JPH10114597A - 単結晶シリコンの製造方法およびその装置 - Google Patents

単結晶シリコンの製造方法およびその装置

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JPH10114597A
JPH10114597A JP23639797A JP23639797A JPH10114597A JP H10114597 A JPH10114597 A JP H10114597A JP 23639797 A JP23639797 A JP 23639797A JP 23639797 A JP23639797 A JP 23639797A JP H10114597 A JPH10114597 A JP H10114597A
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crucible
magnetic field
melt
crystal silicon
coil
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JP23639797A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Inagaki
宏 稲垣
Shigeki Kawashima
茂樹 川島
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Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カスプ磁界印加による単結晶シリコンの製造
において単結晶シリコンに含まれる酸素濃度が軸方向で
均一となる製造方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 シリコン融液の固化率が増加するに伴っ
て上部コイルおよび下部コイルに供給する電流を減少さ
せるだけの手順で、あるいは、るつぼの回転数を増加さ
せるだけの手順で、さらに、上部コイルおよび/または
下部コイルに供給する電流の大きさを変えることにより
カスプ磁界の中心位置を移動させる手順により、単結晶
シリコンの軸方向濃度を均一化できる。操業の確実性を
実現するために重力センサで検出された結晶重量により
カスプ磁界の強度および磁界中心の位置を調節する磁界
制御盤を備え、重量センサで検出された結晶重量により
融液表面の位置を一定に保つ融液表面制御盤を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は単結晶シリコンの製
造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン結晶中の酸素濃度はデバイスの
種類・規模および製造プロセスに応じて最適の濃度に制
御する必要がある。シリコン結晶のメーカーは受注する
際に顧客から酸素濃度の上限と下限を指定される。メー
カーとしては、酸素濃度の許容範囲が広ければ操業は比
較的楽であり、酸素濃度の許容範囲が狭ければ厳しいコ
ントロールのもとで操業することを余儀なくされる。操
業開始時には融液がるつぼに接触している面積が大であ
るから融液中に多量の酸素が存在している。そこで、単
結晶引上の初期に単結晶シリコン中に酸素が過剰に取り
込まれるのを防止するために融液にカスプ磁界(cus
p magnetic field)を印加することは
公知である(特公平8−18898号公報、特開平1−
282185号公報参照)。図13は通常の磁界印加チ
ョクラルスキー法(magnetic field−a
pplied Czoch−ralski metho
d)によって得られた単結晶シリコンの酸素濃度を示
す。折線IVの場合には、酸素濃度のばらつきが大き
く、単結晶化率は低い(約87%)。折線Vは単結晶シ
リコンとるつぼとを互いに逆方向に回転させ、磁界強度
・るつぼ回転数を一定に維持して引き上げた例であり、
単結晶化率は約95%であるが、固化率が増加するにつ
れて酸素濃度が著しく低下する。 (注) 単結晶化率(%)は、10本の単結晶シリコン
インゴットについて単結晶長さ÷インゴット全長×10
0%の算式を用いて算出した平均値である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公平8−18898
号公報および特開平1−282185号公報に記載され
た磁界印加チョクラルスキー法はいずれも単結晶シリコ
ンとるつぼとを互いに逆方向に回転させることを条件に
している。そうすると図14に示すように単結晶シリコ
ンSの直下によどみ層sが発生して、このよどみ層sが
高濃度酸素を含んだ融液Maを単結晶シリコンに取り込
む際の障壁となる。このため、特公平8−18898号
公報は、るつぼの回転速度を制御することのみによって
単結晶ロッドにおける酸素含量を調整することはだんだ
ん困難になっている(第7欄18〜22行)ので、るつ
ぼの回転速度を増加するとともに磁界の強度を減少させ
ることが必要である(第2欄4〜5行、図4ないし図1
0)と述べている。本発明は前記の問題点を解決して、
酸素濃度が均一な単結晶シリコンを製造することができ
る方法および装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は単結晶シリコン
とるつぼとを同方向に回転させるので両者の回転速度が
差が小さいから単結晶シリコンの直下によどみ層が発生
しない。請求項1に係る発明は上部コイルおよび下部コ
イルに電流を供給することにより融液にカスプ磁界を印
加し、融液の固化率が増加するに伴って上部コイルおよ
び下部コイルに供給する電流を減少させる単結晶シリコ
ンの製造方法である。請求項2に係る発明は融液の固化
率が増加するに伴ってるつぼの回転数を増加させる単結
晶シリコンの製造方法である。請求項3に係る発明は融
液の固化率が増加するに伴って上部コイルおよび/また
は下部コイルに供給する電流の大きさを変えることによ
りカスプ磁界の中心位置を移動させる単結晶シリコンの
製造方法である。本発明は、操業の確実性を保持するた
めに、カスプ磁界の強度および磁界中心の位置を調節す
る磁界制御盤、融液表面の位置を一定に保つ融液表面制
御盤を備えている。
【0005】
【発明の実施の形態および実施例】図1において、るつ
ぼ支持台1にるつぼ回転モータ2を設置し、同モータ2
によって駆動される回転軸3の上部にるつぼ4を取り付
ける。4aは側壁、4bは底部であり、るつぼ4にシリ
コン融液Mが収容される。るつぼ支持台1はるつぼ昇降
装置によって支持されている。符号5はるつぼ昇降装置
の1例を示し、るつぼ昇降モータ6によって回転する送
りねじ7.7がるつぼ支持台1に螺合している。メイン
チャンバ8の上部に操作部9を設ける。シードチャック
軸10の下端にシードチャック11を取り付け、操作部
9により、シードチャック軸10を回転自在かつ上下動
自在に支持する。操作部9に結晶回転モータ12、重量
センサ13、結晶引上モータ14を設ける。るつぼ4の
側壁の周囲にヒータ15を配置し、ヒータ15は電源1
6によって加熱される。符号17は保温筒である。
【0006】メインチャンバ8の外周にカスプ磁界発生
手段18が設けられ、カスプ磁界発生手段18は上下に
対向して配置された環状の上部コイル19と下部コイル
20から成る。上部コイル19と下部コイル20はそれ
ぞれ電源21に接続され、電流が2つのソレノイドを反
対方向に流れてカスプ磁界を形成する。図2は上部コイ
ル19と下部コイル20によって形成されたカスプ磁界
の模式図であり、下部コイル20によって生じた磁力線
Lがるつぼ4の側壁4aおよび底部4bをほぼ直角に貫
通している状態を示す。シリコン融液Mは磁力線Lの直
角方向には移動するのが阻止されるから、図2に示す模
式図では、るつぼ4の側壁4aおよび底部4bに沿うシ
リコン融液Mの流れは抑止される。cはカスプ磁界の中
心位置(中心線)を示し、カスプ磁界の中心においては
磁界強度はゼロになる。
【0007】重量センサ13、上部コイル19および下
部コイルの電源21は磁界制御盤22に接続される。磁
界制御盤22には固化率に応じて上部コイル19および
下部コイル20へ流す電流値を予め入力しておくことに
よりカスプ磁界の強度や磁界中心cの位置を調節するこ
とができる。磁界制御盤22による制御の態様を詳細に
述べると次のとおりである。図3は電流制御の手順を示
すフローチャートを示す。操業開始に先立って、原料シ
リコンの投入重量Wを磁界制御盤22に入力し、磁界
制御盤22で固化率kを算出しておく。ここに、kは k=V/V‥‥‥‥‥‥(1) で表わされ、Vは重量センサ13が検知した結晶重量W
を電圧出力に変換した値、Vは原料シリコンの投入重
量Wに相当する電圧出力値である。また、固化率kに
応じた上部コイル19の電流値および下部コイル20の
電流値を磁界制御盤22に予め入力しておく。るつぼ4
とシードチャック11とを同方向に回転させて、単結晶
シリコンの引上作業が開始されると、重量センサ13は
単結晶シリコンの重量Wを検知し、Wを電圧出力値Vに
変換し、この電圧出力値Vを磁界制御盤22に入力す
る。磁界制御盤22は前記の式(1)により固化率kを
算出し、コイル電源の出力電流値を変更する指令を出
し、上部コイル19および下部コイル20にそれぞれの
電流を投入する。固化率kが所定値に達するとコイルへ
の投入電流をゼロにして操業が終了する。
【0008】次に、シリコン融液Mの表面の位置を一定
に保つための手段について説明する。図4は融液表面制
御盤23をるつぼ昇降モータ6に接続した装置を示す。
その他の符号は図1に示す符号と同じである。図5
(a)は融液表面の位置を一定に保つ手順を示すフロー
チャートである。操業開始前に予め原料シリコン投入重
量Wを融液表面制御盤23に入力し、かつ、融液重量
と融液深さとの関係を融液表面制御盤23に入力し、初
期融液深さD(図5(b))を算出しておく。単結晶
シリコンの引上げが開始されると、結晶重量Wを重量セ
ンサ13で検知し、融液表面制御盤23で融液の残重量
Wr(=W−W)を算出し、融液表面制御盤23で残
重量Wrの融液深さDrを算出する。そうすると、既知
の初期融液深さDから、融液表面の下降距離Dd(=
−Dr)を算出することができる。融液表面制御盤
23から出力される信号により融液面の下降距離Ddに
等しい高さだけるつぼ昇降モータ6によりるつぼ4を上
昇させるるので、るつぼ内の融液表面を一定の高さに保
つことができる。
【0009】操業開始前には融液がるつぼ4の側壁4a
や底部4bに接触している面積が大きく、るつぼから溶
解した酸素が多量に融液中に存在しているので、このま
まの状態でシリコンの引上作業を開始すると単結晶シリ
コン中の酸素濃度が過大となる。融液にカスプ磁界を印
加すると、磁力線の直角方向には融液は移動が抑制され
る。図2はるつぼ4の側壁4aおよび底部4bに対して
ほぼ直角方向に磁力線Lが貫通している有様を示す。そ
うすると、るつぼ4の側壁4aおよび底部4bの近傍に
存在している酸素の濃度が高い融液の移動が抑制される
から、融液の固化率が低い期間中融液にカスプ磁界を印
加することにより結晶内に取り込まれる酸素の量が過大
となるのを防ぐことができる。
【0010】単結晶シリコンの引き上げが進んで固化率
が増加すると、るつぼ4の側壁4aや底部4bが融液に
接触している面積が小さくなり、それにつれて融液中に
溶解する酸素の量が減少するから、結晶中に取り込まれ
る酸素量が過少になるのを防止する手段を講じる必要が
ある。カスプ磁界の強度を減少させると融液の対流を抑
制する作用が減少するから、融液の対流が活発化して、
結晶中に取り込まれる酸素量が過少になるのを防ぐこと
ができる。図6は22インチのるつぼ4に100kgの
単結晶シリコンをチャージし、8インチの単結晶シリコ
ンを引き上げた場合の操業条件の1例を示し、固化率の
増加に伴って上部コイル19、下部コイル20に供給す
る電流を漸減した。すなわち、固化率0%のときの上部
コイルへの供給電流を200A、下部コイルに供給する
電流を250Aとし、引き上げ終了時である固化率88
%のときの供給電流が上部コイル、下部コイルとも0A
となるように漸減させた。これにより、るつぼ壁を垂直
に横切る磁力線の強さは固化率の増加に伴って減少す
る。るつぼの回転速度は固化率にかかわらず5rpmを
維持した。図7の折線Iはこの場合の単結晶シリコンの
酸素濃度を示すグラフであり、酸素濃度(×1017
toms/cm)は12.1〜11.9の範囲に収ま
っている。なお、酸素濃度測定はFTIRにて吸収係数
4.81×1017cm−2(ASTM−121 19
79年)を用いた。
【0011】次に、請求項2に係る発明について説明す
る。固化率が低い期間中単結晶シリコンの中に多量の酸
素が取り込まれるのを防ぐために融液にカスプ磁界を印
加することは請求項1に係る発明の場合と同じである。
請求項2に係る発明では、固化率が増加るすに伴って、
るつぼ4の回転数を増加させると融液の攪拌作用が助長
されるから、単結晶シリコン中に取り込まれる酸素量が
不足するのを防ぐことができる。図8は22インチのる
つぼ4に100kgの単結晶シリコンをチャージし、8
インチの単結晶シリコンを引き上げた場合の操業条件の
1例を示し、固化率の増加に対応してるつぼ回転数を4
段階に変化させる。すなわち、固化率が40%に達する
までの間はるつぼ回転数を5rpmに維持し、固化率が
40%を超えて60%に達するまでの間にるつぼ回転数
を6rpmに漸増させ、更に、固化率が60%を超えて
85%に達するまでの間にるつぼ回転数を8rpmに漸
増させ、固化率が85%を超えた後は引き上げ終了時で
ある固化率88%に到達するまでの間にるつぼ回転数を
10rpmに上昇させた。上部コイル19、下部コイル
20に供給する電流は一定値を維持した。図7の折線I
Iはこの場合の単結晶シリコンの酸素濃度を示すグラフ
であり、酸素濃度(×1017atoms/cm)は
12.3〜11.9の範囲に収まっている。
【0012】引き上げ中の単結晶シリコンSとるつぼ4
とを互いに逆方向に回転させると単結晶シリコンSの直
下によどみ層が発生し、このよどみ層がるつぼ底部に滞
留している高濃度酸素を含んだ融液層を単結晶シリコン
に取り込む際の障壁となることは既に述べた(
【0003】参照)。本発明は単結晶シリコンSとるつ
ぼ4とを同方向に回転させるので両者の回転速度の差が
小さいから単結晶シリコンSの直下によどみ層が発生せ
ず、したがって固化率が増加しても高濃度酸素を含んだ
融液層を単結晶シリコンに取り込む際の障壁が存在しな
いから、固化率が増加しても▲a▼磁界強度を減少させ
るか、または▲b▼るつぼの回転数を上昇させるか、い
ずれか一方を実施するだけで単結晶シリコン中の酸素濃
度が低下するのを防ぐことができる。
【0013】次に、請求項3に係る発明について説明す
る。図9は固化率とコイル電流の変化との関係を示し、
固化率が増加するにつれて、下部コイル電流は一定と
し、上部コイル電流を増加して行くとカスプ磁界の中心
の位置が下方へ移動する。図10において、固化率がゼ
ロのときに磁界中心の位置が融液表面に一致していると
しよう(図10(a))。固化率が55%のときには磁
界中心cは融液表面より深さdの位置にあり(図10
(b))、固化率80%のときには磁界中心cは融液表
面より深さdの位置にある(図10(c))。磁界中
心cでは磁界強度がゼロであるから磁界中心cの近傍に
おいては融液は自由に移動することができるので、図1
0(c)にみられるように、水平方向の流れと垂直方向
の流れが合一して上下方向の循環流Cが活発化する。る
つぼの底の近傍にある融液Maの中には酸素が高濃度に
溶け込んでいる。本発明はるつぼと結晶が同方向に回転
しているため結晶の直下によどみ層が発生しないから、
るつぼの底に滞留している酸素濃度が高い融液Maは循
環流Cに伴われて円滑に結晶の中に取り込まれる。この
ため、固化率が増加した期間中に引上げられた結晶中の
酸素濃度は低下しない。図7の折線IIIはこの場合の
単結晶シリコンの酸素濃度を示し、酸素濃度は12.4
〜11.9の範囲に収まっている。単結晶化率は約98
%である。
【0014】上部コイル19および下部コイル20を流
れる電流によって形成されるカスプ磁界の強度および磁
界中心の位置は上部コイル19および下部コイル20に
供給する電流の調節の仕方によっていろいろに変えるこ
とができる。図9は下部コイル電流を一定とし、上部コ
イル電流を増加する場合、図11(b)(c)は上部コ
イル電流を一定とし、下部コイル電流を減少させる場合
を示す。上部コイル電流または下部コイル電流の一方を
一定とし、他方を変化させる場合に限らず、双方を変化
させてもよい(図11(d)(e))。コイル電流の変
化は、直線的変化に限らず、曲線的変化でもよい。(ち
なみに、図6にみられるように、上部コイル電流と下部
コイル電流の電流比が一定の場合には磁界中心の位置は
移動しない。) 上部コイル電流と下部コイル電流を図9および図11
(a)〜(e)に例示する態様で変化させることにより
磁界中心の位置と磁界強度を調節し、所望の値の酸素濃
度を有する単結晶シリコンを得ることができる。磁界中
心の位置の移動は、下方に限らず、上方へ移動させるこ
ともできる。
【0015】次に、請求項8に係る発明について説明す
る。図12は請求項8に係る発明の実施例である。上部
コイル19および下部コイル20は磁石支持台24に支
持され、磁石支持台24は磁石昇降装置25により昇降
自在に支持される。磁石昇降装置25は磁石昇降モータ
26とモータ26によって回転される送りねじ27から
成り、送りねじ27は磁石支持台24に螺合される。磁
石昇降モータ26は昇降制御盤28に接続される。その
他の構成は図1と同じである。磁石の位置を上方または
下方に移動させることによりカスプ磁界の中心位置を所
望する位置に定めることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明は単結晶シリコンとるつぼとを同
方向に回転させるので両者の回転速度の差が小さいから
単結晶シリコンの直下によどみ層が発生しないから、融
液の固化率が増加するに伴って上部コイルおよび下部コ
イルに供給する電流を減少させるだけの手順で単結晶シ
リコンの軸方向酸素濃度を均一化することができる。
【0017】本発明は単結晶シリコンとるつぼとを同方
向に回転させるので両者の回転速度の差が小さいから単
結晶シリコンの直下によどみ層が発生しないから、融液
の固化率が増加するに伴ってるつぼの回転数を増加させ
るだけの手順で単結晶シリコンの軸方向酸素濃度を均一
化することができる。
【0018】本発明は単結晶シリコンとるつぼとを同方
向に回転させるので両者の回転速度の差が小さいから単
結晶シリコンの直下によどみ層が発生しないから、融液
の固化率が増加するに伴って上部コイルおよび/または
下部コイルに供給する電流の大きさを変えることにより
カスプ磁界の中心位置を移動させるだけの手順で単結晶
シリコンの軸方向酸素濃度を均一化することができる。
【0019】本発明は操業の確実性を実現するために重
量センサで検出された結晶重量によりカスプ磁界の強度
および磁界中心の位置を調節する磁界制御盤を備えてい
るので単結晶シリコンの軸方向酸素濃度を均一化するこ
とができる。
【0020】本発明は操業の確実性を実現するために重
量センサで検出された結晶重量により融液表面の位置
(高さ)を一定に保つ融液表面制御盤を備えているので
単結晶シリコンの軸方向酸素濃度を均一化することがで
きる。
【0021】本発明は融液の固化率に応じてカスプ磁界
発生手段を上方または下方へ移動させる信号を出力する
昇降制御盤を備えているので単結晶シリコンの軸方向酸
素濃度を均一化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカスプ磁界を印加する単結晶製造
装置の実施例の全体図である。
【図2】上部コイルと下部コイルによって形成されたカ
スプ磁界の模式図である。
【図3】本発明の磁界制御盤による電流制御の手順を示
すフローチャートである。
【図4】本発明に係るカスプ磁界を印加する単結晶製造
装置の他の実施例の全体図である。
【図5】(a)は本発明の融液表面制御盤による融液表
面制御の手順を示すフローチャート、(b)は(a)に
おける寸法の説明図である。
【図6】本発明における融液の固化率とコイル電流との
関係を示すグラフである。
【図7】本発明の単結晶シリコンの軸方向における酸素
濃度と固化率との関係を示すグラフである。
【図8】本発明における融液の固化率とるつぼ回転数と
の関係を示すグラフである。
【図9】本発明による融液の固化率とコイル電流との関
係を示すグラフである。
【図10】本発明におけるカスプ磁界の中心位置を移動
させた1例を示し、(a)は固化率が0%、(b)は固
化率が55%、(c)は固化率が80%の場合の説明図
である。
【図11】本発明における融液の固化率とコイル電流と
の関係を示すグラフである。
【図12】本発明に係るカスプ磁界を印加する単結晶製
造装置のさらに他の実施例の全体図である。
【図13】従来の方法および装置によって製造した単結
晶シリコンの軸方向における酸素濃度と固化率との関係
を示すグラフである。
【図14】従来の方法および装置による引上げ中の単結
晶シリコンの直下に発生するよどみ層を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
4 るつぼ 6 るつぼ昇降モータ 8 メインチャンバ 9 操作部 10 シードチャック軸 11 シードチャック 13 重力センサ 15 ヒータ 18 カスプ磁界発生手段 19 上部コイル 20 下部コイル 21 電源 22 磁界制御盤 23 融液表面制御盤 26 磁石昇降モータ 28 昇降制御盤

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 るつぼに収容されたシリコンをヒータに
    より加熱し、回転自在かつ上下動自在に支持されたシー
    ドチャックにより単結晶シリコンを引き上げるに際し
    て、シードチャック軸の周りに単結晶シリコンとるつぼ
    を同方向に回転させ、上部コイルおよび下部コイルに電
    流を供給することにより融液にカスプ磁界を印加し、融
    液の固化率が増加するに伴って上部コイルおよび下部コ
    イルに供給する電流を減少させる単結晶シリコンの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 るつぼに収容されたシリコンをヒータに
    より加熱し、回転自在かつ上下動自在に支持されたシー
    ドチャックにより単結晶シリコンを引き上げるに際し
    て、シードチャック軸の周りに単結晶シリコンとるつぼ
    を同方向に回転させ、上部コイルおよび下部コイルに電
    流を供給することにより融液にカスプ磁界を印加し、融
    液の固化率が増加するに伴ってるつぼの回転数を増加さ
    せる単結晶シリコンの製造方法。
  3. 【請求項3】 るつぼに収容されたシリコンをヒータに
    より加熱し、回転自在かつ上下動自在に支持されたシー
    ドチャックにより単結晶シリコンを引き上げるに際し
    て、シードチャック軸の周りに単結晶シリコンとるつぼ
    を同方向に回転させ、上部コイルおよび下部コイルに電
    流を供給することにより融液にカスプ磁界を印加し、融
    液の固化率が増加するに伴って上部コイルおよび/また
    は下部コイルに供給する電流の大きさを変えることによ
    りカスプ磁界の中心位置を移動させる単結晶シリコンの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 重量センサで結晶重量を検知し、磁界制
    御盤によりコイル電源の出力電流値を変更する指令を出
    し、上部コイルおよび下部コイルにそれぞれの電流を投
    入する請求項1または請求項3に記載の単結晶シリコン
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 重量センサで結晶重量を検知し、融液表
    面制御盤で融液表面の下降距離を算出し、融液表面の下
    降距離に等しい高さだけるつぼを上昇させることにより
    融液表面の位置を一定に保つことができる請求項1ない
    し請求項3のいずれかに記載の単結晶シリコンの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 回転軸の上部にるつぼを取り付け、操作
    部により回転自在かつ上下動自在に支持されたシードチ
    ャック軸の下端にシードチャックを取り付け、るつぼの
    周囲に加熱手段により加熱されるヒータを設け、るつ
    ぼ、ヒータ、シードチャックをメインチャンバで包囲
    し、メインチャンバの外周でるつぼを包囲する位置に上
    部コイルおよび下部コイルから成るカスプ磁界発生手段
    を設け、上部コイルおよび下部コイルを電源に接続し、
    融液の固化率に応じて上部コイルおよび下部コイルへ流
    す電流値を予め入力しておくことによりカスプ磁界の強
    度および磁界中心の位置を調節することができる磁界制
    御盤を、結晶重量の重量センサに、上部コイルおよび下
    部コイルの電源に、それぞれ接続して成る単結晶シリコ
    ンの製造装置。
  7. 【請求項7】 回転軸の上部にるつぼを取り付け、操作
    部により回転自在かつ上下動自在に支持されたシードチ
    ャック軸の下端にシードチャックを取り付け、るつぼの
    周囲に加熱手段により加熱されるヒータを設け、るつ
    ぼ、ヒータ、シードチャックをメインチャンバで包囲
    し、メインチャンバの外周でるつぼを包囲する位置に上
    部コイルおよび下部コイルから成るカスプ磁界発生手段
    を設け、上部コイルおよび下部コイルを電源に接続し、
    融液重量と融液深さとの関係を予め入力し融液表面の下
    降距離に等しい高さだけるつぼを上昇させることにより
    融液表面の位置を一定に保つことができる融液表面制御
    盤をるつぼ昇降モータに接続して成る単結晶シリコンの
    製造装置。
  8. 【請求項8】 回転軸の上部にるつぼを取り付け、操作
    部により回転自在かつ上下動自在に支持されたシードチ
    ャック軸の下端にシードチャックを取り付け、るつぼの
    周囲に加熱手段により加熱されるヒータを設け、るつ
    ぼ、ヒータ、シードチャックをメインチャンバで包囲
    し、メインチャンバの外周でるつぼを包囲する位置に上
    部コイルおよび下部コイルから成るカスプ磁界発生手段
    を設け、上部コイルおよび下部コイルを電源に接続し、
    融液の固化率に応じてカスプ磁界発生手段を上方または
    下方へ移動させる信号を出力する昇降制御盤をカスプ磁
    界発生手段昇降モータに接続して成る単結晶シリコンの
    製造装置。
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