JPH10117891A - 繊維製成型クッション材及びその製造方法 - Google Patents

繊維製成型クッション材及びその製造方法

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JPH10117891A
JPH10117891A JP8277885A JP27788596A JPH10117891A JP H10117891 A JPH10117891 A JP H10117891A JP 8277885 A JP8277885 A JP 8277885A JP 27788596 A JP27788596 A JP 27788596A JP H10117891 A JPH10117891 A JP H10117891A
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cushion material
fiber
thickness
cushion
hardness
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JP8277885A
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Kazunori Orii
一憲 折居
Toshiya Hotta
敏哉 堀田
Shiro Kumakawa
四郎 熊川
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション性、通気性及び耐久性に優れた快
適な繊維製クッション材を提供する。 【解決手段】 合成繊維素材からなる見掛け密度0.0
2〜0.08g/cm3、硬さ15〜70kgfの厚さ
を有する成型クッション材において、該クッション材の
厚さ方向に、該厚さの40%の長さの空洞孔が散在し、
且つ全空洞孔の該クッション材における占有率(体積
比)が2〜40%の範囲にあることを特徴とする繊維製
成型クッション材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維性成型クッシ
ョン材に関し、更に詳細には、クッション性、通気性及
び耐久性に優れた快適な繊維製クッション材及び該クッ
ション材を安価に、簡便な方法で製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】家具(椅子、ソファーなど)、ベッド、
乗物用シート(自動車、電車など)などに用いられるク
ッション構造体の分野においては、発泡ウレタンフォー
ム、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維詰綿、ポリエステ
ル系捲縮短繊維を接着した樹脂綿や固綿等が使用されて
いる。
【0003】しかしながら、発泡ウレタンフォームは、
その製造中に使用される薬品等の取扱いが難しく、かつ
フロンを排出するという問題がある。また、得られた発
泡ウレタンフォームの圧縮特性は圧縮初期が硬く、その
後急に沈み込むという独特の特性を示すために、クッシ
ョン性に乏しいばかりか、底突き感が大きいという欠点
がある。しかも、該フォームは通気性に乏しいので蒸れ
やすく、クッション構造体として好まれないことが多
い。さらに、ウレタンフォームは軟らかく、かつ発泡し
ているために、圧縮に対する反撥力に乏しいという欠点
がある。反撥力を上げるためには、ウレタンフォームの
密度を高くすればよいわけであるが、この場合は重量が
増え、かつ通気性がさらに悪化するという致命的欠陥が
生じる。次に、非弾性ポリエステル系短繊維詰綿におい
ては、集合体構造が固定されていないため、使用中に形
が崩れ易く、構成短繊維が移動したり、該短繊維の捲縮
がへたったりして嵩性や反撥性が大きく低下するという
欠点がある。
【0004】一方、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維集
合体を樹脂(例えばアクリル酸エステルポリマー)や、
マトリックス短繊維を構成するポリマーの融点よりも低
い融点を有するポリマーで構成されるバインダー繊維
(特開昭58―31150号公報)で固着した樹脂綿や
固綿などでは、固着力が弱く、ポリマー皮膜の伸度が小
さく、かつ伸張に対する回復性が低いため固着点の耐久
性が低く、使用中に固着点に変形を受けると破壊された
り、変形に対して回復が悪く、その結果形態安定性や反
撥性が大幅に低下する。また、固着点は伸度が小さいポ
リマーで固く、モービリティがないため、クッション性
に乏しいものしか得られない。クッション性を高めるた
めの一手段として、特開昭62―102712号公報に
は、ポリエステル系捲縮短繊維の交叉部を発泡ウレタン
のバインダーで固着したクッション構造体が提案されて
いる。しかし、ここでは溶液型の架橋性ウレタンを含浸
しているので、加工斑が発生し易く、そのため処理液の
取扱いが煩雑である、ウレタンとポリエステル繊維との
接着性が低い、バインダーが架橋されるため伸度が低く
なり、かつ樹脂部が発泡しているため変形が部分的に集
中しやすいので、繊維交叉部の発泡ウレタンが大変形し
たときに破壊されやすい、耐久性が低いなどといった問
題がある。また特公平7―87879号公報にはポリエ
ステルからなる芯と該芯を被覆し第1融点を持つ熱可塑
性樹脂からなる被覆部とから構成される接着性芯鞘型繊
維と、前記熱可塑性樹脂の融点よりも30℃以上高い第
2融点をもつ高融点型ポリエステル繊維とを、所定量混
合し、所定形状のキャビティをもつ型枠内に充填し、前
記第1融点と前記2融点との間の温度で加熱し、前記芯
鞘型繊維を互いに接着することにより一体的に固定され
賦形する方法が開示されており、その際前記接着性芯鞘
型繊維と前記高融点型ポリエステル繊維との配合割合を
変えて、前記接着性芯鞘型繊維の配合割合を多くして所
望位置に硬い部位を形成し、前記接着性芯鞘型繊維の配
合割合を少なくして所望位置に軟らかい部位を形成する
態様が示されている。しかしながらこの方法での異硬度
の形成には、所望位置に、両繊維の配合割合を変えた混
合繊維を供給する必要があり、工程が煩雑なものにな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を解決し、クッショク性、通気性及
び耐久性に優れた快適な繊維製クッション材更に、該ク
ッション材の安価で、簡便な製造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、繊維製クッシ
ョン材における、クッション性、通気性及び耐久性が、
クッション材中に存在する空洞孔の大きさ、量と関連あ
ること見い出し本発明に到達したものである。すなわち
本発明によれば、以下の繊維製成型クッション材が提供
される。
【0007】(1)合成繊維素材からなる見掛け密度
0.02〜0.08g/cm3 、硬さ15〜70kgf
の厚さを有する成型クッション材において、該クッショ
ン材の厚さ方向に、該厚さの40%の長さの空洞孔が散
在し、且つ全空洞孔の該クッション材における占有率
(体積比)が2〜40%の範囲にあることを特徴とする
繊維製成型クッション材。
【0008】(2)厚さ方向に直交する面における空洞
孔の断面積が0.2〜15cm2 の範囲である上記
(1)記載の繊維製成型クッション材。
【0009】(3)空洞孔を囲繞する仮想円柱体におけ
る見掛け密度が、クッション材の平均見掛け密度に対し
て10〜100%高い範囲にある上記(1)又は(2)
記載の繊維製クッション材。
【0010】(4)合成繊維素材が、ポリエステル系捲
縮短繊維と熱接着性複合繊維とからなる上記(1)〜
(3)のいずれかに記載の繊維製クッション材。
【0011】(5)熱接着性複合繊維が、熱可塑性エラ
ストマーからなる上記(4)記載の繊維製クッション
材。
【0012】更に、本発明によれば、以下の繊維製成型
クッション材の製造方法が提供される。
【0013】(6)合成繊維素材を成型型枠に詰め込ん
で熱成型し、厚みを有するクッション材を製造するに当
り、詰め込まれた厚みを有する合成繊維素材中に、その
厚み方向に沿って、棒状体を林立・配置させた状態で熱
成形することを特徴とする繊維製成型クッション材の製
造方法。
【0014】(7)成型型枠が、上型枠と下型枠から構
成され、棒状体が林立する下型枠に合成繊維素材を詰め
込み、可動可能な上型枠で圧縮後又は/及び圧縮しなが
ら熱成型する上記(6)記載の繊維製成型クッション材
の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明を
更に詳細に説明する。図1は、本発明の繊維製成型クッ
ション材の模式図(斜視図)であり、図2は本発明の繊
維製成型クッション材を熱成型する際の成型型枠の一実
施態様を示すものである。ここで、1は繊維製クッショ
ン材、2はクッション材上面の空洞孔、3はクッション
材の厚さ方向の空洞部分、4はクッション材下面の空洞
孔、5は成型型枠の下型枠、及び6は下型枠に林立する
棒状体を示す。
【0016】本発明の繊維製成型クッション材は、合成
繊維素材からなる見掛け密度0.02〜0.08g/c
3 、硬さ15〜70kgfの厚さを有するクッション
材である。密度が0.02g/cm3 未満では、反撥性
(クッション性)が乏しくなり0.08g/cm3 を越
えると、通気性が悪化するのみならず、厚み方向の弾力
性が著しく低下する。硬さが15kgf未満では、反撥
性のみならず耐久性が不良であり70kgfを越える
と、厚み方向の弾力性が著しく低下し、粗硬感が強く着
用感が極めて悪化する。又、クッション材の厚みは少な
くとも5mm以上好ましくは5〜15mm程度である
が、用途においては所望により更に厚いものが設定され
てもよい。
【0017】本発明の繊維製成型クッション材の最大の
特徴は、該クッション材の厚さ方向に該厚さの40%以
上の長さの空洞孔が散在し、且つ全空洞孔の該クッショ
ン材における占有率(体積比)が2〜40%であること
である。このようなクッション材構造にすることによ
り、従来の空洞孔を有しない平板状のクッション材に比
較して、同一密度においても、クッション性、通気性及
び耐久性のよいクッション材が得られ、特に空洞孔の周
辺の密度、硬さは、空洞孔のない部分のそれに比べ、高
い値を示すので、容易に異硬度のものが得られ、その異
硬度がクッション性、着用感に好ましい結果を与えるの
である。
【0018】本発明における空洞孔は、クッション材の
厚さ方向に、厚さの40%以上の長さで散在することが
必要である。空洞孔の長さが厚さの40%以上であれ
ば、下面から上面まで及び/又は上面から下面まで貫通
していることは、必ずしも必要ではないが、図1に示す
如く、貫通した空洞孔が散在している方が好ましい。又
厚さ方向に直交する面における空洞孔の断面積は0.2
〜15cm2 の範囲であることが好ましい。断面形状
は、丸型でも異型でもよく、丸型の場合孔径は5〜50
mmφが好ましい。厚さ方向での断面形状も、厚さの4
0%以上の長さに亘って、同一であっても異なっていて
もよく、図1に示す如く、円錐体形状のものが特に好ま
しい。更に全空洞孔の、該クッション材における占有率
(体積比)が2〜40%の範囲であることが必要であ
る。占有率が2%未満では、従来の平板状のクッション
材に対してクッション性、通気性、及び耐久性の向上効
果が認められない。一方40%を越えると、クッション
材自体の力学的特性が劣り、強く圧縮した場合、クッシ
ョン材構造の破壊が生じるので不適である。この空洞孔
の占有率が2〜40%であれば、空洞孔のクッション材
における散在分布は、均一であっても、不均一であって
もよい。
【0019】本発明の成型クッション材においては、空
洞孔を囲繞する仮想円柱体における見掛け密度が、クッ
ション材の平均見掛け密度に対して10〜100%高い
範囲にあることが好ましい。このような、空洞孔の存在
とその周辺での高密度化は、従来の平板状のクッション
材と見掛け密度が同一でもクッション性、通気性及び耐
久性が格段に優れたものになる。又後述する本発明の熱
成型方法からも明らかな如く、簡単で、安価な成型型枠
を用いて、空洞孔とその周辺での高密度化形成、即ち、
空洞孔周辺と空洞孔のない部分との異硬度を容易に形成
することができるのである。
【0020】本発明のクッション材を構成する合成繊維
素材は、ポリエステル系捲縮短繊維と熱接着性複合繊維
とからなることが好ましい。
【0021】ポリエステル系捲縮短繊維は、通常のポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメ
チレンテレフタレート、ポリ―1,4―ジメチルシクロ
ヘキサンテレフタレート、ポリピバロラクトンまたはこ
れらの共重合エステルからなる短繊維ないしそれら繊維
の混綿体、または上記のポリマー成分のうちの2種以上
からなる複合繊維ないし上記ポリマー成分の異方冷却短
繊維等である。単繊維の断面形状は、円形、偏平、異型
または中空のいずれであってもよい。また、その単繊維
の太さは2〜500デニール、特に6〜300デニール
の範囲にあることが好ましい。この単繊維の太さが小さ
いと、クッション材の密度が高くなってクッション材自
身の弾力性が低下する場合が多い。また、単繊維の太さ
が大きすぎると、取扱い性、特にウェッブの形成性が悪
化する。また構成本数も少なくなりすぎて、熱接着性複
合繊維との間に形成される交叉点の数が少なくなり、ク
ッション材の弾力性が発現しにくくなると同時に耐久性
も低下するおそれがある。更には風合も粗硬になりすぎ
る。
【0022】一方、本発明のクッション材で重要な役割
を果たす熱接着性複合繊維は、上記ポリエステル系捲縮
短繊維と、主に接着作用を有するものであり、その成分
ポリマーは該複合繊維を構成する他成分ポリマー及びポ
リエステル系捲縮短繊維を構成するポリエステル系ポリ
マーより、低融点であるポリマーで構成される必要があ
る。このようなポリマーとしては、この条件に従う範囲
内において例えば、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル
共重合体(EVA)、ポリ塩化ビニル等のビニル系ポリ
マー、ナイロン、低融点ポリエステル等から耐熱性等の
目的、用途に応じ適宜選択して使用することができる
が、熱固着点における弾性特性を、クッション材の弾性
特性に反映するうえでは、該熱接着性複合繊維は、低融
点の熱可塑性エラストマーと非弾性ポリエステルとで形
成されることが好ましい。その際、前者が繊維表面の少
なくとも1/2を占めるものが好ましい。重量割合でい
えば、前者と後者が複合比率で30/70〜70/30
の範囲にあるのが適当である。弾性複合繊維の形態とし
ては、サイド・バイ・サイド、シース・コア型のいずれ
であってもよいが、好ましいのは後者である。このシー
ス・コア型においては、勿論非弾性ポリエステルがコア
となるが、このコアは同心円状あるいは偏心状にあって
もよい。特に偏心型のものにあっては、コイル状弾性捲
縮が発現するので、より好ましい。
【0023】熱可塑性エラストマーとしては、ポリエス
テル系捲縮短繊維を構成するポリエステルポリマーの融
点より40℃以上低い融点を有するものであればよく特
願平3―509771号公報に記載された各種のもの
が、使用されるがポリウレタン系エラストマーやポリエ
ステル系エラストマーが好ましい。特にポリエステル系
捲縮短繊維との接着性や温度特性、強度の面からすれ
ば、ポリブチレン系テレフタレートをハードセグメント
とし、ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメン
トとするブロック共重合ポリエーテルポリエステルが好
ましい。この場合、ハードセグメントを構成するポリエ
ステル部分は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジ
オール成分がブチレングリコール成分であるポリブチレ
ンテレフタレートである。勿論、この酸成分の一部(通
常30モル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカ
ルボン酸成分で置換されていてもよく、同様にグリコー
ル成分の一部(通常30モル%以下)はブチレングリコ
ール成分以外のジオキシ成分で置換されていてもよい。
また、ソフトセグメントを構成するポリエーテル部分
は、ブチレングリコール以外のジオキシ成分で置換され
たポリエーテルであってもよい。なお、ポリマー中に
は、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消剤、
着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合され
ていてもよい。
【0024】上述の熱接着性複合繊維は、クッション材
の重量を基準として10〜70%、好ましくは20〜6
0%の範囲で分散・混入される。これにより、希望の性
能を有するクッション材を得ることができる。即ち熱接
着性複合繊維の配合割合を多くするとクッション材全体
を通じて硬めのものが、一方、それを少なくするとクッ
ション材全体を通じて柔らかめのものを得ることができ
る。この熱接着性複合繊維の混合比率が10%未満とな
ると、この接着性繊維間の熱接着が不十分となりクッシ
ョン性が低下し易く、一方、これが70%を超えると、
接着点が過多となり製造したクッション材が硬すぎてし
まうからである。
【0025】本発明の繊維製成型クッション材は、以下
の方法により製造される。即ち合成繊維素材を成型型枠
に詰め込んで熱成型し、厚みを有するクッション材を製
造するに当り、詰め込まれた厚みを有する合成繊維素材
中に、その厚み方向に沿って、棒状体を林立・配置させ
た状態で熱成型することにより製造される。
【0026】成型型枠は、片持ち開きの1体型のもので
も、上型枠又は下型枠が可動式の分割型のものでもよい
が、該成型内の厚み方向に棒状体が林立・配置されてい
ることが必要である。又成型型枠には、パンチング孔が
穿孔されていても、いなくてもよい。該成型型枠に合成
繊維素材を詰め込む方法としては、ポリエステル系捲縮
短繊維と熱接着性複合繊維とを混綿後そのまま流体で吹
き込むか、混綿後形成したウエブを積層するかいずれで
もよい。空洞孔の周辺に異硬度を形成する点からは後者
の詰め込み方法が好ましい。特に好ましい方法として
は、成型型枠が、上型枠と下型枠から構成され、棒状体
が林立する下型枠(図2に示す通り)に合成繊維素材を
ウエブの形態で詰め込み、可動可能な上型枠で圧縮後又
は/及び圧縮しながら熱成型する方法である。
【0027】熱成型する際の加熱は、熱接着性複合繊維
の低融点成分を溶融し若しくは十分に軟化させ、接着性
繊維同志を熱接着させるためのものである。その加熱手
段は特に問わないが、例えば、熱水、スチーム、高圧ス
チーム等のような湿熱手段、熱風、加熱炉による加熱等
のような乾熱手段等を用いることができるが乾熱手段が
好ましい。特に、成型型枠内の厚み方向に、林立・配置
されている棒状体を中空形状とすることにより、従来の
パンチング孔を有する成型型枠に熱風を供給する方式に
比べ、電気加熱のみで、熱効率を高めることができ、熱
成型時間の短縮が可能となる。
【0028】
【発明の効果】本発明の繊維製成型クッション材は、ク
ッション性、通気性及び耐久性に優れた快適なクッショ
ン材であり、各種のクッション材例えば家具、ベッド、
寝具、各種座席のクッション材用として好適である。又
本発明のクッション材の製造方法は、安価で、簡便に繊
維製成型クッショク材を製造できるので工業的意義が極
めて大きい。
【0029】
【実施例】以下、本発明を更に実施例により説明する。
なお実施例中の特性値は以下の方法で測定されたもので
ある。 (1)密度 JIS K―6401に準拠して測
定した。 (2)硬さ JIS K―6401に準拠して測
定した。 (3)厚さ 平板状に調整されたクッション材に
0.5g/cm2 の荷重下で測定した。 (4)圧縮回復率 クッション材を75%圧縮するのに
要したエネルギー量と75%からの回復に要したエネル
ギー量の比率(圧縮回復率が大きくなる程良好なクッシ
ョン性) (5)通気性 JIS L―1079に準拠して測
定した。 (6)硬さ保持率 JIS S―1052に準拠して測
定した(硬さ保持率が大きくなる程良好な耐久性)
【0030】[実施例1〜2、比較例1〜3]合織繊維
素材として、以下のものを用いて不織布ウエブを得た。 (A)ポリエステル系捲縮短繊維 ポリエチレンテレフタレートポリマー(融点258℃) 13デニール、64mmカット長 中空断面 (B)熱接着性複合繊維 芯成分 ポリブチレンテレフタレートポリマー(融点2
20℃) 鞘成分 ポリエーテルエステルポリマー(融点160
℃) 芯成分/鞘成分=50/50(重量比) (A)/(B)=70/30(重量比)
【0031】該不織布ウエブを熱成型後の見掛け密度が
同一になるように図2に示す下型枠(但し棒状体の長さ
と数は変更)につめこみ、上型枠で圧縮後表1に示す条
件で熱成型した。得られたクッション材の性能を表1に
示した。
【0032】[比較例4]図2において、棒状体が配さ
れていない下型枠を用いる以外は実施例1と同一に行
い、表1に示す条件で熱成型した。得られたクッション
材の性能を表1に示した。
【0033】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維製成型クッショク材の模式図(斜
視図)である。
【図2】本発明の繊維製成型クッション材を熱成型する
際の成型型枠の一実施態様を示すもので、下型枠の模式
図(斜視図)である。
【符号の説明】 1:繊維製成型クッショク材 2:上面の空洞孔 3:厚さ方向の空洞部分 4:下面の空洞孔 5:成型型枠の下型枠 6:棒状体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維素材からなる見掛け密度0.0
    2〜0.08g/cm3 、硬さ15〜70kgfの厚さ
    を有する成型クッション材において、該クッション材の
    厚さ方向に、該厚さの40%の長さの空洞孔が散在し、
    且つ全空洞孔の該クッション材における占有率(体積
    比)が2〜40%の範囲にあることを特徴とする繊維製
    成型クッション材。
  2. 【請求項2】 厚さ方向に直交する面における空洞孔の
    断面積が0.2〜15cm2 の範囲である請求項1記載
    の繊維製成型クッション材。
  3. 【請求項3】 空洞孔を囲繞する仮想円柱体における見
    掛け密度が、クッション材の平均見掛け密度に対して1
    0〜100%高い範囲にある請求項1又は2記載の繊維
    製クッション材
  4. 【請求項4】 合成繊維素材が、ポリエステル系捲縮短
    繊維と熱接着性複合繊維とからなる請求項1〜3のいず
    れかに記載の繊維製クッション材。
  5. 【請求項5】 熱接着性複合繊維が、熱可塑性エラスト
    マーからなる請求項4記載の繊維製クッション材。
  6. 【請求項6】 合成繊維素材を成型型枠に詰め込んで熱
    成型し、厚みを有するクッション材を製造するに当り、
    詰め込まれた厚みを有する合成繊維素材中に、その厚み
    方向に沿って、棒状体を林立・配置させた状態で熱成形
    することを特徴とする繊維製成型クッション材の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 成型型枠が、上型枠と下型枠から構成さ
    れ、棒状体が林立する下型枠に合成繊維素材を詰め込
    み、可動可能な上型枠で圧縮後又は/及び圧縮しながら
    熱成型する請求項6記載の繊維製成型クッション材の製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2441418A (en) * 2006-08-30 2008-03-05 Lear Corp Vehicle seat cushion with holes to make regions of the cushion softer than others
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