JP2003331276A - 色変換定義修正装置および色変換定義修正プログラム - Google Patents
色変換定義修正装置および色変換定義修正プログラムInfo
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Abstract
を表す第1の色データと第2の色空間上の座標によって
色を表す第2の色データとの間のデータ変換の関係を、
複数の第1の色データと複数の第2の色データとを1対
1に対応付けて定義した色変換定義を修正する色変換定
義修正装置等に関し、カラーマッチング精度と濃度の連
続性とを高次元で両立する色変換定義修正装置等を提供
することを目的とする。 【解決手段】 第2の色データに平滑化処理を施すとと
もに、設定された基準色と、平滑化処理が施された後の
色との色差を求め、この色差が基準色差設定部により設
定された基準色差よりも大きい場合には、平滑化処理が
施された後の第2の色データを修正して、第2の色デー
タが表す色と上記基準色との色差が小さくなるように色
変換定義を修正する。
Description
座標によって色を表す第1の色データと第2の色空間上
の座標によって色を表す第2の色データとの間のデータ
変換の関係を、複数の第1の色データと複数の第2の色
データとを1対1に対応付けて定義した色変換定義を修
正する色変換定義修正装置、およびコンピュータをその
ような色変換定義修正装置として動作させる色変換定義
修正プログラムに関する。
スチールカメラ等の入力デバイスで画像(ここでは原稿
画像と称する)を取り込んで画像データを得、その画像
データに基づいて今度は印刷機やプリンタやディスプレ
イ画面等の出力デバイスでその原稿画像を再生して再生
画像を得ることが行われている。この場合、入力デバイ
スに応じた、原稿画像上の色と画像データにおける色表
現とを対応付ける色変換定義(入力プロフィル)と、印
刷機やプリンタ等の出力デバイスに応じた、画像データ
における色表現と再生画像上の色とを対応付ける色変換
定義(出力プロファイル)とを求め、入力デバイスで原
稿画像から得られた画像データを、それら双方の色変換
定義(入力プロファイルおよび出力プロファイル)を合
体させた1つの色変換定義(デバイスリンクプロファイ
ル)に基づいて出力デバイスに適合した画像データに変
換し、その出力デバイス用の画像データに基づいて再生
画像を出力する。こうすることにより、もともとの原稿
画像と色彩的に極力同一に似せた再生画像を得ることが
できる。
どうしの間でも成立する。次に、その例について説明す
る。
刷を行うにあたっては、印刷を行う前に、カラープリン
タ等を用いて、その印刷機で印刷される画像の色と極力
同じ色に似せたプルーフ画像を作成することが行われて
いる。プリンタでプルーフ画像を作成するにあたって
は、印刷を行おうとしている印刷機の、例えばC(Cy
an:シアン)、M(Magenta:マゼンタ)、Y
(Yellow:イエロー)、K(Black:黒)の
各網%を表わす色データと、その色データに基づいて出
力される実際の印刷物の色との対応を定義した色変換定
義(印刷プロファイル)と、プルーフ画像を出力しよう
としているプリンタの、例えばCMYKの各網%を表わ
す色データと、その色データに基づいて実際にプリント
出力されるプルーフ画像の色との対応を定義した色変換
定義(プリンタプロファイル)とを知り、これらの印刷
プロファイルとプリンタプロファイルとを合体させた1
つの色変換定義(デバイスリンクプロファイル)に基づ
いて印刷用の画像データをプリンタ用の画像データに変
換し、この変換されたプリンタ用の画像データに基づい
てプルーフ画像を作成する。こうすることにより、実際
の印刷物と色彩的に極力同一に似せたプルーフ画像を作
成することができる。
るためには、カラースキャナや電子スチールカメラなど
といった入力デバイスの色変換定義(入力プロファイ
ル)や、印刷機やプリンタなどといった出力デバイスの
色変換定義(出力プロファイル)を正確に求める必要が
ある。
にあたっては、例えば入力デバイスの場合は、カラーパ
ッチが配列されたカラーチャートをその入力デバイスで
読み取って画像データに変換し、画像データ上の色空間
(デバイス依存色空間;例えばC、M、Y、およびKの
4色からなるCMYK色空間、あるいはR(Red:
赤)、G(Green:緑)、およびB(Blue:
青)の3色からなるRGB色空間等)の座標(CMYK
値あるいはRGB値等)を求めるとともに、その同じカ
ラーチャートを構成する各カラーパッチを分光測色計で
測色して測色色空間(デバイス非依存色空間;例えばL
*a*b*色空間あるいはXYZ色空間等)の測色値(L*
a*b*値あるいはXYZ値等)を求め、それらデバイス
依存色空間上の座標とデバイス非依存色空間上の測色値
とを対応付ける。
ロファイル)を求めるにあたっては、例えばCMYKの
4色それぞれについて網%を0%,10%,……,10
0%のように順次変化させた複数種類の色データそれぞ
れに対応するカラーパッチが配列されたカラーチャート
に相当する画像データを作成し、その画像データに基づ
いて出力デバイスでカラーチャートを出力し、その出力
されたカラーチャートを構成する各カラーパッチを分光
測色計で測色し、そのようにして得た画像データ上の色
空間(デバイス依存色空間)の座標と測色色空間(デバ
イス非依存色空間)の測色値とを対応付ける。
ロファイル)が求められるが、カラーチャートを構成す
るカラーパッチの数は色変換定義(プロファイル)の一
点一点に対応するほど多数ではないため、上述したよう
な対応関係は、色空間上かなり粗い、まばらな座標に対
応する対応関係であり、色変換定義(プロファイル)と
しては粗すぎるものである。したがって上記のようにし
てカラーチャートを構成する各カラーパッチを測色する
ことにより得られた、画像データ上の色空間(デバイス
依存色空間)の座標と測色色空間(デバイス非依存色空
間)の測色値との対応付けに基づいて、補間演算等によ
り、画像データ上の色空間(デバイス依存色空間)の座
標と測色色空間(デバイス非依存色空間)の測色値との
対応のペアの数を増やすことなどが行なわれ、最終的に
所望の色変換定義(プロファイル)が生成される。
うにして入力デバイスや出力デバイスの色変換定義(プ
ロファイル)を求めても、分光測色計による測定誤差
や、その色変換定義(プロファイル)を作成しようとし
ている対象のデバイスの特性(例えば出力色の位置依存
性)に起因したカラーパッチの色誤差や、実用的なカラ
ーマッチング精度を高めるために、肌色などといった特
定の重要色のカラーパッチをカラーチャートを構成する
カラーパッチとして追加することなどにより、作成した
色変換定義(プロファイル)に歪みが生じ、デバイス依
存色空間上での単調な座標変化に対応したL*a*b*デ
ータやXYZデータ等の変化の単調性を崩すノイズが含
まれてしまう場合がある。
イズが含まれた色変換定義(デバイスプロファイル)の
例を示す図である。横軸はYの網%が100%に対する
Mの網%(色の濃度がYからRへと連続的に変化するグ
ラデーション)を示し、縦軸はMの網%変化に伴うL*
a*b*値の変化を示す。
に対して、L*a*b*値の変化の単調性が色変換定義
(デバイスプロファイル)に含まれたノイズによって崩
されて傾きが大きく変化している。
崩すノイズが含まれた色変換定義(デバイスリンクプロ
ファイル)の例を示す図である。ここでは、CとMに着
目しており、横軸は入力デバイスの網%(色の濃度がC
からMへと連続的に変化するグラデーション)を示し、
縦軸は入力デバイスの網%の変化に対する出力デバイス
の網%の変化量を示す。
から0%へと単調に変化し、同時にMの網%が0%から
100%へと単調に変化するような、入力デバイスの網
%の単調変化に対して、色変換定義(デバイスリンクプ
ロファイル)に含まれたノイズによって出力デバイスの
網%の変化量にばらつきが生じている。
図11,図12に示すようなノイズが含まれると、この
色変換定義(プロファイル)を使って色変換を行なった
場合に、その色変換後の画像データに基づいて出力され
たカラー画像上の、色の濃度が連続的に変化するグラデ
ーションの部分において、色の濃度の不連続変化(以
下、このような画像濃度の不連続変化をトーンジャンプ
と称する)を生じてしまい、トーンジャンプが視覚上認
識され、その出力されたカラー画像の画質の低下をもた
らすおそれがある。また、作成された色変換定義(プロ
ファイル)に基づいて測色色空間(デバイス非依存色空
間)の測色値から画像データ上の色空間(デバイス依存
色空間)の座標を求める逆変換プロファイルを計算によ
り求めようとしたとき、色変換定義(プロファイル)に
含まれるノイズが計算誤差要因となって逆変換プロファ
イルを正確に求められなくなってしまうおそれもある。
含まれた色変換定義(プロファイル)に対して平滑化処
理を施すことによって色変換定義(プロファイル)の歪
みが緩和されることが知られている。
イスプロファイル)に対して平滑化処理を施した後の色
変換定義(デバイスプロファイル)の例を示す図であ
る。図11と同様に、横軸はYの網%が100%に対す
るMの網%(色の濃度がYからRへと連続的に変化する
グラデーション)を示し、縦軸はMの網%変化に伴うL
*a*b*値の変化を示す。
に対して、L*a*b*値の傾きが大きく変化することが
緩和されている。
(デバイスリンクプロファイル)に対して平滑化処理を
施した後の色変換定義(デバイスリンクプロファイル)
の例を示す図である。図12と同様に、ここでも、Cと
Mに着目しており、横軸は入力デバイスの網%(色の濃
度がCからMへと連続的に変化するグラデーション)を
示し、縦軸は入力デバイスの網%の変化に対する出力デ
バイスの網%の変化量を示す。
の単調変化に対する出力デバイスの網%の変化量のばら
つきが緩和されている。
が施された後の色変換定義(プロファイル)を使って色
変換を行えば、トーンジャンプが緩和されて滑らかなグ
ラデーションが表現され、色彩的に高い画質を持ったカ
ラー画像を出力することができる。
を施すことは、プロファイルのデータを変化させること
となるので、カラーマッチングの精度は下がってしまう
おそれがある。
ング精度と濃度の連続性とを高次元で両立する色変換定
義修正装置、およびコンピュータをそのような色変換定
義修正装置として動作させる色変換定義修正プログラム
を提供することを目的とする。
明の色変換定義修正装置は、第1の色空間上の座標によ
って色を表す第1の色データと第2の色空間上の座標に
よって色を表す第2の色データとの間のデータ変換の関
係を、複数の第1の色データと複数の第2の色データと
を1対1に対応付けて定義した色変換定義を修正する色
変換定義修正装置において、上記色変換定義における複
数の第2の色データに、その複数の第2の色データ相互
間における不連続性を平滑化する平滑化処理を施してそ
の色変換定義を修正する平滑化処理部と、上記色変換定
義における第2の色データに対して基準色の設定を受け
る基準色設定部と、上記基準色設定部により設定された
基準色と上記平滑化処理部により平滑化処理が施された
後の第2の色データが表す色との色差を求める色差演算
部と、任意の基準色差の設定を受ける基準色差設定部
と、上記色差演算部により求められた色差が、上記基準
色差設定部により設定された基準色差よりも大きい場合
に、上記平滑化処理部により平滑化処理が施された後の
第2の色データを、第2の色データが表す色と上記基準
色との色差が小さくなるように修正する色データ修正部
とを備えたことを特徴とする。
変換定義を修正するにあたって、第2の色データに平滑
化処理を施すとともに、設定された基準色と、平滑化処
理が施された後の色との色差を求め、この色差が基準色
差設定部により設定された基準色差よりも大きい場合に
は、平滑化処理が施された後の第2の色データを修正し
て、第2の色データが表す色と上記基準色との色差が小
さくなるようにするものであるため、平滑化処理を施す
ことによってカラーマッチング精度が著しく低下するよ
うなことが防止され、所定のカラーマッチング精度が保
たれるとともに、濃度の不連続性が緩和される。したが
って、このような色変換定義修正装置によれば、カラー
マッチング精度と濃度の連続性とを高次元で両立するこ
とが実現される。
において、上記基準色設定部は、上記基準色の設定とし
て、上記平滑化処理部により平滑化処理が施される前の
第2の色データからのデータ選択を受けるものであるこ
とが好ましい。
2の色データの選択により基準色が設定される場合に
は、基準色の設定が容易である。
置において、上記基準色設定部は、上記基準色の設定と
して、その基準色を表す色データの入力を受けるもので
あることも好ましい形態である。
ャートに含まれない色を表す色データの入力により基準
色が設定される場合には、実用的なカラーマッチング精
度が保たれるとともに、濃度の不連続性が緩和される。
定義修正プログラムは、コンピュータ内で実行され、そ
のコンピュータを、第1の色空間上の座標によって色を
表す第1の色データと第2の色空間上の座標によって色
を表す第2の色データとの間のデータ変換の関係を、複
数の第1の色データと複数の第2の色データとを1対1
に対応付けて定義した色変換定義を修正する色変換定義
修正装置として動作させる色変換定義修正プログラムで
あって、上記色変換定義における複数の第2の色データ
に、その複数の第2の色データ相互間における不連続性
を平滑化する平滑化処理を施してその色変換定義を修正
する平滑化処理部と、上記色変換定義における第2の色
データに対して基準色の設定を受ける基準色設定部と、
上記基準色設定部により設定された基準色と上記平滑化
処理部により平滑化処理が施された後の第2の色データ
が表す色との色差を求める色差演算部と、任意の基準色
差の設定を受ける基準色差設定部と、上記色差演算部に
より求められた色差が、上記基準色差設定部により設定
された基準色差よりも大きい場合に、上記平滑化処理部
により平滑化処理が施された後の第2の色データを、第
2の色データが表す色と上記基準色との色差が小さくな
るように修正する色データ修正部とを有することを特徴
とする。
の色変換定義修正プログラムをコンピュータにインスト
ールして動作させたときに、そのコンピュータが本発明
の色変換定義修正装置として動作するように構成された
ものであり、この色変換定義修正プログラムには、本発
明の色変換定義修正装置の各種態様に対応する全ての態
様が含まれる。
正プログラムとで、それぞれ構成要素に同じ名前を付し
たが、それらの構成要素は、色変換定義修正装置ではハ
ードウェアおよびソフトウェアを意味し、色変換定義修
正プログラムではソフトウェアのみを意味する。
説明する。
ト出力されるプルーフ画像上の色を、印刷機で得られる
印刷物上の色に一致あるいは十分に近似させるための、
本発明にいう色変換定義の一例であるプロファイルを修
正する例で説明する。
れるプロファイルが採用される印刷およびプルーフ画像
作成システムの全体構成図である。ここでは、先ずこの
図1を参照して、本発明の位置づけについて説明する。
読み取られて、その読み取った原稿画像11を表すC
(Cyan:シアン)、M(Magenta:マゼン
タ)、Y(Yellow:イエロー)、およびK(Bl
ack:黒)からなる4色の色分解画像データが生成さ
れる。このCMYKの画像データはワークステーション
20に入力される。ワークステーション20では、オペ
レータにより、入力された画像データに基づく、電子的
な集版が行われ、印刷用の画像を表す画像データが生成
される。この印刷用の画像データは、印刷を行う場合
は、フィルムプリンタ30に入力され、フィルムプリン
タ30では、その入力された画像データに対応した、C
MYK各版の印刷用フィルム原版が作成される。
され、その作成された刷版が印刷機40に装着される。
この印刷機40に装着された刷版にはインクが塗布さ
れ、その塗布されたインクが印刷用の用紙上に転移され
てその用紙上に印刷画像41が形成される。
原版を作成し、さらに刷版を作成して印刷機40に装着
し、その刷版にインクを塗布して用紙上に印刷を行う一
連の作業は、大がかりな作業であり、コストもかかる。
このため、実際の印刷作業を行う前に、プリンタ60に
より、以下のようにしてプルーフ画像61を作成し、印
刷画像41の仕上りの事前予測が行われる。
ークステーション20上の電子集版により作成された画
像データがパーソナルコンピュータ50に入力される。
ここで、このパーソナルコンピュータ50に入力される
画像データは、いわゆるPDL(Page Descr
iption Language)で記述された記述言
語データであり、パーソナルコンピュータ50では、い
わゆるRIP(Raster Image Proce
ssor)により、ビットマップに展開されたCMYK
4色の画像データに変換される。このCMYK4色の画
像データは、実質的には、フィルムプリンタ30に入力
される印刷用の画像データと同一である。
ソナルコンピュータ80は、プロファイルの作成および
修正に関連するものであって、本発明にいう色変換定義
修正装置の一実施形態を構成するものである。パーソナ
ルコンピュータ50には、このパーソナルコンピュータ
80を用いてあらかじめ作成・修正されたLUT(Lo
ok Up Table)の形式を持つプロファイルが
格納されている。上述したCMYK4色の印刷用の画像
データは、このパーソナルコンピュータ50の内部で、
そのプロファイルが参照され、プリンタ60に適合した
CMYK4色の画像データに変換される。プリンタ60
には、そのプリンタ用のCMYK4色の画像データが入
力され、プリンタ60では、その入力されたプリンタ用
のCMYK4色の画像データに基づくプルーフ画像61
が作成される。
画像41とプリンタ60で得られたプルーフ画像の色の
一致の程度は、パーソナルコンピュータ50内のプロフ
ァイルにより定まる。このプロファイルは、プリンタご
と各プリント条件ごとに作成される。
れているが印刷機も複数台存在していてもよく、あるい
は1台の印刷機であっても異なる複数の印刷条件が存在
してもよく、プロファイルは、印刷機の相異を含めた複
数の印刷条件それぞれに応じて作成される。すなわち、
プロファイルは、印刷条件のそれぞれとプリンタそれぞ
れ(1台のプリンタで複数のプリント条件が存在すると
きは各プリント条件それぞれ)との組合せに応じて作成
されることになる。尚、このプロファイルの作成方法に
ついては後述する。
のプルーフ画像を確認することにより、印刷の仕上りを
事前に予測することができる。
フ画像作成システムにおける、本発明の一実施形態とし
ての特徴は、パーソナルコンピュータ80の内部で実行
される処理内容に関連があり、以下、先ず、このパーソ
ナルコンピュータ80について説明する。
70、および本発明の色変換定義修正装置の一実施形態
を構成するパーソナルコンピュータ80の外観斜視図、
図3は、そのパーソナルコンピュータ80のハードウェ
ア構成図である。
0のハードウェアおよびOS(Operation S
ystem)と、このパーソナルコンピュータ80にイ
ンストールされて実行される色変換定義修正プログラム
とにより、本発明の色変換定義修正装置の一実施形態が
構成されている。
カラーパッチが配列されたカラーチャート90が乗せら
れ、そのカラーチャート90を構成する複数のカラーパ
ッチそれぞれについて測色値(ここではL*a*b*とす
る)が測色される。この分光測色計70での測色により
得られた各カラーパッチの測色値を表す測色データは、
ケーブル91を経由してパーソナルコンピュータ80に
入力される。
ブロックで示す印刷機40での印刷により、あるいはプ
リンタ60でのプリント出力により作成されたものであ
り、パーソナルコンピュータ80は、このカラーチャー
ト90を構成する各カラーパッチに対応する色データ
(デバイス依存色空間上の座標;CMYKあるいはRG
Bの各値)を知っており、このパーソナルコンピュータ
80では、そのカラーチャート90の各カラーパッチの
色データと分光測色計70で得られた測色データとに基
づいて、印刷プロファイルやプリンタプロファイルが作
成される。この点に関する詳細説明は後に譲り、ここで
は、次に、パーソナルコンピュータ80のハードウェア
構成について説明する。
ュータ80は、外観構成上、本体装置81、その本体装
置81からの指示に応じて表示画面82a上に画像を表
示する画像表示装置82、本体装置81に、キー操作に
応じた各種の情報を入力するキーボード83、および、
表示画面82a上の任意の位置を指定することにより、
その指定時にその位置に表示されていた、例えばアイコ
ン等に応じた指示を入力するマウス84を備えている。
この本体装置81は、外観上、フレキシブルディスク
(FD)を装填するためのFD装填口81a、およびC
D−ROMを装填するためのCD−ROM装填口81b
を有する。
に、各種プログラムを実行するCPU811、ハードデ
ィスク装置813に格納されたプログラムが読み出され
CPU811での実行のために展開される主メモリ81
2、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディ
スク装置813、FD100が装填されその装填された
FD100をアクセスするFDドライブ814、CD−
ROM110が装填され、その装填されたCD−ROM
110をアクセスするCD−ROMドライブ815、図
1,図2に示す分光測色計70と接続され、分光測色計
70から測色データを受け取るI/Oインタフェース8
16が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図
2にも示す画像表示装置82、キーボード83、マウス
84は、バス85を介して相互に接続されている。
ーソナルコンピュータ80を色変換定義修正装置として
動作させるための色変換定義修正プログラムが記憶され
ており、そのCD−ROM110はCD−ROMドライ
ブ815に装填され、そのCD−ROM110に記憶さ
れた色変換定義修正プログラムがこのパーソナルコンピ
ュータ80にアップロードされてハードディスク装置8
13に記憶される。
よる、以下において説明するプロファイルの作成の機能
は、本発明の主題ではなく、その機能を実現するために
必要なプログラム等は既にパーソナルコンピュータ80
にインストールされているものとする。
に構築された、プロファイルの作成機能について説明す
る。
ァイルはプリンタのメーカで既に作成され、そのプリン
タとともに納品されるものであり、したがってここで
は、プリンタプロファイルをあらためて作成する必要は
ないが、以下では、そのプリンタプロファイルを新たに
作成するとした場合の基本的な作成方法について説明す
る。
明図である。
成されたプロファイルに基づく色変換におけるカラーマ
ッチングの精度を高めるための修正であって、本発明に
いう「色変換定義の修正」とは異なるものである。
法について説明する。
えば0%,10%,……,100%と順次変化させたC
MYK4色の網%データを生成し、前述の印刷手順に従
って、そのようにして生成した網%データに基づくカラ
ーチャート42を作成する。このカラーチャート42を
構成する各カラーパッチを分光測色計70(図2参照)
で測色する。こうすることにより、CMYK4色の色空
間上のCMYK値と、L*a*b*色空間上のL*a*b*値
との対応関係を得る。
ーチャートを構成するカラーパッチの数に制限があるた
め、CMYK色空間上のかなり粗い間隔の座標点につい
てのCMYK値とL*a*b*値との対応関係である。こ
のため、この対応関係を得た後、この対応関係に補間演
算等を適用して、CMYK空間上での所望の細かい間隔
の座標点に関する対応関係が定義された印刷プロファイ
ル400が作成される。
である。
Kで定義された画像データが入力され、そのCMYKの
画像データがL*a*b*で定義された画像データに変換
される。ここでは、この、CMYKで定義された画像デ
ータをL*a*b*で定義された画像データに変換する印
刷プロファイル400をTで表す。
ついて説明する。
カラーチャートを出力する出力デバイスが印刷機ではな
くプリンタであるという点を除き、印刷プロファイル4
00の作成方法と同様である。すなわち、ここでは、図
1に示すパーソナルコンピュータ50で、CMYK4色
の網%データを各色について0%,10%,…,100
%と順次変化させ、そのように順次発生させた網%デー
タをプリンタ60に送り、プリンタ60でその網%デー
タに基づくカラーチャート62をプリント出力する。こ
こでは、印刷プロファイル400の作成のために印刷機
40での印刷により作成したカラーチャート42と同一
タイプのカラーチャート62を出力したものとし、その
カラーチャート62を構成する各カラーパッチを分光測
色計70(図2参照)で測色する。こうすることによ
り、プリンタ60についての、CMYK4色の色空間上
のCMYK値と、L*a*b*色空間上のL*a*b*値との
対応関係を得る。
プロファイル400の作成の場合と同様、カラーチャー
トを構成するカラーパッチの数に制限があるため、CM
YK色空間上のかなり粗い間隔の座標点についてのCM
YK値とL*a*b*値との対応関係であり、この対応関
係に補間演算を適用して、CMYK空間上での所望の細
かい間隔での座標点に関する対応関係が定義されたプリ
ンタプロファイル500が作成される。
念図である。
MYKの網%データが入力され、そのCMYKの網%デ
ータがL*a*b*の測色データに変換される。ここで
は、この、CMYKの網%データをL*a*b*の測色デ
ータに変換するプリンタプロファイル500(順変換プ
リンタプロファイル)をPで表し、その逆変換、すなわ
ちL*a*b*の測色データをCMYKの網%データに変
換するプリンタプロファイル(逆変換プリンタプロファ
イル)をP-1で表す。
%データに基づいて画像を出力するプリンタであるとし
て説明しているが、例えばRGBのデータに基づく画像
を出力するプリンタに関しても、パーソナルコンピュー
タ50で、RGB空間で定義されたデータを発生させて
カラーチャートを出力することにより、同様にしてその
プリンタに適合したプリンタプロファイルを作成するこ
とができる。
基づいて画像を出力するプリンタ60を使用するものと
して説明する。
0と図6に示すプリンタプロファイル500とを結合さ
せたデバイスリンクプロファイル600の概念図であ
る。
印刷プロファイル400(T)と逆変換プリンタプロフ
ァイル(P-1)との結合からなるものであって、印刷用
のCMYKの網%データを印刷プロファイル400
(T)によりL*a*b*の測色データに変換し、次いで
そのL*a*b*の測色データを逆変換プリンタプロファ
イル(P-1)によりプリンタ用のCMYKの網%データ
に変換するという2段階の変換と同等な結果を1回のデ
ータ変換で実現するものである。つまり、このデバイス
リンクプロファイル600は、印刷用のCMYK色空間
で定義された画像データをプリンタ用のCMYK色空間
で定義された画像データに変換するものである。このデ
バイスリンクプロファイル600で生成したプリンタ用
のCMYKの網%データに基づいて、プリンタ60によ
り、印刷される画像の色と極力同じ色に似せたプルーフ
画像を出力することができる。
ステムを構成するパーソナルコンピュータ80でこのよ
うなデバイスリンクプロファイル600を作成し、この
作成したデバイスリンクプロファイル600を図1に示
す印刷およびプルーフ画像作成システムを構成するパー
ソナルコンピュータ50にインストールして、ワークス
テーション20から入力されたPDLで記述された画像
データをCMYKの画像データに変換した後、その印刷
用のCMYKの画像データを、そのデバイスリンクプロ
ファイル600を用いてプリンタ用のCMYKの画像デ
ータに変換し、プリンタ60により、そのプリンタ用の
CMYKの画像データに基づく画像をプリント出力する
ことにより、図1に示す印刷機40で印刷される画像と
色彩的に極力同一に似せたプルーフ画像が作成される。
に基づく色変換におけるカラーマッチングの精度を高め
るためのデバイスリンクプロファイル600の修正方法
について説明する。
むカラーパッチが配列されたカラーチャート(以下、こ
のカラーチャートを評価用カラーチャートと称する)に
より表される印刷用のCMYK4色の網%データに基づ
くカラーチャート43を、前述の印刷手順に従って作成
する。このカラーチャート43を構成する各カラーパッ
チを分光測色計70(図2参照)で測色する。
イスリンクプロファイル600を図1に示す印刷および
プルーフ画像作成システムを構成するパーソナルコンピ
ュータ50にインストールして、上述した評価用カラー
チャートにより表される印刷用のCMYK4色の網%デ
ータを、そのデバイスリンクプロファイル600を用い
てプリンタ用のCMYKの画像データに変換し、プリン
タ60により、そのプリンタ用のCMYKの画像データ
に基づくカラーチャート64をプリント出力する。この
カラーチャート64を構成する各カラーパッチを分光測
色計70(図2参照)で測色する。
ッチを測色して得られる測色値と、カラーチャート64
を構成する各カラーパッチを測色して得られる測色値と
の色差に基づいてデバイスリンクプロファイル600を
修正することによって、実用的なカラーマッチング精度
がより高められたデバイスリンクプロファイル600が
得られる。
題」の欄で説明したように、分光測色計70による測定
誤差や、そのプロファイルを作成しようとしている対象
のデバイスの特性(例えば出力色の位置依存性)に起因
したカラーパッチの色誤差や、上述したデバイスリンク
プロファイル600に基づく色変換におけるカラーマッ
チングの精度を高めるためのデバイスリンクプロファイ
ル600の修正のように、実用的なカラーマッチング精
度を高めるために、肌色などといった特定の重要色のカ
ラーパッチをカラーチャートを構成するカラーパッチと
して追加することなどにより、作成したプロファイルに
歪みが生じ、データの変化の単調性を崩すノイズが含ま
れてしまう場合がある。作成したプロファイルにこのよ
うなノイズが含まれると、このプロファイルを使って色
変換を行なった場合に、その色変換後の画像データに基
づいて出力されたカラー画像上の、色の濃度が連続的に
変化するグラデーションの部分において、色の濃度の不
連続変化(以下、このような画像濃度の不連続変化をト
ーンジャンプと称する)を生じてしまい、トーンジャン
プが視覚上認識され、その出力されたカラー画像の画質
の低下をもたらすおそれがある。また、作成されたプロ
ファイルに基づいてL*a*b*色空間上のL*a *b*値か
らCMYK4色の色空間上のCMYK値を求める逆変換
プロファイルを計算により求めようとしたとき、プロフ
ァイルに含まれるノイズが計算誤差要因となって逆変換
プロファイルを正確に求められなくなってしまうおそれ
もある。
プロファイルに対して上記平滑化処理を施すことによっ
てプロファイルの歪みが緩和されることが知られてお
り、このような平滑化処理が施された後のプロファイル
を使って色変換を行えば、トーンジャンプが緩和されて
滑らかなグラデーションが表現され、色彩的に高い画質
を持ったカラー画像を出力することができる。しかしな
がら、プロファイルに平滑化処理を施すことは、プロフ
ァイルのデータを変化させることとなるので、上述した
ようにカラーマッチングの精度を高めるためにデバイス
リンクプロファイル600を修正したにもかかわらず、
平滑化処理によってカラーマッチングの精度が下がって
しまうおそれがある。
ーソナルコンピュータ80を用いて行なわれる、カラー
マッチング精度と濃度の連続性とを高次元で両立する本
発明の色変換定義修正の一実施形態について説明する。
本発明にいう「色変換定義の修正」の一例である。
ムの一実施形態を示した図である。
210は、図3に示すCD−ROM110に記憶されて
いる。
図1,図2,図3に示すパーソナルコンピュータ80内
で実行され、そのパーソナルコンピュータ80を、本発
明にいう第1の色空間上の座標によって色を表す第1の
色データの一例に相当するCMYK値と、本発明にいう
第2の色空間上の座標によって色を表す第2の色データ
の一例に相当するL*a*b*値との間のデータ変換の関
係を、複数のCMYK値と複数のL*a*b*値とを1対
1に対応付けて定義したプロファイルを修正する色変換
定義修正装置として動作させる色変換定義修正プログラ
ムである。この色変換定義修正プログラム210は、平
滑化処理部211と、基準色設定部212と、色差演算
部213と、基準色差設定部214と、色データ修正部
215とから構成されている。
要素の作用については後述する。
実施形態を示す機能ブロック図である。
は、図1,図2,図3に示すパーソナルコンピュータ8
0に、図8に示す色変換定義修正プログラム210がロ
ーディングされ、その色変換定義修正プログラム210
がそのパーソナルコンピュータ80内で実行されること
により実現される。
は、上述したCMYK値と、上述したL*a*b*値との
間のデータ変換の関係を、複数のCMYK値と複数のL
*a*b*値とを1対1に対応付けて定義したプロファイ
ルを修正するものであって、この色変換定義修正装置3
00には、平滑化処理部311と、基準色設定部312
と、色差演算部313と、基準色差設定部314と、色
データ修正部315とが備えられている。
ている平滑化処理部311、基準色設定部312、色差
演算部313、基準色差設定部314、および色データ
修正部315の各要素は、それぞれ、図8に示す色変換
定義修正プログラム210を構成するソフトウェア部品
としての平滑化処理部211、基準色設定部212、色
差演算部213、基準色差設定部214、および色デー
タ修正部215の各要素と、それらのソフトウェア部品
の各機能を実現するために必要な、図1,図2,図3に
示すパーソナルコンピュータ80のハードウェアとOS
(Operation System)やアプリケーシ
ョンプログラムとの組み合わせから構成されている。
0の各要素を説明することによって、図8に示す色変換
定義修正プログラム210の各要素も合わせて説明す
る。
滑化処理部311は、アプリケーションソフトウェア上
は、図8に示す色変換定義修正プログラム210の平滑
化処理部211に対応する要素であり、プロファイルに
おける複数のL*a*b*値に、その複数のL*a*b*値相
互間における不連続性を平滑化する上記平滑化処理を施
してそのプロファイルを修正するものである。この平滑
化処理部311は、本発明にいう平滑化処理部の機能の
一例を示すものであり、その機能は、ハードウェア上
は、プログラム部品としての平滑化処理部211(図8
参照)を実行する、図1,図2,図3に示すパーソナル
コンピュータ80の本体装置81に内蔵されたCPU8
11等によって担われる。
ションソフトウェア上は、図8に示す色変換定義修正プ
ログラム210の基準色設定部212に対応する要素で
あり、プロファイルにおけるL*a*b*値に対して基準
色の設定を受けるものである。この基準色設定部312
は、その基準色の設定として、平滑化処理部311によ
り平滑化処理が施される前のL*a*b*値からのデータ
選択や、その基準色を表す色データの入力を受けること
ができる。この基準色設定部312は、本発明にいう基
準色設定部の機能の一例を示すものであり、その機能
は、ハードウェア上は、プログラム部品としての基準色
設定部212(図8参照)を実行する、図1,図2,図
3に示すパーソナルコンピュータ80の本体装置81に
内蔵されたCPU811等によって担われる。
ョンソフトウェア上は、図8に示す色変換定義修正プロ
グラム210の色差演算部213に対応する要素であ
り、基準色設定部312により設定された基準色と平滑
化処理部311により平滑化処理が施された後のL*a*
b*値が表す色との色差を求めるものである。この色差
演算部313は、本発明にいう色差演算部の機能の一例
を示すものであり、その機能は、ハードウェア上は、プ
ログラム部品としての色差演算部213(図8参照)を
実行する、図1,図2,図3に示すパーソナルコンピュ
ータ80の本体装置81に内蔵されたCPU811等に
よって担われる。
ーションソフトウェア上は、図8に示す色変換定義修正
プログラム210の基準色差設定部214に対応する要
素であり、任意の基準色差の設定を受けるものである。
この基準色差設定部314は、本発明にいう基準色差設
定部の機能の一例を示すものであり、その機能は、ハー
ドウェア上は、プログラム部品としての基準色差設定部
214(図8参照)を実行する、図1,図2,図3に示
すパーソナルコンピュータ80の本体装置81に内蔵さ
れたCPU811等によって担われる。
ケーションソフトウェア上は、図8に示す色変換定義修
正プログラム210の色データ修正部215に対応する
要素であり、色差演算部313により求められた色差
が、基準色差設定部314により設定された基準色差よ
りも大きい場合に、平滑化処理部311により平滑化処
理が施された後のL*a*b*値を、L*a*b*値が表す色
と基準色との色差が小さくなるように修正するものであ
る。尚、具体的な修正方法については後述する。この色
データ修正部315は、本発明にいう色データ修正部の
機能の一例を示すものであり、その機能は、ハードウェ
ア上は、プログラム部品としての色データ修正部215
(図8参照)を実行する、図1,図2,図3に示すパー
ソナルコンピュータ80の本体装置81に内蔵されたC
PU811等によって担われる。
おける処理の流れの一実施形態を示すフローチャートで
ある。
500が具体的に修正される例を説明する。
1)と、基準色を設定する過程(ステップS2)と、色
差ΔEを演算する過程(ステップS3)と、基準色差A
を設定する過程(ステップS4)と、色差ΔEと基準色
差Aとを比較する過程(ステップS5)と、L*a*b*
値を修正する過程(ステップS6)とが示されており、
図1,図2,図3に示すパーソナルコンピュータ80
で、これら各過程が処理される。
図4,図6を参照して説明したプリンタプロファイル5
00における、カラーチャート62を構成する各カラー
パッチを分光測色計70(図2参照)で測色して得られ
たL*a*b*値および補間演算により得られたL*a*b*
値に、それらのL*a*b*値相互間における不連続性を
平滑化する平滑化処理が施されてプリンタプロファイル
500が修正される。ここでの平滑化処理は、LUTの
形式を持つプリンタプロファイル500において注目す
る格子のL*a*b*値と、その格子に隣接する周囲の格
子のL*a*b*値との平均値を、その注目する格子のL*
a*b*値として決定するものである。平滑化処理が施さ
れる前のL*a*b*値を代表的に表したものを(L0,
a0,b0)、平滑化処理を表す関数(Functio
n)をFとすると、平滑化処理が施された後のL*a*b
*値を代表的に表したもの(L1,a1,b1)は、 L1=F(L0) a1=F(a0) b1=F(b0) で表される。
は、プリンタプロファイル500における、カラーチャ
ート62を構成する各カラーパッチを分光測色計70
(図2参照)で測色して得られたL*a*b*値および補
間演算により得られたL*a*b*値に対して基準色の設
定を受ける。ここでは、その基準色の設定として、平滑
化処理の過程(ステップS1)で平滑化処理が施される
前のL*a*b*値(L0,a0,b0)からのデータ選
択を受ける。
S2)では、平滑化処理の過程(ステップS1)で平滑
化処理が施される前のL*a*b*値(L0,a0,b
0)からのデータ選択を受ける例を説明したが、例え
ば、特定の肌色などといった、カラーチャートに含まれ
ない色を表す色データの入力を受けるものであってもよ
い。ただし、以下では、上記データ選択を受ける例で説
明を続ける。
では、基準色を設定する過程(ステップS2)で設定さ
れた基準色、すなわち、平滑化処理の過程(ステップS
1)で平滑化処理が施される前のL*a*b*値(L0,
a0,b0)が表す色と、平滑化処理の過程(ステップ
S1)で平滑化処理が施された後のL*a*b*値(L
1,a1,b1)が表す色との色差ΔEが求められる。
ここでは、色差ΔEが下記(1)式にて求められる。
1,図2,図3に示すパーソナルコンピュータ80に備
えられたキーボードやマウスなどからの、任意の基準色
差Aの設定を受ける。
(ステップS5)では、色差ΔEを演算する過程(ステ
ップS3)で求められた色差ΔEと、基準色差Aを設定
する過程(ステップS4)で設定された基準色差Aとが
比較される。ここでは、先ず、色差ΔEと基準色差Aと
が用いられて、色差ΔEの基準色差Aに対する比の値で
あるrが下記(2)式にて求められる。
ΔEと基準色差Aとの大小が比較される。ここでは、 r≦1 の場合、すなわち、色差ΔEが基準色差A以下の場合
と、 r>1 の場合、すなわち、色差ΔEが基準色差Aよりも大きい
場合に分けて、以下説明する処理が行われる。
6)では、色差ΔEを演算する過程(ステップS3)で
求められた色差ΔEが、基準色差Aを設定する過程(ス
テップS4)で設定された基準色差Aよりも大きい場
合、すなわち、上記(2)式にて求められたrの値が r>1 の場合に、平滑化処理の過程(ステップS1)で平滑化
処理が施された後のL*a*b*値(L1,a1,b1)
が、L*a*b*値(L1,a1,b1)が表す色と、基
準色、すなわち、平滑化処理の過程(ステップS1)で
平滑化処理が施される前のL*a*b*値(L0,a0,
b0)が表す色との色差ΔEが小さくなるように修正さ
れる。ここでは、修正された後のL*a*b*値を代表的
に表したものを(L1´,a1´,b1´)とすると、
このL*a*b*値(L1´,a1´,b1´)は、下記
(3),(4),(5)式にて求められる。
化に起因したカラーマッチング精度の低下が改善され、
上記基準色差Aを基準としたカラーマッチング精度が保
たれるとともに、濃度の不連続性が緩和される。
S3)で求められた色差ΔEが、基準色差Aを設定する
過程(ステップS4)で設定された基準色差A以下の場
合、すなわち、上記(2)式にて求められたrの値が r≦1 の場合には、上述したL*a*b*値を修正する過程(ス
テップS6)で説明した修正が施されることなく、平滑
化処理の過程(ステップS1)で平滑化処理が施された
後のL*a*b*値(L1,a1,b1)が、プリンタプ
ロファイル500のL*a*b*値とされる。
定義修正装置、およびコンピュータをそのような色変換
定義修正装置として動作させる色変換定義修正プログラ
ムによれば、色変換定義を修正するにあたって、本発明
にいう第2の色データの一例に相当するL*a*b*値に
平滑化処理を施すとともに、平滑化処理が施される前の
L*a*b*値からのデータ選択を受けることによって設
定された基準色と、平滑化処理が施された後の色との色
差を求め、この色差が基準色差設定部により設定された
基準色差よりも大きい場合には、平滑化処理が施された
後のL*a*b*値を修正して、L*a*b*値が表す色と上
記基準色との色差が小さくなるようにするものであるた
め、平滑化処理を施すことによってカラーマッチング精
度が著しく低下するようなことが防止され、所定のカラ
ーマッチング精度が保たれるとともに、濃度の不連続性
が緩和される。したがって、このような色変換定義修正
装置によれば、カラーマッチング精度と濃度の連続性と
を高次元で両立することが実現される。
平滑化処理部の例として、プロファイル全体に対して平
滑化処理を施す例を示したが、本発明にいう平滑化処理
部基準色差設定部は、プロファイルの一部分に対して平
滑化処理を施すものであってもよい。
の色変換定義修正装置における処理の流れの一実施形態
を示すフローチャートでは、本発明にいう「色変換定義
の修正」をプリンタプロファイルに対して適用する例を
示したが、本発明はそれに限らず、例えば印刷プロファ
イルとプリンタプロファイルとを結合させて作成したデ
バイスリンクプロファイルや、スキャナのプロファイル
などの入力デバイスプロファイルに対して適用してもよ
い。また、入力デバイスプロファイルや出力デバイスプ
ロファイルに対して修正処理を施し、さらに、修正処理
が施された後の入出力それぞれのデバイスプロファイル
を結合させて作成したデバイスリンクプロファイルに対
しても修正処理を施すものであってもよい。
う基準色差設定部の例として、カラーチャートを構成す
るカラーパッチに対して基準色差を一様に設定する例を
示したが、本発明にいう基準色差設定部は、カラーチャ
ートを構成するカラーパッチの1つ1つに対して基準色
差が設定されてもよい。
いう色データ修正部の例として、修正された後のL*a*
b*値(L1´,a1´,b1´)が、上記(3),
(4),(5)式にて求められる例を示したが、本発明
にいう色データ修正部は、例えば、評価点の重み係数を
重くしてフィルタリングし、目標色差内に収まるように
評価点の重み係数を決定し、決定した重み係数に基づい
て局所的なフィルタ係数を決定し、局所的に重みの異な
るフィルタで平滑化を施し直すものであってもよい。
カラーマッチング精度と濃度の連続性とを高次元で両立
する色変換定義修正装置、およびコンピュータをそのよ
うな色変換定義修正装置として動作させる色変換定義修
正プログラムが提供される。
イルが採用される印刷およびプルーフ画像作成システム
の全体構成図である。
明の色変換定義修正装置の一実施形態を構成するパーソ
ナルコンピュータの外観斜視図である。
ェア構成図である。
ンタプロファイルとを結合させたデバイスリンクプロフ
ァイルの概念図である。
態を示した図である。
す機能ブロック図である。
流れの一実施形態を示すフローチャートである。
た色変換定義(デバイスプロファイル)の例を示す図で
ある。
た色変換定義(デバイスリンクプロファイル)の例を示
す図である。
イル)に対して平滑化処理を施した後の色変換定義(デ
バイスプロファイル)の例を示す図である。
ロファイル)に対して平滑化処理を施した後の色変換定
義(デバイスリンクプロファイル)の例を示す図であ
る。
ト 50 パーソナルコンピュータ 60 プリンタ 61 プルーフ画像 70 分光測色計 80 パーソナルコンピュータ 81 本体装置 81a FD装填口 81b CD−ROM装填口 811 CPU 812 主メモリ 813 ハードディスク装置 814 FDドライブ 815 CD−ROMドライブ 816 I/Oインタフェース 82 画像表示装置 82a 表示画面 83 キーボード 84 マウス 85 バス 91 ケーブル 100 FD 110 CD−ROM 210 色変換定義修正プログラム 300 色変換定義修正装置 211,311 平滑化処理部 212,312 基準色設定部 213,313 色差演算部 214,314 基準色差設定部 215,315 色データ修正部 400 印刷プロファイル 500 プリンタプロファイル 600 デバイスリンクプロファイル
Claims (4)
- 【請求項1】 第1の色空間上の座標によって色を表す
第1の色データと第2の色空間上の座標によって色を表
す第2の色データとの間のデータ変換の関係を、複数の
第1の色データと複数の第2の色データとを1対1に対
応付けて定義した色変換定義を修正する色変換定義修正
装置において、 前記色変換定義における複数の第2の色データに、該複
数の第2の色データ相互間における不連続性を平滑化す
る平滑化処理を施して該色変換定義を修正する平滑化処
理部と、 前記色変換定義における第2の色データに対して基準色
の設定を受ける基準色設定部と、 前記基準色設定部により設定された基準色と前記平滑化
処理部により平滑化処理が施された後の第2の色データ
が表す色との色差を求める色差演算部と、 任意の基準色差の設定を受ける基準色差設定部と、 前記色差演算部により求められた色差が、前記基準色差
設定部により設定された基準色差よりも大きい場合に、
前記平滑化処理部により平滑化処理が施された後の第2
の色データを、第2の色データが表す色と前記基準色と
の色差が小さくなるように修正する色データ修正部とを
備えたことを特徴とする色変換定義修正装置。 - 【請求項2】 前記基準色設定部は、前記基準色の設定
として、前記平滑化処理部により平滑化処理が施される
前の第2の色データからのデータ選択を受けるものであ
ることを特徴とする請求項1記載の色変換定義修正装
置。 - 【請求項3】 前記基準色設定部は、前記基準色の設定
として、該基準色を表す色データの入力を受けるもので
あることを特徴とする請求項1記載の色変換定義修正装
置。 - 【請求項4】 コンピュータ内で実行され、該コンピュ
ータを、第1の色空間上の座標によって色を表す第1の
色データと第2の色空間上の座標によって色を表す第2
の色データとの間のデータ変換の関係を、複数の第1の
色データと複数の第2の色データとを1対1に対応付け
て定義した色変換定義を修正する色変換定義修正装置と
して動作させる色変換定義修正プログラムであって、 前記色変換定義における複数の第2の色データに、該複
数の第2の色データ相互間における不連続性を平滑化す
る平滑化処理を施して該色変換定義を修正する平滑化処
理部と、 前記色変換定義における第2の色データに対して基準色
の設定を受ける基準色設定部と、 前記基準色設定部により設定された基準色と前記平滑化
処理部により平滑化処理が施された後の第2の色データ
が表す色との色差を求める色差演算部と、 任意の基準色差の設定を受ける基準色差設定部と、 前記色差演算部により求められた色差が、前記基準色差
設定部により設定された基準色差よりも大きい場合に、
前記平滑化処理部により平滑化処理が施された後の第2
の色データを、第2の色データが表す色と前記基準色と
の色差が小さくなるように修正する色データ修正部とを
有することを特徴とする色変換定義修正プログラム。
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