JPH10193926A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH10193926A
JPH10193926A JP9003050A JP305097A JPH10193926A JP H10193926 A JPH10193926 A JP H10193926A JP 9003050 A JP9003050 A JP 9003050A JP 305097 A JP305097 A JP 305097A JP H10193926 A JPH10193926 A JP H10193926A
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Shigeru Kagami
茂 加々美
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インナーライナー層を設けない構造にして軽
量化を図ると共に、カーカス層のスプライス部における
バンピーサイドの発生を抑制して外観を向上し、かつ耐
久性を向上するようにした空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 カーカス層5のタイヤ周方向両端部を互
いに重ね合わせて接合した空気入りタイヤにおいて、カ
ーカス層5の内面をタイヤ内側空間に直接露出させた構
成にすると共に、カーカス層5のコートゴム4としてエ
ポキシ化天然ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレン
との共重合体のハロゲン化ゴム、ブチルゴム、ハロゲン
化ブチルゴム及びニトリルゴムからなる群から選択され
た少なくとも1種の低空気透過性ゴムを配合した低空気
透過性ゴム組成物を使用し、カーカス層5のスプライス
部に少なくともジエン系ゴムを含有する中間ゴム層9を
介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ内面にイン
ナーライナー層を設けないで軽量化を図った空気入りタ
イヤに関し、さらに詳しくは、カーカス層のスプライス
部におけるバンピーサイドの発生を抑制して外観を向上
し、かつ耐久性を向上するようにした空気入りタイヤに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般にチューブレスタイヤは、タイヤ内
面にハロゲン化ブチル等を主体とする空気透過性が低い
ゴムからなるインナーライナー層を設けることによっ
て、内部空気圧を保持するようにしている。このような
タイヤを製造する場合、カーカス層とインナーライナー
層とを積層した帯状材料を成形ドラムに巻き付け、その
タイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせて接合してい
る。
【0003】これに対して、近年、空気入りタイヤを軽
量化する手法の一つとして、低空気透過性のインナーラ
イナー層を設けずに、カーカス層のコートゴムを低空気
透過性ゴムから構成し、カーカス層自体に内部空気圧保
持機能を持たせるようにした提案が多数なされている。
このようなタイヤを製造する場合は、カーカス層からな
る帯状材料を成形ドラムに巻き付け、そのタイヤ周方向
両端部を互いに重ね合わせて接合している。
【0004】しかしながら、上述の接合によるスプライ
ス部では、図4及び図5に示すように、カーカス層5が
2層に重なり合ってカーカスコードの打ち込み密度が実
質的に2倍になるので、内圧負荷時にスプライス部にお
けるカーカス層5の伸び変形量が他の部分に比べて略半
分となり、このスプライス部に所謂バンピーサイドと呼
ばれる凹部を形成し、タイヤの外観が悪化するという問
題があった。
【0005】特に、図4のようにインナーライナー層6
を設けたタイヤでは、カーカス層5に積層されたインナ
ーライナー層6の剪断変形によって凹部の形成を緩和す
る作用が得られるが、図5のようにインナーライナー層
6を設けずにカーカス層5の両端部を接合したタイヤで
は、インナーライナー層6による緩衝作用が得られない
ので、バンピーサイドが顕著に現れるようになってしま
う。
【0006】また、低空気透過性ゴムは、ジエン系ゴム
に比べてタック性及び接着性が劣るので、この低空気透
過性ゴムをカーカス層5に使用すると、タイヤの耐久性
が低下するという問題があった。すなわち、図4のタイ
ヤでは、インナーライナー層6を構成する低空気透過性
ゴムがカーカス層5との積層によって互いに接触しない
構造となるが、図5のタイヤでは、低空気透過性ゴムか
らなるカーカス層5の端部同士を直接接着することにな
るので、タイヤの成形膨張時にスプライス部が剥離しや
すく生産性が低くなり、しかも製造後にスプライス部が
剥離しやすく耐久性が低くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
ナーライナー層を設けない構造にして軽量化を図ると共
に、カーカス層のスプライス部におけるバンピーサイド
の発生を抑制して外観を向上し、かつ耐久性を向上する
ようにした空気入りタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の空気入りタイヤは、複数本のカーカスコード
をコートゴムで被覆したカーカス層を左右一対のビード
部間に装架し、該カーカス層のタイヤ周方向両端部を互
いに重ね合わせて接合した空気入りタイヤにおいて、前
記カーカス層の内面をタイヤ内側空間に直接露出させた
構成にすると共に、該カーカス層のコートゴムとして、
エポキシ化天然ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレ
ンとの共重合体のハロゲン化ゴム、ブチルゴム、ハロゲ
ン化ブチルゴム及びニトリルゴムからなる群から選択さ
れた少なくとも1種の低空気透過性ゴムを配合した低空
気透過性ゴム組成物を使用し、かつ該カーカス層のスプ
ライス部に少なくともジエン系ゴムを含有する中間ゴム
層を介在させたことを特徴とするものである。
【0009】このようにカーカス層を直接タイヤ内側空
間に露出させてインナーライナー層のない構造にして軽
量化を図ると共に、カーカス層のコートゴムとして低空
気透過性ゴムを配合した低空気透過性ゴム組成物を使用
することによって空気圧保持性能を確保するようにし、
かつカーカス層のスプライス部に介在させた中間ゴム層
の剪断変形によってバンピーサイドの発生を抑制するこ
とにより外観を向上し、しかも中間ゴム層を少なくとも
ジエン系ゴムを含有するように構成することにより、カ
ーカス層のスプライス部の接着性を改善してタイヤの耐
久性を向上することができる。
【0010】本発明において、低空気透過性ゴムとは、
エポキシ化天然ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレ
ンとの共重合体のハロゲン化ゴム、ブチルゴム、ハロゲ
ン化ブチルゴム及びニトリルゴムからなる群から選択さ
れた少なくとも1種のゴムを意味する。カーカス層のコ
ートゴムには、上記低空気透過性ゴムを全ポリマー10
0重量部のうち60〜100重量部の割合で配合し、残
部に少なくとも1種のジエン系ゴムを0〜40重量部の
割合で配合した低空気透過性ゴム組成物を使用すること
が好ましい。上記のように低空気透過性ゴムとジエン系
ゴムを配合した低空気透過性ゴム組成物は、空気の透過
量が少ないので、これをカーカス層のコートゴムに使用
することにより、タイヤ内面にインナーライナー層を設
ける必要がなくなる。
【0011】一方、中間ゴム層には、上記低空気透過性
ゴムを全ポリマー100重量部のうち0〜60重量部の
割合で配合し、残部に少なくとも1種のジエン系ゴムを
40〜100重量部の割合で配合したゴム組成物を使用
することが好ましい。上記のように低空気透過性ゴムと
ジエン系ゴムを配合したゴム組成物は、低空気透過性ゴ
ム組成物からなるカーカス層のスプライス部に介在して
両端部の接着性を良好にする。従って、カーカス層に低
空気透過性ゴム組成物を使用してもタイヤの耐久性を向
上することが可能になる。
【0012】本発明において、低空気透過性ゴム組成物
及び中間ゴム層のゴム組成物に配合するジエン系ゴムと
しては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、
スチレンブタジエンゴムなどを使用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実
施形態からなる空気入りタイヤを例示するものである。
図1において、左右一対のビード部1,1間にカーカス
層5が装架されており、このカーカス層5の両端部がそ
れぞれ左右一対のビードコア3の廻りにタイヤ内側から
外側へ折り返されている。
【0014】カーカス層5はタイヤ周方向に対して略9
0°の角度をなすようにラジアル方向に配向させた複数
本のカーカスコード2をコートゴム4で被覆して構成さ
れている(図2参照)。カーカスコード2としては、ナ
イロン繊維コード、ポリエステル繊維コード、芳香族ポ
リアミド繊維コードなどの有機繊維コード、又はスチー
ルコードなどの金属コードを使用する。なお、図におい
て、7はサイドウォール、8はベルト層である。
【0015】カーカス層5のコートゴム4としては、エ
ポキシ化天然ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレン
との共重合体をハロゲン化したゴム、ブチルゴム、ハロ
ゲン化ブチルゴム及びニトリルゴムからなる群から選択
された少なくとも1種の低空気透過性ゴムを全ポリマー
100重量部のうち60〜100重量部の割合で配合
し、残部に少なくとも1種のジエン系ゴムを0〜40重
量部の割合で配合した低空気透過性ゴム組成物を使用す
るようにする。
【0016】このようにカーカス層5のコートゴム4に
全ポリマー100重量部のうち低空気透過性ゴムを60
重量部以上の割合で配合した低空気透過性ゴム組成物を
使用することにより、カーカス層5のタイヤ内側にイン
ナーライナー層を設ける必要はなく、その分だけタイヤ
を軽量化することが可能になる。また、コートゴム4の
全ポリマーを低空気透過性ゴムから構成するようにして
もよい。
【0017】上述のカーカス層5は、タイヤ製造時に帯
状材料を成形ドラムに巻き付け、そのタイヤ周方向両端
部を互いに重ね合わせて接合される。このカーカス層5
のスプライス部には、図2に示すように中間ゴム層9が
介在している。この中間ゴム層9としては、上記低空気
透過性ゴムを全ポリマー100重量部のうち0〜60重
量部の割合で配合し、残部に少なくとも1種のジエン系
ゴムを40〜100重量部の割合で配合したゴム組成物
を使用する。
【0018】このようにカーカス層5のスプライス部に
中間ゴム層9を介在させることにより、このスプライス
部においてカーカスコード2の打ち込み密度が高くなっ
ても、空気圧充填時に中間ゴム層9が剪断変形すること
によってバンピーサイドの発生を抑制し、外観を向上す
ることが可能になる。また、中間ゴム層9に全ポリマー
100重量部のうち低空気透過性ゴムを0〜60重量
部、ジエン系ゴムを40〜100重量部の割合で配合し
たゴム組成物を使用することにより、カーカス層5のス
プライス部におけるタック性及び接着性が向上する。従
って、カーカス層5のコートゴム4に低空気透過性ゴム
組成物を使用しても、タイヤの成形膨張時にスプライス
部が剥離しにくくなってタイヤの生産性が向上すると共
に、製造後においてもスプライス部が剥離しにくくなる
のでタイヤの耐久性が向上する。
【0019】カーカス層5のコートゴム4及び中間ゴム
層9のゴム組成物に配合するジエン系ゴムとしては、天
然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びスチレン
ブタジエンゴムなどがある。また、これらゴム組成物に
は必要に応じてカーボンブラック、加硫剤、加硫促進剤
及び老化防止剤などを添加するとよい。特に、中間ゴム
層9のゴム組成物にタッキファイヤーを配合すると、カ
ーカス層5のスプライス部のタック性を更に向上するこ
とができる。
【0020】図2においては、中間ゴム層9のタイヤ周
方向幅が狭くなっているので、カーカス層5の両端部の
一部が互いに接触しているが、本発明では、図3に示す
ように、中間ゴム層9のタイヤ周方向幅をカーカス層5
のスプライス部のタイヤ周方向幅よりも広くし、カーカ
ス層5の両端部が互いに接触しないようにすることが好
ましい。このようにカーカス層5の両端部を互いに非接
触とすることにより、バンピーサイドの発生をより一層
効果的に防止することができる。
【0021】また、図3に示すように、中間ゴム層9の
タイヤ周方向幅をカーカス層5のスプライス部のタイヤ
周方向幅よりも広くする場合、中間ゴム層9には全ポリ
マー100重量部のうち低空気透過性ゴムを20〜60
重量部の割合で配合したゴム組成物を使用することが好
ましい。このように中間ゴム層9を構成するゴム組成物
に低空気透過性ゴムを20重量部以上の割合で配合する
ことにより、中間ゴム層9を経路とする圧力漏れが生じ
ることはない。
【0022】上述のような中間ゴム層9は、カーカス層
5のスプライス部の全長にわたって設けるようにしても
よいが、部分的に設けるようにしてもよい。この場合、
中間ゴム層9は、少なくともベルト層8の端部からサイ
ドウォール7の中央部までの領域に設けるようにすれば
よく、例えば、サイドウォール7の中央部からビード部
1までの領域では省略することも可能である。
【0023】また、中間ゴム層9の厚さは、0.5mm
以上、好ましくは0.5〜1.0mm、更に好ましくは
0.5〜0.8mmにするとよい。このように中間ゴム
層9の厚さを0.5mm以上にすることにより、その剪
断変形によってバンピーサイドの発生を抑制することが
可能になり、逆に1.0mmを超えて厚くしてもバンピ
ーサイド抑制効果は飽和状態になるので材料が無駄であ
る。
【0024】
【実施例】タイヤサイズを165SR13とし、タイヤ
構造及びゴム組成物を下記のように種々異ならせた従来
タイヤ1,2、比較タイヤ1〜3及び本発明タイヤ1〜
9を製作した。なお、表1において、配合Aは低空気透
過性ゴム組成物であり、配合Bは汎用カーカス用ゴム組
成物であり、配合C1 〜C4 は中間ゴム層用のゴム組成
物である。
【0025】従来タイヤ1 図4のようにカーカス層5のタイヤ内側にインナーライ
ナー層6を設けた構造とし、カーカス層5に配合Bのゴ
ム組成物を使用し、インナーライナー層6に配合Aのゴ
ム組成物を使用すると共に、タイヤ成形時にカーカス層
5とインナーライナー層6との積層体の両端部を互いに
重ね合わせて接合した。
【0026】従来タイヤ2 図5のようにカーカス層5のタイヤ内側にインナーライ
ナー層を設けない構造とし、カーカス層5に配合Aのゴ
ム組成物を使用すると共に、タイヤ成形時にカーカス層
5の両端部を互いに重ね合わせて接合した。
【0027】比較タイヤ1 図6のようにカーカス層5のタイヤ内側にインナーライ
ナー層を設けない構造とし、カーカス層5に配合Aのゴ
ム組成物を使用すると共に、タイヤ成形時にカーカス層
5の両端部を互いに重ね合わせて接合し、そのスプライ
ス部の外側に全長にわたって中間ゴム層9を貼り付け、
中間ゴム層9に配合C1 のゴム組成物を使用した。
【0028】本発明タイヤ1〜4 図2のようにカーカス層5のタイヤ内側にインナーライ
ナー層を設けない構造とし、カーカス層5に配合Aのゴ
ム組成物を使用すると共に、タイヤ成形時にカーカス層
5の両端部を互いに重ね合わせて接合し、そのスプライ
ス部に全長にわたって中間ゴム層9を介在させ、中間ゴ
ム層9に配合C1 〜C4 のゴム組成物を使用した。
【0029】本発明タイヤ5 図3のように中間ゴム層9のタイヤ周方向幅をカーカス
層5のスプライス部のタイヤ周方向幅よりも広くしたこ
と以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0030】本発明タイヤ6 中間ゴム層9をベルト端部からサイドウォール中央部に
かけて部分的に配置したこと以外は、本発明タイヤ1と
同じ構造にした。
【0031】本発明タイヤ7 中間ゴム層9を一方のサイドウォール中央部からトレッ
ドを渡って他方のサイドウォール中央部まで部分的に配
置したこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0032】比較タイヤ2 中間ゴム層9をベルト端部からサイドウォール中央部ま
での領域で除去したこと以外は、本発明タイヤ1と同じ
構造にした。
【0033】本発明タイヤ8,9 中間ゴム層9の厚さをそれぞれ0.5mm,1.0mm
にしたこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0034】比較タイヤ3 中間ゴム層9の厚さを0.3mmにしたこと以外は、本
発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0035】
【表1】 これら試験タイヤについて、下記の試験方法により耐久
性、バンピーサイド量及び重量を測定し、その結果を表
2に示した。
【0036】耐久性:各試験タイヤをリムサイズ13×
4・1/2 −Jのリムに装着した後、空気圧140kP
a、室温38℃、荷重5.5kNの条件にて直径170
7mmのドラム上を速度80km/hで最大走行距離1
万kmまで走行させ、タイヤが故障するまでの距離を測
定した。測定結果は、完走した場合を100とし、故障
が発生したときの距離を1万kmで除した指数で示し
た。この指数値が大きいほど、耐久性が優れている。
【0037】バンピーサイド量:各試験タイヤを10本
作製し、これをリムサイズ13×4・1/2 −Jのリムに
装着し、JATMA規格で規定された最大空気圧で空気
を封入し、24時間経過後にタイヤ最大幅位置のサイド
ウォールの凹凸量をタイヤ全周で測定した。このデータ
から、タイヤ全周について周方向の長さ1cmにおける
変位のP−P値(ピーク・トウ・ピーク値)を求め、パ
ンピーサイド量とした。さらに試験タイヤ10本の平均
値を求め、従来タイヤ1を100とする指数値で示し
た。この指数値が小さいほどパンピーサイド量が少な
く、サイドウォールの外観が良好である。
【0038】重量:各試験タイヤを測定し、従来タイヤ
1を100とする指数で示した。この指数値が小さいほ
ど、重量が少ない。
【0039】
【表2】
【0040】この表2から明らかなように、本発明タイ
ヤ1〜9は、いずれも従来タイヤ1に比べて軽量化され
ていると共に、バンピーサイド量が少なく、かつ耐久性
が実用レベルに達していた。これに対して、従来タイヤ
2及び比較タイヤ1は、従来タイヤ1に比べて軽量化さ
れていたものの、耐久性が著しく低いので実用的ではな
かった。特に、本発明タイヤ1と比較タイヤ1との比較
から明らかなように、バンピーサイド量の低減と耐久性
の向上を両立させるためには、中間ゴム層9をカーカス
層5のスプライス部に介在させることが必要である。
【0041】また、本発明タイヤ1と本発明タイヤ5と
の比較から、中間ゴム層9のタイヤ周方向幅を広くし、
カーカス層5の両端部を非接触とすることにより、バン
ピーサイド量の低減が可能になることが明らかである。
更に、本発明タイヤ6,7及び比較タイヤ2を参照する
と、中間ゴム層9を少なくともベルト端部からサイドウ
ォール中央部にかけて部分的に設けるようにすれば、本
発明の効果が得られることが判る。また、本発明タイヤ
8,9及び比較タイヤ3を参照すると、バンピーサイド
量を低減するには、中間ゴム層9の厚さを0.5mm以
上にする必要があることが判る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、カ
ーカス層のタイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせて接
合した空気入りタイヤにおいて、カーカス層の内面をタ
イヤ内側空間に直接露出させた構成にすると共に、カー
カス層のコートゴムとして低空気透過性ゴムを配合した
低空気透過性ゴム組成物を使用し、かつカーカス層のス
プライス部に少なくともジエン系ゴムを含む中間ゴム層
を介在させたから、インナーライナー層を設けない構造
にして軽量化を図ると共に、カーカス層のスプライス部
におけるバンピーサイドの発生を抑制して外観を向上
し、かつ耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤを例示するタイヤ子午
線半断面図である。
【図2】本発明の空気入りタイヤのカーカス層のスプラ
イス部を例示する部分拡大断面図である。
【図3】本発明の空気入りタイヤのカーカス層のスプラ
イス部の他の実施形態を示す部分拡大断面図である。
【図4】従来の空気入りタイヤのカーカス層(インナー
ライナー層あり)のスプライス部を示す部分拡大断面図
である。
【図5】従来の空気入りタイヤのカーカス層(インナー
ライナー層なし)のスプライス部を示す部分拡大断面図
である。
【図6】比較タイヤのカーカス層のスプライス部を示す
部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ビード部 2 カーカスコード 4 コートゴム 5 カーカス層 9 中間ゴム層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B60C 5/12 B60C 5/12 9/04 9/04 D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のカーカスコードをコートゴムで
    被覆したカーカス層を左右一対のビード部間に装架し、
    該カーカス層のタイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせ
    て接合した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層の
    内面をタイヤ内側空間に直接露出させた構成にすると共
    に、該カーカス層のコートゴムとして、エポキシ化天然
    ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレンとの共重合体
    のハロゲン化ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム
    及びニトリルゴムからなる群から選択された少なくとも
    1種の低空気透過性ゴムを配合した低空気透過性ゴム組
    成物を使用し、かつ該カーカス層のスプライス部に少な
    くともジエン系ゴムを含有する中間ゴム層を介在させた
    空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記低空気透過性ゴム組成物は、全ポリ
    マー100重量部のうち前記低空気透過性ゴムを60〜
    100重量部、少なくとも1種のジエン系ゴムを0〜4
    0重量部の割合で配合したものである請求項1に記載の
    空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記中間ゴム層を構成するゴム組成物
    は、全ポリマー100重量部のうち前記低空気透過性ゴ
    ムを0〜60重量部、少なくとも1種のジエン系ゴムを
    40〜100重量部の割合で配合したものである請求項
    1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記中間ゴム層のタイヤ周方向幅をカー
    カス層のスプライス部のタイヤ周方向幅よりも広くし、
    該カーカス層の両端部を互いに非接触とした請求項1乃
    至3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記中間ゴム層を少なくともベルト端部
    からサイドウォール中央部までの領域に配置した請求項
    1乃至4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記中間ゴム層の厚さを0.5mm以上
    にした請求項1乃至5のいずれか1項に記載の空気入り
    タイヤ。
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