JPH09502635A - 複数のトップシートを有する吸収物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、多層トップシートを有する吸収物品を提供する。吸収物品は、第１の巨視的に膨張する有孔三次元ポリマートップシートと、第１のトップシートの下に位置する第２の巨視的に膨張する有孔三次元ポリマートップシートとを有する。多層トップシートは、吸収コアによって吸収され保持された体液の良好なマスキングを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 複数のトップシートを有する吸収物品 発明の分野 本発明は、衛生ナプキン、使い捨ておむつ、成人用失禁ブリーフ等のような吸 収物品に関し、より詳細には、複数のトップシートを有する吸収物品に関する。 発明の背景 使い捨て吸収包帯の技術において、使い捨ておむつ、生理パッド、衛生ナプキ ン、失禁ブリーフ等のような吸収物品を構成するのには、装着感を向上させ、且 つ包帯内に吸収された水分への長時間の露出によって生ずる望ましくない皮膚状 態を最少にすることが極めて望ましいことが長い間知られていた。 上述の課題に対する１つの有用な従来技術の解決策が、１９８２年８月３日こ ラデル等に付与された米国特許第４，３４２，３１４号に開示されており、この 特許を参考文献としてここに含める。ラデル等の特許は、繊維状の性質とプラス チックの性質とを示す、巨視的に膨張する弾性三次元プラスチックウェブからな る装着者接触トップシートを備えた吸収包帯を開示している。好ましい実施例で は、ラデル等の特許に開示された巨視的に膨張する三次元プラスチックウェブの トップシートは、迅速な流体の移送を促進するため、ウェブの一方の面から延び 、他方の面において孔の形態で終わっている毛細管の網状構造の規則的な連続体 からなる三次元微細構造体を呈している。ウェブの繊維状の外観は、繊維状要素 の連続体からなり、各繊維状要素の両端は、少なくとも１つの他の繊維状要素に 相互に連結されている。 ラデル等の特許における典型的な毛細管網状構造は、多数の繊維状要素によっ て形成された最上部毛細管孔を備えており、繊維状要素が、ウェブの最上部平面 において互いに連結されている。各繊維状要素は、その長さに沿って実質的に均 一なＵ形横断面を呈している。繊維状要素の横断面は、装着者接触面に配置され たベース部分と、ベース部分の各縁部に接合された側壁部分とを備えており、側 壁部分は、全体としてウェブの吸収パット接触面の方向に延びている。互いに交 差している側壁部分は、ウェブの装着接触面と吸収パッド接触面との間で互いに 接合され、これにより、ウェブの対向面を相互に連結する毛細管網状構造を形成 している。 一般的にラデル等によって開示されている型式のトップシートは、トップシー トの第１の装着者接触面から第２の吸収パッド接触面への迅速な流体移送を促進 するのに非常に効果的である。したがって、この型式のトップシートは、普通の 不織布繊維状トップシートと比較したとき、使用時の清浄で且つ乾いた外観によ り、生理パッドに関する広範な商業的な成功を収めた。ラデル等の特許に開示さ れた型式のトップシートを有する吸収物品が第１の装着者接触面から第２の吸収 パッド接触面への体液の迅速な移送を促進するのに非常に効果的であるが、吸収 コア内に保持された体液（例えば、経血）のマスキングの度合いは、毛細管網状 構造の寸法で決まる。毛細管網状構造の寸法が減少すると、トップシートによっ て得られるマスキングの量が増大する。しかしながら、毛細管網状構造が小さす ぎる場合には、体液はトップシートから吸収コアに通過することができず、これ により、皮膚を水分に曝す。 したがって、本発明の目的は、優れた流体処理性能を有し且つ吸収コア内に保 持された体液の良好なマスキングを提供するトップシートを備えた吸収物品を提 供することである。 発明の概要 本発明は、好ましい実施例では、多数のトップシートを有する衛生ナプキン、 パンティライナ、おむつ、成人用失禁ブリーフ、包帯等の吸収物品に関する。好 ましくは、吸収物品は、第１の巨視的に膨張する有孔三次元ポリマーウェブを有 するトップシートを備えている。巨視的に膨張する三次元プラスチックウェブは 、互いに離れた平面に配置されている身体側面と下着側面とを有している。吸収 物品は又、第１のトップシートの下に位置する第２のトップシートを有している 。第２のトップシートは、第２の巨視的に膨張する有孔三次元ポリマーウェブを 有しており、このポリマーウェブは、互いに離れた平面に配置されている身体側 面と下着側面とを備えている。吸収物品は又、第２のトップシートの下に位置す る吸収コアを有している。吸収コアは、身体側面と下着側面とを有している。吸 収物品は又、吸収コアの下に位置するバックシートを有している。バックシート は、身体側面と下着側面とを有している。 好ましい実施例では、第１および第２のトップシートは、毛細管の網状構造を 形成する相互に連結された繊維状要素の連続体を有している。第１および第２の トップシートから吸収コアヘ流体を移送するために、第１のトップシートの孔は 第２のトップシートの孔よりも大きい。特に好ましい実施例では、第１のトップ シートの孔は、第２のトップシートの孔と実質的に非整合状態にある。 好ましくは、第１および第２のトップシートは、多層ポリマーフィルムから構 成されている。吸収コアに吸収され保持された体液のマスキングを増大させるた めに、多層ポリマーフィルムは、二酸化チタンを含んでいる。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を指摘し明瞭に請求する請求の範囲で終わっているが、同 じ構成要素が同じ参照符号で示されている添付図面に関連して、以下の詳細な説 明を読むことによって、より良く理解されるであろう。 第１図は、衛生ナプキンの構造をより明瞭に示すため、部分的に切り欠いた衛 生ナプキンの平面図である。 第２図は、第１図の線２−２に沿った衛生ナプキンの横断面図である。 第３図は、本発明の第１および第２のトップシートとして使用するのに適した 好ましい流体透過性ウェブの拡大部分斜視図である。 発明の詳細な説明 ここで使用される語“吸収物品”は、身体排出物を吸収し収容する装置を意味 し、より詳細には、装着者の身体に当てて或いは近接して配置され身体から排出 される種々の分泌物を吸収し収容する装置を意味する。語“使い捨て”は、洗濯 され或いは吸収物品として復元され再使用されたりすることを意図していない吸 収物品を意味する。（すなわち、一度の使用の後、廃棄され、好適には、リサイ クルされ、環境に適合するように処理されるようになっている。）語“一体の” 吸収物品は、別個のホルダとライナのような別個の操作部分を必要としないよう に、別々の部分を互いに結合して形成した吸収物品を意味している。 本発明の一体の使い捨て吸収物品の好適な実施例は、第１図に示された生理パ ッドすなわち衛生ナプキン２０である。ここで使用される語“衛生ナプキン”は 、生殖器領域の略外側の外陰部領域に隣接して女性が装着し、装着者の身体から の経血流体や他の排出物（例えば、血液、尿）を収容する吸収物品を意味する。 装着者の前庭部の内外に部分的に存するインターラビアル装置も、本発明の範囲 内にある。ここで使用される語“外陰部”は、外部から視認できる女性の生殖器 を意味する。しかしながら、本発明は、パンティライナのような生理パッドや失 禁ブリーフ等のような他の吸収物品にも適用できることを理解すべきである。 第１図は、本発明の衛生ナプキン２０を拡げた状態で示した平面図であり、衛 生ナプキン２０の構造をより明瞭に示すため構造の一部が切り取られており、装 着者に面し或いは接触する衛生ナプキン２０の部分が図の手前に向けられている 。第１図に示されるように、衛生ナプキン２０は好ましくは、第１の流体透過性 のトップシート２１と、第２の流体透過性のトップシート２２と、トップシート ２１、２２に接合された流体不透過性のバックシート２３と、第２のトップシー ト２２とバックシート２３との間に位置決めされた吸収コア２４とを備えている 。 衛生ナプキン２０は、２つの面、すなわち、身体接触面または身体側面２０ａ と、下着側面２０ｂとを有している。衛生ナプキン２０は、第１図では、身体側 面２０ａから見た状態で示されている。身体側面２０ａは、装着者の身体に隣接 して装着されるようになっており、下着側面２０ｂは反対側にあり、衛生ナプキ ン２０の装着時に装着者の下着に隣接して配置されるようになっている。衛生ナ プキン２０は、２つの中心線、すなわち長さ方向中心線“１”と、横断方向中心 線“ｔ”とを有している。ここで使用される語“長さ方向”は、衛生ナプキン２ ０を装着したとき直立する装着者を右半身と左半身に分割する垂直面と略整合し ている（すなわち、垂直面と略平行な）衛生ナプキン２０の平面上の線、軸線ま たは方向のことを意味している。また、ここで使用される語“横断方向”または “側方”は、交換可能であり、長さ方向と略直交する衛生ナプキン２０の平面内 に位置する線、軸線または方向を意味している。また、第１図に示されるように 、衛生ナプキン２０は、長さ方向縁部（または“側縁部”）が３１で示され端縁 部（または“端部”）が３２で示されている衛生ナプキン２０の外縁部によって 定められた周囲３０を有している。 第１図は、トップシート２１、２２とバックシート２３の長さと幅が吸収コア ２４の長さと幅よりも全体として大きい、衛生ナプキン２０の好適な実施例を示 している。トップシート２１、２２とバックシート２３は、吸収コア２４の縁部 を超えて延び、周囲部分ならびに側部フラップを形成している。 衛生ナプキン２０は好適には、任意の側部フラップまたは“ウィング”３４を 有しており、これらのウィングは、装着者のパンティの股部分のまわりに折り畳 まれている。側部フラップ３４は、限定するわけではないが装着者のパンティを 汚れから保護し、或いは衛生ナプキンを装着者のパンティに固定状態に維持する 等の多数の目的に役立つ。 第２図は、第１図の線２−２に沿った衛生ナプキン２０の横断面図である。第 ２図に示されるように、衛生ナプキン２０は好適には、衛生ナプキン２０を装着 者の下着に取付けるための接着剤ファスナ手段３６を有している。取り外し可能 な剥離ライナ３７が、使用前に下着の股部分以外の面に接着剤がくっつかないよ うにするために、接着剤ファスナ手段３６を被覆している。 吸収コア２４は、液体（例えば、経血および／又は尿）を吸収し或いは保持す ることができる吸収手段であるのがよい。第１図に示されるように、吸収コア２ ４は、身体側面、下着側面、側縁部および端縁部を有している。吸収コア２８は 、種々の寸法および形状（例えば、矩形、楕円形、砂時計形状、ドッグボーン形 状、非対称形状など）で、衛生ナプキンに通常使用される種々の液体吸収物品お よび例えばエアフェルトと一般的に呼ばれている粉砕された木材パルプのような 他の吸収物質から製造される。他の適当な吸収物質の例として、クレープ状のセ ルロース詰綿、コフォームを含む溶融吹込成形されたポリマー、化学的に固めら れ修正され又は架橋されたセルロース繊維、けん縮されたポリエステル繊維のよ うな合成繊維、ピートモス、ティッシュラップ、ティッシュラミネートを含むテ ィッシュ、吸収フォーム、吸収スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収ゲル化材料、 或いはこれらと同等な物質、或いはこれらの混合物がある。吸収コアの形体およ び構造を変えてもよい。（例えば、吸収コアは、厚み変動帯域、親水性の勾配、 超吸収性の勾配、または低平均密度および低平均坪量の捕捉帯域を有していても よく、或いは１つ以上の層または構造を備えていてもよい。）しかしながら、吸 収コアの全体吸収容量は、衛生ナプキンの設計負荷および意図した使用に適合す ベきである。さらに、吸収コアの寸法および吸収能力は、失禁パッド、パンティ ライナ、普通の衛生ナプキンまたは夜間衛生ナプキンのような種々の使用に適合 するように変えてもよい。 本発明の吸収コア２４として使用される典型的な吸収構造体が、１９９０年８ 月２１日にオズボーンに付与された米国特許第４，９５０，２６４号、１９８６ 年９月９日にワイズマン等に付与された同第４，６１０，６７８号、１９８９年 ５月３０日にアルマニー等に付与された同第４，８３４，７３５号、およびデュ ンク等の名前で１９８６年１０月２２日に公表された欧州特許出願第０１９８６ ８３号に記載されており、これらの特許および特許出願を参考文献としてここに 含める。 バックシート２３と第２のトップシー卜２２は、吸収コア２４の下着側面と身 体側面にそれぞれ隣接して位置決めされており、好ましくは、当該技術分野にお いて周知の取付け手段（図示せず）によってこれらに及び互いに接合されている 。例えば、バックシート２３および／又は第２のトップシート２２は、接着剤の 均一な連続層、接着剤のパターン層、分離線の列、又は接着剤のスパイラル又は スポットによって、吸収コア２４に或いは互いに固定するのがよい。良好である と思われる接着剤が、米国ミネソタ州セントポールのＨ．Ｂ．フラー社によって 製造され、ＨＬ−１２５８又はＨ−２０３１として販売されている。取付け手段 は好適には、１９８６年３月４日にミネトーラ等に付与された米国特許第４，５ ７３，９８６号に開示されているような、接着剤のフィラメントの開放パターン 網を備えており、この特許を参考文献としてここに含める。フィラメントの開放 パターン網の典型的な取付け手段は、１９７５年１０月７日にスプラーグ・ジュ ニアに付与された米国第３，９１１，１７３号、１９７８年１１月２２日にジッ カー等に付与された同第４，７８５，９９６号、１９８９年６月２７日にワライ ンツに付与された同第４，８４２，６６６号に記載されている装置および方法に 示 されているような、螺旋形に巻かれた接着剤フィラメントの幾つかの線を備えて いる。これらの特許を参考文献としてここに含める。或いは、取付け手段は、熱 接着、圧力接着、超音波接着、動的機械接着、或いは当該技術分野において公知 の他の適当な取付け手段、または、これらの取付け手段の組合せを含む。 バックシート２３は、身体側面と下着側面とを有している。バックシート２３ は、液体（経血および／又は尿）不透過性であり、他の可撓性の液体不透過性材 料を使用してもよいが、好ましくは、プラスチック薄膜によって製造される。こ こで使用される語“可撓性”は、柔軟で人体の体型および輪郭に容易に順応する 材料を意味している。バックシート２３は、吸収コア２４に吸収され収容された 排出物が、パンツ、パジャマ、下着のような衛生ナプキン２０と接触している物 品を濡らすのを防止する。かくして、バックシート２３は、織布、不織布、ポリ エチレンやポリプロピレンのような熱可塑性フィルムのようなポリマーフィルム 、或いはフィルムで被覆された不織布のような複合材料からなるのがよい。好ま しくは、バックシート２３は、約０．０１２mm（０．５ミル）〜約０．０５１mm （２．０ミル）の厚さを有するポリエチレンフィルムである。典型的なポリエチ レンフィルムには、米国オハイオ州シンシナチのクロペイ社によって製造され、 Ｐ１８−０４０１として販売されているもの、米国インディアナ州テール・オー トのエチル社ビスクィーン部門によって製造され、ＸＰ−３９３８５として販売 されているものがある。バックシート２３は好ましくは、布状の外観を提供する ように、エンボス加工され、及び／又は、マット仕上げされている。さらに、バ ックシート２３は、吸収コア２４から蒸気を逃がし（すなわち、呼吸可能にし） 、かつ、***物がバックシート２３を通過するのを阻止する。 第１および第２のトップシート２1、２２は、柔軟で柔らかい感触であり、装 着者の皮膚を刺激しない。さらに、トップシートは、液体透過性であり、液体（ 例えば、経血および／又は尿）をその厚さを通して容易に浸透させる。適当な トップシートは、孔開き成形フィルムからなる。トップシートには、孔開き成形 フィルムが好ましい。何故ならば、孔開き成形フィルムが身体排出物および非吸 収物に対して透過性であり、液体を逆戻りさせ装着者の皮膚を再び濡らす傾向を 減少させるからである。かくして、身体と接触している成形フィルムの表面は乾 燥したままであり、これにより、身体の汚れを減少させ装着者に快適な感触を提 供する。適当な成形フィルムが、１９７５年１２月３０日にトンプソンに付与さ れた米国特許第３，９２９，１３５号、１９８２年４月１３日にミューランに付 与された同第４，３２４，２４６号、１９８２年８月３日にラデル等に付与され た同第４，３４２，３１４号、１９８４年８月３日にアール等に付与された同第 ４，４６３，０４５号、および１９９１年４月９日にベァードに付与された同第 ５，００６，３９４号に記載されており、これらの特許を参考文献としてここに 含める。 第３図は、１９８２年８月３日にラデル等に付与された米国特許第４，３４２ ，３１４号の教示による、巨視的に膨張する有孔３次元繊維状流体透過性ポリマ ーウェブ４０の拡大部分斜視図であり、このポリマーウェブは、衛生ナプキン２ ０の第１のトップシート２１と第２のトップシート２２に使用するのに適当であ ることが分かっている。語“巨視的に膨張”とは、本発明の三次元プラスチック ウェブを説明するのに使用するとき、両方の表面が成形構造体の巨視的横断面に 対応する表面収差の三次元成形パターンを表すように三次元成形構造体の表面に 順応するウェブ、リボン、フィルムを意味しており、パターンを含む表面収差は 、眼とウェブ平面との直交距離が約１２インチであるとき、被写体の外見寸法や 距離を変えたり或いは視力を変えたりする器具を使用することなしに、通常の裸 眼（即ち、視力２０／２０の裸眼）でそれぞれ識別可能である。本発明のプラス チックウェブの外観を説明するのに使用されている語“繊維状”とは、人間の眼 で見たとき、織布または不織布繊維ウェブの全体外観および印象を示す、無秩序 の 又は秩序をもった、網状または非網状の孔の微細パターンを意味している。第３ 図に示されるように、ウェブの繊維状の外観は、繊維状要素の連続体からなり、 各繊維状要素の両端は、少なくとも１つの他方の繊維状要素に相互に連結されて いる。第３図に開示されている実施例では、相互に連結された繊維状要素は、五 角形の毛細管のパターン網状構造４１を形成している。繊維状の外観を示すウェ ブ４０は、隣接する毛細管４１の間で流体を側方移送させることなしにウェブの 最上面４２から最下面４４への迅速な流体移送を促進するため、平面４３にある ウェブ最上部の装着者接触面４２から平面４５にあるウェブ最下部の下着側面４ ４まで延びた三次元微細構造体を具体化している。ここで使用される語“微細構 造体”とは、顕微鏡や他の周知手段によって拡大したときにのみ人間の眼で細部 を容易に認識できるような微細スケールの構造体を意味している。 身体面４２の孔４７は、ウェブの身体側面において互いに相互に連結された多 数の相互に交差する繊維状要素（例えば、要素４８、４９、５０、５１、５２） によって形成されている。各繊維状要素は、ベース部分（例えば、平面４３に配 置されたベース部分５４）を備えている。各ベース部分は、側壁部分（例えば、 各縁部に取付けられた側壁部分５６）を有している。側壁部分５６は、全体とし てウェブの第２の面４４の方向に延びている。繊維状要素の交差する側壁部分は 、ウェブの第１および第２の面の間で互いに連結され、第２の面の平面４５にお いて互いに実質的に一点に集中して終わっている。 第３図に示した特に好適な実施例では、相互に連結された側壁部分５６は、第 ２の面４５の平面において互いに実質的に一点に集中して終わって、ウェブの第 ２の面４５に孔５８を形成している。孔４７、５８間で相互に連結された側壁部 分５６によって形成された毛細管４１の網状構造は、隣接する毛細管の間で流体 が側方移送することなしに、ウェブの身体側面からウェブの下着側面への流体の 自由な移送を可能にする。 ベース部分５４は好ましくは、１９８４年７月３１日にアール等に付与された 米国特許第４，４６３，０４５号の教示による、微視的パターンの表面収差６０ を有している。微視的パターンの表面収差６０は、ウェブに入射光線があたると き、実質的に非光沢の可視面を形成する。 吸収コアに保持された体液のマスキングを増大させるために、第１のトップシ ート２１の毛細管は、下に位置する第２のトップシート２２の毛細管と同じ寸法 、形状のものではなく、および／又は、第２のトップシート２２の毛細管と整合 していない。したがって、第１および第２のトップシートが同じ成形構造体で作 られて同様なトップシートを作り出している場合には、第１のトップシートは好 ましくは、第１および第２のトップシートの毛細管が互いに実質的に非整合であ るように、第２のトップシートの上に配置されている。或いは、異なるパターン を有してそれぞれの毛細管の整合を阻止するように、第１および第２のトップシ ートを形成するのに、異なる成形構造体を使用してもよい。 第１のトップシート２１の毛細管と第２のトップシート２２の毛細管との非整 合が、吸収コア２４よって保持される体液のマスキングを増大させている間、第 １のトップシート２１から第２のトップシート２２を通って吸収コア２４に、体 液を移送しなければならない。したがって、第２のトップシートは、第１のトッ プシート２１の下着側面の孔を完全に塞ぐように、寸法決めし、形作り、整合さ せてはならない。第１のトップシートと第２のトップシートとの間に沿って移送 する流路でなければならない。 好ましくは、第２のトップシート２２の毛細管は、第１のトップシートの毛細 管よりも、寸法が僅かに小さい。第１のトップシート２１の毛細管が第２のトッ プシート２２の毛細管よりも僅かに大きいことによって、毛細管勾配が形成され る。毛細管勾配は、第１のトップシート２１に堆積された流体を第２のトップシ ート２２を介して吸収コア２４に移送するのを助ける。 第１および第２のトップシート２１、２２は各々、好ましくは、不透明な外観 を呈する多層ポリマーフィルムからなる。多層フィルムは、実質的にポリマー材 料で構成された第１の外層と、第１の外層の一方の側に実質的に連続して接合さ れた中央の充填剤含有ポリマー層とを有している。中央の充填剤含有ポリマー層 は好ましくは、実質的に均一に分散されている充填剤含有層に対して、約２０〜 ６０重量パーセント有している。トップシートに白っぽい不透明の外観を与える ために、二酸化チタンやカーボネートのような充填剤を使用するのがよい。中央 の充填剤含有層は、多層フィルムの全体厚さの約３０〜約７０パーセントの厚さ を有している。実質的にポリマー材料で構成される第２の外層は、一方の側が、 中央の充填剤含有層の第２の側に実質的に連続して接合されている。多層フィル ム全体は好ましくは、多層フィルム全体に対して少なくとも２０重量パーセント の充填剤を有している。このような多層トップシートの適当な例が、１９９２年 ４月６日にビッシャーとペリーによって出願された米国特許出願第０７／８６３ ，９３６号（不透明な外観を呈する多層フィルム）に記載されており、この出願 を参考文献としてここに含める。 外層と中央の充填剤含有層に好適なポリマー材料には、ポリオレフィン（特に 、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび少なくとも１つのオレフィン成分を有す るコポリマー）が含まれる。ポリエステル、ナイロン、そのコポリマー、および 上述の組合せのような他の材料も適当である。 本発明の好ましい実施例では、成形フィルムトップシートの身体側面は、経血 が吸収コア内に流れて吸収コアによって吸収されるのではなくトップシートから 流れ出るおそれを減少させるように、身体側面が親水性でない場合よりも液体が 迅速にトップシートを通って移送するのを助ける。好ましい実施例では、１９９ １年１１月１９日にアジズ等によって出願された米国特許出願第０７／７９４， ７４５号（不織布および有孔フィルムのカバーシートを有する吸収物品）に記載 されているように、第１および第２の成形フィルムのトップシートのポリマー材 料に界面活性剤が含まれており、この出願を参考文献としてここに含める。或い は、オズボーンに付与された上述の米国特許出願第４，９５０，２５４号に記載 されているように、トップシートの身体側面を界面活性剤で処理することによっ て、トップシートの身体側面を親水性にすることができる。 使用に際して、衛生ナプキン２０は、周知の支持手段または取付け手段によっ て適所に保持される。好ましくは、衛生ナプキンは、使用者の下着またはパンテ ィに配置され、接着剤３６のようなファスナによって使用者の下着またはパンテ ィに固定される。接着剤３６は、衛生ナプキン２０をパンティの股部分に固定す るための手段となる。かくして、バックシート２３の外面の一部または全ては、 接着剤で被覆されている。このような目的のために従来技術において使用される 接着剤を、ここで接着剤として使用することができるが、感圧接着剤が好ましい 。適当な接着剤として、米国オハイオ州コロンバスのセンチュリー・アドヒーシ ィブ社によって製造されているセンチュリ−Ａ−３０５−IV、同ニュージャージ ー州ブリッジウォーターのナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社によって 製造されているインスタントロック３４−２８２３がある。適当な接着剤のファ スナは、米国特許第４，９１７，６９７号にも記載されている。使用前に接着剤 ３６が乾燥したり或いはパンティの股部分以外の面にくっつかないように、衛生 ナプキンを使用状態に置く前に、感圧接着剤は典型的には、取り外し可能な剥離 ライナ３７で被覆されている。適当な剥離ライナ３７は、上述の米国特許第４， ９１７，６９７号に記載されている。このような目的のために通常使用される市 販されている剥離ライナを利用してもよい。適当な剥離ライナの非限定的な例と して、米国ウィスコンシン州メナーサのアクローシル社によって製造されている ＢＬ３０ＭＧ−ＡサイロックスＥ１／０およびＢＬ３０ＭＧ−Ａサイロックス４ Ｐ／Ｏがある。本発明の衛生ナプキン２０は、剥離ライナ３７を取り外し、しか る後、接着剤３６がパンティに接触するように衛生ナプキン２０をパンティに置 くことによって、使用される。接着剤３６は、使用の際、衛生ナプキンをパンテ ィ内の適所に維持する。 本発明の好ましい実施例では、衛生ナプキン２０は、２つのフラップ３４を有 しており、フラップ３４は各々、吸収コアの側縁部に隣接し且つ側縁部から側方 に延びている。フラップ３４は、フラップが装着者のパンティの縁部と大腿との 間に配置されるように、装着者のパンティの縁部の股部分を覆うように構成され ている。フラップ３４は、少なくとも１つの目的のために役立つ。第１に、フラ ップ３４は、好ましくはパンティの縁部に沿って二重壁バリアを形成することに よって、経血で装着者の身体とパンティが汚れないようにするのに役立つ。第２ に、フラップには好ましくは、フラップをパンティの下に折り返してパンティの 下着側面に取付けることができるように、下着側面に取付け手段が設けられてい る。このようにして、フラップ３４は、衛生ナプキン２０をパンティに適当に配 置するのに役立つ。フラップ３４は、トップシート、バックシート、ティッシュ 、或いは、これらの材料の組合せと同様な材料を含む種々の材料で構成すること ができる。さらに、フラップ３４は、衛生ナプキンの主本体部分に取付けられた 別個の要素でもよく、或いは、トップシートおよびバックシートの延長部（即ち 、一体物）からなるものでもよい。本発明の衛生ナプキンに使用するのに適した フラップを有する多くの衛生ナプキンが、１９８７年８月１８日にファン・ティ ルバーグに付与された米国特許第４，６８７，４７８号、１９８６年５月２０日 にファン・ティルバーグに付与された同第４，５８９，８７６号、１９８６年８ 月２６日にマッティングリーに付与された同第４，６０８，０４７号に開示され ている。これらの特許を参考文献としてここに含める。 本発明の特定の実施例について説明してきたが、本発明の精神と範囲から逸脱 することなしに、種々の変形および修正をなし得ることは当業者には明白であろ う。したがって、本発明の範囲内にあるこのような変形および修正は全て、添付 の請求の範囲に包含される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ)，ＡＭ，ＡＵ， ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＺ，ＥＥ，Ｆ Ｉ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，Ｕ Ｚ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 吸収物品であって、 （ａ）第１のトップシート（２１）を備え、該第１のトップシート（２１）が、 第１の巨視的に膨張する有孔三次元ポリマーウェブ（４０）を有し、該ポリマー ウェブが、互いに離れた平面内に配置された身体側面と下着側面とを有し、 （ｂ）前記第１のトップシートの下に位置する第２のトップシート（２２）を備 え、該第２のトップシート（２２）が、第２の巨視的に膨張する有孔三次元ポリ マーウェブ（４０）を有し、該ポリマーウェブが、互いに離れた平面内に配置さ れた身体側面と下着側面とを有し、 （ｃ）第２のトップシート（２２）の下に位置する吸収コア（２４）を備え、該 吸収コア（２４）が、身体側面と下着側面とを有し、 （ｄ）前記吸収コア（２４）の下に位置するバックシート（２３）を備え、該バ ックシート（２３）が、身体側面と下着側面とを有している、 ことを特徴とする吸収物品。 ２． 前記第１のトップシートの孔が、前記第２のトップシートの孔よりも大 きいことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の吸収物品。 ３． 前記第１のトップシートの孔が、前記第２のトップシートの孔と実質的 に非整合状態にあることを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の吸収 物品。 ４． 前記第１のトップシートが、毛細管の網状構造を形成する相互に連結さ れた繊維状要素の連続体を有することを特徴とする請求の範囲第１項〜第３項の いずれか１項に記載の吸収物品。 ５． 前記第２のトップシートが、毛細管の網状構造を形成する相互に連結さ れた繊維状要素の連続体を有することを特徴とする請求の範囲第１項〜第４項の いずれか１項に記載の吸収物品。 ６． 前記第１および第２のトップシートの身体側面が実質的に親水性である ことを特徴とする請求の範囲第１項〜第５項のいずれか１項に記載の吸収物品。 ７． 前記第１および第２のトップシートが多層ポリマーフィルムで構成され ていることを特徴とする請求の範囲第１項〜第６項のいずれか１項に記載の吸収 物品。 ８． 前記多層ポリマーフィルムが二酸化チタンを含むことを特徴とする請求 の範囲第７項に記載の吸収物品。 ９． 前記吸収物品が衛生ナプキンであることを特徴とする請求の範囲第１項 〜第８項のいずれか１項に記載の吸収物品。