス温度
が600℃を超える場合は、壁部の一部をジャケット構
造として冷却水を流通させ、安い装置材料の使用ができ
るようにすることが好ましい。チャンバー20の中央上
部には、冷却液の噴霧手段である回転円盤型の水噴霧機
23が設けられており、この水噴霧機23には送水設備
24から水を送るように形成されている。チャンバー2
0の下端部には、ダスト排出口26が設けられ、また、
排ガスを排気する排気管27がチャンバー20の逆円錐
状部29に開口している。28は石灰粉吹込口である。
【0014】上記のように噴霧冷却室15は構成されて
おり、その排ガス処理を説明すると、入口ダクト22か
ら送られてくる排ガス(高温ガス)は、ガス分配室21
に送入される。ガス分配室21には旋回ベーン25が備
えられており、旋回ベーン25により、排ガスには所定
のガス速度、旋回速度の旋回流が付与され、排ガスはチ
ャンバー20内を旋回しながら、徐々に下降していく。
一方、水噴霧機23からは、冷却液である水が回転円盤
により円環状に噴霧されており、排ガスと瞬間的に混合
される。なお、TICは温度制御装置を示しており、入
口排ガス温度と出口ガス温度を検知し、それぞれの値を
フィードフォワード及びフィードバックすることによ
り、送水設備24から水噴霧機23への送水量を制御し
ている。
【0015】このようにして排ガス(高温ガス)と水と
が混合されると、微粒状かつ円環状に噴霧された水が、
旋回流を付与された高温ガスと接触混合するため、水と
ガスとの接触効率がきわめてよく、約350〜900℃
の高温ガスは急速に冷却されて、約80〜250℃程度
まで降温する。また、高温ガスの各部分、部分において
均一に降温速度が速く、ダイオキシン類発生抑制に必要
な250〜350℃の間を1秒以内に冷却することがで
きる。なお、高温ガスの温度の変動、ガス量の変動に対
しても、噴霧する冷却液(水)の噴霧量を調整・制御す
ることにより、上記のように急速な冷却を達成すること
ができる。また、出口ガス温度を所定の温度とするため
にも、冷却液の噴霧量を制御することで達成できる。噴
霧冷却室15において、排ガスが水と接触混合されて、
所定の温度まで冷却された後、低温になった排ガスはチ
ャンバー20の逆円錐状部29に開口された排気管27
から下流側に排気される。この際、石灰粉吹込口28か
ら排気管27内に石灰粉を吹き込んでSOx、HClと
反応させ、これらの物質を除去する。なお、排ガス中に
含まれるダストの一部は、乾燥状態でチャンバー20の
下端部のダスト排出口26から外部に取り出される。
【0016】図2は、本発明に用いる噴霧冷却室の他の
実施例を示す断面概要図であり、図1の実施例と相違す
るのは、回転円盤型の水噴霧機の代わりに、二流体ノズ
ル型または類似のノズル型の水噴霧機を用い、チャンバ
ーの上部を円錐状に形成したことである。二流体ノズル
型の水噴霧機を用いる場合には、水の噴霧角が回転円盤
型ほど大きくできないので、チャンバーの上部を円錐状
に形成することが、排ガスと水との効率的な接触混合を
達成する点で好ましいからである。また、二流体ノズル
型の水噴霧機23では、送水設備24から送られてくる
水が送風設備30からの空気とともに噴霧される。これ
ら2つの噴霧機のように、送液量が少なくなると液滴径
が小さくなる特性を持った液体の微粒化装置を使用する
ことがさらに望ましく、入口ガス温の変動に対しての急
速かつ均一な冷却が可能となる。
【0017】図3は、本発明の排ガス処理装置を組み込
んだ焼却炉プラントの一実施例を示す説明図である。図
3の装置において、ごみピット1から、焼却炉2、二次
燃焼室3、廃熱ボイラ4までの構成は、図4の構成と同
一である。廃熱ボイラ4によって熱回収され、少し降温
された排ガス(高温ガス)は、次いで、噴霧冷却室12
に導入されて所定温度まで急速に冷却される。冷却され
た排ガスは、排気管13より噴霧冷却室12から排気さ
れるが、排気管13の途中において消石灰粉貯槽14か
ら消石灰粉が吹き込まれて、排ガスに含まれるSOx、
HClと反応し、これらの物質が除去される。ここで、
消石灰粉の吹込み量は、排ガス中のSOx、HClの当
量の2〜4倍とすることが好ましい。
【0018】また、排気管13へは、活性炭貯槽16か
ら活性炭が送入されて、排ガスに含まれる水銀などの重
金属類、ダイオキシン類がさらに除去される。活性炭の
送入量は、ダスト濃度、石灰量、循環ダスト量にもよる
が、0.05〜0.30g/Nm3 の範囲が好ましい。
このようにSOx、HCl及び重金属類、ダイオキシン
類が付加された粉体に反応・吸着された排ガスは、次い
でバッグフィルター8に導かれて固気分離され、排ガス
中に残存する煤塵、HCl、SOx、重金属類、ダイオ
キシン類が除去される。なお、バッグフィルター8で分
離されたダストは、その一部を排気管13に循環するこ
とができる。そしてバッグフィルター8を通過した排ガ
スは、誘引排風機9により誘引され、煙突10から大気
中へ排出される。
【0019】以下、本発明を具体的な設計例により、さ
らに具体的に説明する。 (設計例)図1の構造で、下記の寸法を有する噴霧冷却
室を用いて、下記に示す排ガスの冷却を設計した。
【0020】1.噴霧冷却室 チャンバー直径 : 8.5mφ チャンバー直胴部高さ : 6m チャンバー逆円錐状部高さ: 7.5m 2.水噴霧機器 型式:回転円盤型 噴霧角 : 90〜180度、 回転数:8000rpm 噴霧水量: 14ton/hr、円盤径:320mm
【0021】3.排ガス 入口ガスの流量: 120,000kg/hr 入口ガスの温度: 450℃ 入口ガス速度 : 25m/s 入口ガスの旋回速度:13rad/s ダイオキシンの濃度:1.0ng(TEQ)/Nm3 ダスト濃度 : 6g/Nm3
【0022】以上の条件で、排ガスを冷却した場合に
は、出口ガスの温度は150℃にすることができ、しか
も250〜350℃の間を1秒以内で冷却することがで
きるため、排ガスのダイオキシン類の濃度は1.0ng
(TEQ)/Nm3から1.5ng(TEQ)/Nm3
でしか増加せず、ダイオキシン類の再生成を抑制するこ
とが可能になる。さらに、石灰粉、活性炭などを添加
後、バッグフィルターで集塵し清浄化された排ガス中の
ダイオキシン類の濃度は0.1ng(TEQ)/Nm3
以下とすることができる。
【0023】(従来例)図4に示す従来例の廃熱回収器
及び急冷反応塔を使用し、入口ガス温度280℃、出口
ガス温度150℃の条件で上記と同様の処理をした場
合、急冷反応塔の入口でダイオキシン類濃度は10ng
(TEQ)/Nm3を超えており、また急冷反応塔出口
も同様で、バッグフィルターで清浄化処理後においても
0.5ng(TEQ)/Nm3程度にしかならず、厚生
省のガイドラインの0.1ng(TEQ)/Nm3をク
リアすることができない。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高温の排ガスを急速に、特に300℃付近を1秒以内の
短時間という大きな降温速度で冷却することができるの
で、ダイオキシン類の再生成を抑制することができ、し
かもダストを乾燥状態で回収することができるという顕
著な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いる噴霧冷却室の一実施例を示す
断面概要図である。
【図2】 本発明に用いる噴霧冷却室の他の実施例を示
す断面概要図である。
【図3】 本発明の排ガス処理装置を組み込んだ焼却炉
プラントの一実施例を示す説明図である。
【図4】 従来の排ガス処理装置を併設した都市ごみの
焼却炉プラントの例を示す説明図である。
【符号の説明】
15…噴霧冷却室、20…チャンバー、21…ガス分配
室、22…入口ダクト、23…水噴霧機、24…送水設
備、25…旋回ベーン、26…ダスト排出口、27…排
気管、28…石灰粉吹込口、29…逆円錐状部、30…
送風設備。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物の焼却炉から排出される高温の排
    ガスを、後工程で清浄化処理するための焼却炉排ガスの
    冷却方法であって、 該焼却炉排ガスを、上流側にガス分配室を有する噴霧冷
    却室に導入して該焼却炉排ガスに旋回流を与えつつ、該
    噴霧冷却室内において噴霧する冷却液と混合せしめるこ
    とにより、前記焼却炉排ガスを所定温度以下まで急速冷
    却するとともに、該焼却炉排ガスに含まれるダストを乾
    燥状態で分離することを特徴とする焼却炉排ガスの冷却
    方法。
  2. 【請求項2】 ガス分配室からのガス速度が10〜50
    m/s、ガスの旋回速度が1〜30rad/sである請
    求項1記載の焼却炉排ガスの冷却方法。
  3. 【請求項3】 入口温度350〜900℃のガスを、出
    口温度80〜250℃まで急速冷却する請求項1記載の
    焼却炉排ガスの冷却方法。
  4. 【請求項4】 冷却液は、平均粒子径20〜180μm
    に噴霧され、噴霧角が5〜180度である請求項1記載
    の焼却炉排ガスの冷却方法。
  5. 【請求項5】 廃棄物の焼却炉から排出される高温の排
    ガスを、後工程で清浄化処理するための焼却炉排ガスの
    冷却装置であって、 下端部が逆円錐状の略円筒状に形成されたチャンバー
    と、 該チャンバーの上流側に配置されたガス分配室と、 該チャンバーの中央上部に設けた冷却液の噴霧手段と、 該チャンバーの下端部に設けたダスト排出口と、 該チャンバーに設けた排気管とを備えたことを特徴とす
    る焼却炉排ガスの冷却装置。
  6. 【請求項6】 ガス分配室を構成する壁部の一部をジャ
    ケット構造とした請求項5記載の焼却炉排ガスの冷却装
    置。
  7. 【請求項7】 冷却液の噴霧手段が、回転ディスク型の
    液噴霧機である請求項5記載の焼却炉排ガスの冷却装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002364831A (ja) * 2001-06-08 2002-12-18 Takuma Co Ltd 排ガス減温方法及びその装置
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