JP4772961B2 - ディジタル・ホログラムを数値的に再構成することにより、振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を同時に形成する方法 - Google Patents

ディジタル・ホログラムを数値的に再構成することにより、振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を同時に形成する方法 Download PDF

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Description

【0001】
発明の属する技術分野
本発明は、ディジタル・コード化されたホログラムを数値的に再構成することにより、振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を同時に形成する方法に関する。
背景に関する議論
本発明の基本的なアイディアは、サンプルのホログラムを記録し、このホログラムを数値的な方法で再構成するというものである。このアイディアは、J.W. グッドマンとR.W. ローレンスが、Appl. Phys. Lett.、第11巻、 77〜79ページ(1967年)に「電子的に検出したホログラムからディジタル画像を形成する方法」という題名の論文として初めて報告している。彼らは、ホログラムを記録するのにビジコン検出器を使用した。また1971年には、M.A. クロンロッド他が、「コンピュータを利用したホログラムの再構成」という題名の論文として、Soviet Phys.-Technical Phys.、第17巻、333〜334ページ(1972年)に報告している。彼らは、写真感光板に記録されたホログラムのディジタル画像を用いた。これら2つの参考文献では、ホログラムがホログラフィック・フーリエ・コンフィギュレーションの形で記録されており、サンプルの振幅コントラスト画像は、単にホログラムの二次元フーリエ変換の係数を計算することによって数値的に再構成することができる。記録装置として電荷結合素子(CCD)カメラをやはりフーリエ・コンフィギュレーションで用いる最近の成果が特許化されている(アメリカ合衆国特許第4,955,974号と第5,214,581号)。またそうした最近の成果については、W.S. ハダッド他が、Applied Optics、第31巻、4973〜4978ページ(1992)に「フーリエ変換ホログラフィック顕微鏡」を報告しており、K. ボイヤー他が、Nature Medicine、第2巻、939〜941ページ(1996年)に、生物サンプルのX線振幅コントラスト画像形成のための「可視光、紫外線、X線の波長における生体臨床医学用三次元ホログラフィック・マイクロイメージング」を報告している。
【0002】
1994年には、ディジタル・ホログラフィに関するこれまでの研究成果(L.P. ヤロスラフスキーとN.S. メルツリャコフ、『ディジタル・ホログラフィ』、コンサルタンツ・ビュロー社、ニューヨーク、1980年)に基づき、シュナーズ他が、Applied Optics、第33巻、179〜181ページ(1994年)に、「CCDターゲットによりホログラムを直接記録し、数値的に再構成する方法」という題名の論文として、CCDカメラを用いてフレネル・ホログラフィック・コンフィギュレーションで記録したオフアクシス・ホログラムから数値的に再構成した振幅コントラスト画像を初めて報告している。E. キュッシュ他は、同じ再構成アルゴリズムであるが低コヒーレンスの光源を用いており、「低コヒーレンス・ディジタル・ホログラフィ技術を利用したミクロ・スケールでの光学的トモグラフィ」、Proceedings SPIE on Optical and Imaging techniques for Bioimaging、ウィーン、第2927巻、61〜66ページ(1996年)という題名の論文において、トモグラフィによる画像形成へのディジタル・ホログラフィの応用を報告している。ミクロスケールでの内視鏡検査への応用においてもホログラムを再構成するのにやはりフレネル計算を行なうが、この応用については、O. ココス他が、Applied Optics、第34巻、7186〜7193ページ(1995年)に「マルチコア光ファイバーを用いた内視鏡ホログラフィの性能」という題名の論文として報告している。
【0003】
上記の研究はすべて振幅コントラスト画像の形成に関するものであり、そこでは数値的に再構成された光の場の係数だけが考慮されている。この明細書に示すように、引数を計算するときに位相コントラスト画像を形成することが可能である。フレネル・ホログラムから数値的に再構成された位相分布をホログラム干渉測定に応用することを最初に報告したのはシュナーズ他であり、J.Opt.Soc.Am.、第A11巻、2011〜2015ページ、(1994年)に「ホログラム干渉測定において、ディジタルに記録されたホログラムを用いて位相を直接決定する方法」という題名の論文として掲載されている。この論文に記載されているように、用いる再構成アルゴリズムは振幅コントラスト画像を形成するアルゴリズムと同じであり、実際に位相コントラスト画像を形成することは不可能である。というのも、この場合には、再構成された光の場が、物体波と参照波の複素共役との積(または、物体波の複素共役と参照波との積)になっているからである。しかしこの再構成アルゴリズムは、ホログラム干渉測定に使用することができる。なぜなら、同じ参照波を用いて得られた2つの再構成された位相分布の差は、物体が変形された状態と変形されていない状態の間の位相差だけを表わす画像を提供するからである。
【0004】
数値的に再構成された位相コントラスト画像の最初の例は、E. キュッシュ他が、J. Opt.、第28巻、260〜264ページ(1997年)に「低コヒーレンス・ディジタル・ホログラフィ法による光学的トモグラフィ」という題名の論文として報告している。彼らは再構成アルゴリズムを変更して、アルゴリズムの中にディジタル・ホログラムと参照波のディジタルなコピー(ディジタルな参照波)の積が含まれるようにしている。この論文では、参照波として平面波を用いることにより、位相コントラスト画像が観測面に直接得られる。これは、物体波の光路に沿って拡大用または縮小用の光学素子が挿入されていないことを意味する。
本発明の要約
ツェルニッケ法またはノマルスキー法などの従来の位相コントラスト顕微鏡法とは異なり、本発明では、位相コントラスト画像の形成と光学的測定法の間に直接的な結びつきが提供される。
【0005】
“定量的位相コントラスト”とは、位相コントラスト画像にアーチファクトや収差がなく、その位相コントラスト画像を光学特性(例えば屈折率)や構造情報(例えばトモグラフィ、厚さ)を定量的に測定するのにそのまま利用できることを意味する。さらに詳しく説明するならば、“定量的位相コントラスト”とは、この明細書では、位相コントラスト画像の各ピクセルの値が、2πを法として、サンプルの対応する領域における物体波の位相の値と等しいことを意味する。
【0006】
“振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の同時形成”とは、サンプルに関する2つの画像が同一のホログラムから再構成できることを意味する。一方の画像は振幅コントラスト画像であり、他方の画像は定量的位相コントラスト画像である。これら2つの画像を別々に解析することもできるし、一方の画像を他方の画像と比較することもできる。これらの画像に含まれる情報(あるいは、サンプルの異なるさまざまな方向について再構成されたいくつかの画像ペアの情報)を組み合わせ、計算によってサンプルの三次元表現を構成すること、例えば半透明なサンプルの三次元トモグラフィを行なうことが可能である。本発明を利用すると、同一のサンプルに対して異なる波長で2つ以上のホログラムを記録することにより分光測定を行なうことも可能である。このように多数の波長を利用する方法は、測定において物体のサイズや屈折率を厳密に決定するのにも役立つ。
【0007】
標準的な干渉顕微鏡法においても振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の同時形成が可能であるが、そうした干渉顕微鏡法と比べた場合の本発明の利点は、干渉顕微鏡法においては4つ以上のインターフェログラムが必要とされるのに対し、たった1つのホログラムしか必要としない点である。さらに、本発明の場合には光学素子をずらしたり移動させたりする必要がない。その結果、画像取得時間が短縮され、熱ドリフトまたは機械的ドリフトの影響を受けにくくなる。また丈夫さは、本発明において大いに評価すべき点である。
【0008】
干渉顕微鏡法と比べた場合の本発明の別の利点は、位相収差をディジタルに補正できることである。実際、干渉計に挿入されている顕微鏡の対物レンズは波面を湾曲させ、そのために物体波の位相が影響を受ける。したがって、本発明を利用した位相コントラスト画像の形成においては、あるいはより一般化してあらゆる干渉系では、この位相収差関数を補正する必要がある。干渉顕微鏡法では、参照アーム内に、干渉計の出口から等距離の位置になるように同じ対物レンズを挿入することによって、この問題を経験的に解決している。リンニック干渉計と呼ばれるこの装置においては、何らかの変更を物体アーム内に施す必要がある場合には、同じ変更を参照アームにおいても厳密に再現して、同様に変形した波面相互の間で干渉が起こるようにしなくてはならない。したがってこの経験的な構成では高い精度が必要とされる。可能な別の方法(ミロー干渉測定法)では、干渉パターンを拡大している。しかしこの方法だと高解像度の画像を得ることは難しい。というのも、小さな干渉計をサンプルと顕微鏡の対物レンズの間に挿入する必要があるからである。この明細書では、純粋に数値的な方法を提案する。この方法を利用すると、再構成された波面と計算によって求めた位相収差関数の複素共役との積を求めることによって補正を行なうことができる。
【0009】
振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の物理的意味は、ホログラムを記録するための構成に応じて異なる。ホログラムをサンプルから反射された波で記録する場合(反射構成)には、振幅コントラスト画像は、サンプルの表面における反射率の変化に依存し、位相コントラスト画像は、サンプルのトポグラフィおよび/または反射時の位相シフトの変化に依存する。ホログラムを透明または半透明なサンプルを透過した波で記録する場合(透過構成)には、振幅コントラスト画像は吸収の変化と関係し、位相コントラスト画像は、厚さおよび/または屈折率の変化(より一般化するならば、光路の変化)に依存する。
【0010】
たいていの場合、位相の測定に基づいた光学特性または構造情報の定量的測定は不正確である。というのも、位相コントラスト画像の発生源は一般に2つ以上あるからである。例えば、透明なサンプルの屈折率を測定するには厚さを知っている必要があり、逆に厚さを測定するには屈折率を知っている必要がある。さまざまな材料からなるサンプルをトポグラフィにより測定するにあたって、そのさまざまな材料の複素屈折率が同じでない場合には、結果を解析する際に反射の界面における位相の変化を考慮する必要がある。トポグラフィの測定だけ、屈折率の測定だけ、あるいは厚さの測定だけを行ないたい場合には、偏光解析法や多波長測定法などの従来から知られている方法を本発明と組み合わせて用いることができよう。特に、異なる波長で2つ以上のホログラムを記録することにより、厚さがわからない透明なサンプルの屈折率を測定することができる。それぞれのホログラムを作る際にサンプルの厚さが一定であると仮定すると、再構成された位相分布が変化するのは、波長の関数である屈折率が変化するためである。波長の関数である屈折率の変化を記述するモデルを用いることにより、サンプルの屈折率またはサンプルの厚さを定量的位相コントラスト画像から導くことができる。半透明なサンプル(例えば生物の細胞または組織)に関して、あるいはより一般的には、異なる深さに位置するいくつかの反射要素からなる三次元物体に関しては、時間ゲート法またはコヒーレント・ゲート法などのゲート技術を用いると、反射構成において、サンプル内の選択された区画で反射される光を用いてホログラムを記録することができる。この場合、両方のコントラスト画像(振幅と位相)は、選択された区画の光学特性と、サンプル内で光が反射する前後に通った別の部分の光学特性によって決まる。
【0011】
本発明により、ディジタル・ホログラムから振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の両方を数値的に再構成するための、より一般的な方法が提供される。ホログラムを再構成するためのこの数値的な方法は、ディジタル参照波と呼ぶ、参照波のディジタルなコピーを計算する操作を含んでいる。画像形成システムの位相収差を補正するため、複素数の行列も計算する。この行列のことをディジタル位相マスクと呼ぶ。
【0012】
本発明により、独自の結果が得られる。この方法により、定量的位相コントラスト画像が提供される。これは、再構成された位相分布をそのまま測定に応用できること、特に、表面の凹凸測定、屈折率測定に応用できること、より一般的には、材料の定量的測定(形と位置の測定、表面の凹凸の測定、光学特性の測定)に応用できることを意味する。さらに、サンプルの振幅コントラスト画像を同一のホログラムから再構成することができる。サンプルのディジタルな三次元描写が、たった1回の画像取得で可能になることは、本発明の重要な特徴である。
【0013】
パルス式光源または時間ゲート式カメラを用いて振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を瞬時にして取得できるというのは、本発明の大きな利点である。
基本的に、数値的な再構成法では、標準的な方法でホログラムを再構成している間にホログラムによって回折されるであろう波面の伝播を記述する計算を行なう。この計算では、ホログラムに参照波のコピーを照射したときに観測面に生じる回折パターンの数値的評価を行なっている。この明細書では、回折をスカラーで記述することを想定しており、再構成法のポイントは、フレネル-キルヒホッフ積分またはレーリー-ゾンマーフェルト積分を数値計算することである。ホログラムを作るのに用いる構成の違いに応じ、回折の計算は、これらの積分の近似であるフラウンホーファー積分またはフレネル積分などを用いて行なう。フーリエ・ホログラフィなどの場合には、単純なフーリエ変換の計算を行なうことができる。
【0014】
好ましい実施態様では、ホログラムを作るのに用いる構成、特にホログラムとサンプルの距離は、フレネル・ホログラムが生成するように調節する。すると回折の計算をフレネル近似で行なうことができる。フレネル近似の利点は、計算が簡単であり、しかもフーリエ変換の形に表現されるフレネル積分の離散形式を用いて高速に計算を実行できることである。さらに、フレネル近似によって幅広い実験配置がカバーされる。
【0015】
本発明の重要な1つの特徴は、振幅コントラスト画像と位相コントラスト画像の両方を再構成するにあたって、数値的な再構成法に含まれるいくつかの定数を調節する必要があることである。これら定数は再構成パラメータと呼ばれており、その値は実験配置によって決まる。再構成パラメータは3つに分類することができる。すなわち、画像の焦点合わせに関係する再構成距離;ディジタル参照波の定義と関係する参照波パラメータ;ディジタル位相マスクの定義と関係する位相収差関数補正パラメータである。本発明の1つの目的は、これら再構成パラメータがいかにして定義され、その値がいかにして調節されるかを記述することである。明らかなことだが、再構成パラメータの値は実験配置が決まると決まってしまうため、複数のホログラムに対して実験配置が同じであるならば、新たに調節操作を行なうことなく同じ値の再構成パラメータを用いてそれらホログラムを再構成することができる。
【0016】
これ以外のパラメータとして波長、検出器のサイズ、ピクセル数などが数値的な再構成法では要求されるが、これらのパラメータは一般に定数であり、特別に調節する必要はない。
この明細書には、ディジタル・ホログラムを数値的に再構成することにより、振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を同時に形成する方法のさまざまな側面を利用した装置が開示されている。物体のサイズや物体への接近可能性に応じ、装置のさまざまな実施態様が開示されている。例えば、数値的ホログラフィック望遠鏡(NHT)、数値的ホログラフィック顕微鏡(NHM)、数値的ホログラフィック内視鏡(NHE)である。
【0017】
本発明の別の目的や特徴は、添付の図面を参照した以下の詳しい説明によって明らかになろう。しかし、図面は説明に用いることだけを目的としており、本発明の範囲を規定するものではないことを理解されたい。本発明の範囲に関しては、添付の請求の範囲を参照する必要がある。
発明の詳細な説明
添付の図面を参照しながら本発明の実施態様をより詳細に説明する。
【0018】
図1は、画像が形成されるまでのさまざまなステップをすべて示したダイヤグラムである。光源1から放射されたビームが装置2を照射し、サンプル3のホログラム4が生み出される。装置2は、光源1からの光を集め、サンプル3に対する照射光1を放射する。装置2は、参照波Rを発生させる装置と、サンプル3から放射されたり、サンプル3によって反射または散乱されたりした物体波Oを発生させる装置も備えている。物体波Oと参照波Rがぶつかって面内で干渉する。
以下の説明では、物体波は、物体から放射されたり、物体によって反射されたりした後に、より一般には、物体によって散乱された後に光学系によって捕捉された照射波の一部であると理解するものとする。
【0019】
参照波Rと物体波Oの干渉によってホログラム4が生まれる。ホログラム4は、二次元の強度分布として記述できる。
【0020】
【数9】
Figure 0004772961
【0021】
この式においてR* とO*は、それぞれ参照波と物体波の複素共役であり、│R│2と │O│2は、それぞれ参照波と物体波の係数の二乗である。
本発明は光学分野に限定されることはなく、あらゆる種類の電磁波(例えばX線)や非電磁波(例えば音波や熱波)を用いて記録されたホログラムの数値的な再構成に応用することができる。フォトンの密度波も用いることができる。このような理由により、この明細書では光源1の性質、波長、コヒーレンスを特定していない。利用できる光源の具体例としては、気体レーザー、半導体レーザー、固体レーザー、レーザーダイオード、超発光ダイオード、狭い帯域の光源、広い帯域の光源、白色光源、X線源、電子ビームが挙げられる。
【0022】
2つ以上の光源を組み合わせて用いることもできる。例えば、波長が異なる2つの光源を組み合わせていわゆる合成波長の光源を作ることができる。
好ましい実施態様では、装置2は、参照波Rの偏光が(できるだけ)物体波Oの偏光と合致するように設計する。物体波の偏光が参照波の偏光に近いことは、これら2つの波の間の干渉を最適化する上で重要である。物体波が異なる偏光状態の異なるフォトンを含んでいることは、例えばサンプル内で散乱が起こったときや、サンプルの複屈折が一様でないときに起こるが、そうした場合には、偏光が固定された参照波を利用すると、物体波のフォトンの中から参照波の偏光に近い偏光を有するフォトンを選択することが可能になる。
【0023】
物体波Oを発生させる装置は、拡大用光学素子または縮小用光学素子を備えていてもよい。サンプルからホログラムが形成される面までの空間にまったく光学素子を挿入することなく画像を直接形成することも可能である。
“拡大用光学素子”とは、画像を直接形成した場合よりも解像度の優れた拡大サンプル画像を生み出すことのできる単一のレンズまたはレンズ群および/または光ファイバーのことを意味するものと理解する。サンプルと同じ大きさの画像を生み出す拡大用光学素子(拡大率は1に等しい)もここに含まれる。
より一般に、拡大用光学素子の代わりとして、ファイバー束、および/または、露出したロッド群、および/または、ホプキンズ・リレー・レンズなどの光学系を用いて、ホログラムの形成後または形成前に波面を伝播させることができる。また、これらの光学系は、拡大用光学素子の代わりとして、ディジタル化可能で波面の数値的な再構成が可能なホログラムを形成するための光学系に挿入することもできる。
【0024】
“縮小用光学素子”とは、画像を直接形成した場合よりも大きなサンプルの画像を生み出せるようにするために、サンプルよりも小さな画像を生み出す単一のレンズまたはレンズ群および光ファイバーのことを意味するものと理解する。
好ましい実施態様では、装置2は、オフアクシス・ホログラムを生み出すように設計する。“オフアクシス・ホログラム”とは、参照波Rと物体波Oの伝播方向が、ホログラムが形成される面に入射するときに互いに平行になっていないことを意味するものと理解する。オフアクシスの構成により、再構成するときにゼロ次回折、実像、二重像を分離できるという利点がある。オフアクシス・ホログラムを形成するにあたっては、いくつかの構成が可能である。図2Aは可能な構成の1つを示しており、ホログラム面に入射する物体波の方向と参照波の方向がなす角度がθとなっている。
【0025】
ホログラムを記録する媒体の解像度に応じてオフアクシスの構成を小さな角度に制限し、生成されたインターフェログラムの空間周波数が記録媒体の解像力を超えないようにするとよい。言い換えるならば、ホログラムが形成される面に参照波と物体波が入射するときになす角度は、画像取得システムがホログラムの干渉縞を解像できる以上の値になっていてはならない。オフアクシスの構成は、非常に小さな角度を極限まで持っていった場合も考えることができるが、その場合には、ゼロ次回折が二重像または実像の一部または全体をカバーすることができよう。この場合には、ゼロ次回折を抑制するためにさらに別の方法を追加して用いることができる。例えば、T.M. クライスとW.P.O. ジュプトナーが提案している「ディジタル・ホログラフィにおけるdc項の抑制法」Opt. Eng.、第36巻、2357〜2360ページ(1997年)を、数値的な再構成を行なう前に適用することができる。しかしこの方法は、ディジタル・ホログラムから平均強度を差し引くというものであり、再構成された画像からゼロ次回折のいわゆるdc項を消去することができるだけである。言い換えるならば、ホログラムを作るのに振幅が一定の参照波(例えば平面波)を利用する場合には、T.M. クライスとW.P.O. ジュプトナーが提案している方法は、以下の形のホログラムを生み出す方法であると捉えることができる。
【0026】
【数10】
Figure 0004772961
【0027】
したがって、ゼロ次回折の物体成分(│O│2)がこの方法によって抑制されるが、この成分はホログラム面で一定ではないのが一般的である。
われわれは、この明細書において、ゼロ次回折を完全に消去する方法を提案する。原則として、この方法は、参照波の振幅が一定でない場合にも適用可能である。一般に、この方法は、干渉項だけを含むホログラムを生み出す方法であると捉えることができる。
【0028】
【数11】
Figure 0004772961
【0029】
そのような結果は、ディジタル・ホログラムからゼロ次回折を局所的に評価した値(│R│2+ │O│2)を差し引くことによって得られる。例えば、ディジタル・ホログラムをサイズが一定の(あるいは一定でない)サブマトリックスと呼ばれる小さな要素に分割し、T.M. クライスとW.P.O. ジュプトナーが提案している方法をこれらサブマトリックスのそれぞれに適用することができる。サブマトリックスのサイズと数は、ホログラム面におけるゼロ次回折の変化が十分な精度で再現できるように選択する。しかしサブマトリックスのサイズは、最小サイズである、1つのサブマトリックスが構成的干渉と破壊的干渉をそれぞれ1つだけ含んでいる状態よりも小さくなってはならない。
【0030】
本発明の別の側面は、ディジタル・ホログラムのフーリエ変換に帯域フィルターを適用するという考え方に基づいている。こうすることによってもゼロ次回折を完全に消去することができる。この方法は、オフアクシス・ホログラフィでは、干渉項(R*OとRO*)に対応する空間周波数が、ゼロ次回折(│R│2+ │O│2)に対応する空間周波数よりも大きいという事実に基づいている。したがってわれわれは、ディジタル・ホログラムを数値的に再構成する前に、以下のステップを含むディジタル画像処理法をオプションとして適用することを提案する。
【0031】
ディジタル・ホログラムの二次元(2D)離散フーリエ変換を計算し、
ディジタル・ホログラムのフーリエ変換の中に干渉項R*OとRO*に対応する空間周波数を位置させ、
ホログラムのフーリエ変換と、干渉項に対応していない空間周波数を消去または低減する2D関数の積を計算し(この操作により、ゼロ次回折に対応する空間周波数を消去(または低減)するとともに、それ以外の寄生的な空間周波数も除去する)、
離散フーリエ逆変換を計算する。
【0032】
このステップにおいてホログラムの低空間周波数が抑制される結果、フィルタリングによりゼロ次回折が一定になったディジタル・ホログラムが得られる。ゼロ次回折の値は、全ホログラム領域に対して計算した平均強度に等しい。したがってゼロ次回折は、フィルタリングされたディジタル・ホログラムの各ピクセルの強度から平均強度を差し引くことによって完全に抑制することができる。
【0033】
図1を参照すると、フーリエ変換によりフィルタリングを行なう上記の画像処理法を適用するという方法は、可能なディジタル画像処理法の1つであり、ホログラムの数値的な再構成の前および/または後にオプションとして適用できることがわかる。このステップでは、いくつかのディジタル画像処理法を適用して、S/N比を改善したり、ディジタル・ホログラム7の縞の可視性を向上させたりする。例えば、明るさとコントラストの調節、オフセット式引き算、グレー・レベルの分布の変更、閾値化、定量的位相コントラスト画像への位相アンラッピング法の適用、ヒストグラム均等化の適用、二次元のハイパス空間周波数フィルターまたはローパス空間周波数フィルターの適用、1つまたは複数の二次元帯域空間周波数フィルターの適用、いくつかの画像からなる集合に対する統計的演算の適用、ゼロ次回折および/または二重像および/または実像を抑制するための画像処理法の適用を行なう。ディジタル・ホログラムのピクセル数を増やしたり減らしたりすることも可能である。ディジタル・ホログラムには、データのウインドウ化を行なうために二次元関数(例えばハニング窓関数、ハミング窓関数、またはガウス分布型窓関数)を掛けることもできる。
ホログラムに対して適用可能なディジタル画像処理法におけるこの特徴は、記録媒体として例えば写真感光板を利用しており、再構成前にはホログラムをこのように直接的に処理することはできない標準的なホログラフ法と比べた場合の本発明の利点の1つとなっている。
【0034】
特に興味深いディジタル処理は、ホログラムのアパーチャーの透過度(または振幅の透過率)を変化させる二次元実数関数をホログラムに掛けて、そのアパーチャーのアポディゼーションを行なうことである。アパーチャーのアポディゼーションは光学において周知の技術であり、コヒーレントな光ビームがアパーチャーを通過するときに生じる回折効果(回折された場の振幅と位相に関するゆらぎ)をこの技術を用いて小さくする。アポディゼーション操作がなされたアパーチャーは、振幅の透過率(透過)がアパーチャーの縁で0から1に急激に変化することはなく、滑らかかつ連続的に変化するという特徴がある。アパーチャーの縁における透過の(0から1への)変化を記述することのできる連続関数が何種類かある。例えば、ガウス分布、超ガウス分布、三角関数、あるいは複数の関数の組み合わせなどである。最適化プロセスにおいて反復操作により決定した透過関数を用いることもできる。好ましい実施態様では、アポディゼーション操作がなされたアパーチャーの透過関数は、アパーチャーの中心部の広い領域が透明なままになるように決める。
【0035】
オフアクシス・ホログラムではゼロ次回折が低空間周波数に対応しているので、画像取得前にホログラム4の空間周波数フィルタリングを行なうことによって低空間周波数を実験的に抑制することもできる。この操作は、非線形光学素子といわゆる4-f光学系を用いて実施することができる。なお、4-f光学系は、焦点距離がfのレンズ2枚からなり、ハイパス・マスクが第1のレンズのフーリエ面に位置している。図2Bを参照すると、ビーム・スプリッタと画像取得ユニットの間に挿入することのできるオプションの光学素子として、そのような4-f光学系が可能であることがわかる。
【0036】
本発明では、インライン・ホログラムまたはガボール・ホログラムという極端な場合も含めて考えることができる。この場合には、ゼロ次回折を除去するため、および/または、二重像または実像を除去するため、本発明を他の方法(画像処理法または実験的方法)と組み合わせて用いることができる。例えば、干渉顕微鏡法と似た方法が、I. ヤマグチとT. ツァンによって、「位相シフト・ディジタル・ホログラフィ」Opt. Lett.、第22巻、1268〜1270ページ(1997年)において提案されている。この方法では、参照波と(90°)位相がずれた4つのインターフェログラムを記録する必要があり、この方法により、ゼロ次回折と二重像の両方を抑制することができる。この場合には、あるいはより一般に、参照波の位相および/または物体波の位相をシフトまたは変化させる場合には、物体波の振幅と位相をホログラム面で測定することができる。そこで本発明を用いてサンプルの表面における振幅と位相を再現することができる。参照波および/または物体波の位相を変化またはシフトさせるのに使用できるオプションの光学素子の具体例としては、ピエゾ電気駆動式ミラー、音響光学的モジュレータ、電気光学的モジュレータ、光弾性モジュレータが挙げられる。
【0037】
本発明によるさまざまな方法は、ほとんどがホモダイン検出を利用したものである。すなわち、参照波の振動数または波長が照射波の振動数または波長と同じであると仮定されているため、取得されるホログラムが安定になり、本発明に従ってディジタル化される。しかし本発明は、ヘテロダイン検出を用いた光学系にも適用することができる。
ヘテロダイン検出を行なうため、参照波Rを発生させる手段は、物体波の波長に対して参照波の波長を変化させる装置を含むことができる。物体波Oを発生させる手段の中に同様な装置を挿入することもできる。参照波および/または物体波の波長を変化させるのに使用できる手段の具体例としては、音響光学的モジュレータ、電気光学的モジュレータ、光弾性モジュレータ、ピエゾ電気駆動式ミラーが挙げられる。これらの手段が、図2B、図2C、図2Dに示したオプションの光学素子の具体例である。照射用の光源と参照波を発生させる光源を物理的に別々の光源にすることも可能である。
【0038】
好ましい実施態様では、装置2は、フレネル・ホログラムが形成されるように設計する。“フレネル・ホログラム”とは、スカラー値の回折をフレネル近似で計算することによってホログラムを再構成できることを意味するものと理解する。離散フーリエ積分の数値計算については、あとで詳しく説明する。フレネル近似の利点は、計算が簡単でしかも非常に高速に行なえることである。さらに、フレネル近似では幅広い実験構成がカバーされる。
【0039】
ホログラムの形成に用いる装置2がフレネル近似の条件を満たしていない場合には、回折計算のモデルとして、他の近似を用いることや、フレネル-キルヒホッフ積分またはレーリー-ゾンマーフェルト積分の正確な評価を行なうことができる。
単純なフーリエ変換の計算や、フラウンホーファー近似での回折計算を行なうこともできる。
【0040】
低コヒーレンス光源を用いる場合には、装置2は、参照波Rの経路長を調節できる手段も含むことになろう。この手段は、参照波を発生させる手段と異なっていてもその手段と一体化されていてもよく、具体例としては、任意のアクチュエータにオプションとして取り付けられたプリズム、平行な板、ミラー、回折格子が挙げられる。アクチュエータとしては、機械的アクチュエータ、磁気的アクチュエータ、ピエゾ電気式トランスレータが挙げられる。この手段は、オプションの光学素子をさらに備えていてもよい。例えば、ピエゾ電気式モジュレータ、音響光学的モジュレータ、光弾性モジュレータなどの光学的モジュレータや、電気光学的モジュレータ、液晶モジュレータなどの位相モジュレータである。これらの素子が、図2B、図2C、図2Dに示した光学素子の具体例である。
図2B、図2C、図2Dは、装置2の可能な3つの態様を示している。図2Bに示したケースでは、この装置は、基本的に、反射構成で画像を形成するように設計したマイケルソン干渉計、あるいはより一般的には、トワイマン-グリーン干渉計で構成されている。光源から放射されたビームは直径方向に広げられる。干渉計は、顕微鏡の対物レンズを物体アームに備え、平面波を参照波Rとして反射するミラーを参照アームに備えている。2つの自由度を持つミラーが傾いている場合には、オフアクシス・ホログラムを記録することができる。図2Cに示したケースでは、装置は、基本的に、透過構成で画像を形成するよう設計したマッハ-ツェンダー干渉計で構成されている。この干渉計は、それぞれのアームにビーム・エキスパンダを備えている。ビーム・エキスパンダが1つだけ光源の直後に配置された構成も可能である。ビーム・エキスパンダは、空間周波数フィルタリングのためのピンホールを備えることができる。物体アームでは、顕微鏡の対物レンズが、サンプルから放射された光を集める。参照アームでは、傾けることのできるミラーが平面波を参照波Rとして反射する。図2Dに示したケースでは、装置は、基本的に、反射構成で画像を形成するように設計したマッハ-ツェンダー干渉計で構成されている。図2Dの装置では、焦点距離の長いレンズが、ビーム・エキスパンダと顕微鏡の対物レンズの間に挿入されている。このレンズはコンデンサとして機能し、その位置は、コリメートされたビームが顕微鏡の対物レンズを通じてサンプルに当たるように調節されている。コンデンサは、反射構成での画像形成において重要である。というのも、後で説明するように、ホログラフィック顕微鏡法では、サンプルは、顕微鏡の対物レンズの物体焦点面の近くに位置させることができるからである。必要に応じ、例えば物体を照射するのに高強度が望まれる場合には、図2Cに示した透過構成においてサンプルの前にコンデンサを挿入することもできる。このコンデンサは、図2Cにおける光学素子の具体例である。これらの装置があれば、フレネル型のオフアクシス・ホログラムを十分に形成することができる。オプションの光学素子(図2B、図2C、図2Dを参照のこと)と呼ぶ付加的素子は、干渉計の両方のアームに挿入すること、および/または、干渉計の入口および/または出口に位置するビーム・スプリッタの前および/または後に挿入することができる。オプションの光学素子の具体例としては、中性フィルター、プリズム、1/2波長板、1/4波長板、偏光板、ウォラストン・プリズム、虹彩絞り、レンズ、空間周波数フィルター、ピンホールが挙げられる。図2Cに点線で示したように、再結合用ビーム・スプリッタの近くに挿入したウォラストン・プリズムを用いて、参照波を、偏光状態と伝播方向が異なる(点線)2つの成分に分離することができる。単なるビーム・スプリッタの代わりに偏光ビーム・スプリッタを用いることもできる。ここに示したそれぞれの装置において、顕微鏡の対物レンズを除去することによって画像を直接形成することが可能であり、したがって本発明をレンズなしの画像形成法として用いることができる。
【0041】
標準的な干渉計の構成に基づいた構成の利点は、物体波と参照波の伝播方向が非常に小さな角度をなしているオフアクシス・ホログラムの記録が可能になることである。この特徴は、CCDカメラなどの低解像度の媒体を画像取得システムとして用いる場合に重要になる。さらに、標準的な干渉計の構成に基づいたこの構成は、小さなサンプルのフレネル・ホログラムを形成するのにも適している。
【0042】
図2B、図2C、図2Dに示した装置の実施例では、あるいはさらに一般化して任意の装置では、オプションの光学素子は、参照波の経路に沿って、および/または、物体波の経路に沿って挿入することができる。オプションの光学素子として使用できる手段の具体例としては、例えば、波長および/または振幅および/または振動数および/または偏光および/または位相および/または波の光路長を変えるモジュレータのほか、偏光装置、1/2波長板、1/4波長板、ウォラストン・プリズム、中性フィルター、音響光学的モジュレータ、液晶デバイス、誘電媒体、プリズムの集合体および/またはミラーが挙げられる。
【0043】
装置2を設計するにあたって他の多くの構成を利用することが可能であり、図2B、図2C、図2Dは、可能な具体例を例示しただけである。ディジタル・ホログラフィック装置を構成するのにほとんどすべてのタイプの干渉計を用いることができる。
ホログラムが形成される面とホログラムの画像を取得する面の間に光学素子群(例えばレンズ、ホプキンズ・リレー光学素子、光ファイバー)を導入することができる。例えばホログラムは、硬くて曲がらない内視鏡または可撓性のある内視鏡の末端に記録することができる。
【0044】
拡大用光学素子または縮小用光学素子を物体波の経路に沿って導入する場合には、その光学素子に付随する収差を補正するディジタルな方法が本発明に含まれる。
“位相広がり関数”(特許請求の範囲の「位相収差関数」に対応する。)とは、拡大用光学素子または縮小用光学素子を通過する波面(理想的には平坦であると考えられている)の変形を意味するものと理解する。位相広がり関数の補正によりこの波面の変形が補償され、元の波面の位相分布が回復する。
【0045】
画像取得システム5は、ホログラム4の画像を取得する(図1)。既存の任意の画像取得システムあるいはそれ以後に開発された画像取得システムを用いることができる。数値的再構成法は高速であるため、ビデオ・カメラなどの素早い画像取得システムまたはリアルタイム画像獲得システムを用いることができる。画像取得システムとして使用することのできる手段の具体例としては、電荷結合デバイス(CCD)カメラ、強化CCDまたは冷却CCD、プログレッシブ走査CCD、線走査カメラ、電子衝撃CCD(EB CCD)高解像度カメラ、積分CCD、ディジタル・カメラ、CMOS画像センサー、フォトダイオード・アレイ、センサー・アレイ、音響センサー・アレイが挙げられる。機械式装置を用いてセンサーを平面内を走査させることによってホログラムの画像を取得するという、より時間のかかる画像取得システムも用いることができる。ホログラムの画像は、写真感光板やフォトポリマー・フィルムに記録すること、あるいは別の光化学プロセスを用いて記録することもできる。光屈折性結晶を画像取得システムとして用いることもできる。
【0046】
画像をコンピュータに移せるようにするため、画像ディジタイザ6(代表例はフレームグラバーであるが、より一般的には、アナログからディジタルへの変換を行なう装置)が、取得したホログラムの画像をディジタル化する。
ディジタル・ホログラムを数値的に再構成する方法の目的と特徴を以下により詳しく説明する。
【0047】
上記のさまざまな手段で得られた画像は、ホログラムの強度IH(x,y)を二次元空間サンプリングすることによってディジタル・コード化されたNx×Ny個の数値からなる行列IH(kΔx,lΔy)であり、ディジタル・ホログラム7と呼ばれる。この二次元空間サンプリングは、画像取得システムおよび/または画像ディジタイザが実行する。好ましい実施態様では、画像センサーは長方形であり、空間サンプリングは規則的である(サンプリング間隔が一定)。この場合、IH(kΔx,lΔy)は、IH(x,y)をもとにして次のように表現することができる。
【0048】
【数12】
Figure 0004772961
【0049】
この式において、δ(x,y)はディラックの二次元デルタ関数であり、kとlは整数であり、Lx×Lyは取得したホログラムの画像の面積(画像取得システムの感光面の面積)であり、rect(x,y)は、座標(x,y)で表わされる点が取得したホログラムの内側にある場合には値が1で、それ以外の場合には値が0となる関数である。ΔxとΔyは、それぞれOx軸とOy軸の方向に沿ったサンプリング間隔である。例えば画像取得システムまたは画像ディジタイザが、Ox軸に沿って並んだNx本の線と、1本の線ごとにOy軸に沿って並んだNy個の点を含む長方形の画像を生み出す場合には、
【0050】
【数13】
Figure 0004772961
【0051】
【数14】
Figure 0004772961
【0052】
が得られる。
この式において、LxとLyは、それぞれOx軸とOy軸に沿った方向のディジタル画像の大きさである。
サンプル3の振幅コントラスト画像9と定量的位相コントラスト画像10は、ディジタル・ホログラム4から数値的に再構成される。再構成法には、ホログラムを作るのに用いる幾何学的構成を規定するいくつかの再構成パラメータ8(サンプルの位置、参照波の特徴、拡大用光学素子の特徴)が必要とされる。ホログラムを数値的に再構成するのに用いる方法と、再構成パラメータの調節操作についてさらに詳しく説明する。
【0053】
“再構成パラメータ”8とは、ホログラムの数値的再構成を実行するプログラムに与える必要がある定数群であると理解する。このプログラムを実行するコンピュータに対してこれら定数を与えることができるのは、オペレータ、コンピュータに接続された装置、あるいは同じコンピュータ(または別のコンピュータ)で走っている別のプログラムである。
【0054】
従来のホログラフィでは、ホログラムは写真感光板に記録することができ、ホログラムの再構成は、図3に示したように、ホログラムに参照波Rのコピーを照射するという光学的な方法によって実現される。放射される波面ψ(x,y)=R(x,y)IH(x,y)は、以下のような4つの項を含んでいる。
【0055】
【数15】
Figure 0004772961
【0056】
式(1.7)の最初の2つの項はゼロ次回折に対応しており、第3項は二重像に対応しており、第4項は実像に対応している。図3に示したように、ホログラムがオフアクシスの構成で記録されている場合には、これら3つの項を観測面Oξηにおいて別々に観測することができる。ホログラムの前(照射された側の裏側)にいる観測者には、参照波と同じ波を照射することによってサンプルの虚像が元の位置に出現しているように見える。それに対して実像は収束項であり、ホログラムに対して対称な位置に結像する。ゼロ次回折は、ホログラムによって回折されない光の一部に対応しており、参照波の方向に伝播する。図3に示したように、二重像の観測方向と実像の観測方向は、参照波の方向に対してそれぞれ+θと-θの角度をなす。ここにθは、図2Aに示したように、オフアクシス・ホログラムを記録する際に参照波Rの伝播方向と物体波Oの伝播方向がなす角度である。θが小さい場合、あるいは物体波と参照波のなす入射角がゼロ(θ=0)の状態でホログラムが記録される場合には、二重像とゼロ次回折は、一部分が重なるか、あるいは完全に重なる可能性がある。
【0057】
以下の説明では、Oxyがホログラム面の座標を表わし、Oξηが観測面(ホログラムが再構成される面)の座標を表わす。
ホログラムを再構成するための本発明の数値的方法は、ホログラムを光学的に再構成する標準的な方法をシミュレーションしている。図3に示したように、光学的な再構成は、ホログラムに参照波Rを照射することによって実現される。するとホログラム面Oxyから放射された波面(式(1.7))が、実像が結ばれる観測面Oξηへと伝播する。本発明の場合、ディジタル・ホログラムを再構成するときには、放射されるディジタル波面ψD(kΔx,lΔy)は、ディジタル・ホログラムIH(kΔx,lΔy)に、計算で求めた参照波RD (kΔx, lΔy)(今後はディジタル参照波と呼ぶ)を掛けることによって得られる。ホログラムの強度(式 (1.1))の定義を考慮すると、ホログラム面では、
【0058】
【数16】
Figure 0004772961
【0059】
となる。この式においてRはホログラムの記録に用いた参照波で、実験的参照波と呼ばれており、Oは物体波である。ディジタル参照波RD (kΔx, lΔy)を計算するにはいくつかの再構成パラメータを調節する必要がある。それについて以下に詳しく説明する。
このようにディジタル参照波を掛けるということは、位相コントラスト画像の形成において極めて重要である。というのも、式(1.8)に示したように、もしRDが実験的参照波Rと等しい場合には、積RDR*がホログラム面でゆるやかに変化する実数データになり、二重像(O)の位相が正確に再構成されるからである。同様に、もしRDがR*と等しい場合には、積RDRがホログラム面でゆるやかに変化する実数データになり、実像(O*)の位相が正確に再構成される。言い換えるならば、ディジタル参照波は、位相コントラスト画像を形成するためには、実験的参照波のコピーあるいはその複素共役のディジタルなコピーになっている必要がある。
【0060】
図4は、ディジタル・ホログラム7を再構成するための計算ステップをダイヤグラムとして示した図である。“参照波パラメータ”13、“再構成距離”12、“位相広がり関数補正パラメータ”14とは、このセクションの上のほうで定義した“再構成パラメータ”8(図1参照)のことを意味するものと理解する。全体を以下の7つのステップに分割することができる。
a.ディジタル参照波の計算:
ディジタル参照波は複素数の行列RD (kΔx,lΔy)であり、参照波の解析的表現f(x,y)15をもとにして計算される。なお参照波の表現は、装置の幾何学的特徴と光学的特徴によって規定される。参照波の解析的表現には参照波パラメータの2つの集合{pamp}と{pph}13が含まれており、ディジタル参照波の波面を正確に記述するにはそれらを調節する必要がある。f(x,y)は二次元の複素数関数であり、この関数は、ディジタル参照波が、ホログラムを作るのに用いた参照波Rをできるだけうまく再現できるように決める。f(x,y)は次のように表現することができる。
【0061】
【数17】
Figure 0004772961
【0062】
この式において、Amp(x,y,{pamp})とph(x,y,{pph})は実数関数であり、f(x,y)の振幅と位相をそれぞれ規定している。
ディジタル参照波の計算は、xとyの離散値に対してf(x,y)を評価することによってなされる。すなわち、RD (kΔx,lΔy)=f(kΔx,lΔy)であり、ここにkとlは整数(-Nx/2≦k≦Nx/2かつ-Ny/2≦l≦Ny/2)であり、ΔxとΔyは、式(1.5)と式(1.6)によって定義された、ホログラム面でのサンプリング間隔である。ホログラムの空間サンプリングを不規則な格子および/または長方形でない格子に対して行なう場合には、ディジタル参照波を同じ格子に対して計算せねばならない。
例えば、ホログラムを作るのに所定の波長λを有する平面波(または平面波のよい近似)を用いる場合には、ディジタル参照波は以下の式を用いて計算することができる。
【0063】
【数18】
Figure 0004772961
【0064】
この式において、kx、ky、ARは参照波パラメータである。kxとkyはいずれも実数であり、規格化された波数ベクトル(平面波の伝播方向)の成分を表わしている。ARは実数であり、参照波の振幅を表わしている。
例えばホログラムを作るのに所定の波長λを有する球面波(または球面波のよい近似)を用いる場合には、ディジタル参照波は以下の式を用いて計算することができる。
【0065】
【数19】
Figure 0004772961
【0066】
この式において、 (xR, yR, zR) は、ホログラム面Oxyの中心に対する点光源の座標であり、ARは点光源における球面波の振幅である。
ディジタル参照波の計算に使用できる他のモデルとしては、放物面波、ガウス分布型ビーム、ツェルニッケ多項式による波面表現が挙げられる。
f(x,y)の振幅を記述する関数A(x,y)も、物体波との干渉がないときの参照波の強度の画像を単純に取得するだけで測定することができる。
【0067】
ディジタル参照波の位相も、参照物体(例えば、ミラーまたは金のマイクロビーズを用いることができる)を用いて干渉計測法により測定することができる。測定された位相をそのまま用いてディジタル参照波を決めることができる。縞解析法または波面フィッティング法を用いてインターフェログラムを解析することもできる。例えば測定された波面をツェルニッケ多項式で展開してフィットさせ、測定された参照波の解析的表現を得ることができる。
b.ディジタル参照波とディジタル・ホログラム7の積:
ディジタル参照波とディジタル・ホログラムの積の計算。この積の計算結果は、式(1.8)で定義されているように複素数の行列であり、ホログラム面から放射されるディジタル波面を表わしている。
c.スカラー回折の数値計算:このステップでは、ホログラム面Oxyから観測面Oξηに向けて放射されるディジタル波面の伝播を、スカラー回折の数値計算によって求める。ホログラムと観測面を隔てる距離は、再構成距離dR12によって定義される。ここで、“観測面”(座標系Oξη)とは、スカラー回折の計算結果を評価する面のことを意味するものと理解すべきことをはっきりさせておく必要がある。よく焦点が合った再構成画像を得るためには、再構成距離dRが、ホログラムを記録したときのサンプルとホログラムを隔てる距離に等しくなっている必要がある。拡大用光学素子または縮小用光学素子を用いる場合には、再構成距離は、ホログラムとサンプルの拡大画像(または縮小画像)を隔てる距離に等しくなっている必要がある。スカラー回折の計算は、フレネル-キルヒホッフ積分またはレーリー-ゾンマーフェルト積分を数値計算することにより、あるいはこれら積分の近似値を数値計算することにより、実現することができる。特にフレネル近似を用いることができる。それについて以下に詳しく説明する。このステップの結果は、観測面に再構成される波面ψ(mΔξ,nΔη)17と呼ばれる。ここにmとnは整数 (-Nx/2≦m≦Nx/2かつ-Ny/2≦n≦Ny/2)であり、ΔξとΔηは観測面におけるサンプリング間隔である。
d.位相マスクの計算:
このステップと次のステップeは、ホログラムを作るのに使用する光学装置が観測面に位相収差を生み出す場合にのみ必要とされる。例えば、拡大用光学素子または縮小用光学素子を物体波の光路に沿って導入する場合である。サンプルの拡大画像を生み出す焦点距離がfの拡大用光学素子(M.O.)を含むそうした構成の具体例を図6A〜図6Cに示す。図6Aでは、画像面OxiyiはM.O.面(Oxφyφ)から距離di離れたところに位置しており、サンプルはM.O.から距離do離れた物体面Oxoyo内に位置しており、ホログラム面Oxyは、M.O.と拡大画像の間の位置で画像面から距離d離れたところに挿入されている。図示した可能な配置の具体例(図6A〜図6C)は、ホログラフィック顕微鏡法の標準的な構成に対応している。『光学的顕微鏡法と電子顕微鏡法の進歩』、第10巻(アカデミック・プレス、ロンドン、1987年)の中のM.プルタ、「ホログラフィック顕微鏡法」を参照のこと。これらの具体例では、作られたホログラムは物体それ自体のホログラムではなく、拡大画像のホログラムである。それゆえ、直接的画像形成の場合のサンプルとホログラムを隔てる距離(例えば図2Aに示したケース)表わすのにも、拡大用(または縮小用)光学素子がある場合の拡大画像(または縮小画像)とホログラムを隔てる距離(例えば図6A〜図6Cに示したケース)を表わすのにも同じ記号dを使っている。サンプルの拡大画像(または縮小画像)の位置に対するホログラム面Oxyの位置としては3通りの可能性がある。図6Aでは、ホログラムが(参照波Rとの干渉によって)M.O.と拡大画像の間に形成される。図6Bでは、ホログラムが拡大画像の後ろ側に形成される。サンプルの虚像(図6Cのように拡大された虚像または縮小された虚像)のホログラムを形成することも可能である。
【0068】
サンプルがM.O.の物体焦点面に位置している場合には、特殊なことが起こる。この場合、画像とM.O.の距離(di)は無限になり、ホログラムが物体場のフーリエ変換とともに記録される。その結果、再構成は、単純にホログラムの強度のフーリエ変換を計算することによって実現される。フーリエ・ホログラフィと呼ばれることのあるこの構成では、再構成距離の調節が必要なく、実像と二重像の両方に焦点が合っている。
【0069】
一般に、拡大用(または縮小用)光学素子は、その光学的または幾何学的特徴のために、画像面Oxiyiに位相広がり関数を生み出す。一般に、拡大用光学素子または縮小用光学素子の画像面における光の場Oi (xi,yi)は、次のように表現される。
【0070】
【数20】
Figure 0004772961
【0071】
この式において、exp{iφab(xi,yi)}は位相広がり関数φab (xi,yi)をもとにして計算される。OC(xi,yi)は、画像面における“正確な”光の場あるいは非収差の光の場であり、位相変化がなくおそらく収差もない画像形成システムの光の場に対応するであろう。φab(xi,yi)は、位相広がり関数の解析的表現16と呼ばれ、位相マスクの計算に用いる。φab (xi,yi)は、位相広がり関数補正パラメータ{pab}14と呼ばれる再構成パラメータ群(図1の8)を含んでいる。位相広がり関数の解析的表現φab (xi,yi)16と{pab}の要素数は、拡大用光学素子または縮小用光学素子の構成要素の形、材料、幾何学的配置に応じて異なる。たいていの場合、位相広がり関数は、サンプルと拡大用光学素子または縮小用光学素子を隔てる距離(例えば図6Aで定義したdo)にも依存する。
【0072】
拡大用光学素子または縮小用光学素子を用いる場合、観測面Oξηが画像面Oxiyiと一致するときに再構成距離dR12が正しく調節される(実像または二重像に焦点が合う)。その結果、ホログラムの形成時に一様でない位相広がり関数が画像面に生じる場合には、同じ位相広がり関数が観測面に現われる。その結果、再構成された波面ψ(mΔξ,nΔη)17は、式(1.9)に示したのと同様にして、正しく再構成された波面ψC(mΔξ,nΔη)18の関数として表現することができる。その結果、ψ(mΔξ,nΔη)17に位相広がり関数の複素共役を掛けると、補正された再構成波面ψC (mΔξ,nΔη)18を得ることができる。ステップdとステップeの目的は、この操作を数値的に行なうことである。
【0073】
ディジタル位相マスクC(mΔξ,nΔη)と呼ばれる複素数の行列は、位相広がり関数φab(ξ, η)16の解析的表現をもとにしてC(mΔξ,nΔη)=exp{-iφab (mΔξ,nΔη)}により計算される。ここに、mとnは整数(-Nx/2≦m≦Nx/2かつ-Ny/2≦n≦Ny/2)であり、ΔξとΔηは観測面におけるサンプリング間隔である。位相広がり関数の解析的表現は、ディジタル位相マスクが、観測面における位相広がり関数の複素共役をできるだけうまく表わすように決定する。位相広がり関数補正パラメータ{pab}14と呼ばれる再構成パラメータ群がφab(ξ,η)と関係しているため、ディジタル位相マスクC(mΔξ,nΔη)を正確に調節することが可能である。
【0074】
例えば、拡大用光学素子または縮小用光学素子として単一の球面レンズ(またはそのよい近似物)を用いる場合には、ディジタル位相マスクC(mΔξ,nΔη)は次のように表現される。
【0075】
【数21】
Figure 0004772961
【0076】
この式においてDは位相広がり関数補正パラメータであり、サンプルとレンズを隔てる距離do、ならびにレンズと拡大画像を隔てる距離diに依存する(例えば図6Aを参照のこと)。
【0077】
【数22】
Figure 0004772961
【0078】
式(1.14)は、標準的な関係式
1/f=1/do+1/di
を利用して、単一のレンズの焦点距離fの関数として表現することもできる。
式(1.13)で表わされるディジタル位相マスクの表現は、実際には位相広がり関数の放物面近似に対応している。この単純な近似は、顕微鏡の対物レンズなどの標準的な拡大用光学素子または縮小用光学素子によって生み出された位相広がり関数を効果的に補正するのに用いることができる。この近似の利点は、たた1つの位相広がり関数補正パラメータ(D)しか関与しないことである。
【0079】
しかし顕微鏡の対物レンズによって生じた位相はさらに複雑であることが知られており、ディジタル位相マスクの計算にはさらに洗練されたモデルを使用することができる。例えば、ディジタル位相マスクは、光学系の質に影響を与えるさまざまな収差を考慮することを目的として、位相広がり関数のツェルニッケ多項式による展開をもとにして計算することができる。さまざまな収差とは、一次的な収差(球面収差、非対称収差、非点収差、曲がりとゆがみの場)と二次的収差である。
位相広がり関数を生み出す波面の変形状態は、参照物体(例えばミラー)を利用して干渉計測法で測定することもできる。測定された位相をそのまま用いてディジタル位相マスクを決めることができる。縞解析法または波面フィッティング法を用いてインターフェログラムを解析することもできる。例えば測定された波面の変形状態をツェルニッケ多項式で展開してフィットさせ、位相広がり関数の解析的表現を得ることができる。
e.ディジタル位相マスクとホログラム面に再構成される波面の積:
補正された再構成波面ψC(mΔξ,nΔη)18は、ホログラム面に再構成される波面ψ(mΔξ,nΔη)17とディジタル位相マスクC(mΔξ,nΔη)の積を以下のように計算することによって得られる。
【0080】
【数23】
Figure 0004772961
【0081】
この式において、mとnは整数であり、ΔξとΔηは観測面におけるサンプリング間隔である。この積により、位相広がり関数の数値的な補正が行なわれる。この点が、光学的画像形成における既存の干渉計測法と比べた場合の本発明の特徴である。というのも、普通は、光学素子を干渉計の1本のアームに導入する場合には、それに付随して起こる収差は、この干渉計の他方のアームに同じ光学素子を導入することによって光学的に補正しているからである(リンニック干渉計)。
f.強度または係数の計算:
観測面に再構成される場の強度分布 I(mΔξ,nΔη)は、補正された再構成波面18の係数の二乗を計算することによって得られる。
【0082】
【数24】
Figure 0004772961
【0083】
計算の結果は、振幅コントラスト画像9を表現する実数値の行列である。係数の二乗の代わりに係数を計算する場合には、別の振幅コントラスト画像も得ることができる。図1に示したように、振幅コントラスト画像の品質を向上させるため、計算により得られた振幅分布または強度分布に対してディジタル画像処理をオプションとして適用することができる。
g.引数の計算:
観測面に再構成される位相分布F(mΔξ,nΔη)は、補正された再構成波面18の引数を計算することによって得られる。
【0084】
【数25】
Figure 0004772961
【0085】
計算の結果は、 [-π,π](または [0,2π])の区間に限定された実数値の行列である。この行列は、定量的位相コントラスト画像10を表わしている。位相アンラッピング法は、サンプルに付随する光の位相分布が[-π,π](または [0,2π])の区間を超えたときに定量的位相コントラスト画像に適用することができる。図1に示したように、定量的位相コントラスト画像の品質を向上させるため、計算により得られた位相分布に対してディジタル画像処理をオプションとして適用することができる。この場合、ディジタル画像処理を適用することによって再構成された位相分布の定量的性質が影響を受けることはないという事実に特に注意する必要がある。
【0086】
本発明は、図4に示したのと同じ計算ステップを含んでいるが実行の順番が異なる、ホログラムの数値的再構成法にも関する。例えば図5は、ディジタル・ホログラム7を数値的に再構成する別の方法を示している。図5に示したように、スカラー回折の数値計算の結果(ステップc)をそのままディジタル・ホログラムIH(kΔx,lΔy)7に適用し、得られた結果(観測面に再構成される波面ψ(mΔξ,nΔη)17)に観測面のディジタル参照波RD(mΔξ,nΔη))を掛ける。このディジタル参照波は、ステップaで説明した手順に従って計算される。しかし参照波15の解析的表現と参照波パラメータ13は、図4と図5で異なっていてもよい。その場合には、図4では別の計算ステップが実行される。2回の掛け算(ディジタル参照波の掛け算とディジタル位相マスクの掛け算)を実行する順序は逆にすることができる。特に再構成パラメータの調節を行なっている間に計算を行なうという観点からすると、そうするほうが効果的である。
【0087】
ホログラムがオフアクシスの構成で形成される場合には、観測面に再構成される波面ψ(mΔξ,nΔη)17は、観測面の異なった場所に位置するゼロ次回折、二重像、実像を含んでいる(図3参照)。それゆえ、回折の計算(ステップc)の後の計算ステップは、必ずしも画像全体に対して実行する必要はなく、二重像と実像を含む目的とする領域に対してだけ実行すればよい(図4と図5参照)。
【0088】
本発明は、上記の7ステップの計算をすべては含んでいない数値的再構成法にも関する。例えば、位相コントラスト画像を望まない場合には、観測面における光の場の振幅を変化させることのない計算(典型的には、位相広がり関数のディジタル補正、またはディジタル参照波の掛け算)を省略することができる。
図1に示したように、ホログラムを再構成するのに数値的方法を適用する前に、ディジタル・ホログラム7の品質を向上させる目的で、明るさとコントラストの調節、オフセット式引き算、フーリエ面における空間周波数の帯域フィルタリング、ディジタル・ホログラムの過剰サンプリングまたは過少サンプリングといったディジタル画像処理法や、それ以外の既存のディジタル画像処理法、あるいはそれ以後に開発された画像処理法をオプションとして適用することができる。例えば縞の可視性を高めるため、あるいはS/N比を向上させるため、取得したホログラム群に対して統計的な計算を適用することもできる。図1にも示してあるように、同様の操作を再構成された画像9と10に対してオプションとして適用することもできる。原則として、図面には系統的に表示していない場合でも、計算によって求めたあらゆる画像(ディジタル参照波、ディジタル位相マスク、ホログラム面に伝播する波面、観測面に再構成される波面、観測面上の補正された再構成波面)に対して同様のディジタル画像処理法を適用することができる。
【0089】
特に、ホログラムがオフアクシスの構成で形成された場合には、空間周波数は、主として異なる3ヶ所に分布する。非干渉項 │R│2と│O│2(式(1.1)参照)に対応する空間周波数は、フーリエ面の中心(低空間周波数)に位置し、干渉項R*OとRO*(式(1.1)、式(1.2)、式(1.3)参照)に対応する空間周波数は、それよりも高い空間周波数に位置する。空間周波数の位置は、オフアクシスの構成の特性に関係している。干渉項の空間周波数だけを残すため、オフアクシス・ホログラムを数値的に再構成する前に、そのオフアクシス・ホログラムをフーリエ変換し、フーリエ領域でフィルタをかけるとよい。このフィルタを適用した後にフーリエ逆変換すると、数値的に再構成されたホログラムを得ることができる。
【0090】
ディジタル・ホログラム7がディジタル・フレネル・ホログラムである場合には、フレネル積分の離散形式を用いてスカラー回折の数値計算(ステップc)を行なうことができる。この場合、ディジタル・ホログラムを数値的に再構成するアルゴリズムは、以下の式 (1.18)によって与えられる。
【0091】
【数26】
Figure 0004772961
【0092】
この式において、λは光源の波長であり、A=exp(i2πdR/λ)/(iλdR)は複素数の定数であり、k、l、mは整数(-Nx/2≦k,m≦Nx/2かつ-Ny/2≦l,n≦Ny/2)であり、DFTは離散フーリエ変換演算子である。ΔxとΔyは、式(1.5)と式(1.6)によって定義されたホログラム面におけるサンプリング間隔である。dRは再構成距離12である。C(mΔξ,nΔη)はディジタル位相マスクであり、RD(kΔx,lΔy)はディジタル参照波である。
【0093】
フレネル近似では、観測面Oξηにおけるサンプリング間隔は、ΔξとΔηによって決まる。これらの間隔は、ホログラム面におけるサンプリング間隔(ΔxとΔy)と、ディジタル・ホログラムの二方向に沿ったサンプル(ピクセル)数(NxとNy)と、以下の関係式によって表わされる再構成距離(dR)とに関係している。
【0094】
【数27】
Figure 0004772961
【0095】
【数28】
Figure 0004772961
【0096】
C(mΔξx,nΔη)との積は別にして、式(1.18)で表わされる再構成アルゴリズムは、フレネル積分の離散計算または伝播する波面の離散フレネル変換ψ(x,y)=R(x,y)IH(x,y)のことを意味するものと理解する。DFTの計算を高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムで実行できるため、式(1.18)は、高速フレネル変換の表現と見なすこともできる。
【0097】
図5にすでに示したように、ディジタル・ホログラムIH (kΔx,lΔy)のスカラー回折パターンを直接計算し、得られた結果に観測面におけるディジタル参照波を掛けることにより、別の再構成法が得られる。この場合、フレネル近似における再構成アルゴリズムは、以下の式で与えられる。
【0098】
【数29】
Figure 0004772961
【0099】
“ディジタル・フレネル・ホログラム”とは、ホログラムの数値的再構成が、式(1.18)または式(1.21)のいずれかで表わされるアルゴリズムによって実行できることを意味するものと理解する。
すでに説明したように、ホログラムを数値的に再構成するには、いくつかの再構成パラメータ8が必要とされる。図4と図5を参照すると、3種類の再構成パラメータが存在していることがわかる。
【0100】
再構成距離dR12は、ホログラム面Oxyと観測面Oξηを隔てる距離を表わす。dRの値を調節することにより、再構成された画像の焦点合わせができる。よく焦点が合った再構成画像を得るためには、再構成距離の値は、サンプルからホログラムが形成される面までの距離とできるだけ一致している必要がある(例えば図2Aと図3で定義したdを用いると、dR=dでなくてはならない)。誘電媒体をサンプルとホログラムの間に挿入する場合には、dRはサンプルとホログラムの間の光路長と合っている必要がある。光路長は、実際の距離と誘電媒体の屈折率の比によって定義される。拡大用(または縮小用)光学素子を用いる場合には、dRの値は、拡大画像(または縮小画像)からホログラムが形成される面までの距離と一致している必要がある(例えば図6A〜図6Cで定義したdを用いると、dR=dでなくてはならない)。
【0101】
dRの調節は、光学的顕微鏡法または写真における焦点合わせにたとえることができる。光学的顕微鏡法では、焦点合わせは、サンプルを顕微鏡の光軸に沿って移動させることにより実現する。写真では、サンプルは固定されており、焦点合わせはレンズを画像形成装置の光軸に沿って移動させることにより実現する。本発明を利用すると、再構成距離dRを調節することにより、似たような操作をディジタルに実現することができる。図7には、再構成距離dRの調節状態に応じてディジタル焦点合わせの効果が異なることを見せるため、異なる再構成距離の値に対して得られたUSAF試験標板の振幅コントラスト画像を3つ示してある。図7Aは、dRの値が小さすぎる場合、図7Bは、dRの値が適正な場合、図7Cは、dRの値が大きすぎる場合である。
【0102】
図3を参照すると、dRの符号が重要であることに注意する必要がある。dRの符号が正だと実像の焦点が合い、dRの符号が負だと観測面がホログラムの裏側に位置することになり二重像に焦点が合う。
参照波パラメータ13は、再構成パラメータの2つの集合からなる。 すなわち、ディジタル参照波の振幅を規定する{pamp}と、位相を規定する{pph}である。これら集合の要素数は、参照波15の解析的表現によって決まる。ディジタル参照波の位相({pph})を規定する参照波パラメータを正確に調節することは、定量的位相コントラスト画像を形成する上で重要である。すでに説明したように(式(1.6)およびそれに関連する説明を参照のこと)、これらパラメータの値を正確に調節して、ディジタル参照波RDの波面が、実験的参照波Rの波面(または、その複素共役の波面)とできるだけマッチするようにする必要がある。
【0103】
位相広がり関数補正パラメータ14は、再構成パラメータ群{pph}を形成する。この再構成パラメータ群の要素数は、位相広がり関数16の解析的表現によって決まる。位相広がり関数補正パラメータを正確に調節することは、定量的位相コントラスト画像を形成する上で重要である。これらパラメータの値を正確に調節して、観測面に再構成される波面ψ(mΔξ,nΔη)とディジタル位相マスクC(mΔξ,nΔη)の積が、観測面における位相広がり関数をできるだけ補正しているようにする必要がある。
【0104】
“できるだけ一致する”、“できるだけマッチする”、“できるだけ補正する”とは、再構成された画像の質が、たとえ再構成パラメータが正確に調節されていなくても所定の用途には十分であること、また、計算で求めたディジタル参照波とディジタル位相マスクがこれらの実験的等価物の正確なコピーではないことを意味するものと理解する。同じことが、参照波と位相広がり関数の解析的表現の定義にも当てはまる。言い換えるならば、再構成距離とディジタル参照波の具体例において等式d=dRとRD=R(ディジタル参照波=ホログラムを作るのに用いた参照波)が厳密に成立していることは、サンプルの定量的位相コントラスト画像を得るためには必要とされず、この等式に必要とされる精度は、画像の質に対してどのレベルの精度を望むかに応じて用途ごとに異なる可能性がある。同じタイプの考察が、従来の顕微鏡法または写真において知られている状況に当てはまる。例えば、画像の焦点合わせの精度が、光学素子の品質と、この焦点合わせを評価するのに用いる基準(ときには主観的な基準)によって制限されている場合がそうである。もちろん、再構成パラメータを正確に(あるいはほぼ正確に)調節することと正確な解析的表現を定義することは本発明によって実現できるが、再構成パラメータの数が増え、その結果として計算時間が増大するにつれて、解析的表現の定義に対して洗練されたモデルを用いる必要が生じる可能性がある。
【0105】
好ましい実施態様では、定量的位相コントラスト画像(参照波パラメータと位相広がり関数補正パラメータ)に影響を与える再構成パラメータの調節は、サンプルの中、および/または、サンプルの近くまたは周囲にある光学的に平坦な参照面を用いて行なう。例えば、光学的に平坦なこの参照面は、研磨した金属や誘電体の面、あるいはサンプルを上に載せるテスト・パターンである。なおこのテスト・パターンは、典型的には、従来の顕微鏡法におけるように、サンプル・ホルダーとして用いられるガラス板である。形がわかっているこのような面がサンプルの近くに存在しているときには、再構成パラメータを調節して、予測される位相分布を、再構成される定量的位相コントラスト画像の対応する領域に得ることができる。例えば参照面が平坦である場合には、再構成パラメータを調節して一定値となった位相分布を得る。図8Aは、ガラス板の上に載せた生物の細胞に関する再構成された定量的位相コントラスト画像の実例である。この例では、細胞の周囲に一定値となった位相分布が得られるように再構成パラメータを調節しており、そこでは平坦なガラス板だけが画像の形成に寄与している。サンプルが誘電板またはミラーの上に載っておらず自由空間に隔離されている(支持されている、吊り下げられている、浮かんでいる)場合も当然考えることができる。
【0106】
参照波や位相広がり関数補正パラメータの調節がうまくいかなかった場合の一例を図8に示してある。この例では、ホログラムを記録するのに平面波を用い、顕微鏡の対物レンズを拡大用光学素子として用い、幾何学的配置は図6Aのようにした。この場合には、ディジタル参照波RD(kΔx,lΔy)は、参照波パラメータをAR、kx、kyとして式(1.8)を用いて計算し、ディジタル位相マスクC(mΔξ,nΔη))は、位相広がり関数補正パラメータをDとして式(1.10)と式(1.11)を用いて計算する。図8Aは、あらゆる再構成パラメータ(dR, D, kx, ky, AR)を適正に調節して得られた定量的位相コントラスト画像を示している。細胞膜や核のほか、細胞内のいくつかの構造をこの画像で観察することができる。位相広がり関数補正パラメータDの値が適正な値から変化している場合に得られる定量的位相コントラスト画像を図8Bに示してある。この場合には、同心円状の縞が画像上に現われていることが観測される。これは、顕微鏡の対物レンズの二次の位相広がり関数に見られる特徴である。このように曲がった縞は、計算で求めたディジタル位相マスクC(mΔξ,nΔη))と、顕微鏡の対物レンズの位相広がり関数(経験的位相広がり関数)の複素共役の間の位相差が2πの倍数に等しくなったときに現われる。Dの値を調節して、これら縞の曲率を最小にする。Dは適正に調節されているが参照波パラメータkxとkyの値がずれている場合には、図8Cからわかるように、一定の方向を向いていて間隔のあいた真っ直ぐな複数の縞が、得られた定量的位相コントラスト画像の上に現われる。これらの真っ直ぐな縞は、RD (kΔx,lΔy)の波面と実験的参照平面波R(x,y)の波面(またはその複素共役の波面)の間の位相差が2πの倍数に等しくなったときに現われる。kxとkyの値を調節して、隣接する2本の縞を隔てる距離を最小にする。もはや縞が再構成された画像上に現われなくなったとき、kxとkyをさらに細かく調節して、再構成された位相分布に残った一定の勾配を取り除く。
【0107】
参照波が球面波(またはほぼ球面波)である場合には、参照波パラメータが適正に調節されていないと位相コントラスト画像に曲がった縞が現われる。そこで参照波パラメータを調節して、これら縞を消すようにする。この場合には、再構成パラメータのより細かい調節を行ない、再構成された位相分布に残った一定の曲率を取り除く。
【0108】
図9に示したように、再構成パラメータの値を適正に調節するには4つの異なった方法が可能である(これらの方法の組み合わせも可能である)。
A.再構成パラメータの測定:再構成パラメータには物理的意味(距離、角度、光の強度)があるため、その値を装置を用いて測定することができる。この測定は、コンピュータに接続した装置を用いて実現することができる。例えば、拡大用光学素子または縮小用光学素子のない装置において、サンプルからホログラムが形成される面までの距離(図2Aのd)を測定することができ、得られた値を再構成距離dRとして用いることができる。
【0109】
B.繰り返し調節:再構成パラメータの調節は、同じディジタル・ホログラムについての数値的再構成をループ状に何回も繰り返すことによって実現することができる。ループ計算(数値的再構成)が1回終わるごとに、得られた振幅コントラスト画像と位相コントラスト画像を解析し、再構成パラメータの値を変更する。この新しい再構成パラメータ群に対して得られた再構成画像を前回のループ計算の終了時に得られた画像と比較して再構成パラメータの値を変更し、画像の質を向上させる。再構成パラメータが最適な値になるまでこのループ計算を繰り返す。
この操作は、オペレータが行なうこともできるし、所定の数値計算法に基づいてコンピュータに自動的に行なわせることもできる。例えば、再構成距離の調節には自動焦点法を利用することができる。この方法を用いると、再構成された画像の高周波数部分が自動的に最大になる。いわゆる強度変化、和の係数の差(SMD)、グレー・レベルのエントロピー、正方形面の和の係数の差(SPSMD)などの公知の焦点合わせの基準を用いて、再構成された画像の焦点合わせを定量的に評価することができる。最大にすべき焦点合わせの基準として、積分の後にソーベルまたはプレウィットのフィルターを再構成された画像に適用することもできる。
【0110】
同様の自動化法を用いて参照波または位相広がり関数補正パラメータの調節を行なうことができる。
C.実験的調節:得られたディジタル・ホログラムの数値的再構成を再構成パラメータの値を固定した状態で行ない、サンプルおよび/または装置の要素を移動および/または回転させるという変更をホログラムの記録に用いる実験配置に対して行なうこともできる。例えば、ディジタル・ホログラムの再構成を再構成距離dRを固定した状態で行ない、サンプルを、ホログラムが形成される面から遠ざけたりその面に近づけたりして、再構成された画像の焦点が合うようにする。実験装置が拡大用光学素子または縮小用光学素子を備えている場合には、再構成された画像の焦点合わせは、従来の顕微鏡法または写真において普通行なわれているように、サンプル、および/または、拡大用または縮小用の光学素子を画像形成システムの光軸に沿って移動させることにより実現することができる。(例えば図2Aと図2Bに示したように)参照波がミラーで反射されてホログラムが形成される面に向かう場合には、参照波パラメータの調節は、ミラーを回転および/または移動させることにより実現することができる。拡大用光学素子または縮小用光学素子を用いる場合には、観測面における位相広がり関数は、一般に、サンプルと拡大用光学素子を隔てる距離に依存するため、位相広がり関数パラメータの調節は、サンプル、および/または、拡大用または縮小用の光学素子を画像形成システムの光軸に沿って移動させることにより実現することができる。
【0111】
再構成パラメータをこのように実験的に調節することは、オペレータが行なうこともできるし、ピエゾ電気駆動式アクチュエータまたはトランスレータなどの装置を用いて行なうこともできる。装置を用い、その装置をコンピュータまたはプロセッサで制御する場合には、再構成パラメータのこのような実験的調節は、繰り返し法を利用して自動的に行なうことができる。例えば、サンプルの移動、あるいは拡大用光学素子または縮小用光学素子の移動を制御する自動焦点法を用いて焦点の合った画像を得ることができる。
【0112】
D.ディジタル・ホログラムの解析:ホログラムそのものが、ホログラムを形成するのに用いた実験配置に関する情報を含んでいるため、ディジタル・ホログラムを解析して再構成パラメータの値を評価することができる。例えば、ディジタル・ホログラムをフーリエ変換して空間周波数の分布を解析することができる。特に、ホログラムがオフアクシスの構成で形成される場合には、空間周波数は主に3つの異なる場所に分布する。非干渉項│R│2と│O│2(式(1.1)参照)に対応する空間周波数はフーリエ面の中心(低空間周波数)に位置し、干渉項R*OとRO*(式(1.1)参照)に対応する空間周波数は、それよりも高い空間周波数に位置する。高空間周波数の位置は、オフアクシスの構成の特性に関係している。例えば、参照波として平面波を用いてホログラムをオフアクシスの構成で記録した場合には、参照波パラメータkxとky(式(1.8)参照)の値をフーリエ領域の空間周波数の分布から推測することができる。
【0113】
一般に、ディジタル・ホログラムの第1回目の数値的再構成は、デフォルト値にした再構成パラメータの予備集合19を用いて実現し、再構成パラメータの調節は、上記のA、B、C、Dの操作を組み合わせて行なう。
再構成パラメータの調節を行なうための上記の方法では、ディジタル参照波とディジタル位相マスクを解析的表現をもとにして計算することが想定されている。別の方法として、位相分布がわかっているサンプルを用いてディジタル参照波とディジタル位相マスクを実験的に評価する方法が考えられる。例えば、サンプルとして光学的に平坦な面(例えばミラー)を用いる場合には、再構成された位相分布が一定であると仮定できる。ホログラムの数値的再構成を、位相広がり関数の補正なしに、また、ディジタル参照波を掛けることなしに行なう場合には、再構成された位相分布は3つの要素が寄与した結果となるであろう。すなわち、仮定した一定性(サンプルの寄与)、位相広がり関数(拡大用光学素子の寄与)、観測面における参照波の位相(参照波の寄与)の3つである。サンプルによる一定の寄与を差し引くと、ディジタル参照波とディジタル位相マスクの両方の位相を得ることができる。この位相情報を用いて複素数の行列を作ることができ、得られた結果にこの行列の複素共役を掛けることにより、サンプルの位相を再現することができる。
【0114】
図10は、振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を同時に形成するという考え方を理解しやすくするためにディジタル・ホログラムを数値的に再構成した6つの例を示している。図10Aと図10Bは、USAF試験標板の振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像をそれぞれ示している。ホログラムは反射構成(物体波がサンプルによって反射される)で記録されている。サンプル(USAF試験標板)は、クロム蒸着によって作ったサイズの異なるいくつかの長方形状反射要素が上に載ったガラス板からなる。振幅コントラスト画像(図10A)では、得られた画像においてサンプルの反射率が変化していることがわかる。定量的位相コントラスト画像(図10B)では、得られた画像においてサンプルのトポグラフィと光が表面で反射する際の位相シフトの両方が変化していることがわかる。振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の両方で同じパターンが見られる。というのも、サンプルの最も高い部分が光を最もよく反射する部分となっているからである。
【0115】
図10Cと図10Dは、純粋な位相物体の振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像をそれぞれ示している。ホログラムは反射構成で記録した。サンプルは、薄いアルミニウムの層(70nm)をUSAF試験標板の上に蒸着することによって作製した。振幅コントラスト画像(図10C)では、光学特性がサンプルの表面全体にわたって同じであるためにコントラストが観測できない。定量的位相コントラスト画像(図10D)では、得られた画像からサンプルのトポグラフィだけがわかる。
【0116】
図10Eと図10Fは、生物の細胞についての振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像をそれぞれ示している。ホログラムは透過構成(サンプルが放射した光によって物体波が発生する)で記録した。生物の細胞はほとんど透明であるため、再構成された振幅コントラスト画像(図10E)においては定量的位相コントラスト画像(図10F)よりも詳細がわかりにくくなっている。後者の画像におけるコントラストは、サンプルの屈折率および/または厚さの差によって生まれる。
【0117】
図11は、定量的位相コントラスト画像の考え方を理解しやすくするためにここに示したものであり、本発明を用いて定量的測定を行なった1つの例である。図11Aは、図10Dに示した位相コントラスト画像の三次元透視図である。サンプルが純粋な位相物体であるため、再構成された位相分布Φ(ξ,η)は、サンプル表面の高さ分布h(x,h)(サンプルのトポグラフィ)に正比例している。
【0118】
【数30】
Figure 0004772961
【0119】
図11Bは、表面の凹凸を定量的に測定した一例についてのグラフである。位相の変化を図11Aに示した画像に対応するデータから抜き出した。式(1.22)を用いて位相の測定値を高さの測定値に変換し、図11Bのグラフにした。このグラフに対応する形を“ディジタル・ホログラフィ”と呼ぶ。段状になっている高さの測定値は約55ナノメートルである。比較のため、標準的な接触針プローブ式凹凸測定装置(αステップ500)を用いてサンプルの対応する領域を走査してこの同じ段の高さを測定した。図11Bに示したように、両方の方法による測定結果は非常によく一致している。
【0120】
本発明では、同じサンプルまたはいくつかの異なるサンプルに関するホログラム群(少なくとも2つ)を、上記のいろいろな方法を用いて記録し、取得し、ディジタル化し、数値的に再構成することができる。明らかなことだが、個々のホログラムが同時に多数のサンプルに関するホログラムになっていることも可能である。言い換えるならば、サンプルが複数のサンプルで構成されていてもよい。
【0121】
例えば、このホログラム群は、同一のサンプルまたは別々のサンプルに対して異なる時刻に形成された一連の時系列ホログラムにすることが可能である。すると対応する数値的に再構成された振幅コントラスト画像群および/または定量的位相コントラスト画像群は、上記の異なるそれぞれの時刻におけるサンプル(または異なるサンプル)を表わす。したがって、この再構成された画像群を用いて、コンピュータによるアニメーション・ビデオを作ること、および/または、サンプルの変形および/または運動をモニターすること、および/または、サンプルの光学特性の変化をモニターすることができる。
【0122】
例えば、このホログラム群は、複数の画像取得システムと適切な1つの装置を用いて同一の時刻に記録した同一のサンプルに関する複数のホログラムを含んでいてよい。対応する再構成された画像は、異なったさまざまな観測方向からのサンプルを表わしている。
例えば、このホログラム群は、半透明または透明なサンプルについて透過構成で異なるさまざまな方向から形成された複数のホログラムを含んでいてよい。例えばサンプルは、ホログラムを1つ取得するごとに回転させることができる。すると、対応する数値的に再構成された振幅コントラスト画像群および/または定量的位相コントラスト画像群に対し、よく知られたフーリエ断面定理を適用することができ、これら画像群を光路に沿った方向へのサンプルの射影であると見なすことができる。画像を再構成するには逆投影法も適当である。この方法をさらに高度にした方法として回折トモグラフィ法が知られており、再構成された画像群を処理するのにこの方法を適用して、サンプルの三次元トモグラフィを計算により作り上げることができる。
【0123】
本発明による別の方法は、照射する光の波長λを連続的に変化させて得られるホログラム群を処理するという考え方に基づいている。半透明なサンプルに関するホログラムが透過構成で記録される場合には、屈折率の分散則がわかっていると、サンプルの正確な厚さを求めることができる。
本発明による別の方法は、照射する光の波長λを連続的に変化させて得られるホログラム群を処理するという考え方に基づいている。波長を変えながら波数ベクトルkzで規則的にサンプリングしたホログラムに対応する数値的に再構成された振幅コントラスト画像群と定量的位相コントラスト画像群に対してフーリエ変換を行なうことにより、サンプルの三次元表示を計算で求めることができる。ホログラム群がフーリエ・コンフィギュレーションで記録される場合には、三次元フーリエ変換を用いてサンプルを三次元に再構成することができる。ホログラム群がフレネル・ホログラムを含んでいる場合には、光軸に沿った方向のフーリエ変換と横断面でのフレネル変換を行なうことにより、サンプルを三次元に再構成することができる。
【0124】
本発明は、1つの物体波と2つ以上の参照波の間の干渉によって生まれるホログラムを再構成するのに用いることもできる。例えば、それぞれの参照波を別々のオフアクシスの構成に対応させることができる。すると、対応する再構成された画像が、観測面の別々の位置に出現する。
例えば、偏光状態と伝播方向が異なっている2つの参照波を用いてホログラムを形成することができる。例えば、ウォラストン・プリズムを用いて方向の分離と偏光の分離を行なうことができる。この場合には、異なる偏光状態に対応する再構成された2つの画像は、別々に観測することができ、サンプルの複屈折と二色性を測定するのに用いることができる。
【0125】
本発明は、1つの参照波と2つ以上の物体波の間の干渉によって生まれるホログラムを再構成するのに用いることもできる。
本発明は、2つ以上の参照波と2つ以上の物体波の間の干渉によって生まれるホログラムを再構成するのに用いることもできる。言い換えるならば、本発明は、以下の式で表わすことのできるホログラムを再構成するのに用いることができる。
【0126】
【数31】
Figure 0004772961
【0127】
この式において、iとjは整数(i, j≧1)である。このようなホログラムを再構成すると、いくつかの画像が形成される。これらの画像は、異なる値の再構成パラメータを用いて別々に再構成することができる。
参照波の伝播方向が、ホログラムの取得よりも短い時間で物体波の波面の変化と同期して変化する場合には、たった1つのホログラムを取得するだけで物体の変化をモニターすることができる。
【0128】
本発明の別の目的は、インターフェログラム解析の新しい方法、言い換えるならば、CCD上に焦点が合ったサンプルの画像を生み出す画像形成システムを用いて記録されたホログラムの解析方法を提供することである。この場合には、再構成法においてスカラー回折を計算することがどうしても必要とされる。標準的な光学的干渉計測法で一般に用いられている方法は、フーリエ法を用いてインターフェログラムを解析するという方法である。ホログラムをディジタルにフーリエ変換し、得られた二次元スペクトルに対して空間周波数フィルタリングを行ない、干渉項R*OとRO*のいずれか一方の空間周波数以外のあらゆる空間周波数を除去する。次に、こうやって選択した空間周波数をスペクトルの中心に移動させ、このフィルタリングされたスペクトルに対してフーリエ逆変換を行なうことにより、選択した干渉項の振幅と位相を得ることができる。この方法の1つの欠点は、得られる位相分布が積R*OまたはRO*の位相分布になっていることである。それゆえ標準的な光学的干渉測定法では、(時間がかかることがしばしばある)位相アンラッピング法を適用して参照波の寄与を除去し、物体波の位相分布を得る。われわれは、この明細書において、計算によって求めたディジタル参照波と計算によって求めたディジタル位相マスクを用いてフーリエ逆変換を計算した後に得られる複素場を掛けることにより、位相アンラッピング法と同じ操作を行なうことを提案する。この場合には、ディジタル位相マスクとディジタル参照波を上記の方法を用いて調節することもできる。
【0129】
図12は、本発明の一部を実現することが可能な一般化されたコンピュータ・システム500の一部を具体的に示した図である。例えば、図1〜図3、図5、図6に示した構成は、以下に説明するように、それぞれ、図12aに示してある一般化された構成を有する複数のコンピュータによって、あるいは図12aおよび図12bの構成と同様の構成を有する複数のコンピュータによって実現することができる。
【0130】
図12aの入力ユニット502は、メモリ504およびCPU508に接続されている。CPU508は、メモリ504に接続されている。CPU508は、算術/論理ユニットと制御ユニットをハードウエアおよび/またはソフトウエアの形態で備えることができる(図示せず)。1つまたはそれ以上の入力ユニット502のそれぞれは、1つまたはそれ以上のメモリ504および/またはCPU508に接続されている。1つまたはそれ以上のCPU508は、1つまたはそれ以上の出力ユニット506および/またはメモリ504および/または入力ユニット502と接続することができる。1つまたはそれ以上のメモリ504は、1つまたはそれ以上の入力ユニット502および/またはCPU508および/または出力ユニット506と接続することができる。明らかなことだが、コンピュータ・システムのネットワークの中にさまざまなバリエーションのコンピュータ・ハードウエアの構成を実現することができ、そのネットワークの中に本発明の一部を実現することができる。
【0131】
図12bは、一般化されたコンピュータ・システム520のハードウエアの構成の一例であり、このシステムの中に本発明の一部を実現することができる。1つまたはそれ以上のプロセッサ524が1本の通信バス522に接続されている。通信バス522は、主メモリ526とも接続されている。この主メモリ526は、ランダム・アクセス・メモリ(“RAM”)であることが好ましい。通信バス522と接続されている二次メモリ528はコンピュータ・システム520の中に含まれていてもよい。二次メモリ528は、例えばハード・ディスク・ドライブ、取り外し可能な記録用ドライブ(フロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ、磁気テープ・ドライブ、光ディスク・ドライブなど)、プログラム・カートリッジ、カートリッジ・インターフェイス、取り外し可能なメモリ・チップ(例えばEPROM、PROM、ROM)、およびこれ以外の同様の記憶媒体を備えることもできる。二次メモリ528は、この二次メモリを通じて読み書きされる記憶ユニット530と接続することができる。記憶ユニットとしては、例えばフロッピー(登録商標)・ディスク、磁気テープ、光ディスク、あるいはそれ以外の記憶媒体が挙げられる。記録ユニット530は、コンピュータのソフトウエアとデータを記録していてそのコンピュータが利用することのできる記憶媒体を備えている。
【0132】
コンピュータ・システム520は、このコンピュータ・システム520と外部装置の間でソフトウエアとデータをやり取りするための通信バス522に接続された通信インターフェイス532を備えていてもよい。通信インターフェイス532の具体例としては、モデム、ネットワーク・インターフェイス(例えばネットワーク・カード)、通信ポート、PCMCIAスロット、PCMCIAカード、およびこれ以外の同様のインターフェイスが挙げられる。通信インターフェイス532を通じて送られるソフトウエアとデータは信号536の形態であり、その信号がチャネル534を介して通信インターフェイス532に送られる。信号536は、電子的信号、電磁的信号、光学的信号、あるいは通信インターフェイス532が受信可能なそれ以外の信号にすることができる。チャネル534は、ワイヤ、ケーブル、光ファイバー、電話線、携帯電話による接続、RFによる接続、赤外線による接続、あるいはこれ以外の通信チャネルを用いて実現することができる。
【0133】
コンピュータ・プログラムは、主メモリ526および/または二次メモリ528に記憶される。コンピュータ・プログラムは、通信インターフェイス532を介して受け取ることができる。コンピュータ・プログラムをプロセッサ524で実行することにより、コンピュータ・システム520が本発明の特徴を実現する。
本発明は、この明細書の記載に従ってプログラムされた従来のコンピュータおよび/またはマイクロプロセッサのネットワークを用いて容易に実現することができる。そのことは、コンピュータの当業者にとって、図1〜図12Bを参照した上記の説明から明らかであろう。ソフトウエアの当業者にとって、熟練したプログラマーがこの明細書の記載に基づいて適切なプログラムを容易に書けることは明らかであろう。当業者であれば、本発明が、カスタム集積回路によって、あるいは従来の回路素子を適切に相互接続してネットワーク化することによって実現できることは明らかであろう。
【0134】
本発明にはコンピュータ・プログラムが含まれる。このプログラムは、コンピュータまたはネットワーク化された複数のコンピュータに本発明の方法を実行させるプログラムを組むのに使用できる命令を含んでいる記憶媒体である。記憶媒体としては、フロッピー(登録商標)・ディスク、光ディスク、CD ROM、光磁気ディスクなどの任意のディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、磁気カード、光学的カード、電子的な命令を記憶するのに適した任意の媒体などが挙げられるが、これだけに限定されるわけではない。
【0135】
具体的な実施態様に言及しながら本発明を説明したが、本発明がここに説明した内容だけに限定されるものと理解してはならない。当業者であれば、ここに説明した実施態様に対するさまざまな変更やこれら実施態様のさまざまな組み合わせだけでなく、その他の実施態様も、参考文献やこの明細書をもとにして容易に思いつくであろう。したがって、添付の特許請求の範囲には、そうした変更や実施態様がすべて含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成に至るまでのさまざまなステップをダイアグラムにして示した図である。
【図2A】 オフアクシス・ホログラムを記録するための可能な一構成の概略図である。
【図2B】 可能な3種類の装置の1つの概略図であり、マイケルソンの構成であり、より一般的にはトワイマン グリーン干渉計を考えることができる。
【図2C】 可能な3種類の装置の1つの概略図であり、透過画像を形成するためのマッハ ツェンダーの構成である。
【図2D】 可能な3種類の装置の1つの概略図であり、反射画像を形成するためのマッハ ツェンダーの構成である。
【図3】 図2Aに示した方法で記録されたオフアクシス・ホログラムを光学的に再構成する標準的な方法の概略図である。
【図4】 ディジタル・ホログラムを再構成するための数値的方法におけるさまざまな計算ステップをダイヤグラムにして示した図である。
【図5】 ディジタル・ホログラムを再構成するための数値的方法において可能な別の計算ステップをダイヤグラムにして示した図である。
【図6A】 サンプルの拡大画像のホログラムを作るために拡大用光学素子を物体波の光路に沿って導入するときに可能な3つの構成に関する概略図(その1)である。
【図6B】 サンプルの拡大画像のホログラムを作るために拡大用光学素子を物体波の光路に沿って導入するときに可能な3つの構成に関する概略図(その2)である。
【図6C】 サンプルの拡大画像のホログラムを作るために拡大用光学素子を物体波の光路に沿って導入するときに可能な3つの構成に関する概略図(その3)である。
【図7A】 再構成距離をさまざまに変えてUSAF試験標板を数値的に再構成した振幅コントラスト画像の3つの例(その1)を示している。
【図7B】 再構成距離をさまざまに変えてUSAF試験標板を数値的に再構成した振幅コントラスト画像の3つの例(その2)を示している。
【図7C】 再構成距離をさまざまに変えてUSAF試験標板を数値的に再構成した振幅コントラスト画像の3つの例(その3)を示している。
【図8A】 生物の細胞を数値的に再構成した位相コントラスト画像の例(その1)を示している。この画像については、ホログラムを作る際に平面波を参照波として使用し、顕微鏡の対物レンズを拡大用光学素子として使用し、すべての再構成パラメータが適正に調節されたときに得られた位相コントラスト画像を示す。
【図8B】 生物の細胞を数値的に再構成した位相コントラスト画像の例(その2)を示している。この画像については、ホログラムを作る際に平面波を参照波として使用し、顕微鏡の対物レンズを拡大用光学素子として使用し、位相収差補正パラメータの調節が不十分なときに得られた結果を示す。
【図8C】 生物の細胞を数値的に再構成した位相コントラスト画像の例(その3)を示している。この画像については、ホログラムを作る際に平面波を参照波として使用し、顕微鏡の対物レンズを拡大用光学素子として使用し、参照波パラメータの調節が不十分なときに得られた結果を示す。
【図9】 再構成パラメータの値を調節する際に可能なさまざまな方法をダイヤグラムにして示した図である。
【図10A】 同時に再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の具体例(その1)を示しており、USAF試験標板の振幅コントラスト画像を示している。
【図10B】 同時に再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の具体例(その2)を示している。USAF試験標板の定量的位相コントラスト画像を示している。
【図10C】 同時に再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の具体例(その3)を示しており、純粋な位相物体の振幅コントラスト画像を示している。
【図10D】 同時に再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の具体例(その4)を示しており、純粋な位相物体の定量的位相コントラスト画像を示している。
【図10E】 同時に再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の具体例(その5)を示しており、生物の細胞の振幅コントラスト画像を示している。
【図10F】 同時に再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像の具体例(その6)を示しており、生物の細胞の定量的位相コントラスト画像を示している。
【図11A】 純粋な位相物体のトポグラフィを示すために数値的に再構成された位相分布の三次元透視図である。
【図11B】 定量的位相コントラスト画像における定量的測定(凹凸測定)の具体例を示すグラフである。
【図12A】 本発明を実現することのできる一般化されたコンピュータ・システムの一部を示している。
【図12B】 本発明を実現することのできる一般化されたハードウエアの構成をワークステーションの形にしたものの一部を示している。

Claims (69)

  1. 拡大用または縮小用光学素子を通る物体波と、参照波との干渉によって得られる、サンプルのディジタル・ホログラムを数値的に再構成することによってサンプルの振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を同時に形成する方法であって、
    a)光源を用いてサンプルのホログラムを作り、
    b)画像取得システムを用いてこのホログラムを取得し、
    c)画像ディジタイザを用いてこのホログラムをディジタル化することによりディジタル・ホログラムを作り、
    d)このディジタル・ホログラムをコンピュータまたはプロセッサに送り、
    e)上記参照波に基いてディジタル参照波を決定し、参照波パラメータとなる第2の再構成パラメータ群を決定し、
    f)ディジタル・ホログラムとディジタル参照波の積を計算して、放射されるディジタル波面をホログラム面に生み出し、
    g)再構成距離となる第1の再構成パラメータ群を決定し、
    h)スカラー近似での波の回折を記述する積分の数値計算を行なって、ホログラム面から再構成距離だけ離れた観測面に伝播するディジタル波面を算定することにより、観測面に再構成されるディジタル波面を求め、
    i)位相収差関数に基いてディジタル位相マスクを決定し、拡大用または縮小用光学素子を通過する波面の変形を表わす上記位相収差関数の位相収差関数補正パラメータとなる第3の再構成パラメータ群を決定し、
    j)観測面に再構成されるディジタル波面とディジタル位相マスクの積を計算することによって位相収差関数をディジタルに補正して、補正されたディジタル再構成波面を観測面に取得し、
    k)観測面におけるこの補正されたディジタル再構成波面の係数または係数の二乗を計算してサンプルの振幅コントラスト画像を取得し、
    l)観測面におけるこの補正されたディジタル再構成波面の引数を計算して、サンプルの定量的位相コントラスト画像を取得し、
    m)ステップf)、h)、k)、j)、i)の繰り返しを含むループ計算によって繰り返して調節することによって再構成パラメータの調節を行ない、再構成パラメータを正確に決定する
    、という各ステップを含む方法。
  2. 拡大用または縮小用光学素子を通る物体液と、参照波との干渉によって得られる、サンプルのディジタル・ホログラムを数値的に再構成することによってサンプルの振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を同時に形成する方法であって、
    a)光源を用いてサンプルのホログラムを作り、
    b)画像取得システムを用いてこのホログラムを取得し、
    c)画像ディジタイザを用いてこのホログラムをディジタル化することによりディジタル・ホログラムを作り、
    d)このディジタル・ホログラムをコンピュータまたはプロセッサに送り、
    e)再構成距離となる第1の再構成パラメータ群を決定して規定し、
    f)ディジタル・ホログラムの回折パターンを計算すること、すなわちスカラー近似での波の回折を記述する積分の数値計算を行なうことによって、ホログラム面から再構成距離だけ離れた観測面に再構成されるディジタル波面を求め、
    g)参照波に基いてディジタル参照液を決定し、参照波パラメータとなる第2の再構成パラメータ群を決定し、
    h)観測面に再構成されるディジタル波面とディジタル参照波の積を計算して、参照波によって観測面に誘起される位相のゆがみを補正し、
    i)位相収差関数に基いてディジタル位相マスクを決定し、拡大用または縮小用光学素子を通過する波面の変形を表わす上記位相収差関数の位相収差関数補正パラメータとしての第3の再構成パラメータ群を決定し、
    j)ディジタル位相マスクとステップh)の結果の積を計算することによって位相収差関数をディジタルに補正して、補正されたディジタル再構成波面を観測面に取得し、
    k)観測面におけるこの補正されたディジタル再構成波面の係数または係数の二乗を計算してサンプルの振幅コントラスト画像を取得し、
    l)観測面におけるこの補正されたディジタル再構成波面の引数を計算して、サンプルの定量的位相コントラスト画像を取得し、
    m)再構成パラメータの調節を以下の操作で行う、
    A.再構成パラメータの測定、
    B.ステップf)、h)、j)、k)、l)の繰り返しを含むループ計算によって再構成パラメータを正確に決定する繰り返し式調節、
    C.再構成パラメータの実験的調節、
    D.再構成パラメータを直接評価するためのディジタル・ホログラムの解析のうちの少なくとも1つの操作を行ない、
    操作A、B、C、Dは、単独で、あるいは組み合わせて実施することができる、という各ステップを含む方法。
  3. 上記ディジタル参照波を決定するステップは、参照波を実験的に計測しディジタル化することを含む請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記ディジタル位相マスクは、実験的に計測される請求項1または2に記載の方法。
  5. 上記ディジタル参照波を決定するステップは、
    参照波の解析的表現を決定し、参照波パラメータとなる第2の再構成パラメータ群を決定し、
    ディジタル参照波の解析的表現と参照波パラメータをもとにして、ディジタル参照波と呼ばれる参照波のディジタルレプリカとなる複素数の行列をコンピュータを用いて計算し、
    上記デジタル位相マスクを決定するステップは、
    位相収差関数の解析的表現を決定し、位相収差関数補正パラメータとなる第3の再構成パラメータ群を決定し、
    位相収差関数の解析的表現と位相収差関数補正パラメータをもとにして、観測面における位相収差関数の複素共役を表わすディジタル位相マスクと呼ばれる複素数の行列を計算する、
    請求項1に記載の方法。
  6. 上記ディジタル参照波を決定するステップは、
    参照波の解析的表現を決定し、参照波パラメータとなる第2の再構成パラメータ群を決定し、
    参照波の解析的表現と参照波パラメータをもとにして、ディジタル参照波と呼ばれる参照波のデジタルレプリカとなる複素数の行列を計算し、
    上記デジタル位相マスクを決定するステップは、
    位相収差関数の解析的表現を決定し、位相収差関数補正パラメータとなる第3の再構成パラメータ群を決定し、
    位相収差関数の解析的表現と位相収差関数補正パラメータをもとにして、観測面における位相収差関数の複素共役を表わすディジタル位相マスクと呼ばれる複素数の行列を計算する、
    請求項2に記載の方法。
  7. 上記再構成パラメータが、ディジタル・ホログラムを数値的に再構成するためのプログラムに与えるべき定数群であり、これら定数は、そのプログラムを実行するコンピュータに対し、オペレータによって、あるいはコンピュータに接続された測定装置によって、あるいは上記コンピュータまたは別のコンピュータを走っている別のプログラムによって与えられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. ディジタル・ホログラムを数値的に再構成する前および/または後にディジタル画像処理法を適用する操作を含み、このディジタル画像処理法は、ステップe)の前に上記ディジタル・ホログラムに対して適用し、および/または、請求項1と2においては、ステップk)および/またはステップl)の後に、サンプルの上記振幅コントラスト画像および/または上記位相コントラスト画像に対して適用することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  9. 上記ホログラムがオフアクシス・ホログラムであり、参照波と物体波の伝播方向が、ホログラムが形成される面に入射するときに互いに平行ではないために、オフアクシス・ホログラムの取得と再構成によって、ゼロ次回折、二重像、実像を分離することが可能となり、これらを観測面上で別々に観測できることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  10. 上記ホログラムがオフアクシス・ホログラムであり、上記ディジタル・ホログラムを、上記ステップe)の前に、
    このディジタル・ホログラムの二次元離散フーリエ変換を計算し、
    このディジタル・ホログラムのフーリエ変換の中に、干渉項に対応する空間周波数を位置させ、
    このディジタル・ホログラムのフーリエ変換と、干渉項に対応しない空間周波数を除去または低減する二次元関数との積を計算し、
    逆離散フーリエ変換を計算する
    という各ステップを含む画像処理法で処理することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  11. 非線形素子と、4-f光学系と、ハイパス・フィルタリング用に設計されたマスクとの組み合わせを含む光学的方法を適用することによって、上記ホログラムに対して空間周波数フィルタリングを行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  12. スカラー近似での波の回折を記述する上記積分が、フレネル-キルヒホッフ積分、またはレーリー-ゾンマーフェルト積分、またはこれらの積分の近似であるフレネル積分などの中のいずれかであることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  13. スカラー近似での波の回折を記述する上記積分の数値計算を、フレネル変換と呼ばれる、フレネル積分の離散形式の数値計算により行ない、この数値計算には以下の式:
    Figure 0004772961
    (この式において、F(mΔξ,nΔη)は離散関数f(kΔx,lΔy)の離散フレネル変換を表わし、F(mΔξ,nΔη) は複素数の行列であり、f(kΔx,lΔy)は複素数の行列でも実数または整数の行列でもよく、λは光源の波長であり、dRは再構成距離であり、A=exp(i2πdR/λ)
    /(iλdR)は複素数の定数であり、k,l,m,nは、
    Figure 0004772961
    を満たす整数であり、積Nx×Ny はF(mΔξ,nΔη)およびf(kΔx,lΔy)の要素数を表わし、DFTは高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムを用いて計算することのできる離散フーリエ変換演算子であり、ΔxとΔyはホログラム面におけるサンプリング間隔である)を用い、上記画像取得システムと上記画像ディジタイザが、Ox軸に沿ってNx本の線を含み、線1本ごとにOy軸に沿ってNy個の点を含む長方形画像を生み出す場合には、以下の式:
    Figure 0004772961
    (この式において、LxとLyは、それぞれOx軸とOy軸に沿った方向のディジタル画像の大きさ(画像取得システムの感光面の大きさ)である)が得られ、
    観測面Oξηにおけるサンプリング間隔はΔξとΔηにより規定され、これら間隔は、以下の式:
    Figure 0004772961
    によって、ΔxとΔy、NxとNy、および再構成距離(dR)と関係づけられていることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  14. 上記ホログラムが、フレネル・ホログラムを生み出す装置によって生み出され、スカラー近似での波の回折を記述する上記積分の数値計算を、フレネル変換の数値計算により行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  15. 上記ホログラムが、フーリエ・ホログラムを生み出す装置によって生み出され、スカラー近似で波の回折を記述する積分の計算を、フーリエ変換の数値計算により行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  16. 参照波を発生させる手段が、参照波の経路長を調節することのできる手段を備えていることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  17. 物体波を、サンプルの拡大画像または縮小画像を発生させる光学素子群を用いて生み出すことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  18. ステップBを、内視鏡などで用いられている、1つまたはそれ以上のレンズおよび/またはホプキンズ・リレー光学素子の組み合わせ、および/または、屈折率に勾配があるロッド、および/または、光ファイバー、および/または、光ファイバー束、および/または、マルチコア・ファイバーのうちの1つの光学素子を用いてホログラムのコピーを伝播させることにより行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  19. 上記画像ディジタイザを用いて、ホログラムの画像を上記コンピュータまたはプロセッサに送れる形に変換することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  20. ディジタル参照波の上記解析的表現を複素数の二次元関数として計算することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  21. 上記参照波パラメータを決定して、上記ディジタル参照波の解析的表現を計算するのに必要なパラメータとして用い、したがって上記参照波パラメータは、上記ディジタル参照波の決定に必要であることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  22. 上記参照波が所定の波長λを有する平面波である場合には、上記ディジタル参照波RD(kΔx,lΔy)の計算が、以下の式:
    Figure 0004772961
    (この式において、kx、ky、ARは参照波パラメータであり、 kxとky は、平面波の伝播方向を規定する規格化された波数ベクトルの成分を表わす2つの実数であり、ARは参照波の振幅を表わす実数であり、Δx とΔyはホログラム面におけるサンプリング間隔である)により可能となることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  23. 上記参照波が所定の波長λを有する球面波である場合には、上記ディジタル参照波RD (kΔx,lΔy)の計算が、以下の式:
    Figure 0004772961
    (この式において、(xR, yR, zR)はホログラム面 Oxyの中心に対する点光源の座標であり、ARは点光源の位置における振幅である)により可能となることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  24. 上記ディジタル参照波RD(kΔx,lΔy)をツェルニッケ多項式の組み合わせを用いて計算することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  25. 上記再構成距離の値を調節して、サンプルからホログラムが形成される面までの光路長とできるだけ一致するようにし、ここに、“できるだけ一致する”とは、再構成パラメータの上記調節操作の任意の1つまたはすべてに従うことであると理解することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  26. 上記物体波が拡大用光学素子または縮小用光学素子によって生み出される場合には、上記再構成距離の値を調節して、サンプルの画像とホログラムが形成される面を隔てる距離ができるだけ一致するようにし、ここに、“できるだけ一致する”とは、再構成パラメータの上記調節操作の任意の1つまたはすべてに従うことであると理解することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  27. 上記物体波が拡大用光学素子または縮小用光学素子によって生み出され、位相のゆがみが観測面に出現し、したがって、観測面に再構成される上記ディジタル波面を補正することでサンプルに関する上記定量的位相コントラスト画像の再構成を補正できるようにする必要がある場合には、位相収差関数の上記解析的表現を複素数の二次元関数にして、上記ディジタル位相マスクが、観測面で位相収差関数の複素共役とできるだけマッチするようにし、ここに、“できるだけ”とは、再構成パラメータの上記調節操作の任意の1つまたはすべてに従うことであると理解することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  28. 上記位相収差関数補正パラメータが、上記位相収差関数の解析的表現に含まれるパラメータであり、その位相収差関数補正パラメータを、観測面に再構成される上記波面と上記ディジタル位相マスクの積が、観測面における位相収差関数をできるだけ補正するように調節し、ここに“できるだけ”とは、再構成パラメータの上記調節操作の任意の1つまたはすべてに従うことであると理解することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  29. 上記物体波が、拡大用光学素子または縮小用光学素子としての単一の球面レンズによって生み出される場合には、上記ディジタル位相マスクC(mΔξ,nΔη)計算が、以下の式:
    Figure 0004772961
    (この式において、λは光源の波長であり、Δξ とΔηは観測面におけるサンプリング間隔であり、 Dはディジタル位相広がり関数補正パラメータであり、サンプルとレンズを隔てる距離doとホログラム面と画像の距離dとレンズと画像の距離diの関数として、以下の式:
    Figure 0004772961
    で表わされる)により可能となることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  30. 上記位相収差関数C(mΔξ,nΔη)をツェルニッケ多項式の組み合わせを用いて計算し、したがって上記位相収差関数補正パラメー-タがツェルニッケ多項式の係数を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  31. サンプルの実像が再構成されるように再構成パラメータの上記調節を行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  32. .サンプルの二重像が再構成されるように再構成パラメータの上記調節を行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  33. ホログラムの形成に用いる装置に関連する物理量を測定することによって再構成パラメータの上記調節を行ない、上記測定は、コンピュータに接続された装置を用いて実現できることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  34. 画像の質および/または実物らしさを向上させるため、同じホログラムをループ計算により何回か数値的に再構成してみて再構成パラメータを変更するという操作の繰り返しにより再構成パラメータの上記調節を行ない、上記ループ計算は、再構成パラメータが収束値に達するまで繰り返すことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  35. サンプルを、および/またはホログラムの形成に用いる装置の構成要素を、移動および/または回転することによって再構成パラメータの上記調節を行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  36. ディジタル・ホログラムを数値的方法で解析することによって再構成パラメータの上記調節を行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  37. 上記振幅コントラスト画像と上記定量的位相コントラスト画像を同時に再構成することが可能であり、これら画像が、同一のサンプルの同一時刻における2つの異なる表現になっていることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  38. 上記定量的位相コントラスト画像を計算し、その画像を、光学特性および/または構造情報の定量的測定に用いることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  39. サンプルのトポグラフィを明らかにすることを目的として、サンプルの表面の各点における定量的位相コントラスト画像から表面の高さを計算することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  40. サンプルの表面の形状を明らかにすることを目的として、その形状をなぞった線の各点における定量的位相コントラスト画像から表面の高さを計算することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  41. 上記画像取得システムを用いてリアルタイムの画像を取得し、取得されたディジタル・ホログラムの数値的再構成を、画像取得後ただちに行なって、リアルタイムでの振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像を形成することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  42. 上記光源が、低コヒーレンスの光源またはパルス式光源であり、ホログラムが、半透明なサンプルの内部にある特定の区画で反射された光によって形成され、上記参照波が、その参照波の経路長を調節することが可能であり、したがってその区画の深さを選択する手段を提供する手段から発生することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  43. 上記物体波と上記参照波を同じ波長にしてホログラムのホモダイン検出を行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  44. 上記物体波と上記参照波の少なくとも一方が、これらの波の波長、振幅、周波数、偏光、位相、光路長のうちの少なくとも1つを変更する手段によって与えられることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  45. ホログラムのヘテロダイン検出が可能となるよう、上記物体波と上記参照波の少なくとも一方が、物体波と参照波に対して異なる波長または異なる周波数を発生させる手段により与えられることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  46. 上記ホログラムが、インライン・ホログラムまたはガボール・ホログラムを生み出すように設計された装置により与えられることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  47. 請求項1または2に記載された方法に従って、同一のサンプルに関するホログラム群を形成、取得、再構成する方法。
  48. 同一のサンプルに関する上記ホログラム群を反射構成においてサンプルの異なるさまざまな方向に対して記録し、再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像に含まれる情報のうちでサンプルの異なるさまざまな方向に対応する情報を用いて、サンプルの三次元コピーを計算によって作製できることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  49. 同一のサンプルに関する上記ホログラム群を透過構成においてサンプルの異なるさまざまな方向に対して記録し、再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像に含まれる情報のうちでサンプルの異なるさまざまな方向に対応する情報を用いて、サンプルの三次元トモグラフィを計算によって作製できることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  50. 同一のサンプルに関する上記ホログラム群を、1つの光源の異なったさまざまな波長に対して記録し、あるいは波長がそれぞれ異なる複数の光源を用いて記録し、再構成された振幅コントラスト画像と定量的位相コントラスト画像に含まれる情報のうちで異なる波長に対応する情報を用いて、三次元サンプルの分光的検査が可能であることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  51. 同一のサンプルに関する上記ホログラム群を、1つの光源の異なったさまざまな波長に対して記録し、あるいは波長がそれぞれ異なる複数の光源を用いて記録し、異なるホログラムに対応するデータを組み合わせてそのホログラム群に対する三次元フーリエ変換の計算または一次元フーリエ変換と二次元フレネル変換を組み合わせた計算を行なうことにより、サンプルの三次元構造を生み出すことを特徴とする請求項47に記載の方法。
  52. 上記サンプルが半透明であり、同一のサンプルに関する上記ホログラム群を、透過構成において1つの光源の異なったさまざまな波長に対して記録し、あるいは波長がそれぞれ異なる複数の光源を用いて記録し、異なる波長に対応するデータをもとにして、屈折率を波長の関数として記述するモデルを用い、サンプルの屈折率および/または厚さの三次元分布を測定することを特徴とする請求項47に記載の方法。
  53. 同一のサンプルに関する上記ホログラム群を、さまざまなオフアクシス構成に対して記録し、その結果、再構成された画像が観測面の異なるさまざまな位置に出現し、再構成されたそれぞれの画像は、異なる時刻におけるサンプルを表わしていることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  54. 同一のサンプルに関する上記ホログラム群を、参照波の異なるさまざまな偏光状態に対して記録し、再構成されたそれぞれの画像が参照波のそれぞれ異なる偏光状態に対応している再構成画像群を用いて、サンプルの複屈折、二色性、または散乱の状態を検査することを特徴とする請求項47に記載の方法。
  55. 同一のサンプルに関する上記ホログラム群を異なる時刻に記録し、異なるそれぞれの時刻に対応する再構成された画像群を用いて、アニメーション・ビデオをコンピュータで作り、サンプルの変形をモニターし、サンプルの運動をモニターし、サンプルの光学特性の変化をモニターすることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  56. 時間変化する可能性のある同一のサンプルに関する上記ホログラム群を異なる時刻に記録し、再構成されたそれぞれの画像が異なる時刻に対応する再構成画像群を用いて、アニメーション・ビデオをコンピュータで作ることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  57. 同一のサンプルに関する上記ホログラム群を複数の画像取得システムと適切な1つの装置を用いて記録し、対応する再構成された画像群が、異なる時刻に異なるさまざまな方向から観測したサンプルを表わしていることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  58. 上記サンプルが、三次元空間の異なる位置にあるいくつかの別々の物体を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  59. 上記ホログラムを、複数の参照波を用いて形成することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  60. 上記ホログラムを、1つの参照波と複数の物体波を用いて形成することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  61. 上記ホログラムを、複数の参照波と複数の物体波を用いて形成することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  62. 上記ホログラムを、偏光状態と伝播の方向が互いに異なる2つの参照波と、1つの物体波を用いて形成することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  63. 上記サンプルが、三次元空間の異なる位置にあるいくつかの別々の物体を含むことを特徴とする請求項55に記載の方法。
  64. 上記サンプルが、三次元空間の異なる位置にあるいくつかの別々の物体を含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
  65. 上記ホログラムを、1つの参照波と、偏光状態と伝播の方向が互いに異なる2つの物体波を用いて形成することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  66. 上記ホログラムを、偏光状態と伝播の方向が互いに異なる2つの参照波と、偏光状態と伝播の方向が互いに異なる2つの物体波を用いて形成することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  67. 同期した一連の物体波が一連の参照波と干渉して単一のホログラムを形成し、再構成された振幅コントラスト画像と位相コントラスト画像が、観測面の異なる位置における物体の時間変化を与え、外部パラメータが素早く変化するという条件下における物体の変化に関する研究が可能になることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  68. 上記ホログラムが、サンプルの画像が上記画像取得システムに焦点が合った状態で記録されたオフアクシス・ホログラムであり、上記ステップe)の前に、以下のステップの処理:
    ディジタル・ホログラムの二次元離散フーリエ変換を計算し、
    このディジタル・ホログラムのフーリエ変換の中に、干渉項のうちの1つに対応する空間周波数を位置させ、
    このディジタル・ホログラムのフーリエ変換と、選択した干渉項の空間周波数を除くすべての空間周波数を除去または低減する二次元関数との積を計算し、
    選択した干渉項の空間周波数をディジタル・ホログラムの中心に移動させ、
    離散フーリエ逆変換を計算するという処理を行なうことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  69. 上記ディジタル・ホログラムを、ステップe)の前にディジタル処理し、そのディジタル・ホログラムのアパーチャーのアポディゼーションを行なって、数値的に再構成された波面の振幅または強度のゆらぎと位相のゆらぎを減少させることを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
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