JPH10161273A - 感光材料用包装材料及びこれを用いた感光材料包装体 - Google Patents

感光材料用包装材料及びこれを用いた感光材料包装体

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JPH10161273A
JPH10161273A JP33151396A JP33151396A JPH10161273A JP H10161273 A JPH10161273 A JP H10161273A JP 33151396 A JP33151396 A JP 33151396A JP 33151396 A JP33151396 A JP 33151396A JP H10161273 A JPH10161273 A JP H10161273A
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JP
Japan
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light
shielding
film layer
weight
photosensitive material
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JP33151396A
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English (en)
Inventor
Mutsuo Akao
睦男 赤尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価でヤング率が大きく、製袋適性、積層適
性、耐熱性、防湿性、物理強度、破袋強度、耐摩耗性、
焼却適性に優れ完全にリサイクルが可能であり、完全遮
光性を常に確保でき、その上色ムラやブツの発生が少な
い外観の優れた、長期間感光材料を密封遮光した感光材
料包装体として保管しても写真性に対して悪影響を及ぼ
さない感光材料用包装材料及びこれを用いた感光材料包
装体を提供する。 【解決手段】ポリプロピレン樹脂100重量部に対し
て、前記遮光性物質0.1〜30重量部と、滑剤0.0
1〜10重量部とを含有する遮光性ポリプロピレン樹脂
フィルム層1aと、エチレン共重合体樹脂100重量部
に対して、前記遮光性物質0.1〜40重量部と、滑剤
及びブロッキング防止剤のうちの1種以上0.01〜1
0重量部とを含有する遮光性エチレン共重合体樹脂フィ
ルム層2aを具備する感光材料用包装材料及びこれを用
いた感光材料包装体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光材料用包装材
料及びこれを用いた感光材料包装体に関するものであ
る。さらに詳しくは、感光材料の品質に悪影響を及ぼす
ことがなく、安価で製袋適性、耐熱性、防湿性、物理強
度、破袋強度、焼却適性に優れ、完全遮光性を常に確保
でき、色ムラやブツの発生が少ない外観の優れた感光材
料用包装材料及びこれを用いた感光材料包装体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】
(1)実公昭56−19087号公報は、延伸方向が相
互に45〜90度の角度をなす2枚の一軸延伸高密度ポ
リエチレンクロスラミネートフィルムと、遮光剤及び帯
電防止剤のうち少くともいずれか一方を含有する低密度
ポリエチレンフィルムとの複合ラミネート包装材料を用
い、内側に前記低密度ポリエチレンフィルムを有する如
く製袋した感光材料包装袋を開示する。 (2)特公昭63−26697号公報は、外側からポリ
エステル層、接着剤層、アルミニウム箔、遮光性物質及
び非イオン性帯電防止剤を含むポリオレフィン系樹脂層
からなる写真感光材料用包装フィルムを開示する。
【0003】(3)特公平2−2700号公報は、ポリ
エチレン系ポリマーと1重量%以上の遮光性物質から成
り、全ポリエチレン系ポリマーの50重量%以上が線状
低密度ポリエチレン(L−LDPE)樹脂である遮光性
フィルムを少くとも一層具備した感光物質用フィルムを
開示する。 (4)特公平4−80372号公報は、L−LDPE樹
脂50〜95重量%とメルトインデックス(MI)が
0.3〜1.5g/10分の高密度ポリエチレン(HD
PE)樹脂5〜49.5重量%とカーボンブラック0.
1〜10重量%と滑剤0.01〜1.0重量%の4成分
を少くとも含むフィルムを具備した写真感光材料用包装
材料を開示し、さらに、前記フィルムの外側に1又は2
以上のフレキシブルシート層を積層した写真感光材料用
包装材料も開示する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術は、それぞれ以下のような問題点を有する。実公昭5
6−19087号公報に記載のものは、製袋適性、積層
適性及び完全密封遮光性がなお不十分であると共に、高
コストである。特公昭63−26697号公報に記載の
ものは、物理強度、積層適性、完全密封性、焼却適性が
それぞれなお不十分であると共に、高コストである。特
公平2−2700号公報に記載のものは、ヤング率がな
お小さく、製袋適性、耐摩耗性及び破袋強度がそれぞれ
なお不十分である。特公平4−80372号公報に記載
のものは、フィルム単層の場合はヤング率がなお小さ
く、製袋適性、耐熱性、物理強度等がなお不十分であ
る。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点を解決し
た感光材料の品質に悪影響(被り等の発生)を及ぼすこ
とがなく、安価でヤング率が大きく、製袋適性、積層適
性、耐熱性、防湿性、物理強度、破袋強度、耐摩耗性、
焼却適性に優れ完全にリサイクルが可能であり、完全遮
光性を常に確保でき、その上色ムラやブツの発生が少な
い外観の優れた、長期間(6カ月以上)感光材料を密封
遮光した感光材料包装体として保管しても写真性に対し
て悪影響(被り、増減感等の感度異常、発色異常、階調
異常等)を及ぼさない感光材料用包装材料及びこれを用
いた感光材料包装体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】感光材料用包装材料に要
求される特性のうち防湿性及び完全遮光性等を十分に確
保するためには、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着層
等の金属薄層を用いれば可能である。しかし、かかる金
属薄層を用いた感光材料用包装材料は、使用後にリサイ
クルが困難であると共に焼却しても金属薄層は完全に焼
却できない。そこで、本発明者は、金属薄層を必須とす
ることなしに、感光材料用包装材料に要求される諸特性
を単独フィルム層では十分有していない特定の遮光性ポ
リプロピレン樹脂フィルム層と特定の遮光性エチレン共
重合体樹脂フィルム層とを組み合わせて感光材料用包装
材料を得て、この感光材料用包装材料が、感光材料の品
質に悪影響(写真性の悪化やブロッキングの発生等)を
及ぼすことがなく、防湿性及び完全遮光性等を含む感光
材料用包装材料に要求される諸特性を確保しながらリサ
イクル適性と焼却適性を併せて確保できる、ということ
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明によれば、次の感光材料用包装材料
及び感光材料包装体により上記目的を達成することがで
きる。即ち、遮光性物質を分散して含有する遮光性ポリ
プロピレン樹脂フィルム層及び遮光性エチレン共重合体
樹脂フィルム層とを具備し、前記遮光性ポリプロピレン
樹脂フィルム層は、ポリプロピレン樹脂100重量部に
対して、前記遮光性物質0.1〜30重量部と、滑剤
0.01〜10重量部とを含有し、前記遮光性エチレン
共重合体樹脂フィルム層は、エチレン共重合体樹脂10
0重量部に対して、前記遮光性物質0.1〜40重量部
と、滑剤及びブロッキング防止剤のうちの1種以上0.
01〜10重量部とを含有する感光材料用包装材料であ
る。そして、上記本発明の感光材料用包装材料で感光材
料を密封・遮光包装して成る感光材料包装体である。
【0008】遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層のみ
の場合は、ヒートシール適性、物理強度、帯電防止性、
製袋適性が悪く改良を必要とし、感光材料用包装材料と
しては実用化困難である。また、遮光性エチレン共重合
体樹脂フィルム層のみの場合は、ヤング率が小さく、易
開封性、耐熱性、製袋適性、フィルム成形性、防湿性、
外観が悪く(メルトフラクチュアーが発生)、感光材料
用包装材料としては改良を必要とする。
【0009】前記感光材料用包装材料は、フィルム成形
性、易開封性、物理強度、外観等を優れたものにするた
めに、好ましくは、 前記遮光性ポリプロピレン樹脂フ
ィルム層と前記遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層
とは接着剤層を介して積層して成り、前記遮光性ポリプ
ロピレン樹脂フィルム層は延伸フィルムである。
【0010】製袋適性、ホットタック性、夾雑物シール
性、低温ヒートシール性及び経時ヒートシール強度保持
性等完全密封・遮光性を常に確保できるようにするため
に、好ましくは、前記遮光性ポリプロピレン樹脂フィル
ム層よりも内側(包装する感光材料により近い側)に前
記遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層を配置して積
層して成るものにする。本発明の感光材料包装体は、セ
ーフライト下での製袋適性や現像処理作業性向上等のた
めに、好ましくは、内表面(包装した感光材料に近い側
の表面)の色と外表面(前記内表面と反対側の表面)の
色は異なるものにして表・裏がセーフライト下でも判明
可能にする。なお、本発明において数値範囲の記載は、
両端値のみならず、その中に含まれる全ての任意の中間
値を含むものとする。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔感光材料用包装材料〕本発明の感光材料用包装材料
は、遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層と遮光性エチ
レン共重合体樹脂フィルム層とを具備し、必要に応じて
その他の層を適宜有することができる。遮光性ポリプロ
ピレン樹脂フィルム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂
フィルム層は、それぞれ遮光性物質を分散して含有す
る。遮光性物質は、球状、立方体状、紡錘体状、板状、
鱗片状、粒子状ないし繊維状等の各種の形状をしたもの
を用いることができる。好ましくは、遮光性ポリプロピ
レン樹脂フィルム層と遮光性エチレン共重合体樹脂フィ
ルム層とは接着剤層を介して積層して成る。この場合、
遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層は、製袋適性向
上、物理強度向上、易開封性向上、耐摩耗性向上、破袋
強度向上等を確保するために好ましくは一軸延伸又は二
軸延伸フィルム等の延伸フィルムにする。
【0012】[遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層]
遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層は、ポリプロピレ
ン樹脂100重量部に対して、遮光性物質0.1〜30
重量部(好ましくは0.5〜20重量部、より好ましく
は1〜10重量部、特に好ましくは2〜7重量部)と、
滑剤0.01〜10重量部(好ましくは0.02〜5重
量部、より好ましくは0.03〜1重量部、特に好まし
くは0.05〜0.5重量部)とを含有する。遮光性ポ
リプロピレン樹脂フィルム層中のポリプロピレン樹脂の
含有量は50重量%以上が好ましく、60重量%以上が
より好ましく、70重量%以上が特に好ましく、80重
量%以上が最も好ましい。
【0013】(ポリプロピレン樹脂)ポリプロピレン樹
脂は、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレンとαオレフ
ィンの共重合体樹脂、プロピレンと2種以上のαオレフ
ィンとの多元共重合体樹脂又はこれらのうちの2種以上
の混合物のいずれかでよい。ホモポリプロピレン樹脂と
しては、アイソタクチックポリプロピレン樹脂、シンジ
オタクチックポリプロピレン樹脂、アタクチックポリプ
ロピレン樹脂をあげることができるが、フィルム成形
性、物理強度等の点からアイソタクチックポリプロピレ
ン樹脂が好ましい。より好ましくは、物理強度が大き
く、熱変形温度が高い、メタロセン触媒を用いて重合製
造したホモポリプロピレン樹脂であり、特に好ましくは
メタロセン触媒を用いて重合製造したアイソタクチック
ホモポリプロピレン樹脂である。最も好ましくは分子量
分布が2.0〜3.5、アイソタクティシティーがペン
タッド値(mnnm)で0.95以上のアイソタクチッ
クホモポリプロピレン樹脂である。
【0014】プロピレンとαオレフィンの共重合体樹脂
は、ランダム共重合体樹脂またはブロック共重合体樹脂
のいずれでも良く、前記αオレフィンとしては、エチレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル・ペンテン
−1、オクテン−1等をあげることができ、これらのう
ちでは重合適性、コスト等の点から特にエチレンが好ま
しい。プロピレンとαオレフィンの共重合体樹脂として
は、遮光濃度向上、物理強度向上、光沢度低下等の点か
ら特にプロピレン・エチレンブロック共重合体樹脂が好
ましい。
【0015】プロピレン−エチレンブロック共重合体樹
脂のエチレン含有量は1〜40重量%、好ましくは2〜
35重量%、特に好ましくは3〜30重量%である。メ
ルトフローインデックス(MFIと表示、ASTM D
−1238の2.16kg荷重、230℃で測定)が
0.1〜20g/10分、好ましくは0.2〜15g/
10分、特に好ましくは0.5〜10g/10分であ
る。
【0016】[遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム
層]遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層は、エチレ
ン共重合体樹脂100重量部に対して、遮光性物質0.
1〜40重量部(好ましくは0.5〜30重量部、より
好ましくは1〜20重量部、特に好ましくは2〜10重
量部)と、滑剤及びブロッキング防止剤のうちの1種以
上0.01〜10重量部(好ましくは0.02〜8重量
部、より好ましくは0.03〜5重量部、特に好ましく
は0.05〜3重量部)とを含有する。遮光性エチレン
共重合体樹脂フィルム層中のエチレン共重合体樹脂の含
有量は50重量%以上が好ましく、60重量%以上がよ
り好ましく、70重量%以上が特に好ましく、80重量
%以上が最も好ましい。
【0017】(エチレン共重合体樹脂)エチレン共重合
体樹脂は、遮光性物質の分散性、物理強度、ヒートシー
ル適性の優れた熱可塑性樹脂である。エチレン共重合体
樹脂の代表例を以下に示す。 (1)エチレン−酢酸ビニル共重合体(略称「EV
A」)樹脂 (2)エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3)エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4)エチレン−ブタジエン共重合体樹脂 (5)エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6)エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(略称
「EMMA」)樹脂 (7)エチレン−アクリル酸メチル共重合体(略称「E
MA」)樹脂
【0018】(8)エチレン−アクリル酸エチル共重合
体(略称「EEA」)樹脂 (9)エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂 (10)エチレン−アクリル酸共重合体(略称「EA
A」)樹脂 (11)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共
重合物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂) (12)エチレン−αオレフィン共重合体(略称「L−
LDPE」)樹脂 (13)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合
体樹脂 (14)エチレン−プロピレンエラストマー (15)酸変性ポリオレフィン樹脂 (16)エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体樹
脂 これらのうちで、本発明に特に好ましいエチレン共重合
体樹脂であるエチレン−αオレフィン共重合体樹脂、酸
変性ポリオレフィン樹脂及びエチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体樹脂についてより詳細に説明する。
【0019】〈エチレン−αオレフィン共重合体樹脂〉
エチレン−αオレフィン共重合体樹脂は、本発明の感光
材料用包装材料におけるエチレン系樹脂遮光フィルム層
及びエチレン−αオレフィン系樹脂フィルム層に含有す
る。エチレン−αオレフィン共重合体樹脂は、線状低密
度ポリエチレンL−LDPE(inear ow
ensity olythylene)樹脂とも
呼ばれているものであり、第3のポリエチレン樹脂と称
され、中・低密度、高密度、両ポリエチレン樹脂の利点
を併せもつ省エネルギー、省資源という時代の要請に合
致する低コスト、高強度の樹脂である。この樹脂はエチ
レンと炭素数が3〜20個、好ましくは4〜10個のα
−オレフィンを中低圧法触媒、好ましくはチーグラ触媒
(例えば四塩化チタンとアルキルアルミニウム)、最も
好ましくはメタロセン触媒を用いて共重合させたコポリ
マーで線状の直鎖に短分岐をもった構造のポリエチレン
系樹脂である。
【0020】物理強度やコストの点で好ましいα−オレ
フィンとしてはブテン−1、ペンテン−1、オクテン−
1、ヘキセン−1,4−メチル−ペンテン−1、ヘプテ
ン−1,3−メチル−ペンテン−1、4,4−ジメチル
−ペンテン−1、ヘプセン−1、ノネン−1、ウンデセ
ン−1、ドデセン−1、デセン−1等が用いられる。本
発明で最も好ましいのはシングルサイト触媒(カミンス
キー博士の発明したメタロセン触媒でシングルサイト触
媒とも呼ばれる、例えばシクロペンタジエン環を配位し
た金属化合物とメチルアルモキサンからなる触媒)を用
いて製造したL−LDPE樹脂である。メタロセン触媒
として現在まで数多くの特許が出願されてきているが、
本発明ではこれらの各種メタロセン触媒を用いて重合製
造した各種のエチレンーαオレフィン共重合体樹脂を特
に好ましく用いることができる。現在までに市販されて
いるメタロセン触媒を用いて重合製造したエチレン−α
オレフィン共重合体樹脂(以後L−LDPE樹脂と表
示)の代表例を以下に記載するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0021】市販のL−LDPE樹脂の具体例を以下に
示す。 エチレン・ブテン−1共重合体樹脂:GレジンとNUC
−FLX(UCC社)、ダウレックス(ダウケミカル
社)、スクレアー(デュポンカナダ社)、マーレックス
(フィリップス社)、スタミレックス(DSM社)、ス
ミカセンL(住友化学)、三菱ポリエチ−LL(三菱油
化)、日石リニレックス(日本石油化学)、NUCポリ
エチレン−LL(日本ユニカー)、出光ポリエチレンL
(出光石油化学)、宇部ポリエチレンL(宇部興産)、
ショーレックスリニア(昭和電工)、ニポロンL(東ソ
ー)等、エチレン・ヘキセン−1共重合体樹脂:TUF
LIN(UCC社)、TUFTHENE(日本ユニカ
ー)、エクセレン(住友化学)、ニポロンZ(東ソー)
等、エチレン・4メチルペンテン−1共重合体樹脂:ウ
ルトゼックス(三井石油化学)等、エチレン・オクテン
−1共重合体樹脂:スタミレックス(DSM社)、ダウ
レックス(ダウケミカル社)、スクレアー(デュポンカ
ナダ社)、MORETEC(出光石油化学)等。メタロ
セン触媒で重合製造したL−LDPE樹脂としてはスー
パーポリエチレン(三井石油化学)、カーネル(三菱化
学)、EXACT及びEXXPOLTM(エクソンケミカ
ル社)、AFFINITYTM(ダウケミカル社)等。
【0022】〈酸変性ポリオレフィン樹脂〉酸変性ポリ
オレフィン樹脂は、高価であるが、各種熱可塑性樹脂と
の相溶性が優れ、カーボンブラックの均一分散性に優れ
る。酸変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレフィン樹脂
と不飽和カルボン酸類とをグラフト変成した変性ポリオ
レフィン樹脂をいい、例えばグラフト変成ポリエチレン
樹脂、グラフト変性ポリプロピレン樹脂、グラフト変性
エチレン共重合体樹脂(EVA樹脂、EEA樹脂、L−
LDPE樹脂、EMA樹脂等)等がある。
【0023】不飽和カルボン酸類は、その誘導体も含め
て総称するもので、代表例をあげるとアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、シトラ
コン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸、
(エンドシス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水シ
トラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、メタ
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル
酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モ
ノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマ
ル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、
イタコン酸ジエチルエステル、アクリル酸アミド、メタ
クリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジア
ミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸
−N,N−ジエチルアミド、マレイン酸−N−モノブチ
ルアミド、マレイン酸−N,N−ジブチルアミド、フマ
ル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フマル酸−N−モ
ノエチルアミド、フマル酸−N,N−ジエチルアミド、
フマル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N−
ジエチルアミド、フマル酸−N−モノブチルアミド、フ
マル酸−N,N−ジブチルアミド、マレイミド、マレイ
ン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マタクリル酸カ
リウム、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸亜鉛、アク
リル酸マグネシウム、アクリル酸カルシウム、メタクリ
ル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カ
リウム、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミ
ド、塩化マレニル、グリシジルマレエート、マレイン酸
ジプロピル、アコニチン酸無水物、ソルビン酸等をあげ
ることができ、相互の混合使用も可能である。なかでも
アクリル酸、マイレン酸、無水マレイン酸、ナジック酸
が好ましく、無水マレイン酸が特に好ましい。
【0024】酸変性ポリオレフィン樹脂における不飽和
カルボン酸類をグラフト変成させる方法は特に限定され
ない。例えば、溶融状態で反応させる特公昭43−27
421号公報等に開示の方法や、溶液状態で反応させる
特公昭44−15422号公報等に開示の方法や、スラ
リー状態で反応させる特公昭43−18144号公報等
に開示の方法や、気相状態で反応させる特公昭50−7
7493号公報等に開示の方法等がある。これらの方法
の中で押出機を用いる溶融混練法が操作上簡便で、かつ
安価な方法なので好ましい。
【0025】不飽和カルボン酸類の使用量は、接着強度
確保のため各種熱可塑性樹脂ベースポリマー、特に本発
明で使用することがリサイクル適性、廃棄適性、写真性
等の点から好ましいポリオレフィン樹脂ベースポリマー
(各種ポリエチレン樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、各
種ポリオレフィン共重合体樹脂、ポリブテン−1樹脂、
ポリ−4−メチルペンテン−1等のα−オレフィン共重
合体樹脂及びその共重合体樹脂)100重量部に対して
0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量
部、より好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましく
は0.2〜5重量部である。
【0026】ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類
との反応を促進するために有機過酸化物等が用いられ
る。有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオ
キサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,α′ビス
(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチル−ハイ
ドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、1,3ビス(t−ブチルパーオキシイソプロ
ピル)ベンゼン、キュメンハイドロパーオキサイド、ジ
−t−ブチル−ジパーオキシフタレート、t−ブチルパ
ーオキシマレイン酸、イソプロピルパーカーボネート等
の有機過酸化物、アソビスイソブチロニトリル等のアゾ
化合物、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物等があ
る。
【0027】これらは1種または2種以上の組合せで使
用してもよい。特に好ましいのは、分解温度が170℃
〜200℃の間にあるジ−t−ブチルパーオキサイド、
ジ−クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,
3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼ
ンである。これらの過酸化物の添加量は特に限定されな
いが、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して0.0
05〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部であ
る。
【0028】市販の酸変性ポリオレフィン樹脂の代表例
を以下に示す。 (1)日本石油化学KK “Nポリマー” (2)三井石油化学工業KK “ADMER” (3)昭和電工KK “ER RESI
N” (4)三菱化成工業KK “NOVATEC
−AP” (5)三菱油化KK “MODIC” (6)日本ユニカーKK “NUC−AC
E” (7)宇部興産KK “UBE BON
D” (8)東ソーKK “メルセンM” (9)住友化学工業KK “ホルダイン” (10)三井・デュポンケミカルKK“CMPS”等 (11)エクソン社 “デクソン” (12)東亜燃料工業KK “HAシリーズ” (13)三井東圧化学KK “MITSUI
LONPLY”等
【0029】〈エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹
脂〉エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)樹
脂の代表的製造メーカーとしてユニオン・カーバイト社
(アメリカ)、日本ユニカー(株)、三菱油化(株)、
住友化学(株)、三井ポリケミカル(株)等がある。具
体例として日本ユニカー(株)で現在市販しているEE
A樹脂の代表的銘柄名とそのコモノマー含有量、メルト
インデックス及び密度を表1に示す(コモノマー含有量
NUC試験法で6%以上のもの)。
【0030】
【表1】
【0031】(ブロッキング防止剤)ポリオレフィン樹
脂フィルム層、特にエチレンを含む共重合体樹脂フィル
ム層は粘着性があるためブロッキングを起こし易く、そ
のためにポリオレフィン樹脂フィルム層同士を重ねて荷
重をかけるとブロッキングが発生し、剥離するのが困難
になる。剥離できる場合でもブロッキングが強い場合は
フィルムにシワや筋や破れが発生し、場合によってはフ
ィルムが破損したり切断する。
【0032】このようにブロッキングが発生するとフィ
ルムの製造及びその高次加工における作業性を損なうの
みならず、他方そのフィルムを使用して感光材料包装体
を製造しようとすると感光材料とブロッキングを起こ
し、感光層を損なったり、スタチックマークを発生した
り、感光材料の挿入性や自動製袋(特に感光材料を密封
しながらの自動製袋)が困難になったり、遮光袋の口開
き不良等のトラブルを生じ易くなる。このため本発明で
は、遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層中に、ブロ
ッキング防止作用のあるブロッキング防止剤または感光
材料との滑性向上とブロッキング防止効果の大きい滑剤
及び/又はブロッキング防止剤と滑剤の両方を含有させ
てこれらの種々のトラブルを防止している。
【0033】特にブロッキング防止効果が大きく感光材
料の写真性や品質に悪影響を及ぼすことがない本発明で
使用可能なブロッキング防止剤の代表例としては、シリ
カ(天然または合成の二酸化硅素)、クレー、炭酸カル
シウム、天然または合成ゼオライト、非晶質化したアル
ミノ珪酸塩、無水非晶質アルミノシリケート、チタンホ
ワイト(二酸化チタン)、ケイソウ土、非晶質アルミノ
シリケートと微細な不定形シリカとの混合物、ゼオライ
ト粒子上に微細な炭酸カルシウムを沈積させた複合微粉
末、金属置換型結晶性アルミノ珪酸塩、金属置換A型ゼ
オライト、アスベスト、珪酸ゲル、珪酸アルミ、ヒドロ
キシソーダライト、カオリナイト、タルク、酸化マグネ
シウム、繊維状マグネシウムオキシサルフェート(塩基
性硫酸マグネシウム)、合成珪酸アルミニウムカルシウ
ム、フッ化リチウム等がある。これらの各種のブロッキ
ング防止剤の中でも、各種アルデヒドや遊離硫黄や、シ
アン化合物等の感光材料の写真性に悪影響を及ぼす物質
を吸着して無害化する働きと共にブロッキング防止効果
も有し、且つ密封・遮光包装体内の悪臭をなくしたり、
防曇性も向上する働きも有することが判明したゼオライ
ト(各種合成及び天然ゼオライト)が特に好ましい。
【0034】代表的なブロッキング防止剤とその平均粒
径は、以下のとおりである。 〔代表的なブロッキング防止剤〕 (平均粒径) ・ 合成ゼオライトA,P,X,Y 0.5〜20μm ・ ヒドロキシソーダライト 0.5〜20μm ・ 超微粉末合成シリカ(熱分解シリカ) 0.005〜0.05μm ・ 天然ケイソウ土 1〜10μm ・ 微粉末沸石族鉱物 0.1〜10μm ・ 繊維状マグネシウムオキシサルフェート 1μm以下 ・ 微粉末合成シリカ 0.05〜2μm ・ 一般の合成シリカ 2〜10μm ・ 無水非晶質アルミノシリケート 0.3〜6μm ・ 珪酸ゲル(サイロイド) 0.005〜0.05μm ・ 球状シリカ 0.01〜3μm ・ 炭酸カルシウム 0.05〜5μm
【0035】感光材料のスリ傷防止、遮光性エチレン共
重合体樹脂フィルム層のピンホール発生防止、ヒートシ
ール性悪化防止、ブロッキング防止、外観向上等の点か
らブロッキング防止剤の平均粒径は0.001〜25μ
m、好ましくは0.005〜20μm、より好ましくは
0.01〜15μm、特に好ましくは0.05〜10μ
mである。含有量は後記滑剤も含めたうちの1種以上を
エチレン共重合体樹脂100重量部に対して0.01〜
10重量部、好ましくは0.02〜8重量部、より好ま
しくは0.03〜5重量部、特に好ましくは0.04〜
3重量部である。
【0036】(遮光性物質)遮光性ポリプロピレン樹脂
フィルム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層
に含有させる遮光性物質の代表例を以下に示す。 (1)無機化合物 A.酸化物…シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化鉄(鉄黒)、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸
化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフ
ェライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アル
ミナ繊維等 B.水酸化物…水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム
【0037】C.炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ドロマイト、ドーソナイト等 D.(亜)硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫
酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム等 E.ケイ酸塩…タルク、クレー、マイカ、アスベスト、
ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カ
ルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等 F.炭素…カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球等 G.その他…鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、硫化
モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊維、
チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸亜
鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナ
トリウム、アルミニウムペースト、タルク等
【0038】(2)有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、穀繊維(アーモン
ド、ピーナッツ、モミ殻など)、木綿、ジュート、紙細
片、セロハン片、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、
デンプン(変性デンプン、表面処理デンプンも含む)、
芳香族ポリアミド繊維等 これらの遮光性物質の中で、写真性に悪影響を及ぼすこ
とが少なく、150℃以上でも熱に安定なので不透明化
する無機化合物が好ましく、特に、遮光能力、物理強度
向上、酸化防止性、耐熱性、耐光性等が優れ比較的不活
性な物質であるので、光吸収性のカーボンブラックと窒
化チタンとグラファイト及び鉄黒が好ましい。安価で上
記各種特性が優れ、写真性も良好であるので最も好まし
いのはオイルファーネスカーボンブラックである。
【0039】カーボンブラックの原料による分類例をあ
げるとガスブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック、アントラセンブラック、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラック、
ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジ
タブルブラック等がある。好ましいカーボンブラックの
市販品の代表例としては、例えば三菱化学製のカーボン
ブラック#20(B),#30(B),#33(B),
#40(B),#41(B),#44(B),#44,
#45(B),#50,#55,#100,#600,
#950,#1000,#2200(B),#2400
(B),MA8,MA11,MA100等が挙げられ
る。
【0040】海外の製品としては例えばキャボット社の
Black Pearls 2,46,70,71,7
4,80,81,607等、Regal 300,33
0,400,660,991,SRF−S等、Vulc
an 3,6,XC−72等、Sterling 1
0,SO,V,S,FT−FF,MT−FF等が挙げら
れる。さらに、アシュランドケミカル社のUnited
R,BB,15,102,3001,3004,30
06,3007,3008,3009,3011,30
12,XC−3016,XC−3017,3020等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0041】本発明では遮光性、コスト、物性向上の目
的ではファーネスカーボンブラックが好ましく、高価で
あるが帯電防止効果を有する遮光性物質としてはアセチ
レンカーボンブラック、変性副生カーボンブラックであ
るケッチェンカーボンブラックECやケッチェンブラッ
クEC600JDが好ましい。必要により前者と後者を
必要特性に従ってミックスすることも好ましい。特に連
続分解法で製造したアセチレンブラックは不純物(硫黄
成分等)が少なく写真性が良好で分散性が優れるので好
ましい。遮光性物質を熱可塑性樹脂に配合する形態を大
別すると下記のようになる。
【0042】(1)均一着色ペレット状 (カラーコンバウンドと言われる最も一般的に用いられ
ているもの) (2)分散性粉末状 (ドライカラーとも呼ばれる、種々の表面処理剤で処理
し、さらに分散助剤を加えて微粒子状に粉砕した粉末状
のもの) (3)ペースト状 (可塑剤等に分散させたもの) (4)液状 (リキッドカラーとも呼ばれる界面活性剤等に分散した
液状のもの)
【0043】(5)マスターバッチペレット状 (遮光性物質を着色しようとするプラスチック中に高濃
度に分散したもの) (6)潤性粒粉末状 (遮光性物質をプラスチック中に高濃度に分散させたの
ち、粒粉末状に加工したもの) (7)乾燥粉末状 (普通の無処理の乾燥粉末状のもの)
【0044】遮光性物質を熱可塑性樹脂に配合する形態
は上記のように種々あるが、マスターバッチ法がコス
ト、作業場の汚染防止等の点で好ましい。公知文献の特
公昭40−26196号公報では有機溶媒に溶解した重
合体の溶液中にカーボンブラックを分散せしめて、重合
体−カーボンブラックのマスターバッチをつくる方法
を、特公昭43−10362号公報にはカーボンブラッ
クをポリエチレンに分散してマスターバッチをつくる方
法を述べている。本発明者も特開昭63−186740
号公報で遮光性物質を特定エチレン・エチルアクリレー
ト共重合体樹脂に分散した着色マスターバッチ用樹脂組
成物を開示している。
【0045】本発明の感光材料用包装材料として使用す
る上で写真感光材料にカブリを発生させることなく、感
光度の増減の発生が少なく、遮光能力が大きく、本発明
における遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層と遮光性
エチレン共重合体樹脂フィルム層に添加した場合でも均
一分散性に優れ、カーボンブラックの固り(ブツ)の発
生やフィッシュアイ等フィルムにピンホールが発生しに
くい点で、カーボンブラックの中でも特にpH(JIS
K 6221で測定)が6.0〜9.0、平均粒子径
(電子顕微鏡法で測定)が10〜120mμ(nm)、
特に10〜80mμ(nm)のものが好ましく、これら
の中でも特に揮発成分(JIS K 6221で測定)
が2.0%以下、DBP吸油量(JIS K 6221
の吸油量A法で測定)が50ml/100g以上のファ
ーネスカーボンブラック、特にオイルファーネスカーボ
ンブラックがシアン化合物や硫黄やアルデヒド等の不純
物が少なく写真性が良好であり、遮光性向上と分散性向
上、フィルム層の物理特性低下の少ない点で好ましい。
【0046】また、本発明の感光材料用包装材料中のA
STM D 1619−60の測定方法による硫黄成分は
0.9%以下、好ましくは0.7%以下、特に好ましく
は0.5%以下にしないとカブリ増加や感度異常、発色
異常等の写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす。特に
直接写真感光材料の写真性に大きく悪影響を及ぼす遊離
硫黄成分(各試料を液体窒素で冷却固化後粉砕し、この
粉砕した試料100gをソックスレー抽出器に入れクロ
ロホルムで60℃8時間抽出冷却後、全容を100ml
とする。この溶液10mlを高速液体クロマトグラフに
注入し、イオウを定量する。高速液体クロマトグラフ分
離条件は、カラム;ODSシリカカラム(4.6φ×1
50mm)、分離液;重量比はメタノール95と水5
(酢酸とトリエチルアミンをそれぞれ0.1%含む)、
流速;1ml/分、検出波長;254nm、定量は絶対
検量線法によって行う。)は0.1%以下、好ましくは
0.05%以下、特に好ましくは0.01%以下であ
り、写真性を悪化させるシアン化合物含有量(4−ピリ
ジンカルボン酸・ピラゾロン吸光分析法にて定量したシ
アン化水素量を遮光性物質の重量に対するppm単位に
換算した値)が20ppm以下、好ましくは10ppm
以下、特に好ましくは5ppm以下であり、ヨウ素吸着
量(JIS K 6221で測定)が20mg/g以
上、好ましくは30mg/g以上、特に好ましくは50
mg/g以上、最も好ましくは80mg/g以上で、か
つジブチルフタレート(DBP)吸油量(JIS K
6221で測定)が50ml/100g以上、好ましく
は60ml/100g以上、特に好ましくは70ml/
100g以上、最も好ましくは100ml/100g以
上のカーボンブラックである。
【0047】安価で上記の写真性に悪影響を及ぼす不純
物含有量が少なく、フィルム層中への均一分散性が優れ
ている点からファーネスカーボンブラックが好ましく、
特にオイルファーネスカーボンブラックが好ましい。オ
イルファーネスカーボンブラックの中でも硫黄分が少な
いエチレンボトム油(ナフサ原料)を原料油として製造
したオイルファーネスカーボンブラックが最も好まし
い。
【0048】カーボンブラックの次に好ましい遮光性物
質はLarsenの油浸法で測定した屈折率が1.50
以上の無機顔料と各種の金属粉末、金属フレーク、金属
ペースト、金属繊維及び炭素繊維である。好ましい屈折
率が1.50以上の無機顔料と金属粉末の代表例を以下
に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
( )内の数字は屈折率を示す。
【0049】屈折率が1.50以上の無機顔料として
は、ルチル型酸化チタン(2.75)、炭化ケイ素
(2.67)、アナターゼ型酸化チタン(2.52)、
酸化亜鉛(2.37)、酸化アンチモン(2.35)、
鉛白(2.09)、亜鉛華(2.02)、リトポン
(1.84)、ジルコン(1.80)、コランダム
(1.77)、スピネール(1.73)、アパタイト
(1.64)、バライト粉(1.64)、硫酸バリウム
(1.64)、マグネサイト(1.62)、ドロマイト
(1.59)、炭酸カルシウム(1.58)、タルク
(1.58)、硫酸カルシウム(1.56)、無水ケイ
酸(1.55)、石英粉(1.54)、水酸化マグネシ
ウム(1.54)、塩酸性炭酸マグネシウム(1.5
2)、アルミナ(1.50)等がある。特に好ましいも
のは、屈折率が1.56以上、最も好ましいものは1.
60以上の遮光性物質である。
【0050】屈折率が1.50未満のケイ酸カルシウム
(1.46)、ケイ藻土(1.45)、含水ケイ酸
(1.44)等は遮光能力が小さいので多量の添加が必
要で遮光性物質としての使用は好ましくない。また、最
近の海外旅行ブームにより空港での手荷物検査でX線を
用いた検査機にISO感度が400以上の高感度写真フ
イルムを通過させるとX線によりカブリが発生しやすく
なる。これを防止するために比重が3.1以上、好まし
くは3.4以上の遮光性物質を用いることが好ましい。
比重が3.1以上、好ましくは3.4以上、特に好まし
くは4.0以上の遮光性物質であり、X線遮断性を有す
る遮光性物質の形態は前に代表例を例示したものに限定
されず、いかなる形態、例えば顔料、粉末、フレーク、
ウィスカー、ファイバー等であってもよい。
【0051】比重が3.1以上の遮光性物質としては炭
化ケイ素、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、酸化鉛
(鉛白)、酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウム、チ
タン酸バリウム、銅粉末、鉄粉末、黄銅粉末、ニッケル
粉末、銀粉末、鉛粉末、鋼粉末、亜鉛粉末、タングステ
ンウィスカー、窒化けい素ウィスカー、銅ウィスカー、
鉄ウィスカー、ニッケルウィスカー、クロムウィスカ
ー、ステンレス粉およびウィスカー、マグネサイト、ア
パタイト、スピネール、コランダム、ジルコン、三酸化
アンチモン、炭酸バリウム、亜鉛華、酸化クロミニウ
ム、錫粉およびこれらの混合物等がある。
【0052】特にX線遮断性を付与するのに好ましい遮
光性物質はジルコン、コランダム、硫酸バリウム、塩化
バリウム、チタン酸バリウム、鉛粉末、酸化鉛、亜鉛粉
末、亜鉛華、錫粉末、ステンレス粉末、ステンレスウィ
スカー、酸化鉄、タングステンウィスカー、ニッケルウ
ィスカーである。ISO感度が400以上の超高感度写
真感光材料用包装材料として特に好ましい遮光性物質は
屈折率が1.50以上、比重が3.1以上であり、最も
好ましいのは屈折率が1.56以上、比重が3.4以上
の遮光性物質である。これらの遮光性物質の感光材料用
包装材料における含有量は層厚や樹脂の種類によって変
化するが、フィルム成形性、外観、物理強度等のバラン
スの点から0.1〜50重量%にでき、好ましくは0.
3〜40重量%、特に好ましくは0.5〜30重量%、
最も好ましくは1.0〜20重量%である。
【0053】遮光性物質の屈折率及び比重を表2に示
す。
【0054】
【表2】
【0055】X線遮断性を確実にもたせる場合の本発明
の感光材料用包装材料における遮光性物質の含有量は、
3重量%以上、好ましくは5重量%以上、より好ましく
は7重量%、最も好ましくは10重量%以上である。3
重量%未満ではX線遮断効果がほとんどない場合が多
い。以上前述の各種の遮光性物質を含む着色樹脂ペレッ
ト中の含有揮発成分(大部分が水分)は、写真感光材料
に悪影響を与えず、発泡してフィルムにピンホールや破
れを発生させたり、フイルム成形性を悪化させないよう
にするために、100℃、5時間での乾燥減量が好まし
くは2.0重量%以下、より好ましくは1.0重量%以
下、特に好ましくは0.5重量%以下、最も好ましくは
0.3重量%以下の乾燥状態にして使用する。(加熱し
たり、真空にしたり、加熱・真空にしたりして乾燥す
る)
【0056】ブリードアウトしやすい滑剤や酸化防止剤
や有機造核剤を吸着させたり、脱臭剤、芳香剤、脱酸素
剤等を吸着させる効果を有する吸油性無機顔料の代表例
としては亜鉛華(52)、アスベスチン(50)、クレ
ー(51)、酸化チタン(56)、カオリン(60)、
タルク(60)、カーボンブラック(60以上)、活性
炭等がある。( )内の数字は吸油量(JIS K 6
221の吸油量A法で測定。単位ml/100g)を示
す。
【0057】金属粉末(金属ペーストも含む)の代表例
としては、アルミニウム粉末、アルミニウムペースト、
銅粉末、ステンレス粉末、鉄粉末、ニッケル粉末、黄銅
粉末、銀粉末、錫粉末、亜鉛粉末、スチール粉末等があ
る。アルミニウム粉末は、本発明ではアルミニウム粉末
及びアルミニウムペーストを含めた意味であり、アルミ
ニウム粉末の表面を表面被覆物質で被覆したものと、ア
ルミニウムペーストより低揮発物質を除去したものを熱
可塑性樹脂に混練したものが好ましい。均一分散性、成
形性、写真性、外観の優れた、臭いの少ないアルミニウ
ム粉末とするには、平均粒径が0.3〜50μm、好ま
しくは0.5〜45μm、特に好ましくは0.8〜40
μm、平均厚さが0.03〜0.5μm、好ましくは
0.05〜0.4μm、特に好ましくは0.08〜0.
35μm、脂肪酸含有量が5重量%以下、好ましくは4
重量%以下、特に好ましくは3重量%以下のアルミニウ
ム粉末である。
【0058】ここにアルミニウムペーストとは、ボール
ミル法、スタンプミル法、又はアトマイズ法等の公知の
方法でアルミニウム粉末を作るときに、ミネラルスピリ
ットと少量のステアリン酸又はオレイン酸等の高級脂肪
酸の存在のもとにペースト状に作ったものである。本発
明ではこのアルミニウムペーストと各種芳香族モノビニ
ル樹脂(ポリスチレン樹脂、ゴム含有ポリスチレン樹脂
等)、ポリオレフィン熱可塑性樹脂(各種ポリプロピレ
ン樹脂、各種ポリエチレン樹脂、酸変性樹脂、L−LD
PE樹脂、EVE樹脂、EEA樹脂、EAA樹脂等)、
低分子量のポリオレフィン樹脂、パラフィンワックス、
粘着付与剤、金属石けん等の分散剤等を加熱混練し、低
揮発物質(主として悪臭が強いミネラルスピリット、ホ
ワイトスピリット)を真空ポンプ等で除去した揮発物質
の含有量が3%以下、好ましくは1%以下、特に好まし
くは0.5%以下のものをアルミニウムペーストコンパ
ウンド樹脂、アルミニウムペーストマスターバッチ樹脂
として使用することが好ましい。
【0059】特にアルミニウムペーストマスターバッチ
樹脂として使用するのが写真感光材料への悪影響や悪臭
をなくすために好ましい。例えばアルミニウムペースト
含有率40重量%のマスターバッチ樹脂中のミネラルス
ピリット含有率が1.0重量%であっても、これを写真
感光材料用包装材料中でのアルミニウムペースト濃度を
2重量%にしようとすると、アルミニウムペーストマス
ターバッチ1重量部に対してナチュラル樹脂(希釈用樹
脂)19重量部を混練することになり、包装材料中には
成形中にミネラルスピリットが加熱によりガスとして除
去される分もあるのでミネラルスピリット含有量は0.
05重量%以下になる。その結果、写真感光材料への悪
影響もなくなる上、悪臭も低減される。
【0060】またアルミニウム粉末とは、溶融アルミニ
ウムをアトマイズ法、粒化法、回転円盤滴下法、蒸発法
等により粉末状にしたものの外、アルミニウム箔をボー
ルミル法やスタンプミル法等で粉砕してフレーク状にし
たものを含む。アルミニウム粉末単体では不安定なので
アルミニウム粉末表面を不活性にする各種の公知の表面
被覆処理が施される。特に写真感光材料の写真性に悪影
響を与えない圧延油を用いて所定の厚さ(5〜20μ
m、好ましくは6〜15μm、特に好ましくは7〜10
μm)に圧延したアルミニウム箔をシュレッダー等で切
断し、焼き鈍しするとともに脂肪酸を除去し、しかる後
この切断したアルミニウム箔片に対して5重量%以下の
炭素数が8以上の脂肪酸(化合物を含む)を添加してボ
ールミル、スタンプミル、振動ミルおよびアトライター
から選んだ粉砕機の1つ以上を用いて平均粒径0.3〜
50μm、平均厚さ0.03〜0.5μmで、脂肪酸含
有量が5重量%以下としたアルミニウム粉末が本発明で
は分散性、写真性、光沢が優れ臭いが少ないので特に好
ましい。
【0061】本発明の感光材料用包装材料として実用化
するには品質確保、物理強度確保、写真性能確保、フィ
ルム成形性、経済性から遮光層(遮光性ポリプロピレン
樹脂フィルム層、遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム
層及びその他の球状、板状、立方体状、鱗片状、紡錘体
状、粒子状ないし繊維状等の各種の遮光性物質を分散し
て含有する遮光層)中の遮光性物質の感光材料用包装材
料における好ましい合計含有量は0.1〜30重量%で
あるが、遮光性物質の遮光能力により含有量は変化す
る。遮光能力の優れたカーボンブラック、酸化チタン及
びアルミニウム粉末の前記遮光層中の合計含有量は、経
済性、遮光性、物理強度、フィルム成形性、ヒートシー
ル適性等のバランスの点から0.1〜30重量%程度に
でき、0.3〜20重量%が好ましく、0.5〜10重
量%がより好ましく、1.0〜7.0重量%が最も好ま
しい。
【0062】含有量が0.1重量%未満であると、感光
材料用包装材料の厚さを大きくしないと遮光能力が不足
し光カブリを発生する傾向がある。このため感光材料用
包装材料のフィルム成形速度が遅くなり(冷却時間が長
くなるため)、樹脂使用量が多くなるためメルトフラク
チュア(melt fracture)が発生し、外観が悪化し、且
つ高価になり実用化困難である。含有量が30重量%を
超えると、分散性が悪化し、ミクログリッド(凝集不純
物)の発生が多くなり、写真感光材料に圧力カブリや擦
り傷を発生させたり、感光材料用包装材料中の水分量が
カーボンブラックに吸着した水分増加により多くなり、
写真感光材料の写真性能に悪影響(カブリの発生、感度
異常、発色異常等)を及ぼす傾向がある。さらに、感光
材料用包装材料の成形性悪化(発泡、銀条、ピンホー
ル、破れ等の発生)や物理強度の低下となり実用化困難
である。
【0063】遮光性物質(カーボンブラック、アルミニ
ウム粉末、屈折率が1.50以上の無機顔料、比重が
3.4以上の無機顔料、吸油量が50ml/100g以
上の無機顔料が特に好ましい)の樹脂中への分散性向
上、樹脂流動性向上、写真感光材料に摩擦カブリや圧力
カブリ、擦り傷等を発生させるミクログリッドの発生防
止、写真性に有害な揮発性物質の発生を防止、吸湿度低
下、ダイリップ汚れ防止等のためにその表面を表面被覆
物質で被覆することが好ましい。表面被覆物質の代表例
を以下に示す。
【0064】(1)カップリング剤 ・アジドシラン類を含むカップリング剤被覆(特開昭6
2−32125号公報等に開示) ・シラン系カップリング剤被覆(アミノシラン等) ・チタネート系カップリング剤被覆 (2)シリカを沈着させ、つづいてアルミナを沈着被覆
【0065】(3)ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金
属塩被覆 (4)ステアリン酸ソーダ、ステアリン酸カリウム、オ
キシ・エチレンドデシル・アミン等の界面活性剤被覆 (5)バリウムイオンの過剰量の存在下に硫化バリウム
水溶液と硫酸水溶液とを反応させ、平均粒子径0.1〜
2.5μmの硫酸バリウムを生成させ、この水スラリー
にケイ酸アルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの表面に
ケイ酸バリウムを生成させ、次いでスラリーに鉱酸を加
え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分解して硫酸バ
リウム表面に沈着させ被覆
【0066】(6)金属水和酸化物(チタン、アルミニ
ウム、セリウム、亜鉛、鉄、コバルト又はケイ素の水和
酸化物の1種又は2種以上)及び/又は金属酸化物(チ
タン、アルミニウム、セリウム、亜鉛、鉄、コバルト又
はケイ素の酸化物の1種及び2種以上)のみからなる組
成物で表面被覆 (7)分子内にアジリジン基、オキサゾリン基及びN−
ヒドロキシアルキルアミド基よりなる群から選択される
1種又は2種以上の反応基を有する重合体を被覆 (8)ポリオキシアルキレンアミン化合物を表面被覆
【0067】(9)セリウムカチオン、選択された酸ア
ニオン及びアルミナで表面被覆 (10)置換基にα−ヒドロキシカルボン酸残基を有す
るアルコキシチタン誘導体で表面被覆 (11)ポリテトラフルオロエチレンで表面被覆 (12)ポリジメチルシロキサン又はシリコーン変性体
で表面被覆 (13)リン酸エステル化合物で表面被覆 (14)2〜4価アルコールで表面被覆 (15)オレフィンワックス(ポリエチレンワックス、
ポリプロピレンワックス)で表面被覆
【0068】(16)含水酸化アルミニウムを表面被覆 (17)シリカ又は亜鉛化合物(塩化亜鉛、水酸化亜
鉛、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、クエン
酸亜鉛等の1種又は2種以上組み合わせたもの)で表面
被覆 (18)ポリヒドロキシ飽和炭化水素で表面被覆 (19)界面活性剤(カチオン系、ノニオン系、両性イ
オン系)で表面被覆 (20)有機金属キレート化合物(特にβ−ジケトンキ
レート化合物が写真性、分散性向上等が優れているので
好ましい。)で表面被覆、等。
【0069】上記遮光性物質の表面被覆物質として写真
感光材料の写真特性(カブリ発生、感度異常、発色異常
等)に悪影響が少なく、遮光性物質の分散性向上、ブツ
の発生減少、樹脂の流動性向上等の効果が優れた
(1)、(3)、(12)、(14)、(15)、(1
6)、(18)、(19)、(20)が特に好ましい。
その他表面被覆効果以外の効果を有する各種帯電防止
剤、滑剤、防滴剤も好ましい。特に、炭素数が20〜4
0の脂肪族モノカルボン酸と炭素数が20〜40の脂肪
族1価アルコールとのエステルを添加することにより、
上記問題点の防止効果を発揮できることを見出したもの
である。特に、写真感光材料の写真性に対する悪影響を
減少させるだけでなくフィルム成形機のモーター負荷を
小さくし、遮光性物質の分散性を向上させ、フィルム成
形性を向上しフィルム成形品の外観を優れたものにす
る。
【0070】本発明に用いられるエステルとしては、炭
素数が20〜40、好ましくは25〜35の脂肪族モノ
カルボン酸と炭素数が20〜40、好ましくは25〜3
5の脂肪族1価アルコールのエステルである。上記モノ
カルボン酸の例としては、モンタン酸、メリシン酸、セ
ロチン酸、ブリシン酸、ラクセル酸等が挙げられる。1
価アルコールの例としては、モンチルアルコール、メリ
シルアルコール、ラクシルアルコール、セリルアルコー
ル、ブリシルアルコール等が挙げられる。
【0071】これらは、熱可塑性樹脂の流動性を向上さ
せると共に、均一混練を達成せしめるので前記遮光性物
質の表面被覆物質としても非常に優れている。さらに、
前記無機及び/又は有機造核剤の分散剤として表面被覆
に用いると飛散防止、ブリードアウト防止、均一分散性
向上、樹脂流動性向上等種々の優れた効果を発揮する。
【0072】これらの遮光性物質の表面被覆物質の表面
被覆量は、カーボンブラック、酸化チタン又はアルミニ
ウム粉末等の遮光性物質100重量部に対して、0.1
〜50重量部、好ましくは0.5〜40重量部、より好
ましくは1〜30重量部、最も好ましくは1.5〜20
重量部である。被覆量が0.1重量部未満では被覆効果
がほとんど発揮されない。被覆量が50重量部を超える
と経時でブリードアウトの発生が多くなるとともに樹脂
とスクリューとのスリップが発生して吐出量が変動する
結果、フィルムの厚さのバラツキが大きくなり実用化困
難である。
【0073】上記合計遮光性物質中の全硫黄量(AST
M D−1619)は1.0%以下、好ましくは0.8
%以下、特に好ましくは0.5%以下であり、遊離硫黄
分は150ppm以下、好ましくは50ppm以下、特
に好ましくは30ppm以下であり、ASTM D−1
506による灰分量は0.5%以下、好ましくは0.4
%以下、特に好ましくは0.3%以下であり、アルデヒ
ド化合物含有量は0.2%以下、好ましくは0.1%以
下、特に好ましくは0.05%以下である。これらの不
純物含有量を一定量以下に抑えないと感光材料の写真性
(被り、感度異常、発色異常、階調異常等)に悪影響を
及ぼすので注意が必要である。
【0074】さらに、シアン化合物も写真感光材料の写
真性能に悪影響を及ぼすので4−ピリジンカルボン酸・
ピラゾロン吸光分析法にて定量したシアン化水素量を遮
光性物質の重量に対するppm単位に換算した値が20
ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ましく
は5ppm以下の遮光性物質である。本発明では着色用
遮光性物質を遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層及び
遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層の一方又は双方
に添加して半透明又は不透明に着色してもよい。これに
より遮光性が向上し、剛性が大きくなり、またフィルム
成形性が改良され、樹脂の着色故障やブツが目立たなく
なり、外観が美しくなり商品価値が上がるので好まし
い。さらに包装体内の写真感光材料の種類の識別に利用
できるので好ましい。着色用遮光性物質としては染料、
着色顔料、白色顔料、金属粉末、金属繊維、金属フレー
ク、カーボンブラック等がある。
【0075】次に色別の着色用遮光性物質の代表例をあ
げる。 白色…酸化チタン、炭酸カルシウム、雲母、亜鉛華、ク
レー、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アンチモン白、
鉛白、リトポン、ケイ酸マグネシウム等 黄色…チタンイエロー、黄色酸化鉄、クロムイエロー、
ジンクイエロー、カドミウムイエロー、黄土、ピグメン
トイエローL、ハンザイエロー3G、等 赤色…ベンガラ、カドミウムレッド、ボンレッド2B、
カーミン6B、ピラゾロンレッド、レーキッドC、鉛
丹、パーマネントレッド4R等 青色…コバルトブルー、群青、紺青、フタルシアニンブ
ルー、インダンスレンブルー、インジゴ、シアニンブル
ー等 緑色…酸化クロムグリーン、ジンクグリーン、エメラル
ドグリーン、コバルトグリーン、ピグメントグリーン、
フタロシアニングリーン、チタニウムグリーン、シアニ
ングリーン等 黒色…カーボンブラック、黒色酸化鉄(鉄黒または四三
酸化鉄とも言う)、黒鉛(グラファイト)、ミネラルブ
ラック、アニリンブラック、炭素繊維)等 銀色…アルミニウム粉、アルミニウムペースト、スズ粉
等 があるが安価で熱安定性が優れる点では無機顔料が優れ
るが、不純物が少なく、写真性が良好な点では有機顔料
が優れる。特にカーボンブラックが安価で樹脂の斑点状
着色故障やブツ(異物状の固り)が目立たない、遮光能
力が優れる、写真性が良好である、酸化防止相乗効果を
有する等の点で好ましい。包装体に文字やバーコードや
カラー印刷等を施す場合は白色、黄色、銀色に着色する
ことが好ましい。特に感光材料包装体の外側(反感光材
料側)の表面層を白色や黄色や銀色に着色すると前記の
印刷効果以外に、セーフライト下での表裏判別性向上、
太陽光下に放置されても包装体の温度上昇の防止が可能
になり感光材料の品質を良好に維持できる効果も有する
ようになる。
【0076】(滑剤)樹脂の流動性を良化等することに
より、メルトフラクチュア(melt fractur
e)やブツの発生を防止し、その結果ピンホールの発生
や擦り傷の発生やフィルム成形故障の発生等を防止する
ため、遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層に(必要で
あれば遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層にも)滑
剤を添加することができる。市販の代表的滑剤名と製造
メーカー名を以下に記載する。
【0077】(1)脂肪酸アミド系滑剤; 〈飽和脂肪酸アミド系滑剤〉 〈1〉 ベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッドKN
(日本化成)等。 〈2〉 ステアリン酸アミド系滑剤;アーマイドHT
(ライオン油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、
脂肪酸アマイドS(花王)、ダイヤミッド200(日本
化成)、ダイヤミッドAP−1(日本化成)、アマイド
S・アマイドT(日東化学)、ニュートロン−2(日本
精化)等。
【0078】〈ヒドロキシステアリン酸アミド系滑剤〉 〈1〉 パルミチン酸アミド系滑剤;ニュートロンS−
18(日本精化)、アマイドP(日東化学)等。 〈2〉 ラウリン酸アミド系滑剤;アーマイドC(ライ
オン・アクゾ)、ダイヤミッド(日本化成)等。
【0079】〈不飽和脂肪酸アミド系滑剤〉 〈1〉 エルカ酸アミド系滑剤;アルフローP−10
(日本油脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUB
ROL(I・C・I)、ダイヤミッドL−200(日本
化成)等。 〈2〉 オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP
(ライオン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニ
ュートロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化
学)、ダイヤミッドO−200・ダイヤミッドG−20
0(日本化成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂
肪酸アマイドO(花王)等。
【0080】〈ビス脂肪酸アミド系滑剤〉 〈1〉 メチレンビスベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤ
ミッドNKビス(日本化成)等。 〈2〉 メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;ダイ
ヤミッド200ビス(日本化成)、アーモワックス(ラ
イオン・アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等。 〈3〉 メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;ルブロ
ンO(日本化成)等。 〈4〉 エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アー
モスリップEBS(ライオン・アクゾ)等。 〈5〉 ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑
剤:アマイド65(川研ファインケミカル)等。 〈6〉 ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤:
アマイド60(川研ファインケミカル)等。
【0081】(2)非イオン界面活性剤系滑剤;エレク
トロストリッパーTS−2、エレクトロストリッパーT
S−3(花王石鹸)等。 (3)炭化水素系滑剤;流動パラフィン、天然パラフィ
ン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポリエチレン
ワックス(数平均分子量が10,000以下、好ましく
は8,000以下、特に6,000以下が好まし
い。)、ポリプロピレンワックス(数平均分子量が1
0,000以下、好ましくは8,000以下、特に6,
000以下が好ましい。)、塩素化炭化水素、フルオロ
カルボン等。 (4)脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸(C12以上が好まし
い。具体的にはカプロン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、エルカ酸、パルミチン酸等)、オキシ脂肪酸等。
【0082】(5)エステル系滑剤;脂肪酸の低級アル
コールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂
肪酸のポリグリコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコー
ルエステル等。 (6)アルコール系滑剤;多価アルコール、ポリグリコ
ール、ポリグリセロール等。 (7)脂肪酸金属塩系滑剤(金属石けん);ラウリン
酸、ステアリン酸、コハク酸、ステアリル乳酸、乳酸、
フタル酸、安息香酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノ
ール酸、ナフチン酸、オレイン酸、パルミチン酸、エル
カ酸等の高級脂肪酸とLi、Na、Mg、Ca、Sr、
Ba、Zn、Cd、Al、Sn、Pb、Cd、等の金属
との化合物が挙げられ、好ましいものはステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、オレイン酸マグネシウム等である。
【0083】(8)モンタン酸エステル部分酸化物系滑
剤 (9)シリコーン系滑剤;各種グレードのジメチルポリ
シロキサン及びその変性物(信越シリコーン、東レシリ
コーン、日本ユニカー)、特に各種シリコーンオイルが
樹脂流動性向上、滑性向上等の効果を発揮させるだけで
なく、ヒートシール時のヒートシールバーとの剥離性を
良化させたり、遮光性物質と併用すると遮光性物質の分
散性向上、樹脂を白濁させヘイズ(ASTM D−10
03)を大きくさせる結果、着色力向上、遮光性向上等
予想外の効果を発揮するので好ましい。
【0084】滑性向上の他に遮光性向上、着色性向上効
果も有すると共に写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼ
さないシリコーン系滑剤について以下に詳述する。
【0085】各種グレードのジメチルポリシロキサン及
びその変性物(信越シリコーン、東レシリコーン)及び
ポリメチルフェニルシロキサン、カルボキシル変性シリ
コーン、オレフィン変性シリコーン、ポリエチレングリ
コールやポリプロピレングリコールで変性したポリエー
テル変性シリコーン、オレフィン/ポリエーテル変性シ
リコーン、αメチルスチレン変性シリコーン、エポキシ
変性シリコーン、アミド変性シリコーン、アミノ変性シ
リコーン、アルコール変性シリコーン等変性されたシロ
キサン結合を含有したシリコーン系オイルである。
【0086】該シリコーン系オイル中、特に写真感光材
料に悪影響を与えることが少なく、滑性効果と遮光性
(不透明化)効果の大きいオレフィン変性シリコーン、
ポリエーテル変性シリコーン、ジメチルポリシロキサ
ン、アミド変性シリコーン、カルボキシル変性シリコー
ン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコーン等が優れ
ている。該シリコーン系オイルは加熱状態での耐摩耗性
フレキシブルシートの摩擦係数を改良し、自動包装機に
よる熱板シール中に生じる摺動抵抗を低下させ、皺やス
リ傷の発生を防止することにより、美しい外観と高度な
密封性と被包装体にたるみがない密着性とを有する性能
を保持した感光材料用包装体を得ることが出来る。又、
摺動による光沢の低下を防止して、美しいシール部を得
ることが出来る。シリコーン系滑剤を使用した場合は摺
動ヒートシールをする場合でも、高温での摩擦係数を
1.4以下にすることが出来る。
【0087】上記シリコーン系滑剤は、常温(25℃)
における粘度は1,000〜100,000センチスト
ークスの範囲が好ましく、特に好ましくは3,000〜
60,000センチストークス、最も好ましくは5,0
00〜30,000センチストークスの高粘度のものが
よい。1,000センチストークス未満では活性シリコ
ーンが残留しており写真性を悪化させる場合が多い。1
00,000センチストークスを越えると粘性が大きく
扱いにくくなる。本発明における遮光性ポリプロピレン
樹脂フィルム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フィル
ム層の各々への添加量は種類、使用目的により異なるが
0.01〜5.0重量%である。好ましくは0.03〜
3.0重量%、特に好ましくは0.05〜1.5重量%
である。シリコーン系滑剤は単独で用いても2種類以上
で用いても他の滑剤や可塑剤と併用してもよい。
【0088】シリコーン系滑剤添加の効果は、本発明用
途としては次のように多くある。 (1) 樹脂の流動性を向上し、スクリューのモーター
負荷を小さくし、フィルム成形時にメルトフラクチャー
発生を防止する。 (2) ブリードアウトして白粉状になる脂肪酸アミド
系滑剤を添加しなくても滑性を十分向上できる。
【0089】(遮光性物質の分散剤)本発明で完全遮光
性を確保するために遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム
層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層に含まれ
ることを必須とする遮光性物質の分散性の向上効果によ
り、色ムラやブツの発生を防止し前記両遮光性フィルム
層の外観を良好とするために、前記両遮光性フィルム層
中に以下の遮光性物質の分散剤を含有させることが好ま
しい。
【0090】本発明で感光材料の写真性に悪影響(前記
ブロッキング防止剤に関する記載内容と同じ悪影響)を
与えないので好ましい代表的な遮光性物質の分散剤は、
分子量が5000〜50000の低分子量スチレン系重
合体類、分子量が500〜20000のポリエチレンワ
ックスまたはポリプロピレンワックス及びこれらの誘導
体類、脂肪酸金属塩、エチレンビスアマイド類である。
【0091】遮光性物質の分散剤の市販商品の代表例と
しては、以下のものがある。分子量が5000〜500
00の低分子量スチレン系重合体類としては、「ハイマ
ーSB」及び「レジットS」(三洋化成工業KK製)、
「エラスチレン」及び「ピコラスチックD」(シェル化
学KK製)がある。分子量が500〜20000のポリエ
チレンワックスまたはポリプロピレンワックス及びこれ
らの誘導体(これらをマレイン酸、アクリル酸、無水マ
レイン酸等不飽和酸あるいは不飽和酸無水物で変性した
物、あるいはこれらの金属塩や酸化処理をした物)とし
ては、「ACポリエチレン」(アライドケミカル社
製)、「ハイワックス」(三井石油化学工業KK製)があ
る。脂肪酸金属塩やエチレンビスアマイド類について
は、滑剤で記載したものと同一である。
【0092】[層構成]本発明の感光材料用包装材料の
代表的な層構成を図1〜12に基づいて説明する。図1
〜12は、本発明の感光材料用包装材料の代表的な層構
成を示す部分断面の模式図であり、本発明で特定する遮
光性ポリプロピレン樹脂フィルム層は1aで示してお
り、本発明で特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィ
ルム層は2aで示している。本発明の感光材料用包装材
料はヒートシール適性、製袋適性、外観、耐摩耗性向上
等の点で、好ましくは、遮光性ポリプロピレン樹脂フィ
ルム層よりも内側(包装する感光材料により近い側)に
遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層を配置して積層
して成るものにする。
【0093】図1の感光材料用包装材料は、本発明で特
定する遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1aと本発
明で特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層2
aとを接着剤層4を介して積層して成る。図2の感光材
料用包装材料は、本発明で特定する遮光性ポリプロピレ
ン樹脂フィルム層1aと遮光性2層共押出しフィルム層
IIaとを遮光性を有する接着剤層4aを介して積層して
成る。前記遮光性2層共押出しフィルム層IIaは、本発
明で特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層2
aのみの遮光性2層共押出しフィルム層である。なお、
遮光性を有する接着剤層4aは、例えば、粒子状、板
状、球状、針状ないし繊維状の遮光性物質を分散して含
有する接着剤層にすることができる。このように接着剤
層にも遮光性を付与することによりより確実に、完全遮
光性を確保できる感光材料用包装材料とすることができ
る。
【0094】図3の感光材料用包装材料は、本発明で特
定する遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1aと遮光
性2層共押出しフィルム層IIaとを遮光性を有する接着
剤層4aを介して積層して成る。前記遮光性2層共押出
しフィルム層IIaは、本発明で特定する遮光性エチレン
共重合体樹脂フィルム層2aと、1、1a、2、2a以
外の遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層3aの遮光性
2層共押出しフィルム層であり、2aが最内層(包装す
る感光材料に最も近い層)となるように積層している。
図4の感光材料用包装材料は、本発明で特定する遮光性
ポリプロピレン樹脂フィルム層1aと遮光性2層共押出
しフィルム層IIaとを接着剤層4を介して積層して成
る。前記遮光性2層共押出しフィルム層IIaは、本発明
で特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層2a
と、1、1a、2、2a以外の遮光性ポリオレフィン樹
脂フィルム層3aの遮光性2層共押出しフィルム層であ
り、3aが最内層となるように接着している。
【0095】図5の感光材料用包装材料は、本発明で特
定する遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1aと遮光
性3層共押出しフィルム層IIIaとを接着剤層4を介して
積層して成る。前記遮光性3層共押出しフィルム層IIIa
は、本発明で特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィ
ルム層2aのみの遮光性3層共押出しフィルム層であ
る。図6の感光材料用包装材料は、本発明で特定する遮
光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1aの一方の面に本
発明で特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層
2aを接着剤層4を介して積層し、他の面にポリプロピ
レン樹脂フィルム層1を接着剤層4を介して積層して成
る。
【0096】図7の感光材料用包装材料は、遮光性多層
共押出しポリプロピレン樹脂フィルム層Iaと遮光性3層
共押出しフィルム層IIIaとを接着剤層4を介して積層し
て成る。前記遮光性多層共押出しポリプロピレン樹脂フ
ィルム層Iaは、本発明で特定する遮光性ポリプロピレン
樹脂フィルム層1aの両側にポリプロピレン樹脂フィル
ム層1を有する。前記遮光性3層共押出しフィルム層II
Iaは、(1)本発明で特定する遮光性エチレン共重合体
樹脂フィルム層2a、(2)1、1a、2、2a以外の
遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層3a、(3)1、
1a、2、2a以外の遮光性ポリオレフィン樹脂フィル
ム層3aの順に積層して成り、2aが最内層となるよう
に積層している。
【0097】図8の感光材料用包装材料は、遮光性多層
共押出しポリプロピレン樹脂フィルム層Iaと遮光性3層
共押出しフィルム層IIIaとを接着剤層4を介して積層し
て成る。前記遮光性多層共押出しポリプロピレン樹脂フ
ィルム層Iaは、本発明で特定する遮光性ポリプロピレン
樹脂フィルム層1aの一方の面に本発明で特定する遮光
性エチレン共重合体樹脂フィルム層2aを有し、他の面
にポリプロピレン樹脂フィルム層1を有しており、1が
最外層(包装する感光材料に最も遠い層)となるように
積層している。前記遮光性3層共押出しフィルム層IIIa
は、(1)本発明で特定する遮光性エチレン共重合体樹
脂フィルム層2a、(2)1、1a、2、2a以外の遮
光性ポリオレフィン樹脂フィルム層3a、(3)本発明
で特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層2a
の順に積層して成り、2aが最内層となるように積層し
ている。
【0098】図9の感光材料用包装材料は、本発明で特
定する遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1aの両面
に遮光性2層共押出しフィルム層IIaとIIa'を接着剤層
4を介して積層して成る。前記遮光性2層共押出しフィ
ルム層IIaは、本発明で特定する遮光性エチレン共重合
体樹脂フィルム層2aと1、1a、2、2a以外の遮光
性ポリオレフィン樹脂フィルム層3aから成り、3aが
最外層となるように積層している。前記遮光性2層共押
出しフィルム層IIa'は、本発明で特定する遮光性エチレ
ン共重合体樹脂フィルム層2aと1、1a、2、2a以
外の遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層3aから成
り、2aが最内層となるように積層している。
【0099】図10の感光材料用包装材料は、本発明で
特定する遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1aの両
面に遮光性3層共押出しフィルム層IIIaとIIIa'を接着
剤層4を介して積層して成る。前記遮光性3層共押出し
フィルム層IIIaは、(1)本発明で特定する遮光性エチ
レン共重合体樹脂フィルム層2a、(2)1、1a、
2、2a以外の遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層3
a、(3)1、1a、2、2a以外の遮光性ポリオレフ
ィン樹脂フィルム層3aの順に積層しており、3aが最
外層となるように積層している。前記遮光性3層共押出
しフィルム層IIIa'は、(1)本発明で特定する遮光性
エチレン共重合体樹脂フィルム層2a、(2)1、1
a、2、2a以外の遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム
層3a、(3)1、1a、2、2a以外の遮光性ポリオ
レフィン樹脂フィルム層3aの順に積層しており、2a
が最内層となるように積層している。
【0100】図11の感光材料用包装材料は、本発明で
特定する遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1aの両
面に本発明で特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィ
ルム層2aと1、1a、2、2a、3、3aのポリオレ
フィン樹脂フィルム層以外のフレキシブルシート層5を
接着剤層4を介して積層して成る。図12の感光材料用
包装材料は、遮光性多層共押出しポリプロピレン樹脂フ
ィルム層Iaの両面に1、1a、2、2a、3、3aのポ
リオレフィン樹脂フィルム層以外の遮光性を有するフレ
キシブルシート層5aと遮光性3層共押出しフィルム層
IIIaを接着剤層4を介して積層して成る。前記遮光性多
層共押出しポリプロピレン樹脂フィルム層Iaは、本発明
で特定する遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1aの
両側にポリプロピレン樹脂フィルム層1を有する。前記
遮光性3層共押出しフィルム層IIIaは、(1)本発明で
特定する遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層2a、
(2)1、1a、2、2a以外の遮光性ポリオレフィン
樹脂フィルム層3a、(3)1、1a、2、2a以外の
遮光性ポリオレフィン樹脂フィルム層3aの順に積層し
ており、2aが最内層となるように接着積層している。
【0101】以上の感光材料用包装材料を構成する層と
して必須である遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層、
遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層(請求項1)及
び構成する層として好ましい上記遮光性ポリプロピレン
樹脂フィルム層と遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム
層とを接着積層するための接着剤層(請求項2)の厚さ
について以下に詳細に説明する。
【0102】遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層の厚
さは製造適性、コスト及び各種特性とのバランスから5
〜70μm、好ましくは10〜60μm、より好ましく
は15〜50μm、特に好ましくは17〜45μm、最
も好ましくは20〜40μmである。遮光性エチレン共
重合体樹脂フィルム層の厚さは製造適性、コスト及び各
種特性とのバランスから10〜120μm、好ましくは
15〜110μm、より好ましくは20〜100μm、
特に好ましくは25〜90μm、最も好ましくは30〜
80μmである。
【0103】接着剤層の厚さは、製造適性、コスト及び
接着強度とのバランスからポリウレタン系やイソシアネ
ート系等の接着剤を用いたドライラミネート用接着剤層
の厚さ(乾燥膜厚)は0.5〜10μm、好ましくは
0.8〜8μm、より好ましくは1〜7μm、特に好ま
しくは1.5〜6μm、最も好ましくは2.0〜5μm
である。
【0104】またポリオレフィン樹脂等を用いたエクス
トルージョンラミネート用接着剤層の厚さは、製造適
性、コスト及び接着強度とのバランスから7〜60μ
m、好ましくは9〜50μm、より好ましくは11〜4
0μm、特に好ましくは13〜30μm、最も好ましく
は15〜20μmである。エクストルージョンラミネー
ト用接着剤層の溶融押し出し時の樹脂温度は製造適性、
コスト、ポリオレフィン樹脂の種類による熱安定性及び
接着強度とのバランスから150〜360℃、好ましく
は200〜350℃、より好ましくは250〜340
℃、特に好ましくは270〜330℃、最も好ましくは
290〜320℃である。
【0105】また遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層
の厚さは、遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層の厚
さより小さい方が物理強度、包装適性、製造適性、コス
ト等の点から好ましい。具体的には、遮光性ポリプロピ
レン樹脂フィルム層の厚さは、遮光性エチレン共重合体
樹脂フィルム層の厚さの5〜95%、好ましくは10〜
90%、より好ましくは15〜85%、特に好ましくは
20〜80%、最も好ましくは25〜75%の厚さにす
る。
【0106】ヒートシール適性、製袋適性、物理強度、
コスト、破袋強度等の点を考慮すると、遮光性ポリプロ
ピレン樹脂フィルム層は二軸延伸されていることが好ま
しく、遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層は無延伸
の方が好ましい。したがって、本発明で最も好ましい感
光材料用包装材料は別製造した固体状の遮光性ポリプロ
ピレン樹脂フィルム層と遮光性エチレン共重合体樹脂フ
ィルム層を溶融又は溶液状の接着剤層を介して積層した
積層フィルム構造のものである。
【0107】〔感光材料包装体〕本発明の感光材料包装
体は、本発明の感光材料用包装材料で感光材料を密封・
遮光包装して成る。セーフライト下での表・裏判別性、
美観、印刷適性等を優れたものとするために、好ましく
は、包装した感光材料に接する内表面の色と外表面の色
とが異なるものにする。
【0108】図13〜図19は、それぞれ感光材料の製
品形態により変化させた本発明の代表的な感光材料包装
体であり、図1〜図12に代表例として示した層構成を
有し完全遮光性を有する感光材料用包装材料を用いて完
全密封性と完全遮光性を感光材料の有効期間中(長いも
のでは2年以上の長期間)完全に確保できるようにした
感光材料包装体である。
【0109】図13はロール状感光材料や500g以上
のシート状感光材料を多数枚積層した厚さの大きい感光
材料製品等をマチ部9を有するガゼット袋6に密封した
易開封性感光材料包装体である。該ガゼット袋6は完全
密封性と完全遮光性を確保するためにガゼット袋6の略
中央部を長手方向に縦断するようにセンターヒートシー
ル部10を設けると共に、該センターヒートシール部1
0の形成方向に直角方向でガゼット袋の略先端部分にト
ップヒートシール部7を全幅に設けると共に、略後端部
分にボトムヒートシール部8を全幅に設けている。また
ガゼット袋6のトップヒートシール部7とボトムヒート
シール部8のそれぞれの先端には易開封性を付与するた
めにノコギリ歯状部11を設けている。ガゼット袋6
は、図13に示されているMD(縦)方向に容易に引き
裂くことができる。このガゼット袋6を小さくした型の
ものは、プラスチックケース入のAPSフィルムや35
mmフィルムを複数(3本〜20本)集合包装した包装
体(一般にトラベルパックと呼ばれている)やレンズ付
フィルムユニット包装体やインスタントフィルムユニッ
ト包装体としても有用である。
【0110】図14は三方シールガゼット袋12を用い
た易開封性感光材料包装体であり、図13と略同様の形
態であるがトップヒートシール部14とボトムヒートシ
ール部15がそれぞれの先端まで全幅で設けてあるのが
特徴である。易開封性を付与するためにセンターヒート
シール部13にVノッチ16を設けている。三方シール
ガゼット袋12は、図14に示されたMD(縦)方向に
容易に引き裂くことができる。
【0111】図15は三方ヒートシール平袋17からな
る易開封性感光材料包装体である。左右両サイドのヒー
トシール部19、20とトップヒートシール部18の3
つのヒートシール部により完全密封性と完全遮光性が確
保されている。易開封性はトップヒートシール部18の
先端に多数設けたIノッチ21により付与されている。
なお、前記三方ヒートシール平袋17は、略長方形の感
光材料用包装材料をその中央部で折り曲げ三辺をヒート
シールして得られる。
【0112】図16は四方ヒートシール平袋22からな
る易開封性感光材料包装体である。ヒートシール部が平
袋の前後左右の四方に設けられており完全密封性と完全
遮光性が確保されている。易開封性はトップヒートシー
ル部23−1とボトムヒートシール部23−2に各1ヶ
所合計2カ所のVノッチ24−1、24−2により付与
されている。四方ヒートシール平袋22は、2枚の長方
形の感光材料用包装材料を重ね合わせて四辺をヒートシ
ールして得られる。
【0113】図17は特開平7−257510号公報等
に開示されている帯状感光材料の易開封性感光材料包装
体で、巻芯25に帯状感光材料26が巻き付けられてい
る。帯状感光材料の端末に外周用包材27が溶着やテー
プ(片面または両面)や接着剤等により接合されてい
る。外周用包材27の両側には、側面用包材28、28
が接着されており、端末には端末テープ29が貼付され
ている。また端末テープ29の近傍には、商品名等が印
刷されたラベル31が貼付されている。外周用包材27
には帯状感光材26との接合部aからの距離(図中A)
30cmの位置表示マーク32が印刷されている。
【0114】本発明の図1〜図12に代表例を示した感
光材料用包装材料は外周用包材27、及び両側の側面用
包材28、28として用いることができるが、特に両側
の側面用包材28、28として用いた場合に外周用包材
27との境界で直線状に引き裂かれるので好ましい。図
17の感光材料包装体は、例えば(a)〜(h)に示す
製作過程により製造される。
【0115】図18は特開平6−214350号公報に
開示されているロール状感光材料の包装体である。図1
8−1に示されているように遮光性の巻芯35に長尺の
感光材料が巻き付けられてロール状感光材料37が形成
されている。遮光性の巻芯35及びロール状感光材料3
7の両側の側端面にドーナッツ状の側板インナーリング
36、36(一方は図示せず)が密着し、接着剤層(図
示せず)を介して巻芯35の両側の側端面に接着されて
いる。ロール状感光材料37に接合テープ44で本発明
の完全遮光性を有する感光材料用包装材料から成る遮光
リーダー39を接合する。
【0116】このとき、遮光リーダー39の両側には本
発明の完全遮光性を有する感光材料用包装材料から成る
側面用包材40、40(一方は図示せず)がヒートシー
ル法で接着されており、また、側面用包材40には切り
取り用のミシン目41と、切り取りのきっかけとなる切
り欠け42及び巻き付け用の切り込み43が形成されて
いる。そのため両側の側面用包材40、40(一方は図
示せず)は、切り取り用のミシン目41が延在する方向
(MD方向)に容易に引き裂くことができる。
【0117】次に、両側の側板インナーリング36、3
6(一方は図示せず)の巻芯35に接触する部位に接着
剤を塗布し、圧着する。そして、図18−2に示すよう
に遮光リーダー39を巻き付け、端止め貼着テープ45
で固定すると共に両側の側面用包材40、40(一方は
図示せず)を両側の側板インナーリング36、36(一
方は図示せず)上に折り返し、さらに両側の側板アウタ
ーリング46、46(一方は図示せず)を接着剤層(図
示せず)で両側の側板インナーリング36、36(一方
は図示せず)及び側面用包材40、40(一方は図示せ
ず)に貼り付けることにより易開封性感光材料包装体が
完成する。なお、図18−3は側板アウターリング46
の一部を取り去った易開封性ロール状感光材料包装体の
側面図である。
【0118】本発明の図1〜図12に代表例を示した感
光材料用包装材料は、上述のように遮光リーダー39及
び側面用包材40、40として用いることができる。特
に側面用包材40、40として用いた場合には、側面用
包材40、40に切り取り用のミシン目41をつけなく
とも、切り取りのきっかけとなる切り欠け42、42を
形成するだけで遮光リーダー39との境界で直線状に引
き裂くことができるが、さらに切り取りのきっかけとな
る切り欠け42、42を形成しなくとも、遮光リーダー
39との境界での引き裂き強度差により、極めて容易に
境界近傍で直線状に引き裂くことができる。
【0119】図19は実公平7−50747号公報や特
公平7−1380号公報等に開示されている、撮影可能
なフィルム包装体(レンズ付フィルムユニット包装体ま
たはフィルム一体型カメラ包装体等と呼ばれている)5
4を本発明の完全遮光性を有する感光材料用包装材料で
包装し密封・遮光して成る感光材料包装体50である。
図19−1の感光材料包装体50は貼り合わせ部51側
にレンズ部55が面し、且つ貼り合わせ部51と撮影レ
ンズ部55が重なるようにしたものであり、熱溶着した
両端のうちの一端53側に吊り下げ用の穴部52を設
け、他端56に開封用の切り欠き部57を設けたもので
ある。この感光材料包装体50は、MD(縦)方向に容
易に引き裂くことができる。
【0120】図19−2はレンズ付きフィルムユニット
本体58を本発明の図1〜図12に代表される層構成の
完全遮光性を有する感光材料用包装材料を用いた密封・
遮光袋で包装する過程を示したものであり、密封・遮光
袋は完全遮光性を有する感光材料用包装材料のMD
(縦)方向(レンズ付きフィルムユニットの長手方向)
に平担接合部を有し、少なくとも一方の平担接合部に吊
り下げ用の孔を形成した易開封性感光材料用包装体50
である。レンズ付きフィルムユニットに用いられている
写真フィルムのISO感度は100、200、400、
1000、1600、2000以上等と高感度化が推進
されているだけではなく、ユーザーも子どもから70歳
以上の老人も含め世界中の老若男女に用いられるため、
光カブリ防止は重要な品質確保上の技術である。しかし
用いる際はこれらのあらゆる層の人たちが容易に開封可
能であることが必須である。この全ての点からも本発明
の易開封性を有する感光材料包装体は最適なものであ
る。
【0121】従来、これらの密封袋に用いられている完
全遮光性を有する感光材料用包装材料は最内層の熱溶着
層には低温シール性は有するが易開封性に欠け、写真性
に悪影響を及ぼすEVA(エチレン酢酸ビニル)樹脂層
を用いている。このために、従来の密封袋は、易開封性
と防湿性付与の目的で高価なアルミニウム箔を用いてい
るからリサイクル適性、焼却適性にも欠けるものであ
る。また、最内層の熱溶着層にEVA樹脂層を用いてい
るため悪臭(酢の刺激臭)が密封包装体内に充満し、密
封包装体を開封してレンズ付きフィルムユニットを取り
出すときにユーザーに不快感を与えるものであった。ま
たこのEVA樹脂中の酢酸ビニルモノマーに起因する写
真性の悪化(感度異常の発生等)も有効期間中の後半に
は多少発生していた。本発明の感光材料用包装材料及び
これを用いた感光材料包装体によれば、従来の密封袋の
かかる問題点を解消することができる。
【0122】(写真感光材料)感光材料は、写真感光材
料を包含する。かかる感光材料の代表例を以下に示す。 (a)ハロゲン化銀写真感光材料(レントゲン写真フィ
ルム、印刷用フィルム(リスフィルム)、白黒及びカラ
ー印画紙、熱現象カラーペーパー、カラーフィルム、印
刷用マスター紙、拡散転写型感光材料、電算写植フィル
ム及びペーパー、マイクロフィルム、映画用フィルム、
自己現像型写真感光材料、直接ポジ型フィルム及びペー
パー等)。
【0123】(b)ジアゾニウム写真感光材料(4−モ
ルフォリノベンゼンジアゾニウムマイクロフィルム、マ
イクロフィルム、複写用フィルム、定着型モノカラー感
熱紙、フルカラー感熱紙、印刷用版材等)。 (c)アジド、ジアジド系写真感光材料(パラアジドベ
ンゾエード、4,4’ジアジドスチルベン等を含む感光
材料、例えば複写用フィルム、印刷用版材等)。
【0124】(d)キノンジアジド系写真感光材料(オ
ルソ−キノンジアジド、オルソ−ナフトキノンジアジド
系化合物、例えばベンゾキノン(1,2)−ジアジド−
(2)−4−スルフォン酸フェニルエーテル等を含む感
光材料、例えば印刷用版材、複写用フィルム、密着用フ
ィルム等)。 (e)フォトポリマー(ビニル系モノマー等を含む感光
材料、印刷用版材、密着用フィルム等)。
【0125】(f)ポリビニル桂皮酸エステル系(例え
ば印刷用フィルム、IC用レジスト等)。 (g)その他、写真プリント、カラー印刷物、写真現像
薬品、写真定着薬品等にも適用することができる。
【0126】本発明の感光材料用包装材料における遮光
性ポリプロピレン樹脂フィルム層及び遮光性エチレン共
重合体樹脂フィルム層には、必要に応じ、酸化防止物
質、ハイドロタルサイト類化合物、造核剤等の各種の添
加剤を1種以上含有させることができる。
【0127】(酸化防止物質)本発明の感光材料用包装
材料には、ポリプロピレン樹脂やエチレン共重合体樹脂
等の熱可塑性樹脂の熱劣化防止、写真性向上等の目的で
酸化防止物質1種以上を添加することが好ましい。酸化
防止物質には、酸化防止剤、ラジカル捕獲剤、酸化防止
相乗効果剤がある。特に、酸化防止剤及びラジカル捕獲
剤の1種以上を添加することにより、熱可塑性樹脂や脂
肪酸、滑剤、遮光性物質の分散剤、有機造核剤、界面活
性剤等の添加剤の熱劣化や熱分解を防止し、遮光性ポリ
プロピレン樹脂フィルム層や遮光性エチレン共重合体樹
脂フィルム層を形成する際に原料のポリプロピレン樹脂
やエチレン共重合体樹脂等の熱可塑性樹脂組成物の流動
性が著しく変化したり、ブツが発生するのを防止でき
る。
【0128】さらに写真感光材料に悪影響を及ぼす熱分
解物質(アルデヒド等)の発生を防止することができ
る。熱分解物質(アルデヒド等)を写真感光材料に悪影
響を及ぼさない量に減少安定化させたり、反応安定化さ
せたり又は吸着安定化させる公知の各種化合物(例えば
ヒダントイン化合物、ヒドラジン化合物、各種ゼオライ
ト、尿素化合物)を添加することが好ましい。感光材料
用包装材料中のアセチルアセトン法で測定したホルムア
ルデヒドの量は500PPM以下、好ましくは300P
PM以下、特に好ましくは150PPM以下、最も好ま
しくは75PPM以下にすることにより写真性を良好に
維持できる。本発明における遮光性ポリプロピレン樹脂
フィルム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層
の各々への酸化防止物質の1以上の添加量は、0.00
1〜1.5重量%であり、0.005〜0.7重量%が
好ましく、0.01〜0.45重量%がより好ましい。
添加量が0.001重量%未満であると、添加効果がな
く混練経費増になるだけであり、添加量が1.5重量%
を越えると、酸化、還元作用を利用する写真感光材料の
写真性に悪影響を及ぼすとともに成形品表面にブリード
アウトして外観を悪化させる。
【0129】本発明に使用される酸化防止剤の代表例を
以下に示す。 (イ)フェノール系酸化防止剤(tはtertの略号で
ある) ビタミンE(トコフェロール)、トコフェロール類二量
体(α−トコフェロール、β−トコフェロール、5,7
−ジメチルトコール等)、6−t−ブチル−3−メチル
フェニール誘導体、2・6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール、2・6−ジ−t−ブチル−フェノール、2・6
−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾー
ル、2・6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、
2・2′−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、4・4′−ブチリデンビス(6−t−
ブチル−m−クレゾール)、4・4′−チオビス(6−
t−ブチル−m−クレゾール)、4・4−ジヒドロキシ
ジフェニルシクロヘキサン、ブチル化ヒドロキシアニソ
ール、アルキル化ビスフェノール、スチレン化フェノー
ル、2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
2・6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−
オクタデシル−3−(3′・5′−ジ−t−ブチル−
4′−ヒドロキシフェニル)プロピネート、2・2′−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4・4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェニール)、4・4′−ブチリデンビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、4・4′−チオビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリ
ル−β(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、1・1・3−トリス(2−メチ
ル−4ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1・3・5トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−
ジ−t−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テ
トラキス〔メチレン−3(3・5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等。
【0130】(ロ)ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン誘
導体等。 (ハ)アリルアミン系酸化防止剤 フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナ
フチルアミン、N−フェニル−N′−イソピロピル−p
−フェニレンジアミン、N・N′−ジフェニル−p−フ
ェニレンジアミン、N・N′−ジ−β−ナフチル−p−
フェニレンジアミン、N−(3′−ヒドロキシブチリデ
ン)−1−ナフチルアミン等。 (ニ)イミダゾール系酸化防止剤 2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベン
ゾイミダゾール等。
【0131】(ホ)燐(ホスファイト)系酸化防止剤 アルキル化アリルホスファイト、トリス(モノ及び/又
はジノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオ
ペンタンテトライルビス(2・6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト亜リン酸ソーダ、トリス(ノニルフェニル)ホスファ
イト、2・2−メチレンビス(4・6−ジ−t−ブチル
フェニル)オクチルホスファイト、トリス(2・4−ジ
−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホ
スファイト等。 (ヘ)チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロピ
ル)−2−チオ尿素等 (ト)その他空気酸化に有用な酸化防止剤 チオジプロピオン酸ジラウリル等。
【0132】本発明に最も好ましいヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤の代表例を以下に示す。1,3,5−ト
リメチル2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキ
ス〔メチレン−3−(3′・5′−ジ−tert−ブチ
ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタ
ン、オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート、2,2′,2′−
トリス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチルイソシアヌ
レート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−
3−ヒドロキシ−2,6−ジ−メチルベンジル〕イソシ
アヌレート、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)4,4′−ビフェニレンジ亜リン酸エステ
ル、4,4′−チオビス−(6−tert−ブチル−o
−クレゾール)、2,2′−チオビス−(6−tert
−ブチル−4−メチルフェノール)、トリス−(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニ
ル)ブタン、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル
−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−メチ
レン−ビス−(2,6−ジ−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデンビス−(3−メチル−6−
tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシ・メ
チル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,
6−ジ−tert−4−n−ブチルフェノール、2,6
−ビス(2′−ハイドロキシ−3′−tert−ブチル
−5′−メチルペンジル)−4−メチルフェノール、
4,4′−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−o
−クレゾール)、4,4′−ブチリデン−ビス(6−t
ert−ブチル−m−クレゾール)、3・9−ビス{1
・1−ジメチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕
エチル}2,4・8,10−テトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカンなどがあげられる。
【0133】これらの中でも融点が100℃以上、特に
120℃以上のものが好ましい。また、フェノール系酸
化防止剤と燐(ホスファイト)系酸化防止剤とを併用す
ることがブツの発生防止に対して相乗効果を発揮するの
で好ましい。さらにまた、燐系酸化防止剤の少なくとも
1種と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の少なくと
も1種と、ハイドロタルサイト類化合物の少なくとも1
種の合計3種以上を併用すると熱劣化が極めて少なくな
るので特に好ましい。
【0134】上記ビタミンE(トコフェロール)とトコ
フェロール類二量体は、優れた酸化防止作用の他に、本
発明の感光材料用包装材料の各種熱可塑性樹脂フィルム
を黄色に着色させてカーボンブラック等の遮光性物質と
併用すると遮光能力をカーボンブラック等の遮光性物質
単独添加の場合より10%以上向上させ、かつ、分散性
も向上させるので遮光性物質の添加量を10%以上減少
させても同等の遮光性を有する感光材料用包装材料を得
ることができる。この結果、写真性の悪化防止、物理強
度向上、外観向上、材料費減少等各種の効果が発揮され
るので、本発明の感光材料用包装材料として特に好まし
い。
【0135】特に好ましい酸化防止剤はフェノール系の
酸化防止剤であり、市販品としてはチバガイギー社のイ
ルガノックス各種と住友化学(株)のSumilize
rBHT,Sumilizer BH−76,Sumi
lizer WX−R,Sumilizer BP−1
01等である。また、2,6−ジ−t−ブチル−p−ク
レゾール(BHT)、低揮発性の高分子量フェノール型
酸化防止剤(商品名:Ireganox 1010,I
reganox 1076,TopanolCA,Io
nox 330等)、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ジステアリルチオプロピオネート、ジアルキルフォ
スフェート等の1種以上、特に2種以上を併用するのが
効果的である。
【0136】特に遊離基連鎖停止剤の代表例である融点
が100℃以上、好ましくは120℃以上の前記ヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤の少なくとも1種と、過酸
化物分解剤である前記燐系酸化防止剤の少なくとも1種
とを併用して用いることが写真性を悪化させずに樹脂や
添加剤の熱劣化防止効果を高めブツの発生を減少するこ
とができるので好ましい。本発明で最も好ましい酸化防
止剤は写真感光材料の写真性への悪影響が少なく、樹脂
溶融温度(130〜400℃)でも熱分解が少なく、経
時によるブリードアウトも少ない等多くの優れた特性を
有する点から分子量は200以上、好ましくは300以
上、特に好ましくは400以上、最も好ましくは500
以上の酸化防止剤である。
【0137】本発明の感光材料用包装材料中に含有させ
るのに最も好ましい酸化防止剤は、テトラキス[メチレ
ン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フ
ェニル)プロピオネート]メタン、n−オクタデシル−
3−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチル
フェノール)プロピオネートとトリス−(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイトである。
【0138】前記ラジカル捕獲剤としては、1・1−ジ
フェニル−2−ピクリルヒドラジル、1・3・5−トリ
フェニルフェルダジル、2・2,6・6−テトラメチル
−4−ピペリドン−1−オキシル、N−(3−N−オキ
シアニリノ−1・3−ジメチルブチリデン)−アニリン
オキシド、塩化第二鉄などのような高原子価金属塩、ジ
フェニルピクリルヒドラジン、ジフェニルピクリルヒド
ラジン、ジフェニルアミン、ハイドロキノン、t−ブチ
ルカテコール、ジチオベンゾイルジスルフィド、p・
p′−ジトリルトリスルフィド、ベンゾキノン誘導体、
ニトロ化合物、およびニトロソ化合物などを挙げること
ができる。
【0139】これらのうちでも、ハイドロキノンを用い
ることは酸化防止作用が大で感光材料の写真性に対する
悪影響が少なく、特に好ましい。また、上記のラジカル
捕獲剤は単独で用いてもよく、あるいは数種類を併用す
ることもできる。さらに各種の酸化防止剤や酸化防止相
乗効果剤やハイドロタルサイト類化合物や脂肪酸金属塩
及び老化防止剤の1種以上と併用することも好ましい。
【0140】上記酸化防止相乗効果剤は、上記酸化防止
剤やラジカル捕獲剤やハイドロタルサイト類化合物の1
種以上と併用することにより、樹脂や低分子量の添加剤
(滑剤や帯電防止剤や有機造核剤や防滴剤や相溶化剤や
遮光性物質の分散剤等)の熱劣化や熱分解を防止し、物
理強度の低下や樹脂の流動性が著しく変化したり、ブツ
が発生するのを防止する。さらに写真感光材料に悪影響
を及ぼす熱分解物質(アルデヒドやケトン等)の発生を
防止する。このような作用をする酸化防止相乗効果剤と
してはリン酸、クエン酸、リン酸化合物、クエン酸化合
物等がある。特にリン酸金属塩とクエン酸金属塩が好ま
しい。
【0141】(ハイドロタルサイト類化合物)本発明の
感光材料用包装材料の遮光性ポリプロピレン樹脂フィル
ム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層の各々
には、触媒残渣を中和したり、塩酸等のハロゲン化合物
を吸収して写真性に悪影響を及ぼす物質を無害化した
り、樹脂焼け故障等を防止したりするために、以下に代
表されるハイドロタルサイト類化合物及び/又は脂肪酸
金属塩を少なくとも0.001〜5.0重量%、好まし
くは0.005〜4.0重量%、特に好ましくは0.0
1〜3.0重量%、最も好ましくは0.02〜2.0重
量%添加することができる。
【0142】0.001重量%未満では添加効果が発揮
されず混練経費増となるだけであり、5重量%を超えて
も増量添加効果がなく、樹脂フィルム層に発泡によるピ
ンホールや破れが発生したり、ブツやブリードアウトの
発生が多くなったりコストアップとなり実用化困難であ
る。ハイドロタルサイト類化合物は、一般式が Mxy(OH)2x+3y-2z(A)z・aH2O [MはMg、Ca又はZn、RはAl又はCr又はF
e、AはCO3又はHPO4、x、y、z、aは正数]で
示される複塩である。代表例を具体的に示すと、Mg6
Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg8Al2(OH)
20CO3・5H2O、Mg5Al2(OH)14CO3・4H2
O、Mg10Al2(OH)22(CO32・4H2O、Mg
6Al2(OH)16HPO4・4H2O、Ca6Al2(O
H)16CO3・4H2O、Zn6Al2(OH)16CO3
4H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2
等がある。
【0143】または一般式が M(1-x)・Alx・(OH)2・Xx/n・mH2O [ただし式中、Mはアルカリ土類金属およびZnを示
す。Xはn価のアニオンを示す。そして、xおよびm,
nは下記式の条件を満足する。 0<x<0.5 0≦m≦2 n=1〜4の整数 で表わされる屈折率(Larsenの油浸法で測定)が
1.40〜1.60、好ましくは1.45〜1.55の
範囲であるハイドロタルサイト類化合物である。
【0144】上記式においてXで表わされるn価のアニ
オンの例としては、Cl-、Br-、I-、NO3 -、Cl
4 -、SO4 2-、CO3 2-、SiO3 2-、HPO4 2-、HB
3 2-、PO4 3-、Fe(CN)6 3-、Fe(CN)4 4-
CH3COC-、C64(OH)COO-である。ハイド
ロタルサイト類化合物の好ましい具体例を以下に示す。 Mg0.7Al0.3(OH)2(CO30.15・0.54H2
O Mg0.67Al0.33(OH)2(CO30.165・0.5H2
O Mg0.67Al0.33(OH)2(CO30.165・0.2H2
O Mg0.6Al0.4(OH)2(CO30.2・0.42H2O Mg0.75Al0.25(OH)2(CO30.125・0.63
2O Mg0.83Al0.17(OH)2(CO30.085・0.4H2
O等
【0145】これらのハイドロタルサイト類化合物は、
天然物であっても、合成品であってもよい。不純物が少
なく品質が安定し写真性に悪影響を与えることがない合
成品が特に好ましい。これらのハイドロタルサイト類化
合物は、マグネシウム、アルミニウム等を主成分として
おり、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼしたり、成
形機に用いられている金属の発錆の原因と考えられる塩
素イオン等のハロゲン化イオンを吸着したり反応して無
害化する能力に優れている。さらに熱可塑性樹脂中のモ
ノマーや各種添加剤中の揮発性物質等写真性に悪影響を
及ぼす物質を吸着固定するものと推定される。ハイドロ
タルサイト類化合物の具体的な合成方法としては、特公
昭46−2280号公報及び特公昭50−30039号
公報等に開示されている公知の方法も使用できる。
【0146】本発明では特に上記のハイドロタルサイト
類化合物が好ましく、その結晶構造、結晶粒子径に制限
されることなく使用可能である。ハイドロタルサイト類
化合物の天然品としては、ハイドロタルク石、スチヒタ
イト、パイロオーライト等がある。これらのハイドロタ
ルサイト類化合物は単独で使用しても、2種以上混合し
て使用してもよい。前述の各種酸化防止剤や各種脂肪酸
金属塩と併用することが相乗効果が発揮されるので特に
好ましい。
【0147】フィルム加工適性、物理強度、外観等を特
に向上させるためには平均2次粒子径が20μm以下、
好ましくは10μm以下、特に好ましくは5μm以下、
BET比表面積が50m2/g以下、好ましくは40m2
/g以下、特に30m2/g以下が好ましい。本発明に
おいてハイドロタルサイト類化合物は表面被覆物質で処
理して利用するのが好ましい。表面被覆する事により、
樹脂に対する分散性ないし親和性が一層向上し、フィル
ム加工適性、物理強度、外観等も向上する。
【0148】このような表面被覆物質の例としては、前
述の遮光性物質の表面被覆物質(1)〜(20)等を用
いることが出来るが、特に好ましいのは、例えば、ラウ
リル酸ソーダ、ラウリル酸カリウム、オレイン酸ソー
ダ、オレイン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸ソーダ、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カリウム、パルミチン酸ソー
ダ、パルミチン酸カリウム、カプリン酸ソーダ、カプリ
ン酸カリウム、ミリスチン酸ソーダ、ミリスチン酸カリ
ウム、リノール酸ソーダ、リノール酸カリウムなどのよ
うな高級脂肪酸の金属塩類;ラウリル酸、パルミチン
酸、オレイン酸、ステアリン酸、カプリン酸、ミリスチ
ン酸、リノール酸などの如き高級脂肪酸類;ドデシルベ
ンゼンスルホン酸カルシウム、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム等の有機スルホン酸金属塩類:イソプロ
ピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルト
リス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テ
トライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタ
ネート、ビニルトリエトキシシラン、ガンマメタクリル
オキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマグリシドオ
キシプロピルトリメトキシシランなどのようなカップリ
ング剤類、高級脂肪酸アミド類、高級脂肪酸エステル
類、シリコーン類、ワックス類の各種滑剤などを例示す
ることができる。
【0149】これら表面被覆物質による表面被覆は、た
とえば、温水にハイドロタルサイト類化合物を懸濁した
状態のところに、攪拌下に、高級脂肪酸のアルカリ金属
塩の水溶液を加える事により、或いは、ハイドロタルサ
イト類化合物粉末をヘンシェルミキサー等の混合機によ
り攪拌下、高級脂肪酸の融液とか、カップリング剤の希
釈液を滴下することにより行うことができる。これら表
面被覆物質の量は適宜に選択変更できるが、ハイドロタ
ルサイト類化合物に対して、約0.01〜50重量%、
好ましくは0.05〜35重量%、特に好ましくは0.
1〜20重量%、最も好ましくは0.5〜10重量%程
度が適当である。
【0150】さらに本発明の主旨を損なわない限りは少
量の他の金属酸化物等の不純物を含んでもよい。さらに
ハイドロタルサイト類化合物の分散をより良好にするた
めに例えば高級脂肪酸や脂肪酸金属塩や脂肪酸アミド系
滑剤やシリコーンオイルやソルビタンモノステアレート
のようなソルビタン脂肪酸エステルやグリセリンモノス
テアレートなどのようなグリセリン脂肪酸エステルなど
の1種以上を分散剤として遮光性ポリプロピレン樹脂フ
ィルム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層の
各々を製造するための原料樹脂組成物に合計量0.01
〜10重量%、好ましくは0.05〜8重量%、特に好
ましくは0.08〜5重量%、最も好ましくは0.1〜
3重量%添加してもよい。
【0151】ハイドロタルサイト類化合物と併用するこ
とにより、写真性の悪化防止、加工安定性、成形機の防
蝕効果が向上し、フィルム成形品の着色や、樹脂劣化を
防止し、物理強度低下を防止し、樹脂焼けによるブツの
発生やピンホールの発生及び着色故障の発生を防止する
作用等を相乗的に向上する。フェノール系酸化防止剤や
燐(ホスファイト)系酸化防止剤及び脂肪酸金属塩から
成る群より選択された1種以上の安定剤と併用すること
が写真感光材料の写真性悪化がほとんどなく、酸化防止
効果が大きくなるので特に好ましい。
【0152】この場合、写真感光材料の写真性能に悪影
響を及ぼさないようにするためには、以下のようにする
ことが好ましい。 (1)フェノール系酸化防止剤を0.0005〜0.5
重量%、好ましくは0.001〜0.4重量%、特に好
ましくは0.002〜0.3重量%添加する。 (2)燐系酸化防止剤を0.0005〜0.5重量%、
好ましくは0.001〜0.4重量%、特に好ましくは
0.002〜0.1重量%添加する。 (3)ハイドロタルサイト類化合物及び/又は脂肪酸金
属塩(金属石けん)を0.001〜5重量%、好ましく
は0.005〜4重量%、特に好ましくは0.01〜3
重量%添加する。 且つ(1)+(2)+(3)の合計含有量が0.001
5〜6重量%、好ましくは0.002〜5重量%、特に
好ましくは0.003〜4重量%、最も好ましくは0.
005〜3重量%で感光材料用包装材料中に含まれるよ
うにする。いずれにしても樹脂劣化を防止できる最少量
添加することが写真性能を悪化させず、物理強度や耐熱
性を劣化させず、ブリードアウトを抑制し、外観を向上
し、コストアップを抑制する点からも好ましい。
【0153】ハイドロタルサイト類化合物と併用するこ
とが好ましく、且つハイドロタルサイト類化合物と同様
の優れた効果を発揮するだけでなく、さらに滑剤及び遮
光性物質の分散剤としての効果も発揮する脂肪酸金属塩
(金属石けんとも言う)について説明する。脂肪酸金属
塩の代表例としては、ラウリン酸、ステアリン酸、コハ
ク酸、ステアリル乳酸、乳酸、フタル酸、安息香酸、ヒ
ドロキシステアリン酸、リシノール酸、ナフテン酸、オ
レイン酸、パルミチン酸、エルカ酸等の高級脂肪酸とL
i、Na、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、A
l、Sn、Pb、Cd、等の金属との化合物が挙げら
れ、好ましいものは、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステア
リン酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛、
オレイン酸マグネシウム等である。市販されている代表
的な脂肪酸金属塩の名称と分子式と状態と融点を以下の
表3に示す。
【0154】
【表3】
【0155】(造核剤)本発明の感光材料用包装材料の
遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層と遮光性エチレン
共重合体樹脂フィルム層には、無機造核剤及び有機造核
剤の1種又は2種以上を添加することができる。無機造
核剤及び有機造核剤の1種又は2種以上を添加すること
により、剛性やアイゾット衝撃強度や耐摩耗性等を改善
することができる。また、結晶性樹脂のポリオレフィン
樹脂、特に、ホモポリエチレン樹脂、エチレン−αオレ
フィン共重合体樹脂、プロピレン−αオレフィン共重合
体樹脂に無機造核剤及び有機造核剤の1種以上を添加し
た場合は、上記特性以外にフィルム成形速度をアップす
ることができる。
【0156】本発明の感光材料用包装材料における遮光
性ポリプロピレン樹脂フィルム層又は遮光性エチレン共
重合体樹脂フィルム層への無機造核剤及び有機造核剤の
1種又は2種以上の合計含有量は、0.001〜10重
量%が好ましく、0.005〜8重量%がより好まし
く、0.01〜5重量%が最も好ましい。合計含有量が
0.001重量%未満であると、添加効果がなく、混練
経費増となるだけである。また、合計含有量が10重量
%を超えると、増量効果がなく、コストアップになるだ
けである。さらに、有機造核剤の場合は、成形時の発煙
が多くなり、経時によりフィルム成形品の表面にブリー
ドアウトして外観を悪化させるだけでなく、ブツや白粉
となって感光材料の感光層に付着して現像阻害を起こす
問題を発生するようになる。
【0157】本発明に使用できる有機造核剤としては、
カルボン酸、ジカルボン酸、これらの塩及び無水物、芳
香族スルホン酸の塩及びエステル、芳香族ホスフィン
酸、芳香族ホスホン酸、芳香族カルボン酸、その他のア
ルミニウム塩、芳香族リン酸金属塩、炭素数8〜30の
アルキルアルコール、多価アルコールとアルデヒドの縮
合物、並びにアルキルアミンなどであり、例えばp−t
−ブチル安息香酸アルミニウム、1,2,3,4−ジベ
ンジリデンソルビトール、次式で表されるジ置換ベンジ
リデンソルビトール化合物
【0158】
【化1】
【0159】(式中、R1及びR2は炭素数1〜8のアル
キル、アルコキシ又はハロゲンであり、m及びnはいず
れも0〜3であって且つm+n≧1である。)、ステア
リル乳酸のカルシウム、マグネシウム等の金属塩、N−
(2−ヒドロキシエチル)−ステアリルアミン等の次式
で表される化合物
【0160】
【化2】
【0161】(式中、R3は炭素数が8〜30のアルキ
ル基であり、k及びlはいずれも0〜10であってk+
l≧1である。)、1,2−ヒドロキシステアリン酸の
リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム
塩、マグネシウム塩等の金属塩、ステアリルアルコー
ル、ラウリルアルコール等のアルキルアルコール、安息
香酸ソーダ、安息香酸、セバチン酸などがある。
【0162】有機造核剤の中で特に好ましいソルビトー
ル化合物の代表例を以下に示す。 di−(o−methylbenzylidene)s
orbitol o−methylbenzylidene−p−met
hylbenzylidenesorbitol di−(m−methylbenzylidene)s
orbitol m−methylbenzylidene−o−met
hylbenzylidenesorbitol
【0163】di−(p−methylbenzyli
dene)sorbitol m−methylbenzylidene−p−met
hylbenzylidenesorbitol 1・3−heptanylidenesorbitol 1・3,2・4−diheptanylideneso
rbitol 1・3,2・4−di(3−nonyl−3−pent
enylidene)sorbitol
【0164】1・3−cyclohexanecarb
ylidenesorbitol 1・3,2・4−dicyclohexanecarb
ylidenesorbitol 1・3,2・4−di(p−methylcycloh
exanecarbylidene)sorbitol 及びこれらの芳香族炭化水素群(Aromatic h
ybrocarbongroups)又は誘導体(de
rivatives)
【0165】1・3−benzylidenesorb
itol 1・3,2・4−dibenzylidene−o−s
orbitol 1・3,2・4−di(m−methylbenzyl
idene)sorbitol 1・3,2・4−di(p−methylbenzyl
idene)sorbitol 1・3,2・4−di(p−hexylbenzyli
dene)sorbitol
【0166】1・3,2・4−di(l−naphth
alenecarbylidene)sorbitol 1・3,2・4−di(phenylacetylid
ene)sorbitol 1・3・2・4−di(methylbenzylid
ene)sorbitol 1・3・2・4−di(ethylbenzylide
ne)sorbitol 1・3・2・4−di(propylbenzylid
ene)sorbitol
【0167】1・3・2・4−di(methoxyb
enzylidene)sorbitol 1・3・2・4−di(ethoxybenzylid
ene)sorbitol 1・3・2・4−di(p−methylbenzyl
idene)sorbitol 1・3・2・4−di(p−chlorbenzyli
dene)sorbitol
【0168】1・3・2・4−di(p−methox
ybenzylidene)sorbitol 1・3・2・4−di(alkilbenzylide
ne)sorbitol 1・3・2・4−bis(methylbenzyli
dene)sorbitol aluminumbenzoate、等。 これらのジベンジリデンソルビトール化合物の中で本発
明に最も好ましい有機造核剤は1,3−2,4−ジ(4
−メチルベンジリデン)ソルビトールで次式で表され
る。市販品としては新日本理化(株)のゲルオールMD
(商品名)等である。
【0169】
【化3】
【0170】上記の有機造核剤中でも本発明に特に好ま
しい上記ジベンジリデンソルビトール化合物をポリオレ
フィン樹脂、例えばホモポリプロピレン樹脂、プロピレ
ン・αオレフィン共重合体樹脂のポリプロピレン系樹
脂、低密度ホモポリエチレン樹脂、高密度ホモポリエチ
レン樹脂、直鎖状ポリエチレン(エチレン・αオレフィ
ン共重合体)樹脂およびエチレン・プロピレン共重合体
樹脂のポリオレフィン系樹脂に添加する。
【0171】特に結晶化度が高い結晶性ポリオレフィン
系樹脂が好ましく、有機造核剤の添加効果が効果的に発
揮されるので結晶化度は50%以上、好ましくは70%
以上、特に好ましくは80%以上、最も好ましくは90
%以上のポリオレフィン系樹脂である。これらのポリオ
レフィン系樹脂の分子量分布(重量平均分子量/数平均
分子量)は物理強度確保と成形性確保のバランスの点で
1.5〜20、好ましくは2〜15、特に好ましくは
2.5〜12であり、最も好ましくは3〜10である。
【0172】有機造核剤の添加効果は、分子量分布が小
さい程発揮される。ここで分子量分布はGPC法により
測定された重量平均分子量/数平均分子量より求める。
分子量分布が1.5未満では物理強度は非常に優れ、フ
ィルム加工品では寸法精度が優れるがフィルム成形性が
悪化すると共に重合が困難で高価になる。分子量分布が
20を超えるとこの逆になりいずれも実用化困難であ
る。重合触媒としては特にシングルサイト触媒(代表例
はメタロセン触媒)を用いたポリオレフィン樹脂が物理
強度が優れており、ブロッキングしにくく、写真感光材
料の写真性に悪影響を与えない点多くの優れた特性を有
するので特に好ましい。
【0173】本発明における遮光性ポリプロピレン樹脂
フィルム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層
の各々に、上記のジ−置換ベンジリデンソルビトール化
合物を含ませることにより、物理強度、剛性、耐ブリー
ドアウト性、無臭性、写真性、高ヤング率、耐摩耗性等
の優れた感光材料用包装材料を提供することが出来る。
本発明の好ましい有機造核剤組成物が上記の優れた効果
を奏する理由は必ずしも明らかでないが、従来のジベン
ジリデンソルビトール化合物の製造原料であるベンズア
ルデヒド及び上記のジベンジリデンソルビトール誘導体
の製造原料であるp置換ベンズアルデヒド等のベンズア
ルデヒド誘導体には臭気があって、共に精製後も不可避
的にジベンジリデンソルビトール化合物(誘導体)に微
量残留して本発明の感光材料用包装材料の異臭の原因と
なること、及びジベンジリデンソルビトール化合物が射
出成形時の加熱により若干分解を起こして異臭の原因と
なることが考えられる。
【0174】各種の有機造核剤は、単独で用いても各種
の無機造核剤との併用、有機造核剤の2種以上を併用す
ることもできる。また、有機及び/又は無機造核剤の表
面を各種の脂肪酸、脂肪酸化合物やシリコーン等の滑
剤、カップリング剤、可塑剤、界面活性剤等の分散剤や
湿潤剤等で被覆することができる。特に好ましいのは高
級脂肪酸と高級脂肪酸化合物(好ましいのは高級脂肪酸
金属塩)と可塑剤の1種以上で表面被覆したジベンジリ
デンソルビトール化合物である。
【0175】無機造核剤としては例えば、タルク、クレ
ー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト等の粘土
類、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭化水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム、水酸化バリウム、等の無機塩、酸化ナト
リウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミ
ナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属塩化物等が
挙げられる。
【0176】
【実施例】
(実施例1)図1の断面構造から成る感光材料用包装材
料である。 A.(図1の1a相当)プロピレン−エチレンブロック
共重合体樹脂(エチレン含有量7重量%、メルトフロー
レートは1.9g/10分)100重量部に対して、平
均粒子径が20mμ(nm)、pHが7.7、全硫黄含
有量が0.2%、DBP吸油量が76ml/100g、
着色力が126%、BET比表面積が125m2/g,
揮発分が0.8%のエチレンボトム油(ナフサ原料)を
原料とするオイルファーネスカーボンブラック3.5重
量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤のテトラキス
[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−フェニル)プロピオネート]メタン(分子量11
78、融点120℃)0.05重量部、燐系酸化防止剤
のトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファ
イト(分子量647、融点183℃)0.05重量部、
ハロゲン中和剤としてのハイドロタルサイト類化合物
(協和化学製DHT−4A)0.05重量部、オイルフ
ァーネスカーボンブラックの分散剤兼滑剤兼表面被覆剤
としてのステアリン酸カルシウム0.1重量部、オイル
ファーネスカーボンブラックの分散剤としての分子量2
000のポリプロピレンワックス0.2重量部、造核剤
としての芳香族リン酸金属塩系のビス(4−t−ブチル
フェニル)リン酸ナトリウム0.1重量部、及び1,3
−2,4−ジ(4−メチルベンジリデン)ソルビトール
0.1重量部、ブロッキング防止剤及び写真性改良剤、
脱臭剤等としての合成のカルシウム置換A型ゼオライト
0.05重量部から成る厚さ30μmの2軸延伸遮光性
ポリプロピレン樹脂フィルム層1a(縦方向の延伸倍率
4倍、横方向の延伸倍率6倍に逐次延伸し、接着剤層側
をコロナ放電処理)と、 B.(図1の2a相当)二塩化ジルコノセンとメチルア
ルミノキサンを組み合わせた触媒を用いて重合したエチ
レン−ヘキセン−1共重合体樹脂(ヘキセン−1含有量
は5重量%、メルトフローレートは2.0g/10分、
密度は0.920g/cm3、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー(GPC)測定法による分子量分布で
ある重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)は
2.8)100重量部に対して、高圧法ホモポリエチレ
ン樹脂{メルトフローレートは2.4g/10分、密度
は0.923g/cm3、ビカット軟化点は93℃、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定
法による分子量分布(Mw/Mn)は6.2}10重量
部、前記オイルファーネスカーボンブラック6重量部、
前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.05重量
部、前記燐系酸化防止剤0.05重量部、前記ハイドロ
タルサイト類化合物0.1重量部、滑剤としてのステア
リン酸カルシウム0.1重量部、エルカ酸アミド0.0
5重量部、前記オイルファーネスカーボンブラックの分
散剤兼滑剤兼表面被覆剤としてのステアリン酸亜鉛0.
1重量部、オイルファーネスカーボンブラックの分散剤
としての分子量5000のポリエチレンワックス0.2
重量部、ブロッキング防止剤としての合成のカルシウム
置換A型ゼオライト0.1重量部、合成シリカ0.1重
量部、花王製帯電防止剤マスターバッチ“エレクトマス
タ−LL−1D”を2重量部からなる厚さ50μmのイ
ンフレーションフィルム成形の無延伸の遮光性エチレン
共重合体樹脂フィルム層2aを、 C.(図1の4相当)ドライラミネート接着剤4(武田
製薬製)を介して剥離強度650g/15mm幅で積層
した感光材料用包装材料である。
【0177】この感光材料用包装材料は、感光材料用包
装材料に必要な諸特性(特に、物理強度、ブロッキング
防止性、ヒートシール適性、消臭性、製袋適性、防曇
性、帯電防止性、破袋強度、カーボンブラック分散性、
易開封性、フィルム成形性、防湿性等に優れる)とリサ
イクル適性との相反する特性を同時に満足できる感光材
料用包装材料であった。この感光材料用包装材料を用い
た図13〜図19の各種感光材料包装体は各包装体に必
須の諸特性を有する優れたものであり、且つ非常に安価
なものであった。
【0178】(比較例1)実施例1の遮光性ポリプロピ
レン樹脂フィルム層1aと同一樹脂組成物から成る厚さ
80μmの無延伸の遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム
層1aのみから成る感光材料用包装材料であるが、ヒー
トシール適性、易開封性、物理強度、帯電防止性、製袋
適性が悪く改良を必要とするもので感光材料用包装材料
及びこれを用いた感光材料包装体としては実用化困難で
あった。 (比較例2)実施例1の遮光性エチレン共重合体樹脂フ
ィルム層2aと同一樹脂組成物から成る厚さ80μmの
無延伸の遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層2aの
みから成る感光材料用包装材料であるが、ヤング率が小
さく、易開封性、耐熱性、製袋適性、フィルム成形性、
防湿性、外観が悪く(メルトフラクチュアーが発生)、
感光材料用包装材料及びこれを用いた感光材料包装体と
しては改良を必要とするものであった。
【0179】(実施例2)図1の断面構造から成る感光
材料用包装材料である。 A.(図1の1a相当)実施例1と同一の樹脂組成物厚
さ30μmの2軸延伸遮光性ポリプロピレン樹脂フィル
ム層1aと、 B.(図1の2a相当)メルトフローレートが2.1g
/10分、密度が0.915g/cm3、結晶化度が4
6%、分子量分布(Mw/Mn)が2.6(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー法による)、ビカット軟
化点が105℃のエチレン−オクテン−1共重合体樹脂
(オクテン−1含有量は7重量%)100重量部、実施
例1と同一のホモポリエチレン樹脂10重量部、エチレ
ン−プロピレンエラストマー10重量部、平均粒子径が
42mμ(nm)、pHが7.0、DBP吸油量が11
5ml/100g、よう素吸着量が105mg/g、揮
発分が0.2%、全硫黄含有量が0.02%のアセチレ
ンブラック20重量部、実施例1と同一のヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤0.05重量部、燐系酸化防止剤
0.05重量部、ハイドロタルサイト類化合物0.1重
量部、滑剤としてのステアリン酸カルシウム0.1重量
%、エルカ酸アミド0.05重量%、ステアリン酸亜鉛
0.1重量部、ブロッキング防止剤としての合成のカル
シウム置換A型ゼオライト0.1重量%から成る厚さ5
0μmのインフレーションフィルム成形の無延伸の遮光
性エチレン共重合体樹脂フィルム層を、 C.(図1の4相当)ドライラミネート接着剤4(武田
製薬製)を介して剥離強度500g/15mm幅で積層
した感光材料用包装材料である。
【0180】この感光材料用包装材料は、写真性、リサ
イクル性、物理強度、ヒートシール適性、消臭性、荷崩
れ防止性、ブロッキング防止性、防曇性、易開封性、カ
ーボンブラック分散性、製袋適性、フィルム成形性、帯
電防止性、防湿性、耐熱性、滑性(内側)、製品挿入性
が優れており感光材料用包装材料として最適なものであ
った。特に、写真性、消臭性、防曇性、帯電防止性、ヒ
ートシール適性、フィルム成形性、カーボンブラックの
分散性、製袋適性、経時ヒートシール強度と経時密封性
は実施例1より優れており、密封遮光性と帯電防止性を
必須とする図13〜図16及び図19に代表例を例示し
た密封遮光袋用の包装材料として使用した感光材料包装
体及び図17や図18の易開封性ロール状感光材料包装
体として最適である。
【0181】また、この感光材料用包装材料は、カーボ
ンブラックの均一分散性、完全密封・遮光性、帯電防止
性、経時ヒートシール強度と密封性、フィルム成形性が
実施例1よりさらに優れる感光材料用包装材料とこれを
用いた図13〜図19に代表例を例示した密封・遮光袋
等を用いた感光材料包装体や易開封性ロール状感光材料
包装体を提供できる。
【0182】(実施例3)実施例1の厚さ30μmの2
軸延伸遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層1a中の遮
光性物質をファーネスカーボンブラック3.5重量部の
代りに表面被覆したルチル型酸化チタン(TiO2)を
15重量部用いた他は接着剤層4、厚さ50μmの無延
伸の遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層2a、共に
実施例1と同一のものを用いた感光材料用包装材料及び
それを用いた(白色の二軸延伸遮光性ポリプロピレン樹
脂フィルム層1aを最外側とした)感光材料包装体(遮
光袋に密封遮光した包装体)である。
【0183】この感光材料用包装材料は、実施例1のも
のと同等以上の効果を有し、実施例1のものよりさらに
外観、印刷適性、セーフライト下での加工包装工程での
表裏判別性、ヤング率、太陽光下での吸熱防止性(太陽
光下での包装体内の温度上昇防止性)、耐摩耗性、耐熱
性、防湿性、製袋適性がより一層優れていた。比較例3
〜9は表6に示す樹脂組成物から成る遮光性ポリプロピ
レン樹脂フィルム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フ
ィルム層から構成された実施例1と同じ図1に示す断面
図から成る感光材料用包装材料である。以上の実施例1
〜3及び比較例1〜9の樹脂組成及び各種特性を比較し
た結果を表4〜表7に示す。
【0184】
【表4】
【0185】
【表5】
【0186】
【表6】
【0187】
【表7】
【0188】表5及び表7の評価は下記による。 ◎;非常に優れている。 ○;優れている。 ●;実用限度内 △;問題あり、改良必要 ×;実用不可
【0189】評価方法は下記による。 A 写真性;包装材料の遮光性エチレン共重合体樹脂フ
ィルム層とカラー印画紙の乳剤面をコンタクトさせ50
℃の条件下で3日間経過させた後、カラー印画紙を通常
の方法で現像し富士濃度計で増減感を測定し評価。 B 物理強度;破袋強度、ゲルボテスト強度、ヤング率
等を総合評価。 C ブロッキング防止性;遮光性エチレン共重合体樹脂
フィルム層同士を重ね合せ1kgの荷重を7日間かけた
後のブロッキング状態より評価。
【0190】D ヒートシール適性;ホットタック性、
夾雑物シール性、ヒートシール強度(経時後も含む)等
を総合評価。 E 製袋適性;包装材料のカール状態、ヒートシール適
性、ピンホールの発生しにくさ等を総合評価。 F 帯電防止性;シート状カラー印画紙を表4、表6の
各包装材料を用いて製袋した図15の三方ヒートシール
平袋に20℃20%RH条件下で出し入れした時に発生
する静電気より評価。
【0191】G 易開封性;シート状カラー印画紙を表
4、表6の各包装材料を用いて製袋した図16の四方ヒ
ートシール平袋に密封包装した包装体のVノッチ(24
−1、24−2)からの開封しやすさから評価。 H 2a(層)のフィルム成形性;ブロッキングやメル
トフラクチュアやバブルのゆれ発生状態より評価。 I 防湿性;JIS 20208(温度40℃、相対湿
度90%)の透湿度から評価。
【0192】
【発明の効果】請求項1〜3の感光材料用包装材料は、
遮光性物質を分散して含有する遮光性ポリプロピレン樹
脂フィルム層及び遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム
層とを具備し、前記遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム
層は、ポリプロピレン樹脂100重量部に対して、前記
遮光性物質0.1〜30重量部と、滑剤0.01〜10
重量部とを含有し、前記遮光性エチレン共重合体樹脂フ
ィルム層は、エチレン共重合体樹脂100重量部に対し
て、前記遮光性物質0.1〜40重量部と、滑剤及びブ
ロッキング防止剤のうちの1種以上0.01〜10重量
部とを含有するので、以下の基本的な効果を奏する。
【0193】(1)前記2層のポリオレフィン樹脂フィ
ルム層のみを必須として構成されているにもかかわら
ず、感光材料用包装材料として必要な各種特性が優れて
いる。即ち、ヤング率と物理強度と破袋強度が共に大き
く、外観が優れ、積層適性、完全遮光性、耐熱性、荷崩
れ防止性、耐摩耗性、ヒートシール適性、製袋適性、帯
電防止性、感光材料挿入適性、防湿性、フィルム成形性
等に優れている。従って、長期間(6カ月以上)写真感
光材料を密封遮光した感光材料包装体として保管しても
写真性に対して悪影響(被り、増減感等の感度異常、発
色異常、階調異常等)を及ぼさないから、写真感光材料
を包含する感光材料のための包装材料として優れてい
る。
【0194】(2)感光材料用包装材料として必要な各
種特性を有しながら且つリサイクル適性を有し再資源化
して再生使用することができ完全リサイクルが可能であ
るから資源を有効に利用することができる。 (3)感光材料用包装材料として必要な各種特性を有し
ながら且つ焼却適性を有するから焼却により簡単に廃棄
処分することができる。
【0195】請求項2の感光材料用包装材料は、前記遮
光性ポリプロピレン樹脂フィルム層と前記遮光性エチレ
ン共重合体樹脂フィルム層とは接着剤層を介して積層し
て成り、前記遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層は延
伸フィルムであるので、剥離強度が350g/15mm
幅以上(好ましくは500g/15mm幅以上)になる
ような接着剤層を介して積層して成る感光材料用包装材
料とした場合には、開封ノッチをつけることにより易開
封性が良好で且つ破袋強度や密封遮光性が非常に優れた
感光材料包装体を得ることができる。また、剥離強度が
350g/15mm幅未満になるような接着剤層を介し
て積層した感光材料用包装材料とした場合には、破袋強
度が非常に大きく手では開封できないと共に、感光材料
を完全密封遮光可能に包装した包装体を得ることができ
る。
【0196】請求項3の感光材料用包装材料は、前記遮
光性ポリプロピレン樹脂フィルム層よりも内側(包装す
る感光材料により近い側)に前記遮光性エチレン共重合
体樹脂フィルム層を配置して積層して成るので、前記基
本的な効果が顕著である。
【0197】請求項4の感光材料包装体は、前記請求項
1〜3のいずれかに記載の感光材料用包装材料で感光材
料を密封・遮光包装して成るので、写真感光材料を包含
する感光材料を長期間悪影響なしに保管することができ
る。特に、写真感光材料を密封・遮光包装した場合で
も、長期間(6カ月以上)写真感光材料の写真性に対し
て悪影響(被り、増減感等の感度異常、発色異常、階調
異常等)なしに包装することができる。
【0198】請求項4の感光材料包装体は、内表面(包
装した感光材料に近い側の表面)の色と外表面(前記内
表面と反対側の表面)の色とが異なるので、暗い部屋の
中でも内表面と外表面とを簡単かつ明確に区別すること
ができる。従って、包装作業を効率良く行うことができ
る。
【0199】その他の好ましい実施態様の感光材料用包
装材料は、前記ブロッキング防止剤がゼオライトである
と、ブロッキング防止剤としてのブロッキング防止作用
の他に調湿作用、脱臭作用、滅菌作用を同時に発揮し、
ゼオライトを含有する遮光性エチレン共重合体樹脂フィ
ルム層が密封袋内側(感光材料側)になるように感光材
料を密封包装して密封袋にすると、写真性に悪影響を及
ぼす物質を吸着無害化し、感光材料の悪臭を脱臭し、湿
度をコントロールし、写真性をより一層長期間良好に維
持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図2】図2は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図3】図3は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図4】図4は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図5】図5は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図6】図6は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図7】図7は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図8】図8は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図9】図9は、本発明の感光材料用包装材料の代表的
な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図10】図10は、本発明の感光材料用包装材料の代
表的な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図11】図11は、本発明の感光材料用包装材料の代
表的な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図12】図12は、本発明の感光材料用包装材料の代
表的な層構成を示す部分断面の模式図である。
【図13】図13は、本発明の感光材料包装体の代表的
な例である完全密封性と完全遮光性を感光材料の有効期
間中(長いものでは1年以上の長期間)完全に確保でき
るようにした密封・遮光袋の代表例の斜視図である。
【図14】図14は、本発明の感光材料包装体の代表的
な例である完全密封性と完全遮光性を感光材料の有効期
間中(長いものでは1年以上の長期間)完全に確保でき
るようにした密封・遮光袋の代表例の斜視図である。
【図15】図15は、本発明の感光材料包装体の代表的
な例である完全密封性と完全遮光性を感光材料の有効期
間中(長いものでは1年以上の長期間)完全に確保でき
るようにした密封・遮光袋の代表例の平面図である。
【図16】図16は、本発明の感光材料包装体の代表的
な例である完全密封性と完全遮光性を感光材料の有効期
間中(長いものでは1年以上の長期間)完全に確保でき
るようにした密封・遮光袋の代表例の平面図である。
【図17】図17は、本発明の感光材料包装体である帯
状感光材料の易開封性包装体の代表例の斜視図である。
【図18】図18は、本発明の感光材料包装体である帯
状感光材料の易開封性包装体の代表例の斜視図である。
【図19】図19は、本発明の感光材料包装体であるレ
ンズ付フィルムユニット包装体の代表例の斜視図であ
る。
【符号の説明】
a…遮光性を有する層 1、1a…ポリプロピレン樹脂フィルム層 2、2a…エチレン共重合体樹脂フィルム層 3、3a…1、1a、2、2a以外のポリオレフィン樹
脂フィルム層 4、4a…接着剤層 5、5a…1、1a、2、2a、3、3aのPO樹脂フ
ィルム層以外のフレキシブルシート層 Ia…多層共押出しポリプロピレン樹脂フィルム層 IIa…2層共押出しフィルム層 IIIa…3層共押出しフィルム層 6…ガゼット袋 7…トップヒートシール部 8…ボトムヒートシール部 9…マチ部 10…センターヒートシール部 11…ノコギリ歯状部 16…Vノッチ 17…三方ヒートシール平袋 22…四方ヒートシール平袋 24−1、24−2…Vノッチ 26…帯状感光材料 27…外周用包装材料 37…ロール状感光材料 39…遮光リーダー 40…側面用包装材料 50…袋から成る感光材料包装体 58…レンズ付きフィルムユニット本体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遮光性物質を分散して含有する遮光性ポリ
    プロピレン樹脂フィルム層及び遮光性エチレン共重合体
    樹脂フィルム層とを具備し、 前記遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層は、ポリプロ
    ピレン樹脂100重量部に対して、前記遮光性物質0.
    1〜30重量部と、滑剤0.01〜10重量部とを含有
    し、 前記遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層は、エチレ
    ン共重合体樹脂100重量部に対して、前記遮光性物質
    0.1〜40重量部と、滑剤及びブロッキング防止剤の
    うちの1種以上0.01〜10重量部とを含有すること
    を特徴とする感光材料用包装材料。
  2. 【請求項2】前記遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層
    と前記遮光性エチレン共重合体樹脂フィルム層とは接着
    剤層を介して積層して成り、前記遮光性ポリプロピレン
    樹脂フィルム層は延伸フィルムであることを特徴とする
    請求項1に記載の感光材料用包装材料。
  3. 【請求項3】前記遮光性ポリプロピレン樹脂フィルム層
    よりも内側(包装する感光材料により近い側)に前記遮
    光性エチレン共重合体樹脂フィルム層を配置して積層し
    て成ることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載
    の感光材料用包装材料。
  4. 【請求項4】前記請求項1〜3のいずれかに記載の感光
    材料用包装材料で感光材料を密封・遮光包装して成る感
    光材料包装体であり、該包装材料の内表面(包装した感
    光材料に近い側の表面)の色と外表面(前記内表面と反
    対側の表面)の色とが異なることを特徴とする感光材料
    包装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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