JP3176472U - マットレス用繊維構造体およびマットレス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊維を構成するポリマーよりも25℃以上低い融点を有するポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿されたウエブを積層して得られた、前記熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記熱接着性複合短繊維と前記非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在したマットレス用繊維構造体の少なくとも一表面において、長径が500mm以上かつ短径が500mm以上かつ深さ15〜100mmの凹部を形成する。
【選択図】図1
Description
しかしながら、かかる繊維クッション材を使用したマットレスでは、体圧分散性の点で十分ではないという問題点があった。
また、本考案によれば、前記のマットレス用繊維構造体を含むマットレスが提供される。かかるマットレスにおいて、前記凹部に、荷重980N(100kgf、直径が200mmの円板状荷重)による圧縮率が60〜80%のクッション材がはめ込まれていることが好ましい。また、マットレスが医療用または介護用であることが好ましい。
前記の非弾性捲縮短繊維において、単繊維の断面形状は通常の丸、扁平、四つ山扁平などのくびれ付き扁平、三角や四角の多角形、丸中空や三角中空等の中空などいずれでもよい。
なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていてもよい。
また、前記のように凹部を形成するには、上下2枚のプレートのうちどちらか1枚のプレートに、該凹部に対応する凸部を形成した上下2枚のプレートの間にウエブを圧縮保持させ加熱するとよい。
本考案の繊維構造体において、繊維構造体の少なくとも一表面に前記の凹部が形成されているのでクッション性に優れ、多量の発汗による蒸れを軽減し、さらには体圧分散性にも優れる。
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
オルトクロルフェノールを溶媒として35℃で測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
JIS L 1015に記載の方法により測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
JIS K 6400に記載の方法により荷重980N(100kgf、直径が200mmの円板状荷重)による圧縮率を測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
XSENSOR(登録商標)Pressure Mapping ystem XS96を使用し被験者10名が、マットレスの上に仰向けに寝て、臀部の最大圧力を測定した。被験者10名の平均値を求め、数値が相対評価で数値が小さいほど体圧分散性が良く、100mmHg以下を合格と判定した。
フランスベッド株式会社製サイドアップベッド(品番FBSU−720・32TD)にマットレスを載せ、身長175cm、体重65kgの男性が仰向けに寝た状態で背上げ角度のみを70度としたときに、ベッド床板の背上げ屈曲点から伸ばした線がマットレス裏面に対して直角なる様に長さ(L1)を計測し、下記判定基準により評価を行った。
対応性有り:L1≦70mm、対応性無し:L1>70mm
マットレス中央部に成型した窪みにクッション材をはめ込み、クッション材とマットレス用繊維構造体との間の隙間(S)、段差(G)について下記評価基準により評価を行った。
合格:S≦2mmかつG≦2mm、不合格:S>2mmまたはG>2mm
繊維構造体を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている繊維(図3において0°≦θ≦45°)の総本数を(T)とし、繊維クッシ
ョン材の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維(図3において45°<θ≦90°
)の総本数を(H)としてT/Hを算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所につ
いて各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。T/Wが1.5以上の場合、「繊維が厚さ方向に配列している。」とした。
テレフタル酸とイソフタル酸とを80/20(モル%)で混合した酸成分とブチレングリコールとを重合し、得られたポリブチレン系テレフタレート38重量%を更にポリテトラメチレングリコール(分子量2000)62重量%と加熱反応させ、ブロック共重合ポリエーテルポリエステルエラストマーを得た。この熱可塑性エラストマーの融点は155℃であった。この熱可塑性エラストマーを鞘(シース)に、ポリブチレンテレフタレート(融点224℃)を芯(コア)に、シース/コアの重量比で70/70なるように紡糸して偏心シース・コア型複合繊維を得た。得られた複合繊維を2.0倍に延伸したのち、80℃で乾燥し捲縮を発現させたのち、油剤を付与し、51mmに切断することにより、熱接着性短繊維を得た。該熱接着性短繊維において、単糸繊度は7.3dtex、捲縮数は13個/2.54cm、捲縮率は30%であった。
次いで、該熱接着性短繊維30重量%と、非弾性捲縮短繊維として常法にて得られたポリエチレンテレフタレート短繊維(単糸繊度7.3dtex、繊維長64mm、捲縮数9個/2.54cm、捲縮率34%、断面形状は丸中空、融点256℃)70重量%とを混綿し、通常のカード機でウエブを作製し、Struto社製Struto設備を用いて、ローラ表面速度2.5m/分の駆動ローラにより、熱風サクション式熱処理機(熱処理ゾーンの長さ5m、移動速度1m/分)内へ押し込むことでアコーデオン式に折り畳み、190℃×5分間処理し厚み30mm、目付け460g/m2の、非弾性捲縮短繊維および熱接着性短繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列している繊維構造体を得た。
この繊維構造体4枚を積層し上下2枚のプレート間80mmの間に圧縮保持させ、加熱成形した。また、上のプレートにはマットレス中央部に深さ35mm、長さ1100mm、巾650mmの窪みが成型されるように治具を設置した。また下のプレートにはその繊維構造体が当設する面に70mm間隔に厚み5mm、高さ30mmのプレートをマットレスの幅方向に垂直に立てて設けた。これにより図1に示すような、繊維成型体の1表面に凹部(深さ35mm、繊維成型体の長手方向の長さ(長径)1100mm、巾(短径)650mm)が設けられたマットレス用繊維構造体を作製した。
得られたマットレス用繊維構造体の中央部の凹部に、該凹部と同じサイズ((長手方向の長さ、巾方向の長さ、深さ)の東洋紡績社製ブレスエア(登録商標)品番M4535をはめ込みマットレスを作製した。
得られたマットレスは体圧分散性に優れるものであり。医療用マットレスとして、また介護用マットレスとして好適であった。
実施例1においてウエブをアコーデオン状に折り畳まずに190℃×5分間処理し厚み30mm、目付け460g/m2の、非弾性捲縮短繊維および熱接着性短繊維が繊維構造体の厚さ方向に配列している繊維構造体を得て、この繊維構造体4枚を積層して実施例1と同様にマットレスを作製した。
得られたマットレス用繊維構造体は中央部の窪みの成型性が悪く、ブレスエア(登録商標)との間に隙間、段差が少しできてしまい、実施例1で得られたものに比べてマットレス表面の均一性がやや低下した。
実施例1において繊維構造体を積層し加熱成型する際の上のプレートの治具を取り外し、繊維構造体が当設する面をフラットなものとした。これによりマットレスの両面ともフラットな形状となった以外は実施例1と同様にマットレスを作製した。
得られたマットレスは体圧分散性が実施例1より劣るものであった。評価結果を表1に示す。
2:繊維構造体の一表面に形成された溝
Claims (10)
- 非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊維を構成するポリマーよりも25℃以上低い融点を有するポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿されたウエブを積層して得られた、前記熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記熱接着性複合短繊維と前記非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在したマットレス用繊維構造体であって、
繊維構造体の少なくとも一表面において、長径が500mm以上かつ短径が500mm以上かつ深さ15〜100mmの凹部が形成さていることを特徴とするマットレス用繊維構造体。 - 前記ウエブが、ウエブをアコーデオン状に折りたたむことにより積層されている、請求項1に記載のマットレス用繊維構造体。
- マットレス用繊維構造体の上表面または下表面において、複数の溝が巾方向に形成されている、請求項1または請求項2に記載のマットレス用繊維構造体。
- 前記溝において、深さが20〜30mmの範囲内であり、互いに隣り合う溝の間隔が50〜100mmの範囲内である、請求項3に記載のマットレス用繊維構造体。
- 前記非弾性捲縮短繊維がポリエステル系繊維からなる、請求項1〜4のいずれかに記載のマットレス用繊維構造体。
- 前記熱融着成分がポリエステル系エラストマーからなる、請求項1〜5のいずれかに記載のマットレス用繊維構造体。
- 繊維構造体の厚さが40〜100mmの範囲内であり、かつ繊維構造体の密度が20〜50kg/m3の範囲内である、請求項1〜6のいずれかに記載のマットレス用繊維構造体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のマットレス用繊維構造体を含むマットレス。
- 前記凹部に、荷重980N(100kgf、直径が200mmの円板状荷重)による圧縮率が60〜80%のクッション材がはめ込まれてなる、請求項8に記載のマットレス。
- マットレスが医療用または介護用である、請求項8または請求項9に記載のマットレス。
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JP2012002114U JP3176472U (ja) | 2012-04-11 | 2012-04-11 | マットレス用繊維構造体およびマットレス |
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JP2014080705A (ja) * | 2012-10-16 | 2014-05-08 | Teijin Ltd | クッション材およびマットレス |
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2012
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