JPH10135488A - 半導体加工部品の製造方法 - Google Patents

半導体加工部品の製造方法

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JPH10135488A
JPH10135488A JP8286628A JP28662896A JPH10135488A JP H10135488 A JPH10135488 A JP H10135488A JP 8286628 A JP8286628 A JP 8286628A JP 28662896 A JP28662896 A JP 28662896A JP H10135488 A JPH10135488 A JP H10135488A
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layer
semiconductor substrate
semiconductor
etching
etched
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JP8286628A
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Tomoyasu Hasegawa
友保 長谷川
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乾燥工程において、また振動衝撃により、可動
電極が半導体基板に接着せず、製造工程の簡単な半導体
加工部品の製造方法を提供する。 【解決手段】半導体基板1の上に犠牲層を形成し、この
犠牲層と半導体基板1の上に半導体層を形成する。この
犠牲層は、中層が上層および下層に比べてエッチングさ
れ易い層となっている。半導体層を加工して可動電極6
などを形成する。ついで犠牲層をエッチングして、エッ
チングされ易い中層を消失させ、エッチングされにく上
層および下層のエッチング残渣で、互いに向き合う非接
触の突起2a”、2c”を可動電極6と半導体基板1に
形成する。そして、洗浄乾燥して半導体加工部品を製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速度センサ、角
速度センサなどの半導体加工部品の製造方法に関し、よ
り詳細には、半導体加工部品の互いに向き合う可動電極
と半導体基板とに非接触の突起を形成し、可動電極と半
導体基板との接着を防止した半導体加工部品の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可動電極を有する半導体加工部品
の製造方法においては、この可動電極がその下に形成さ
れた犠牲層をエッチング除去することにより半導体基板
から浮かされて振動可能に形成される。この犠牲層のエ
ッチングは、通常ウエット工程により行われるので、洗
浄乾燥が不可欠となる。この半導体加工部品は、その可
動電極と半導体基板とは、その間隙が数μm以下と接近
しているので、従来のスピンドライなどの乾燥方法を用
いると、前記間隙に侵入した洗浄水の表面張力のため
に、可動電極が半導体基板に引き寄せられて、可動電極
が半導体基板に接着してしまうということがある。
【0003】このように可動電極と半導体基板とが接着
するのを防止するため、その改善手段として凍結乾燥方
法が用いられている。この凍結乾燥方法は、半導体加工
部品を洗浄した後、2−メチル−2−プノパノール等の
溶液に浸漬して、この溶液と洗浄水との置換を十分に行
った後、この溶液を凍結させて固体となし、この固体を
真空装置内で昇華させて、可動電極と半導体基板との間
の間隙を保持するというものである。
【0004】また、2酸化炭素の超臨界状態を利用して
乾燥させる方法も知られている。この方法は、洗浄液と
して使用される純水を液体2酸化炭素に置換し、この液
体2酸化炭素を加熱して超臨界領域に移行させる。この
超臨界領域においては、2酸化炭素は、表面張力を消失
してしまう。そして、最終的にこの2酸化炭素は大気圧
まで減圧されて気体に戻される。このようにして、可動
電極と半導体基板との間の間隙を保持するというもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
凍結乾燥方法においては、洗浄水を特殊な溶剤へ置換す
る工程、この溶剤を凍結して固体化する工程、およびこ
の固体を昇華する工程を必要として工程数が増加してい
た。特に、洗浄水を溶剤に置換するのに時間がかかり、
また、この置換が十分でないと可動電極の一部が半導体
基板に接着し、更に溶剤の量が多いと、後の昇華の工程
において素子が破壊し、逆に少ないと可動電極が半導体
基板に接着するという問題があった。
【0006】また、超臨界状態を利用する乾燥方法にお
いては、液体2酸化炭素を超臨界領域に移行させる工
程、2酸化炭素を気体にもどす工程と、工程数が増加す
ると共に、専用の装置を必要としてコスト高になるとい
う問題があった。
【0007】更に、完成した半導体加工部品において
も、使用環境の悪化あるいは衝撃などで可動電極が半導
体基板に接着するという問題があった。
【0008】そこで、本発明は、乾燥工程において、ま
た振動あるいは衝撃により、可動電極が半導体基板に接
着せず、製造工程の簡単な半導体加工部品の製造方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、半導体基板上に、下層、中層および上層の3層構造
よりなる犠牲層であって、前記中層が前記下層および上
層に対しエッチングされ易いもの、を形成し、この犠牲
層を含む前記半導体基板上に半導体層を形成し、前記半
導体層を加工して可動部および固定電極を形成し、前記
犠牲層をエッチングすることにより、前記中層をエッチ
グ除去して、前記可動部を前記半導体基板から浮かせて
振動可能に形成し、かつ、前記上層および下層のエッチ
ング残渣により前記可動部の可動電極と前記半導体基板
とに互いに向き合う非接触の残渣突起をそれぞれ形成す
るものである。
【0010】この発明は、半導体基板と可動部との間に
犠牲層を形成する。この犠牲層は、上層および下層にエ
ッチングされにくい層が配置され、中層にエッチングさ
れ易い層が配置されている。この犠牲層をエッチングす
ると、エッチングされ易い中層が早くエッチングされて
消失する。
【0011】即ち、基板と可動電極との間の犠牲層はそ
の周囲からエッチング孔より流入したエッチング液によ
り時間の経過に伴って等方的にエッチングされて行く。
中層はエッチングされやすいので、即ちエッチング速度
が速いので、上層および下層が除去される前になくな
り、上層と下層が分離される。そして、上層および下層
も台形状あるいは3角形状になっていくが、この時点で
エッチングを停止する。このように、エッチング時間を
制御することにより、エッチングされにくい上層および
下層のエッチング残渣を互いに向き合う非接触の突起状
に形成する。このようにして製造された半導体加工部品
は、最終の工程において、純水で洗浄され乾燥される
が、この乾燥において、可動電極と半導体基板との間隙
に侵入した水が蒸発するとき表面張力が作用して可動電
極と半導体基板が接着する懸念がある。しかしながら、
本発明により製造される半導体加工部品の可動電極と半
導体基板との間には、先端面積の小さい突起が形成され
ているので、たとえ突起の先端同志が接触したとして
も、作用する表面張力も小さく、可動電極と半導体基板
とは直ぐ離れて継続して接着することがない。また、こ
の可動電極と半導体基板とは、完成後において振動衝撃
により接触しても、突起の先端面積(接触面積)が小さ
いので、接触は一時的で、直ぐ元の非接触の状態に戻り
継続して接着することはない。
【0012】請求項2に記載の発明は、前記犠牲層の上
層および下層が絶縁層よりなり、中層が不純物の注入さ
れた絶縁層よりなるものである。
【0013】この発明は、絶縁層よりなる犠牲層の厚み
方向の中間部に不純部を注入することにより中層を形成
し、エッチングされにくい上層および下層、エッチング
され易い中層からなる3層構造の犠牲層を簡単に形成す
る。その後の可動部などの形成、可動電極と半導体基板
に形成された残渣突起の作用などは、請求項1に記載の
発明と同様である。
【0014】請求項3に記載の発明は、絶縁層を表面側
の半導体基板と裏面側の半導体基板とで両側から挟持し
た3層構造よりなる疑似SOI基板を形成し、前記絶縁
層の厚み方向の中間に不純物のイオンを注入して中層を
形成して、この中層に比べてエッチングされにくい上層
および下層からなる3層構造の犠牲層を形成し、前記表
面側の半導体基板をエッチングして可動部および固定電
極を形成し、前記可動部の下部に形成された前記犠牲層
をエッチングすることにより、前記中層をエッチグ除去
して、前記可動部を前記半導体基板から浮かせて振動可
能に形成し、かつ、前記上層および下層のエッチング残
渣により前記可動部の可動電極と前記裏面側の半導体基
板とに互いに向き合う非接触の残渣突起をそれぞれ形成
するものである。
【0015】この発明は、疑似SOI基板の酸化シリコ
ン層に3層構造の犠牲層を形成する。この形成は、不純
物のイオン注入などにより行われ、エッチングされにく
い上層および下層、不純物の注入されたエッチングされ
易い中層が形成される。その後の可動部などの形成、可
動電極と半導体基板に形成された残渣突起の作用など
は、請求項1に記載の発明と同様である。
【0016】請求項4に記載の発明は、一つの主面に絶
縁層の形成された2枚の半導体基板を、前記絶縁層側を
重ねて接合し、一方の前記半導体基板を研磨して薄く加
工し、前記接合された絶縁層のうち、一つの絶縁層と他
の絶縁層を、それぞれエッチングされにくい上層および
下層とし、これらの絶縁層の接合面をエッチングされ易
い中層とする3層構造よりなる犠牲層を形成し、前記研
磨した半導体基板をエッチングして可動部および固定電
極を形成し、前記可動部の下部に形成された前記犠牲層
をエッチングすることにより、前記中層をエッチグ除去
して、前記可動部を他方の前記半導体基板から浮かせて
振動可能に形成し、かつ、前記上層および下層のエッチ
ング残渣により前記可動部の可動電極と他方の前記半導
体基板とに互いに向き合う非接触の残渣突起をそれぞれ
形成するものである。この発明は、疑似SOI基板の接
合された絶縁層に3層構造の犠牲層を形成する。2つの
接合された絶縁層が、エッチングされにくい上層および
下層となり、それらの絶縁層の直接結合による接合面
は、化学的に強固な接合面となっていないので、エッチ
ングされ易い中層となる。
【0017】その後の可動部などの形成、可動電極と半
導体基板に形成された残渣突起の作用などは、請求項1
に記載の発明と同様である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の半導体加工部品
の製造方法について、図面を参照して説明する。図1に
おいて、10は本発明の製造方法により製造された半導
体加工部品で、以下に示す工程により製造される。
【0019】図2において、1はシリコンなどよりなる
半導体基板である。この半導体基板1の上に、下層2
c、中層2bおよび上層2aの3層構造よりなる層を形
成する。このうち、中層2bは下層2cおよび上層2a
に比べてエッチングされ易い、即ちエッチング速度の速
い層となっている。したがって、下層2cおよび上層2
aは、中層2bに比べてエッチングされにくい、即ちエ
ッチング速度の遅い層となる。以下に、これらの層の形
成手段について説明する。
【0020】下層2cは、熱酸化などの成膜手段を用
い、酸化シリコン層により2μmの厚みに形成される。
つぎに、この下層2cの上に、CVD(化学気相堆積)
等の成膜手段を用いて、リンのドープされた酸化シリコ
ン層よりなる中層2bを0.1μmの厚みに成膜する。
更に、この中層2bの上に、CVD、スパッタ等の成膜
手段を用いて、酸化シリコン層よりなる上層2aを2μ
mの厚みに成膜する。これらの上層2aおよび下層2c
および中層2bの厚みは、それぞれ約0.1μm〜数μ
mの範囲で可能である。中層2bは、上層2aおよび下
層2cに比べて、エッチング速度を早くして、エッチン
グが容易に進行するようになっている。
【0021】図3において、フォトリソグラフィー技術
およびフッ酸(HF)溶液を用いたウエットエッチング
により、図1に破線2’で示す矩形状の大きさに、上層
2a、中層2bおよび下層2cをパターニングして、上
層2a’、中層2b’および下層2c’よりなる犠牲層
2sを形成する。
【0022】図4において、犠牲層2sおよび露出して
いる半導体基板1の上に、多結晶シリコンなどの半導体
層3を成膜する。
【0023】図5において、フォトリソグラフィー技術
および6フッ化硫黄(SF6 )ガスを用いたRIE(Re
active Ion Etching)により、半導体層3をパターニン
グして、図1に示す6個の固定電極4a〜4f、該固定
電極4a、4b、4e、4fに結合された支持梁5、こ
れらの支持梁5に4つの角部を支持された可動電極6、
前記固定電極4c、4dと可動電極6とに設けられた櫛
歯電極7を形成する。この櫛歯電極7は、可動電極6側
の櫛歯電極7aと固定電極4c、4d側の櫛歯電極7b
との間に容量が形成されるようになっている。なお、上
記の可動電極6、支持梁5および櫛歯電極7は、可動部
を構成する。
【0024】図6において、エッチング液にフッ化水素
(HF)を含む溶液を用い、図1および図5に示す孔8
を通して、犠牲層2sのウエットエッチングを行い、犠
牲層2sを除去する。このとき、エッチング時間を制御
して、可動電極6の下面中央部にエッチングの残渣突起
2a”と、これと対向する部分の半導体基板1の上面に
エッチングの残渣突起2c”とを非接触に形成する。こ
の犠牲層2sのエッチングにおいては、リンのドープさ
れた中層のエッチングされ易い層2b’を早くエッチン
グして消失させ、そして上層および下層のエッチングさ
れにくい層2a’、2c’のエッチング残渣を台形状あ
るいは3角形状の残渣突起2a”、2c”に形成する。
この場合のエッチング液の組成および濃度は、犠牲層2
sの形状、性質を勘案して、HF(フッ化水素)、NH
4 F(フッ化アンモニウム)、H2 O(水)の混合割合
を下記のように設定した。
【0025】HF:NH4 F:H 2 O=1:2:8 エッチングの進行状況としては、中層のエッチングされ
易い層2b’が最も早くエッチングされて消失し、上層
および下層のエッチングされにくい層2a’、2c’も
エッチングが孔8側から犠牲層2sの奥に向かって進行
して、徐々に消失していくが、その過程において、台形
状の残渣突起2a”から三角形状の残渣突起2c”へと
進行していく。
【0026】このように、エッチングが進行していく過
程において、中層のエッチングされ易い層2b’が消失
して、可動電極6が半導体基板1から離れて浮いた状態
になり、かつ、上層と下層のエッチングされにくい層2
a’、2c’の残渣突起2a”、2c”が台形状もしく
は三角形状になったときに、エッチングを止める。この
エッチング時間は、可動電極6の幅が50μm、エッチ
ングされにくい上層2a’および下層2c’の厚みが、
それぞれ2μm、エッチングされ易い中層2b’の厚み
が、0.1μmなので、約2時間程になる。
【0027】上記エッチング液の混合比について、HF
またはNH4 Fの比率を変えると、エッチングされにく
い上層2a’、下層2c’およびエッチングされ易い中
層2b’のエッチング速度を変えることができる。この
ように、残渣突起2a”、2c”の形状は、犠牲層2s
の面積および厚さを考慮して決められ、エッチング液の
組成およびその割合でエッチング時間を制御することが
できる。
【0028】この犠牲層2sのエッチング後、半導体加
工部品10を、純水で洗浄し、その後、スピンドライで
水分を飛散させて乾燥する。
【0029】本実施例は、以上のような工程よりなり、
可動電極6側の残渣突起2a”と半導体基板1側の残渣
突起2c”の先端が台形状もしくは三角形状に形成され
ているので、乾燥工程で半導体基板1と可動電極6との
間に水が介在しても、この水が蒸発するときに作用する
表面張力が小さくなり、残渣突起2a”(可動電極6)
と残渣突起2c”(半導体基板1)とは接着しない。
【0030】つぎに、図7を参照して本発明の半導体加
工部品の製造方法の第2実施例について説明する。半導
体基板11の上に、熱酸化、CVD(化学気相堆積)、
蒸着、スパッタなどの成膜手段、フォトリソグラフィ技
術およびエッチング技術を用いて、酸化シリコン層12
を数μmの厚みで、第1実施例の図3の犠牲層2sと同
一の大きさに形成する。つぎに、この酸化シリコン層1
2および露出している半導体基板11の上に、多結晶シ
リコンなどの半導体層13を成膜する。つぎに、酸化シ
リコン層12を3層構造にするため、イオン注入装置を
用いて、時間と注入エネルギーを制御して、酸化シリコ
ン層12の厚み方向の中間にリンなどの不純物を注入
し、酸化シリコン12の中間にエッチングされ易い中層
12bを形成する。この中層12bの上下は、エッチン
グされにくい上層12a、下層12cとなる。これらの
上層12a、中層12bおよび下層12cは、3層構造
の犠牲層12sを構成する。
【0031】本実施例の以下の工程は、第1実施例の図
5および図6に示す工程と同様なので、その説明を援用
する。
【0032】この第2実施例によれば、酸化シリコン層
12の中間に、不純物のイオンを注入することにより、
上層および下層に比べて、エッチングされ易い中層12
bを形成することができる。そして、犠牲層12sをエ
ッチングすることにより、第1実施例と同様に、可動電
極6の下面と半導体基板1の上面とに、非接触で対抗す
る残渣突起2a”、2c”を形成することができる。
【0033】つぎに、図8〜図10を参照して本発明の
半導体加工部品の製造方法の第3実施例について説明す
る。この実施例は、市販されているSOI(Siliocon O
n Insulator )基板を使用して、半導体加工部品を製造
するものである。このSOI基板は、図8に示すよう
に、シリコン基板21、酸化シリコン層22およびシリ
コン層23よりなる。このシリコン層23は、ポリシリ
コン層よりなり、数μmの厚みに加工されている。
【0034】このSOI基板の酸化シリコン層22の厚
み方向の中間に、リンなどの不純物のイオンを注入し
て、エッチングされ易い中層22bを形成する。なお、
酸化シリコン層22の中層22bの上下は、エッチング
されにくい上層22aおよび下層22cとなり、これら
の層は3層構造を形成する。そして、上層22a、中層
22bおよび下層22cは後工程で可動部が形成される
領域の犠牲層22sとなる。
【0035】つぎに、図9において、第1実施例の図5
に示す工程と同様に、フォトリソグラフィー技術および
ドライエッチング技術を用いて、シリコン層23をパタ
ーニングして、図1に示す6個の固定電極4a’〜4
f’、該固定電極4a’、4b’、4e’、4f’に結
合された支持梁5、これらの支持梁5に4つの角部を支
持された可動電極6、前記固定電極4c’、4d’と前
記可動電極6とに結合された櫛歯電極7を形成する。こ
の櫛歯電極7は、可動電極6側の櫛歯電極7aと固定電
極4c’、4d’側の櫛歯電極7bとの間に容量が形成
されるようになっている。
【0036】つぎに、図10において、図6に示す第1
実施例と同様に、エッチング液にフッ化水素(HF)を
含む溶液を用い、図1および図9に示す孔8を通して、
可動部の下側の酸化シリコン層よりなる犠牲層22sの
ウエットエッチングを行う。そして、可動電極6の下面
中央部にエッチングの残渣突起22a’と、これと対向
する部分の半導体基板1の上面にエッチングの残渣突起
22c’とを非接触に形成する。なお、犠牲層22sの
エッチングは、固定電極4c’、4d’の下部の酸化シ
リコン層22にもおよぶが、この酸化シリコン層22が
全部エッチングされないように、エッチング時間を制御
する。この実施例においては、SOI基板を使用し、こ
のSOI基板の酸化シリコン層22の中間に不純物のイ
オンを注入して犠牲層22sを形成するので、犠牲層2
2sとなる酸化シリコン層22および可動電極となるシ
リコン層23を成膜する必要が無くなる。
【0037】つぎに、図11を参照して、本発明の半導
体加工部品の製造方法の第4実施例について説明する。
鏡面仕上げされている半導体基板31の一つの主面に酸
化シリコン層32が成膜されているものを2枚用意す
る。この2枚の半導体基板31を水溶液(H2 2 +H
2 SO4 )に5分間浸して洗浄する。その後、酸化シリ
コン層32側を重ね合わせて熱処理炉へ入れ、1100
℃で1時間加熱して直接接合を行い疑似SOI基板30
を形成する。
【0038】この疑似SOI基板30において、接合面
33は直接接合により形成されて、純粋の酸化シリコン
層32とは相違するので、エッチングされ易い中層32
bとなり、この中層32bの上下の酸化シリコン層3
2、32がエッチングされにくい上層32aおよび下層
32cとなる。これらの上層32a、中層32bおよび
下層32cは、3層構造の犠牲層32sを構成する。な
お、疑似SOI基板30の一方の半導体基板31は、数
μmの厚みに研磨されて、図9および図10に示す第2
実施例と同様の工程を経て、半導体加工部品が製造され
る。
【0039】本実施例においては、第2実施例および第
3実施例と相違して、酸化シリコン層の直接接合による
接合面をエッチングされ易い層32bとして利用するの
で、不純物のイオン注入を行う必要がなくなる。
【0040】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、3層構造より
なる犠牲層の中層が、上層および下層に対しエッチング
され易い層となっている。この犠牲層のエッチングにお
いて、前記エッチングされ易い中層を早く消失させて、
可動電極と半導体基板とに相互に向かい合う非接触の残
渣突起を形成する。この突起のために、可動電極と半導
体基板との接触面積が小さくなり、洗浄後の乾燥工程に
おいて、可動電極と半導体基板とが水の蒸発に伴う表面
張力により接着することがない。また、使用中において
も、振動衝撃により、可動電極と半導体基板とが接触し
たとしても継続して接着することがない。したがって、
歩留まりを向上し、かつ、動作不良を軽減することがで
きる。
【0041】請求項2に記載の発明は、犠牲層の中間に
不純物のイオンを注入して、上層および下層に対しエッ
チングされ易い中層を形成するので、簡単な工程により
3層構造の犠牲層を形成することができる。
【0042】請求項3に記載の発明は、SOI基板を使
用して、その酸化シリコン層の中間に不純物のイオンを
注入して3層構造よりなる犠牲層を形成するので、酸化
シリコン層などの成膜工程を省略することができ、製造
工程が簡略となる。
【0043】請求項4記載の発明は、酸化シリコン層の
形成されたシリコン基板を2枚、酸化シリコン層側を重
ねて接合し、その接合面がエッチングされ易い中層とな
り、この接合面の上下がエッチングされにくい上層およ
び下層となるので、特別に不純物などのイオン注入によ
り、エッチングされ易い中層を形成する必要が無く、製
造工程が簡素化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により製造された半導体加工部品の平
面図
【図2】 本発明の半導体加工部品の製造方法の第1実
施例を示すもので、特に、半導体基板にエッチングされ
にくい下層、エッチングされ易い中層およびエッチング
されにくい上層の酸化シリコン層をそれぞれ形成する工
程図
【図3】 同じく、犠牲層を形成する工程図
【図4】 同じく、半導体層を形成する工程図
【図5】 同じく、半導体層を加工して可動部および固
定電極を形成する工程図
【図6】 同じく、犠牲層をエッチングして、半導体基
板と可動電極に残渣突起を形成する工程図
【図7】 本発明の半導体加工部品の製造方法の第2実
施例を示すもので、酸化シリコンよりなる犠牲層の中層
に不純物のイオンを注入して、エッチングされ易い層を
形成する工程図
【図8】 本発明の半導体加工部品の製造方法の第3実
施例を示すもので、SOI基板の酸化シリコン層の中層
に不純物のイオンを注入して、エッチングされ易い層を
形成する工程図
【図9】 同じく、シリコン層を加工して可動部および
固定電極を形成する工程図
【図10】 同じく、犠牲層をエッチングして、半導体
基板と可動電極に残渣突起を形成する工程図
【図11】 本発明の半導体加工部品の製造方法の第4
実施例を示すもので、酸化シリコン層の成膜された半導
体基板を2枚その酸化シリコン層側を重ねて接合してS
OI基板を形成する工程図
【符号の説明】
1、11、31 半導体基板 2s、12s、22s 犠牲層 2’ 破線(犠牲
層) 2a、2a’、12a エッチングさ
れにくい上層 2b、2b’、12b エッチングさ
れ易い中層 2c、2c’、12c エッチングさ
れにくい下層 2a”、2c”、22a’、22c’ 残渣突起 3、13 半導体層 4a〜4f 固定電極 5 支持梁 6 可動電極 7、7a、7b 櫛歯電極 8 孔 10 半導体加工部
品 11 半導体基板 12、22、32 酸化シリコン
層 21 シリコン基板 23 シリコン層 g 間隙

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、下層、中層および上層
    の3層構造よりなる犠牲層であって、前記中層が前記下
    層および上層に対しエッチングされ易いもの、を形成
    し、この犠牲層を含む前記半導体基板上に半導体層を形
    成し、前記半導体層を加工して可動部および固定電極を
    形成し、前記犠牲層をエッチングすることにより、前記
    中層をエッチグ除去して、前記可動部を前記半導体基板
    から浮かせて振動可能に形成し、かつ、前記上層および
    下層のエッチング残渣により前記可動部の可動電極と前
    記半導体基板とに互いに向き合う非接触の残渣突起をそ
    れぞれ形成することを特徴とする半導体加工部品の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記犠牲層の上層および下層が絶縁層よ
    りなり、中層が不純物の注入された絶縁層よりなること
    を特徴とする請求項1記載の半導体加工部品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 絶縁層を表面側の半導体基板と裏面側の
    半導体基板とで両側から挟持した3層構造よりなる疑似
    SOI基板を形成し、 前記絶縁層の厚み方向の中間に不純物のイオンを注入し
    て中層を形成して、この中層に比べてエッチングされに
    くい上層および下層からなる3層構造の犠牲層を形成
    し、 前記表面側の半導体基板をエッチングして可動部および
    固定電極を形成し、前記可動部の下部に形成された前記
    犠牲層をエッチングすることにより、前記中層をエッチ
    グ除去して、前記可動部を前記半導体基板から浮かせて
    振動可能に形成し、かつ、前記上層および下層のエッチ
    ング残渣により前記可動部の可動電極と前記裏面側の半
    導体基板とに互いに向き合う非接触の残渣突起をそれぞ
    れ形成することを特徴とする半導体加工部品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 一つの主面に絶縁層の形成された2枚の
    半導体基板を、前記絶縁層側を重ねて接合し、一方の前
    記半導体基板を研磨して薄く加工し、 前記接合された絶縁層のうち、一つの絶縁層と他の絶縁
    層を、それぞれエッチングされにくい上層および下層と
    し、これらの絶縁層の接合面をエッチングされ易い中層
    とする3層構造よりなる犠牲層を形成し、前記研磨した
    半導体基板をエッチングして可動部および固定電極を形
    成し、前記可動部の下部に形成された前記犠牲層をエッ
    チングすることにより、前記中層をエッチグ除去して、
    前記可動部を他方の前記半導体基板から浮かせて振動可
    能に形成し、かつ、前記上層および下層のエッチング残
    渣により前記可動部の可動電極と他方の前記半導体基板
    とに互いに向き合う非接触の残渣突起をそれぞれ形成す
    ることを特徴とする半導体加工部品の製造方法。
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