JPH10265193A - 産業車両のティルトシリンダ制御装置 - Google Patents

産業車両のティルトシリンダ制御装置

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Publication number
JPH10265193A
JPH10265193A JP9069364A JP6936497A JPH10265193A JP H10265193 A JPH10265193 A JP H10265193A JP 9069364 A JP9069364 A JP 9069364A JP 6936497 A JP6936497 A JP 6936497A JP H10265193 A JPH10265193 A JP H10265193A
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JP
Japan
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mast
tilt
tilt cylinder
angle
hydraulic oil
Prior art date
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Pending
Application number
JP9069364A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Takeuchi
敏之 竹内
Joji Matsuzaki
丈治 松崎
Yasuhiko Naruse
靖彦 成瀬
Shigeto Nakajima
滋人 中島
Makio Tsukada
牧生 塚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Priority to TW087104173A priority patent/TW568880B/zh
Priority to KR1019980009576A priority patent/KR100257087B1/ko
Priority to CNB98109757XA priority patent/CN1200872C/zh
Priority to US09/044,893 priority patent/US6164415A/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高揚高で前傾のティルト動作を行う際に、熟練
者でなくても作業を簡単に行うことを可能にし、誤操作
があっても荷崩れやフォークリフトの後輪の浮き上がり
の発生を防止する。 【解決手段】ティルトシリンダ9は手動操作のティルト
用制御弁と、比例ソレノイド弁43によりパイロット圧が
制御される制御弁とを介して制御される。アウタマスト
3aには揚高センサ14が設けられている。マスト3の垂直
位置からの傾動角度はポテンショメータ15により検出さ
れ、フォーク6の積載荷重は圧力センサ17で検出され
る。CPU53は揚高及び積載荷重に基づいてマスト3の
最大許容前傾角度を演算する。CPU53は、マスト3の
前傾動作時にポテンショメータ15により検出されたマス
ト角度が最大許容前傾角度に達したら、手動操作のティ
ルト用制御弁の操作位置に関係なく比例ソレノイド弁43
の開度を0にする信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は荷役用アタッチメン
トを昇降移動させるマストが傾動可能に装備され、ティ
ルトシリンダの作動によりマストが傾動される産業車両
のティルトシリンダ制御装置に係り、詳しくはマストの
前傾角度制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の産業車両であるフォークリフト
においては、車両の前部に設けられたアウタマスト及び
インナマストを備えたマストによりリフトブラケットと
ともにフォークを昇降させる。そして、マストはリフト
レバーの操作に基づくリフトシリンダの作動により伸縮
され、それに伴ってフォークが昇降される。また、荷役
作業を容易にするため及びフォークリフトの走行中の安
定性を良くするため、マストはティルトレバーの操作に
基づくティルトシリンダの作動により、垂直の基準位置
に対して前傾あるいは後傾される。
【0003】フォークリフトはフォークに荷を積載した
状態では重心が前側に移動し、フォークの揚高を高くす
るとマストに作用するモーメントが大きくなる。そし
て、荷を積載した状態でマストを前傾させると重心がよ
り前に移動してフォークリフトの前後方向の安定性が悪
くなる。また、荷の荷重が大きな状態であまり後傾角度
を大きくすると重心が後側に寄り過ぎて前輪が浮き気味
になりスリップが発生する虞がある。そこで、従来はマ
ストの前傾角度及び後傾角度は所定の値に設定されてい
た。一般に、前傾角度が6度、後傾角度が12度に設定
されているが、マストが高い特別仕様のフォークリフト
では、前傾角度が3度で後傾角度が6度に設定されてい
るものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】荷役作業で荷を高所に
載置する場合、フォークを高揚高としてマストを前傾さ
せる必要がある。このとき、誤操作等で速い前傾速度で
マストが前傾し過ぎると、荷崩れやフォークリフトの後
輪の浮き上がり(即ち車両の前後方向の不安定状態)が
発生する。従って、作業者はマストが前傾し過ぎないよ
うインチング操作で、注意深く低速で前傾作業を行う必
要があり、精神的な負担が大きい。また、従来装置では
フォークを高揚高としてマストを傾動させる作業には熟
練を要した。
【0005】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は高揚高で前傾のティルト動作を
行う際に、熟練者でなくても作業を簡単に行うことがで
きるとともに、誤操作があっても荷崩れやフォークリフ
トの後輪の浮き上がり(即ち車両の前後方向の不安定状
態)が発生しない産業車両のティルトシリンダ制御装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、荷役用アタッチメント
を昇降移動させるマストが傾動可能に装備され、ティル
トシリンダの作動によりマストが傾動される産業車両に
おいて、荷役作業時に積荷又は車両の前後方向の安定状
態を確保するように前記マストの前傾角度を規制すべく
前記ティルトシリンダへの作動油の供給を制御する制御
手段を備えた。
【0007】請求項2に記載の発明では、荷役用アタッ
チメントを昇降移動させるマストが傾動可能に装備さ
れ、ティルトシリンダの作動によりマストが傾動される
産業車両において、前記荷役用アタッチメントの揚高及
び積載荷重に対応して前記マストの前傾角度を規制する
ように前記ティルトシリンダへの作動油の供給を制御す
る制御手段を備えた。
【0008】請求項3に記載の発明では、荷役用アタッ
チメントを昇降移動させるマストが傾動可能に装備さ
れ、ティルトシリンダの作動によりマストが傾動される
産業車両において、前記荷役用アタッチメントの揚高を
検出する揚高検出手段と、前記マストの基準位置からの
傾動角度を検出するマスト角度検出手段と、前記荷役用
アタッチメントの積載荷重を検出する積載荷重検出手段
と、揚高及び積載荷重と最大許容前傾角度との関係を表
すマップ又は関係式を記憶した記憶手段と、前記揚高検
出手段により検出された揚高及び前記積載荷重検出手段
により検出された積載荷重に基づいてマストの最大許容
前傾角度を演算する演算手段と、前記マストを前側に向
かって回動させる際の前記ティルトシリンダの作動時
に、前記マスト角度検出手段により検出されたマスト角
度が前記最大許容前傾角度に達したらティルトシリンダ
の前傾動作を停止させるようにティルトシリンダへの作
動油の供給を制御する制御手段とを備えた。
【0009】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記揚高検出手段は揚高を連続的に
検出可能なセンサである。請求項5に記載の発明では、
請求項3に記載の発明において、前記揚高検出手段は揚
高が所定の揚高以上か否かを検出可能なセンサである。
【0010】請求項6に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記ティ
ルトシリンダへの作動油の供給を制御する制御手段は、
ティルトシリンダへの作動油の供給、排出を切換え制御
する手動操作方向切換弁と、該手動操作方向切換弁とテ
ィルトシリンダとを接続する管路の途中に設けられた電
磁弁と、前記マストを前側に向かって回動させる際の前
記ティルトシリンダの作動時に、マスト角度が所定の角
度になったとき前記電磁弁を管路の遮断状態に制御する
制御装置とを備えた。
【0011】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記電磁弁はパイロット圧で切換操
作されるとともに、パイロット圧が比例ソレノイド弁で
制御される構成である。
【0012】請求項8に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記ティ
ルトシリンダへの作動油の供給を制御する制御手段は、
作動油源から前記ティルトシリンダへの作動油の供給と
ティルトシリンダからの作動油の排出との切換えを行う
電磁比例制御弁と、前記マストを前側に向かって回動さ
せる際の前記ティルトシリンダの作動時に、マスト角度
が所定の角度になったとき前記電磁比例制御弁を作動油
源と前記ティルトシリンダとを接続する管路の遮断状態
に制御する制御装置とを備えた。
【0013】請求項9に記載の発明では、請求項6〜8
のいずれか一項に記載の発明において、前記電磁弁又は
前記電磁比例制御弁と、ティルトシリンダの油室のうち
のマストの前傾時に大きな圧力が加わる側の油室とを接
続する管路の途中に、前記油室側から前記電磁弁又は電
磁比例制御弁へ向かう作動油の流れを規制するパイロッ
ト操作逆止弁が設けられている。
【0014】従って、請求項1に記載の発明では、ティ
ルトシリンダへの作動油の供給が制御手段により制御さ
れる。そして、マストの前傾動作の際に積荷又は車両の
前後方向の安定状態を確保するようにマストの前傾角度
が規制されて、ティルトシリンダが作動される。従っ
て、従来装置と異なり、荷崩れや後輪の浮き上がりが生
じる車両の不安定状態が回避される。
【0015】請求項2に記載の発明では、ティルトシリ
ンダへの作動油の供給が制御手段により制御される。そ
して、マストの前傾動作の際に荷役用アタッチメントの
揚高及び積載荷重に対応してマストの前傾角度が適正な
角度となるようにティルトシリンダが作動される。従っ
て、従来装置のように荷崩れや後輪の浮き上がりが生じ
る虞がない。
【0016】請求項3に記載の発明では、揚高検出手段
により荷役用アタッチメントの揚高が検出される。マス
ト角度検出手段によりマストの基準位置からの傾動角度
が検出される。積載荷重検出手段により荷役用アタッチ
メントの積載荷重が検出される。前記揚高検出手段によ
り検出された揚高と、前記積載荷重検出手段により検出
された積載荷重とに基づいてマストの最大許容前傾角度
が演算手段により演算される。マストを前側に向かって
回動させる際のティルトシリンダの作動時に、前記マス
ト角度検出手段により検出されたマスト角度が前記最大
許容前傾角度に達すると、ティルトシリンダへの作動油
の供給が制御手段により停止され、ティルトシリンダの
前傾動作が停止される。即ち、マストの前傾動作時に、
マストが積載荷重及び揚高に対応した適正な角度より大
きくなるまで前傾することが確実に防止される。
【0017】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、揚高検出手段により荷役用アタッチ
メントの揚高が連続的に検出される。従って、マストの
前傾角度がより適正な値に規制される。
【0018】請求項5に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、揚高検出手段により、揚高が所定の
揚高以上か否かが検出される。即ち、揚高に関しては2
段階で判断基準が設けられるので、判断のための制御が
簡単になる。
【0019】請求項6に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記ティ
ルトシリンダへの作動油の供給、排出は、手動操作方向
切換弁と電磁弁とによって制御される。電磁弁は手動操
作方向切換弁とティルトシリンダとを接続する管路内の
作動油の流れを制御する。手動操作方向切換弁が前傾操
作位置に切り換えられて、ティルトシリンダがマストを
前側に向かって回動させるように作動されている状態
で、マスト角度が所定の角度になると、制御手段により
電磁弁は管路遮断状態に制御される。従って、手動操作
方向切換弁が前傾操作位置に保持されてもティルトシリ
ンダの作動は停止され、マストは所定の前傾角度に保持
される。
【0020】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記電磁弁はパイロット圧で切換操
作され、パイロット圧は比例ソレノイド弁で制御され
る。従って、ティルトシリンダの作動時にその作動速度
の制御が容易になる。
【0021】請求項8に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれか一項に記載の発明において、作動油源
から前記ティルトシリンダへの作動油の供給と、ティル
トシリンダからの作動油の排出との切換えが電磁比例制
御弁によって行われる。前記マストを前側に向かって回
動させる際の前記ティルトシリンダの作動時に、マスト
角度が所定の角度になったとき、前記電磁比例制御弁は
制御装置からの指令により、作動油源と前記ティルトシ
リンダとを接続する管路を遮断状態に保持する状態に制
御される。
【0022】請求項9に記載の発明では、請求項6〜8
のいずれか一項に記載の発明において、前記電磁弁又は
電磁比例制御弁と、ティルトシリンダの油室のうちのマ
ストの前傾時に大きな圧力が加わる側の油室とを接続す
る管路の途中に設けられたパイロット操作逆止弁を介し
て前記油室内の作動油がタンクに戻される。パイロット
操作逆止弁にパイロット圧が供給されていない状態で
は、前記油室から電磁弁又は電磁比例制御弁に向かう作
動油の流れが阻止される。従って、マストが前傾角度を
規制された状態のときに、ティルトシリンダの前記油室
から作動油が漏れ難くなり、マストが所定角度に保持さ
れる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を荷役用アタッチメ
ントとしてフォークが取付けられた産業車両としてのフ
ォークリフトに具体化した第1の実施形態を図1〜図5
に従って説明する。
【0024】図3に示すように、フォークリフト1の車
体フレーム2にはその前部にマスト3が設けられてい
る。マスト3は車体フレーム2に対して傾動可能に支持
された左右一対のアウタマスト3aと、その内側に昇降
可能に装備されたインナマスト3bとからなる。両アウ
タマスト3aの後側にはリフトシリンダ4がアウタマス
ト3aと平行に固定され、そのピストンロッド4aの先
端がインナマスト3bの上部に連結されている。インナ
マスト3bの内側にはリフトブラケット5がインナマス
ト3bに沿って昇降可能に装備され、リフトブラケット
5にフォーク6が取り付けられている。インナマスト3
bの上部にはチェーンホイール7が支承され、チェーン
ホイール7には第1端部がリフトシリンダ4あるいはア
ウタマスト3aの上部に、第2端部がリフトブラケット
5にそれぞれ連結されたチェーン8が掛装されている。
そして、リフトシリンダ4の伸縮によりチェーン8を介
してフォーク6がリフトブラケット5とともに昇降動さ
れる。
【0025】車体フレーム2前部の左右両側にはティル
トシリンダ9の基端が回動可能に支持され、そのピスト
ンロッド9aの先端がアウタマスト3aに回動可能に連
結されている。そして、ティルトシリンダ9のピストン
ロッド9aの伸縮によりマスト3が傾動される。
【0026】運転室10の前部にはステアリング11、
リフト用操作手段としてのリフトレバー12及びティル
ト用操作手段としてのティルトレバー13がそれぞれ設
けられている。図3においては両レバー12,13が重
なった状態で示されている。リフトレバー12の操作に
よりリフトシリンダ4が伸縮され、ティルトレバー13
の操作によりティルトシリンダ9が伸縮されるようにな
っている。
【0027】図2に示すように、アウタマスト3aには
揚高検出手段としての揚高センサ14が所定高さ位置に
取付けられている。揚高センサ14は近接スイッチから
なり、インナマスト3b側に固定された被検出部(図示
せず)を検出することにより、フォーク6の揚高が設定
値H0 以上でオンとなり、設定値H0 未満でオフとなる
ようになっている。この実施の形態では設定値H0 が最
大揚高Hmax のほぼ2分の1の高さに設定されている。
【0028】車体フレーム2にはマスト角度検出手段と
しての回転式のポテンショメータ15が設けられてい
る。ポテンショメータ15はティルトシリンダ9の基端
を回動可能に支持する支持部に設けられ、ティルトシリ
ンダ9に突設されたピン16を挟持する回動片15aを
備えている。そして、ピストンロッド9aの伸縮に伴っ
てティルトシリンダ9とともに回動片15aが回動し
て、マスト3が垂直となる基準位置からの傾動角度(テ
ィルト角)に対応する検出信号をポテンショメータ15
が出力するようになっている。
【0029】リフトシリンダ4にはフォーク6の積載荷
重を検出する積載荷重検出手段としての圧力センサ17
が設けられている。圧力センサ17はリフトシリンダ4
の内部の油圧を検出し、フォーク6の積載荷重に対応し
た検出信号を出力する。
【0030】図4に示すように、ティルトレバー13の
近傍にはティルト操作検知手段としての前傾検出スイッ
チ18及び後傾検出スイッチ19が設けられている。両
検出スイッチ18,19はマイクロスイッチからなり、
前傾検出スイッチ18はティルトレバー13が前傾位置
にあるときはオンに、それ以外の位置にあるときはオフ
となる。後傾検出スイッチ19はティルトレバー13が
後傾位置にあるときはオンに、それ以外の位置にあると
きはオフとなる。
【0031】次にリフトシリンダ4及びティルトシリン
ダ9を駆動するための油圧回路を図1に従って説明す
る。図1に示すように、リフトシリンダ4は管路20を
介してリフト用制御弁22に接続されている。管路20
の途中にはボトム室4b側からリフト用制御弁22へ向
かう作動油の流れを規制するパイロット操作逆止弁21
が設けられている。リフト用制御弁22には直動式のス
プール弁が使用されている。リフト用制御弁22には手
動操作の7ポート3位置切換弁が使用され、フォーク6
の昇降及び停止を指示するリフトレバー12の上昇、中
立及び下降操作位置に対応して、a,b,cの3つの状
態に切換可能となっている。手動操作方向切換弁として
のティルト用制御弁23には6ポート3位置切換弁が使
用され、フォーク6の傾動及び停止を指示するティルト
レバー13の前傾、中立及び後傾操作位置に対応して、
c,b,aの3つの状態に切換可能となっている。
【0032】各シリンダ4,9にオイルタンク24内の
作動油を供給する油圧ポンプ25はエンジンE(図3に
図示)により駆動される。油圧ポンプ25はメイン管路
としての作動油供給用管路26を介してリフト用制御弁
22のポートP1 に接続されている。作動油供給用管路
26には油圧ポンプ25から供給される作動油を荷役装
置側(リフトシリンダ4及びティルトシリンダ9)と、
パワーステアリング用バルブ27側とに分流するフロー
デバイダ28が設けられている。作動油供給用管路26
はフローデバイダ28より下流側において分岐された分
岐管路26a,26bを介してポートP2 ,ポートP3
にそれぞれ接続されている。分岐管路26aには逆止弁
29が設けられている。また、作動油供給用管路26は
リリーフ弁30が設けられた管路31aを介して戻り管
路32に接続されている。リフト用制御弁22はポート
T1 において戻り管路32に、ポートA1 において管路
20に、ポートA2 において管路31bに、ポートA3
において管路34にそれぞれ接続されている。管路31
bは戻り管路32に接続されるとともに、途中にリリー
フ弁33が設けられている。リリーフ弁33の設定圧力
はリリーフ弁30の設定圧力より小さな値に設定されて
いる。管路20はリフトシリンダ4のボトム側の油室と
してのボトム室4bに接続されている。
【0033】リフト用制御弁22はリフトレバー12の
上昇操作に基づいてa位置に配置され、a位置において
分岐管路26aと管路20とを連通させてリフトシリン
ダ4を伸長させる。リフト用制御弁22はリフトレバー
12の下降操作に基づいてc位置に配置され、c位置に
おいて管路20と戻り管路32とを、作動油供給用管路
26と管路34とを、分岐管路26bと管路31bとを
それぞれ連通させてリフトシリンダ4を収縮させる。
【0034】また、リフト用制御弁22はリフトレバー
12の中立操作に基づいてb位置に配置され、b位置に
おいて作動油供給用管路26と管路34とを、分岐管路
26bと管路31bとをそれぞれ連通させる。そして、
管路20と分岐管路26a及び戻り管路32との連通を
遮断し、リフトシリンダ4内の作動油の移動を阻止する
状態に保持するようになっている。
【0035】油圧ポンプ25は作動油供給用管路26か
ら分岐した作動油供給用管路35を介してティルト用制
御弁23のポートP11に接続されている。作動油供給用
管路35には逆止弁36が設けられている。ティルト用
制御弁23のポートP12には管路34が接続されてい
る。ティルト用制御弁23はポートT11において戻り管
路32aに、ポートT12において戻り管路32bにそれ
ぞれ接続されている。ティルト用制御弁23はポートA
11において管路37aに、ポートA12において管路37
bにそれぞれ接続されている。管路37aはティルトシ
リンダ9のロッド室9bに、管路37bはボトム室9c
にそれぞれ接続されている。
【0036】ティルト用制御弁23は、ティルトレバー
13の後傾操作に基づいてa位置に配置され、a位置に
おいて作動油供給用管路35と管路37aとを、戻り管
路32aと管路37bとをそれぞれ連通させる状態に配
置されてティルトシリンダ4を収縮可能とする。ティル
ト用制御弁23はティルトレバー13の前傾操作に基づ
いてc位置に配置される。c位置においては、作動油供
給用管路35と管路37bとが連通されるとともに、管
路37aを戻り管路32aと連通させる状態に配置され
てティルトシリンダ9を伸長可能とする。また、ティル
ト用制御弁23はティルトレバー13の中立操作に基づ
いて図1のb位置に配置され、両管路37a,37bと
作動油供給用管路35及び戻り管路32aとの連通を遮
断して、ティルトシリンダ9内の作動油の移動を阻止す
る状態に保持される。
【0037】管路37aの途中には制御弁38及びパイ
ロット操作逆止弁39が設けられている。パイロット操
作逆止弁39は制御弁38とロッド室9bとの間に、ロ
ッド室9b側から制御弁38側への作動油の流れを規制
する状態に設けられている。制御弁38は1方弁であっ
て、管路37aを開閉する直動式のスプールを備えてい
る。制御弁38は常時閉弁型の制御弁であって、パイロ
ット油圧により作動する2ポート2位置の弁が使用さ
れ、バネ40のバネ力により管路37aを閉鎖するa位
置と、管路37aを連通するb位置との2つの位置に切
換可能となっている。前記スプールにはb位置に配置さ
れたときに、管路37aを連通させる通路41が形成さ
れ、同通路41にはオリフィス42を備えている。制御
弁38及びパイロット操作逆止弁39へのパイロット圧
は比例ソレノイド弁43により供給される。制御弁38
及び比例ソレノイド弁43により、ティルトシリンダ9
とティルト用制御弁23とを接続する管路37aの開閉
を行う電磁弁が構成されている。
【0038】前記パイロット操作逆止弁21,39及び
比例ソレノイド弁43にパイロット圧を供給するパイロ
ット圧供給手段は、作動油供給用管路26のフローデバ
イダ28より上流側において作動油供給用管路26から
分岐された管路44により構成されている。管路44の
途中には減圧弁45及びフィルタ46が設けられてい
る。
【0039】比例ソレノイド弁43は、そのタンクポー
トT2が戻り管路32aに接続され、Aポートが管路4
4に接続されている。また、比例ソレノイド弁43のB
ポートは制御弁38のスプールの一端に設けられた圧力
室(図示しない)に連通されている。なお、前記制御弁
38において、スプールの他端側の圧力室(図示しな
い)は、戻り管路32に連通されている。
【0040】比例ソレノイド弁43は、常時閉鎖型のソ
レノイド弁であって、そのソレノイドが消磁されている
ときには、バネ47によりにBポートとタンクポートT
2とが連通されている。また、比例ソレノイド弁43は
スプールの作動量が、励磁のために供給される電流に比
例するように構成されており、ソレノイドが励磁された
ときにスプールが作動してAポートとBポートとが連通
し、同スプールの作動位置にて設定されるパイロット圧
を制御弁38のスプールに供給する。このパイロット圧
により、制御弁38のスプールがバネ40のバネ力に抗
して移動されるようになっている。
【0041】なお、リフト用制御弁22、ティルト用制
御弁23、パイロット操作逆止弁21,39、逆止弁2
9,36、リリーフ弁30,33、制御弁38、比例ソ
レノイド弁43及び減圧弁45は1個のハウジング内に
形成されて、全体として1個のコントロールバルブ48
を構成している。
【0042】次に、この油圧回路を制御する電気的構成
を説明する。図2に示すように、制御弁38の開度、即
ち比例ソレノイド弁43の出力パイロット圧を制御する
制御装置49は、マイクロコンピュータ50、アナログ
デジタル変換回路(A/D変換回路)51及びソレノイ
ド駆動回路52を備えている。マイクロコンピュータ5
0は、演算手段としての中央処理装置(以下、CPUと
いう)53と、読出し専用メモリ(ROM)54aと、
記憶手段としてのEEPROM(Electrical Erasabl
e Programmable ROM)54bと、読出し及び書替え
可能なメモリ(RAM)55と、入力インタフェース5
6と、出力インタフェース57とを備えている。この実
施の形態では、ティルト用制御弁23、制御弁38、比
例ソレノイド弁43及び制御装置49により、ティルト
シリンダ9への作動油の供給を制御する制御手段が構成
されている。
【0043】ROM54aには各種制御プログラム及び
プログラムを実行する際に必要なデータが記憶(格納)
されている。制御プログラムには、例えば前傾角度規制
制御プログラムがある。また、EEPROM54bには
前傾角度規制制御プログラムを実行するのに必要なデー
タとして、揚高及び積載荷重と最大許容前傾角度との関
係を表すマップが記憶されている。マップは例えば、図
5に示すように、高揚高の場合(実線)と低揚高の場合
(破線)との2種類あり、積載荷重0の場合はいずれの
場合もティルトシリンダ9の最大伸長状態に対応する最
大前傾角度が最大許容前傾角度θmax (例えば6°)と
なる。一方、積荷がある場合は最大許容前傾角度が高揚
高と低揚高とで異なる。高揚高の場合は積載荷重の増加
とともに最大許容前傾角度が小さくなり、低揚高の場合
はある荷重までは最大許容前傾角度が最大許容前傾角度
θmax となるとともに、それを超えると積載荷重の増加
とともに最大許容前傾角度が小さくなる。しかし、最大
許容前傾角度は高揚高の場合より大きな値となる。低揚
高及び高揚高時の最大許容前傾角度の最小値は、揚高セ
ンサ14の取付位置、即ち、高揚高か低揚高かの判断基
準値により変化するが、最大荷重Mmax での高揚高時の
最大許容前傾角度の最小値θmin は2°程度に設定され
る。
【0044】CPU53はA/D変換回路51及び入力
インタフェース56を介してポテンショメータ15及び
圧力センサ17にそれぞれ接続されている。CPU53
は入力インタフェース56を介して揚高センサ14、前
傾検出スイッチ18及び後傾検出スイッチ19にそれぞ
れ接続されている。CPU53は出力インタフェース5
7を介してソレノイド駆動回路52に接続されている。
CPU53は前記各センサ14,15,17及び両スイ
ッチ18,19の出力信号を入力するとともに、ROM
54aに記憶された各種制御プログラムに従って動作
し、ティルトシリンダ9の作動時に、ソレノイド駆動回
路52を介して比例ソレノイド弁43への制御指令信号
を出力する。
【0045】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。エンジンEが作動されて油圧ポンプ25が駆
動されると、オイルタンク24内の作動油が作動油供給
用管路26へ吐出される。従って、パイロット圧を供給
する管路44は、油圧ポンプ25が駆動されるとすぐに
パイロット圧が供給可能な状態となり、管路20に設け
られたパイロット操作逆止弁21はボトム室4b側から
リフト用制御弁22側への作動油の流れも許容する状態
に保持される。
【0046】そして、リフトレバー12を中立位置から
上昇操作すると、リフト用制御弁22のスプールがa位
置に配置され、作動油供給用管路26が管路20と連通
状態になり、油圧ポンプ25から吐出される作動油が作
動油供給用管路26、リフト用制御弁22及び管路20
を介してリフトシリンダ4のボトム室4bに供給され、
リフトシリンダ4が伸長してフォーク6が上昇する。
【0047】リフトレバー12を下降操作すると、リフ
ト用制御弁22のスプールがc位置に配置され、管路2
0が戻り管路32に連通されてボトム室4bの作動油が
オイルタンク24へと戻される。そして、リフトシリン
ダ4が収縮してフォーク6が下降する。リフトレバー1
2の中立操作に基づいてリフト用スプールがb位置に配
置され、管路20は作動油供給用管路26及び戻り管路
32のいずれに対しても連通が遮断される。その結果、
リフトシリンダ4内の作動油の移動が阻止され、フォー
ク6が所望の位置に保持される。
【0048】エンジンEが停止されて油圧ポンプ25か
ら作動油の吐出がなくなると、管路44にパイロット圧
が供給されなくなり、パイロット操作逆止弁21はリフ
ト用制御弁22からリフトシリンダ4のボトム室4b側
へ向かう作動油の移動のみ許容する状態となる。従っ
て、フォーク6が上昇位置に配置された状態でフォーク
リフト1の運転が停止された状態で、第三者がリフトレ
バー12を操作して下降位置に移動させることにより、
管路20が戻り管路32と連通状態になっても、ボトム
室4b内の作動油は管路20内を流れることができず、
フォーク6が下降することが確実に防止される。
【0049】また、ティルトレバー13が中立位置にあ
る状態では、スプールは図1のb位置に保持され、両管
路37a,37bは作動油供給用管路35及び戻り管路
32aのいずれに対しても連通が遮断された状態に保持
される。そして、ティルトシリンダ9の作動油の移動が
阻止され、マスト3は所望の傾動角度の状態に保持され
る。
【0050】ティルトレバー13の前傾操作によりスプ
ールがc位置に配置されると、作動油供給用管路35と
管路37bとが連通され、管路37aと戻り管路32a
とが連通される状態になる。一方、ティルトレバー13
が前傾操作されると、CPU53に前傾検出スイッチ1
8のオン信号が入力される。そして、CPU53からソ
レノイド駆動回路52を介して比例ソレノイド弁43に
励磁指令信号が出力され、管路37aの制御弁38及び
パイロット操作逆止弁39にパイロット圧が供給されて
作動油が管路37aを流れることが可能な状態となる。
その結果、作動油供給用管路35及び管路37bを介し
て作動油がボトム室9cに供給され、ロッド室9b内の
作動油が管路37a及び戻り管路32aを介してオイル
タンク24に排出されるため、ティルトシリンダ9が伸
長され、マスト3が前側に向かって回動される。マスト
3が垂直状態より前側へ回動(傾動)されればマスト3
即ちフォーク6は前傾される。
【0051】CPU53に前傾検出スイッチ18のオン
信号が入力されると、CPU53は前傾角度規制制御プ
ログラムを実行する。この制御プログラムでは、CPU
53は圧力センサ17の出力信号に基づいてフォーク6
の積載荷重を演算する。また、揚高センサ14の出力信
号から揚高が高揚高か否かを判断し、その揚高及び積載
荷重に対応する最大許容前傾角度をマップから演算す
る。そして、CPU53はポテンショメータ15の出力
信号に基づいて逐次マスト3の傾動角度を演算するとと
もに、その演算結果と前記最大許容前傾角度とを比較す
る。そして、その差が0になると、前傾検出スイッチ1
8からオン信号が出力された状態であっても比例ソレノ
イド弁43への励磁指令を停止する。その結果、制御弁
38及びパイロット操作逆止弁39へのパイロット圧の
供給が停止され、ロッド室9b側からティルト用制御弁
23側への作動油の流れが阻止された状態となる。即
ち、マスト3の前傾角度が積載荷重に対応する最大許容
前傾角度に達した時点で作業者がティルトレバー13の
前傾操作を中止しなくても、確実に積載荷重に対応する
最大許容前傾角度に保持される。
【0052】マスト3が最大許容前傾角度に達する前に
ティルトレバー13が中立位置に操作されると、CPU
53は前傾角度規制制御プログラムの実行を終了する。
従って、このときは、マスト3は最大許容前傾角度より
小さな前傾角度において、作業者の所望の位置で停止す
る。
【0053】また、ティルトレバー13の後傾操作によ
りスプールがa位置に配置されると、作動油供給用管路
35と管路37aとが連通され、管路37bと戻り管路
32aとが連通される状態になる。一方、ティルトレバ
ー13が後傾操作されると、CPU53に後傾検出スイ
ッチ19のオン信号が入力される。そして、CPU53
からソレノイド駆動回路52を介して比例ソレノイド弁
43に励磁指令信号が出力され、管路37aの制御弁3
8及びパイロット操作逆止弁39にパイロット圧が供給
されて作動油が管路37aを流れることが可能な状態と
なる。その結果、作動油供給用管路35及び管路37a
を介して作動油がロッド室9bに供給され、ボトム室9
c内の作動油が管路37b及び戻り管路32aを介して
オイルタンク24に排出されるため、ティルトシリンダ
9が収縮され、マスト3が後側に向かって回動される。
マスト3が垂直状態より後側へ回動(傾動)されればマ
スト3即ちフォーク6は後傾される。
【0054】CPU53は前傾検出スイッチ18又は後
傾検出スイッチ19からオン信号を入力すると、積載荷
重及び揚高に対応した適正な傾動速度を演算し、その速
度に対応する開度となるパイロット圧を制御弁38に供
給する励磁電流を比例ソレノイド弁43に出力するため
の指令信号をソレノイド駆動回路52に出力する。従っ
て、マスト3が積載荷重及び揚高に対応した適正な傾動
速度で、前側又は後側に回動される。
【0055】また、CPU53は両検出スイッチ18,
19のいずれからもオン信号が出力されない場合は、比
例ソレノイド弁43への励磁指令を行わない。従って、
制御弁38及びパイロット操作逆止弁39にパイロット
圧が供給されないため、ロッド室9b側からティルト用
制御弁23側への作動油の流れが阻止された状態に保持
される。
【0056】この実施の形態では以下の効果を有する。 (イ) フォーク6(荷役用アタッチメント)の揚高及
び積載荷重に対応してマスト3の前傾角度を規制するよ
うにティルトシリンダ9への作動油の供給を制御する制
御手段を備えたので、マスト3が適正な前傾角度を超え
て前傾することが防止される。従って、荷の積載状態に
おいて高揚高での前傾操作時に、作業者に対する精神的
な負担が少なくなるととともに、熟練者でなくても作業
を容易に行うことができる。また、誤操作でティルトレ
バー13を最前傾位置に操作しても、マスト3が適正な
前傾角度にて前傾規制されるため荷崩れやフォークリフ
トの後輪の浮き上がり(即ち車両の前後方向の不安定状
態)が発生しない。
【0057】(ロ) ティルトシリンダへ9の作動油の
供給を制御する制御手段が、ティルトシリンダ9への作
動油の供給、排出を切換え制御するティルト用制御弁2
3(手動操作方向切換弁)と、ティルト用制御弁23と
ティルトシリンダ9とを接続する管路37aの途中に設
けられた制御装置49からの指令信号により制御される
制御弁38とを備えている。従って、作業者が従来の手
動操作弁と同様な操作でティルト動作を実施できるとと
もに、マスト3の前傾動作時にマスト角度が最大許容前
傾角度に達すると、制御装置49からの指令により制御
弁38が管路37aの遮断状態に制御されてマスト3の
前傾が規制される。
【0058】(ハ) 揚高を高揚高か否かの2段階で判
断して最大許容前傾角度を設定するため、CPU53の
演算が容易になる。 (ニ) 制御弁38の開度が比例ソレノイド弁43を介
して供給されるパイロット圧により制御可能なため、テ
ィルト動作時の前傾速度や後傾速度の制御が容易にな
る。また、前傾動作時にマスト3の前傾角度が最大許容
前傾角度に近づくまでは前傾速度を速く(制御弁38の
開度を大きく)して、最大許容前傾角度に近づいた時点
で減速する(制御弁38の開度を小さくする)ことも容
易になり、停止時のショックを小さくできる。
【0059】(ホ) 揚高及び積載荷重と最大許容前傾
角度との関係を表すマップがEEPROM54bに記憶
されているため、機種によって異なるマップが必要な場
合でも、EEPROM54bの記憶内容の一部を修正し
たり追加することにより、同じ制御装置で簡単に対応で
きる。
【0060】(ヘ) スプール弁は大きな圧が加わった
状態では摺動面から作動油が漏れるが、前傾停止状態で
はティルト用制御弁23とロッド室9bとを接続する管
路37aに設けられたパイロット操作逆止弁39が閉鎖
状態となるため、ティルト用制御弁23に大きな圧が作
用しない。従って、所定の前傾位置にマスト3を長時間
保持する際に、ティルト用制御弁23や制御弁38から
の作動油の漏れが防止され、確実に所定の前傾角度に保
持される。
【0061】(ト) 手動操作によりリフトシリンダ4
への作動油の供給、排出を切換え制御するリフト用制御
弁22と、リフトシリンダ4のボトム室4bとを接続す
る管路20の途中に、ボトム室4b側からリフト用制御
弁22へ向かう作動油の流れを規制するパイロット操作
逆止弁21を設け、油圧ポンプ25の駆動時にパイロッ
ト操作逆止弁21に該逆止弁21を開放させるパイロッ
ト圧を供給可能した。従って、フォーク6を上昇位置に
配置してフォークリフト1の運転を停止した状態で、第
三者がリフトレバー12を操作したり、作業者が誤って
リフトレバー12を下降位置に移動させても、フォーク
6が下降することが防止される。 (チ) パイロット操作逆止弁21,39及び比例ソレ
ノイド弁43にパイロット圧を供給するパイロット圧供
給手段を、リフトシリンダ4への作動油供給用管路26
から分岐された管路44で構成したため、パイロット圧
供給手段の構成が簡単になる。
【0062】(リ) 油圧回路を構成するリフト用制御
弁22、ティルト用制御弁23、パイロット操作逆止弁
21,39、制御弁38、比例ソレノイド弁43等の各
弁が1個のハウジング内に形成されて、全体として1個
のコントロールバルブ48を構成しているため、装置が
コンパクトになる。また、フォークリフト1に組み付け
る際の工数が少なくなる。
【0063】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図6及び図7に従って説明する。この実施の形態で
はリフトシリンダ4及びティルトシリンダ9の制御に電
磁比例制御弁を使用している点が前記実施の形態と大き
く異なっている。なお、前記の実施の形態と同一部分は
同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0064】図6に示すように、手動操作のリフト用制
御弁22に代えてリフト用電磁比例制御弁58が、手動
操作のティルト用制御弁23に代えてティルト用電磁比
例制御弁59がそれぞれ設けられている。
【0065】また、図7に示すように、制御装置49に
はリフトレバーの中立位置からの操作量を検出するリフ
トレバー操作量検出手段としてのリフトレバー操作量セ
ンサ60と、ティルトレバーの中立位置からの操作量を
検出するティルトレバー操作量検出手段としてのティル
トレバー操作量センサ61とが接続されている。両セン
サ60,61は各レバー12,13の中立位置からの変
化量に対応した検出信号を出力する構成であり、この実
施の形態では例えばポテンショメータが使用されてい
る。
【0066】CPU53はリフトレバー操作量センサ6
0の出力信号に基づいて、その信号に対応するリフト用
電磁比例制御弁58の開度を演算する。そして、その開
度となるように電磁弁駆動回路62を介してリフト用電
磁比例制御弁58に制御信号を出力する。その結果、リ
フトレバー12の操作量に対応した開度にリフト用電磁
比例制御弁58が制御される。
【0067】CPU53はティルトレバー操作量センサ
61の出力信号に基づいて、その信号に対応するティル
ト用電磁比例制御弁59の開度を演算する。そして、そ
の開度となるように電磁弁駆動回路62を介してティル
ト用電磁比例制御弁59に制御信号を出力する。その結
果、ティルトレバー13の操作量に対応した開度にティ
ルト用電磁比例制御弁59が制御され、開度に対応した
速度でマスト3の傾動が行われる。CPU53はティル
トレバー13が前傾操作された場合は、第1の実施の形
態と同様に前傾角度規制制御プログラムを実行する。即
ち、ポテンショメータ15の出力信号に基づいて逐次マ
スト3の傾動角度を演算するとともに、その演算結果と
最大許容前傾角度とを比較する。そして、その差が0に
なると、ティルトレバー操作量センサ61から前傾信号
が出力された状態であっても、CPU53からティルト
用電磁比例制御弁59の開度を0にする指令信号が出力
される。その結果、マスト3は最大許容前傾角度の位置
で停止する。
【0068】この実施の形態においても第1の実施の形
態の(イ)〜(ヘ)、(チ)及び(リ)と同様の効果を
有する。また、リフトシリンダ4への作動油の供給及び
排出の制御がリフト用電磁比例制御弁58即ち電磁弁で
行われるため、車両の運転停止時にリフトレバー12を
中立位置から操作してもリフト用電磁比例制御弁58が
作動しない。従って、パイロット操作逆止弁21を省略
しても、上昇位置に配置されていたフォークが下降する
ことが防止される。
【0069】なお、実施の形態は前記両実施の形態に限
定されるものではなく、例えば、次のように具体化して
もよい。 ○ 揚高センサ14は被検知部が有るか否かを検知でき
るセンサであればよく、近接スイッチに代えてリミット
スイッチや光スイッチを使用してもよい。
【0070】○ 前記両実施の形態において、低揚高の
場合は前傾角度規制を行わずに、高揚高の場合のみ積載
荷重に対応した前傾角度規制を行ってもよい。このと
き、高揚高か否かの判断基準位置は、最大荷重を積載し
た状態で最大前傾角度θmax まで前傾しても車両の安定
状態が保持される高さが設定される。この場合は、高揚
高のときのみ前傾角度規制を行うので制御が簡単にな
る。
【0071】○ 揚高検出手段として揚高を連続的に検
出可能なセンサを使用してもよい。例えば、揚高を連続
的に検出可能なセンサとして、従来使用されているリー
ル式の揚高センサを使用する。リール式の揚高センサ
は、一端がフォーク6又はリフトブラケット5に接続さ
れたワイヤと、そのワイヤが巻き掛けられるリールと、
リールの回転量を検出するための回転検出器(ポテンシ
ョメータ)とを備えている。マップとしては揚高毎に図
5に示したような積載荷重と最大許容前傾角度とを示す
マップを記憶手段(例えばEEPROM54b)に記憶
させるか、揚高、積載荷重及び最大許容前傾角度の関係
を示す三次元マップをEEPROM54bに記憶させ
る。この場合、揚高が連続的に検出できるため、最大許
容前傾角度を積載荷重と揚高とに対応して細かく設定で
き、ティルト作業時の作業性が向上する。また、揚高を
連続的に検出するセンサとしてリール式の揚高センサ以
外のものを使用してもよい。
【0072】○ 揚高を連続的に検出しない場合でも、
高揚高か否かの2段階ではなく、揚高センサ14を複数
設けて揚高を3段階あるいは4段階以上の複数段階で検
出可能とする。そして、それに対応して積載荷重と最大
許容前傾角度との関係を示すマップの数を増やす。例え
ば3段階で検出する場合、マップを低揚高用、中揚高用
及び高揚高用の3種設けるか、低揚高では前傾角度規制
を行わず、中揚高用及び高揚高用の2種のマップを設け
て中揚高及び高揚高で前傾角度規制を行うようにする。
この場合、揚高を2段階で最大許容前傾角度を設定する
場合に比較して最大許容前傾角度をより適正な値に設定
できる。
【0073】○ 最大許容前傾角度は必ずしも積載荷重
に対して直線的に連続変化するように設定せずに、曲線
的に連続変化するように設定したり、段階的に変化する
ようにしてもよい。
【0074】○ 第1の実施の形態の構成において、管
路37aにパイロット圧により開度調整可能な制御弁3
8に代えて流量調整不能で管路37aの開閉のみを行う
ソレノイド弁(オン・オフソレノイド弁)を設ける。即
ち、図8に示すように、制御弁38、パイロット操作逆
止弁39及び比例ソレノイド弁43を省略するととも
に、ソレノイド弁63を管路37aに設ける。そして、
ティルトシリンダ9の作動が必要なときに該ソレノイド
弁63を開放状態に保持し、ティルトシリンダ9の作動
が不要なときに閉鎖状態に保持する構成とする。即ち、
ティルトシリンダ9の前傾作動時に、マスト3の前傾角
度が最大許容前傾角度に達すると、制御装置49からの
指令により前記ソレノイド弁が開放状態から閉鎖状態に
切り換えられる。この構成では、パイロット圧で操作さ
れる制御弁38及び比例ソレノイド弁43に代えて、構
成が簡単なオン・オフソレノイド弁で前傾角規制を行う
ことができる。
【0075】○ 図9に示すように管路37aにパイロ
ット操作逆止弁39だけを設け、パイロット操作逆止弁
39へのパイロット圧の供給制御をソレノイド弁(オン
・オフソレノイド弁)64で行う構成とする。そして、
ティルトシリンダ9の作動が必要なときに該ソレノイド
弁64を開放状態に保持し、ティルトシリンダ9の作動
が不要なときに閉鎖状態に保持する構成とする。この場
合は、管路37aにソレノイド弁63を設けた構成より
部品点数は多くなるが、前傾状態で停止中にティルト用
制御弁23からの作動油の漏れが防止できる。
【0076】○ マスト角度検出手段はマスト3の基準
位置からの傾動角度を検出可能なものであればよく、テ
ィルトシリンダ9の回動角を検出する回転式のポテンシ
ョメータ15に限らず、例えば、ティルトシリンダ9の
伸縮量、即ちピストンロッド9aの突出量を検出するリ
ニアポテンショメータを使用してもよい。また、マスト
3とともに回動する軸の回動角度をポテンショメータや
ロータリエンコーダで検出する構成としてもよい。
【0077】○ 第2の実施の形態でリフト用電磁比例
制御弁58に代えて第1の実施の形態と同じ手動操作の
リフト用制御弁22を使用する構成とする。即ち、ティ
ルトシリンダ9の制御にのみ電磁比例制御弁を使用す
る。この場合、第2の実施の形態に比較して製造コスト
が安くなる。
【0078】○ パイロット圧供給手段を作動油供給用
管路26から分岐された管路44で構成する代わりに、
エンジンEで駆動される容量の小さな油圧ポンプを別に
設け、その油圧ポンプから管路44にパイロット圧用の
作動油を供給する構成としてもよい。この場合、減圧弁
45はなくてもよい。
【0079】○ パイロット操作逆止弁21,39を省
略してもよい。パイロット操作逆止弁39がない場合
は、制御弁38をボトム室9cとティルト用制御弁23
を接続する管路37bに設けてもよい。パイロット操作
逆止弁39がない場合は、前傾状態での制御弁38及び
ティルト用制御弁23からの作動油の漏れが防止されな
いため、制御弁38を両管路37a,37bのいずれの
側に設けても同じ作用となる。
【0080】○ 前傾角度規制制御プログラムを実行す
るのに必要なデータとしての、高揚高及び積載荷重と最
大許容前傾角度との関係を表すマップに代えて、高揚高
及び積載荷重と最大許容前傾角度との関係を表す式をE
EPROM54bに記憶させてもよい。
【0081】○ 前傾角度規制制御プログラムを実行す
るのに必要なデータとしての、揚高及び積載荷重と最大
許容前傾角度との関係を表すマップ又は関係式をROM
54aに記憶させ、EEPROM54bを省略してもよ
い。また、揚高及び積載荷重と最大許容前傾角度との関
係を表すマップ又は関係式を、バックアップ用の電源を
備えたRAMに記憶させてもよい。この場合は、マップ
又は関係式の補正が容易になる。
【0082】○ 前傾角度の規制を行うか否かの判断
は、前傾のティルト動作を行う際に積荷又は車両の前後
方向の安定状態を確保できればよく、必ずしも揚高及び
積載荷重の両者に基づいて判断する必要はない。例え
ば、揚高の大きさのみで前傾角度の規制を行ってもよ
い。揚高の大きさのみで前傾角度の規制を行う場合は、
最大積載荷重の状態を基準にして最大許容前傾角度が設
定される。従って、荷無しの状態では不要な前傾角度規
制が行われるが、荷の有無を検出するセンサを設け、荷
が無い場合は前傾角度規制を解除する構成とすれば問題
はない。また、積載荷重の大きさのみで前傾角度の規制
を行ってもよい。積載荷重の大きさのみで前傾角度の規
制を行う場合は、高揚高の状態を基準にして最大許容前
傾角度が設定される。
【0083】○ リフト用制御弁22、ティルト用制御
弁23、制御弁38及び比例ソレノイド弁43等を一体
に形成したが、各制御弁22,23,38を別体に形成
してもよい。
【0084】○ 荷役用アタッチメントとしてフォーク
6以外のアタッチメント、例えばロール紙の運搬に使用
するロールクランプ、ブロックの運搬や高積み作業に使
用するブロッククランプ、コイル状に巻かれたワイヤ及
びケーブル等コイル状あるいは円筒状の荷の運搬に使用
するラム等を装備した産業車両に適用してもよい。
【0085】○ エンジンを駆動源とする産業車両に限
らず、バッテリを駆動源とする産業車両に適用してもよ
い。 ○ なお、マストが高い特別仕様のフォークリフトで
は、高揚高時の安定性を考慮して後傾角度を通常のもの
より小さくしている。しかし、低揚高での荷の搬送走行
時には通常のフォークリフトと同様な後傾角度まで傾動
した方が安定性は増す。従って、そのような場合は、後
傾角度の規制機能を設け高揚高時に後傾角度を規制し
て、低揚高時の後傾角度を大きくできるようにしてもよ
い。
【0086】前記各実施の形態から把握できる請求項記
載以外の技術思想(発明)について、以下にその効果と
ともに記載する。 (1) 請求項1に記載の発明において、制御手段は揚
高に基づいて最大許容前傾角度を設定し、その最大許容
前傾角度を超えないようにティルトシリンダへの作動油
の供給を制御する。この場合、揚高の大きさのみで最大
許容前傾角度が設定されるため、制御が容易となる。
【0087】(2) 請求項1に記載の発明において、
制御手段は積載荷重に基づいて最大許容前傾角度を設定
し、その最大許容前傾角度を超えないようにティルトシ
リンダへの作動油の供給を制御する。この場合、積載荷
重の大きさのみで最大許容前傾角度が設定されるため、
制御が容易となる。
【0088】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項9
に記載の発明によれば、高揚高で前傾のティルト動作を
行う際に、熟練者でなくても作業を簡単に行うことがで
きる。また、誤操作があっても荷崩れやフォークリフト
の後輪の浮き上がり(即ち車両の前後方向の不安定状
態)の発生を防止することができる。
【0089】請求項2及び請求項3に記載の発明によれ
ば、揚高及び積載荷重の双方に基づいて前傾角度規制が
必要な行われるので、いずれか一方のみを基準として前
傾角度規制を行う場合に比較して、適正な前傾角度規制
を行うことができる。
【0090】請求項4に記載の発明によれば、最大許容
前傾角度を積載荷重と揚高とに対応して細かく設定でき
るため、マストの最大許容前傾角度を大きくでき、作業
者の自由度が増しティルト作業時の作業性が向上する。
【0091】請求項5に記載の発明によれば、揚高に関
しては2段階で判断基準が設けられるので、判断のため
の制御が簡単になる。請求項6及び請求項7に記載の発
明によれば、作業者が従来の手動操作弁と同様な操作で
ティルト動作を実施できる。
【0092】請求項7に記載の発明によれば、ティルト
シリンダの作動時にその作動速度の制御が容易となる。
請求項8に記載の発明では、ティルトシリンダへの作動
油の供給及び排出の切換えが電磁比例制御弁によって行
われるので、作業者に対する負担が少なくなる。
【0093】請求項9に記載の発明では、マストが前傾
角度を規制された状態のときに、ティルトシリンダの油
室から作動油が漏れ難くなり、マストが所定角度に保持
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の油圧回路図。
【図2】 制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図3】 フォークリフトの側面図。
【図4】 ティルト操作レバーの側面図。
【図5】 前傾角度規制制御のためのマップを示す線
図。
【図6】 第2の実施の形態の要部油圧回路図。
【図7】 同じく制御装置の電気的構成を示すブロック
図。
【図8】 別の実施の形態の要部油圧回路図。
【図9】 別の実施の形態の要部油圧回路図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、3…マスト、6
…荷役用アタッチメントとしてのフォーク、9…ティル
トシリンダ、9b…マストの前傾時に大きな圧力が加わ
る側の油室としてのロッド室、14…揚高検出手段とし
ての揚高センサ、15…マスト角度検出手段としてのポ
テンショメータ、17…積載荷重検出手段としての圧力
センサ、23…制御手段を構成する手動操作方向切換弁
としてのティルト用制御弁、25…作動油源としての油
圧ポンプ、37a…管路、38…制御手段及び電磁弁を
構成する制御弁、43…同じく比例ソレノイド弁、49
…制御手段を構成する制御装置、59…制御手段を構成
する電磁比例制御弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 滋人 長野県上水内郡豊野町浅野1671 仁科工業 株式会社内 (72)発明者 塚田 牧生 長野県上水内郡豊野町浅野1671 仁科工業 株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷役用アタッチメントを昇降移動させる
    マストが傾動可能に装備され、ティルトシリンダの作動
    によりマストが傾動される産業車両において、荷役作業
    時に積荷又は車両の前後方向の安定状態を確保するよう
    に前記マストの前傾角度を規制すべく前記ティルトシリ
    ンダへの作動油の供給を制御する制御手段を備えた産業
    車両のティルトシリンダ制御装置。
  2. 【請求項2】 荷役用アタッチメントを昇降移動させる
    マストが傾動可能に装備され、ティルトシリンダの作動
    によりマストが傾動される産業車両において、前記荷役
    用アタッチメントの揚高及び積載荷重に対応して前記マ
    ストの前傾角度を規制するように前記ティルトシリンダ
    への作動油の供給を制御する制御手段を備えた産業車両
    のティルトシリンダ制御装置。
  3. 【請求項3】 荷役用アタッチメントを昇降移動させる
    マストが傾動可能に装備され、ティルトシリンダの作動
    によりマストが傾動される産業車両において、 前記荷役用アタッチメントの揚高を検出する揚高検出手
    段と、 前記マストの基準位置からの傾動角度を検出するマスト
    角度検出手段と、 前記荷役用アタッチメントの積載荷重を検出する積載荷
    重検出手段と、 揚高及び積載荷重と最大許容前傾角度との関係を表すマ
    ップ又は関係式を記憶した記憶手段と、 前記揚高検出手段により検出された揚高及び前記積載荷
    重検出手段により検出された積載荷重に基づいてマスト
    の最大許容前傾角度を演算する演算手段と、 前記マストを前側に向かって回動させる際の前記ティル
    トシリンダの作動時に、前記マスト角度検出手段により
    検出されたマスト角度が前記最大許容前傾角度に達した
    らティルトシリンダの前傾動作を停止させるようにティ
    ルトシリンダへの作動油の供給を制御する制御手段とを
    備えた産業車両のティルトシリンダ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記揚高検出手段は揚高を連続的に検出
    可能なセンサである請求項3に記載の産業車両のティル
    トシリンダ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記揚高検出手段は揚高が所定の揚高以
    上か否かを検出可能なセンサである請求項3に記載の産
    業車両のティルトシリンダ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ティルトシリンダへの作動油の供給
    を制御する制御手段は、ティルトシリンダへの作動油の
    供給、排出を切換え制御する手動操作方向切換弁と、該
    手動操作方向切換弁とティルトシリンダとを接続する管
    路の途中に設けられた電磁弁と、前記マストを前側に向
    かって回動させる際の前記ティルトシリンダの作動時
    に、マスト角度が所定の角度になったとき前記電磁弁を
    管路の遮断状態に制御する制御装置とを備えた請求項1
    〜請求項5のいずれか一項に記載の産業車両のティルト
    シリンダ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記電磁弁はパイロット圧で切換操作さ
    れるとともに、パイロット圧が比例ソレノイド弁で制御
    される構成である請求項6に記載の産業車両のティルト
    シリンダ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記ティルトシリンダへの作動油の供給
    を制御する制御手段は、作動油源から前記ティルトシリ
    ンダへの作動油の供給とティルトシリンダからの作動油
    の排出との切換えを行う電磁比例制御弁と、前記マスト
    を前側に向かって回動させる際の前記ティルトシリンダ
    の作動時に、マスト角度が所定の角度になったとき前記
    電磁比例制御弁を作動油源と前記ティルトシリンダとを
    接続する管路の遮断状態に制御する制御装置とを備えた
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の産業車両の
    ティルトシリンダ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記電磁弁又は前記電磁比例制御弁と、
    ティルトシリンダの油室のうちのマストの前傾時に大き
    な圧力が加わる側の油室とを接続する管路の途中に、前
    記油室側から前記電磁弁又は電磁比例制御弁へ向かう作
    動油の流れを規制するパイロット操作逆止弁が設けられ
    ている請求項6〜8のいずれか一項に記載の産業車両の
    ティルトシリンダ制御装置。
JP9069364A 1997-03-21 1997-03-24 産業車両のティルトシリンダ制御装置 Pending JPH10265193A (ja)

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DE69824066T DE69824066T2 (de) 1997-03-21 1998-03-19 Hydraulisches Steuergerät für Flurförderzeuge
EP98105041A EP0866027B1 (en) 1997-03-21 1998-03-19 Hydraulic control apparatus for industrial vehicles
TW087104173A TW568880B (en) 1997-03-21 1998-03-20 Hydraulic control apparatus for industrial vehicles
KR1019980009576A KR100257087B1 (ko) 1997-03-21 1998-03-20 산업차량용 유압제어장치
CNB98109757XA CN1200872C (zh) 1997-03-21 1998-03-20 工业车辆的液压控制装置
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008207905A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Toyota Industries Corp 産業車両の荷役制御装置
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