JPH10198448A - 基準電圧発生回路 - Google Patents

基準電圧発生回路

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JPH10198448A
JPH10198448A JP278297A JP278297A JPH10198448A JP H10198448 A JPH10198448 A JP H10198448A JP 278297 A JP278297 A JP 278297A JP 278297 A JP278297 A JP 278297A JP H10198448 A JPH10198448 A JP H10198448A
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transistor
collector
current
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emitter
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JP278297A
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Keiji Narisawa
敬二 成沢
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電源電圧印加時においても、高精度な基準
電圧を出力可能な基準電圧発生回路を提供する。 【解決手段】 基準電圧発生回路は、スタートアップ部
1とバンドギャップリファレンス部2と定電流源部3と
電流帰還部4とを具備している。そして、動作電源電圧
投入により、スタートアップ部1が定電流源部3を介し
てバンドギャップリファレンス部2を起動させる。この
とき、トランジスタQ2のコレクタ電流がトランジスタ
Q7のコレクタ電流よりも大きいと、電流帰還部4によ
って、トランジスタQ2のコレクタ電流が減少され、ト
ランジスタQ7のコレクタ電流に等しくなる。また、定
電流源部3が同一のトランジスタQ2,Q3で形成され
ているので、定常時には、トランジスタQ2,Q3,Q
7,Q8のコレクタ電流が全て等しくなる。この結果、
出力電圧VoutがトランジスタQ2,Q3の電流増幅率
の大小に拘わらず所定の値をとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所望の基準電圧
を発生するための基準電圧発生回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の基準電圧発生回路として
は、例えば、図3に示すような回路がある。この基準電
圧発生回路は、抵抗R11,R12とPNP形のバイポ
ーラトランジスタQ11とでなるスタートアップ部10
0と,バンドギャップリファレンス部110と、バンド
ギャップリファレンス部110に定電流を供給する定電
流源部120とを具備している。バンドギャップリファ
レンス部110は、エミッタ数がnのNPN形バイポー
ラトランジスタQ15と、このトランジスタQ15にカ
レントミラー接続されたNPN形バイポーラトランジス
タQ16と、トランジスタQ15のエミッタに接続され
た抵抗R15と、抵抗R15とトランジスタQ16のエ
ミッタとの接続点に接続された抵抗R16とで構成され
ている。一方、定電流源部120は、それぞれのエミッ
タに抵抗R13,R14を有し、カレントミラー接続され
たPNP形バイポーラトランジスタQ13,Q14で構
成されている。そして、トランジスタQ13のコレクタ
には、トランジスタQ11にカレントミラー接続された
PNP形バイポーラトランジスタQ12のエミッタが接
続されている。また、このトランジスタQ12のコレク
タは、トランジスタQ15,Q16のベースと、トラン
ジスタQ16のコレクタとに接続されている。
【0003】かかる構成により、この基準電圧発生回路
の動作電源電圧は、基準電圧である出力電圧Voutとト
ランジスタQ14のコレクタ−エミッタ間電圧VCEQ14
と抵抗R14の電圧VEとの和となる。したがって、出力
電圧Voutが1.3V、電圧VCEQ14が0.3V、電圧V
Eが0.2Vであるとすると、この基準電圧発生回路を
1.8Vという低い動作電源電圧で作動させることがで
きる。ここで、出力電圧VoutはトランジスタQ16の
ベース−エミッタ間電圧VBEQ16と抵抗R16の電圧との
和であり、抵抗R16における電圧がトランジスタQ1
5と抵抗R15,R16に依存することから、出力電圧
Voutは下記(1)式で表される。但し、VTはkT/qで
あり、qは単位電荷量、kはボルツマン定数、Tは絶対
温度である。
【数1】 ここで、トランジスタQ16のベース−エミッタ間電圧
VBEQ16は、トランジスタQ16のコレクタ電流IcQ16
に依存し、トランジスタQ15のベース−エミッタ間電
圧VBEQ15は、トランジスタQ15のコレクタ電流IcQ1
5に依存するので、下記(2)式が成立する。但し、Is
は、飽和電流である。
【数2】 上記(1)及び(2)式から、出力電圧Voutは、下記(3)式で
表される。
【数3】 すなわち、出力電圧Voutは、コレクタ電流IcQ16とコ
レクタ電流IcQ15との比「IcQ16/IcQ15」に依存する
こととなり、この比がほぼ「1」に等しければ、所望の
出力電圧Voutが安定して出力されることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の基準電圧発生回路では、次のような問題があった。こ
の基準電圧発生回路では、定電流源部120がトランジ
スタQ13,Q14によるカレントミラー回路となって
いるので、コレクタ電流IcQ16とコレクタ電流IcQ15と
トランジスタQ13のコレクタ電流IcQ13との関係が下
記(4)式で表され、下記(5)式が成立する。但し、βPNP
は、トランジスタQ13,Q14の電流増幅率である。
【数4】 上記(3)及び(5)式より、下記(6)式が導かれる。
【数5】 したがって、トランジスタQ13の電流増幅率βPNPが
大きければ、上記(5)式より、「IcQ16/IcQ15」がほ
ぼ「1」に等しくなり、上記(6)式から、高精度な出力
電圧Voutを得ることができる。しかしながら、PNP
形バイポーラトランジスタの電流増幅率βPNPは通常非
常に小さい。このため、上記(5)式の右辺第二項の誤差
成分が大きくなり、「IcQ16/IcQ15」が「1」から大
きくずれ、出力電圧Voutの精度が劣化することとな
る。これに対して、トランジスタQ13とトランジスタ
Q14とを入れ替えると、誤差成分の発生が少なく、高
精度な出力電圧Voutを得る基準電圧発生回路を構成す
ることができる。しかし、このような基準電圧発生回路
では、高い動作電源電圧が必要であり、2.0V程度の
低い動作電源電圧では作動しない。
【0005】この発明は上述した課題を解決するために
なされたもので、低電源電圧印加時においても、高精度
な基準電圧を出力可能な基準電圧発生回路を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明に係る基準電圧発生回路は、エミッタに抵
抗が接続されたNPN形のマルチエミッタトランジスタ
とベース−コレクタ間が短絡されたNPN形の第1のト
ランジスタとでカレントミラー回路を形成し、第1のト
ランジスタのコレクタを基準電圧の生成端とするバンド
ギャップリファレンス部と、コレクタがマルチエミッタ
トランジスタのコレクタに接続されたPNP形の第2の
トランジスタと、コレクタが上記第1のトランジスタの
コレクタに接続され且つ第2のトランジスタと同一の第
3のトランジスタとを有し、これら第2及び第3のトラ
ンジスタのベース電流に対応した定電流を第2及び第3
のトランジスタから上記マルチエミッタトランジスタ及
び第1のトランジスタに供給する定電流源部とを具備す
る構成とした。
【0007】かかる構成により、定電流源部の第2及び
第3のトランジスタにベース電流を流すと、等しい定電
流が第2及び第3のトランジスタのコレクタからバンド
ギャップリファレンス部のマルチエミッタトランジスタ
及び第1のトランジスタのコレクタ側に流れる。このと
き、第1のトランジスタのベース−コレクタ間が短絡さ
れているので、第1のトランジスタと第3のトランジス
タのコレクタ電流は等しくなる。そして、第1のトラン
ジスタとマルチエミッタトランジスタとがカレントミラ
ー回路を形成しているので、マルチエミッタトランジス
タと第1のトランジスタのコレクタ電流が等しくなる。
この結果、マルチエミッタトランジスタ,第1ないし第
3のトランジスタのコレクタ電流は全て等しくなり、バ
ンドギャップリファレンス部で生成される基準電圧が、
第2及び第3のトランジスタの電流増幅率の大小に拘わ
らず所定の値をとる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は、この発明の第1の実施形態
に係る基準電圧発生回路を示す回路図である。この基準
電圧発生回路は、図1に示すように、スタートアップ部
1とバンドギャップリファレンス部2と、定電流源部3
と電流帰還部4とを具備している。
【0009】スタートアップ部1は、動作電源電圧投入
時に、定電流源部3を介してバンドギャップリファレン
ス部2を起動させるための部分であり、抵抗R1,R2
と、PNP形バイポーラトランジスタQ1とで構成され
ている。具体的には、トランジスタQ1のエミッタとコ
レクタとを抵抗R2と抵抗R1とにそれぞれ接続し、コ
レクタ−ベース間を短絡した構成となっている。
【0010】バンドギャップリファレンス部2は、温度
依存の少ない出力電圧Vout(基準電圧)を生成するた
めの部分であり、 エミッタ数nのNPN形マルチエミ
ッタバイポーラトランジスタQ7と、NPN形バイポー
ラトランジスタQ8(第1のトランジスタ)と、抵抗R
8,R9とで構成されている。具体的には、トランジス
タQ7のエミッタに抵抗R8を接続し、ベース−コレク
タ間を短絡したトランジスタQ8をトランジスタQ7に
カレントミラー接続した。そして、抵抗R9をトランジ
スタQ8のエミッタと抵抗R8との接続点に接続した構
成となっている。
【0011】定電流源部3は、バンドギャップリファレ
ンス部2に定電流を供給する部分であり、2つのPNP
形バイポーラトランジスタQ2,Q3(第2のトランジ
スタ,第3のトランジスタ)と、等しい抵抗値の抵抗R
3,R4とで構成されている。具体的には、ベースを共
通としたトランジスタQ2,Q3をトランジスタQ1と
カレントミラー接続し、それぞれのエミッタに抵抗R
3,R4を接続した。そして、トランジスタQ2,Q7
のコレクタ同士を接続すると共に、トランジスタQ3,
Q8のコレクタ同士を接続した構成となっている。
【0012】電流帰還部4は、トランジスタQ2のコレ
クタ電流をコントロールする部分であり、3つのNPN
形バイポーラトランジスタQ4,Q5,Q6と、等しい
抵抗値の2つの抵抗R5,R6と、抵抗R7とで構成さ
れている。具体的には、トランジスタQ6のベースをト
ランジスタQ2,Q7のコレクタ接続点に接続し、この
トランジスタQ6のエミッタに抵抗R7を接続した。そ
して、トランジスタQ4,Q5の共通ベースをトランジ
スタQ6のエミッタに接続し、トランジスタQ4,Q5
のそれぞれのエミッタに抵抗R5,R6を接続した構成
となっている。なお、符号C1は、位相補償用のコンデ
ンサである。
【0013】次に、この実施形態の基準電圧発生回路が
示す動作について説明する。動作電源電圧投入によっ
て、スタートアップ部1のトランジスタQ1に電流が流
れると、定電流源部3のトランジスタQ2,Q3が作動
状態になり、トランジスタQ2,Q3に電流が流れる。
そして、トランジスタQ3の作動により、トランジスタ
Q3のコレクタ電流IcQ3が流れると、トランジスタQ
8にもコレクタ電流IcQ8が流れる。このとき、トラン
ジスタQ7とトランジスタQ8とがカレントミラー回路
を形成し、且つトランジスタQ7のエミッタに抵抗R8
が接続されているので、電源電圧投入時には、トランジ
スタQ2のコレクタ電流IcQ2の方がトランジスタQ7
のコレクタ電流IcQ7(=n・VT/R8)よりも大きい
状態になっている。したがって、コレクタ電流IcQ2と
コレクタ電流IcQ7との差分の電流が電流帰還部4のト
ランジスタQ6のベースに流れ、トランジスタQ6,Q
5,Q4が連続的に作動状態になる。そして、トランジ
スタQ4の作動により、抵抗R3からトランジスタQ2
に流れ込む電流の一部がトランジスタQ4側に流れ、ト
ランジスタQ2のコレクタ電流IcQ2が、その分減少し
て、トランジスタQ7のコレクタ電流IcQ7の大きさに
近づく。このような動作が繰り返され、最終的にコレク
タ電流IcQ2とコレクタ電流IcQ7とが等しい定常状態へ
と収束する。
【0014】また、抵抗R3と抵抗R4との抵抗値が等
しいことから、トランジスタQ3のコレクタには、トラ
ンジスタQ2のコレクタ電流IcQ2と同じ大きさのコレ
クタ電流IcQ3が流れるが、トランジスタQ8のエミッ
タ側には抵抗が接続されていないので、コレクタ電流I
cQ3とコレクタ電流IcQ8とは起動時から等しい。このた
め、電流帰還部4のトランジスタQ5の作動により、コ
レクタ電流IcQ3,IcQ8は、コレクタ電流IcQ2と同じ
ように減少し、コレクタ電流IcQ2がコレクタ電流IcQ7
に等しくなると、コレクタ電流IcQ2,IcQ7,IcQ3,
IcQ8が全て等しくなる。
【0015】上記のように動作させるときの動作電源電
圧は、トランジスタQ5のベース−エミッタ間電圧VBE
Q5とトランジスタQ6のベース−エミッタ間電圧VBEQ6
とトランジスタQ2のコレクタ−エミッタ間電圧VCEQ2
と抵抗R5の電圧VE1と抵抗R4の電圧VE2との和であ
る。したがって、電圧VBEQ5及び電圧VBEQ6を0.7
V、電圧VCEQ2を0.3V、電圧VE1を0.1V、電圧
VE2を0.2Vとすると、動作電源電圧を2.0Vとい
う低い電圧にして、基準電圧発生回路を作動させること
ができる。ここで、トランジスタQ8のベース−エミッ
タ間電圧をVBEQ8とすると、出力電圧Voutは、図3に
示した従来の基準電圧発生回路のときと同様にして、下
記(7)式で示される。
【数6】 また、下記(8)式が成立するので、出力電圧Voutは下記
(9)式となる。
【数7】
【0016】ところで、図3に示した従来の基準電圧発
生回路の定電流源部120では、トランジスタQ15,
Q16のコレクタ電流IcQ15,IcQ16の比が、上記(5)
式で示したように、「1」とならなかった。これは、ト
ランジスタQ13のベース−コレクタ間が短絡されてい
ることから、トランジスタQ15のコレクタ電流IcQ15
が、トランジスタQ13のコレクタ電流IcQ13とベース
電流との和になるからである。すなわち、トランジスタ
Q14は、ベースコレクタ間が短絡されていないので、
トランジスタQ16のコレクタ電流IcQ16はトランジス
タQ14のコレクタ電流と等しくなるが、上記したよう
に、トランジスタQ15のコレクタ電流IcQ15は、トラ
ンジスタQ13のコレクタ電流IcQ13よりも大きいの
で、上記(4)式で示したように、コレクタ電流IcQ15と
コレクタ電流IcQ16とに差が生じてしまうのである。
【0017】これに対して、この実施形態の定電流源部
3では、トランジスタQ2のベース−コレクタ間が短絡
されておらず、トランジスタQ2とトランジスタQ3の
ベース電流が同じであるので、トランジスタQ2,Q3
のコレクタ電流IcQ2,IcQ3は、トランジスタQ7,Q
8のコレクタ電流IcQ7,IcQ8に等しくなり、コレクタ
電流IcQ2とコレクタ電流IcQ3との比が、コレクタ電流
IcQ7とコレクタ電流IcQ8との比に等しくなる。すなわ
ち、トランジスタQ7,Q8の電流増幅率βNPNが十分
大きいと仮定すると、トランジスタQ7,Q8,Q2,
Q3のコレクタ電流IcQ7,IcQ8,IcQ2,IcQ3の間で
下記(10)式が成立する。
【数8】 このとき、抵抗R3と抵抗R4との抵抗値が等しく、抵
抗R5とR6との抵抗値が等しいので、トランジスタQ
3のコレクタ電流IcQ3とトランジスタQ2のコレクタ
電流IcQ2とが等しい。したがって、コレクタ電流IcQ8
とコレクタ電流IcQ7の比「IcQ8/IcQ7」は「1」と
なり、上記(9)式から、出力電圧Voutは、下記(11)式の
ように表される。
【数9】 この結果、出力電圧Voutが、トランジスタQ2,Q3
の電流増幅率βPNPの大小にかかわらず所望の値にな
り、基準電圧発生回路が、低電圧動作時においても、高
精度の出力電圧Voutを発生する。ただ、起動時には、
トランジスタQ2のコレクタ電流IcQ2とトランジスタ
Q7のコレクタ電流IcQ7とにずれが生じるので、上記
したように、電流帰還部4の電流帰還作用によって、コ
レクタ電流IcQ2とコレクタ電流IcQ7とを等しくするよ
うにコントロールしている。
【0018】このように、この実施形態の基準電圧発生
回路によれば、定電流源部3を形成するトランジスタQ
2,Q3の電流増幅率βPNPの大きさに拘わらず、高精
度の出力電圧Voutを発生するので、低動作電源電圧で
も、高特性の動作を達成する。
【0019】(第2の実施形態)図2は、この発明の第
2の実施形態に係る基準電圧発生回路を示す回路図であ
る。なお、図1に示した要素と同一要素については、同
一符号を付して説明する。この実施形態の基準電圧発生
回路は、図1に示した電流帰還部4の代わりに出力安定
化部5を設けて、実装時における出力電圧Voutの安定
化を図った点が、上記第1の実施形態の基準電圧発生回
路と異なる。
【0020】すなわち、上記第1の実施形態の基準電圧
発生回路を各種の装置に接続すると、出力電圧Voutの
出力端に、装置と等価の負荷が接続された状態になる。
すると、図1において、トランジスタQ3のコレクタ電
流IcQ3の一部が負荷側に流れ、トランジスタQ8のコ
レクタ電流IcQ8がコレクタ電流IcQ3よりも小さくな
る。このため、コレクタ電流IcQ7の大きさとコレクタ
電流IcQ8の大きさにずれが生じ、出力電圧Voutの精度
が落ちるおそれがある。そこで、この実施形態では、装
置に実装した場合に、高精度の出力電圧Voutを安定し
て出力すべく、図2に示すように、トランジスタQ20
〜Q26と抵抗R20,R21とコンデンサC1とで構
成した出力安定化部5を設けた。
【0021】具体的には、トランジスタQ20をトラン
ジスタQ1にカレントミラー接続し、このトランジスタ
Q20のエミッタを抵抗R3に接続すると共にコレクタ
を定電流源部3のトランジスタQ2のエミッタに接続し
た。また、トランジスタQ21では、そのベースをトラ
ンジスタQ2のコレクタに接続し、エミッタを抵抗R2
0に接続した。そして、このトランジスタQ21のコレ
クタを抵抗R3とトランジスタQ20のとの接続点に接
続した。トランジスタQ22は、トランジスタQ2,Q
3にカレントミラー接続し、そのエミッタを、トランジ
スタQ2,Q3と共にトランジスタQ20のコレクタに
接続した。そして、トランジスタQ22のベースとコレ
クタとをトランジスタQ23のエミッタとベースとにそ
れぞれ接続した。また、トランジスタQ24とトランジ
スタQ25とをカレントミラー接続し、トランジスタQ
24のコレクタをトランジスタQ23のベースに接続す
ると共に、トランジスタQ25のコレクタを抵抗R21
に接続した。この抵抗R21の入力端は、出力電圧Vou
tの出力端6に接続し、出力端6は、ベースがコンデン
サC1に接続されたトランジスタQ26のエミッタに接
続した。かかる構成において、抵抗R9の抵抗値を
「R」とし、抵抗R21の抵抗値を「2R」と設定し
た。
【0022】次に、この実施形態の基準電圧発生回路が
示す動作について説明する。動作電源電圧投入により、
スタートアップ部1のトランジスタQ1に流れる電流と
同じ大きさの電流が出力安定化部5のトランジスタQ2
0に流れ、トランジスタQ20のコレクタ電流がトラン
ジスタQ26のベースに流れるようになる。これによ
り、出力電圧Voutが上昇し、トランジスタQ25のコ
レクタ電流が流れ、トランジスタQ24のコレクタ電流
も流れると共に、トランジスタQ22にも電流が流れ
る。この結果、トランジスタQ2,Q3が作動状態にな
り、トランジスタQ2,Q3に電流が流れるようになる
が、図1の場合と同様に、起動時には、トランジスタQ
2のコレクタ電流IcQ2の方がトランジスタQ7のコレ
クタ電流IcQ7より大きいので、差分の電流がトランジ
スタQ21に流れて、トランジスタQ21が作動状態に
なる。すると、抵抗R3からトランジスタQ20を流れ
る電流の一部がトランジスタQ21側に分流して、トラ
ンジスタQ20のコレクタ電流を減少させるので、トラ
ンジスタQ2のコレクタ電流IcQ2が減少する。この結
果、コレクタ電流IcQ2が、トランジスタQ7のコレク
タ電流IcQ7に等しくなるように収束する。
【0023】したがって、出力電圧Voutの出力端6に
負荷が接続されると、トランジスタQ26のコレクタ電
流の一部が出力端6を介して負荷側に流れ、トランジス
タQ26に流れる電流が変化するが、この電流の大きさ
に応じてトランジスタQ20のコレクタ電流が変化する
だけであり、コレクタ電流IcQ7とコレクタ電流IcQ8と
がずれることはない。しかも、出力電圧Voutは、バン
ドギャップリファレンス部2の高精度なバンドギャップ
リファレンス電圧VR(基準電圧)と等しくなる。つま
り、トランジスタQ25のコレクタ電流の大きさを
「I」とすると、出力電圧Voutとバンドギャップリフ
ァレンス電圧VRとは下記(12),(13)式で表される。
【数10】 また、トランジスタQ8のコレクタ電流IcQ8の大きさ
もトランジスタQ25のコレクタ電流と等しく「I」で
あるので、電圧VBEQ25と電圧VBEQ8とは等しい。した
がって、出力電圧Voutは、バンドギャップリファレン
ス電圧VRと等しくなる。このように、この実施形態の
基準電圧発生回路によれば、バンドギャップリファレン
ス電圧VRと等しい高精度な出力電圧Voutを安定して発
生することができる。その他の構成,作用効果は上記第
1の実施の形態と同様であるので、その記載は省略す
る。
【0024】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1及
び請求項2の発明に係る基準電圧発生回路によれば、バ
ンドギャップリファレンス部で生成される基準電圧が、
第2及び第3のトランジスタの電流増幅率の大小に拘わ
らず所定の値をとるので、高精度の基準電圧を発生する
ことができ、この結果、低動作電源電圧時においても、
高特性の動作を達成することができるという優れた効果
がある。また、請求項3の発明に係る基準電圧発生回路
によれば、起動時などに、第2のトランジスタのコレク
タ電流とマルチエミッタトランジスタのコレクタ電流と
にずれが生じても、電流帰還部がこれらのコレクタ電流
を等しくするので、動作信頼性の向上を図ることができ
るという効果がある。さらに、請求項4及び請求項5の
発明に係る基準電圧発生回路によれば、出力電圧とバン
ドギャップリファレンス部で生成される基準電圧とを等
しくする出力安定化部を設けたので、実装時の出力電圧
の変動を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る基準電圧発生
回路を示す回路図である。
【図2】この発明の第2の実施形態に係る基準電圧発生
回路を示す回路図である。
【図3】従来例に係る基準電圧発生回路を示す回路図で
ある。
【符号の説明】 1・・・スタートアップ部、 2・・・バンドギャップ
リファレンス部、 3・・・電流源部、 4・・・電流
帰還部、 Q1〜Q8・・・トランジスタ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタに抵抗が接続されたNPN形の
    マルチエミッタトランジスタとベース−コレクタ間が短
    絡されたNPN形の第1のトランジスタとでカレントミ
    ラー回路を形成し、上記第1のトランジスタのコレクタ
    を基準電圧の生成端とするバンドギャップリファレンス
    部と、 コレクタが上記マルチエミッタトランジスタのコレクタ
    に接続されたPNP形の第2のトランジスタと、コレク
    タが上記第1のトランジスタのコレクタに接続され且つ
    上記第2のトランジスタと同一の第3のトランジスタと
    を有し、これら第2及び第3のトランジスタのベース電
    流に対応した定電流を第2及び第3のトランジスタから
    上記マルチエミッタトランジスタ及び第1のトランジス
    タに供給する定電流源部と、 を具備することを特徴とする基準電圧発生回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基準電圧発生回路にお
    いて、 動作電源電圧投入時に、上記第2及び第3のトランジス
    タに所定の上記ベース電流を供給するスタートアップ部
    を設けた、 ことを特徴とする基準電圧発生回路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の基準電圧発生回路にお
    いて、 上記第2のトランジスタのコレクタ電流と上記マルチエ
    ミッタトランジスタのコレクタ電流とのずれを検出し
    て、上記第2のトランジスタのコレクタ電流をマルチエ
    ミッタトランジスタのコレクタ電流に等しくする電流帰
    還部を設けた、 ことを特徴とする基準電圧発生回路。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の基準電圧発生回路にお
    いて、 出力端からの出力電圧と上記バンドギャップリファレン
    ス部で生成される基準電圧とを等しくする出力安定化部
    を設けた、 ことを特徴とする基準電圧発生回路。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の基準電圧発生回路にお
    いて、 出力端からの出力電圧と上記バンドギャップリファレン
    ス部で生成される基準電圧とを等しくする出力安定化部
    を設けた、 ことを特徴とする基準電圧発生回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100347680B1 (ko) * 1999-11-22 2002-08-07 닛본 덴기 가부시끼가이샤 밴드 갭 레퍼런스 회로

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KR100347680B1 (ko) * 1999-11-22 2002-08-07 닛본 덴기 가부시끼가이샤 밴드 갭 레퍼런스 회로

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