JPH10255418A - 二重アクチュエータの制御システム - Google Patents

二重アクチュエータの制御システム

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Publication number
JPH10255418A
JPH10255418A JP9063440A JP6344097A JPH10255418A JP H10255418 A JPH10255418 A JP H10255418A JP 9063440 A JP9063440 A JP 9063440A JP 6344097 A JP6344097 A JP 6344097A JP H10255418 A JPH10255418 A JP H10255418A
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JP
Japan
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actuator
control system
microactuator
coarse
micro
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Application number
JP9063440A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Takaishi
和彦 高石
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/54Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head into or out of its operative position or across tracks
    • G11B5/55Track change, selection or acquisition by displacement of the head
    • G11B5/5521Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks
    • G11B5/5552Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks using fine positioning means for track acquisition separate from the coarse (e.g. track changing) positioning means

Landscapes

  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ディスク装置のヘッドの位置決めにおいて、マ
イクロアクチュエータと粗動アクチュエータとの制御手
段のサーボ帯域比を自由に設定できるようにする。 【解決手段】マイクロアクチュエータ44の変位を推定
して粗動アクチュエータ48の制御へ入力することをし
ないモデルとする。これは、システムの設計時に、マイ
クロアクチュエータおよび粗動アクチュエータの全体の
制御系の特性を設計してから粗動アクチュエータ単独の
制御系の特性を設計し、その差にマイクロアクチュエー
タの逆特性を掛けたものに基づいてマイクロアクチュエ
ータの制御系を設計することで実現できる。従来に比べ
て粗動アクチュエータのサーボ帯域の割合を大幅に高め
ることができ、マイクロアクチュエータの制御が飽和し
たとしても粗動アクチュエータのみである程度の精度で
安定して動作するシステムを設計することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスク装置用二重
アクチュエータの制御システムに関する。磁気ディスク
装置の磁気ヘッドを移動させるアクチュエータが、ボイ
スコイルモータ(VCM)を駆動手段にした粗動アクチ
ュエータの上に、磁気ヘッドを微小移動させるマイクロ
アクチュエータを搭載した二重構造を有する、いわゆる
二重アクチュエータが知られている。
【0002】このような二重アクチュエータを駆動する
には従来とは異なる制御システムが必要であり、粗動ア
クチュエータ制御手段とマイクロアクチュエータ制御手
段を適切に制御して、磁気ヘッドの正確なシーク制御及
びトラッキング制御を達成する二重アクチュエータの制
御システムが要望されている。
【0003】
【従来の技術】従来の磁気ディスク装置においては、磁
気ヘッドを移動させる手段としてVCMのみを搭載した
アクチュエータが一般的に用いられている。しかし、数
千、数万のトラックを横切って磁気ヘッドを高速に移動
させるためのアクチュエータで、1トラックの数十分の
1といった精度で磁気ヘッドの位置決め制御(トラッキ
ング制御)を行わせるには限界がある。
【0004】そこで、磁気ディスク装置において、VC
Mを駆動手段とした粗動アクチュエータ上にピエゾ素子
を駆動手段としたピエゾアクチュエータを搭載した、二
重アクチュエータが提案されている。
【0005】また最近では、ピエゾ素子の代わりに静電
気を駆動手段に用いたマイクロアクチュエータや、VC
Mと類似構造を有する電磁型マイクロアクチュエータも
提案されている。
【0006】これらの二重アクチュエータを駆動する際
には従来とは異なる制御手段が必要である。具体的には
自動制御理論で与えられる制御手段の伝達関数を設計し
なければならない。
【0007】粗動アクチュエータとマイクロアクチュエ
ータの2つを制御する必要があるので、2つの制御手段
が必要になる。2つの制御手段が1つの磁気ヘッドを位
置決め制御するのだから、これら2つの制御手段の間の
関係が重要になる。
【0008】図1は二重アクチュエータを具備した磁気
ディスク装置の回路構成図である。ハードディスクコン
トローラ1はインタフェース3を制御すると共に、キャ
ッシュ用のRAM5を具備している。
【0009】マイクロコントローラユニット7がディス
ク装置上の個々の回路を制御する。制御プログラムはR
OM9に格納されている。リード/ライト回路11が磁
気ヘッド13を制御して、磁気ディスクからのデータの
読み出し及び磁気データへのデータの書き込みを行う。
【0010】スピンドルモータ駆動回路15がスピンド
ルモータ21を制御する。VCM駆動回路23がボイス
コイルモータ(VCM)25を制御する。更にマイクロ
アクチュエータ駆動回路39がマイクロアクチュエータ
41を制御する。
【0011】このような二重アクチュエータの制御シス
テムとして、図2及び図3のシステムが提案されてい
る。まず図2を参照すると、ブロック44はマイクロア
クチュエータであり、ブロック46はマイクロアクチュ
エータコントローラである。
【0012】ブロック48は粗動アクチュエータであ
り、ブロック50は粗動アクチュエータコントローラで
ある。ブロック52はマイクロアクチュエータ44の式
と同じものを入れたマイクロアクチュエータモデルを示
しており、ブロック52の出力は疑似的にマイクロアク
チュエータだけの変位を推定する。
【0013】Pmはマイクロアクチュエータの伝達関
数、Pvは粗動アクチュエータの伝達関数、Cmはマイ
クロアクチュエータ制御用の補償器の伝達関数、Cvは
粗動アクチュエータ制御用の補償器の伝達関数である。
【0014】また、P′mはマイクロアクチュエータの
変位を推定するための等価フィルタ、Umはマイクロア
クチュエータの駆動値、Uvは粗動アクチュエータの駆
動値である。
【0015】マイクロアクチュエータコントローラ46
からはマイクロアクチュエータ駆動値Umが出力され、
駆動値Umに基づいてマイクロアクチュエータ44が駆
動される。
【0016】マイクロアクチュエータコントローラ46
の出力、即ちマイクロアクチュエータ44の駆動値Um
からマイクロアクチュエータの変位を推定する。この推
定手段として、マイクロアクチュエータ44の特性を近
似したフィルタを用いる。
【0017】マイクロアクチュエータモデル52から推
定したマイクロアクチュエータの変位が出力され、粗動
アクチュエータコントローラ50に入力される。粗動ア
クチュエータコントローラ50からは粗動アクチュエー
タ駆動値Uvが出力され、この駆動値Uvに基づいて粗
動アクチュエータ48が駆動される。
【0018】このように制御することで、マイクロアク
チュエータ44は目標トラックに追従し、粗動アクチュ
エータ48はマイクロアクチュエータ44の変位を常に
0に保つように動作する。即ち、ヘッドの観測位置yが
フィードバックされて、目標位置rに一致するように制
御される。
【0019】この制御システムは最大変位量の小さいピ
エゾマイクロアクチュエータに特に有効であり、マイク
ロアクチュエータ制御系の帯域よりも粗動アクチュエー
タ制御系の帯域を十分に小さくしなければ位相余裕が確
保できない。
【0020】図2に示した制御システムの開ループ特性
(一巡伝達関数)は、 CmPm(1+CvPv) となる。
【0021】この式の中で1+CvPvは低帯域のゲイ
ンはCvPvの特性と同一となり、高帯域のゲインは0
dBとなるような特性を有している。即ち、1+CvP
vは比例積分レギュレータ(PIレギュレータ)であ
り、低帯域ゲインのみを持ち上げる働きをする。この特
性はPI2 又はPI3 の特性になる。
【0022】一方、CmPmはマイクロアクチュエータ
制御系の開ループ特性である。マイクロアクチュエータ
がピエゾアクチュエータの場合には、Pmはほぼ一定ゲ
インとみなせ、Cmは1重積分器とする構成、又は2重
積分器×位相補償器とする構成が既に発表されている。
【0023】一方、マイクロアクチュエータが電磁型マ
イクロアクチュエータの場合には、リードラグフィルタ
を使用する方法が光ディスク装置の分野で発表されてい
る。さて、PI2 又はPI3 の特性を持つ補償器は、低
帯域で位相が遅れることになる。即ち、粗動アクチュエ
ータ制御系CvPvの帯域を高く設定すればするほど、
それに連れて位相余裕が低下する。よって、この制御シ
ステムでは、マイクロアクチュエータ制御系CmPmと
粗動アクチュエータ制御系CvPvとの間のサーボ帯域
を離さなければならない。
【0024】図3を参照して、他の従来の二重アクチュ
エータ制御システムについて説明する。本制御システム
では、マイクロアクチュエータモデル52でマイクロア
クチュエータ44の変位を推定し、この推定変位と目標
位置rと観測位置yとの位置誤差の和を粗動アクチュエ
ータコントローラ50に入力する。
【0025】この制御システムによると、粗動アクチュ
エータは位置誤差とマイクロアクチュエータの変位との
和に追従する。感度関数がマイクロアクチュエータ制御
系と粗動アクチュエータ制御系の積になる制御系の帯域
と、粗動アクチュエータ制御系の帯域と離さなければな
らないが、どちらの帯域が高くてもよい。
【0026】本制御システムの開ループ特性は、 (1+CmPm)(1+CvPv)−1=CmPm+CvP
v+CmPmCvPv となる。即ち、図2の制御システムにCvPvが加わっ
た式となっている。よって、感度関数は以下のように表
せる。
【0027】 1/{(1+CmPm)(1+CvPv)} 即ち、この制御システムの開ループ特性は、マイクロア
クチュエータのみを動かす制御系の感度関数と、粗動ア
クチュエータのみを動かす制御系の感度関数との積で表
せる。
【0028】開ループ特性の低帯域はほぼCmPmCv
Pvとなり、高帯域はCmPm+CvPvとなる。式が
対称の形になるので、マイクロアクチュエータのサーボ
帯域及び粗動アクチュエータのサーボ帯域のどちらのサ
ーボ帯域が大きくてもよい。但し、マイクロアクチュエ
ータにピエゾアクチュエータを使用する場合には、最大
変位量が小さいので帯域の配分には細心の注意が必要に
なる。
【0029】マイクロアクチュエータに電磁型アクチュ
エータを採用した場合について考察する。CmPm及び
CvPvはそれぞれリードラグフィルタで位相補償を行
うとする。更に、それぞれの制御系の帯域は等しいとし
ておく。
【0030】このとき、サーボ帯域付近ではCmPm及
びCvPvは−20dB/decのカーブに漸近し、従
ってCmPmCvPvは−40dB/decのカーブに
漸近するようになる。よって、CmPmCvPvが加わ
る分だけ位相余裕が減少する。
【0031】従って、本制御システムでは、粗動アクチ
ュエータのサーボ帯域をマイクロアクチュエータのサー
ボ帯域から離さないと位相余裕が取れなくなる。本制御
システムでは、図2に示した制御システムと同様に、マ
イクロアクチュエータの変位を推定する。両者の制御シ
ステムで異なるのは、粗動アクチュエータコントローラ
の入力である。
【0032】本制御システムでは、マイクロアクチュエ
ータの変位と、磁気ヘッドの観測位置と目標位置との差
との和を粗動アクチュエータコントローラ50に入力す
る。このような入力を粗動アクチュエータコントローラ
に与えることで、粗動アクチュエータの制御を行う。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
二重アクチュエータの制御システムには次のような欠点
がある。即ち、粗動アクチュエータコントローラとマイ
クロアクチュエータコントローラのサーボ帯域(0クロ
ス周波数)を近づけると、安定な制御システムの設計が
できなくなる。
【0034】粗動アクチュエータで外乱を抑圧するため
に粗動アクチュエータ制御システムのゲインを高く設定
すればするほど二重アクチュエータ制御システム全体の
位相余裕が取れなくなる。
【0035】更に図2に示した従来の制御システムで
は、マイクロアクチュエータ制御システムの帯域を粗動
アクチュエータ制御システムの帯域よりも低く設定する
ことはできない。
【0036】マイクロアクチュエータを利用したいの
は、駆動手段としてVCMを利用した従来型のアクチュ
エータでは目標位置の変動に追従するのが困難であるか
らである。しかし、目標位置の変動はなにも数kHzの
ような高い周波数のみではない。
【0037】例えば、回転速度が7200rpmの場合
には回転周波数である120Hz及びその整数倍の低い
周波数成分の外乱も大きい。いくら制御をかけるとはい
え、これらの低い外乱成分を100%完全に除去するこ
とは不可能である。また、マイクロアクチュエータには
変位可能な距離に限界があり、VCMを利用した粗動ア
クチュエータのように数千トラックも移動できない。
【0038】従って、粗動アクチュエータコントローラ
のサーボ帯域を低く設定すると、マイクロアクチュエー
タのみで大きな偏心に追従しなければならない。しか
し、マイクロアクチュエータの変位距離の制限でそれが
困難な場合がある。
【0039】よって、マイクロアクチュエータの特性及
び外乱の大きさ・周波数に応じて、マイクロアクチュエ
ータコントローラと粗動アクチュエータコントローラの
サーボ帯域の比を変えて、より効果的に外乱を除去する
ことが必要になる。
【0040】また、従来の制御システムではマイクロア
クチュエータのモデルを駆動値から推定しているが、完
全な開ループ制御であり、実際の誤差をフィードバック
していなかった。
【0041】従って、マイクロアクチュエータモデルと
実際のマイクロアクチュエータとの機械特性の誤差や制
御を開始する際の初期状態によって、マイクロアクチュ
エータモデルが推定する位置と、実際のマイクロアクチ
ュエータの位置との間に大きな相違が生じる場合があっ
た。
【0042】よって、本発明の目的は、マイクロアクチ
ュエータ制御手段と粗動アクチュエータ制御手段のサー
ボ帯域比を自由に設定することができ、高精度で安定し
たヘッドの位置決め制御を実現できる二重アクチュエー
タの制御システムを提供することである。
【0043】
【課題を解決するための手段】本発明によると、ベース
を有するディスク装置用二重アクチュエータの制御シス
テムであって、前記ベースに取り付けられたボイスコイ
ルモータを駆動手段とする粗動アクチュエータと、前記
粗動アクチュエータ上に搭載され、先端部でヘッドを担
持するマイクロアクチュエータと、前記粗動アクチュエ
ータの駆動を制御する第1制御手段と、前記マイクロア
クチュエータの駆動を制御する第2制御手段と、前記ヘ
ッドの目標位置と観測位置との位置誤差を計算し、該位
置誤差を前記第1及び第2制御手段に入力するフィード
バック手段とを具備し、前記粗動アクチュエータに対す
る前記マイクロアクチュエータの変位を前記第1制御手
段に入力しないことを特徴とする二重アクチュエータの
制御システムが提供される。
【0044】好ましくは、マイクロアクチュエータコン
トローラのDCゲインは有限の値に設定される。更に、
粗動アクチュエータ制御システムのサーボ帯域は二重ア
クチュエータ制御システムのサーボ帯域の1/3以上で
あることが望ましい。
【0045】本発明はマイクロアクチュエータの変位を
推定して粗動アクチュエータ制御手段の入力にフィード
バックしていないので、マイクロアクチュエータ制御手
段のサーボ帯域と、粗動アクチュエータ制御手段のサー
ボ帯域の比を自由に設定できる。
【0046】本発明の他の側面によると、ディスク装置
のベースに取り付けられたボイスコイルモータを駆動手
段とする粗動アクチュエータと、前記粗動アクチュエー
タ上に搭載され、先端部でヘッドを担持するマイクロア
クチュエータと、前記粗動アクチュエータの駆動を制御
する第1制御手段と、前記マイクロアクチュエータの駆
動を制御する第2制御手段と、前記ヘッドの目標位置と
観測位置との位置誤差を計算し、該位置誤差を前記第1
及び第2制御手段に入力するフィードバック手段とを具
備し、前記粗動アクチュエータに対する前記マイクロア
クチュエータの変位を前記第1制御手段に入力しない二
重アクチュエータ制御システムの設計方法であって、前
記粗動アクチュエータと前記マイクロアクチュエータの
両方を同時に制御するときの第1制御系を設計し、前記
粗動アクチュエータ単独で制御するときの第2制御系を
設計し、前記第1制御系と第2制御系との間の差を求め
て前記マイクロアクチュエータの機械特性で割った特性
を前記第2制御手段の特性とすることを特徴とする二重
アクチュエータ制御システムの設計方法が提供される。
【0047】
【発明の実施の形態】まず図4を参照して、本発明の二
重アクチュエータの制御システムが適用可能な磁気ディ
スク装置について説明する。磁気ディスク装置のベース
2にはシャフト4が固定されており、シャフト4の周り
にはインナーハブモータによって回転される図示しない
スピンドルハブが設けられている。
【0048】スピンドルハブには磁気ディスク6と図示
しないスペーサーが交互に挿入され、ディスククランプ
8をスピンドルハブに対してネジ締結することにより、
複数枚の磁気ディスク6が所定間隔離間してスピンドル
ハブに取り付けられる。
【0049】符号10は粗動アクチュエータ12と、粗
動アクチュエータ12上に搭載されたマイクロアクチュ
エータ14とから構成されるロータリー二重アクチュエ
ータを示している。粗動アクチュエータ12はベース2
に固定したシャフト16回りにベアリングを介して回転
可能に取り付けられたアクチュエータブロック17を含
んでいる。
【0050】アクチュエータブロック17には複数のア
クチュエータアーム18が一体的に形成されている。回
転中心であるシャフト16に対してアクチュエータアー
ム18と反対側にはコイル支持部材19がアクチュエー
タブロック17と一体的に形成されている。
【0051】フラットコイル20がコイル支持部材19
により支持されている。ベース2上には磁気回路22が
取り付けられており、フラットコイル20と磁気回路2
2とでボイスコイルモータ(VCM)54を構成する。
【0052】マイクロアクチュエータ14はアクチュエ
ータアーム18の先端部に搭載されている。即ち、マイ
クロアクチュエータ14はロードビーム(サスペンショ
ン)26を含んでおり、ロードビームの基端部が弾性連
結手段24によりアクチュエータアーム18の先端部に
弾性的に連結されている。
【0053】ロードビーム26の先端部にはフレクスチ
ャ(ジンバル)27が形成されており、このフレクスチ
ャ27上に図6に示すように磁気ヘッドを担持したスラ
イダ28が取り付けられている。
【0054】図5乃至図7を参照すると、弾性連結手段
24はロードビーム26の基端部に固定されたスペーサ
30と、スペーサ30にスポット溶接された十字板ばね
32とを含んでいる。
【0055】図9(A)に最もよく示されるように、十
字板ばね32は中央固定部32aと、中央固定部32a
からロードビーム26の長手方向に伸長する一対のアー
ム32bと、該アーム32bと直交する方向に伸長する
一対のアーム32cとを含んでいる。
【0056】十字板ばね32の中央固定部32aとシャ
フト34とがスポット溶接され、このシャフト34はア
クチュエータアーム18の先端部に形成された穴33内
に挿入されて接着されている。これにより、ロードビー
ム26は十字板ばね32及びスペーサ30を介してアク
チュエータアーム18に弾性的に取り付けられているこ
とになる。
【0057】図10に示されているように、スペーサ3
0はその一端部にストッパとして作用する一対の突出部
30aを有しており、中央部分には概略十字形状の切り
欠き30bが形成されている。切り欠き30bの各頂部
にはスリット30cが切り欠き30bに連続して形成さ
れている。
【0058】図11を参照すると十字板ばね32の展開
平面図が示されている。十字板ばね32はスペーサ30
の切り欠き30bと概略対応する形状の切り欠き33を
有している。
【0059】十字板ばね32は各アーム32b及び32
cを点線35,37に沿って紙面垂直に折り曲げて形成
されている。具体的には、厚さ25μmのステンレス鋼
板を所定形状にエッチングして形成したものであり、ア
ーム32b,32cの幅は約0.27mmである。これ
により、シャフト34の中心軸回りのばね定数値を約1
×10-2Nm/radに設計した。
【0060】十字板ばね32のアーム32b及び32c
がシーク方向とその直交方向に伸長していたため、シー
ク方向及びシーク方向と直交方向の並進モードの共振周
波数が高くなる。シャフト34の中心軸回りの回転剛性
は低くなるように設計されている。
【0061】図9(A)に最もよく示されるように、十
字板ばね部材32上にコイル40が接着等により固定さ
れている。コイル40に対向するようにアクチュエータ
アーム18に永久磁石36が取り付けられている。
【0062】この磁石36は約0.6mmの厚さを有し
ており、アクチュエータアーム18の厚さ方向に着磁さ
れている。好ましくは、磁石36は2極に着磁されてい
る。永久磁石36上にはヨーク38が接着されている。
【0063】図12に示されるように、磁石36はアク
チュエータアーム18に形成された切り欠き18a中に
挿入されて接着されている。この固定方法により、3個
以上のアクチュエータアームを有するヘッドアクチュエ
ータであっても、各磁石を容易にヘッドアクチュエータ
に固定することができる。この磁石のエネルギー積は3
MGOeである。
【0064】上述したように、スペーサ30の一端には
一対の突起30aが形成されており、これらの突起30
aの間に多少の隙間を開けてピン42が配置されるよう
に、ピン42がアクチュエータアーム18に突設されて
いる。
【0065】即ち、突起30aがピン42に衝突するこ
とによりストッパとして機能する。これにより、アクチ
ュエータの暴走時にスライダがディスクから飛び出した
り、スピンドルハブに衝突したりすることを防止してい
る。
【0066】ロードビーム26、スペーサ30及び十字
板ばね32とから構成されるマイクロアクチュエータ1
4の揺動中心はその重心位置に概略合致するように設計
されている。
【0067】これにより、ボイスコイルモータ54によ
り駆動されるアクチュエータアーム18のシーク加速度
やストッパ衝突時の加速度に起因するマイクロアクチュ
エータ14の回転力をなくすことができる。
【0068】図8を参照すると、アクチュエータアーム
18の先端部に2つのスペーサ30及び十字板ばね32
を取り付けた場合の断面図が示されている。シャフト3
4の上下に十字板ばね32をそれぞれ固定し、それぞれ
のコイル40が磁石36に対向するように十字板ばね3
2が各スペーサ30に接着されている。
【0069】図8に示した実施形態によると、図13に
示すような磁気回路が構成される。各コイル40にそれ
ぞれ通電することにより、それぞれのスペーサ30が矢
印A方向に揺動され、ロードビーム26も同一方向に揺
動される。
【0070】上述したマイクロアクチュエータ14は磁
石36が固定でコイル40が移動する可動コイル型であ
るが、アクチュエータアーム18にコイルを取り付け、
スペーサ30に磁石を取り付けるように構成してもよ
い。
【0071】この変形例は可動磁石型であり、図14に
示すような磁気回路が構成される。コイル40に通電す
ることにより、各スペーサ30が矢印B方向に揺動され
る。この変形例の場合、コイル40が固定子となるの
で、コイル40に接続された配線の引き回しが容易であ
る。
【0072】以下、上述した二重アクチュエータを制御
する本発明の制御システムについて説明する。図15を
参照すると、本発明の制御システムの原理ブロック図が
示されている。ブロック44はマイクロアクチュエータ
を示しており、ブロック48は粗動アクチュエータを示
している。
【0073】マイクロアクチュエータコントローラ46
から駆動値Umが出力され、この駆動値Umに基づいて
マイクロアクチュエータ44が駆動される。一方、粗動
アクチュエータコントローラ50から駆動値Uvが出力
され、この駆動値Uvに基づいて粗動アクチュエータ4
8が駆動される。
【0074】図15において、rは目標位置、yは磁気
ヘッドの観測位置、Pmはマイクロアクチュエータの伝
達関数、Pvは粗動アクチュエータの伝達関数、Cmは
マイクロアクチュエータ制御用の補償器の伝達関数、C
vは粗動アクチュエータ制御用の補償器の伝達関数であ
る。
【0075】本発明の制御システムは、マイクロアクチ
ュエータコントローラ46と粗動アクチュエータコント
ローラ50とを完全に並列に配置した点に特徴がある。
即ち図2及び図3に示した従来の制御システムとの相違
点は、粗動アクチュエータ48に対するマイクロアクチ
ュエータ44の変位を粗動アクチュエータコントローラ
50に入力しない点である。
【0076】このように構成すれば、制御システムを設
計するときの制限がより緩くなり、マイクロアクチュエ
ータコントローラ46のサーボ帯域と、粗動アクチュエ
ータコントローラ50のサーボ帯域の比を自由に設定で
きるはずである。
【0077】注意しなければならないのは、粗動アクチ
ュエータ48の出力が絶対位置を示すのに対して、マイ
クロアクチュエータ44の出力は粗動アクチュエータ4
8に対する相対位置を示している点である。よって、粗
動アクチュエータコントローラ50とマイクロアクチュ
エータコントローラ46を同じ設計にすることはできな
い。
【0078】具体的には、粗動アクチュエータコントロ
ーラ50に積分要素を含ませ、この積分要素により無限
大のDCゲインを持たせる。この無限大のゲインのお蔭
で、外部から加わる一定のバイアス力やアンプの持つオ
フセット電流を補正して磁気ヘッドを目標位置に静止さ
せることができる。
【0079】マイクロアクチュエータコントローラ46
で制御できるのは粗動アクチュエータ48に対するマイ
クロアクチュエータ44の相対位置である。従って、二
重アクチュエータ全体に加わる一定のバイアス力をマイ
クロアクチュエータで打ち消すことは機構上できない。
【0080】このことはマイクロアクチュエータコント
ローラ46のDCゲインが無限大であってはならないこ
とを意味する。もしDCゲインが無限大になるようにマ
イクロアクチュエータコントローラ46に積分要素を含
ませると、マイクロアクチュエータがバイアス力を打ち
消そうとして駆動値を増加させていく。しかし、バイア
ス力を打ち消すことができないので更に駆動値を増加
し、最終的にはマイクロアクチュエータが変位範囲を超
えてしまう。
【0081】具体的にはマイクロアクチュエータがスト
ッパに当たったり、マイクロアクチュエータの駆動電圧
が飽和したりする。このような状況下では、変位範囲内
で正しく動作するように設計された二重アクチュエータ
の制御システムはもはや正常には動作せず、ヘッド位置
が目標位置から大幅にずれてデータの読み書きができな
くなる。
【0082】従ってマイクロアクチュエータコントロー
ラ46のDCゲイン(0HZのゲイン)は無限大ではな
く、有限値でなければならない。但し、粗動アクチュエ
ータコントローラ50のDCゲインに比べて十分に小さ
ければよいので、DCゲインが0である必要はない。
【0083】本発明の制御システムによると、粗動アク
チュエータ48及びマイクロアクチュエータ44の双方
が目標に追従する。これは図2及び図3に示した従来の
制御システムと同様である。大きな相違点は以下の点で
ある。
【0084】まず、マイクロアクチュエータのモデルを
開ループ制御で動かして位置を推定していない。即ち、
初期条件及びゲインが不正確なモデルを使用しないの
で、より制御システムの構造が簡単になり、動作が正確
になる。
【0085】本制御システムの開ループ特性は、 CmPm+CvPv となる。低域のゲインは従来の2つの制御システムに比
べて低くなる。一方で位相余裕は設計によっては高くで
きる。
【0086】例えば、CmPmとCvPvが同一の場合
には、 CmPm+CvPv=2CmPm となる。
【0087】よって、制御システム全体の開ループ特性
を先に設計して、次に粗動アクチュエータ制御システム
を設計し、全体特性から粗動アクチュエータ制御システ
ムの特性を引いた残りをマイクロアクチュエータの制御
システムとするような設計ができる。このように制御シ
ステム全体の特性を先に決めることが容易なので、設計
者の希望通りの位相特性を得ることができる。
【0088】本発明の制御システムによると、マイクロ
アクチュエータ制御システムと粗動アクチュエータ制御
システムのサーボ帯域比を任意に設定できる。即ち、種
々の条件に応じて、粗動アクチュエータとマイクロアク
チュエータとで分担割合を違えさせることができる。
【0089】これらの条件は、マイクロアクチュエータ
の変位範囲、マイクロアクチュエータ駆動回路出力の範
囲、位置外乱及び加速度外乱の大きさ及び周波数成分、
マイクロアクチュエータの特性等を含んでいる。
【0090】従来の制御システムでは、粗動アクチュエ
ータ制御システムとマイクロアクチュエータ制御システ
ムとのサーボ帯域の比を自由に設定できないという制限
があり、最適な条件を選択することができなかった。
【0091】また、粗動アクチュエータコントローラ5
0のみで安定して動作するように制御システムを構成し
ておき、粗動アクチュエータ48とマイクロアクチュエ
ータ44の両方制御する場合でも、粗動アクチュエータ
48のみを制御するときの制御システムをそのまま利用
することができる。
【0092】制御システムをこのように設計すると、仮
にマイクロアクチュエータ44の駆動値が飽和したり、
変位が飽和したりした場合でも、粗動アクチュエータ4
8単独で安定して目標に追従でき、位置決め精度は若干
悪くなるが、目標から大きく外れることはない。
【0093】以下、本発明制御システムの設計方法につ
いて説明する。基本的設計方法 まず、二重アクチュエータ制御システム全体の伝達関数
を設計する。制御システム全体の特性は位置外乱や加速
度外乱の特性により決める。次に、粗動アクチュエータ
制御システムの特性を決める。即ち、マイクロアクチュ
エータを制御せずに、粗動アクチュエータの制御のみで
安定して動作するように設計する。
【0094】最後に2つの制御システムの伝達関数の差
分を取り、この差分にマイクロアクチュエータの伝達関
数の逆特性を掛け合わせ、マイクロアクチュエータコン
トローラ46の伝達関数を設計する。
【0095】もちろん、粗動アクチュエータ制御システ
ムの設計を先にするのではなく、マイクロアクチュエー
タ制御システムの設計を先にして、最後に粗動アクチュ
エータ制御システムの設計を行うようにしてもよい。
【0096】更に、二重アクチュエータ制御システムを
構成する粗動アクチュエータ制御システムは、それ単独
では安定して動作しない設計にしてもよい。具体的に
は、マイクロアクチュエータ制御システムは高帯域のゲ
インを高くし、粗動アクチュエータ制御システムは低帯
域のゲインを高くするように設計する。
【0097】この設計は、二重アクチュエータ制御シス
テム全体で安定であればよいという知見に基づいてい
る。但し、この場合には、マイクロアクチュエータの駆
動値が飽和したり、変位が飽和したりすると、制御でき
ずに目標位置から大きく外れることになるので注意が必
要になる。
【0098】以下、ピエゾマイクロアクチュエータと電
磁型マイクロアクチュエータとを採用した場合について
考察する。但し、静電マイクロアクチュエータは、駆動
電圧に対して変位が二次関数の形になるが、変位がほぼ
線形な区間を利用すればピエゾマイクロアクチュエータ
の場合と概略同一となるので、制御システムの設計はピ
エゾマイクロアクチュエータと同様でよい。
【0099】ピエゾマイクロアクチュエータ ピエゾマイクロアクチュエータはそれ自身の共振周波数
よりも小さい周波数領域では、駆動電圧に比例した位置
を得ることができる。また、設計によっては、ピエゾ素
子自体の持つヒステリシスの影響を小さくするができ
る。即ち、ピエゾマイクロアクチュエータのモデルは、
最も簡単には一定ゲインを有していると見なせる。
【0100】また、高帯域の共振周波数を考慮に入れる
と、ピエゾマイクロアクチュエータのモデルを二次関数
の形で表現することができる。但し、共振周波数はサー
ボ帯域に比べて十分に高いので、サーボ帯域付近でほぼ
一定ゲインと見なして制御システムを設計してもよい。
共振の影響の除去はノッチフィルタやローパスフィルタ
を使い、振動が発生したり、制御が不安定にならないよ
うにする。
【0101】後述する電磁型マイクロアクチュエータに
見られるのと同様に、粗動アクチュエータの回転移動に
よる粗動アクチュエータとピエゾマイクロアクチュエー
タとの相対位置の変化があるが、元々ピエゾマイクロア
クチュエータの共振周波数が高いので、粗動アクチュエ
ータの回転移動による影響はほとんどない。
【0102】電磁型マイクロアクチュエータ 電磁型マイクロアクチュエータの構造は、従来の粗動ア
クチュエータに用いられているボイスコイルモータ(V
CM)と同等である。従ってそのモデル(伝達関数)も
粗動アクチュエータのモデルと同じと見なせる。つま
り、電磁型マイクロアクチュエータは入力電流の二重積
分に比例した位置を得る。ここで注意すべきは、電磁型
マイクロアクチュエータでも共振周波数を高くすること
ができる。
【0103】上述したように、電磁型マイクロアクチュ
エータは粗動アクチュエータにバネで固定されている。
従って、低い周波数領域では電流と変位とが比例するバ
ネ特性を示すので、正確には二重積分とはならず、二次
関数の形になる。
【0104】ロータリー二重アクチュエータの場合に
は、仮にバネ力が0であり、摩擦力が0の場合でも、粗
動アクチュエータが移動すると、電磁型マイクロアクチ
ュエータの回転中心が移動して電磁型マイクロアクチュ
エータと粗動アクチュエータとの相対距離(角度)が変
化する。
【0105】よって、粗動アクチュエータと電磁型マイ
クロアクチュエータとの相対位置関係を考慮する必要が
ある。この相対位置関係は、粗動アクチュエータの回転
中心から磁気ヘッドまでの距離と、電磁型マイクロアク
チュエータの回転中心から磁気ヘッドまでの距離との比
で決まる。
【0106】次に、制御システムの具体的な設計方法に
ついて説明する。まず、粗動アクチュエータ制御手段と
して、最も簡単なPI×Lead・Lagの制御システ
ムを設計する。次いでマイクロアクチュエータモデルに
適した二重アクチュエータ制御システムを設計する。
【0107】ここでは設計仕様を以下のように仮定す
る。 二重アクチュエータ制御システム全体のサーボ帯域:2
kHz 粗動アクチュエータ制御システム単独のサーボ帯域:約
700Hz これらのサーボ帯域はあくまでも設計が確実に実現でき
ることを証明するための仮定である。
【0108】現実には、先に説明したように、マイクロ
アクチュエータの駆動電流の飽和や、変位距離制限、位
置外乱及び加速度外乱の大きさ・周波数制限の影響があ
り、最適な制御システムの定数や伝達関数は条件に応じ
て異なることになる。
【0109】モデル(伝達関数)は次のようにおく。 粗動アクチュエータモデル:1/s2 マイクロアクチュエータモデル:1又は1/s2 (sは
ラプラス演算子) モデルの形が現実的な値であれば、駆動回路のゲイン設
定によりゲインは変更することができるので、設計の有
効性の証明のためのモデルでは、上記のようなモデルを
設定しておく。実際の設計では、機械定数にあったゲイ
ンをモデルに含めるべきである。
【0110】尚、粗動アクチュエータからマイクロアク
チュエータへの影響及び粗動アクチュエータのバネ特性
を考慮したモデルは、基本的には1/s2 の場合に置き
換えられる。但し、その場合には後述するように、***
振の影響を考慮に入れる(補償する)必要がある。
【0111】(1)マイクロアクチュエータモデルが1
の場合(共振周波数が高い場合) この場合の周波数特性が図16(A)〜図18(B)に
示されている。図16(A)及び図16(B)はピエゾ
マイクロアクチュエータ搭載二重アクチュエータ制御シ
ステムの開ループ特性を示している。
【0112】図17(A)及び図17(B)は、図16
(A)及び図16(B)の制御システム中の粗動アクチ
ュエータ制御システムの周波数特性を示している。図1
8(A)及び図18(B)は、図16(A)及び図16
(B)の制御システム中のピエゾマイクロアクチュエー
タ制御システムの周波数特性を示している。
【0113】図16(A)において、Gmはゲインマー
ジン(ゲイン余裕)であり、Pmはフェイズマージン
(位相余裕)を示している。まず、二重アクチュエータ
制御システムの開ループ特性を次のように設計する。
【0114】 (s+ω1)2 /{s×(s+ω2)}×(1/s2
=(s2 +2×ω1×s+ω12 )/{s3 ×(s+ω
2)} ここで、ω1,ω2は角周波数を示している。
【0115】更に、粗動アクチュエータ制御システムを
次のように設計する。 (2×ω1×s+ω12 )/{s×(s+ω2)}×
(1/s2 ) これは二重アクチュエータ制御システムの開ループ特性
を示す式から分子側のs2 のみを除いた式である。
【0116】次に、ピエゾアクチュエータの補償器は、
2つの式の差、即ち 1/{s(s+ω2)} と設計する。
【0117】ここで、ピエゾアクチュエータ制御システ
ムのDCゲインを無限大にしないようにするためには、
積分器をローパスフィルタ(カットオフ角周波数:ω
3)に変更して、次のようにおけばよい。
【0118】1/{(s+ω3)(s+ω2)} (2)マイクロアクチュエータモデルが1/s2 の場合
(共振周波数が低い場合) この場合はマイクロアクチュエータとして電磁型アクチ
ュエータを採用した場合であり、周波数特性が図19
(A)〜図21(B)に示されている。図19(A)及
び図19(B)は電磁型マイクロアクチュエータ搭載二
重アクチュエータ制御システムの開ループ特性を示して
いる。
【0119】図20(A)及び図20(B)は、図19
(A)及び図19(B)の制御システム中の粗動アクチ
ュエータ制御システムの周波数特性を示している。図2
1(A)及び図21(B)は、図19(A)及び図19
(B)の制御システム中の電磁型マイクロアクチュエー
タ制御システムの周波数特性を示している。
【0120】まず、上述した(1)の場合と同様に、二
重アクチュエータ制御システムの開ループ特性を次のよ
うに設計する。 K(s+ω1)2 /{s×(s+ω2)}×(1/
2 )=(s2 +2×ω1×s+ω12 )/{s3 ×
(s+ω2)} 次に、粗動アクチュエータ制御システムを次のように設
計する。
【0121】K(2×ω1×s+ω12 )/{s×(s
+ω2)}×(1/s2 ) この式も二重アクチュエータ制御システムの開ループ特
性を示す式から分子側のs2 を除いた式である。
【0122】マイクロアクチュエータの制御システム
は、2つの式の差、即ち Ks2 /{s(s+ω2)}×(1/s2 ) と求まる。
【0123】(3)マイクロアクチュエータモデルが1
/s2 の場合(共振周波数が低い第2の場合) この場合はマイクロアクチュエータとして電磁型アクチ
ュエータを採用したのは上述した(2)と同様である。
しかし、この制御システムの構成では、マイクロアクチ
ュエータの駆動手段が飽和したり、マイクロアクチュエ
ータ自身が変位可能範囲を越えたために飽和したりした
ときでも、粗動アクチュエータのみで安定して動作す
る。
【0124】この場合の周波数特性が図22(A)〜図
24(B)に示されている。図225(A)及び図22
(B)は、電磁型マイクロアクチュエータ搭載二重アク
チュエータ制御システムの開ループ特性を示している。
【0125】図23(A)及び図23(B)は、図22
(A)及び図22(B)の制御システム中の粗動アクチ
ュエータ制御システムの周波数特性を示している。図2
4(A)及び図24(B)は、図22(A)及び図22
(B)の制御システム中の電磁型マイクロアクチュエー
タ制御システムの周波数特性を示している。
【0126】二重アクチュエータ制御システムの開ルー
プ特性は、上述した(1)及び(2)の場合と同様に次
のように設計する。 K(s+ω1)2 /{s×(s+ω2)}×(1/
2 )=(s2 +2×ω1×s+ω12 )/{s3 ×
(s+ω2)} 一方、粗動アクチュエータ単独で安定して制御できるよ
うに、粗動アクチュエータ制御システムをPI×Lea
dLag構成にして、次のように設計する。
【0127】K′(s+ω4)2 /{s×(s+ω
2)}×(1/s2 ) マイクロアクチュエータ制御システムは、2つの式の
差、即ち K″{2×(ω1−ω4)×s+(ω12 −ω42 )}
/{s×(s+ω2)}×(1/s2 )と求まる。
【0128】しかし、先の条件からマイクロアクチュエ
ータ制御システムのDCゲインを無限大にしないように
する必要がある。そこで、積分器をローパスフィルタ
(カットオフ周波数:ω3)に変更して、次のように置
けばよい。
【0129】K″{2×ω1−ω4)×s+(ω12
ω42 )}/{(s+ω3)×(s+ω2)}×(1/
2 ) 上述したように、(3)の制御システムでは、粗動アク
チュエータのみで安定して動作する。もちろん位置決め
精度自体は粗動アクチュエータとマイクロアクチュエー
タを両方とも制御したときよりは悪くなる。しかし、制
御不能に陥ることはない。
【0130】一方、図2及び図3に示した従来の制御シ
ステムでは、マイクロアクチュエータモデルが開ループ
で動いていて推定変位が不正確であり、且つその不正確
な推定変位に対して粗動アクチュエータが追従している
ので、マイクロアクチュエータが飽和すると制御不能に
陥る危険性が高かった。
【0131】従来の光ディスク装置では、粗動アクチュ
エータ制御システムのサーボ帯域は、二重アクチュエー
タ制御システムのサーボ帯域の約10分の1程度の10
0Hz〜200Hzに設定していた。このようにサーボ
帯域を設定すると、実質的にはマイクロアクチュエータ
側から見ると粗動アクチュエータはほぼ静止しているよ
うに見える。
【0132】また、ピエゾアクチュエータを用いた磁気
ディスク装置の場合には、粗動アクチュエータ制御シス
テムのサーボ帯域を二重アクチュエータ制御システムの
サーボ帯域の1/3以下に設定していた。
【0133】本発明の並列制御方法を採用することによ
り、粗動アクチュエータ制御システムのサーボ帯域を二
重アクチュエータ制御システムのサーボ帯域の1/3以
上に設定することが可能になる。
【0134】具体的にはサーボ帯域比が1/2といった
値を実現することが可能になる。このような高いサーボ
帯域比は、マイクロアクチュエータ制御システムと粗動
アクチュエータ制御システムを並列に配置することで全
体の制御システムを容易に設計できるために、初めて実
現できるものである。
【0135】図25を参照すると、偏心補償の第1実施
形態ブロック図が示されている。スピンドルシャフトの
偏心等が原因で、磁気ディスク上に記録された同心円上
の位置決め情報が偏心するので、これを補正する必要が
ある。
【0136】マイクロアクチュエータは変位範囲の制限
があるために、この偏心に追従することは困難である。
よって、粗動アクチュエータ側で偏心に追従させる。そ
こで本実施形態では、粗動アクチュエータコントローラ
50から出力される駆動値Uvに、フィードフォワード
電流発生器56により事前に測定しておいた偏心補正用
電流を加える。事前に測定しておいた偏心補正用電流は
例えばROMに磁気ディスクのアドレスに対応して記憶
しておくようにする。
【0137】図26を参照すると、偏心補償の第2実施
形態ブロック図が示されている。本実施形態では、粗動
アクチュエータコントローラ50と直列に偏心による位
置誤差信号の揺れの周波数付近のゲインがピークを持つ
ようなフィルタ58を挿入し、粗動アクチュエータ48
側で大部分の偏心を補償するようにする。このフィルタ
による偏心補償も、マイクロアクチュエータ44では大
きな偏心には追従できないので、粗動アクチュエータ側
にのみ挿入する。
【0138】次に図27を参照して、高帯域の共振周波
数を考慮に入れたモデルについて検討する。この場合、
マイクロアクチュエータ44の伝達関数は1/(s2
2ζ m ωm s+ωm 2 )と表せ、粗動アクチュエータ4
8の伝達関数は1/s2 と表せる。
【0139】図27において、Kmはマイクロアクチュ
エータの加速度定数、Kvは粗動アクチュエータの加速
度定数、Kvmは粗動アクチュエータの移動量に比例し
た逆方向加速度定数である。また、ζm はダンピング定
数であり、ωm は共振周波数を示している。
【0140】このモデルでは、粗動アクチュエータ48
の加速度に一定ゲイン(−Kvm)を掛けた値がマイク
ロアクチュエータ側に加わる。逆に、マイクロアクチュ
エータ側から粗動アクチュエータ側への影響もあるが、
ほぼ無視できる。
【0141】ロータリーアクチュエータを具備した磁気
ディスク装置においては、粗動アクチュエータ加速度に
1以下のゲインを掛けた値がマイクロアクチュエータの
加速度として加わることになる。このときの周波数特性
を図28(A)〜図31(B)に描いてみる。一方、直
進型のアクチュエータの場合にはこのゲインは1とな
り、***振は現れない。
【0142】図28(A)及び図28(B)はy/Um
の周波数特性を表しており、200Hzに共振があるこ
とを示している。この周波数特性は電磁型マイクロアク
チュエータの周波数特性そのものである。
【0143】図29(A)及び図29(B)はy/Uv
の周波数特性を表している。電磁型マイクロアクチュエ
ータの共振が200Hz付近に現れていると共に、その
***振の影響が250Hz付近に現れていることが観測
される。
【0144】今、粗動アクチュエータ単独でこの二重ア
クチュエータを制御することを考えてみる。すると、反
共振周波数付近の位相・ゲインが大きく変化しているこ
とがわかる。
【0145】例えば700Hz或いは800Hz付近に
サーボ帯域を持つような制御システムを設計しようとし
ても、250Hz付近の***振の影響で、位相余裕を確
保することができず、容易に発振してしまう。そこで、
この***振を抑える何らかの対策が必要になる。
【0146】図30(A)及び図30(B)は、***振
の影響を相殺するように極を定めた***振補正フィルタ
の周波数特性を示している。図31(A)及び図31
(B)は図29(A)及び図29(B)に示したy/U
vに直列に***振補正フィルタを挿入したときの周波数
特性を示している。
【0147】この図を観測すると、位相は変化している
がゲインは急激な落ち込みがなくなり、***振周波数付
近で発振しなくなっていることが理解される。適正な制
御を行うには、更にPI×LeadLagのようなゲイ
ン及び位相を補償するフィルタを付加する必要がある。
【0148】***振を補償する方法としては、上述した
以外にも粗動アクチュエータの加速度による電磁型マイ
クロアクチュエータの相対位置の変動を丁度打ち消すよ
うな電流を電磁型マイクロアクチュエータ側に流す方法
が考えられる。
【0149】しかし、この場合には、電磁型マイクロア
クチュエータの出力は粗動アクチュエータに対する電磁
型マイクロアクチュエータの相対位置であるので、***
振補正用として電磁型マイクロアクチュエータに流す電
流からDC成分を取り除くことが必要になる。
【0150】
【発明の効果】本発明によれば、二重アクチュエータを
搭載した磁気ディスク装置のマイクロアクチュエータ制
御手段と粗動アクチュエータ制御手段のサーボ帯域比を
自由に設定することができ、外乱の性質、マイクロアク
チュエータの性質及び変位距離に応じた設計が可能とな
り、高精度で安定したヘッドの位置決め精度を実現でき
る二重アクチュエータの制御システムを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二重アクチュエータを具備した磁気ディスク装
置の回路構成図である。
【図2】従来の二重アクチュエータの制御システムを示
すブロック図である。
【図3】他の従来の二重アクチュエータの制御システム
を示すブロック図である。
【図4】磁気ディスク装置平面図である。
【図5】二重アクチュエータ平面図である。
【図6】二重アクチュエータ側面図である。
【図7】図6の部分拡大断面図である。
【図8】2つのスペーサーを取り付けた場合の拡大断面
図である。
【図9】図9(A)はマイクロアクチュエータの平面図
であり、図9(B)はマイクロアクチュエータの側面図
である。
【図10】スペーサーの斜視図である。
【図11】十字バネ平面図である。
【図12】磁石取付部拡大図である。
【図13】可動コイル型の原理を示す図である。
【図14】可動磁石型の原理を示す図である。
【図15】本発明の制御システムの原理を示すブロック
図である。
【図16】ピエゾマイクロアクチュエータ搭載二重アク
チュエータ制御システムの開ループ特性を示す図であ
る。
【図17】図16の制御システム中の粗動アクチュエー
タ制御システムの周波数特性を示す図である。
【図18】図16の制御システム中のピエゾマイクロア
クチュエータ制御システムの周波数特性を示す図であ
る。
【図19】電磁型マイクロアクチュエータ搭載二重アク
チュエータ制御システムの開ループ特性を示す図であ
る。
【図20】図19の制御システム中の粗動アクチュエー
タ制御システムの周波数特性を示す図である。
【図21】図19の制御システム中の電磁型マイクロア
クチュエータ制御システムの周波数特性を示す図であ
る。
【図22】電磁型マイクロアクチュエータ搭載二重アク
チュエータ制御システムの開ループ特性を示す図であ
る。
【図23】図22の制御システム中の粗動アクチュエー
タ制御システムの周波数特性を示す図である。
【図24】図22の制御システム中の電磁型マイクロア
クチュエータ制御システムの周波数特性を示す図であ
る。
【図25】偏心補償の第1実施形態ブロック図である。
【図26】偏心補償の第2実施形態ブロック図である。
【図27】***振補償方法の説明図である。
【図28】y/Umの周波数特性を示す図である。
【図29】y/Uvの周波数特性を示す図である。
【図30】***振補正フィルタの周波数特性を示す図で
ある。
【図31】y/Uvに直列に***振補正フィルタを挿入
したときの周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
10 二重アクチュエータ 12 粗動アクチュエータ 14 マイクロアクチュエータ 44 マイクロアクチュエータ 46 マイクロアクチュエータコントローラ 48 粗動アクチュエータ 50 粗動アクチュエータコントローラ 56 フィードフォワード電流発生器 58 偏心補償フィルタ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースを有するディスク装置用二重アク
    チュエータの制御システムであって、 前記ベースに取り付けられたボイスコイルモータを駆動
    手段とする粗動アクチュエータと;前記粗動アクチュエ
    ータ上に搭載され、先端部でヘッドを担持するマイクロ
    アクチュエータと;前記粗動アクチュエータの駆動を制
    御する第1制御手段と;前記マイクロアクチュエータの
    駆動を制御する第2制御手段と;前記ヘッドの目標位置
    と観測位置との位置誤差を計算し、該位置誤差を前記第
    1及び第2制御手段に入力するフィードバック手段とを
    具備し;前記粗動アクチュエータに対する前記マイクロ
    アクチュエータの変位を前記第1制御手段に入力しない
    ことを特徴とする二重アクチュエータの制御システム。
  2. 【請求項2】 前記第2制御手段は有限の値のDCゲイ
    ンを有していることを特徴とする請求項1記載の二重ア
    クチュエータの制御システム。
  3. 【請求項3】 前記粗動アクチュエータの特性と前記第
    1制御手段の特性とを掛け合わせて得られる粗動アクチ
    ュエータ制御システムのサーボ帯域は、前記二重アクチ
    ュエータ制御システムのサーボ帯域の1/3以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の二重アクチュエータの
    制御システム。
  4. 【請求項4】 前記第1制御手段は比例要素と積分要素
    とを含み微分要素を含まず、前記第2制御手段は比例要
    素と微分要素とを含み積分要素を含んでいないことを特
    徴とする請求項1記載の二重アクチュエータの制御シス
    テム。
  5. 【請求項5】 前記ディスク装置は位置決め情報が記録
    されたディスクを含んでおり、前記第1制御手段は前記
    ディスクの偏心により生じる位置誤差を補償する偏心補
    償手段を含んでいることを特徴とする請求項1記載の二
    重アクチュエータの制御システム。
  6. 【請求項6】 前記偏心補償手段はディスクの偏心に前
    記ヘッドが遅れることなく追従するだけの電流を前記粗
    動アクチュエータに供給する電流供給手段から構成され
    ることを特徴とする請求項5記載の二重アクチュエータ
    の制御システム。
  7. 【請求項7】 前記偏心補償手段は偏心の周波数のゲイ
    ンを高く設定したフィルタから構成されることを特徴と
    する請求項5記載の二重アクチュエータの制御システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記マイクロアクチュエータは電磁型マ
    イクロアクチュエータから構成されることを特徴とする
    請求項1記載の二重アクチュエータの制御システム。
  9. 【請求項9】 前記第1制御手段は、前記粗動アクチュ
    エータの移動により前記マイクロアクチュエータとの間
    の相対位置関係が変化することにより生じる***振の影
    響を補正するフィルタを含んでいることを特徴とする請
    求項8記載の二重アクチュエータの制御システム。
  10. 【請求項10】 ディスク装置のベースに取り付けられ
    たボイスコイルモータを駆動手段とする粗動アクチュエ
    ータと、前記粗動アクチュエータ上に搭載され、先端部
    でヘッドを担持するマイクロアクチュエータと、前記粗
    動アクチュエータの駆動を制御する第1制御手段と、前
    記マイクロアクチュエータの駆動を制御する第2制御手
    段と、前記ヘッドの目標位置と観測位置との位置誤差を
    計算し、該位置誤差を前記第1及び第2制御手段に入力
    するフィードバック手段とを具備し、前記粗動アクチュ
    エータに対する前記マイクロアクチュエータの変位を前
    記第1制御手段に入力しない二重アクチュエータ制御シ
    ステムの設計方法であって、 前記粗動アクチュエータと前記マイクロアクチュエータ
    の両方を同時に制御するときの第1制御系を設計し;前
    記粗動アクチュエータ単独で制御するときの第2制御系
    を設計し;前記第1制御系と第2制御系との間の差を求
    めて前記マイクロアクチュエータの機械特性で割った特
    性を前記第2制御手段の特性とすることを特徴とする二
    重アクチュエータ制御システムの設計方法。
  11. 【請求項11】 ディスク装置のベースに取り付けられ
    たボイスコイルモータを駆動手段とする粗動アクチュエ
    ータと、前記粗動アクチュエータ上に搭載され、先端部
    でヘッドを担持するマイクロアクチュエータと、前記粗
    動アクチュエータの駆動を制御する第1制御手段と、前
    記マイクロアクチュエータの駆動を制御する第2制御手
    段と、前記ヘッドの目標位置と観測位置との位置誤差を
    計算し、該位置誤差を前記第1及び第2制御手段に入力
    するフィードバック手段とを具備し、前記粗動アクチュ
    エータに対する前記マイクロアクチュエータの変位を前
    記第1制御手段に入力しない二重アクチュエータ制御シ
    ステムの設計方法であって、 前記粗動アクチュエータと前記マイクロアクチュエータ
    の両方を同時に制御するときの第1制御系を設計し;前
    記マイクロアクチュエータ単独で制御するときの第2制
    御系を設計し;前記第1制御系と前記第2制御系との間
    の差を求めて前記粗動アクチュエータの機械特性で割っ
    た特性を前記第1制御手段の特性とすることを特徴とす
    る二重アクチュエータ制御システムの設計方法。
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