JPH10110946A - ガス遮断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス遮断装置の遮断弁を駆動する電池電源の
残量検査を確実に実施する電池残量検査手段を備えたガ
ス遮断装置を提供する。 【解決手段】 検査信号出力部２からの指令により電池
電源１０の無負荷電圧を測定し、この無負荷電圧が所定
値以下であるとき、残量測定部５は電池電源１０に疑似
負荷９を接続した状態での電圧を測定する。この負荷状
態での電圧が判定値以下であるとき残量異常信号が出力
され、電池消耗警報部７は警告表示または警報報知を実
行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガス使用上の安全
対策としてのガス遮断装置に関し、特にガス遮断装置の
電源である電池の残容量検査を行う手段を備えたガス遮
断装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ガス遮断装置におけるガス遮断弁を動作
させるための電源として電池が使用されており、この電
池の残容量を常にチェックするため、図５に示すような
電池残容量検査手段が設けられている。

【０００３】図５において、電池残容量検査手段は、定
期タイマ部２１と、電圧検出部２２と、残容量判定部２
３と、疑似負荷２４と、電池消耗警報部２５とを備えて
構成されている。

【０００４】前記定期タイマ部２１は、１日に１回程度
の頻度で電池検査を行なわせるための検査信号ａを電圧
検出部２２に出力する。電圧検出部２２は検査信号ａが
入力されると、電池電源２０に疑似負荷２４を接続し、
そのときの電池電源２０の電圧を測定する。測定された
電池電圧ｂは残容量判定部２３に入力され、測定された
電池電圧ｂと予め設定された所定値ｃと比較して、電池
電圧ｂが所定値ｃ以下であったとき、電池残容量異常信
号ｄを出力する。この電池残容量異常信号ｄが出力され
たとき、電池消耗警報部２５は警告表示または警報報知
を行う。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来構成におい
て、電池残容量検査手段による電池残容量の検査は、１
日に１回程度の頻度であるため、この検査周期内に電池
の消費があった場合、ガス遮断弁を動作させる駆動電力
が不足する恐れがあり、ガス遮断装置としての安全性を
確保できない問題点があった。

【０００６】本発明は、従来構成の問題点を解決すべく
創案されたもので、ガス遮断弁を動作させるための電池
残容量のチェックを確実に行う手段を備えたガス遮断装
置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本願の第１発明は、ガス
通路を遮断する遮断弁と、この遮断弁の駆動電力を供給
する電池電源とを備えたガス遮断装置において、前記電
池電源の残容量を検査させるための検査指令信号を所定
時間間隔で出力する検査信号出力部と、前記検査指令信
号の入力により前記電池電源の無負荷電圧測定を行う電
圧測定部と、この電圧測定部による無負荷電圧測定値が
予め設定された所定値以下であるとき電圧異常信号を出
力する電圧異常判定部と、前記電圧異常信号が入力され
たとき前記電池電源に疑似負荷を接続して負荷状態での
電池電圧を測定する残容量測定部と、この残容量測定部
から出力される負荷状態電圧値が予め設定された判定値
以下であるとき残量異常信号を出力する電池残量判定部
とを具備してなることを特徴とする。

【０００８】上記構成によれば、ガス遮断装置の遮断弁
を駆動する電源となる電池電源は、短い時間間隔で頻繁
に無負荷状態での電圧測定が実施され、測定された電圧
が所定値以下となったとき電圧異常信号が出力されるの
で、電池電源に疑似負荷を接続した負荷状態の電圧測定
がなされ、電圧異常の確認動作が実行される。この負荷
状態での電圧が判定値以下であるとき、残量異常信号が
出力される。

【０００９】また、本願の第２発明は、ガス通路を遮断
する遮断弁と、この遮断弁の駆動電力を供給する電池電
源とを備えたガス遮断装置において、前記電池電源の残
容量を短期サイクルで検査させるための検査指令信号を
所定時間間隔で出力する短サイクル検査信号出力部と、
前記検査指令信号の入力により前記電池電源の無負荷電
圧測定を行う無負荷電圧測定部と、この無負荷電圧測定
部による無負荷電圧測定値が予め設定された所定値以下
であるとき電圧異常信号を出力する電圧異常判定部と、
前記電池電源の残容量を長期サイクルで検査させるため
の検査指令信号を所定時間間隔で出力する長サイクル検
査信号出力部と、この長期検査信号出力部からの電池検
査指令信号または前記電圧異常信号が入力されたとき前
記電池電源に疑似負荷を接続して負荷状態での電池電圧
を測定する有負荷電圧測定部と、この有負荷電圧測定部
から出力される負荷状態電圧が予め設定された判定電圧
値以下であるとき残量異常信号を出力する電池残量判定
部とを具備してなることを特徴とする。

【００１０】上記構成によれば、ガス遮断装置の遮断弁
を駆動する電源となる電池電源は、短い時間間隔で頻繁
に無負荷状態での電圧測定が実施されると共に、長い時
間間隔で負荷状態での電圧測定が実施される。短期サイ
クルで測定された電圧が所定値以下となったとき電圧異
常信号が出力されたときには、長期サイクルによる電圧
測定の測定サイクルに関係なく電池電源に疑似負荷を接
続した負荷状態の電圧測定がなされ、電圧異常の確認動
作が実行される。この負荷状態での電圧が判定電圧値以
下であるとき、残量異常信号が出力される。

【００１１】また、本願の第３発明は、ガス通路を遮断
する遮断弁と、この遮断弁の駆動電力を供給する電池電
源とを備えたガス遮断装置において、前記電池電源の残
容量を短期サイクルで検査させるための検査指令信号を
所定時間間隔で出力する短サイクル検査信号出力部と、
前記検査指令信号の入力により前記電池電源の無負荷電
圧測定を行う無負荷電圧測定部と、この無負荷電圧測定
部による無負荷電圧測定値が予め設定された所定値以下
であるとき電圧異常信号を出力する電圧異常判定部と、
前記電池電源の残容量を長期サイクルで検査させるため
の検査指令信号を所定時間間隔で出力する長サイクル検
査信号出力部と、この長期検査信号出力部からの電池検
査指令信号が入力されたとき前記電池電源に疑似負荷を
接続して負荷状態での電池電圧を測定する有負荷電圧測
定部と、この有負荷電圧測定部から出力される負荷状態
電圧が予め設定された判定電圧値以下であるとき残量異
常信号を出力する電池残量判定部とを具備してなること
を特徴とする。

【００１２】上記構成によれば、短期サイクルで無負荷
電圧測定による電圧異常を検出すると共に、長期サイク
ルで負荷状態での電圧測定による電圧異常を検出する。
このいずれかで検出された電圧が予め設定された所定値
以下であるとき、残量異常信号が出力される。本構成で
は、長サイクルで負荷状態での電圧測定による電池残容
量の検出が実行される間に、短サイクルの無負荷電圧測
定により電池消耗による電圧低下が検出されるので、長
サイクル測定の間に発生する電圧低下を検出することが
できる。

【００１３】上記各構成においては、対象とする電池を
リチウム電池としているので、負荷状態での電池電圧の
確認でよいが、他の電池を使用した場合には、電池残量
判定部から残量異常信号を出力する残容量評価値とし
て、無負荷状態電圧と有負荷電圧とから演算される電池
の内部抵抗を用いて残容量を判定すると、より確実な残
容量評価を実施することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の一実施形態について説明し、本発明の理解に供する。
尚、以下に示す実施形態は本発明を具体化した一例であ
って、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

【００１５】図１は、ガス遮断装置の電源である電池電
源１０の残容量を検査するための電池残容量検査手段が
設けられたガス遮断装置の第１の実施形態の構成を示す
ブロック図である。

【００１６】図１において、ガス遮断装置１は、電池電
圧の検査指令信号Ａを所定時間間隔で出力する検査信号
出力部２と、前記検査指令信号Ａが入力される毎に電池
電源１０の無負荷電圧Ｂを測定する電圧測定部３と、測
定された電池電圧Ｂを予め設定された所定値Ｃと比較し
て電池電圧Ｂが所定値Ｃ以下であるとき電圧異常信号Ｄ
を出力する電圧異常判定部４と、前記電圧異常信号Ｄの
入力により電池の残容量を測定するために電池電源１０
に疑似負荷９を接続して負荷時の電池電圧Ｅを測定する
残容量測定部５と、前記疑似負荷５が接続されたときの
電池電圧Ｅと所定値Ｆとを比較して電池電圧Ｅが所定値
Ｆ以下であるとき残量異常信号Ｇを出力する電池残量判
定部６と、残量異常信号Ｇが入力されたとき警告表示ま
たは警報報知を行う電池消耗警報部７とを具備して構成
されている。

【００１７】上記構成になるガス遮断装置１の動作を、
図２に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
尚、図２に示すＳ１、Ｓ２……は、処理手順を示すステ
ップ番号で、本文に添記する番号と一致する。

【００１８】図２において、検査信号出力部２は所定時
間間隔で検査指令信号Ａを出力するタイマとして構成さ
れており、１時間に数回程度（例えば、１０分毎）の頻
度で前記検査指令信号Ａを出力する（Ｓ１）。前記検査
指令信号Ａが入力された電圧測定部３は電池電源１０の
電圧を測定し、無負荷電池電圧Ｂを出力する（Ｓ２）。
前記無負荷電池電圧Ｂが入力された電圧異常判定部４
は、予め設定された所定値Ｃと前記無負荷電池電圧Ｂと
を比較して（Ｓ３）、これがＢ≦Ｃであったとき、電圧
異常信号Ｄを出力し、Ｂ＞Ｃであるときは、この回の検
査指令の処理は終了する（Ｓ４）。

【００１９】上記のように電池の消耗度、即ち残容量を
無負荷状態の電池電圧だけで評価することは、正確な残
容量判定とはならないので、正確な残容量を判定するた
めには、規定の負荷に電流を流したときの電圧と、無負
荷時の電圧とから電池の内部抵抗を演算し、この内部抵
抗から電池の動作状態を評価する必要がある。

【００２０】そこで、本構成では、無負荷状態における
電池電圧が所定値以下になる状態、即ち、電池消耗の限
界に近づいたときに電圧が低下する状態を上記の検査ス
テップで検出し、これが検出されたとき、電池に規定の
疑似負荷を接続して、疑似負荷に電流を流した状態での
電池電圧を測定し、正確な電池の残容量を検出する。

【００２１】電圧異常判定部４によるステップ４の処理
により、電圧異常信号Ｄが出力されたとき（Ｓ５）、残
容量測定部５は電池電源１０に疑似負荷９を接続し（Ｓ
６）、そのときの電池電源１０の電圧、即ち負荷状態電
圧Ｅを測定し（Ｓ７）、電池残量判定部６に出力する。
電池残量判定部６は負荷状態電圧Ｅと所定の判定電圧値
Ｆとを比較し（Ｓ８）、この比較判定がＥ≦Ｆであった
とき、電池消耗警報部７に残量異常信号Ｈを出力する
（Ｓ９）。比較判定がＦ＞Ｇであったときは、その回の
検査指令の処理は終了する。電池消耗警報部７は前記残
量異常信号Ｈが入力されたとき、電池消耗警告表示を行
うか、ガス遮断装置１の異常を監視する監視センターに
報知する。

【００２２】尚、電池１０としてリチウム電池以外の電
池を使用しているときは、前記疑似負荷５が接続された
ときの負荷状態電圧Ｅと無負荷電圧Ｂとから電池１０の
内部抵抗を残容量評価値として演算し、予め設定された
内部抵抗判定値と比較するように構成することもでき
る。上記残容量評価値の演算は、｛（無負荷電圧−有負
荷電圧）／有負荷電圧｝×疑似負荷の抵抗値、の簡単な
演算により電池電源１０の内部抵抗が算出できる。

【００２３】次に、本発明の第２の実施形態について説
明する。上記第１の実施形態の構成と共通する要素に
は、同一の符号を付し、その説明は省略する。

【００２４】図３は、本発明の第２の実施形態に係るガ
ス遮断装置１１の構成を示すブロック図である。

【００２５】図３において、ガス遮断装置１１は、電池
電圧の検査指令信号Ａを短い所定時間間隔で出力する短
サイクル検査信号出力部１２と、前記検査指令信号Ａが
入力される毎に電池電源１０の無負荷電圧Ｂを測定する
無負荷電圧測定部１３と、測定された無負荷電圧Ｂを予
め設定された所定値Ｃと比較して無負荷電圧Ｂが所定値
Ｃ以下であるとき電圧異常信号Ｄを出力する電圧異常判
定部１４と、長い所定時間間隔で電池検査指令信号Ｈを
出力する長サイクル検査信号出力部１５と、前記電池検
査指令信号Ｈが入力されたとき電池電源１０に疑似負荷
９を接続して負荷状態電圧Ｅを測定する有負荷電圧測定
部１６と、前記負荷状態電圧Ｅと予め設定された所定の
判定値Ｆと比較して負荷状態電圧Ｅが判定値Ｆ以下であ
るとき残量異常信号Ｇを出力する電池残量判定部１７
と、残量異常信号Ｇが入力されたとき警告表示または警
報報知を行う電池消耗警報部１８とを具備して構成され
ている。

【００２６】上記構成になるガス遮断装置１１の動作
を、図４に示すフローチャートを参照して説明する。
尚、図４に示すＳ１、Ｓ２……は、処理手順を示すステ
ップ番号で、本文に添記する番号と一致する。

【００２７】図４において、短サイクル検査信号出力部
１２は短い所定時間間隔、例えば１時間に数回の時間間
隔で検査指令信号Ａを出力するタイマとして構成されて
おり、短期頻度で短期検査指令信号Ａを出力する（Ｓ１
１）。前記短期検査指令信号Ａが入力された無負荷電圧
測定部１３は電池電源１０の電圧を測定し、無負荷電池
電圧Ｂを出力する（Ｓ１２）。前記無負荷電池電圧Ｂが
入力された電圧異常判定部１４は、予め設定された所定
値Ｃと前記無負荷電池電圧Ｂとを比較して（Ｓ１３）、
これがＢ≦Ｃであったとき、電圧異常信号Ｄを出力し、
Ｂ＞Ｃであるときは、この回の検査指令の処理は終了す
る（Ｓ１４）。

【００２８】前記電圧異常判定部１４から電圧異常信号
Ｄが出力されたとき（Ｓ１５）、この電圧異常信号Ｄは
有負荷電圧測定部１６に入力される。有負荷電圧測定部
５は電池電源１０に疑似負荷９を接続し（Ｓ１６）、そ
のときの電池電源１０の電圧、即ち負荷状態電圧Ｅを測
定し（Ｓ１７）、電池残量判定部６に出力する。

【００２９】一方、長サイクル検査指令出力部１５は、
長い所定時間間隔、例えば１日に１回程度の頻度（例え
ば、２５時間毎）で電池検査指令信号Ｉを出力するタイ
マとして構成されており、前記短サイクル検査信号出力
部１２とは別に検査指令信号を有負荷電圧測定部１６に
出力する（Ｓ１８）。前述したように、無負荷状態での
電池電圧から電池電源１０の残容量を評価することは正
確さに欠けるので、長い検査頻度で電池電源１０に所定
の負荷抵抗を有する疑似負荷９を接続した有負荷電圧を
測定させるものであり、前記電池検査指令信号Ｈで測定
動作を実行する有負荷電圧測定部１６は、前述のように
前記電圧異常判定部１４から出力される電圧異常信号Ｄ
の入力によっても測定動作を実行する。

【００３０】前記電池残量判定部６は、前記有負荷電圧
測定部１６から出力された負荷状態電圧Ｅと予め設定さ
れた判定電圧値Ｊと比較する（Ｓ１９）。この比較判定
がＥ≦Ｆであったとき、電池消耗警報部７に残量異常信
号Ｈを出力し、比較判定がＥ＞Ｆであったときは、その
回の検査指令の処理は終了する（Ｓ２０）。電池消耗警
報部７は前記残量異常信号Ｈが入力されたとき、電池消
耗警告表示を行うか、ガス遮断装置１の異常を監視する
監視センターに報知する（Ｓ２１）。

【００３１】次に、本発明の第３の実施形態について説
明する。尚、上記第２の実施形態の構成と共通する要素
には、同一の符号を付し、その説明は省略する。

【００３２】図５は、本発明の第３の実施形態に係るガ
ス遮断装置１１の構成を示すブロック図である。

【００３３】図５において、ガス遮断装置２０は、電池
電圧の検査指令信号Ａを短い所定時間間隔（例えば、１
０分毎）で出力する短サイクル検査信号出力部１２と、
前記検査指令信号Ａが入力される毎に電池電源１０の無
負荷電圧Ｂを測定する無負荷電圧測定部１３と、測定さ
れた無負荷電圧Ｂを予め設定された所定値Ｃと比較して
無負荷電圧Ｂが所定値Ｃ以下であるとき電圧異常信号Ｄ
を出力する電圧異常判定部１４と、長い所定時間間隔
（例えば、２５時間毎）で電池検査指令信号Ｈを出力す
る長サイクル検査信号出力部１５と、前記電池検査指令
信号Ｈが入力されたとき電池電源１０に疑似負荷９を接
続して負荷状態電圧Ｅを測定する有負荷電圧測定部１６
と、前記負荷状態電圧Ｅと予め設定された所定の判定値
Ｆと比較して負荷状態電圧Ｅが判定値Ｆ以下であるとき
残量異常信号Ｇを出力する電池残量判定部１７と、前記
電圧異常判定部１４からの電圧異常信号Ｄまたは前記電
池残量判定部１７からの残量異常信号Ｇが入力されたと
き警告表示または警報報知を行う電池消耗警報部１８と
を具備して構成されている。

【００３４】上記構成では、例えば２５時間間隔の長い
サイクルで電源電池１０に疑似負荷９を接続した状態で
の電圧が測定され、電池の消耗状態が判断されるが、こ
の測定間隔の間にも電源電池１０の消耗の可能性がある
ので、この長サイクルの有負荷電圧測定に平行して、例
えば１０分間隔の短いサイクルで電源電池１０の無負荷
電圧が測定される。この短サイクルの測定間隔により電
圧異常が検出されたときにも警告表示または警報報知が
なされるので、電池電源１０の消耗によるガス遮断装置
２０によるガス遮断動作ができない状態が未然に防止で
きる。

【００３５】以上説明した各実施形態では、残量異常信
号Ｇまたは電圧異常信号Ｄが出力されたとき、電池消耗
警報部１８によって警告表示または警報報知が行われる
ように構成されているが、これに代え、あるいはこれと
共にガス遮断弁が駆動されてガス通路が遮断されるよう
に構成することもできる。

【００３６】

【発明の効果】以上の説明の通り本願の第１発明によれ
ば、ガス遮断装置の遮断弁を駆動する電源となる電池電
源は、短い時間間隔で頻繁に無負荷状態での電圧測定が
実施され、測定された電圧が所定値以下となったとき電
圧異常信号が出力される。この電圧異常信号が出力され
たとき、電池電源に疑似負荷を接続した負荷状態の電圧
測定がなされ、電圧異常の確認動作が実行される。この
負荷状態での電圧と無負荷電圧とから電池電源の残量評
価値が演算され、これが判定値以下であるとき、残量異
常信号が出力される。本構成では、頻繁な無負荷電圧測
定により電池消耗による電圧低下が検出されたとき、有
負荷電圧測定により電池消耗の確認がなされるので、消
費電力を少なくして電池消耗の検出が確実に実施でき
る。

【００３７】また、本願の第２発明によれば、ガス遮断
装置の遮断弁を駆動する電源となる電池電源は、短い時
間間隔で頻繁に無負荷状態での電圧測定が実施されると
共に、長い時間間隔で負荷状態での電圧測定が実施され
る。短期サイクルで測定された電圧が所定値以下となっ
たとき電圧異常信号が出力され、このときには、長期サ
イクルによる電圧測定の測定サイクルに関係なく電池電
源に疑似負荷を接続した負荷状態の電圧測定がなされ、
電圧異常の確認動作が実行される。この負荷状態での電
圧が判定電圧値以下であるとき、残量異常信号が出力さ
れる。本構成では、短期サイクルの無負荷電圧測定と長
期サイクルの有負荷電圧測定が実施されると同時に、短
期サイクル測定時に異常が検出されたときには有負荷電
圧測定が実施されるので、検査のための電池消費を少な
くして確実な電池残容量の検査を行うことができる。

【００３８】更に、本願の第３発明によれば、短期サイ
クルで無負荷電圧測定による電圧異常を検出すると共
に、長期サイクルで負荷状態での電圧測定による電圧異
常を検出する。このいずれかで検出された電圧が予め設
定された所定値以下であるとき、残量異常信号が出力さ
れる。本構成では、短サイクルの電圧測定と長サイクル
で負荷状態での電圧測定とが平行して実施されるので、
長期サイクルの測定の間の異常は短期サイクルの測定で
検出され、長期サイクルの測定でより確実な電池消耗が
検出でき、検査のための電池消費を少なくして確実な電
池残容量の検査を行うことができる。

【００３９】上記各構成においては、対象とする電池を
リチウム電池としているので、負荷状態での電池電圧の
確認でよいが、他の電池を使用した場合には、電池残量
判定部から残量異常信号を出力する残容量評価値とし
て、無負荷状態電圧と有負荷電圧とから演算される電池
の内部抵抗を用いて残容量を判定すると、より確実な残
容量評価を実施することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態に係るガス遮断装置の
構成を示すブロック図である。

【図２】上記構成による電池消耗検査の処理手順を説明
するフローチャートである。

【図３】第２の実施形態に係るガス遮断装置の構成を示
すブロック図である。

【図４】上記構成による電池消耗検査の処理手順を説明
するフローチャートである。

【図５】第３の実施形態に係るガス遮断装置の構成を示
すブロック図である。

【図６】従来例に係るガス遮断装置の構成を示すブロッ
ク図である。

【符号の説明】

１、１１、２０ 電池残量検査装置 ２ 検査信号出力部 ３ 電圧測定部 ４、１４ 電圧異常判定部 ５ 残容量測定部 ６、１７ 電池残量判定部 ７、１８ 電池消耗警報部 ９ 疑似負荷 １０ 電池電源 １２ 短サイクル検査信号出力部 １３ 無負荷電圧測定部 １５ 長サイクル検査信号出力部 １６ 有負荷電圧測定部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000116633 愛知時計電機株式会社 愛知県名古屋市熱田区千年１丁目２番70号 (72)発明者 中村 廣純 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 村上 博邦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 生川 豊水 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 温井 一光 神奈川県藤沢市みその台９−10 (72)発明者 酒井 克人 千葉県印旛郡白井町七次台４−４−11 (72)発明者 金子 功 東京都目黒区中目黒４−13−21 Ｂ−807 (72)発明者 佐藤 左右文 神奈川県川崎市高津区梶ケ谷２−11−２ (72)発明者 佐藤 真一 東京都八王子市北野町543−15 (72)発明者 福島 興人 神奈川県川崎市川崎区田辺新田１番１号 富士電機株式会社内 (72)発明者 沼上 毅 神奈川県川崎市川崎区田辺新田１番１号 富士電機株式会社内 (72)発明者 増田 英生 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 斉藤 満 愛知県名古屋市熱田区千年一丁目２番70号 愛知時計電機株式会社内 (72)発明者 上遠野 富夫 愛知県名古屋市熱田区千年一丁目２番70号 愛知時計電機株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス通路を遮断する遮断弁と、この遮断
   弁の駆動電力を供給する電池電源とを備えたガス遮断装
   置において、 前記電池電源の残容量を検査させるための検査指令信号
   を所定時間間隔で出力する検査信号出力部と、前記検査
   指令信号の入力により前記電池電源の無負荷電圧測定を
   行う電圧測定部と、この電圧測定部による無負荷電圧測
   定値が予め設定された所定値以下であるとき電圧異常信
   号を出力する電圧異常判定部と、前記電圧異常信号が入
   力されたとき前記電池電源に疑似負荷を接続して負荷状
   態での電池電圧を測定する残容量測定部と、この残容量
   測定部から出力される負荷状態電圧値が予め設定された
   判定値以下であるとき残量異常信号を出力する電池残量
   判定部とを具備してなることを特徴とするガス遮断装
   置。
2. 【請求項２】 ガス通路を遮断する遮断弁と、この遮断
   弁の駆動電力を供給する電池電源とを備えたガス遮断装
   置において、 前記電池電源の残容量を短期サイクルで検査させるため
   の検査指令信号を所定時間間隔で出力する短サイクル検
   査信号出力部と、前記検査指令信号の入力により前記電
   池電源の無負荷電圧測定を行う無負荷電圧測定部と、こ
   の無負荷電圧測定部による無負荷電圧測定値が予め設定
   された所定値以下であるとき電圧異常信号を出力する電
   圧異常判定部と、前記電池電源の残容量を長期サイクル
   で検査させるための検査指令信号を所定時間間隔で出力
   する長サイクル検査信号出力部と、この長期検査信号出
   力部からの電池検査指令信号または前記電圧異常信号が
   入力されたとき前記電池電源に疑似負荷を接続して負荷
   状態での電池電圧を測定する有負荷電圧測定部と、この
   有負荷電圧測定部から出力される負荷状態電圧が予め設
   定された判定電圧値以下であるとき残量異常信号を出力
   する電池残量判定部とを具備してなることを特徴とする
   ガス遮断装置。
3. 【請求項３】 ガス通路を遮断する遮断弁と、この遮断
   弁の駆動電力を供給する電池電源とを備えたガス遮断装
   置において、 前記電池電源の残容量を短期サイクルで検査させるため
   の検査指令信号を所定時間間隔で出力する短サイクル検
   査信号出力部と、前記検査指令信号の入力により前記電
   池電源の無負荷電圧測定を行う無負荷電圧測定部と、こ
   の無負荷電圧測定部による無負荷電圧測定値が予め設定
   された所定値以下であるとき電圧異常信号を出力する電
   圧異常判定部と、前記電池電源の残容量を長期サイクル
   で検査させるための検査指令信号を所定時間間隔で出力
   する長サイクル検査信号出力部と、この長期検査信号出
   力部からの電池検査指令信号が入力されたとき前記電池
   電源に疑似負荷を接続して負荷状態での電池電圧を測定
   する有負荷電圧測定部と、この有負荷電圧測定部から出
   力される負荷状態電圧が予め設定された判定電圧値以下
   であるとき残量異常信号を出力する電池残量判定部とを
   具備してなることを特徴とするガス遮断装置。
4. 【請求項４】 電池残量判定部から残量異常信号を出力
   する残容量評価値として、無負荷状態電圧と有負荷電圧
   とから演算される電池の内部抵抗を用いることを特徴と
   する請求項１、２または３記載のガス遮断装置。