JPH10251467A - ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物及び成形品Info
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- JPH10251467A JPH10251467A JP6342197A JP6342197A JPH10251467A JP H10251467 A JPH10251467 A JP H10251467A JP 6342197 A JP6342197 A JP 6342197A JP 6342197 A JP6342197 A JP 6342197A JP H10251467 A JPH10251467 A JP H10251467A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 難燃性及び機械的物性に優れ、射出成形に好
適であり、環境保護に有効で、造粒，加工時に臭気の少
ないノンハロゲン系ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物
及びこれを用いた成形品を提供すること。 【解決手段】 （Ａ）ポリオレフィン系樹脂４５〜６０
重量部，（Ｂ）エチレン−酢酸ビニル共重合体２〜５重
量部，（Ｃ）水酸化マグネシウム３０〜４０重量部，
（Ｄ）赤燐４〜６重量部及び（Ｅ）カーボンブラック1.
５〜３重量部を含み、これらの成分の合計量が１００重
量部であることを特徴とするポリオレフィン系難燃性樹
脂組成物及びこの組成物を用いた成形品。
適であり、環境保護に有効で、造粒，加工時に臭気の少
ないノンハロゲン系ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物
及びこれを用いた成形品を提供すること。 【解決手段】 （Ａ）ポリオレフィン系樹脂４５〜６０
重量部，（Ｂ）エチレン−酢酸ビニル共重合体２〜５重
量部，（Ｃ）水酸化マグネシウム３０〜４０重量部，
（Ｄ）赤燐４〜６重量部及び（Ｅ）カーボンブラック1.
５〜３重量部を含み、これらの成分の合計量が１００重
量部であることを特徴とするポリオレフィン系難燃性樹
脂組成物及びこの組成物を用いた成形品。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
難燃性樹脂組成物及び成形品に関し、詳しくは家電製
品、自動車分野などの難燃性を必要とする内部部品（コ
ネクター、基板ホルダー等）、その他外観・色にとらわ
れない外装材料など、現在難燃性ポリオレフィン材料と
して汎用されるポリオレフィン系難燃性樹脂組成物及び
この組成物を用いた成形品に関する。
難燃性樹脂組成物及び成形品に関し、詳しくは家電製
品、自動車分野などの難燃性を必要とする内部部品（コ
ネクター、基板ホルダー等）、その他外観・色にとらわ
れない外装材料など、現在難燃性ポリオレフィン材料と
して汎用されるポリオレフィン系難燃性樹脂組成物及び
この組成物を用いた成形品に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、ポリエチレンやポリプロピレン
は、半結晶性であるとともに極めて燃えやすいため、そ
の難燃効果や相溶性の問題からハロゲン系難燃剤とＳｂ
2 Ｏ3 を併用して難燃化させることが一般的に行われて
きた。しかしながら、これらの難燃剤は、燃焼時にダイ
オキシンやハロゲン等、人体に有害な物質を生成する可
能性があると報告されており、またＳｂ2 Ｏ3 について
は環境破壊物質として問題となりつつある。そのため、
ポリオレフィン用難燃剤のノンハロゲン、ノンアンチモ
ン化が要求されている。また、ポリオレフィン（特に射
出成形品用ポリオレフィン）に関しては、その性質から
ハロゲン系難燃剤以外での難燃化は難しいものの、水酸
化マグネシウム等の金属水和物の大量配合による難燃化
技術、又は金属水和物とカーボンブラックの相乗効果に
よる難燃化技術が既に知られており、電線ケーブル等に
使用されている。しかしながら、ポリオレフィンに金属
水和物を大量に配合した場合、外観不良、物性低下（機
械的強度、特に衝撃強度が低下）あるいはコスト面によ
る問題が生じている。金属水和物の配合量を低下させる
ために、赤燐、カーボンブラック、金属酸化物等の助剤
の併用が報告されているが、その難燃レベルは、ハロゲ
ン系難燃剤と比較してまだ低く、射出成形分野において
はほとんど採用されていない。また、赤燐を併用した場
合、その燐の臭気から造粒時、成形時の生産性が問題と
なり、その成形品についても通常のポリオレフィン成形
品と比較して好ましくない。
は、半結晶性であるとともに極めて燃えやすいため、そ
の難燃効果や相溶性の問題からハロゲン系難燃剤とＳｂ
2 Ｏ3 を併用して難燃化させることが一般的に行われて
きた。しかしながら、これらの難燃剤は、燃焼時にダイ
オキシンやハロゲン等、人体に有害な物質を生成する可
能性があると報告されており、またＳｂ2 Ｏ3 について
は環境破壊物質として問題となりつつある。そのため、
ポリオレフィン用難燃剤のノンハロゲン、ノンアンチモ
ン化が要求されている。また、ポリオレフィン（特に射
出成形品用ポリオレフィン）に関しては、その性質から
ハロゲン系難燃剤以外での難燃化は難しいものの、水酸
化マグネシウム等の金属水和物の大量配合による難燃化
技術、又は金属水和物とカーボンブラックの相乗効果に
よる難燃化技術が既に知られており、電線ケーブル等に
使用されている。しかしながら、ポリオレフィンに金属
水和物を大量に配合した場合、外観不良、物性低下（機
械的強度、特に衝撃強度が低下）あるいはコスト面によ
る問題が生じている。金属水和物の配合量を低下させる
ために、赤燐、カーボンブラック、金属酸化物等の助剤
の併用が報告されているが、その難燃レベルは、ハロゲ
ン系難燃剤と比較してまだ低く、射出成形分野において
はほとんど採用されていない。また、赤燐を併用した場
合、その燐の臭気から造粒時、成形時の生産性が問題と
なり、その成形品についても通常のポリオレフィン成形
品と比較して好ましくない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の問題点を解消し、従来のハロゲン系難燃剤を用い
た場合と同等又はそれ以上の機械的物性を持ちながら、
高い難燃性を示し、射出成形に好適であり、環境保護に
有効で、造粒，加工時に臭気の少ないノンハロゲン系ポ
リオレフィン系難燃性樹脂組成物及びこれを用いた成形
品を提供することを目的とする。
技術の問題点を解消し、従来のハロゲン系難燃剤を用い
た場合と同等又はそれ以上の機械的物性を持ちながら、
高い難燃性を示し、射出成形に好適であり、環境保護に
有効で、造粒，加工時に臭気の少ないノンハロゲン系ポ
リオレフィン系難燃性樹脂組成物及びこれを用いた成形
品を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは鋭
意研究の結果、ポリオレフィンにエチレン−酢酸ビニル
共重合体，金属水和物，赤燐及びカーボンブラックを特
定の割合で配合することによって上記目的を達成しうる
ことを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、（Ａ）ポリオレフィン系樹脂４５〜６０重量部，
（Ｂ）エチレン−酢酸ビニル共重合体２〜５重量部，
（Ｃ）水酸化マグネシウム３０〜４０重量部，（Ｄ）赤
燐４〜６重量部及び（Ｅ）カーボンブラック1.５〜３重
量部を含み、これらの成分の合計量が１００重量部であ
ることを特徴とするポリオレフィン系難燃性樹脂組成物
及びこれを用いた成形品を提供するものである。
意研究の結果、ポリオレフィンにエチレン−酢酸ビニル
共重合体，金属水和物，赤燐及びカーボンブラックを特
定の割合で配合することによって上記目的を達成しうる
ことを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、（Ａ）ポリオレフィン系樹脂４５〜６０重量部，
（Ｂ）エチレン−酢酸ビニル共重合体２〜５重量部，
（Ｃ）水酸化マグネシウム３０〜４０重量部，（Ｄ）赤
燐４〜６重量部及び（Ｅ）カーボンブラック1.５〜３重
量部を含み、これらの成分の合計量が１００重量部であ
ることを特徴とするポリオレフィン系難燃性樹脂組成物
及びこれを用いた成形品を提供するものである。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明のポリオレフィン系難燃性
樹脂組成物は、上記の（Ａ）〜（Ｅ）成分を含有するも
のである。ここで、（Ａ）成分であるポリオレフィン系
樹脂としては、特に制限はなく、任意の公知ポリオレフ
ィンを用いることができ、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどが挙げられるが、２３０℃，2.１６Ｋｇの条件で
測定したメルトフローレイト（ＭＦＲ）が１〜５０ｇ／
１０分のポリプロピレンが特に好適である。ＭＦＲが１
ｇ／１０分より小さいと、射出成形に適さず、５０ｇ／
１０分より大きいと物性の低下につながる。本発明のポ
リオレフィン系難燃性樹脂組成物は、（Ａ）成分を４５
〜６０重量部含有する。（Ａ）成分が４５重量部未満で
あると、物性の低下につながるという問題があり、ま
た、６０重量部を超えると、難燃性が低下するという不
都合が生ずる。
樹脂組成物は、上記の（Ａ）〜（Ｅ）成分を含有するも
のである。ここで、（Ａ）成分であるポリオレフィン系
樹脂としては、特に制限はなく、任意の公知ポリオレフ
ィンを用いることができ、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどが挙げられるが、２３０℃，2.１６Ｋｇの条件で
測定したメルトフローレイト（ＭＦＲ）が１〜５０ｇ／
１０分のポリプロピレンが特に好適である。ＭＦＲが１
ｇ／１０分より小さいと、射出成形に適さず、５０ｇ／
１０分より大きいと物性の低下につながる。本発明のポ
リオレフィン系難燃性樹脂組成物は、（Ａ）成分を４５
〜６０重量部含有する。（Ａ）成分が４５重量部未満で
あると、物性の低下につながるという問題があり、ま
た、６０重量部を超えると、難燃性が低下するという不
都合が生ずる。
【０００６】また、（Ｂ）成分であるエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体としては、特に制限はないが、酢酸ビニル
単位の含有量が１０〜３０％のものが好ましく、２０％
程度のものが最適である。酢酸ビニル単位の含有量が１
０％未満では難燃性が低下し、３０％を超えると、物性
及び耐熱性が低下し、臭気が発生する傾向がある。本発
明のポリオレフィン系難燃性樹脂組成物は、（Ｂ）成分
を２〜５重量部、好ましくは３〜４重量部含有する。
（Ｂ）成分が２重量部未満であると、難燃性が不充分と
いう問題があり、また、５重量部を超えると、物性及び
耐熱性が低下するという不都合が生ずる。
ニル共重合体としては、特に制限はないが、酢酸ビニル
単位の含有量が１０〜３０％のものが好ましく、２０％
程度のものが最適である。酢酸ビニル単位の含有量が１
０％未満では難燃性が低下し、３０％を超えると、物性
及び耐熱性が低下し、臭気が発生する傾向がある。本発
明のポリオレフィン系難燃性樹脂組成物は、（Ｂ）成分
を２〜５重量部、好ましくは３〜４重量部含有する。
（Ｂ）成分が２重量部未満であると、難燃性が不充分と
いう問題があり、また、５重量部を超えると、物性及び
耐熱性が低下するという不都合が生ずる。
【０００７】本発明に（Ｃ）成分として用いる水酸化マ
グネシウムは、平均粒径が0.１〜２０μｍ、好ましくは
0.６〜0.８μｍであり、密度については2.００〜2.５０
ｇ／ｃｍ3 のものが好ましく、特に2.３６ｇ／ｃｍ3 前
後のものが好ましい。平均粒径が0.１μｍ未満である
と、凝集による分散不良が発生し所定の組成物が得られ
ない（以下、これを「生産性（分散）不良」という）と
いう問題が生じやすく、また、２０μｍを超えると、難
燃性や物性の低下を招くという不都合が生じやすい。本
発明のポリオレフィン系難燃性樹脂組成物は、（Ｃ）成
分を３０〜４０重量部含有する。（Ｃ）成分が３０重量
部未満であると、難燃性が低下するという問題があり、
また、４０重量部を超えると、成形品表面の白化等の外
観不良が生ずる。
グネシウムは、平均粒径が0.１〜２０μｍ、好ましくは
0.６〜0.８μｍであり、密度については2.００〜2.５０
ｇ／ｃｍ3 のものが好ましく、特に2.３６ｇ／ｃｍ3 前
後のものが好ましい。平均粒径が0.１μｍ未満である
と、凝集による分散不良が発生し所定の組成物が得られ
ない（以下、これを「生産性（分散）不良」という）と
いう問題が生じやすく、また、２０μｍを超えると、難
燃性や物性の低下を招くという不都合が生じやすい。本
発明のポリオレフィン系難燃性樹脂組成物は、（Ｃ）成
分を３０〜４０重量部含有する。（Ｃ）成分が３０重量
部未満であると、難燃性が低下するという問題があり、
また、４０重量部を超えると、成形品表面の白化等の外
観不良が生ずる。
【０００８】本発明において（Ｄ）成分として用いる赤
燐は、平均粒径が１〜５０μｍ、好ましくは２５〜３５
μｍのものが好ましい。平均粒径が１μｍ未満では、生
産性（分散）不良という問題が生じやすく、また、５０
μｍを超えると、難燃性が不充分になるという不都合が
生じやすい。また、赤燐としては、赤燐分が９２％以上
の特殊コーティングされた臭気の少ない赤燐が好まし
く、例えば、金属酸化物、熱硬化性樹脂又はこれらの混
合物で表面被覆された赤燐などが好ましい。ここで、金
属酸化物としては、例えば酸化チタン，チタン−コバル
ト複合金属酸化物，酸化ニッケル，酸化コバルト，酸化
マンガンなどが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、例え
ばメラミン樹脂，フェノール樹脂，エポキシ樹脂，尿素
樹脂などが挙げられる。本発明のポリオレフィン系難燃
性樹脂組成物は、（Ｄ）成分を４〜６重量部含有する。
（Ｄ）成分が４重量部未満であると、難燃性が低下する
という問題があり、また、６重量部を超えると、物性の
低下という不都合が生ずる。
燐は、平均粒径が１〜５０μｍ、好ましくは２５〜３５
μｍのものが好ましい。平均粒径が１μｍ未満では、生
産性（分散）不良という問題が生じやすく、また、５０
μｍを超えると、難燃性が不充分になるという不都合が
生じやすい。また、赤燐としては、赤燐分が９２％以上
の特殊コーティングされた臭気の少ない赤燐が好まし
く、例えば、金属酸化物、熱硬化性樹脂又はこれらの混
合物で表面被覆された赤燐などが好ましい。ここで、金
属酸化物としては、例えば酸化チタン，チタン−コバル
ト複合金属酸化物，酸化ニッケル，酸化コバルト，酸化
マンガンなどが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、例え
ばメラミン樹脂，フェノール樹脂，エポキシ樹脂，尿素
樹脂などが挙げられる。本発明のポリオレフィン系難燃
性樹脂組成物は、（Ｄ）成分を４〜６重量部含有する。
（Ｄ）成分が４重量部未満であると、難燃性が低下する
という問題があり、また、６重量部を超えると、物性の
低下という不都合が生ずる。
【０００９】本発明のポリオレフィン系難燃性樹脂組成
物は、さらに（Ｅ）成分としてカーボンブラックを1.５
〜３重量部含有する。ここで、カーボンブラックは、通
常、樹脂添加物用に市販されている任意のカーボンブラ
ックであってよく、粉末あるいはポリオレフィンでのマ
スターバッチであってもよい。（Ｅ）成分の配合量が1.
５重量部未満であると、難燃性が低下するという問題が
あり、また、３重量部を超えると、物性や耐熱性が低下
するという不都合が生ずる。
物は、さらに（Ｅ）成分としてカーボンブラックを1.５
〜３重量部含有する。ここで、カーボンブラックは、通
常、樹脂添加物用に市販されている任意のカーボンブラ
ックであってよく、粉末あるいはポリオレフィンでのマ
スターバッチであってもよい。（Ｅ）成分の配合量が1.
５重量部未満であると、難燃性が低下するという問題が
あり、また、３重量部を超えると、物性や耐熱性が低下
するという不都合が生ずる。
【００１０】本発明のポリオレフィン系難燃性樹脂組成
物は、上記（Ａ）〜（Ｅ）成分の他に、タルク，酸化チ
タン等の充填剤，滑剤，酸化防止剤，帯電防止剤，紫外
線吸収剤などの添加剤を適宜添加することができる。特
に、充填剤として、タルクを配合することにより剛性と
耐衝撃性とのバランスが良好となり、また、酸化チタン
を配合することにより難燃性がさらに向上する。
物は、上記（Ａ）〜（Ｅ）成分の他に、タルク，酸化チ
タン等の充填剤，滑剤，酸化防止剤，帯電防止剤，紫外
線吸収剤などの添加剤を適宜添加することができる。特
に、充填剤として、タルクを配合することにより剛性と
耐衝撃性とのバランスが良好となり、また、酸化チタン
を配合することにより難燃性がさらに向上する。
【００１１】本発明のポリオレフィン系難燃性樹脂組成
物は、各成分を溶融混練することによって製造すること
ができ、一例を挙げれば、ヘンシェルミキサーに代表さ
れる高速攪拌機、単軸又は二軸の連続混練機、ロールミ
キサーなどを単独又は組み合わせて用いて混練すること
によって製造することができる。また、本発明のポリオ
レフィン系難燃性樹脂組成物は、各種の成形法によって
成形することができ、例えば、射出成形、押出成形、ブ
ロー成形などの方法で成形することができるが、特に射
出成形に好適である。
物は、各成分を溶融混練することによって製造すること
ができ、一例を挙げれば、ヘンシェルミキサーに代表さ
れる高速攪拌機、単軸又は二軸の連続混練機、ロールミ
キサーなどを単独又は組み合わせて用いて混練すること
によって製造することができる。また、本発明のポリオ
レフィン系難燃性樹脂組成物は、各種の成形法によって
成形することができ、例えば、射出成形、押出成形、ブ
ロー成形などの方法で成形することができるが、特に射
出成形に好適である。
【００１２】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれによって制限されるものではな
い。なお、下記の実施例及び比較例に用いる物質は、下
記のとおりである。 ポリプロピレン（ＰＰと略す） Ａ：出光ポリプロ Ｊ４６５ＨＢＰ：メルトインデックス（ＭＩと略す） ＝５ｇ／１０分 Ｂ：出光ポリプロ Ｊ７８５Ｈ：ＭＩ＝１０ｇ／１０分 エチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡと略す） 日本ユニカー（株）製、商品名ＮＵＣ−３４６１ 水酸化マグネシウム： 平均粒径0.７μｍ 赤燐 ：燐化学工業（株）製、商品名ノーバエクセル１４０ 酸化チタン ：平均粒径0.２μｍ カーボンブラック ：大日精化（株）製、商品名ＰＰＭ７７２５５（３０％マス ターバッチ） タルク ：平均粒径２〜４μｍ 臭素系難燃剤１ ：テトラブロモビスフェノールＡ誘導体 臭素系難燃剤２ ：ＤＢＤＰＥ Ｓｂ2 Ｏ3 ：平均粒径1.５μｍ
明するが、本発明はこれによって制限されるものではな
い。なお、下記の実施例及び比較例に用いる物質は、下
記のとおりである。 ポリプロピレン（ＰＰと略す） Ａ：出光ポリプロ Ｊ４６５ＨＢＰ：メルトインデックス（ＭＩと略す） ＝５ｇ／１０分 Ｂ：出光ポリプロ Ｊ７８５Ｈ：ＭＩ＝１０ｇ／１０分 エチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡと略す） 日本ユニカー（株）製、商品名ＮＵＣ−３４６１ 水酸化マグネシウム： 平均粒径0.７μｍ 赤燐 ：燐化学工業（株）製、商品名ノーバエクセル１４０ 酸化チタン ：平均粒径0.２μｍ カーボンブラック ：大日精化（株）製、商品名ＰＰＭ７７２５５（３０％マス ターバッチ） タルク ：平均粒径２〜４μｍ 臭素系難燃剤１ ：テトラブロモビスフェノールＡ誘導体 臭素系難燃剤２ ：ＤＢＤＰＥ Ｓｂ2 Ｏ3 ：平均粒径1.５μｍ
【００１３】実施例１〜７及び比較例１〜８ 表１に示す成分を、二軸混練機（池貝鉄鋼（株）製の商
品名ＰＣＭ４５ＩＩ）を用いてバレル温度１６０℃〜２
４０℃で混練して組成物を作製し、ストランドカットを
用いてペレット化した。こうして得られた組成物ペレッ
トを、日精樹脂工業（株）製の射出成形機（商品名ＦＥ
−１２０、ＰＳ−４０）を用いてシリンダー温度１９０
〜２１０℃、金型温度５０℃で射出成形して試験片を作
製し、その特性を下記の評価方法で評価し、結果を表２
に示す。 難燃性評価（ＵＬ９４） 試験機：Ａｔｌａｓ社製、ＨＶＵＬプラスチック、ＵＬ
燃焼テストチャンバー 試験法：１／８インチ，１／１６インチ及び１／３２イ
ンチ（厚さ）について、アンダーライターズラボラトリ
ー・サブジェクト９４に従って垂直燃焼試験を行った。 引張強度 ＡＳＴＭ Ｄ６３８に準拠して測定した。 アイゾット衝撃強度 ＡＳＴＭ Ｄ２５６に準拠して測定した。 曲げ強度 ＡＳＴＭ Ｄ７９０に準拠して測定した。 臭気 混練時、成形時、人による官能評価を行った。
品名ＰＣＭ４５ＩＩ）を用いてバレル温度１６０℃〜２
４０℃で混練して組成物を作製し、ストランドカットを
用いてペレット化した。こうして得られた組成物ペレッ
トを、日精樹脂工業（株）製の射出成形機（商品名ＦＥ
−１２０、ＰＳ−４０）を用いてシリンダー温度１９０
〜２１０℃、金型温度５０℃で射出成形して試験片を作
製し、その特性を下記の評価方法で評価し、結果を表２
に示す。 難燃性評価（ＵＬ９４） 試験機：Ａｔｌａｓ社製、ＨＶＵＬプラスチック、ＵＬ
燃焼テストチャンバー 試験法：１／８インチ，１／１６インチ及び１／３２イ
ンチ（厚さ）について、アンダーライターズラボラトリ
ー・サブジェクト９４に従って垂直燃焼試験を行った。 引張強度 ＡＳＴＭ Ｄ６３８に準拠して測定した。 アイゾット衝撃強度 ＡＳＴＭ Ｄ２５６に準拠して測定した。 曲げ強度 ＡＳＴＭ Ｄ７９０に準拠して測定した。 臭気 混練時、成形時、人による官能評価を行った。
【００１４】
【表１】
【００１５】
【表２】
【００１６】
【表３】
【００１７】
【表４】
【００１８】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、ＵＬ９４難燃性
試験で１／１６インチまで高い難燃性を示し、また、造
粒時、成形時などの加工時に臭気が少なく、成形性に優
れ、特に、射出成形に好適な流動性を有し、家電製品、
自動車分野等の難燃性を必要とする内部部品、例えば、
コネクター，基板ホルダーなど、その他、外観・色に捕
らわれない外装材料などの各種成形品の製造に有用であ
る。また、本発明の樹脂組成物を用いて得られた成形品
は、無臭であり、難燃性及び各種物性、特に耐衝撃性に
優れている。
試験で１／１６インチまで高い難燃性を示し、また、造
粒時、成形時などの加工時に臭気が少なく、成形性に優
れ、特に、射出成形に好適な流動性を有し、家電製品、
自動車分野等の難燃性を必要とする内部部品、例えば、
コネクター，基板ホルダーなど、その他、外観・色に捕
らわれない外装材料などの各種成形品の製造に有用であ
る。また、本発明の樹脂組成物を用いて得られた成形品
は、無臭であり、難燃性及び各種物性、特に耐衝撃性に
優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｃ０８Ｌ 23:08） (Ｃ０８Ｌ 23/12 31:04）
Claims (7)
- 【請求項１】 （Ａ）ポリオレフィン系樹脂４５〜６０
重量部，（Ｂ）エチレン−酢酸ビニル共重合体２〜５重
量部，（Ｃ）水酸化マグネシウム３０〜４０重量部，
（Ｄ）赤燐４〜６重量部及び（Ｅ）カーボンブラック1.
５〜３重量部を含み、これらの成分の合計量が１００重
量部であることを特徴とするポリオレフィン系難燃性樹
脂組成物。 - 【請求項２】 （Ａ）成分のポリオレフィン系樹脂が、
２３０℃，2.１６Ｋｇの条件で測定したメルトフローレ
イト（ＭＦＲ）が１〜５０ｇ／１０分のポリプロピレン
である請求項１記載のポリオレフィン系難燃性樹脂組成
物。 - 【請求項３】 （Ｂ）成分のエチレン−酢酸ビニル共重
合体が、酢酸ビニル単位の含有量が１０〜３０％のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体である請求項１記載のポリオ
レフィン系難燃性樹脂組成物。 - 【請求項４】 （Ｃ）成分の水酸化マグネシウムが、平
均粒径が0.１〜２０μｍで、密度が2.００〜2.５０ｇ／
ｃｍ3 である水酸化マグネシウムである請求項１記載の
ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物。 - 【請求項５】 （Ｄ）成分の赤燐が、平均粒径が１〜５
０μｍで、赤燐分が９２％以上の特殊コーティングされ
た臭気の少ない赤燐である請求項１記載のポリオレフィ
ン系難燃性樹脂組成物。 - 【請求項６】 （Ｅ）成分のカーボンブラックが、粉末
又はポリオレフィンでのマスターバッチである請求項１
記載のポリオレフィン系難燃性樹脂組成物。 - 【請求項７】 請求項１〜６のいずれか１項に記載の樹
脂組成物を用いて成形してなる成形品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6342197A JPH10251467A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物及び成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6342197A JPH10251467A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物及び成形品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10251467A true JPH10251467A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=13228818
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6342197A Pending JPH10251467A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物及び成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10251467A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003129056A (ja) * | 2001-10-25 | 2003-05-08 | Sakai Chem Ind Co Ltd | 高い実効表面積を有する難燃剤とその製造方法とそれを含む難燃性樹脂組成物 |
| JP2007246554A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-27 | Prime Polymer:Kk | ポリプロピレン樹脂組成物およびその射出成形物 |
-
1997
- 1997-03-17 JP JP6342197A patent/JPH10251467A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003129056A (ja) * | 2001-10-25 | 2003-05-08 | Sakai Chem Ind Co Ltd | 高い実効表面積を有する難燃剤とその製造方法とそれを含む難燃性樹脂組成物 |
| JP2007246554A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-27 | Prime Polymer:Kk | ポリプロピレン樹脂組成物およびその射出成形物 |
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