JPH10214336A - 画像処理係数決定方法、画像処理係数算出装置、画像処理装置、画像処理方法、および記憶媒体 - Google Patents

画像処理係数決定方法、画像処理係数算出装置、画像処理装置、画像処理方法、および記憶媒体

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JPH10214336A
JPH10214336A JP9122483A JP12248397A JPH10214336A JP H10214336 A JPH10214336 A JP H10214336A JP 9122483 A JP9122483 A JP 9122483A JP 12248397 A JP12248397 A JP 12248397A JP H10214336 A JPH10214336 A JP H10214336A
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真吾 内橋
Hitoshi Kokatsu
斉 小勝
Yuji Kobayashi
裕二 小林
Nobuyuki Takeo
信行 竹尾
Shinji Kita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カンや経験によらずにどの画像出力装置でも
同一の鮮鋭度の出力画像を得ることが可能な画像処理装
置およびそのための画像処理係数決定方法、画像処理係
数算出装置を提供する。 【解決手段】 テストパターン保持部5が保持するテス
トパターン画像データを出力部2から出力する。出力さ
れたテストパターン画像の空間周波数特性を測定部3で
測定する。係数算出部4において、測定部3で測定した
空間周波数特性と、テストパターン保持部5に保持され
ているテストパターン画像データの空間周波数特性とを
対応づけ、2つの空間周波数特性を近づけるような空間
周波数処理を行なうための処理係数を算出して処理演算
部1に渡す。処理演算部1は、入力された画像データに
対して係数算出部4で算出された処理係数を用いた空間
周波数処理を行ない、出力部2から出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データに対し
て空間周波数処理を施して出力する画像処理装置および
そのための画像処理係数決定方法および画像処理係数算
出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の出力機器が接続されたデスクトッ
プパブリシング(DTP)システム等の画像処理システ
ムを用いてカラー画像の編集および出力を行なっている
現状において、出力機器によらず同一の出力画像を得た
いという要望がある。しかし、画像出力装置の再現特性
は、各装置ごとにばらつきが大きく、そのまま出力した
のでは同一の特性を有する出力画像が得られない。
【0003】このような個々の画像出力装置の再現特性
のばらつきに対して、色の再現に関しては、画像出力装
置によらず同一の色再現出力画像が得られるようになり
つつある。例えば、カラーマネージメントシステム(C
MS)を用いて、装置に依存しないカラー信号から各装
置固有の色信号への色変換を行なうことにより、出力機
器によらず同一の色再現出力画像が得られる。この際の
色変換に用いられる色変換係数は、例えば、特開平2−
289367号公報に述べられているように、複数のカ
ラーパッチの出力画像を測色することにより算出するこ
とが可能である。算出された色変換係数は、装置特性情
報として、例えばICCプロファイルの形成で記述さ
れ、システムに保持される。
【0004】しかし、それぞれの出力機器に応じた色変
換を施した画像データを作成し、出力しても、出力機器
ごとに鮮鋭度の異なる出力画像となってしまう。鮮鋭度
を比較する尺度として、画像処理の分野では各周波数ご
とにコントラストをどのくらい伝達できるかを示すCT
F(コントラストトランスファーファンクション)を用
いる。以下の説明では、このCTFを各出力装置の空間
周波数特性とする。
【0005】現状においては、各画像出力装置の空間周
波数特性の影響による出力画像の変化をカンと経験から
定性的に予測し、画像処理アプリケーションソフトウェ
アエアを用いて、画像データに対してシャープネス処理
や平滑化処理などの空間周波数処理を繰り返し行ない、
希望する出力画像を得ている。
【0006】また、あらかじめプリンタ内部に空間周波
数処理部を内蔵しているカラープリンタにおいては、そ
の開発段階において、空間周波数処理部の処理係数を決
定している。その際には、処理係数をカンと経験に基づ
いて変化させながら、複数種類の基準画像データの出力
画像をカラープリンタで繰り返し作成し、出力画像の鮮
鋭度を観察することにより、処理係数を決定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、画像出力装置の空間周波数
伝達特性を補正するために行なう画像データに対する空
間周波数処理において、その処理係数をカンや経験によ
らずに決定できる画像処理係数決定方法、画像処理係数
算出装置を提供するとともに、このような処理係数算出
手段によって各画像出力装置ごとに算出された空間処理
係数を用い、画像出力装置によらず同一の鮮鋭度の出力
画像を得ることが可能な画像処理装置を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、画像処理装置の画像処理係数決定方法において、特
定の空間周波数成分を含む単数もしくは複数の画像領域
を有するテストパターン画像データを画像出力装置によ
り出力し出力画像を作成する工程と、前記出力画像の空
間周波数特性を測定する工程と、前記テストパターン画
像データの空間周波数特性と前記出力画像の空間周波数
特性の測定結果との対応関係から空間周波数処理係数を
決定する工程からなることを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の画像処理係数決定方法において、前記テストパターン
画像データ中の各画像領域に含まれる前記特定の空間周
波数成分は、単一空間周波数成分または単一空間周波数
成分とその高調波成分からなることを特徴とするもので
ある。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の画像処理係数決定方法において、前記テストパターン
画像データ中の各画像領域に含まれる前記特定の空間周
波数成分は、複数の空間周波数成分からなることを特徴
とするものである。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の画像処理係数決定方法において、前記テストパターン
画像データ中の各画像領域に含まれる前記特定の空間周
波数成分がDC成分を含むことを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の画像処理係数決定方法において、前記空間周波数処理
係数は、同一の空間周波数に対してDC成分の違いによ
り異なる応答をする空間周波数処理に対応する処理係数
であることを特徴とするものである。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の画像処理係数決定方法において、前記空間周波数処理
係数は、同一の空間周波数に対してAC成分の違いによ
り異なる応答をする空間周波数処理に対応する処理係数
であることを特徴とするものである。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項1に記載
の画像処理係数決定方法において、前記空間周波数処理
係数を決定する工程では、前記テストパターン画像デー
タの空間周波数特性と前記出力画像の空間周波数特性の
測定結果との対応関係とともに前記画像出力装置が実効
的に許容する入力値の範囲とから目標空間周波数伝達特
性を決定し、該目標空間周波数伝達特性に基づいて前記
空間周波数処理係数を算出することを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項8に記載の発明は、画像処理係数算
出装置において、特定の空間周波数成分を含む単数もし
くは複数の画像領域を有するテストパターン画像データ
の空間周波数特性を認識する第1の認識手段と、前記テ
ストパターン画像データを画像出力装置により出力する
ことにより得られる出力画像の空間周波数特性を認識す
る第2の認識手段と、前記第1の認識手段で認識された
前記テストパターン画像データの空間周波数特性と前記
第2の認識手段で認識された前記出力画像の空間周波数
特性との対応関係から空間周波数処理係数を算出する係
数算出手段を有することを特徴とするものである。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の画像処理係数算出装置において、前記テストパターン
画像データ中の各画像領域に含まれる前記特定の空間周
波数成分は、単一空間周波数成分または単一空間周波数
成分とその高調波成分からなることを特徴とするもので
ある。
【0017】請求項10に記載の発明は、請求項8に記
載の画像処理係数算出装置において、前記テストパター
ン画像データ中の各画像領域に含まれる前記特定の空間
周波数成分は、複数の空間周波数成分からなることを特
徴とするものである。
【0018】請求項11に記載の発明は、請求項8に記
載の画像処理係数算出装置において、前記テストパター
ン画像データ中の各画像領域に含まれる前記特定の空間
周波数成分がDC成分を含むことを特徴とするものであ
る。
【0019】請求項12に記載の発明は、請求項8に記
載の画像処理係数算出装置において、前記空間周波数処
理係数は、同一の空間周波数に対してDC成分の違いに
より異なる応答をする空間周波数処理に対応することを
特徴とするものである。
【0020】請求項13に記載の発明は、請求項8に記
載の画像処理係数算出装置において、前記空間周波数処
理係数は、同一の空間周波数に対してAC成分の違いに
より異なる応答をする空間周波数処理に対応することを
特徴とするものである。
【0021】請求項14に記載の発明は、請求項8に記
載の画像処理係数算出装置において、前記係数算出手段
は、前記第1の認識手段で認識された前記テストパター
ン画像データの空間周波数特性と前記第2の認識手段で
認識された前記出力画像の空間周波数特性との対応関係
とともに前記画像出力装置が実効的に許容する入力値の
範囲とから目標空間周波数伝達特性を決定し、該目標空
間周波数伝達特性に基づいて前記空間周波数処理係数を
算出することを特徴とするものである。
【0022】請求項15に記載の発明は、画像処理装置
において、画像データを出力する画像出力手段と、特定
の空間周波数成分を含む単数もしくは複数の画像領域を
有するテストパターン画像データの空間周波数特性と前
記テストパターン画像データを前記画像出力手段により
出力することにより得られる出力画像の空間周波数特性
との対応関係から空間周波数処理係数を算出する係数算
出手段と、該係数算出手段によって算出された空間周波
数処理係数を用いて入力された画像データの空間周波数
特性を変更する処理演算手段を有することを特徴とする
ものである。
【0023】請求項16に記載の発明は、画像処理装置
において、画像データを出力する画像出力手段と、特定
の空間周波数成分を含む単数もしくは複数の画像領域を
有するテストパターン画像データを保持するテストパタ
ーン保持手段と、該テストパターン保持手段に保持され
ている前記テストパターン画像データを前記画像出力手
段により出力することにより得られる出力画像の空間周
波数特性を測定する測定手段と、前記テストパターン保
持手段に保持されている前記テストパターン画像データ
の空間周波数特性情報と前記測定手段によって測定され
た前記出力画像の空間周波数特性の情報との対応関係か
ら空間周波数処理係数を算出する係数算出手段と、該係
数算出手段によって算出された空間周波数処理係数を用
いて入力された画像データの空間周波数特性を変更する
処理演算手段を有することを特徴とするものである。
【0024】請求項17に記載の発明は、請求項15ま
たは請求項16に記載の画像処理装置において、前記テ
ストパターン画像データ中の各画像領域に含まれる前記
特定の空間周波数成分は、単一空間周波数成分または単
一空間周波数成分とその高調波成分からなることを特徴
とするものである。
【0025】請求項18に記載の発明は、請求項15ま
たは請求項16に記載の画像処理装置において、前記テ
ストパターン画像データ中の各画像領域に含まれる前記
特定の空間周波数成分は、複数の空間周波数成分からな
ることを特徴とするものである。
【0026】請求項19に記載の発明は、請求項15ま
たは請求項16に記載の画像処理装置において、前記テ
ストパターン画像データ中の各画像領域に含まれる前記
特定の空間周波数成分がDC成分を含むことを特徴とす
るものである。
【0027】請求項20に記載の発明は、請求項15ま
たは請求項16に記載の画像処理装置において、前記係
数算出手段は、前記テストパターン画像データの空間周
波数特性と前記出力画像の空間周波数特性との対応関係
とともに前記画像出力手段が実効的に許容する入力値の
範囲とから目標空間周波数伝達特性を決定し、該目標空
間周波数伝達特性に基づいて前記空間周波数処理係数を
算出することを特徴とするものである。
【0028】請求項21に記載の発明は、請求項15ま
たは請求項16に記載の画像処理装置において、前記処
理演算手段は、同一の空間周波数に対してDC成分の違
いにより異なる空間周波数特性の変更処理を行なうこと
を特徴とするものである。
【0029】請求項22に記載の発明は、請求項15ま
たは請求項16に記載の画像処理装置において、前記処
理演算手段は、同一の空間周波数に対してAC成分の違
いにより異なる空間周波数特性の変更処理を行なうこと
を特徴とするものである。
【0030】請求項23に記載の発明は、画像処理装置
において、注目画素および該注目画素に対する周辺画素
の画像信号の値を含む画像処理信号を入力する入力手段
と、該入力手段に入力された前記画像処理信号と所定係
数に基づいて前記注目画素の値に変更を加える処理手段
と、該処理手段によって値の変更を受けた画像処理信号
の画像を出力する出力手段と、特定の複数の空間周波数
成分を有する領域を含むテストパターン画像データから
求める前記出力手段の画像再現特性に基づいて前記処理
手段の前記所定係数を決定する係数決定手段を備え、該
係数決定手段は、前記テストパターン画像データに基づ
いて前記出力手段で作成されたテストパターン画像の実
際の空間周波数成分を測定する測定手段と、該測定手段
で測定された前記領域の空間周波数成分の測定結果と前
記テストパターン画像データの空間周波数成分とを比較
する比較手段と、前記比較手段の比較結果から前記処理
手段の前記所定係数を決定する所定係数決定手段を有し
ていることを特徴とするものである。
【0031】請求項24に記載の発明は、請求項23に
記載の画像処理装置において、前記係数決定手段は、さ
らに、前記出力手段における前記画像処理信号の特徴ご
との画像再現特性に基づいて所定係数を決定し、前記処
理手段は、該所定係数に基づいて前記画像処理信号の特
徴ごとに前記注目画素の値に加える変更の程度を変化さ
せることを特徴とするものである。
【0032】請求項25に記載の発明は、請求項24に
記載の画像処理装置において、前記画像処理信号の特徴
ごとに付与すべき前記所定の特性は、前記出力装置の持
つ画像再現特性を前記画像処理信号の特徴ごとに変化し
ないとする理想特性にするためのものであることを特徴
とするものである。
【0033】請求項26に記載の発明は、請求項23に
記載の画像処理装置において、前記所定係数は、基本処
理係数と補助処理係数を含み、前記係数決定手段は、前
記出力装置に入力する前記画像処理信号の持つ空間周波
数特性に所定の特性を付与するために前記基本処理係数
を決定する基本処理係数決定手段と、該基本係数決定手
段で決定される基本処理係数で変化する画像処理信号の
持つ空間周波数特性にさらに加えるべき処理の特性を付
与するための前記補助処理係数を決定する補助処理係数
決定手段を有していることを特徴とするものである。
【0034】請求項27に記載の発明は、請求項26に
記載の画像処理装置において、前記補助処理係数は、補
助空間周波数処理係数と補助ゲイン係数を含み、前記処
理係数決定手段は、前記画像処理信号の持つ空間周波数
特性に所定の特性を付与するための前記補助空間周波数
処理係数を決定する補助空間周波数処理係数決定手段
と、該補助空間周波数処理係数決定手段で決定される補
助空間周波数処理係数に基づき変更する画像処理信号に
掛け合わせるべき補助ゲイン係数を決定するためのゲイ
ン決定手段を含むことを特徴とするものである。
【0035】請求項28に記載の発明は、請求項26に
記載の画像処理装置において、前記基本処理係数は、基
本空間周波数処理係数と基本ゲイン係数を含み、前記処
理係数決定手段は、前記画像処理信号の持つ空間周波数
特性に所定の特性を付与するための前記基本空間周波数
処理係数を決定する基本空間周波数処理係数決定手段
と、該基本空間周波数処理係数決定手段で決定される基
本空間周波数処理係数に基づき変更する画像処理信号に
掛け合わせるべき基本ゲイン係数を決定するためのゲイ
ン決定手段を含むことを特徴とするものである。
【0036】請求項29に記載の発明は、請求項27ま
たは請求項28に記載の画像処理装置において、前記ゲ
イン決定手段は、前記画像処理信号の特徴に対応するゲ
インを決定することを特徴とするものである。
【0037】請求項30に記載の発明は、請求項29に
記載の画像処理装置において、前記画像処理信号の特徴
は、前記画像処理信号の局所的なコントラストであるこ
とを特徴とするものである。
【0038】請求項31に記載の発明は、請求項29に
記載の画像処理装置において、前記画像処理信号の特徴
は、前記画像処理信号の局所的な平均値であることを特
徴とするものである。
【0039】請求項32に記載の発明は、請求項23に
記載の画像処理装置において、前記所定係数決定手段
は、前記比較手段の比較結果とともに前記画像出力手段
が実効的に許容する入力値の範囲とから目標空間周波数
伝達特性を決定し、該目標空間周波数伝達特性に基づい
て前記所定係数を算出することを特徴とするものであ
る。
【0040】請求項33に記載の発明は、画像処理装置
において、注目画素および該注目画素に対する周辺画素
の画像信号の値を含む画像処理信号を入力する入力手段
と、該入力手段に入力された前記画像処理信号の注目画
素および周辺画素の画像信号の値から該画像処理信号の
特徴を求める特徴量抽出手段と、前記入力手段に入力さ
れた画像処理信号と所定係数と前記特徴量抽出手段で求
めた特徴に基づいて前記注目画素の値に変更を加える処
理手段と、該処理手段によって値の変更を受けた画像処
理信号の画像を出力する出力手段を備えており、前記所
定係数は、テストパターン画像データに基づいて前記出
力手段で作成されたテストパターン画像の実際の空間周
波数成分を測定し前記テストパターン画像データの空間
周波数成分との比較によって決定されたものであること
を特徴とするものである。
【0041】請求項34に記載の発明は、請求項33に
記載の画像処理装置において、前記所定係数は、基本処
理係数と補助処理係数を含み、前記基本処理係数は、前
記出力装置に入力する前記画像処理信号の持つ空間周波
数特性に所定の特性を付与するためのものであり、前記
補助処理係数は、前記基本処理係数で変化する画像処理
信号の持つ空間周波数特性にさらに加えるべき処理の特
性を付与するためのものであり、前記処理手段は、前記
画像処理信号の前記注目画素の値を前記基本処理係数に
基づき変更する基本処理手段と、前記注目画素の値を前
記補助処理係数に基づき変更する補助処理手段を含み、
それぞれの変更された注目画素の値に基づいて前記出力
手段に与える画像処理信号を作成することを特徴とする
ものである。
【0042】請求項35に記載の発明は、請求項34に
記載の画像処理装置において、前記補助処理係数は、補
助空間周波数処理係数と補助ゲイン係数を含み、前記補
助処理手段は、前記補助空間周波数処理係数に基づき画
像処理信号に変更を加え、さらに前記特徴量抽出手段に
より求めた特徴と前記補助ゲイン係数に基づいた変更を
加えることを特徴とするものである。
【0043】請求項36に記載の発明は、請求項34に
記載の画像処理装置において、前記基本処理係数は、基
本空間周波数処理係数と基本ゲイン係数を含み、前記基
本処理手段は、前記基本空間周波数処理係数に基づき画
像処理信号に変更を加え、さらに前記特徴量抽出手段に
より求めた特徴と前記基本ゲイン係数に基づいた変更を
加えることを特徴とするものである。
【0044】請求項37に記載の発明は、請求項33に
記載の画像処理装置において、前記所定係数は、前記テ
ストパターン画像を実際に測定した空間周波数成分と前
記テストパターン画像データの空間周波数成分との比較
結果とともに前記出力手段が実効的に許容する入力値の
範囲とから目標空間周波数伝達特性を決定し、該目標空
間周波数伝達特性に基づいて算出されたものであること
を特徴とするものである。
【0045】請求項38に記載の発明は、請求項33に
記載の画像処理装置において、前記特徴量抽出手段は、
前記画像処理信号の局所的なコントラストを前記特徴と
して抽出することを特徴とするものである。
【0046】請求項39に記載の発明は、請求項33に
記載の画像処理装置において、前記特徴量抽出手段は、
前記画像処理信号の局所的な平均値を前記特徴として抽
出することを特徴とするものである。
【0047】請求項40に記載の発明は、画像処理装置
において、注目画素および該注目画素に対する周辺画素
の画像信号の値を含む画像処理信号を入力する入力手段
と、該入力手段に入力された前記画像処理信号の注目画
素および周辺画素の画像信号の値から該画像処理信号の
特徴を求める特徴量抽出手段と、該特徴量抽出手段で求
めた特徴に基づいて前記画像処理信号の空間周波数成分
ごとのゲインを決定するゲイン決定手段と、前記入力手
段に入力された画像処理信号の空間周波数成分ごとに前
記ゲイン決定手段で決定されたそれぞれの前記ゲインに
基づいて前記注目画素の値に変更を加え得られたそれぞ
れの値から変更された画像処理信号を得る処理手段と、
該処理手段によって得られた前記変更された画像処理信
号の画像を出力する出力手段を備えており、前記画像処
理信号の空間周波数成分ごとの前記ゲインは、テストパ
ターン画像データに基づいて前記出力手段で作成された
テストパターン画像の実際の空間周波数成分を測定し前
記テストパターン画像データの空間周波数成分との比較
によって決定されたものであることを特徴とするもので
ある。
【0048】請求項41に記載の発明は、画像処理装置
において、注目画素および該注目画素に対する周辺画素
の画像信号の値を含む画像処理信号を入力する入力手段
と、前記入力手段に入力された画像処理信号と所定係数
に基づいて前記注目画素の値に変更を加える処理手段
と、該処理手段によって値の変更を受けた画像処理信号
の画像を出力する出力手段と、前記入力手段に入力され
た前記画像処理信号の注目画素および周辺画素の画像信
号の値から該画像処理信号の特徴を求める特徴量抽出手
段と、該特徴量抽出手段で求めた特徴に基づいて前記処
理手段の前記所定係数を設定する処理係数決定手段を備
えており、前記所定係数は、テストパターン画像データ
に基づいて前記出力手段で作成されたテストパターン画
像の実際の空間周波数成分を測定し前記テストパターン
画像データの空間周波数成分との比較によって決定され
たものであることを特徴とするものである。
【0049】請求項42に記載の発明は、画像処理装置
において、均等色空間の色座標系で表現された値を含む
画像処理信号を入力する第1の入力手段と、該第1の入
力手段に入力された画像処理信号を出力手段の制御に適
した前記色空間と異なる第2の色空間の色座標系に変換
する色変換手段と、該色変換手段により色変換された注
目画素および該注目画像に対する周辺画素の画像信号の
値を含む画像処理信号を入力する第2の入力手段と、該
第2の入力手段に入力された前記画像信号の注目画素お
よび周辺画素の画像信号の値から該画像処理信号の特徴
を求める特徴量抽出手段と、前記第2の入力手段に入力
された画像処理信号と所定係数と前記特徴量抽出手段で
求めた特徴に基づいて前記注目画素の値に変更を加える
処理手段と、該処理手段によって値の変更を受けた画像
処理信号の画像を出力する出力手段を備えており、前記
所定係数は、テストパターン画像の実際の空間周波数成
分を測定し前記テストパターン画像のデータの空間周波
数成分との比較によって決定されたものであることを特
徴とするものである。
【0050】請求項43に記載の発明は、請求項41ま
たは請求項42に記載の画像処理装置において、前記所
定係数は、前記テストパターン画像を実際に測定した空
間周波数成分と前記テストパターン画像データの空間周
波数成分との比較結果とともに前記出力手段が実効的に
許容する入力値の範囲とから目標空間周波数伝達特性を
決定し、該目標空間周波数伝達特性に基づいて算出され
たものであることを特徴とするものである。
【0051】請求項44に記載の発明は、画像処理方法
において、特定の複数の空間周波数成分を有する領域を
含むテストパターン画像データを出力手段により出力し
出力画像を作成する工程と、前記出力画像の空間周波数
特性を測定する工程と、前記テストパターン画像データ
の空間周波数特性と前記出力画像の空間周波数特性の測
定結果との対応関係から所定係数を決定する工程と、入
力された注目画素および該注目画素に対する周辺画素の
画像信号の値を含む画像処理信号と前記所定係数に基づ
いて前記注目画素の値に変更を加える工程と、値の変更
を受けた画像処理信号の画像を出力する工程を有するこ
とを特徴とするものである。
【0052】請求項45に記載の発明は、画像処理方法
において、特定の複数の空間周波数成分を有する領域を
含むテストパターン画像データを出力手段により出力し
出力画像を作成する工程と、前記出力画像の空間周波数
特性を測定する工程と、前記テストパターン画像データ
の空間周波数特性と前記出力画像の空間周波数特性の測
定結果との対応関係から所定係数を決定する工程と、入
力された注目画素および周辺画素の画像信号の値を含む
画像処理信号の特徴を求める工程と、前記画像処理信号
と前記特徴と前記所定係数に基づいて前記注目画素の値
に変更を加える工程と、変更を加えた前記画像処理信号
の画像を出力する工程を有することを特徴とするもので
ある。
【0053】請求項46に記載の発明は、請求項44ま
たは請求項45に記載の画像処理方法において、前記所
定係数を決定する工程は、前記テストパターン画像デー
タの空間周波数特性と前記出力画像の空間周波数特性の
測定結果との対応関係とともに前記出力手段が実効的に
許容する入力値の範囲とから目標空間周波数伝達特性を
決定し、該目標空間周波数伝達特性に基づいて前記所定
係数を算出することを特徴とするものである。
【0054】請求項47に記載の発明は、コンピュータ
が読み取り可能な記憶媒体において、特定の複数の空間
周波数成分を有する領域を含むテストパターン画像デー
タを出力手段に出力させ出力画像を作成する工程と、前
記出力画像の空間周波数特性を測定する工程と、前記テ
ストパターン画像データの空間周波数特性と前記出力画
像の空間周波数特性の測定結果との対応関係から所定係
数を決定する工程をコンピュータに実行させるプログラ
ムを記憶したことを特徴とするものである。
【0055】請求項48に記載の発明は、請求項47に
記載のコンピュータが読み取り可能な記憶媒体におい
て、さらに、入力された注目画素および該注目画素に対
する周辺画素の画像信号の値を含む画像処理信号と前記
所定係数に基づいて前記注目画素の値に変更を加える工
程と、値の変更を受けた画像処理信号の画像を出力する
工程をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した
ことを特徴とするものである。
【0056】請求項49に記載の発明は、請求項47に
記載の前記コンピュータが読み取り可能な記憶媒体にお
いて、さらに、入力された注目画素および周辺画素の画
像信号の値を含む画像処理信号の特徴を求める工程と、
前記画像処理信号と前記特徴と前記所定係数に基づいて
前記注目画素の値に変更を加える工程と、変更を加えた
前記画像処理信号の画像を出力する工程をコンピュータ
に実行させるプログラムを記憶したことを特徴とするも
のである。
【0057】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態を
示すブロック図である。図中、1は処理演算部、2は出
力部、3は測定部、4は係数算出部、5はテストパター
ン保持部である。処理演算部1は、入力された画像デー
タに対して各種の処理を施し、出力画像データを作成す
る。ここでは、少なくとも空間周波数処理を行ない、画
像出力装置に応じた空間周波数となるように、入力画像
データに対して変換処理を行なう。この時行なわれる空
間周波数処理は、係数算出部4で算出された処理係数を
用いて行なう。また、処理係数の算出時には、テストパ
ターン保持部5に保持されているテストパターン画像デ
ータに対して空間周波数処理以外の必要な処理を施し、
出力画像データを作成する。出力部2は、処理演算部1
で作成された出力画像データを出力する。
【0058】測定部3は、空間周波数処理で用いる処理
係数を算出する際に、テストパターン保持部5に保持さ
れているテストパターン画像データに基づいて出力部2
から出力されたテストパターン画像の空間周波数特性を
測定する。
【0059】係数算出部4は、テストパターン保持部5
に保持されているテストパターン画像データの空間周波
数特性を求め、また、測定部3で測定したテストパター
ン画像の空間周波数特性を得て、両者の対応関係から空
間周波数処理で用いる処理係数を算出する。
【0060】テストパターン保持部5は、テストパター
ン画像データを保持する。テストパターン画像データ
は、例えば空間周波数の異なる1以上のパッチ画像によ
り構成することができる。パッチ画像の1つとして、D
C成分、すなわち空間周波数が0のパッチ画像を含める
ことができる。
【0061】空間周波数処理で用いる処理係数を算出す
る際には、テストパターン保持部5に保持されているテ
ストパターン画像データに対して処理演算部1で空間周
波数処理以外の必要な処理、例えばカラー処理等を行な
った後、出力部2から出力する。出力されたテストパタ
ーン画像の空間周波数特性を測定部3で測定する。係数
算出部4において、測定部3で測定した空間周波数特性
と、テストパターン保持部5に保持されているテストパ
ターン画像データの空間周波数特性とを対応づけ、2つ
の空間周波数特性を近づけるような空間周波数処理を行
なうための処理係数を算出する。算出された処理係数は
処理演算部1に渡される。
【0062】画像データの出力処理は、このようにして
空間周波数処理を行なうための処理係数が求められた後
に行なう。処理演算部1は、入力された画像に対して係
数算出部4で算出された処理係数を用いた空間周波数処
理を含め、各種の画像処理を行なって出力画像データを
作成し、出力部2から出力する。このとき、空間周波数
処理のための処理係数が既に算出されて処理演算部1に
設定されているので、処理演算部1および出力部2のみ
で動作でき、測定部3、係数算出部4、テストパターン
保持部5はなくてもよい。
【0063】図2は、処理演算部の構成の一例を示すブ
ロック図である。図中、11は色空間変換部、12は空
間周波数処理部、13は階調変換部である。ここでは、
具体例として、カラー画像データに対する処理を示して
いる。入力されるカラー画像データは、一例として、入
出力装置に依存しないL* * * 各8Bitのデータ
であるものとする。また、出力部2は、YMC各8Bi
tのカラー画像を受け取り、画像を出力するものとす
る。もちろん、入力、出力とも、他の表色系を用いた
り、ビット数が異なっていてもよい。
【0064】色空間変換部11は、L* * * 各8B
itの画像データから、YMC各8Bitの画像データ
への変換を行なう。このYMCカラー信号は、a* =b
* =0のときY=M=C、a* =b* =0かつL* =1
00のときY,M,C=0、a* =b* =0かつL*
0のときY,M,C=255であり、a* =b* =0の
ときY,M,Cの値はL* 値にリニアな関係となるよう
に階調設定がされている。このような色変換処理は、例
えばダイレクト・ルックアップ・テーブルを用いて変換
を行なうことができる。
【0065】次に、空間周波数処理部12においてY,
M,Cの各カラー画像データに対して空間周波数処理を
行なう。空間周波数処理としては、デジタルフィルタ処
理が一般的である。図3は、デジタルフィルタ処理の一
例の説明図である。いま、図3(B)に示すような3×
3のフィルタ係数マトリクスを考える。空間周波数処理
の場合、このフィルタ係数マトリクスの係数の和が1と
なるように設定されている。図3(A)に示す画像デー
タが入力されたとき、各画素を順次注目画素として、周
囲の画素とともに3×3画素について積和演算を行な
う。図3に示した例では、中央の値3の画素を注目画素
とし、その注目画素を中心とする3×3画素を用いて演
算を行なう。例えば、1×(−0.2)+2×(−0.
1)+1×(−0.2)+3×2.2+2×(−0.
2)の計算を行ない、値5.8を得る。得られた値を注
目画素の新たな値とする。このような演算処理を、各画
素を注目画素として行なうことにより、図3(C)に示
すような空間周波数処理後の画像データが得られる。
【0066】ここで、図3(B)に示すフィルタ係数マ
トリクスは、係数算出部4において、出力部2の再現特
性に応じて算出され、設定される。フィルタ係数マトリ
クスは、YMC各軸ごとに、それぞれ1つ以上設定され
る。後述するように、入力画像データの平均値やコント
ラスト等に応じた複数のフィルタ係数マトリクスを設定
し、これらを入力された画像データの空間周波数特性に
応じて切り換えて用いるように構成することができる。
【0067】最後に、階調変換部13において各々ルッ
クアップ・テーブルにより階調特性を調整し、例えば、
面積変調により画像を形成するカラー画像形成装置にお
いては、出力カバレッジにリニアな画像信号である、
Y’M’C’各8Bitに変換して出力部2に出力す
る。階調変換部13は、YMC各軸に対応したそれぞれ
のルックアップ・テーブルで構成することができる。
【0068】上述の色空間変換部11におけるダイレク
ト・ルックアップ・テーブルの処理係数、および、階調
変換部13におけるルックアップ・テーブルの処理係数
は、出力装置色変換情報としてあらかじめ出力部2の出
力装置ごとに保持されているものとする。使用する出力
装置に対応した出力装置色変換情報を用いて処理を行な
うことにより、入出力装置に依存しない形式で表現され
た画像データから出力装置によらず同一色再現の出力画
像を得ることが可能となっている。また、空間周波数処
理部12におけるデジタルフィルタの処理係数も、係数
算出部4で出力装置に対応づけて算出しておくことによ
り、出力装置によらず同一の空間周波数特性を有する出
力画像を得ることが可能となっている。なお、空間周波
数処理部12におけるデジタルフィルタの処理係数も、
係数算出部4で算出後、出力装置ごとに保持しておけば
よい。
【0069】図2に示した構成では、テストパターン保
持部5に保持されているテストパターン画像データはY
MC各8Bitの画像データとして保持されていること
を仮定している。そのため、空間周波数処理部12で用
いる処理係数を算出する際には、階調変換部13の処理
を行なって、出力部2からテストパターン画像を出力し
ている。テストパターン画像データがYMC色空間以外
の色空間のデータであれば、色空間の変換を行なってか
ら階調変換部13に入力することになる。例えば、L*
* * 各8Bitのデータであれば、色空間変換部1
1の処理後、空間周波数処理部12の処理を行なわずに
階調変換部13の処理を行なうように構成すればよい。
【0070】空間周波数処理部12についてさらに説明
する。図4は、種々の出力装置における空間周波数応答
特性の一例の説明図である。図中、実線は入力された画
像データの信号を示し、破線は出力された画像の信号を
示す。出力装置は、それぞれの出力方式の特徴や機器の
構成などによって、入力された画像データの空間周波数
特性と出力された画像の空間周波数特性は、線形に対応
しない場合がある。例えば、図4(A)に示すように、
同じ空間周波数、同じ振幅であっても、平均の明るさ
(以下DC成分と呼ぶ)の異なる入力画像データに対し
て出力画像の振幅が異なる場合がある。また、図4
(B)に示すように、同じ空間周波数、同じDC成分で
異なる振幅の場合、例えば、小さな振幅の入力画像デー
タに対して振幅の大きな出力画像となったり、大きな振
幅の入力画像データに対して振幅の小さな出力画像が得
られたりする。この時の入力画像データの振幅と出力画
像の振幅は線形に変化するとは限らない。以下の説明で
は、画像信号からDC成分を取り除いた信号をAC成分
と呼ぶことにする。
【0071】このような異なる空間周波数応答をする出
力装置が存在するため、これらに対応した空間周波数処
理を行なうと有効である。図4(A)に示す場合に対応
するため、同じ空間周波数で異なるDC成分の入力画像
データに対応して補正量を調整し、また、図4(B)に
示す場合に対応するため、同じ空間周波数で異なるAC
成分の入力信号に対応して補正量を調整すればよい。
【0072】図5は、空間周波数処理部の構成の第1の
例を示すブロック図である。図中、21はハイパスフィ
ルタ、22はローパスフィルタ、23,24はルックア
ップテーブル、25は乗算部、26は加算部、31は入
力画像信号、32は補正量信号、33はAC成分ゲイン
信号、34は調整補正量信号、35はDC成分信号、3
6はDC成分ゲイン信号、37は出力画像信号である。
図2に示した空間周波数処理部12では、YMC各画像
信号に対してデジタルフィルタ処理を行なう構成とし
て、例えば、図5に示す構成を適用することができる。
【0073】ハイパスフィルタ21、ローパスフィルタ
22は、例えば2次元FIRフィルタ(FIRF:Fi
nite Impulse Response Fil
ter:有限インパルス応答フィルタ)で構成すること
ができる。2次元FIRフィルタは、画像データ中の各
注目画素を注目画素値およびその周辺画素値の重み付加
により算出される値に変換するものであり、例えば3×
3フィルタにおいては、入力データに対して図3に示し
たごとくの動作を行なう。もちろん、フィルタサイズは
もっと大きくてもよい。ハイパスフィルタ21は、フィ
ルタ係数の和が0である2次元FIRフィルタであり、
入力画像信号31に対して空間周波数処理を行ない、注
目画素に対して補正すべき補正量信号32を出力する。
また、ローパスフィルタ22は、フィルタ係数の和が1
かつ各係数が等しい2次元FIRフィルタであり、入力
画像信号31に対して空間周波数処理を行ない、DC成
分信号35を出力する。
【0074】ルックアップテーブル23は、ハイパスフ
ィルタ21から補正量信号32を受け取り、AC成分ゲ
イン信号33を生成し出力するルックアップテーブルで
ある。また、ルックアップテーブル24は、ローパスフ
ィルタ22からDC成分信号35を受け取り、DC成分
ゲイン信号36を生成し出力するルックアップテーブル
である。
【0075】乗算部25は、ルックアップテーブル23
から入力されるAC成分ゲイン信号33およびルックア
ップテーブル24から入力されるDC成分ゲイン信号3
6により、ハイパスフィルタ21から入力される補正量
信号32を増幅調整し、調整補正量信号34として出力
する。
【0076】加算部26は、入力画像信号31と調整補
正量信号34とを加算演算し、空間周波数処理を施した
出力画像信号37を出力する。
【0077】上述の構成において、空間周波数処理部1
2に入力された入力画像信号31は、加算部26とハイ
パスフィルタ21とローパスフィルタ22に入力され
る。ハイパスフィルタ21はフィルタ係数の和が0の2
次元FIRフィルタであるので、このハイパスフィルタ
21によって、入力画像信号31からAC成分のうちの
補正量のみが取り出され、補正量信号32として出力さ
れる。そして、ルックアップテーブル23によって補正
量信号32からAC成分のゲイン調整を行なうためのA
C成分ゲイン信号33が生成され、乗算部25に出力さ
れる。このルックアップテーブル23で行なわれる演算
が、図4(B)に示す同じ空間周波数で異なるAC成分
の入力信号に対応するための補正である。
【0078】一方、ローパスフィルタ22は、入力画像
信号31からDC成分を抽出し、DC成分信号35とし
て出力される。そして、ルックアップテーブル24によ
ってDC成分信号35からDC成分のゲイン調整を行な
うためのDC成分ゲイン信号が生成され、乗算部25に
出力される。このルックアップテーブル24で行なわれ
る演算が、図4(A)に示す同じ空間周波数で異なるD
C成分の入力信号に対応するための補正である。
【0079】ハイパスフィルタ21で得られた補正量信
号32に対し、AC成分の相違による調整量であるAC
成分ゲイン信号33と、DC成分の相違による調整量で
あるDC成分ゲイン信号35とを乗算部25で乗算し、
最終的な調整量を表わす調整補正量信号34を生成す
る。そして、入力画像信号31と調整補正量信号34と
を加算部26で加算し、出力画像信号37を出力する。
【0080】このような構成において、決定すべき処理
係数は、ハイパスフィルタ21の2次元FIRフィルタ
のフィルタ係数、および、ルックアップテーブル23,
ルックアップテーブル24の変換テーブルである。これ
らの値は出力装置の特性に従って決定されるものであ
り、以下、これらの値の決定方式について順次説明して
行く。なお、図4に示したようなDC成分、AC成分の
相違による空間周波数特性の変化を無視できる出力装置
のみが接続されたシステムであれば、ローパスフィルタ
22、ルックアップテーブル23,24、乗算部25は
不要であり、ハイパスフィルタ21の出力を入力画像信
号31に加算部26で直接加算すれば補正を行なうこと
ができる。この場合、以下の説明中、ハイパスフィルタ
21のフィルタ係数のみを求めればよいことになる。も
ちろん、DC成分の相違を考慮しない構成や、AC成分
の相違を考慮しない構成も可能である。
【0081】図6は、空間周波数処理部の第1の例にお
いて用いる処理係数を決定する処理の一例を示すフロー
チャートである。図6に示した空間周波数処理で用いる
処理係数を決定する処理は、画像データ出力工程40、
出力画像の測定工程50、空間周波数処理係数の決定工
程60の3工程からなる。まず、画像データ出力工程4
0において、特定の空間周波数成分からなるテストパタ
ーン画像データを、処理係数を決定したい出力装置で出
力し、その出力画像を作成する。次いで、出力画像測定
工程50において、その出力画像の空間周波数特性を測
定する。最後に、空間周波数処理係数の決定工程60に
おいて、テストパターン画像データの空間周波数成分
と、出力画像測定工程50で測定したテストパターンの
出力画像の空間周波数特性との関係から、出力装置の空
間周波数伝達特性を求め、それを補正するための各空間
周波数処理係数を算出する。
【0082】図6に示す処理係数を決定する処理につい
て具体例を用いながらさらに説明する。以下の説明で
は、具体的な出力装置の例として、入力データの解像度
が10dot/mmのカラープリンタを想定する。
【0083】まず、S41において、テストパターン画
像データのレイアウトを決定する。図7は、空間周波数
処理部の第1の例において用いるテストパターン画像デ
ータのレイアウトの一例を示す説明図である。図中、7
1は基本ACパッチ画像群、72は補助ACパッチ画像
群、73はDCパッチ画像群である。図7に示したテス
トパターン画像データのレイアウトは、基本ACパッチ
画像群71、補助ACパッチ画像群72、DCパッチ画
像群73から構成されている。各パッチ画像群には、複
数のパッチ画像が含まれている。図7では、合計で29
個のパッチ画像が示されている。各パッチ画像のサイズ
は10dot/mmのプリンタで出力した際に20mm
四方となるように、200画素×200画素としてい
る。
【0084】ここで、基本ACパッチ画像群71および
補助ACパッチ画像群72における各パッチ画像は、0
lp/mm以外の空間周波数成分を有するパッチ画像、
すなわち濃淡の変化のあるパッチ画像である。基本AC
パッチ画像群71は、出力装置の基本的な空間周波数伝
達特性を求め、図5に示したハイパスフィルタ21のフ
ィルタ係数を決定するためのものである。基本ACパッ
チ画像群71のパッチ画像には、V1〜V8で示される
垂直方向の縞のパッチ画像と、H1〜H8で示される水
平方向の縞のパッチ画像が設けられる。V1とH1,V
2とH2,・・・,V8とH8はそれぞれ空間周波数が
同じで縞の方向が異なるパッチ画像である。
【0085】補助ACパッチ画像群72は、図5に示し
たルックアップテーブル23,24の変換テーブルの係
数を決定するためのものである。基本ACパッチ画像群
71のパッチ画像と同様に、V2.1〜V2.4で示さ
れるパッチ画像は垂直方向の縞であり、H2.1〜H
2.4で示されるパッチ画像は水平方向の縞である。こ
こでは基本ACパッチ画像群71中のV2,H2のパッ
チを基本として、図4(A)に示すようにDC成分の異
なるパッチ画像をV2.1,V2.2,H2.1,H
2.2にレイアウトする。また、図4(B)に示すよう
にAC成分の異なるパッチ画像としてV2.3,V2.
4.H2.3,H2.4をレイアウトしている。なお、
V2.1とH2.1,・・・,V2.4とH2.4はそ
れぞれ方向が異なるのみでAC成分、DC成分とも同じ
パッチ画像である。
【0086】DCパッチ画像群73における各パッチ画
像は、0lp/mm以外の空間周波数成分を含まないパ
ッチ画像、すなわち濃度変化のない平坦な濃度のパッチ
画像であり、後述するように、基本ACパッチ画像群7
1、補助ACパッチ画像群72の測定値を規格化するた
めのものである。D0〜D255はそれぞれ濃度の異な
るパッチ画像である。
【0087】図7に示したテストパターン画像データの
レイアウトは一例であって、どの位置にどのようなパッ
チ画像が配置されているかがわかれば他のレイアウトで
あってもかまわない。また、それぞれのパッチ画像群が
別々の複数枚のテストパターン画像として形成されるも
のであってもよい。各パッチ画像群に含まれるパッチ画
像の数や特性、大きさ等は任意である。特にこの例では
補助ACパッチ群72は基本ACパッチ群71中のパッ
チ画像V2,H2をもとに作成しているが、他の基本A
Cパッチ群71中のパッチ画像をもとにしたパッチ画像
を追加することによって精度を向上させることが可能で
ある。
【0088】なお、例えば、図7に示したようなテスト
パターン画像データのレイアウトは、予め作成してテス
トパターン保持部5などに記憶させておいてもよい。複
数のテストパターン画像データのレイアウトを記憶させ
ておき、選択して用いるように構成することもできる。
【0089】S42において、例えば、図7に示したよ
うなテストパターン画像データのうちの基本ACパッチ
画像群71および補助ACパッチ画像群72のパッチ画
像の画像データを作成する。上述のように、図7におい
て、基本ACパッチ画像群71の各パッチに付された記
号V1〜V8は垂直方向のライン、H1〜H8は水平方
向のラインを表わしており、記号VまたはHの後ろの数
字は各ラインの幅を画素数で表わしている。図8は、空
間周波数処理部の第1の例において用いる基本ACパッ
チ画像群のパッチ画像の一例の説明図である。図中、B
は黒画素を表わし、Wは白画素を表わしている。図8
(A)はV2のパッチ画像の一部を示しており、幅が2
画素の白と黒の垂直方向のラインが交互に配列されてい
る。また、図8(B)はH3のパッチ画像の一部を示し
ており、幅が3画素の白と黒の水平方向のラインが交互
に配列されている。ここでは、黒画素のデータ値を16
0、白画素のデータ値を96としている。
【0090】次に、図7に示したテストパターン画像デ
ータのうちの補助ACパッチ画像群72について、各パ
ッチ画像V2.1〜V2.4,H2.1〜H2.4の画
像データを作成する。上述のように、基本ACパッチ画
像群71中のV2,H2のパッチを基本として、DC成
分の異なるパッチ画像V2.1,V2.2,H2.1,
H2.2と、AC成分の異なるパッチ画像V2.3,V
2.4.H2.3,H2.4を作成する。
【0091】図9は、空間周波数処理部の第1の例にお
いて用いる基本ACパッチ画像群と補助ACパッチ画像
群の各パッチ画像の特性値の一例の説明図である。図9
には、基本ACパッチ画像群71および補助ACパッチ
画像群72に含まれるパッチ画像について、その空間周
波数、黒画素のデータ値、白画素のデータ値、DC成分
値、AC成分値、信号コントラスト値を示している。空
間周波数は、1mmあたり何本のラインが含まれるかを
示したものであり、V1,H1であれば1画素おきに白
と黒のラインが交互に現われるため、想定しているプリ
ンタの解像度である1mmあたり10dot中に5本の
ラインが含まれることを示している。DC成分値は平均
濃度を示しており、AC成分値は黒画素のデータ値およ
び白がそのデータ値とDC成分値の差分を示している。
なお、濃度は、最も黒の濃度が濃い場合を255、最も
黒の濃度が薄い白部分の場合を0としている。信号コン
トラスト値は後述する。
【0092】図9にも示したように、基本ACパッチ画
像群71の各パッチ画像では、黒画素のデータ値、白画
素のデータ値、DC成分値、AC成分値はすべて同じで
あり、空間周波数のみが異なる。また、補助ACパッチ
画像群72の各パッチ画像では、図9に示すように空間
周波数が一定で、黒画素のデータ値、白画素のデータ値
としてそれぞれの値を有する。
【0093】例えば、図9に示した各パラメータに従っ
て、各パッチ画像の画像データを作成し、作成した各パ
ッチ画像データを例えば図7に示すようなテストパター
ン画像データのレイアウトに従って埋め込む。
【0094】次に、S43において、基本ACパッチ画
像群71および補助ACパッチ画像群72の各パッチ画
像の画像データから特性値を算出する。基本ACパッチ
画像群71および補助ACパッチ画像群72における各
パッチ画像の各画素のデータ値は、例えば基本ACパッ
チ画像群71においては、黒画素値=160,白画素値
=96というように設定した。これは、別の表現をする
と、DC成分値=128,AC成分値=±32と表わす
ことができる。DC成分値,AC成分値で表現した各パ
ッチの設定値は図9に示した。
【0095】ここで、基本ACパッチ画像群71および
補助ACパッチ画像群72の各パッチ画像の画像データ
の特性値として、DC成分値と信号のコントラスト値を
考える。DC成分値は、図9に示した各DC成分値であ
る。信号のコントラスト値は、上述した各AC成分値を
もとに補正を行なう。画像の場合には信号は正弦波とい
うよりも矩形波であるため、実効コントラスト値は正弦
波のときよりも向上する。このことを考慮してコントラ
スト値の補正を行なう。実際の補正は、 信号コントラスト値=AC成分値×(4/3.14) によって計算することができる。このような補正を行な
って求めた各パッチ画像のコントラスト値を図9の信号
コントラスト値の欄に示している。
【0096】S44において、DCパッチ画像群73の
パッチ画像の画像データを作成する。図7において、D
Cパッチ画像群72の各パッチ画像に付された記号D0
〜D255において、記号DはDC成分すなわち0lp
/mmのみの空間周波数成分からなるパッチ画像である
ことを示し、後ろの数字はDC成分のデータ値を表わし
ている。たとえば、D64のパッチ画像は、200画素
×200画素の全画素のデータ値が64である均一なパ
ッチ画像を意味する。
【0097】ここでは、データ値=0からデータ値=2
55までを、ほぼ均等に分割し、9個のパッチ画像を用
意している。各パッチ画像の画像データを作成し、作成
した各パッチ画像の画像データを、例えば図7に示した
ようなテストパターン画像データのレイアウトに従って
埋め込む。これにより、テストパターン画像データが完
成する。完成したテストパターン画像データは、テスト
パターン保持部5に保持される。同一のテストパターン
画像データが、Y,M,C用に3色分用意される。ある
いは1つのテストパターン画像データが3色共通に使用
される。
【0098】画像データ出力工程40の最後として、S
45においてテストパターン画像データを出力装置から
出力させ、テストパターン画像を作成する。テストパタ
ーン画像の出力に際しては、まず出力装置を単色モード
に設定し、テストパターン画像の出力を行なう。例え
ば、Y単色モードに設定されているとき、テストパター
ン保持部5からはY用画像信号としてテストパターン画
像データが出力される。テストパターン保持部5から出
力されたテストパターン画像データは、図2に示す階調
変換部13においてルックアップテーブルを用いて階調
変換処理が施された後、出力装置から出力される。出力
装置では、Y用の階調変換処理が施されたテストパター
ン画像データを受け取り、Y単色モードにてその出力の
画像を出力する。M,Cに対しても同様に、出力装置を
M単色モード、C単色モードに設定しながら、それぞれ
のテストパターン画像を得、計3枚のテストパターン画
像を得る。
【0099】得られたテストパターン画像は例えば図7
と同様のレイアウトの画像である。ただし、各パッチ画
像は、出力装置の特性を反映しており、テストパターン
画像データを忠実に反映した画像とは限らない。以下、
得られた3枚のテストパターン画像のそれぞれに対し
て、出力画像の測定工程50および空間周波数処理係数
の決定工程60を行なう。説明の都合上、そのうちの1
色についてのみ説明するが、3色それぞれについて同様
の処理を行なう。
【0100】出力画像の測定工程50では、テストパタ
ーン画像データを出力装置から出力したテストパターン
画像の測定を行ない、測定結果を解析する。まずS51
において、テストパターン画像中の基本ACパッチ画像
群および補助ACパッチ画像群について、微少領域ごと
に反射率を測定する。反射率の測定には、例えばミクロ
反射計などを用いることができる。図10は、反射率の
測定の具体例の説明図である。図中、81はアパーチ
ャ、82はパッチ画像である。反射率の測定の具体例と
して、図10に示すように、例えば、0.1mm×0.
02mmのアパーチャ81を使用し、アパーチャの長辺
がパッチ画像82中のライン構造と平行になるようにセ
ットする。そして、アパーチャの短辺方向(図10中の
矢印方向)に測定位置を0.02mmづつ移動しながら
各位置における反射光量を測定し、測定結果を得る。こ
の際、補色フィルタを使用して測定するとよい。
【0101】続いてS52において、テストパターン画
像中のDCパッチ画像群の各パッチ画像についても微少
領域ごとに反射率を測定し、平均反射率を求める。この
場合も、例えばミクロ反射計を用いることができる。D
Cパッチ画像群は上述のようにDC成分のみの均一なパ
ッチ画像なので、アパーチャを任意な方向にセットし、
アパーチャの短辺方向に測定位置を移動しながら各位置
における反射光量を各パッチに対して複数点で測定し、
測定結果の平均値を得る。この際、基本ACパッチ画像
群および補助ACパッチ画像群の測定に際してフィルタ
を使用した場合には、ここでも同一のフィルタを使用す
る。
【0102】このようにして得られた測定値に対して解
析を行なう。まずS53において、基本ACパッチ画像
群および補助ACパッチ画像群の各パッチ画像における
測定値を規格化する。図11は、DCパッチ画像群の各
パッチ画像の平均反射率のデータとテストパターン画像
データにおけるDCパッチ画像群の各パッチ画像のデー
タ値との対応関係の一例を示すグラフである。S52で
測定して得られたDCパッチ画像群の各パッチ画像の平
均反射率のデータと、テストパターン画像データにおけ
るDCパッチ画像群の各パッチ画像のデータ値とを対応
づけると、例えば図11に示すような関係が得られる。
まずこの対応関係fdc(x)を近似値により求める。基
本ACパッチ画像群および補助ACパッチ画像群の各パ
ッチ画像に対するミクロ反射計での測定値を、この対応
関係fdc(x)を用いて変換する。これにより、測定結
果を処理演算部1で取り扱うYMC画像信号と同等に扱
うことが可能となる。
【0103】図12は、ACパッチ画像の測定値の規格
化および成形処理による波形の変化の一例の説明図であ
る。基本ACパッチ画像群または補助ACパッチ画像群
のあるパッチ画像に対する測定データ列を図12(A)
に示している。この測定データ列を例えば図11に示す
ように得られた対応関係fdc(x)を用いて出力装置に
依存した画像信号値に変換し、規格化データ列を作成す
る。作成された規格化データ列を図12(B)に示す。
この規格化データ列は、図2において色空間変換部11
から出力されるYMC信号と同等のものである。ここで
はYMC信号は8Bit256階調としているが、これ
に限られるものではない。なお、上述のように、規格化
データ列において値が小さい方が白に近く、値が大きい
方が色濃度が濃くなることを示している。そのため、反
射率の値の大小とは逆になっている。
【0104】次にS54において、S53で規格化した
測定値に対して整形処理を行ない、成形データ列を作成
する。図13は、規格化データ列に対する成形処理の一
例を示すフローチャートである。例えば、図12(B)
に示すような波形の規格化データ列は、上述のように2
0mm四方のパッチ画像を0.02mm間隔で測定した
場合には1000個の測定データからなっている。S9
1において、これら1000個のデータからなる規格化
データ列の中央部から512個のデータを切り出す。次
にS92において、S91で切り出した512個のデー
タを離散フーリエ変換(DFT)処理する。これによ
り、空間周波数成分が算出される。S93において、S
92で算出された空間周波数成分のうち、不要な高周波
成分を除去し、その後、S94において離散フーリエ逆
変換処理する。このような成形処理によって、ノイズな
どによる高調波成分が除去されて、例えば、図12
(C)にしめすような、Sin波形を基本とした整形デ
ータ列が得られる。
【0105】S55において、基本ACパッチ画像群お
よび補助ACパッチ画像群の各パッチ画像に対応する整
形データ列をもとに、それらの特性値としてコントラス
ト値を算出する。図14は、空間周波数処理部の第1の
例における整形データ列に対する特性値の測定手法の一
例の説明図である。図14に示すように、整形データ列
に対して、破線で示したようなウインドウ領域を設定
し、このウインドウ領域内での最大値と最小値を検出
し、(最大値−最小値)を算出する。ウインドウ領域を
移動しながら、(最大値−最小値)を繰り返し算出し、
その平均値をコントラストとする。また、最大値と最大
値の間、あるいは最小値と最小値の間など、特徴点の間
のデータ数を係数することによって周期を求めることが
できる。測定ピッチは0.2mmであったから、0.2
×データ数で周期が求められる。また、周期の逆数を計
算することにより、空間周波数が求められる。ここで、
ウインドウ領域のサイズは、基本ACパッチ画像群およ
び補助ACパッチ画像群の各パッチ画像に含まれる縞状
の線の2〜3本分程度に設定すればよい。
【0106】図15は、空間周波数処理部の第1の例に
おいてテストパターン画像から得られた基本ACパッチ
画像群の各パッチ画像の周期および空間周波数の一例の
説明図、図16は、同じく得られたコントラスト値の一
例を示すグラフである。図15には、上述のようにして
算出された基本ACパッチ画像群の各パッチ画像に含ま
れる縞状の線の周期を長さとデータ数で示すとともに、
算出される空間周波数と、使用したウインドウ領域のサ
イズをデータ数で示している。また、各パッチ画像ごと
に算出された空間周波数とコントラストの関係の一例を
図16に示している。図16において、黒丸はH1〜H
8の各パッチ画像における空間周波数とコントラストの
関係を示し、白丸はV1〜V8の各パッチ画像における
空間周波数とコントラストの関係を示している。
【0107】なお、図15、図16には基本ACパッチ
画像群の各パッチ画像について、周期、空間周波数、コ
ントラスト等を示したが、補助ACパッチ画像群の各パ
ッチ画像についても同様に周期を求めて空間周波数を算
出し、また、コントラストを算出する。
【0108】空間周波数処理係数の決定工程60では、
テストパターン画像データの基本ACパッチ画像群の各
パッチ画像のデータのコントラスト値と、それに対応す
るテストパターン画像のコントラスト値との関係から出
力装置の空間周波数伝達特性を求め、それを補正するた
めの空間周波数処理部12における処理係数を算出す
る。
【0109】S61において、出力装置の空間周波数伝
達特性を算出する。空間周波数伝達特性として各空間周
波数のコントラスト伝達率を考える。出力装置の空間周
波数伝達率は、(出力画像のコントラスト値/入力デー
タのコントラスト値)により求まる。ここで、基本AC
パッチ画像群のうち、記号Vで示した垂直方向の縞から
なるパッチ画像からは、それに直交する水平方向の空間
周波数伝達率が求まり、同様に、記号Hで示した水平方
向の縞からなるパッチ画像からからは、それに直交する
垂直方向の空間周波数伝達率が求まる。なお、空間周波
数伝達率の算出は、基本ACパッチ画像群および補助A
Cパッチ画像群の両者に関して行なう。
【0110】図17は、基本ACパッチ画像群における
算出された空間周波数伝達特性の一例を示すグラフであ
る。この例において、出力画像のコントラスト値は、上
述の図16に示すグラフの値であり、入力データのコン
トラスト値は図9に示す信号コントラスト値である。た
だし、図9に示した信号コントラスト値はDC成分から
の差分で示しているので、示されている値を2倍して
(最大値−最小値)の値に直すか、あるいは出力画像の
コントラスト値を1/2にしてから計算する必要があ
る。
【0111】図17において、黒丸は図16で黒丸で示
した水平方向の縞のパッチ画像におけるコントラストか
ら得られた垂直方向の空間周波数伝達率を表わしてお
り、白丸は図16で白丸で示した垂直方向の縞のパッチ
画像におけるコントラストから得られた水平方向の空間
周波数伝達率を表わしている。
【0112】次にS62において、基本的な空間周波数
伝達特性を決定する。ここで、基本的な空間周波数伝達
特性とは、図4で説明したようなDC成分の違いやAC
成分の違いを考慮しない空間周波数伝達特性のことを指
す。
【0113】図2に示したように、処理演算部1に入力
された画像データは、空間周波数処理部12にて空間周
波数伝達率F1の空間周波数処理を施された後に、出力
部2に送られ、空間周波数伝達率F2である画像形成工
程を経て、出力画像が作成される。したがって、入力さ
れた画像データの有する空間周波数成分をS1,出力画
像の有する空間周波数成分をS2とすると、S2=S1
×F1×F2となる。
【0114】上述のごとく、出力装置によらず同一の鮮
鋭度を得るためには、空間周波数処理部12における空
間周波数伝達率F1は、画像形成工程の空間周波数伝達
率F2を補正するものであればよい。すなわち、空間周
波数処理部12における空間周波数伝達率F1=1/F
2となるように、空間周波数処理部12に設定する処理
係数を設計すればよい。
【0115】図18は、基本ACパッチ画像群の各パッ
チ画像から求められた空間周波数伝達特性に基づいて設
計された空間周波数処理部の第1の例における空間周波
数伝達率の一例を示すグラフである。図18において、
破線は図17に示した出力部2の空間周波数伝達率の逆
数のグラフであり、実線は実際に設計した空間周波数処
理部の空間周波数伝達率のグラフである。例えば、出力
部2の基本ACパッチ画像群の各パッチ画像から求まる
空間周波数伝達特性が図17に示すものであるとき、空
間周波数処理部12の空間周波数伝達率の目標値は、図
18に破線で示すものとなる。このままでは高い空間周
波数帯域においてノイズが極端に強調されてしまう。ノ
イズ成分の強調を抑えるため、解像度10dot/mm
のカラープリンタでは、そのナイキスト周波数である5
lp/mmにおいて伝達率が1になるように設定してい
る。
【0116】このようにして設計された空間周波数処理
部12の空間周波数伝達率を実現するように、S63に
おいて、基本的な空間周波数処理における処理係数を算
出する。空間周波数処理部12として例えば図5に示す
構成を用いる場合、そのうち基本的な空間周波数処理は
ハイパスフィルタ21が行なう。このS63における処
理では、このハイパスフィルタ21のフィルタ係数を決
定する。
【0117】まず、先に基本ACパッチ画像群より求め
た、垂直、水平の2方向の空間周波数伝達率の設計値を
もとに、設計値を2次元面補間し、その逆フーリエ変換
を施す。次に逆フーリエ変換をした結果を総和が1とな
るように規格化することで、目標とする空間周波数伝達
特性のフィルタ係数が算出される。このようなフィルタ
係数の算出方法は種々開発されており、適宜用いればよ
い。ただし、ハイパスフィルタ21は、上述したとおり
補正信号のみを出力するフィルタである。そのため、算
出されたフィルタ係数のうち、中心画素に対する係数か
ら1を減算し、ハイパスフィルタ21のフィルタ係数と
して決定する。
【0118】次にS64において、例えば、図4(B)
に示したような、AC成分による非線形性の補正係数を
算出する。上述したように、ハイパスフィルタ21は画
像信号のコントラストが±40.5である基本ACパッ
チ画像群を基にフィルタ係数を算出した。いま、水平方
向の縞のパッチ画像における空間周波数が2.5lp/
mmの入力画像データに対するハイパスフィルタ21の
応答を考える。
【0119】図9に示すように、テストパターン画像デ
ータにおける記号V2のパッチ画像は、DC成分=12
8、信号コントラスト=±40.5、空間周波数=2.
5lp/mmである。このパッチ画像で算出した出力装
置の空間周波数伝達率をT0とすると、信号コントラス
ト=C1である入力信号に対してハイパスフィルタ21
から出力される補正量信号32のコントラストCh0
は、Ch0=C1×(1/T0−1)となる。
【0120】ここで、信号コントラスト=C1である入
力信号に対する出力装置の空間周波数伝達率をT1とす
ると、本来望まれる補正後の信号のコントラストCw1
は、Cw1=C1×(1/T1−1)となる。したがっ
て、入力信号の信号コントラストがC1である場合に
は、ハイパスフィルタ21から出力される補正量信号3
2に対して増幅処理をする必要があり、その増幅率Ga
in1は、 Gain1=Cw1/Ch0=(1/T1−1)/(1
/T0−1) となる。
【0121】ルックアップテーブル23は、この増幅率
Gain1を得るためのものであり、補正量信号32に
よりルックアップテーブルを参照して、対応する増幅率
Gain1を出力するものである。ルックアップテーブ
ル23の処理係数は、基本ACパッチ画像群の中のV
2、H2パッチ画像、補助ACパッチ画像群中のV2.
3,H2.3,V2.4,H2.4パッチ画像に対応す
る出力装置の空間周波数伝達率を算出し、その算出結果
を用いて決定する。
【0122】具体例として、信号コントラストC0が±
40.5であるV2パッチ画像に対応する空間周波数伝
達率T0が0.8であり、信号コントラストC1が±2
0.5であるV2.3パッチ画像に対応する空間周波数
伝達率T1が0.9、信号コントラストC2が±81で
あるV2.4パッチ画像に対応する空間周波数伝達率T
2が0.7であるとする。このとき、信号コントラスト
=C0,C1,C2である入力信号に対してハイパスフ
ィルタ21から出力される補正量信号32のコントラス
トをCh0,Ch1,Ch2とすると、 Ch0=C0×(1/T0−1)=±10.1 Ch1=C1×(1/T0−1)=±5.1 Ch2=C2×(1/T0−1)=±20.3 となる。またルックアップテーブル23における各々に
対する増幅率をG0,G1,G2とすると、 G0=(1/T0−1)/(1/T0−1)=1 G1=(1/T1−1)/(1/T0−1)=0.44 G2=(1/T2−1)/(1/T0−1)=1.71 となる。
【0123】図19は、補正量信号のコントラストと増
幅率の関係を示すグラフである。上述のようにしてCh
0とG0、Ch1とG1、Ch2とG2の組の値が求め
られた。これらをグラフ上にプロットし、これらの点を
補間することにより、図19に示すようなグラフが得ら
れる。このグラフと同等の変換テーブルを作成する。同
様に、H2、H2.3、H2.4パッチ画像を用いて変
換テーブルを作成し、両者の平均をルックアップテーブ
ル23の係数とすればよい。
【0124】次にS65において、例えば、図4(A)
に示したような、DC成分による非線形性の補正係数を
算出する。ルックアップテーブル23の処理係数算出時
と同様に、ハイパスフィルタ21の応答を考える。具体
例として、V2パッチ画像(DC成分=123,データ
コントラスト=±40.5、空間周波数=2.5lp/
mm)で算出した出力装置の空間周波数伝達率をT0と
すると、データコントラスト=C0である入力信号に対
してハイパスフィルタ21から出力される補正量信号3
2のコントラストCh0は、 Ch0=C1×(1/T0−1) となる。
【0125】ここで、DC成分=d1である入力信号に
対する出力装置の空間周波数伝達率をT’1とすると、
本来望まれる補正後の信号のコントラストCw’1は、 Cw’1=C0×(1/T’1−1) となる。したがって、入力信号のDC成分=d1である
場合には、ハイパスフィルタ21から出力される補正量
信号32に対して増幅処理をする必要があり、その増幅
率Gain2は、 Gain2=Cw’1/Ch0=(1/T’1−1)/
(1/T0−1) となる。
【0126】ルックアップテーブル24は、この増幅率
Gain2を得るためのものであり、入力であるDC成
分信号35によりルックアップテーブルを参照して対応
する増幅率Gain2を出力するものである。ルックア
ップテーブル24の処理係数は、基本ACパッチ画像群
71中のV2,H2パッチ画像、補助ACパッチ画像群
73中のV2.1,H2.1,V2.2,H2.2パッ
チ画像に対応する出力装置の空間周波数伝達率の算出結
果を用いて決定する。
【0127】具体例として、DC成分d0が128であ
るV2パッチ画像に対応する空間周波数伝達率T0が
0.8であり、DC成分d1が64であるV2.1パッ
チ画像に対応する空間周波数伝達率T1が0.7であ
り、DC成分d2が192であるV2.2パッチ画像に
対応する空間周波数伝達率T2が0.9であるとする。
DC成分=d0,d1,d2である入力信号に対するル
ックアップテーブル24における各々に対応する増幅率
をG’0,G’1,G’2,とすると、 G’0=(1/T0−1)/(1/T0−1)=1 G’1=(1/T’1−1)/(1/T0−1)=1.
71 G’2=(1/T’2−1)/(1/T0−1)=0.
44 となる。
【0128】図20は、DC成分信号値と増幅率の関係
を示すグラフである。上述のようにしてd0とG’0、
d1とG’1、d2とG’2の組の値が求められた。こ
れらをグラフ上にプロットし、これらの点を補間するこ
とにより、図20に示すようなグラフが得られる。この
グラフと同等の変換テーブルを作成する。同様に、H
2、H2.1、H2.2パッチ画像を用いて変換テーブ
ルを作成し、両者の平均をルックアップテーブル24の
係数とすればよい。
【0129】以上により、ハイパスフィルタ21のフィ
ルタ係数、ルックアップテーブル23および24の係数
が得られた。これらの係数をそれぞれ設定し、空間周波
数処理部12で空間周波数処理を行なう。空間周波数処
理部12では、出力部2に応じて設定された処理係数に
従って空間周波数処理を行なうことにより、出力部2の
特性によらない空間周波数特性を有する出力画像を得る
ことができる。
【0130】上述のテストパターン画像データの基本A
Cパッチ画像群および補助ACパッチ画像群中の各パッ
チ画像に含まれる空間周波数成分は、各々単一空間周波
数成分とその高調波成分であった。しかしこれに限ら
ず、各パッチ画像に含まれる空間周波数成分は各々複数
の空間周波数成分であってもよい。図21は、ACパッ
チ画像群のパッチ画像の別の例の説明図である。図21
(A)に示すパッチ画像の例は、黒画素=160,白画
素=96が横方向に各々2画素づつ繰り返される縦縞の
パターンである。また、図21(B)に示すパッチ画像
の例は、黒画素=160,白画素=96が横方向に各々
3画素づつ繰り返される縦縞のパターンである。例え
ば、この図21(A)に示すパッチ画像のパターンと図
21(B)に示すパッチ画像のパターンとを合成し、図
21(C)に示すようなパターンをテストパターン画像
データのパッチ画像として用いることもできる。この場
合、図6のS54において説明したACパッチ規格化測
定値の整形処理において、図13のS93で不要な高周
波成分を除去する際に、空間周波数データをDC成分と
合成前の各々の画像データパターンに対応した空間周波
数周波数成分に分解し、各々に対してS94で離散フー
リエ逆変換を行なうことにより、同様に空間周波数処理
のための処理係数を算出することができる。
【0131】また、上述の例では補助ACパッチ画像と
してV2,H2パッチ画像と同じ空間周波数のパッチ画
像のみを用意したが、これに限らず、種々の空間周波数
に対応する補助ACパッチ画像を用意してもよい。この
とき、図19、図20に示したような変換テーブルは空
間周波数ごとに得られることになる。ルックアップテー
ブル23を参照する際には、それぞれ、補正量信号32
のコントラストとともに空間周波数を用いて、また、ル
ックアップテーブル24を参照する際にはDC成分信号
35とともにAC成分の空間周波数を用いて、それぞれ
参照するように構成すればよい。この場合、空間周波数
の違いによるAC成分、DC成分による補正量の違いを
補正することが可能となる。
【0132】図22は、空間周波数処理部の構成の第2
の例を示すブロック図である。図中、111は基本補正
部、112は補助補正部、113は増幅率決定部、11
4は乗算部、115は加算部、121は121は入力画
像信号、122は基本補正信号、123は補助補正基本
信号、124は補助補正量増幅率信号、125は補助補
正信号、126は出力画像信号である。
【0133】基本補正部111および補助補正部112
は、入力画像信号121の空間周波数特性を変更するた
めのものである。基本補正部111および補助補正部1
12としては、例えば2次元FIRフィルタなどのデジ
タルフィルタを用いることができる。デジタルフィルタ
を用いることにより、再現性の高い処理系の設計が容易
になる。また、既存の専用チップを用いることにより高
速な処理を安価で実現できる。また、FIRフィルタに
することにより、入力画像信号121に対して処理系を
容易に安定化することができる。基本補正部111は、
例えばフィルタ係数の和が1である2次元フィルタとす
ることができ、入力画像信号121に対して空間周波数
処理を行ない、基本補正信号122を出力する。補助補
正部112は、例えばフィルタ係数の和が0である2次
元フィルタとすることができ、入力画像信号121に対
して空間周波数処理を行ない、補助補正基本信号123
を出力する。
【0134】増幅率決定部113は、入力画像信号12
1から補助補正基本信号123の増幅率を決定し、補助
補正量増幅率信号124として出力する。詳しい内部動
作については後述する。
【0135】乗算部114は、増幅率決定部113より
入力される補助補正量増幅率信号124により、補助補
正部112から入力される補助補正基本信号123を増
幅調整し、補助補正信号125として出力する。
【0136】加算部115は、基本補正信号122と補
助補正信号125とを加算演算し、空間周波数処理を施
した出力画像信号126を出力する。
【0137】上述の構成において、空間周波数処理部1
2に入力された入力画像信号121は、基本補正部11
1と補助補正部112と増幅率決定部113に入力され
る。基本補正部111は、入力画像信号121に対して
基本的な補正を施し、基本補正信号122として加算部
115に出力する。
【0138】一方、補助補正部112は、入力画像信号
121より基本補正部111を用いた補正の過不足分を
調整するための予備信号である補助補正信号基本信号1
23を算出し、乗算部114に出力する。乗算部114
で補助補正基本信号123は、入力画像信号121より
増幅率決定部113において算出された補助補正量増幅
率信号124に基づき増幅調整され、補助補正信号12
5として加算部115に出力される。そして、基本補正
信号122と補助補正信号125を加算部115で加算
し、出力画像信号126を出力する。
【0139】この補助補正部112と増幅率決定部11
3と乗算部114で行なわれる演算が、上述の図4で説
明した同じ空間周波数で異なるDC成分および/または
AC成分の入力に対応するための補正である。
【0140】図23は、増幅率決定部の構成の一例を示
すブロック図である。図中、131はAC成分抽出器、
132はDC成分抽出器、133は2次元ルックアップ
テーブル、134はAC成分信号、135はDC成分信
号である。AC成分抽出器131は、注目画素周辺の局
所的なAC成分を抽出するためのもので、入力画像信号
121に対して、例えば注目画素を中心に11×11の
領域の最大値と最小値の差を算出し、AC成分信号13
4として出力する。AC成分抽出器131を設けること
により、異なるAC成分を持つ入力画像信号121に対
して効率よく対応することができる。
【0141】DC成分抽出器132は、注目画素周辺の
局所的なDC成分を抽出するためのもので、入力画像信
号121に対して、例えば注目画素を中心に11×11
の領域を平均値を算出し、DC成分信号135として出
力する。DC成分抽出器132を設けることにより、異
なるDC成分を持つ入力画像121に対して効率よく対
応することができる。
【0142】2次元ルックアップテーブル133は、A
C成分抽出器131から入力されるAC成分信号134
と、DC成分抽出器132から入力されるDC成分信号
135を受け取り、補助補正量増幅率信号124を生成
し出力する。2次元ルックアップテーブル133を用い
ることにより、入力信号に応じた任意の出力を得ること
ができる。また、2次元のルックアップテーブルとする
ことにより、入力のAC成分信号とDC成分信号の任意
の組合せに柔軟に応じた出力信号を得ることができる。
【0143】このような構成において、決定すべき処理
係数は、基本補正部111と補助補正部112の例えば
2次元FIRフィルタのフィルタ係数、および、2次元
ルックアップテーブル133の変換テーブルである。こ
れらの値は出力装置の特性に従って決定されるものであ
り、以下、これらの値の決定方式について順次説明して
いく。なお、図4に示したようなDC成分、AC成分の
相違による空間周波数特性の変化を無視できる出力装置
のみが接続されたシステムであれば、補助補正部11
2、増幅率決定部113、乗算部114、加算部115
は不要であり、基本補正部111の出力を直接出力画像
信号とすることができる。またこの場合は、補助補正部
112のフィルタ係数と増幅率決定部113内の2次元
ルックアップテーブル133の変換テーブルのいずれ
か、または両方の係数を全て0にしてもよい。この場
合、以下の説明中、基本補正部111のフィルタ係数の
みを求めればよいことになる。もちろん、AC成分の相
違を考慮しない構成や、AC成分の相違を考慮しない構
成も可能である。
【0144】図24は、空間周波数処理部の第2の例に
おいて用いる処理係数を決定する処理の一例を示すフロ
ーチャートである。図24に示すフローチャートの概略
は上述の図6に示す流れとほぼ同様である。図24にお
ける画像データ出力工程140は図6の画像データ出力
工程40に対応し、同様に出力画像の測定工程150は
出力画像の測定工程50に対応し、空間周波数処理係数
の決定工程160は空間周波数処理係数の決定工程60
に対応する。図6に示す空間周波数処理部12の処理と
重複する部分もあるが、以下に空間周波数処理部12の
第2の例における処理係数の決定処理の流れを順に説明
して行く。なお、以下の説明では、具体的な出力装置の
例として、入力データの解像度が10dot/mmの場
合を想定する。
【0145】まず、S141において、テストパターン
画像データのレイアウトを決定する。図25は、空間周
波数処理部の第2の例において用いるテストパターン画
像データのレイアウトの一例を示す説明図である。図
中、171はACパッチ画像群、172はDCパッチ画
像群である。図25に示したテストパターン画像のレイ
アウトは、ACパッチ画像群171、DCパッチ画像群
172から構成されている。各パッチ画像群には、複数
のパッチ画像群が含まれている。図25では、合計で8
1個のパッチ画像が示されている。各パッチ画像のサイ
ズは10dot/mmの解像度のプリンタで出力した際
に20mm四方となるように、200画像×200画素
としている。
【0146】ここで、ACパッチ画像群171における
各パッチ画像は、0lp/mm以外の空間周波数成分を
有するパッチ画像、すなわち濃淡の変化のあるパッチ画
像である。ACパッチ画像群171は、出力装置の空間
周波数伝達特性を求めるためのものである。ACパッチ
画像群171を用いて求めた出力装置の空間周波数伝達
特性に基づき、図22に示した基本補正部111および
補助補正部112のフィルタ係数と図23に示した2次
元ルックアップテーブル133の変換テーブルを決定す
る。ACパッチ画像群171のパッチ画像には、V1.
1〜V9.8で示される垂直方向の縞のパッチ画像と、
H1.1〜H9.8で示される水平方向の縞のパッチ画
像が設けられる。各パッチ画像を示す記号のうち、Vは
垂直方向の縞、Hは水平方向の縞を表わしている。Vま
たはHの後ろの2つの数字は、1番目の数字は各パッチ
画像に含まれているAC成分とDC成分の組合せ条件を
示す通し番号で、2番目の数字は各パッチ画像の濃淡の
空間周波数を表わす通し番号である。すなわち、H1.
1〜H1.8はAC成分とDC成分が同じで濃淡の空間
周波数のみが異なるパッチ画像である。H2.1〜H
2.8・・・、V9.1〜V9.8も各々同様である。
また、V1.1とH1.1・・・、V9.8とH9.8
はそれぞれAC成分とDC成分と濃淡の空間周波数が同
じで、縞の方向のみが異なるパッチである。
【0147】DCパッチ画像群172における各パッチ
画像は、0lp/mm以外の空間周波数成分を含まない
パッチ画像、すなわち濃度変化のない平坦な濃度のパッ
チ画像であり、後述するように、ACパッチ画像群17
1の測定値を規格化するするためのものである。D0〜
D255はそれぞれ濃度の異なるパッチである。
【0148】図25に示したテストパターン画像データ
のレイアウトは一例であって、どの位置にどのようなパ
ッチ画像が配置されているかがわかれば他のレイアウト
であってもかまわない。また、それぞれのパッチ画像群
が別々の複数枚のテストパターン画像として形成される
ものであってもよい。各パッチ画像群に含まれるパッチ
画像群の数や特性、大きさ等は任意である。特にこの例
では、9種類のAC成分/DC成分の組合せを持つAC
パッチ画像を用いているが、ACパッチ画像を追加する
ことにより精度を向上させることが可能である。
【0149】なお、例えば、図25に示したようなテス
トパターン画像データのレイアウトは、あらかじめ作成
してテストパターン保持部5などに記憶させておいても
よい。複数のテストパターン画像データのレイアウトを
記憶させておき、選択して用いるように構成することも
できる。テストパターン画像データをテストパターン保
持部5に記憶させておくことにより、テストパターン画
像データのレイアウトは1度行なえばよいことになり、
2回目以降にテストパターン画像を出力する際の高速化
を図ることができる。これにより、画像データ出力工程
140、出力画像の測定工程150、空間周波数処理係
数の決定工程160の一連の作業時間を短縮することが
でき、画像出力装置の補正を簡単に行なうことができる
ようになる。
【0150】S142において、例えば、図25に示し
たようなテストパターン画像データのうちACパッチ画
像群171の画像データを作成する。上述のように図2
5において、ACパッチ画像群171の各パッチに付与
された記号V1.1〜V1.8、V2.1〜V1.8・
・・V9.1〜V9.8は垂直方向のライン、H1.1
〜H1.8、H2.1〜H1.8、・・・、H9.1〜
H9.8は水平方向のラインを表わしており、Vまたは
Hの後ろの数字はAC成分/DC成分の組合せ条件の種
類と各ラインの幅を画素数で表わしている。これらの各
パッチ画像は、上述の空間周波数処理部の第1の例にお
いて説明した図8に示す例と同様に構成することができ
る。なお、図8(A)はV1.2のパッチ画像の1部、
図8(B)はH1.3のパッチ画像の一部に相当する。
ここでは、黒画素のデータ値を160、白画素のデータ
値を96としている。もちろん、図21に示したような
複数の空間周波数成分が含まれるパッチを使用してもよ
い。
【0151】図26、図27は、空間周波数処理部の第
2の例において用いるAC画像群の各パッチ画像の特性
値の一例である。図26、図27には、ACパッチ画像
群171について、その空間周波数、黒画素のデータ
値、白画素のデータ値、信号コントラスト値を示してい
る。空間周波数は、1mmあたり何本のラインが含まれ
るかを示したものであり、単位はlp/mmで示してい
る。V1.1、H1.1であれば1画素おきに白と黒の
ラインが交互に現れるため、想定しているプリンタの解
像度である1mmあたり10dot中に5本のラインが
含まれていることを示している。DC成分値は平均濃度
を示しており、AC成分値は黒画素のデータ値および白
画素のデータ値とDC成分値の差分を示している。な
お、濃度は最も黒の濃度が濃い場合を255、最も黒の
濃度が薄い白部分の場合を0としている。信号コントラ
スト値は後述する。
【0152】例えば、図26、図27に示した各パラメ
ータに従って、ACパッチ画像群171の各パッチ画像
の画像データを作成し、作成した各パッチ画像データを
例えば図25に示すようなテストパターン画像データの
レイアウトに従って、埋め込む。
【0153】次に、S143において、ACパッチ画像
群171の各パッチ画像の画像データから特性値を算出
する。ACパッチ画像群171における各パッチ画像の
各画素のデータ値は、例えばV1.1においては、黒画
素値=160、白画素値=96というように設定した。
これは、別の表現をすると、DC成分値=123、AC
成分値=±32と表わすことができる。DC成分値、A
C成分値で表現したパッチの設定値は図26、図27に
示した。
【0154】ここで、ACパッチ画像群171の各パッ
チ画像の画像データの特性値として、DC成分値と信号
のコントラスト値を考える。DC成分値は、図26、図
27に示した各DC成分値である。信号のコントラスト
値は、上述した各AC成分値をもとに補正を行なう。画
像の場合には信号は正弦波というよりも矩形波であるた
め、実効コントラスト値は正弦波のときよりも向上す
る。このことを考慮してコントラスト値の補正を行な
う。実際の補正は、 信号コントラスト値=AC成分値×(4/3.14) によって計算することができる。このような補正を行な
って決めた各パッチ画像のコントラスト値を図26、図
27の信号コントラスト値の欄に示している。
【0155】S144において、DCパッチ画像群17
2のパッチ画像の画像データを作成する。図25におい
て、DCパッチ画像群172の各パッチ画像に付された
記号D0〜D255において、記号DはDC成分すなわ
ち0lp/mmのみの空間周波数成分からなるパッチ画
像であることを示し、後ろの数字はDC成分のデータ値
を表わしている。例えば、DC64のパッチ画像は、2
00画素×200画素の全画素のデータ値が64である
均一なパッチ画像を意味する。
【0156】ここでは、データ値=0からデータ値=2
55までを、ほぼ均等に分割し、9個のパッチ画像を用
意している。各パッチ画像の画像データを作成し、作成
した各パッチ画像のデータを、例えば図25に示したよ
うなテストパターン画像データのレイアウトにしたがっ
て埋め込む。これにより、テストパターン画像データが
完成する。完成したテストパターン画像データは、テス
トパターン保持部5により保持される。カラープリンタ
では、このような同一のテストパターン画像データが、
Y、M、C用に3色分、さらにはK用にもう1色分用意
される。あるいは1つのテストパターン画像データが3
色あるいは4色共通に使用される。
【0157】画像データ出力工程140の最後として、
S145においてテストパターン画像データを出力装置
から出力させ、テストパターン画像を作成する。テスト
パターン画像の出力に際しては、まず出力装置を単色モ
ードに設定し、テストパターン画像の出力を行なう。例
えば、Y単色モードに設定されているとき、テストパタ
ーン保持部5からはY用画像信号としてテストパターン
画像データが出力される。テストパターン保持部5から
出力されたテストパターン画像データは、図2に示す階
調変換部13においてルックアップテーブルを用いて階
調変換処理が施された後、出力装置から出力される。出
力装置では、Y用の階調変換処理が施されたテストパタ
ーン画像データを受け取り、Y単色モードにてその出力
の画像を出力する。M、Cに対しても同様に、出力装置
をM単色モード、C単色モードに設定しながら、それぞ
れのテストパターン画像を得、計3枚のテストパターン
画像を得る。
【0158】得られたテストパターン画像は、例えば図
25と同様のレイアウトの画像である。ただし、各パッ
チ画像は、出力装置の特性を反映しており、テストパタ
ーン画像データを忠実に反映した画像とは限らない。以
下、得られた3枚のテストパターン画像のそれぞれに対
して、出力画像の測定工程150および空間周波数処理
係数の決定工程160を行なう。説明の都合上、そのう
ちの1色についてのみ説明するが、3色それぞれについ
て同様の処理を行なう。
【0159】出力画像の測定工程150では、テストパ
ターン画像データを出力装置から出力したテストパター
ン画像の測定を行ない、測定結果を解析する。まずS1
51において、テストパターン画像中のACパッチ画像
群について、微小領域ごとに反射率を測定する。反射率
の測定には、例えばデジタルカメラなどを用いることが
できる。デジタルカメラを用いた場合は同時に広い領域
の反射率の測定が可能である。図28は、反射率の測定
の別の具体例の説明図である。図中、181はデジタル
カメラ、182はパッチ画像である。例えば、テストパ
ターン画像の20mm四方を1000画素×1000画
素の画像データとして取り込めるようにデジタルカメラ
181の位置を調整して、テストパターン画像の撮像を
行なう。これは、テストパターン画像の反射率を0.0
2mm間隔で測定していることと等価である。この際、
撮像を行なうときに、デジタルカメラの軸に対して、テ
ストパターン画像が傾かないようにする。また、補色フ
ィルタを使用して撮像するとよい。もちろん、図10に
示したようなアパーチャ81による走査を行なう方式を
用いたり、ラインタイプの撮像素子で走査してもよい。
また、図28に示す構成を上述の空間周波数処理部の第
1の例において用いることもできる。
【0160】続いてS152において、テストパターン
画像中のDCパッチ画像群の各パッチ画像についても微
小領域ごとに反射率を測定し、平均反射率を求める。こ
の場合も、例えば図28に示すようにデジタルカメラ1
81を用いたり、図10に示すような走査方式を用いる
ことができる。DCパッチ画像群は上述のようにDC成
分のみの均一なパッチ画像なので、DCパッチ画像を撮
像し、撮像した測定データ画像の平均値を得る。この
際、ACパッチ画像群の測定に際してフィルタを使用し
た場合には、ここでも同一のフィルタを使用する。
【0161】このようにして得られた測定値に対して解
析を行なう。まずS153において、ACパッチ画像群
の各パッチ画像における測定値を規格化する。上述の空
間周波数処理部の第1の例と同様に、S152で測定し
て得られたDCパッチ画像群の各パッチ画像の平均反射
率のデータと、テストパターン画像データにおけるDC
パッチ画像群の各パッチ画像のデータ値とを対応づける
と、例えば図11に示すような関係が得られる。まずこ
の対応関係fdc(x)を近似値により求める。ACパッ
チ画像群の各パッチ画像に対するデジタルカメラ181
による測定値を、この対応関係fdc(x)を用いて変換
する。これにより、測定結果を処理演算部1で取り扱う
YMC画像信号と同等に扱うことが可能となる。
【0162】図29は、空間周波数処理部の第2の例に
おいて測定された測定データ列の並び方向の説明図であ
る。測定データ列は、水平方向の縞のACパッチ画像に
対する測定データ画像の場合は、図29(A)に示すよ
うに垂直方向の断面の測定データ列であり、同様に垂直
方向の縞のACパッチ画像に対する測定データ画像の場
合は、図29(B)に示すように水平方向の断面の測定
データ列である。ACパッチ画像に対する測定データ画
像の断面の測定データ列は、例えば上述した図12
(A)に示すようになる。測定データ画像を例えば図1
1に示すように得られた対応関係fdc(x)を用いて出
力装置に依存した画像信号値に変換して、規格化データ
画像を作成する。規格化データ画像の断面の規格化デー
タ列は、例えば図12(B)に示すようになる。断面の
方向は、図29に示すもので、測定データ画像に対する
ものと同様である。この規格化データ画像は、図2にお
いて色空間変換部11から出力されるYMC信号と同等
のものである。ここではYMC信号は8bit256階
調としているが、これに限られるものではない。なお、
上述のように、規格化データ画像において値が小さい方
が白に近く、値が大きい方が色濃度が濃くなることを示
している。そのため、反射率の値の大小とは逆になって
いる。
【0163】次にS154において、S153で規格化
した測定データ画像に対して整形処理を行ない、整形デ
ータ画像を作成する。この処理は、空間周波数処理部の
第1の例における図13に示した処理と基本的に同じで
ある。ここでは、図28に示したようにデジタルカメラ
181によって上述のように20mm四方のパッチ画像
を0.02mm間隔で測定するものとし、2次元の処理
を行なう場合について図13を用いて説明する。この場
合には、規格化画像データは、例えば1000画素×1
000画素の測定データからなっている。図13のS9
1において、これら1000画素×1000画素のデー
タからなる規格化データ画像の中央部から512画素×
512画素のデータを切り出す。次にS92において、
S91で切り出した512画素×512画素のデータを
2次元離散フーリエ変換(2D−DFT)処理する。こ
れにより、空間周波数成分が算出される。S93におい
て、S92で算出された空間周波数成分のうち、不要な
高周波成分を除去し、その後、S94において2次元離
散フーリエ逆変換処理(2D−IDFT)する。このよ
うな整形処理によって、ノイズおよび高周波成分が除去
されて、例えば、図12(C)に示すような、断面にお
いてSin波形を基本とした整形データ列を持つ整形デ
ータ画像が得られる。ここで、断面の方向は図29に示
すもので、測定データ画像に対するものと同様である。
【0164】S155において、ACパッチ画像群に対
応する整形データ画像をもとに、それらの特性値として
コントラスト値を算出する。図30は、空間周波数処理
部の第2の例における整形データ画像に対する特性値の
算出手法の一例の説明図である。まず、整形データ画像
より、図30(A)に示すように縞と直交する方向に沿
って整形データ列を取り出す。整形データ列は複数取り
出すことで特性値の算出精度を上げることができる。図
30(A)では、整形データ列として、1個の整形デー
タ画像から6本の整形データ列を取り出している。整形
データ列は、上述した図12(C)に示すようなSin
波形を基本としたデータ列である。図30(B)に示す
ように、1本の整形データ列に対して、破線で示したよ
うなウインドウ領域を設定し、このウインドウ領域内で
の最大値と最小値を検出し、(最大値−最小値)を算出
する。ウインドウ領域を移動しながら、(最大値−最小
値)を繰り返し算出する。1個の整形データ画像から取
り出した、全ての整形データ列につて繰り返し算出した
(最大値−最小値)の平均値をコントラストとする。整
形データ列からは、極大値と極大値の間、あるいは極小
値と極小値の間など、特徴の間のデータ数を計数するこ
とによって周期を求めることができる。測定ピッチは、
0.02mmであったから、0.02mm×データ数で
周期が求められる。また、周期の逆数を計算することに
より、空間周波数が求められる。ここで、ウインドウ領
域のサイズは、ACパッチ画像群の各パッチ画像に含ま
れる縞状の線の2〜3本分程度に設定すればよい。
【0165】図31は、空間周波数処理部の第2の例に
おいてテストパターン画像から得られたACパッチ画像
のうちV1.1〜V1.8およびH1.1〜H1.8の
各パッチ画像の周期および空間周波数の一例の説明図、
図32は、同じく得られたコントラスト値の一例を示す
グラフである。図31には、上述のようにして算出され
たACパッチ画像群の各パッチ画像に含まれる縞状の線
の周期を長さとデータ数で示すとともに、算出される空
間周波数と、使用したウインドウ領域のサイズをデータ
数で示している。また、各パッチ画像ごとに算出された
空間周波数とコントラストの関係の一例を図32に示し
ている。図32において、黒丸はH1.1〜H1.8の
各パッチ画像における空間周波数とコントラストの関係
を示し、白丸はV1.1〜V1.8の各パッチ画像にお
ける空間周波数とコントラストの関係を示している。
【0166】図31、図32にはACパッチ画像群のう
ちV1.1〜V1.8およびH1.1〜H1.8の各パ
ッチについて、周期、空間周波数、コントラスト等を示
したが、ACパッチ画像群中の他の各パッチ画像につい
ても同様にコントラストを算出する。
【0167】空間周波数処理係数の決定工程160で
は、テストパターン画像データのACパッチ画像群の各
パッチ画像のデータのコントラスト値と、それに対応す
るテストパターン画像のコントラスト値との関係から出
力装置の空間周波数伝達特性を求め、それを補正するた
めの空間周波数処理部12における処理係数を算出す
る。
【0168】S161において、出力装置の入出力対応
特性を算出する。上述のように、出力装置の空間周波数
伝達特性を求めて補正処理系の目標空間周波数伝達特性
を決定してもよいが、ここでは、出力装置の入出力コン
トラスト特性から補正処理系の目標空間周波数伝達特性
を決定する例を示す。
【0169】図33は、出力装置における入出力コント
ラストの関係の一例を示すグラフである。例えばDCお
よび空間周波数を固定し、コントラストを示すAC成分
について、その入出力コントラストの対応づけを考え
る。例えば、ACパッチ画像群中から、水平方向の縞を
持ち、DC=128で濃淡の空間周波数=5lp/mm
について、ACパッチ画像H1.1(入力信号コントラ
スト値=±40.5)、H2.1(入力信号コントラス
ト値=±20.4)、H3.1(入力信号コントラスト
値=±81.5)を用いて行なうと、例として図33に
示す対応関係fou t-in(X)が得られる。このような対
応関係fout-in(X)を、各DC(=64,128,1
92)および各空間周波数(=5,2.5,1.25,
0.625)の組み合わせごとに求める。
【0170】次にS162において、各AC成分とDC
成分の組合せ条件における、出力装置の空間周波数伝達
特性を補正する目標空間周波数伝達特性を決定する。図
33に示すようなDCおよび空間周波数を特定したとき
の入出力コントラストの対応関係fout-in(X)から、
ACパッチ画像群中に含まれる9通りの各々のAC成分
とDC成分の組合せ条件下での目標空間周波数伝達特性
を算出する。
【0171】図2に示したように、処理演算部1に入力
された画像データは、空間周波数処理部12にて空間周
波数伝達率F1の空間周波数処理を施された後に、出力
部2に送られ、空間周波数伝達率F2である画像形成工
程を経て、出力画像が作成される。したがって、入力さ
れた画像データの有する空間周波数成分をS1、出力画
像の有する空間周波数成分をS2とすると、S2=S1
×F1×F2となる。
【0172】上述のごとく、出力装置によらず同一の鮮
鋭度を得るためには、空間周波数処理部12における空
間周波数伝達率F1は、画像形成工程の空間周波数伝達
率F2を補正するものであればよい。すなわち、空間周
波数処理部12における空間周波数伝達率F1=1/F
2となるように、空間周波数処理部12に設定する処理
係数を設計すればよい。
【0173】入出力コントラストの対応関係f
out-in(X)を用いると、例えば出力コントラスト±4
0.5を得るために必要な入力コントラスト値を求める
ことができる。ここで求まる入力コントラスト値を±D
1 とする。ACパッチ画像H1.1はDC=128、信
号コントラスト値=±40.5、空間周波数=5lp/
mmのパッチ画像なので、ACパッチ画像を出力装置の
特性の影響を受けずに出力するのには、AC成分をあら
かじめD1 /40.5倍しておけばよい。この時のD1
/40.5がDC=128、入力コントラスト=±4
0.5、空間周波数=5lp/mmにおける補正系の目
標空間周波数伝達特性である。同様にして、DC=12
8、空間周波数=2.5lp/mm、1.25lp/m
m、0.625lp/mmについても、それぞれの対応
関係fout-in(X)から信号コントラスト値が±40.
5の時の入力信号コントラスト値D2 〜D4 を求める。
【0174】図34は、基本ACパッチ画像群の各パッ
チ画像から求められた空間周波数伝達特性に基づいて設
計された空間周波数処理部の第2の例における空間周波
数伝達率の一例を示すグラフである。上述の手順に従っ
て求めた、DC=128、入力コントラスト値=±4
0.5におけるDn /40.5の値を伝達率とし、空間
周波数と対応づけてグラフ化すると、例えば図34の破
線で示すようになる。これが垂直方向の目標周波数伝達
特性である。このままでは高い空間周波数帯域において
ノイズが極端に強調されてしまう。ノイズ成分の強調を
抑えるため、解像度10dot/mmのカラープリンタ
では、そのナイキスト周波数である5lp/mmにおい
て伝達率が0になるように設定している。このようにし
て実際に設計した補正系の空間周波数伝達特性のグラフ
を図34において実線で示している。
【0175】DC=128、入力コントラスト値=±4
0.5における垂直方向の目標空間周波数伝達特性の設
計値の求め方について説明した。同様にして、入力コン
トラスト値=±20.4、±81.5の場合についても
目標空間周波数伝達特性の設計値を算出する。また、同
様に水平方向の目標空間周波数伝達特性の設計値を算出
する。さらに、DC=64、192についても、各入力
コントラスト値について図34に示すような補正系の空
間周波数伝達特性を算出する。図35は、空間周波数処
理部の第2の例において算出された垂直方向の目標空間
周波数伝達特性の一例を示すグラフである。図中の各線
は、特定のAC成分とDC成分の組合せ条件下での目標
空間周波数伝達特性の設計値を表わしている。このよう
な処理を、垂直方向および水平方向についてそれぞれ行
なう。
【0176】上述の例において、図33に示すようなf
out-in(X)から求めた入力コントラスト値を用いると
き、DC成分の値が大きい場合や小さい場合に入力コン
トラスト値が大きいと、画像信号の最大値が非常に大き
な値となったり、あるいはマイナスの値となる場合が発
生する。一般に、出力部2で受け付ける入力信号の値は
制限されている。例えば、8ビット入力のプリンタの場
合には、入力信号値は0以上255以下の整数値に限ら
れており、それ以外の入力信号値を出力部2に入力する
ことはできない。入力信号がこのような範囲を越えたあ
るいは下回った値を含む場合、一般のプリンタなどでは
入力する前に不適当な値を取り除く処理が行なわれてい
る。広く利用されている処理の例として、例えば打ち切
り処理がある。打ち切り処理を行なうと、入力信号の値
が255を越える場合には255とされ、マイナスの場
合には0とされる。
【0177】図36は、入力信号値が制限範囲を越える
場合の画像の出力特性の説明図、図37は、入力信号値
が制限範囲を下回る場合の画像の出力特性の説明図であ
る。ここでは、出力部2における入力信号値の制限範囲
が0〜255であるものとして示している。例えば図3
6(A)に示すようにDC成分および入力コントラスト
値が大きく、入力信号値の一部が制限範囲を越えてい
る。制限範囲を越えた部分について、例えば打ち切り処
理を行なうと図36(B)に示すようになり、このよう
な入力信号値が出力部2に与えられることになる。出力
部2は、図36(B)に示すような入力信号値に応じた
画像を形成する。形成された画像の反射率は図36
(C)に示すようになる。ここで、入力信号値が大きい
と濃度が高くなるため反射率は低下する。この例では、
入力信号値が255のとき反射率は0になっている。
【0178】また、図37(A)に示す例では、DC成
分が小さく、入力コントラスト値が大きいため、入力信
号値の一部が制限範囲を下回り、マイナスとなってい
る。打ち切り処理を行なえば、入力信号値は、図37
(B)に示すようにマイナスの部分が0に変換される。
図37(B)に示すような入力信号値が出力部2に与え
られ、画像が形成される。この時形成された画像の反射
率は、図37(C)に示すようになる。
【0179】図36(C)および図37(C)からわか
るように、入力信号値が出力部2の制限範囲を越えある
いは下回る部分が存在する場合、実際に出力された画像
においては、反射率の振幅が制限されて小さくなってお
り、所望のコントラストを実現できていないことがわか
る。さらに、出力された画像の局所的な反射率の平均値
も変化していることになる。これは、出力画像の色が入
力信号から期待される色と異なることを意味し、このよ
うな入力信号は適切ではない。
【0180】図38は、出力部において入力信号値が出
力された画像の反射率に反映されない場合の説明図であ
る。実際の画像出力装置では、高コントラスト、高周波
数の入力信号に対して、入力信号の上限や下限近傍に対
する応答が出力に反映されない現象が起こることがあ
る。例えば図38(A)に示すように入力信号としては
許可されている範囲内の入力信号が出力部2に与えられ
たとき、入力信号が小さく、淡い色の部分で、ある一定
の反射率よりも明るい画像を出力できず、図38(B)
に示すような反射率の画像が出力されてしまう場合があ
る。このような現象は、例えばCRTディスプレイ等で
見られる。CRTディスプレイにおいては、特に高コン
トラストを再現する際に、図38(B)とは逆に暗部の
輝度が上昇することが実験から確認されている。このよ
うな現象が発生する原因は、画像出力装置の応答が高コ
ントラスト、高周波数の入力信号に追従できなくなるこ
とによる。このような現象は、図38に示すように、上
述の図36、図37に示す現象と同様に、出力された画
像の反射率の平均値を変化させてしまう。そのため、出
力画像の色が期待される色と異なってしまうことがあ
る。このような現象が発生する場合、入力信号が出力に
反映される範囲が実際の制限範囲となる。
【0181】このように、入力信号値が制限範囲を越え
たり下回った場合には、出力画像における反射率の平均
値が維持され、出力画像の色が期待される色と異ならな
いように、入力信号値を調整する必要がある。図39
は、入力信号値の調整処理の概念図である。例えば図3
6(A)に示したように、入力信号値が制限範囲を越え
る場合には、図39(A)に示すように、入力信号値が
制限範囲を越えず、平均値が変化しないように、振幅を
変化させる。同様に図37(A)に示すように入力信号
値が制限範囲を下回る場合には、図39(B)に示すよ
うに、入力信号値が制限範囲を下回らず、平均値が変化
しないように、振幅を変化させればよい。図38(A)
に示すように出力画像に反映できない入力信号値が存在
する場合にも、実際の制限範囲を考慮して図39(A)
または(B)に示すように調整処理を行なえばよい。こ
の実施の形態では、出力部2としてカラープリンタを想
定しているが、このような調整処理を行なうことによっ
て、CRTディスプレイや液晶ディスプレイのような画
像表示機器に関しても、画像の色の一致がとれ、鮮鋭度
を保存することができる。
【0182】図40は、入力信号値の制限範囲を考慮し
た入出力コントラストの関係の一例を示すグラフであ
る。一例として図33に示した入力コントラストと出力
コントラストとの関係を示すグラフfout-in(X)につ
いて、出力部2における実際の制限範囲も考慮に入れ、
このグラフを修正する。図33はDC成分の値と空間周
波数を一定(DC=128、空間周波数=5lp/m
m)としている。DC成分の値を一定とした場合、振幅
すなわちコントラスト値が小さい場合には入力信号値は
制限範囲内に収まるので調整を施す必要はないが、コン
トラスト値がある閾値以上となると、一部が制限範囲を
越えたりあるいは下回ったりすることになる。そのた
め、コントラスト値が閾値以上では、図39に示すよう
に調整処理を行なってコントラスト値を一定値に制限す
る。すなわち調整処理は、閾値を境として出力コントラ
スト値を一定にすれば図39に示したような調整を行な
うことができる。このような調整処理により、例えば図
40に示すf’out-in(X)を得る。このf’
in-out(X)を用いて出力コントラスト値から入力コン
トラスト値を求めると、求められた入力コントラスト値
は0から閾値までの値に収まることになる。
【0183】次にこの閾値を求める方法について一例を
説明する。図41は、入力信号コントラストに対する出
力画像の実際の平均反射率の一例を示すグラフである。
図中、破線は目標とする平均反射率であり、ここでは一
例としてS152において測定したDC=128のパッ
チ画像の平均反射率を表わしている。また一点鎖線は平
均反射率から5%のズレを表わしている。S154にお
いて求めたDC=128、空間周波数=5lp/mmの
ACパッチ画像H1.1、H2.1、H3.1の測定デ
ータ画像に整形処理を施した画像の平均反射率をプロッ
トすることによって図41に示すようなグラフが得られ
る。
【0184】上述のように、入力コントラストを大きく
してゆくと、入力信号の一部が制限範囲を越え、あるい
は下回り、平均反射率が変化する。図41に示した例で
は、入力コントラストが大きくなると平均反射率が低下
し、平均的な色合いが変化することがわかる。入力コン
トラストが102の時に平均反射率から5%ずれる。こ
れを越える場合、平均的な色合いをこれ以上変化させな
いようにするため、調整処理を行なうこととする。すな
わち、この時の入力コントラスト値を閾値として用い、
上述のfin-out(X)を修正すればよい。図40では、
図41から求められた入力コントラスト値=102を閾
値とし、図33に示すfin-out(X)を修正してf’
in-out(X)を得ている。なお、上述の例では平均反射
率が5%以上ずれないように調整処理を行なったが、こ
のずれ量の設定は任意に設定可能である。
【0185】このようにして図33に示すDC=12
8、空間周波数=5lp/mmの時の入力コントラスト
と出力コントラストとの対応関係fin-out(X)を、入
力コントラストが閾値(=102)を越えないように修
正した対応関係f’in-out(X)が得られた。同様にし
て、各DC(=64,128,192)および各空間周
波数(=5,2.5,1.25,0.625)の組み合
わせごとに修正した対応関係f’in-out(X)を求め
る。
【0186】以下同様にして、S162において各AC
成分とDC成分における目標空間周波数伝達特性を算出
すればよい。例えば上述のようにDC=64、信号コン
トラスト値±40.5の場合の目標空間周波数伝達特性
は、DC=64で空間周波数=5,2.5,1.25,
0.625の時の4つの対応関係f’in-out(X)を用
い、それぞれのグラフから出力コントラストが40.5
の時の入力コントラスト値D1 〜D4 を求め、D1 /4
0.5,D2 /40.5,D3 /40.5,D4 /4
0.5を目標空間周波数伝達特性とすればよい。このよ
うにして求められた各空間周波数ごとの目標空間周波数
伝達特性をグラフ化すると、すべての空間周波数で制限
範囲を越えない場合には図34に破線で示すグラフとな
る。
【0187】しかし、コントラスト値が大きい場合に
は、調整処理の影響を受ける。この例では各ACパッチ
の画素値は図26、図27に示すように0〜255に収
まるように設計しているが、例えばDC=64で信号コ
ントラスト値=±81.5の場合や、DC=192で信
号コントラスト値=±81.5の場合などでは、出力部
2の特性や仕様によっては制限範囲を越えあるいは下回
る場合がある。このような入力信号値が制限範囲を越え
あるいは下回るDC成分、信号コントラスト値、空間周
波数の組み合わせの目標空間周波数伝達特性は、対応関
係f’in-out(X)から求められる入力コントラスト値
Dが、図41に示すようにして求められた閾値となるの
で、(閾値/信号コントラスト値)となる。図33に示
す対応関係fin-out(X)と図40に示すf’
in-out(X)とを比較してわかるように、調整処理を行
なった方が出力コントラスト値から得られる入力コント
ラスト値Dは小さくなるので、目標空間周波数伝達特性
の値も小さくなる。
【0188】図42は、空間周波数処理部の第2の例に
おける空間周波数伝達率の別の例を示すグラフである。
図中、破線は調整処理を行なわない入力コントラスト値
と出力コントラスト値との対応関係fin-out(X)を用
いて求めた目標空間周波数伝達特性である。図42に示
した例では、空間周波数が高くなるに従って入力信号値
に対する応答が出力に反映されにくくなる場合を想定
し、空間周波数が5mm/lpのときに対応関係f’
in-out(X)のうち調整処理を行なった部分を使用した
場合を示している。図42に示すように、調整処理を行
なった対応関係f’in-out(X)を用いることによっ
て、空間周波数特性は調整処理を施した部分で値が抑え
られる。そのため、上述のように空間周波数が高い部分
で発散することはなく、ある程度の値に落ちつくことに
なる。
【0189】上述のように、図34に破線で示した目標
空間周波数伝達特性では、高い空間周波数帯域において
ノイズが極端に強調されてしまうため、図34に実線で
示したような目標空間周波数伝達特性に修正する。調整
処理を行なった対応関係f’in-out(X)を用いて得
た、例えば図42に示すような目標空間周波数伝達特性
についても、同様に修正を施せばよい。しかし図42に
示すように、調整処理を行なった対応関係f’
in-out(X)を用いた場合、高い空間周波数帯域におけ
る空間周波数伝達率が小さくなっているため、極端にノ
イズが強調されることはない。そのため、図42に示す
ような目標空間周波数伝達特性をそのまま用いるように
してもよく、目標空間周波数伝達特性の修正処理を省略
して高速化することが可能である。
【0190】このような目標空間周波数伝達特性を、D
C成分、AC成分の組み合わせごとに求め、さらに垂直
方向および水平方向について求める。以下の説明では、
一例として図34に実線で示したように目標空間周波数
伝達特性に修正を加え、図35に示すようにそれぞれの
DC成分、AC成分の組み合わせごとに求めたものと
し、さらに垂直方向および水平方向について求めたもの
として説明を続ける。
【0191】このようにして設計された空間周波数処理
部12の空間周波数伝達特性伝達特性を実現するよう
に、S163、S164、S165において、空間周波
数処理の処理係数を算出する。空間周波数処理部12と
して例えば図22に示す構成を用いる場合、S163に
おいて基本補正部111のフィルタ係数を、S164に
おいて補助補正部112のフィルタ係数をそれぞれ決定
する。また、S165において図23中の2次元ルック
アップテーブル123の変換テーブルを決定する。
【0192】S163において、まず、基本補正部11
1の空間周波数伝達特性を決める。基本補正部111の
空間周波数伝達特性は、例えばS162において各AC
パッチ画像から求めた、垂直方向と水平方向の目標空間
周波数伝達特性の設計値の各々の平均特性をもとに、2
次元面補間したものとする。次に基本補正部111の空
間周波数伝達特性に逆フーリエ変換を施し、逆フーリエ
変換をした結果を総和が1となるように規格化すること
で、目標とする空間周波数伝達特性のフィルタ係数を算
出することができる。このようなフィルタ係数の算出方
法は種々開発されており、適宜用いればよい。
【0193】S164において、補助補正部112のフ
ィルタ係数を決定する。まず、各AC成分とDC成分の
組合せ条件下における空間周波数処理部12の空間周波
数伝達特性の設計値から、S163において設定した基
本補正部111の空間周波数伝達特性を引き、各AC成
分とDC成分の組合せ条件下における差分特性を算出す
る。図43は、空間周波数処理部の第2の例における差
分特性の一例を示すグラフである。例えば図35に示し
た垂直方向の目標空間周波数伝達特性の設計値をもと
に、S163において設定した基本補正部111の空間
周波数伝達特性を引き、差分特性を求めると、図43に
示すようなものとなる。図中の黒丸は、AC成分とDC
成分と空間周波数の特定の組合せを示しており、ACパ
ッチ画像群中の各パッチ画像と対応している。
【0194】この差分特性を代表する1つの空間周波数
伝達特性を求め、それに基づき補助補正部112のフィ
ルタ係数を決定する。図44は、水平方向および垂直方
向の空間周波数を伝達率の関係の説明図である。各AC
成分とDC成分の組合せ条件下における、水平方向の空
間周波数が0.625、1.25、2.5、5lp/m
mおよび垂直方向の空間周波数が0.625、1.2
5、2.5、5lp/mmの時の目標空間周波数伝達特
性は、図44における垂直方向の空間周波数軸と水平方
向の空間周波数軸上の曲線として現われる。これらの曲
線上の値をそれぞれの次元として、図44に示すように
8次元空間中の1点として表わすことができる。この例
では、各AC成分とDC成分の組合せの条件について行
なうと、8次元空間中の点が9点求まる。この際、空間
周波数に応じて人間の視覚特性(VTF:Visual
Transfer Function)を掛けて重み
付けを行なってもよい。また、図44の対応関係を用い
ると、8次元空間中の1点から水平方向の空間周波数
0.625、1.25、2.5、5lp/mmおよび垂
直方向の空間周波数0.625、1.25、2.5、5
lp/mmにおける空間周波数伝達特性に展開すること
も可能である。
【0195】次に、各AC成分とDC成分の組合せ条件
下で求めた8次元空間中の9点の最近傍を通り原点を通
過する直線を算出する。ここで、8点の最近傍を通る直
線とは、各点と直線の間の距離の自乗和が最も小さいも
のである。上述した問題は、方程式を解くことで求める
ことができる。また、例えば最急降下法を用いて反復計
算を行ない、解を求めてもよい。求めた直線の、長さを
1に規格化した方向ベクトルを8次元中の1点と見な
し、図44に示した対応関係を用いて水平方向および垂
直方向における空間周波数が0.625、1.25、
2.5、5lp/mmの場合の空間周波数伝達特性に展
開する。このようにして直線の方向ベクトルより求めた
空間周波数伝達特性を2次元面補間し、逆フーリエ変換
を施したものを補助補正部112のフィルタ係数とす
る。ただし、2次元面補間を行なう際に、水平方向およ
び垂直方向の空間周波数=0の空間周波数伝達特性を0
として面補間を行なう。
【0196】S165において、各AC成分とDC成分
の組合せ条件下における空間周波数処理部12の空間周
波数伝達特性の設計値とS163において設定した基本
補正部111の空間周波数伝達特性の差に、S164に
おいて算出した補助補正部112の空間周波数伝達特性
を定数倍することによってさらに近づける。ここで最も
近いとは両者の差の自乗の和を最小にすることである。
各条件についてこの補助補正部112の空間周波数伝達
特性の倍率を求め、さらに面補間を行なう。図45は、
空間周波数処理部の第2の例における補助補正部の空間
周波数伝達特性に対する各条件における倍率の一例を示
すグラフである。上述のようにして補助補正部112の
空間周波数伝達特性の倍率を求めて面補間し、AC成分
とDC成分を軸にとった3次元グラフを作成すると、図
45に示すようになる。この3次元グラフを2次元ルッ
クアップテーブル133の変換テーブルとすればよい。
【0197】以上により、基本補正部111および補助
補正部112のフィルタ係数、2次元ルックアップテー
ブル133の変換テーブルが得られた。これらの係数を
それぞれ設定し空間周波数処理部12で空間周波数処理
を行なう。空間周波数処理部12では、入力画像信号1
21に対してAC成分抽出器131でAC成分を求め、
DC成分抽出器132でDC成分を求めて、求めたAC
成分とDC成分から図45に示すグラフをテーブル化し
た2次元ルックアップテーブル133を引いて倍率すな
わち補助補正量増幅率信号124を得る。これを補助補
正部112によるフィルタ処理によって得られる補助補
正基本信号123と掛け合わせることによって、補助補
正信号125が得られる。この補助補正信号125は、
入力画像信号121のAC成分、DC成分によって決定
される例えば垂直方向のみを取れば図43に示すような
差分特性に近い補助特性による補正量を表わしている。
加算部115においてこの補正量を基本補正信号122
に加え、補正後の出力画像信号126を得る。このよう
にして、出力部2に応じて設定された処理係数にしたが
って空間周波数処理を行なうことにより、出力部2の特
性によらない空間周波数特性を有する出力画像を得るこ
とができる。
【0198】図46は、空間周波数処理部の構成の第3
の例を示すブロック図である。図中、図22および図2
3と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。
116は乗算部、127は基本補正量増幅率信号、13
6は2次元ルックアップテーブルである。この例では、
基本補正信号122にも増幅率を掛け合わせる例を示し
ている。
【0199】2次元ルックアップテーブル136は、2
次元ルックアップテーブル133と同様のテーブルであ
り、AC成分抽出器132から入力されるAC成分信号
135と、DC成分抽出器131から入力されるDC成
分信号134を受け取り、基本補正量増幅率信号127
を生成して乗算部116へ出力する。乗算部116は、
基本補正部11から出力される基本補正信号122に2
次元ルックアップテーブル136から出力される基本補
正量増幅率信号127で与えられる増幅率を掛け合わせ
て出力する。加算部115は、乗算部116から出力さ
れる増幅率が掛けられた基本補正信号122と乗算部1
14から出力される補助補正信号125とを加算して出
力画像信号126を出力する。
【0200】ここで新たに設定が必要となるのは、2次
元ルックアップテーブル136である。上述の空間周波
数処理部の第2の例において例えば図35に示すような
目標空間周波数伝達特性の設計値から基本補正部111
のフィルタ係数を求める際に、すべての条件の目標空間
周波数伝達特性の設計値を最もよく表わす特性とその倍
率を例えば最小2乗法等を用いて算出する。ここで得ら
れた特性をもとに、上述のようにして基本補正部111
のフィルタ係数を決定する。また、各条件について得ら
れた倍率に適当な補間処理等を施し、2次元ルックアッ
プテーブル136の内容とすればよい。
【0201】補助補正部112のフィルタ係数を決定す
る際には、各AC成分とDC成分の組み合わせ条件にお
ける目標空間周波数伝達特性の設計値から、基本補正部
111の空間周波数特性に上述のようにして2次元ルッ
クアップテーブル136に設定した各条件ごとの倍率を
掛け合わせたものを減算し、差分特性とする。得られた
差分特性から補助補正部112のフィルタ係数および2
次元ルックアップテーブル133の内容を決定する処理
は、上述の空間周波数処理部の第2の例と同様である。
【0202】このように、基本補正信号122にも増幅
率を掛け合わせる構成とすることによって、さらに補正
精度の向上が期待できる。
【0203】図47は、空間周波数処理部の構成の第4
の例を示すブロック図である。図中、図22、図23と
同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。19
1はデジタルフィルタ、192は乗算部、193は2次
元ルックアップテーブル、194は加算部である。この
例では、目標空間周波数伝達特性の設計値を空間周波数
帯域ごとに分割し、各空間周波数帯域ごとにデジタルフ
ィルタおよび増幅率によって補正し、全体として目標空
間周波数伝達特性の設計値を実現しようとするものであ
る。
【0204】デジタルフィルタ191は、各空間周波数
帯域ごとに設けられる。これらのデジタルフィルタ19
1は、既存の帯域分離用のデジタルフィルタ群を用いれ
ばよい。2次元ルックアップテーブル193は、図23
に示す2次元ルックアップテーブルと同様のテーブルで
あり、各空間周波数帯域ごとに設けられる。内容とし
て、各AC成分およびDC成分の組み合わせごとに、対
応する空間周波数帯域における増幅率を有している。乗
算部192は、各空間周波数帯域ごとに設けられ、対応
する空間周波数帯域のデジタルフィルタ191の出力と
2次元ルックアップテーブル193の出力を掛け合わせ
る。加算部194は、各乗算部192の出力をすべて加
算して、出力画像信号126として出力する。
【0205】図48は、空間周波数処理部の構成の第5
の例における空間周波数分割による目標空間周波数伝達
特性の実現の説明図である。各デジタルフィルタ191
の空間周波数特性は、図48(A)に示すようにそれぞ
れの特性を有している。2次元ルックアップテーブル1
93から得られる増幅率は、これらの特性を図中矢印の
方向へそれぞれ変形させる。例えば、図34に示したよ
うな目標空間周波数伝達特性が設計された場合、図48
(B)に示すように各空間周波数帯域における伝達率の
和として、設計された目標空間周波数伝達特性を近似す
ることができる。すなわち、所定の特性を有するデジタ
ルフィルタ191の出力のそれぞれに対して、所定の増
幅率を乗算し、すべてを加算することによって、図48
(B)に示すように目標空間周波数伝達特性を得ること
ができる。このような手法は、例えばウェーブレット等
によって実現されている。
【0206】この例の場合の2次元ルックアップテーブ
ル193の内容は、図34に示すような目標空間周波数
伝達特性を各AC成分およびDC成分ごとに水平方向お
よび垂直方向とも求め、各空間周波数領域におけるデジ
タルフィルタ191の特性に応じて倍率を算出し、テー
ブルに設定してゆけばよい。
【0207】図49は、空間周波数処理部の構成の第6
の例を示すブロック図である。図中、図22、図23と
同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。20
1はデジタルフィルタ、202はパラメータデータベー
スである。この例では、図22における基本補正部11
1、補助補正部112、乗算部114、加算部115、
増幅率決定部113中の図23に示す2次元ルックアッ
プテーブル133による演算を、1つのデジタルフィル
タ201によって行なうものである。上述のように空間
周波数伝達特性は各AC成分およびDC成分によって異
なるため、固定のフィルタ係数では対応できない。その
ため、各AC成分およびDC成分の組み合わせに応じた
フィルタ係数をパラメータデータベース202に蓄積し
ておく。蓄積しておくフィルタ係数は、各AC成分およ
びDC成分の組み合わせに対応する目標空間周波数伝達
特性から設計すればよい。
【0208】AC成分抽出器131で抽出されたAC成
分、および、DC成分抽出器132で抽出されたDC成
分によってパラメータデータベース202からフィルタ
係数を取り出す。そして、取り出したフィルタ係数をデ
ジタルフィルタ201にセットして、入力画像信号12
1に対して補正処理を行ない、出力画像信号126を生
成して出力する。
【0209】この第6の例によれば、目標空間周波数伝
達特性を近似する処理は含まれていないので、精度よく
補正を行なうことができる。
【0210】上述の第1の例におけるルックアップテー
ブル23,24や、第2ないし第5の例における各2次
元ルックアップテーブルは、例えばニューラルネットワ
ークで置き換えることも可能である。その場合には、ル
ックアップテーブルの作成工程はニューラルネットワー
クの学習工程として実現すればよい。
【0211】また、上述の各例では、図2に示すよう
に、YMC空間において空間周波数処理を行なっている
が、これに限らず、例えばL* * * 色空間など、他
の色空間のカラー画像に対して空間周波数処理を行なっ
てもよい。この場合、出力はフルカラーモードで行な
い、測定値をL* * * 色空間に変換し、L*
* ,b* のそれぞれの伝達特性を算出すればよい。ま
た、カラー画像に限らず、モノトーンの画像についても
本発明を適用することができる。
【0212】図50は、本発明を適用した画像編集・出
力システムの一例を示す構成図である。図中、101は
ホストコンピュータ、102はカラープリンタ、103
は画像データベース、104はフォトCDである。現
在、デスクトップカラーパブリッシングの分野において
は、例えば図50に示すように、ホストコンピュータ1
01、カラープリンタ102、画像データベース10
3、フォトCD104、などの装置による画像編集/出
力システム10を用いて、画像の編集出力処理が行なわ
れている。このようなシステムにおいて、それぞれの装
置は専用信号線もしくはネットワークを介して接続され
ている。ホストコンピュータ101では、画像データベ
ース103もしくはフォトCD104、図示しないカラ
ースキャナなどから入力された画像データや、ホストコ
ンピュータ101上で作成されたコンピュータグラフィ
ックス画像やテキスト情報を、画像編集ソフトウェアや
レイアウトソフトウェアなどを用いて編集することによ
りディジタル画像データを作成し、作成したディジタル
画像データをカラープリンタ102に転送し、カラープ
リンタ102により出力画像を得ている。
【0213】このようなシステムにおいて、画像データ
ベース103やフォトCD104等から得られたカラー
画像データは、カラープリンタ12の特性によらずに再
現したい。このような場合に、デジタル画像データをカ
ラープリンタ102に転送する際に、カラープリンタ1
02に応じた出力処理を施す。この出力処理を行なう構
成として、図2に示したような処理演算部1を適用する
ことが可能である。
【0214】例えば、図2に示すような処理演算部1を
ホストコンピュータ101内に設ける場合には、色空間
変換部11におけるダイレクト・ルックアップ・テーブ
ルの処理係数、本発明で求める空間周波数処理部12に
おける処理係数、階調変換部13におけるルックアップ
・テーブルの処理係数は、出力装置情報としてあらかじ
めホストコンピュータ101内の図示せぬ出力装置情報
保持部に出力装置ごとに保持させておく。そしてデジタ
ル画像データを出力するカラープリンタ102を決定す
ると、そのカラープリンタ102に対応した出力装置情
報を取り出して色空間変換部11、空間周波数処理部1
2、階調変換部13に設定し、処理を行なうことによ
り、出力装置によらない空間周波数特性および色特性を
有する出力画像を得ることが可能となっている。カラー
プリンタ102が1台だけ、ホストコンピュータ101
に固定的に接続されている場合には、出力装置情報の選
択的な使用は必要なく、各係数を最初から設定しておい
て出力処理を行なえばよい。
【0215】このシステムでは、画像データベース13
やフォトCD14から供給されるカラー画像データは入
出力装置に依存しない形式で表現された画像データであ
ってよく、望ましくはシステム内で、あるいはシステム
間で共通した形式で表現されるデータであるとよい。
【0216】ホストコンピュータ101には、係数算出
部4を設けておくことができ、測定部3に対応する測定
器を接続して、上述のような処理により空間周波数処理
のための処理係数を求めることができる。測定部3をも
予め設けておいてもよい。
【0217】あるいは、係数算出部4および測定部3は
ホストコンピュータ101とは別の構成としておき、係
数算出部4の出力をホストコンピュータ101に入力す
るように構成してもよい。この場合、係数算出部4の出
力である空間周波数処理のための処理係数を、直接、ホ
ストコンピュータ101に入力する構成のほか、ファイ
ルの形式でホストコンピュータ101内の記憶装置にコ
ピーしたり、ネットワークを介して配信することもでき
る。
【0218】処理演算部1は、ホストコンピュータ10
1に設ける構成のほか、カラープリンタ102側に設け
ることもできる。例えば、ネットワークなどに接続され
たカラープリンタでは、複数台のホストコンピュータか
らの出力要求を受け付けて画像を出力する。また、出力
要求を行なうホストコンピュータ101側もどのプリン
タに出力するかを決定しないで出力要求を出す場合もあ
る。このような場合、カラープリンタ102側で、その
カラープリンタ102で固有の出力処理を行なえばよ
い。この場合、係数算出部4、測定部3はカラープリン
タ102とは別の構成とし、係数算出部4の出力である
空間周波数処理に使用する処理係数をカラープリンタ1
02に予め組み込んでおくことができ、係数算出部4、
測定部3をカラープリンタ102に組み込む場合に比べ
てカラープリンタ102のコストを下げることができ
る。
【0219】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、カンや経験によらずに空間周波数処理の処理
係数を決定することが可能となり、決定した処理係数を
用いて画像データに空間周波数を施すことにより、出力
画像装置の空間周波数伝達特性の影響を受けることな
く、出力装置の種類によらず、同一の鮮鋭度の出力画像
を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を示すブロック図であ
る。
【図2】 処理演算部の構成の一例を示すブロック図で
ある。
【図3】 デジタルフィルタ処理の一例の説明図であ
る。
【図4】 種々の出力装置における空間周波数応答特性
の一例の説明図である。
【図5】 空間周波数処理部の構成の第1の例を示すブ
ロック図である。
【図6】 空間周波数処理部の第1の例において用いる
処理係数を決定する処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図7】 空間周波数処理部の第1の例において用いる
テストパターン画像データのレイアウトの一例を示す説
明図である。
【図8】 空間周波数処理部の第1の例において用いる
基本ACパッチ画像群のパッチ画像の一例の説明図であ
る。
【図9】 空間周波数処理部の第1の例において用いる
基本ACパッチ画像群と補助ACパッチ画像群の各パッ
チ画像の特性値の一例の説明図である。
【図10】 反射率の測定の具体例の説明図である。
【図11】 DCパッチ画像群の各パッチ画像の平均反
射率のデータとテストパターン画像データにおけるDC
パッチ画像群の各パッチ画像のデータ値との対応関係の
一例を示すグラフである。
【図12】 ACパッチ画像の測定値の規格化および成
形処理による波形の変化の一例の説明図である。
【図13】 規格化データ列に対する成形処理の一例を
示すフローチャートである。
【図14】 空間周波数処理部の第1の例における整形
データ列に対する特性値の測定手法の一例の説明図であ
る。
【図15】 空間周波数処理部の第1の例においてテス
トパターン画像から得られた基本ACパッチ画像群の各
パッチ画像の周期および空間周波数の一例の説明図であ
る。
【図16】 空間周波数処理部の第1の例においてテス
トパターン画像の基本ACパッチ画像群から得られたコ
ントラスト値の一例を示すグラフである。
【図17】 基本ACパッチ画像群における算出された
空間周波数伝達特性の一例を示すグラフである。
【図18】 基本ACパッチ画像群の各パッチ画像から
求められた空間周波数伝達特性に基づいて設計された空
間周波数処理部における空間周波数伝達率の一例を示す
グラフである。
【図19】 補正量信号のコントラストと増幅率の関係
を示すグラフである。
【図20】 DC成分信号値と増幅率の関係を示すグラ
フである。
【図21】 ACパッチ画像群のパッチ画像の別の例の
説明図である。
【図22】 空間周波数処理部の構成の第2の例を示す
ブロック図である。
【図23】 増幅率決定部の構成の一例を示すブロック
図である。
【図24】 空間周波数処理部の第2の例において用い
る処理係数を決定する処理の一例を示すフローチャート
である。
【図25】 空間周波数処理部の第2の例において用い
るテストパターン画像データのレイアウトの一例を示す
説明図である。
【図26】 空間周波数処理部の第2の例において用い
るAC画像群の各パッチ画像の特性値の一例である。
【図27】 空間周波数処理部の第2の例において用い
るAC画像群の各パッチ画像の特性値の一例(続き)で
ある。
【図28】 反射率の測定の別の具体例の説明図であ
る。
【図29】 空間周波数処理部の第2の例において測定
された測定データ列の並び方向の説明図である。
【図30】 空間周波数処理部の第2の例における整形
データ画像に対する特性値の算出手法の一例の説明図で
ある。
【図31】 空間周波数処理部の第2の例においてテス
トパターン画像から得られたACパッチ画像のうちV
1.1〜V1.8およびH1.1〜H1.8の各パッチ
画像の周期および空間周波数の一例の説明図である。
【図32】 空間周波数処理部の第2の例においてテス
トパターン画像から得られたコントラスト値の一例を示
すグラフである。
【図33】 出力装置における入出力コントラストの関
係の一例を示すグラフである。
【図34】 基本ACパッチ画像群の各パッチ画像から
求められた空間周波数伝達特性に基づいて設計された空
間周波数処理部の第2の例における空間周波数伝達率の
一例を示すグラフである。
【図35】 空間周波数処理部の第2の例において算出
された垂直方向の目標空間周波数伝達特性の一例を示す
グラフである。
【図36】 入力信号値が制限範囲を越える場合の画像
の出力特性の説明図である。
【図37】 入力信号値が制限範囲を下回る場合の画像
の出力特性の説明図である。
【図38】 出力部において入力信号値が出力された画
像の反射率に反映されない場合の説明図である。
【図39】 入力信号値の調整処理の概念図である。
【図40】 入力信号値の制限範囲を考慮した入出力コ
ントラストの関係の一例を示すグラフである。
【図41】 入力信号コントラストに対する出力画像の
実際の平均反射率の一例を示すグラフである。
【図42】 空間周波数処理部の第2の例における空間
周波数伝達率の別の例を示すグラフである。
【図43】 空間周波数処理部の第2の例における差分
特性の一例を示すグラフである。
【図44】 水平方向および垂直方向の空間周波数を伝
達率の関係の説明図である。
【図45】 空間周波数処理部の第2の例における補助
補正部の空間周波数伝達特性に対する各条件における倍
率の一例を示すグラフである。
【図46】 空間周波数処理部の構成の第3の例を示す
ブロック図である。
【図47】 空間周波数処理部の構成の第4の例を示す
ブロック図である。
【図48】 空間周波数処理部の構成の第5の例におけ
る空間周波数分割による目標空間周波数伝達特性の実現
の説明図である。
【図49】 空間周波数処理部の構成の第6の例を示す
ブロック図である。
【図50】 本発明を適用した画像編集・出力システム
の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1…処理演算部、2…出力部、3…測定部、4…係数算
出部、5…テストパターン保持部、11…色空間変換
部、12…空間周波数処理部、13…階調変換部、21
…ハイパスフィルタ、22…ローパスフィルタ、23,
24…ルックアップテーブル、25…乗算部、26…加
算部、31…入力画像信号、32…補正量信号、33…
AC成分ゲイン信号、34…調整補正量信号、35…D
C成分信号、36…DC成分ゲイン信号、37…出力画
像信号、111…基本補正部、112…補助補正部、1
13…増幅率決定部、114…乗算部、115…加算
部、116…乗算部、121…121…入力画像信号、
122…基本補正信号、123…補助補正基本信号、1
24…補助補正量増幅率信号、125…補助補正信号、
126…出力画像信号、127…基本補正量増幅率信
号、131…AC成分抽出器、132…DC成分抽出
器、133…2次元ルックアップテーブル、134…A
C成分信号、135…DC成分信号、136…2次元ル
ックアップテーブル、191…デジタルフィルタ、19
2…乗算部、193…2次元ルックアップテーブル、1
94…加算部、201…デジタルフィルタ、202…パ
ラメータデータベース。
フロントページの続き (72)発明者 竹尾 信行 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 喜多 伸児 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の空間周波数成分を含む単数もしく
    は複数の画像領域を有するテストパターン画像データを
    画像出力装置により出力し出力画像を作成する工程と、
    前記出力画像の空間周波数特性を測定する工程と、前記
    テストパターン画像データの空間周波数特性と前記出力
    画像の空間周波数特性の測定結果との対応関係から空間
    周波数処理係数を決定する工程からなることを特徴とす
    る画像処理装置の画像処理係数決定方法。
  2. 【請求項2】 前記テストパターン画像データ中の各画
    像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分は、単一空
    間周波数成分または単一空間周波数成分とその高調波成
    分からなることを特徴とする請求項1に記載の画像処理
    係数決定方法。
  3. 【請求項3】 前記テストパターン画像データ中の各画
    像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分は、複数の
    空間周波数成分からなることを特徴とする請求項1に記
    載の画像処理係数決定方法。
  4. 【請求項4】 前記テストパターン画像データ中の各画
    像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分がDC成分
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理係数
    決定方法。
  5. 【請求項5】 前記空間周波数処理係数は、同一の空間
    周波数に対してDC成分の違いにより異なる応答をする
    空間周波数処理に対応する処理係数であることを特徴と
    する請求項1に記載の画像処理係数決定方法。
  6. 【請求項6】 前記空間周波数処理係数は、同一の空間
    周波数に対してAC成分の違いにより異なる応答をする
    空間周波数処理に対応する処理係数であることを特徴と
    する請求項1に記載の画像処理係数決定方法。
  7. 【請求項7】 前記空間周波数処理係数を決定する工程
    では、前記テストパターン画像データの空間周波数特性
    と前記出力画像の空間周波数特性の測定結果との対応関
    係とともに前記画像出力装置が実効的に許容する入力値
    の範囲とから目標空間周波数伝達特性を決定し、該目標
    空間周波数伝達特性に基づいて前記空間周波数処理係数
    を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理
    係数決定方法。
  8. 【請求項8】 特定の空間周波数成分を含む単数もしく
    は複数の画像領域を有するテストパターン画像データの
    空間周波数特性を認識する第1の認識手段と、前記テス
    トパターン画像データを画像出力装置により出力するこ
    とにより得られる出力画像の空間周波数特性を認識する
    第2の認識手段と、前記第1の認識手段で認識された前
    記テストパターン画像データの空間周波数特性と前記第
    2の認識手段で認識された前記出力画像の空間周波数特
    性との対応関係から空間周波数処理係数を算出する係数
    算出手段を有することを特徴とする画像処理係数算出装
    置。
  9. 【請求項9】 前記テストパターン画像データ中の各画
    像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分は、単一空
    間周波数成分または単一空間周波数成分とその高調波成
    分からなることを特徴とする請求項8に記載の画像処理
    係数算出装置。
  10. 【請求項10】 前記テストパターン画像データ中の各
    画像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分は、複数
    の空間周波数成分からなることを特徴とする請求項8に
    記載の画像処理係数算出装置。
  11. 【請求項11】 前記テストパターン画像データ中の各
    画像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分がDC成
    分を含むことを特徴とする請求項8に記載の画像処理係
    数算出装置。
  12. 【請求項12】 前記空間周波数処理係数は、同一の空
    間周波数に対してDC成分の違いにより異なる応答をす
    る空間周波数処理に対応することを特徴とする請求項8
    に記載の画像処理係数算出装置。
  13. 【請求項13】 前記空間周波数処理係数は、同一の空
    間周波数に対してAC成分の違いにより異なる応答をす
    る空間周波数処理に対応することを特徴とする請求項8
    に記載の画像処理係数算出装置。
  14. 【請求項14】 前記係数算出手段は、前記第1の認識
    手段で認識された前記テストパターン画像データの空間
    周波数特性と前記第2の認識手段で認識された前記出力
    画像の空間周波数特性との対応関係とともに前記画像出
    力装置が実効的に許容する入力値の範囲とから目標空間
    周波数伝達特性を決定し、該目標空間周波数伝達特性に
    基づいて前記空間周波数処理係数を算出することを特徴
    とする請求項8に記載の画像処理係数算出装置。
  15. 【請求項15】 画像データを出力する画像出力手段
    と、特定の空間周波数成分を含む単数もしくは複数の画
    像領域を有するテストパターン画像データの空間周波数
    特性と前記テストパターン画像データを前記画像出力手
    段により出力することにより得られる出力画像の空間周
    波数特性との対応関係から空間周波数処理係数を算出す
    る係数算出手段と、該係数算出手段によって算出された
    空間周波数処理係数を用いて入力された画像データの空
    間周波数特性を変更する処理演算手段を有することを特
    徴とする画像処理装置。
  16. 【請求項16】 画像データを出力する画像出力手段
    と、特定の空間周波数成分を含む単数もしくは複数の画
    像領域を有するテストパターン画像データを保持するテ
    ストパターン保持手段と、該テストパターン保持手段に
    保持されている前記テストパターン画像データを前記画
    像出力手段により出力することにより得られる出力画像
    の空間周波数特性を測定する測定手段と、前記テストパ
    ターン保持手段に保持されている前記テストパターン画
    像データの空間周波数特性情報と前記測定手段によって
    測定された前記出力画像の空間周波数特性の情報との対
    応関係から空間周波数処理係数を算出する係数算出手段
    と、該係数算出手段によって算出された空間周波数処理
    係数を用いて入力された画像データの空間周波数特性を
    変更する処理演算手段を有することを特徴とする画像処
    理装置。
  17. 【請求項17】 前記テストパターン画像データ中の各
    画像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分は、単一
    空間周波数成分または単一空間周波数成分とその高調波
    成分からなることを特徴とする請求項15または請求項
    16に記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 前記テストパターン画像データ中の各
    画像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分は、複数
    の空間周波数成分からなることを特徴とする請求項15
    または請求項16に記載の画像処理装置。
  19. 【請求項19】 前記テストパターン画像データ中の各
    画像領域に含まれる前記特定の空間周波数成分がDC成
    分を含むことを特徴とする請求項15または請求項16
    に記載の画像処理装置。
  20. 【請求項20】 前記係数算出手段は、前記テストパタ
    ーン画像データの空間周波数特性と前記出力画像の空間
    周波数特性との対応関係とともに前記画像出力手段が実
    効的に許容する入力値の範囲とから目標空間周波数伝達
    特性を決定し、該目標空間周波数伝達特性に基づいて前
    記空間周波数処理係数を算出することを特徴とする請求
    項15または請求項16に記載の画像処理装置。
  21. 【請求項21】 前記処理演算手段は、同一の空間周波
    数に対してDC成分の違いにより異なる空間周波数特性
    の変更処理を行なうことを特徴とする請求項15または
    請求項16に記載の画像処理装置。
  22. 【請求項22】 前記処理演算手段は、同一の空間周波
    数に対してAC成分の違いにより異なる空間周波数特性
    の変更処理を行なうことを特徴とする請求項15または
    請求項16に記載の画像処理装置。
  23. 【請求項23】 注目画素および該注目画素に対する周
    辺画素の画像信号の値を含む画像処理信号を入力する入
    力手段と、該入力手段に入力された前記画像処理信号と
    所定係数に基づいて前記注目画素の値に変更を加える処
    理手段と、該処理手段によって値の変更を受けた画像処
    理信号の画像を出力する出力手段と、特定の複数の空間
    周波数成分を有する領域を含むテストパターン画像デー
    タから求める前記出力手段の画像再現特性に基づいて前
    記処理手段の前記所定係数を決定する係数決定手段を備
    え、該係数決定手段は、前記テストパターン画像データ
    に基づいて前記出力手段で作成されたテストパターン画
    像の実際の空間周波数成分を測定する測定手段と、該測
    定手段で測定された前記領域の空間周波数成分の測定結
    果と前記テストパターン画像データの空間周波数成分と
    を比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果から前
    記処理手段の前記所定係数を決定する所定係数決定手段
    を有していることを特徴とする画像処理装置。
  24. 【請求項24】 前記係数決定手段は、さらに、前記出
    力手段における前記画像処理信号の特徴ごとの画像再現
    特性に基づいて所定係数を決定し、前記処理手段は、該
    所定係数に基づいて前記画像処理信号の特徴ごとに前記
    注目画素の値に加える変更の程度を変化させることを特
    徴とする請求項23に記載の画像処理装置。
  25. 【請求項25】 前記画像処理信号の特徴ごとに付与す
    べき前記所定の特性は、前記出力装置の持つ画像再現特
    性を前記画像処理信号の特徴ごとに変化しないとする理
    想特性にするためのものであることを特徴とする請求項
    24に記載の画像処理装置。
  26. 【請求項26】 前記所定係数は、基本処理係数と補助
    処理係数を含み、前記係数決定手段は、前記出力装置に
    入力する前記画像処理信号の持つ空間周波数特性に所定
    の特性を付与するために前記基本処理係数を決定する基
    本処理係数決定手段と、該基本係数決定手段で決定され
    る基本処理係数で変化する画像処理信号の持つ空間周波
    数特性にさらに加えるべき処理の特性を付与するための
    前記補助処理係数を決定する補助処理係数決定手段を有
    していることを特徴とする請求項23に記載の画像処理
    装置。
  27. 【請求項27】 前記補助処理係数は、補助空間周波数
    処理係数と補助ゲイン係数を含み、前記処理係数決定手
    段は、前記画像処理信号の持つ空間周波数特性に所定の
    特性を付与するための前記補助空間周波数処理係数を決
    定する補助空間周波数処理係数決定手段と、該補助空間
    周波数処理係数決定手段で決定される補助空間周波数処
    理係数に基づき変更する画像処理信号に掛け合わせるべ
    き補助ゲイン係数を決定するためのゲイン決定手段を含
    むことを特徴とする請求項26に記載の画像処理装置。
  28. 【請求項28】 前記基本処理係数は、基本空間周波数
    処理係数と基本ゲイン係数を含み、前記処理係数決定手
    段は、前記画像処理信号の持つ空間周波数特性に所定の
    特性を付与するための前記基本空間周波数処理係数を決
    定する基本空間周波数処理係数決定手段と、該基本空間
    周波数処理係数決定手段で決定される基本空間周波数処
    理係数に基づき変更する画像処理信号に掛け合わせるべ
    き基本ゲイン係数を決定するためのゲイン決定手段を含
    むことを特徴とする請求項26に記載の画像処理装置。
  29. 【請求項29】 前記ゲイン決定手段は、前記画像処理
    信号の特徴に対応するゲインを決定することを特徴とす
    る請求項27または請求項28に記載の画像処理装置。
  30. 【請求項30】 前記画像処理信号の特徴は、前記画像
    処理信号の局所的なコントラストであることを特徴とす
    る請求項29に記載の画像処理装置。
  31. 【請求項31】 前記画像処理信号の特徴は、前記画像
    処理信号の局所的な平均値であることを特徴とする請求
    項29に記載の画像処理装置。
  32. 【請求項32】 前記所定係数決定手段は、前記比較手
    段の比較結果とともに前記画像出力手段が実効的に許容
    する入力値の範囲とから目標空間周波数伝達特性を決定
    し、該目標空間周波数伝達特性に基づいて前記所定係数
    を算出することを特徴とする請求項23に記載の画像処
    理装置。
  33. 【請求項33】 注目画素および該注目画素に対する周
    辺画素の画像信号の値を含む画像処理信号を入力する入
    力手段と、該入力手段に入力された前記画像処理信号の
    注目画素および周辺画素の画像信号の値から該画像処理
    信号の特徴を求める特徴量抽出手段と、前記入力手段に
    入力された画像処理信号と所定係数と前記特徴量抽出手
    段で求めた特徴に基づいて前記注目画素の値に変更を加
    える処理手段と、該処理手段によって値の変更を受けた
    画像処理信号の画像を出力する出力手段を備えており、
    前記所定係数は、テストパターン画像データに基づいて
    前記出力手段で作成されたテストパターン画像の実際の
    空間周波数成分を測定し前記テストパターン画像データ
    の空間周波数成分との比較によって決定されたものであ
    ることを特徴とする画像処理装置。
  34. 【請求項34】 前記所定係数は、基本処理係数と補助
    処理係数を含み、前記基本処理係数は、前記出力装置に
    入力する前記画像処理信号の持つ空間周波数特性に所定
    の特性を付与するためのものであり、前記補助処理係数
    は、前記基本処理係数で変化する画像処理信号の持つ空
    間周波数特性にさらに加えるべき処理の特性を付与する
    ためのものであり、前記処理手段は、前記画像処理信号
    の前記注目画素の値を前記基本処理係数に基づき変更す
    る基本処理手段と、前記注目画素の値を前記補助処理係
    数に基づき変更する補助処理手段を含み、それぞれの変
    更された注目画素の値に基づいて前記出力手段に与える
    画像処理信号を作成することを特徴とする請求項33に
    記載の画像処理装置。
  35. 【請求項35】 前記補助処理係数は、補助空間周波数
    処理係数と補助ゲイン係数を含み、前記補助処理手段
    は、前記補助空間周波数処理係数に基づき画像処理信号
    に変更を加え、さらに前記特徴量抽出手段により求めた
    特徴と前記補助ゲイン係数に基づいた変更を加えること
    を特徴とする請求項34に記載の画像処理装置。
  36. 【請求項36】 前記基本処理係数は、基本空間周波数
    処理係数と基本ゲイン係数を含み、前記基本処理手段
    は、前記基本空間周波数処理係数に基づき画像処理信号
    に変更を加え、さらに前記特徴量抽出手段により求めた
    特徴と前記基本ゲイン係数に基づいた変更を加えること
    を特徴とする請求項34に記載の画像処理装置。
  37. 【請求項37】 前記所定係数は、前記テストパターン
    画像を実際に測定した空間周波数成分と前記テストパタ
    ーン画像データの空間周波数成分との比較結果とともに
    前記出力手段が実効的に許容する入力値の範囲とから目
    標空間周波数伝達特性を決定し、該目標空間周波数伝達
    特性に基づいて算出されたものであることを特徴とする
    請求項33に記載の画像処理装置。
  38. 【請求項38】 前記特徴量抽出手段は、前記画像処理
    信号の局所的なコントラストを前記特徴として抽出する
    ことを特徴とする請求項33に記載の画像処理装置。
  39. 【請求項39】 前記特徴量抽出手段は、前記画像処理
    信号の局所的な平均値を前記特徴として抽出することを
    特徴とする請求項33に記載の画像処理装置。
  40. 【請求項40】 注目画素および該注目画素に対する周
    辺画素の画像信号の値を含む画像処理信号を入力する入
    力手段と、該入力手段に入力された前記画像処理信号の
    注目画素および周辺画素の画像信号の値から該画像処理
    信号の特徴を求める特徴量抽出手段と、該特徴量抽出手
    段で求めた特徴に基づいて前記画像処理信号の空間周波
    数成分ごとのゲインを決定するゲイン決定手段と、前記
    入力手段に入力された画像処理信号の空間周波数成分ご
    とに前記ゲイン決定手段で決定されたそれぞれの前記ゲ
    インに基づいて前記注目画素の値に変更を加え得られた
    それぞれの値から変更された画像処理信号を得る処理手
    段と、該処理手段によって得られた前記変更された画像
    処理信号の画像を出力する出力手段を備えており、前記
    画像処理信号の空間周波数成分ごとの前記ゲインは、テ
    ストパターン画像データに基づいて前記出力手段で作成
    されたテストパターン画像の実際の空間周波数成分を測
    定し前記テストパターン画像データの空間周波数成分と
    の比較によって決定されたものであることを特徴とする
    画像処理装置。
  41. 【請求項41】 注目画素および該注目画素に対する周
    辺画素の画像信号の値を含む画像処理信号を入力する入
    力手段と、前記入力手段に入力された画像処理信号と所
    定係数に基づいて前記注目画素の値に変更を加える処理
    手段と、該処理手段によって値の変更を受けた画像処理
    信号の画像を出力する出力手段と、前記入力手段に入力
    された前記画像処理信号の注目画素および周辺画素の画
    像信号の値から該画像処理信号の特徴を求める特徴量抽
    出手段と、該特徴量抽出手段で求めた特徴に基づいて前
    記処理手段の前記所定係数を設定する処理係数決定手段
    を備えており、前記所定係数は、テストパターン画像デ
    ータに基づいて前記出力手段で作成されたテストパター
    ン画像の実際の空間周波数成分を測定し前記テストパタ
    ーン画像データの空間周波数成分との比較によって決定
    されたものであることを特徴とする画像処理装置。
  42. 【請求項42】 均等色空間の色座標系で表現された値
    を含む画像処理信号を入力する第1の入力手段と、該第
    1の入力手段に入力された画像処理信号を出力手段の制
    御に適した前記色空間と異なる第2の色空間の色座標系
    に変換する色変換手段と、該色変換手段により色変換さ
    れた注目画素および該注目画像に対する周辺画素の画像
    信号の値を含む画像処理信号を入力する第2の入力手段
    と、該第2の入力手段に入力された前記画像信号の注目
    画素および周辺画素の画像信号の値から該画像処理信号
    の特徴を求める特徴量抽出手段と、前記第2の入力手段
    に入力された画像処理信号と所定係数と前記特徴量抽出
    手段で求めた特徴に基づいて前記注目画素の値に変更を
    加える処理手段と、該処理手段によって値の変更を受け
    た画像処理信号の画像を出力する出力手段を備えてお
    り、前記所定係数は、テストパターン画像の実際の空間
    周波数成分を測定し前記テストパターン画像のデータの
    空間周波数成分との比較によって決定されたものである
    ことを特徴とする画像処理装置。
  43. 【請求項43】 前記所定係数は、前記テストパターン
    画像を実際に測定した空間周波数成分と前記テストパタ
    ーン画像データの空間周波数成分との比較結果とともに
    前記出力手段が実効的に許容する入力値の範囲とから目
    標空間周波数伝達特性を決定し、該目標空間周波数伝達
    特性に基づいて算出されたものであることを特徴とする
    請求項41または請求項42に記載の画像処理装置。
  44. 【請求項44】 特定の複数の空間周波数成分を有する
    領域を含むテストパターン画像データを出力手段により
    出力し出力画像を作成する工程と、前記出力画像の空間
    周波数特性を測定する工程と、前記テストパターン画像
    データの空間周波数特性と前記出力画像の空間周波数特
    性の測定結果との対応関係から所定係数を決定する工程
    と、入力された注目画素および該注目画素に対する周辺
    画素の画像信号の値を含む画像処理信号と前記所定係数
    に基づいて前記注目画素の値に変更を加える工程と、値
    の変更を受けた画像処理信号の画像を出力する工程を有
    することを特徴とする画像処理方法。
  45. 【請求項45】 特定の複数の空間周波数成分を有する
    領域を含むテストパターン画像データを出力手段により
    出力し出力画像を作成する工程と、前記出力画像の空間
    周波数特性を測定する工程と、前記テストパターン画像
    データの空間周波数特性と前記出力画像の空間周波数特
    性の測定結果との対応関係から所定係数を決定する工程
    と、入力された注目画素および周辺画素の画像信号の値
    を含む画像処理信号の特徴を求める工程と、前記画像処
    理信号と前記特徴と前記所定係数に基づいて前記注目画
    素の値に変更を加える工程と、変更を加えた前記画像処
    理信号の画像を出力する工程を有することを特徴とする
    画像処理方法。
  46. 【請求項46】 前記所定係数を決定する工程は、前記
    テストパターン画像データの空間周波数特性と前記出力
    画像の空間周波数特性の測定結果との対応関係とともに
    前記出力手段が実効的に許容する入力値の範囲とから目
    標空間周波数伝達特性を決定し、該目標空間周波数伝達
    特性に基づいて前記所定係数を算出することを特徴とす
    る請求項44または請求項45に記載の画像処理方法。
  47. 【請求項47】 特定の複数の空間周波数成分を有する
    領域を含むテストパターン画像データを出力手段に出力
    させ出力画像を作成する工程と、前記出力画像の空間周
    波数特性を測定する工程と、前記テストパターン画像デ
    ータの空間周波数特性と前記出力画像の空間周波数特性
    の測定結果との対応関係から所定係数を決定する工程を
    コンピュータに実行させるプログラムを記憶した前記コ
    ンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
  48. 【請求項48】 さらに、入力された注目画素および該
    注目画素に対する周辺画素の画像信号の値を含む画像処
    理信号と前記所定係数に基づいて前記注目画素の値に変
    更を加える工程と、値の変更を受けた画像処理信号の画
    像を出力する工程をコンピュータに実行させるプログラ
    ムを記憶した請求項47に記載の前記コンピュータが読
    み取り可能な記憶媒体。
  49. 【請求項49】 さらに、入力された注目画素および周
    辺画素の画像信号の値を含む画像処理信号の特徴を求め
    る工程と、前記画像処理信号と前記特徴と前記所定係数
    に基づいて前記注目画素の値に変更を加える工程と、変
    更を加えた前記画像処理信号の画像を出力する工程をコ
    ンピュータに実行させるプログラムを記憶した請求項4
    7に記載の前記コンピュータが読み取り可能な記憶媒
    体。
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