JPH10133253A - 光量絞り装置 - Google Patents

光量絞り装置

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JPH10133253A
JPH10133253A JP28974096A JP28974096A JPH10133253A JP H10133253 A JPH10133253 A JP H10133253A JP 28974096 A JP28974096 A JP 28974096A JP 28974096 A JP28974096 A JP 28974096A JP H10133253 A JPH10133253 A JP H10133253A
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JP
Japan
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filter
light amount
hard film
plastic
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP28974096A
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English (en)
Inventor
Munetoshi Yoshikawa
宗利 吉川
Yoshio Kawakami
良男 川上
Hitoshi Nozue
均 野末
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Canon Electronics Inc
Original Assignee
Canon Electronics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックフィルターの摺動に対する表面
の十分な強度、及びNDフィルターとしての性能を有し
た絞り装置を提供する。 【解決手段】 相対的に駆動されて絞り開口の大きさを
可変する複数の絞り羽根と、前記絞り羽根により形成さ
れた開口内の少なくとも一部に配置される光量調整のた
めのプラスチック製NDフィルターとを備えた光量絞り
装置において、前記フィルターが、プラスチック基板の
片面または両面に無機硬質膜が形成されているフィルタ
ーである光量絞り装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラ等の
撮影機器に使用するに適した光量絞り装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の光量絞り装置に使用されているN
D(neutral density)フィルターとし
ては、フィルム状をなす材料[セルロースアセテート、
PET(ポリエチレンテレフタレート)、塩化ビニル
等]中に光を吸収する有機色素または顔料を混ぜ、練り
込むタイプのもの、及び前記材料に光を吸収する染料ま
たは顔料を塗布するタイプのものが用いられている。光
量絞り装置の主要部分であるNDフィルター1及び絞り
羽根2は、図1に示すような構成をとっている。プラス
チックフィルムを使用している主な理由として、図2の
1に示す光量絞り装置を薄く作製できることが挙げられ
る。その結果、図2に示す光学断面図においてレンズ2
Aとレンズ2Bの間隔を短くすることができ、より高倍
率の画像を得ることが可能となる。
【0003】因みに図2で、1A、1B、1C及び1D
は光量絞り装置1を構成しており、1AがNDフィルタ
ー、1Bと1Cが相対的に駆動される(ここでは、対向
的に移動する)絞り羽根で、2枚の絞り羽根は略菱系で
大きさの可変する開口を形成する。NDフィルターは、
絞り羽根の内の1枚に接着されている。1Dは絞り羽根
支持板である。また、2A、2B、2C及び2Dは撮影
光学系2を構成する成分レンズ、3はローパスフィルタ
ーで4は固体撮像素子である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、絞り羽根に取
り付けられたプラスチック製NDフィルターは、表面が
プラスチックであるため、光量絞りが写界の明暗に応じ
て摺動する際、絞り羽根及び絞り羽根支持板とNDフィ
ルターが擦れ合い、NDフィルター表面にキズが生じて
しまう。近年、撮像素子の感度が上昇するに従い、その
キズが原因で解像度が低下してしまうという問題が発生
している。
【0005】従って、本発明は、前記プラスチックフィ
ルターの摺動に対する表面の十分な強度、及びNDフィ
ルターとしての性能を有した絞り装置の提供を課題とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、相対的に駆動
されて絞り開口の大きさを可変する複数の絞り羽根と、
前記絞り羽根により形成された開口内の少なくとも一部
に配置される光量調整のためのプラスチック製NDフィ
ルターとを備えた光量絞り装置において、前記フィルタ
ーが、プラスチック基板の片面または両面に無機硬質膜
が形成されているフィルターであることを特徴とする光
量絞り装置である。
【0007】プラスチック基板表面に形成する無機硬質
膜は、コストの観点からは片面のみに形成することが望
ましいが、絞り装置の設計上、摺動によってNDフィル
ター両面にキズが発生する場合は両面に形成する必要が
ある。
【0008】本発明の光量絞り装置は、NDフィルター
表面が絞り装置の開閉時の羽根部分との摺動接触に対し
て十分な強度を有し、かつ、可視光の波長領域400n
m〜700nmにおいて十分にNDフィルターとしての
性能を有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】硬質膜形成物質としてはSiOx
(x=1〜2)、MgF2 及びAl23 等が好まし
く、硬質膜の形成方法としては真空蒸着及びイオンプレ
ーティング等が好ましい。また、硬質膜の膜厚は、一般
的には、1.0μm〜0.05μmが好ましい。
【0010】(実施例1)まず、有機色素が練り込まれ
た厚さ100μmのNDフィルター上に、真空蒸着法に
よって、膜厚0.1μmの無機硬質膜を形成した。蒸着
法は、膜厚を比較的容易に制御でき、かつ光学特性を制
御することができ、さらに低温で成膜可能な方法として
優れているため選択した。得られた膜構造を図3に示
す。NDフィルターの材質としては、耐熱温度(Tg
が高く、また吸湿率の低いPETまたはPEN(ポリエ
チレンナフタレート)を選択した。硬質膜形成物質とし
ては、プラスチックフィルムに比べはるかに硬度が高
く、絞り装置の摺動に対して十分な強度を持つMgF2
またはSiO2 を選択した。これらの薄膜は光の吸収が
無い物質のため、NDフィルターの透過率特性も保持で
きる利点も持っている。
【0011】フィルターの形状は作製したNDフィルタ
ーを絞り羽根に接着する際、接着面の判別を容易にする
ために左右非対称とした。また、NDフィルターと絞り
羽根の十分な接着性を確保するため、NDフィルターの
接着部分には硬質膜は形成せず、プラスチック表面が露
出する状態とした。
【0012】以上の方法により作製したNDフィルター
表面の強度を確認するため、実際に光量絞り装置に取り
付け、絞りの開閉を25万回行い摺動させた。その結
果、蒸着法によって硬質膜を形成したNDフィルターの
硬質薄膜表面にはキズが発生していないことを確認した
(図4(a))。なお、同様の試験を硬質膜が形成され
ていないプラスチック製NDフィルターについて行った
ところ、絞り羽根とNDフィルターとの接触軌道上に大
きくキズが発生していることを確認した(図4
(b))。上記結果より、蒸着法で形成した硬質膜によ
って摺動接触に対して十分な強度を持つ光量絞り装置を
作製することができた。
【0013】(実施例2)次に、NDフィルター作製工
程を簡略化するため、硬質膜形成物質を選択し、透明な
厚さ100μmのPETまたはPEN基板上にNDフィ
ルターとしての機能を兼ね備える硬質膜を成膜した。こ
の方法により、NDフィルターの作製工程が、有機染料
の練り込み、硬質膜の蒸着という二つの工程から、硬質
膜の蒸着のみの単一工程に短縮できる。
【0014】得られた膜構造を図5に示す。いずれの膜
形成物質もプラスチック表面と比べ硬度が十分に高いた
め選択した。さらに第2、4及び6層のTiOy (y=
1〜2)層には、透過率を下げる機能を兼ね備える物質
を選択した。透過率は3層の総膜厚によって変化し、厚
くなるほど透過率は低下する。また、400nm〜70
0nmの波長範囲内での透過率のニュートラル性は、上
記TiOy 膜組成のyによって変化する。前記波長範囲
内で透過率をニュートラルとするためには、yの値を
1.2に設定して成膜することが望ましい。yの値が
1.2より小さい場合、特に400〜550nmの波長
範囲での透過率が減少する傾向がある。また、1.2よ
り大きい場合には400〜550nmの波長範囲で透過
率が増加し、ニュートラル性が悪化する傾向がある。
1、3及び5層はAl23 であり、TiOy と適当な
層厚で積層すると、400nm〜700nmの波長範囲
での反射率を低減する性質を兼ね備えていることから選
択した。上記のようにNDフィルターとしての機能を兼
ね備えた硬質膜を構成し、その上に実施例1と同様にM
gF2 またはSiO2 を形成した。ここでは、各層の膜
厚は、第1層:0.095μm、第2層:0.053μ
m、第3層:0.035μm、第4層:0.047μ
m、第5層:0.053μm、第6層:0.018μm
及び第7層:0.096μmとした。
【0015】作製したNDフィルターについて実施例1
と同様に摺動試験を行った。その結果、NDフィルター
の硬質膜表面はキズが発生しておらず、摺動接触に対し
て十分な強度を有するものであった(図6)。
【0016】なお、作製したNDフィルターの透過率
は、図7に示すように波長領域400nm〜700nm
において一定の透過率を示し、フラット性に優れてい
る。反射率は図8に示すように上記波長領域において十
分低い値を示しており、NDフィルターとして十分許容
できるものである。
【0017】本発明は以上述べたように、プラスチック
基板上に無機硬質膜を形成することにより、絞り装置開
閉時の羽根部分との摺動接触に対して十分な強度を持
ち、波長領域400nm〜700nmにおいてNDフィ
ルターとしての性能を有する光量絞り装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】光量絞り装置の主要部分を示す斜視図。
【図2】撮影系にNDフィルターを配したときの作用を
示すための光学断面図。
【図3】本発明の実施例1における硬質膜構造を示す
図。
【図4】本発明の実施例1において行った摺動試験後の
NDフィルター表面の概略図。
【図5】本発明の実施例2における蒸着NDフィルター
の硬質膜構造を示す図。
【図6】本発明の実施例2において行った摺動試験後の
NDフィルター表面の概略図。
【図7】本発明の実施例2において測定した分光透過率
測定結果。
【図8】本発明の実施例2において測定した分光反射率
測定結果。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に駆動されて絞り開口の大きさを
    可変する複数の絞り羽根と、前記絞り羽根により形成さ
    れた開口内の少なくとも一部に配置される光量調整のた
    めのプラスチック製NDフィルターとを備えた光量絞り
    装置において、前記フィルターが、プラスチック基板の
    片面または両面に無機硬質膜が形成されているフィルタ
    ーであることを特徴とする光量絞り装置。
  2. 【請求項2】 前記無機硬質膜が蒸着法によって形成さ
    れた膜である請求項1記載の光量絞り装置。
  3. 【請求項3】 前記無機硬質膜の最外層形成物質が、S
    iOx またはMgF 2 である請求項1記載の光量絞り装
    置。
  4. 【請求項4】 前記プラスチック基板の材質が、PET
    またはPENである請求項1記載の光量絞り装置。
  5. 【請求項5】 前記無機硬質膜がTiOy 層及びAl2
    3 層を有する膜である請求項1記載の光量絞り装置。
  6. 【請求項6】 前記フィルターの形状が左右非対称であ
    る請求項1記載の光量絞り装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルターの絞り羽根との接着部分
    には、プラスチック基板上に無機硬質膜が形成されてい
    ないフィルターである請求項1記載の光量絞り装置。
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Effective date: 20041105