JPH101072A - トラック荷台部用パネル及びそのセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み立てを容易にするとともに、美観も向上
させる。 【解決手段】 パネル２，連結部材７０，上下の遮蔽部
材１５０を有する。パネル２は、外板部４と、内板部６
と、その両板部４，６連結する連結部８を有し、それら
が金属によって一体的に形成されている。上下に複数個
のパネル２が回動可能に連結可能であり、最上のパネル
２がコーナ部材１１０にリベット２００によって連結さ
れ、最下のパネル２が下側支持部材１４０にリベット２
００によって連結される。連結部材７０は、上下のパネ
ル２を回動不可能な状態に連結する。上下の遮蔽部材１
５０は、コーナ部材１１０又は下側支持部材１４０に対
して回動可能に連結され、パネル２の表面に沿った状態
でリベット２００を遮蔽する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、トラックの荷台
部用のパネル及びそのセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、トラックの荷台部（ハウジング状
のもの）の側部は、次のように形成されている。すなわ
ち、荷台部の側部の大きさに対応した枠状をなしその内
側に複数の縦材が設けられた基材に対して、その外側
（表側）に複数枚のアルミ板がリベットによって取り付
けられ、その内側（裏側）にベニヤ板がリベットによっ
て取り付けられて形成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構造には次のような欠点がある。すなわち、上記したよ
うに、基材の外側及び内側の両側から、リベットによっ
てアルミ板やベニヤ板を取り付ける必要があり、作業が
煩雑である。また、側部の外側にも多数のリベットが目
立ち、美観も損なわれる。

【０００４】そこで、本発明は、製造・組み立てが容易
であるとともに、美観も向上させることができるトラッ
ク荷台部用パネル及びそのセットを提供することを課題
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項１に係る発明は、トラックの荷台部を形成す
るパネルであって、外板部と、内板部と、その両板部を
連結する連結部を有し、前記外板部、前記内板部及び前
記連結部が金属によって一体的に形成されていることを
特徴とする。

【０００６】この発明では、パネルが一体的に形成され
ているため、リベットで連結する必要がなく、美観が向
上される。

【０００７】また、請求項２に係る発明は、上下に複数
配設される請求項１に記載のトラック荷台部用パネル
と、連結部材とを有し、上側の前記トラック荷台部用パ
ネルの下部と下側の前記トラック荷台部用パネルの上部
とが回動可能に連結可能であり、前記連結部材は、前記
上下のトラック荷台部用パネルの内側に配設され、当該
上下のトラック荷台部用パネルを回動不可能な状態に連
結するものであることを特徴とする。

【０００８】この発明では、複数のパネルが上下に回動
可能に連結されるとともに、それが連結部材によって回
動不可能な状態で連結されて、トラックの荷台の側部が
形成される。このため、パネル間の連結が容易であると
ともに、パネル間の連結にリベットが不要であるため、
美観が向上される。

【０００９】また、請求項３に係る発明は、請求項２に
係る発明のトラック荷台部用パネルセットと、上側遮蔽
部材と、下側遮蔽部材とを有し、上下に連結される複数
の前記トラック荷台部用パネルのうちの最上のものの上
部が上側支持部材にリベットによって連結され、同じく
最下のものの下部が下側支持部材にリベットによって連
結されるものであり、前記上側遮蔽部材が、前記上側支
持部材に対して回動可能に連結され、前記トラック荷台
部用パネルの表面に沿った状態で前記リベットを遮蔽す
るものであり、前記下側遮蔽部材が、前記下側支持部材
に対して回動可能に連結され、前記トラック荷台部用パ
ネルの表面に沿った状態で前記リベットを遮蔽するもの
であることを特徴とする。

【００１０】この発明では、上下に連結された複数のパ
ネルのうちの最上のものの上部が上側支持部材にリベッ
トによって連結されるとともに、そのリベットが上側遮
蔽部材によって遮蔽される。同様に、上下に連結された
複数のパネルのうちの最下のものの下部が下側支持部材
にリベットによって連結されるとともに、そのリベット
が下側遮蔽部材によって遮蔽される。このため、この発
明では、かかる部位における美観も向上される。

【００１１】

【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。このトラック荷台部用パネルセッ
トは、図１に示すようなトラック等に用いられる。この
トラックの荷台部は、左右に一対のいわゆるウイングル
ーフ１００を有している。ウイングルーフ１００は、屋
根部１０２と側部１０４が一体的に結合されており、屋
根部１０２の基端部を中心に回動されることによって開
閉される。

【００１２】図２に示すように、ウイングルーフ１００
は、コーナ部材１１０（上側支持部材）を有している。
コーナ部材１１０は、荷台部の角縁部を構成し、荷台部
の長さ方向に延びている。コーナ部材１１０には、屋根
梁材嵌合部１１２，パネル嵌合部１１４が形成されてい
る。また、コーナ部材１１０の外側部分のパネル嵌合部
１１４の近傍には、嵌合溝１１６が形成されている。嵌
合溝１１６は、斜め下方に開口するほぼ円形状の内面を
有している。

【００１３】コーナ部材１１０の屋根梁材嵌合部１１２
には、複数本の屋根梁材１２０が嵌合され、その上に屋
根板材１２２が取り付けられて、屋根部１０２が形成さ
れている。左右に一対の両ウイングルーフ１００（屋根
部１０２）の間には、荷台部の長さ方向に延びる中央支
持部材１３０が固定されている。そして、屋根部１０２
（複数の屋根梁材１２０）は、中央支持部材１３０に対
して、ヒンジ１３２を介して取り付けられており、各ウ
イングルーフ１００は、上述したように、ヒンジ１３２
を中心に回動されて開閉されるのである。

【００１４】また、荷台部の側部１０４においては、複
数のトラック荷台部用パネル（単に「パネル」とも称す
る）２が上下に連結され、その下部に下側支持部材１４
０が連結されている。また、上下に２つの遮蔽部材１５
０が伴っている。

【００１５】下側支持部材１４０にもパネル嵌合部１４
４が形成されている。また、下側支持部材１４０の外側
部分のパネル嵌合部１４４の近傍には、嵌合溝１４６が
形成されている。嵌合溝１４６は、斜め上方に開口する
ほぼ円形状の内面を有している。

【００１６】一方、各遮蔽部材１５０（図７も参照）
は、取付部１５２，遮蔽部１５４を有している。取付部
１５２は、遮蔽部材１５０の基端部に形成されている。
取付部１５２は、コーナ部材１１０の嵌合溝１１６や、
下側支持部材１４０の嵌合溝１４６に対応しており、中
央部がえぐられた円形断面を有している。遮蔽部１５４
は、平たい帯板状をしている。

【００１７】図３，図５に示すように、パネル２は、外
側の面を形成する外板部４と、内側の面を形成する内板
部６を有している。そして、上板部（連結部）４０と、
下板部（連結部）１０と、複数の内側連結部（連結部）
８によって、外板部４と内板部６とが連結されている。
外板部４には、その長さ方向に複数の凹溝部５が形成さ
れている。このパネル２は、アルミ合金からなり、これ
ら外板部４，内板部６，上板部４０，下板部１０，内側
連結部８は、そのアルミ合金の押出成形によって一体的
に形成されている。パネル２の長さ（図３の紙面に直角
の方向）は、トラックのウイングルーフ１００の長さと
同一である。使用されるトラック（その荷台部）の長さ
に応じた長さに形成される。パネル２の幅（高さ）は、
トラックのウイングルーフ１００の側部１０４の高さを
複数に分割した幅（高さ）である。

【００１８】このパネル２は、前述したように上下に複
数個連結されて使用されるのであり、パネル２の上部及
び下部は次のようにされている。また、複数個のパネル
２の連結には連結部材７０（図４，図５参照）が用いら
れる。

【００１９】図５等に示すように、パネル２（上側のパ
ネル２Ａ）の下板部１０の下面の中央部分は、平面部１
２とされている。パネル２（上側のパネル２Ａ）の下部
の外側部分には、係合部２０が形成されている。係合部
２０は、溝部２２と爪部２４を有している。

【００２０】パネル２（上側のパネル２Ａ）の下部の内
側部分には、嵌合溝３０が形成されている。嵌合溝３０
の上側の外側部分には、下方へ突出する上側突出部３２
が形成されており、その内側に上側凹溝部３３が形成さ
れている。嵌合溝３０の下側の外側部分であって上側突
出部３２よりはやや内側の部分には、上方へ突出する下
側突出部３４が形成されており、その内側に下側凹溝部
３５が形成されている。嵌合溝３０の下側部分には、下
方へ突出する突条部３６が形成されている。

【００２１】パネル２（下側のパネル２Ｂ）の上板部４
０の上面の中央部分も平面部４２とされている。この平
面部４２は、パネル２（上側のパネル２Ａ）の下部の平
面部１２に対応している。パネル２（下側のパネル２
Ｂ）の上部の外側部分には、被係合部５０が形成されて
いる。被係合部５０は、上側のパネル２Ａの係合部２０
に対応している。すなわち、被係合部５０は、溝部５２
と突出部５４を有している。突出部５４は、係合部２０
の溝部２２に対応しており、溝部５２は、爪部２４に対
応している。そして、上側のパネル２Ａ溝部２２に下側
のパネル２Ｂの突出部５４が嵌められ、上側のパネル２
Ａの爪部２４が下側のパネル２Ｂの溝部５２に係合する
ことによって、上側のパネル２Ａの係合部２０に対し
て、下側のパネル２Ｂ被係合部５０が、その被係合部５
０を中心に回動可能に連結されるようにされている。

【００２２】パネル２（下側のパネル２Ｂ）の上部かつ
内側の角部は、斜め状の斜角部６０とされている。斜角
部６０のすぐ内側には嵌合溝６２が形成されている。嵌
合溝６２は、パネル２（上側のパネル２Ａ）の下部の突
条部３６に対応している。斜角部６０のすぐ下側には溝
状の被係合部６４が形成されている。

【００２３】連結部材７０は、被嵌合部７２と係合爪部
７６を有している。被嵌合部７２は、連結部材７０の基
端部に形成されている。被嵌合部７２は、パネル２（上
側のパネル２Ａ）の嵌合溝３０に対応している。すなわ
ち、被嵌合部７２は、上側凸部７３と下側凸部７４を有
している。上側凸部７３は、嵌合溝３０の上側凹溝部３
３に対応し、下側凸部７４は、下側凹溝部３５に対応し
ている。そして、連結部材７０は、上側凸部７３が嵌合
溝３０の上側凹溝部３３に嵌合され、下側凸部７４が嵌
合溝３０の下側凹溝部３５に嵌合されることによって、
被嵌合部７２がパネル２（上側のパネル２Ａ）の嵌合溝
３０に嵌合されて、上側のパネル２Ａに取り付けられ
る。係合爪部７６は、連結部材７０の先端部に形成され
ている。係合爪部７６は、パネル２（下側のパネル２
Ｂ）の上部の被係合部５０に係合可能である。

【００２４】次に、上記のパネル２の使用方法及び作用
効果について説明する。このパネル２は、次のようにし
て上下に複数個連結されて使用される。まず、図４に示
すように、上側のパネル２Ａの下部の嵌合溝３０に対し
て、連結部材７０の被嵌合部７２を嵌合させる。次に、
図５に示すように、下側のパネル２Ｂの平面部４２に対
して、両面テープ８０を貼着させる。次に、上側のパネ
ル２Ａの下部の係合部２０に対して、斜め状態の下側の
パネル２Ｂの上部の被係合部５０を回動可能に連結させ
る。そして、図６に示すように、下側のパネル２Ｂが上
側のパネル２Ａと連なるように、下側のパネル２Ｂを回
動させて、上側のパネル２Ａの突条部３６を下側のパネ
ル２Ｂの嵌合溝６２に嵌合させ、連結部材７０の係合爪
部７６を下側のパネル２Ｂの被係合部６４に対して係合
させる。その係合の途中においては連結部材７０の係合
爪部７６は斜角部６０（そのうちの下側部分）に沿って
内側に開くように弾性変形し、その係合終了時にはその
弾性復元力によって係合爪部７６が被係合部６４に係合
する。その際には、下側のパネル２Ｂの平面部４２に貼
着された両面テープ８０が、上側のパネル２Ａの平面部
１２にも接着する。

【００２５】このようにして、複数のパネル２が連結さ
れ、図７に示すように、その上部（すなわち最上のパネ
ルの上部）がコーナ部材１１０のパネル嵌合部１１４に
嵌合され、リベット２００によって固定される。そし
て、遮蔽部材１５０の取付部１５２が嵌合溝１１６に嵌
合され、遮蔽部１５４がコーナ部材１１０の外側面（嵌
合溝１１６より下の部分）を覆い、リベット２００を遮
蔽する。なお、遮蔽部１５４とコーナ部材１１０（リベ
ット２００）との間は、予め介装された両面テープ１６
０によって接着される。

【００２６】同様に、上下に連結された複数のパネル２
の下部（すなわち、最下のパネルの下部）が下側支持部
材１４０のパネル嵌合部１４４に嵌合され、遮蔽部材１
５０の取付部１５２が嵌合溝１４６に嵌合され、遮蔽部
１５４がリベット２００を遮蔽する。この場合も、両面
テープ１６０が介装される。下側支持部材１４０は、あ
おり板１４２に接触する。

【００２７】また、上記のようにして連結されたパネル
２の前端部，後端部には、前端部支持部材１８０，後端
部支持部材１８２が設けられる。こうして、荷台部の側
部１０４が形成される。

【００２８】以上のように、このパネル２では、容易に
上下方向に連結させることができ、容易に側部１０４を
形成することができる。また、そのパネル２間の連結に
はリベットが不要であるために、美観を向上させること
ができる。また、遮蔽部材１５０によっても、パネル２
とコーナ部材１１０又は下側支持部材１４０とを連結す
るリベット２００を遮蔽することができて、美観を向上
させることができる。また、パネル２間の両面テープ８
０によって、パネル２，２間の液密性が確保され、雨水
等の浸入を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態が適用されるトラック全体
を示す斜視図である。

【図２】本発明の一実施形態を示す断面図である。

【図３】図２中のトラック荷台部用パネルの１つを取り
出して示す断面図である。

【図４】図３のパネルの連結を示す作用図である。

【図５】図４の後の工程を示す作用図である。

【図６】図５の後の工程を示す作用図である。

【図７】図２中の上側の遮蔽部材を中心に拡大して示す
図である。

【符号の説明】

２ トラック荷台部用パネル ４ 外板部 ６ 内板部 ８ 内側連結部（連結部） １０ 下板部（連結部） ４０ 上板部（連結部） ７０ 連結部材 １５０ 遮蔽部材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トラックの荷台部を形成するパネルであ
   って、 外板部と、内板部と、その両板部を連結する連結部を有
   し、 前記外板部、前記内板部及び前記連結部が金属によって
   一体的に形成されていることを特徴とするトラック荷台
   部用パネル。
2. 【請求項２】 上下に複数配設される請求項１に記載の
   トラック荷台部用パネルと、連結部材とを有し、 上側の前記トラック荷台部用パネルの下部と下側の前記
   トラック荷台部用パネルの上部とが回動可能に連結可能
   であり、 前記連結部材は、前記上下のトラック荷台部用パネルの
   内側に配設され、当該上下のトラック荷台部用パネルを
   回動不可能な状態に連結するものであることを特徴とす
   るトラック荷台部用パネルセット。
3. 【請求項３】 請求項２に記載のトラック荷台部用パネ
   ルセットと、上側遮蔽部材と、下側遮蔽部材とを有し、 上下に連結される複数の前記トラック荷台部用パネルの
   うちの最上のものの上部が上側支持部材にリベットによ
   って連結され、同じく最下のものの下部が下側支持部材
   にリベットによって連結されるものであり、 前記上側遮蔽部材が、前記上側支持部材に対して回動可
   能に連結され、前記トラック荷台部用パネルの表面に沿
   った状態で前記リベットを遮蔽するものであり、 前記下側遮蔽部材が、前記下側支持部材に対して回動可
   能に連結され、前記トラック荷台部用パネルの表面に沿
   った状態で前記リベットを遮蔽するものであることを特
   徴とするトラック荷台部用パネルセット。