JPH09500848A - 電気油圧式圧力調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 支持要素（２）に対してコイルを簡単に位置決めし、コイル（１）をコンパクトにかつ機能的に配置し、できるだけ簡単に製作および検査するために、そして部品の異なる熱膨張および部品の誤差をできるだけひずみのないように吸収するために、ほぼ板状の支持要素（２）のコイル（１）寄りの下面に、スリーブ（３）を当てることが可能であり、このスリーブがばね要素（４）によって付勢されて弁ドーム（５）に沿って案内されていることか提案される。

Description

【発明の詳細な説明】 電気油圧式圧力調整装置 本発明は、請求項１の上位概念記載の電気油圧式圧力調整装置、特にブレーキ 圧力調整装置に関する。 この種の電気油圧式圧力調整装置は例えば国際公開ＷＯ ９２／１２８７８に 記載されている。この圧力調整装置では、周知である弁収容体ブロック構造から 更に進んで、蓋が板状の支持要素によって分割されている。それによって、一方 では電子制御機器またはその一部を収容することができ、他方では電子制御機器 と電磁弁から突出する接触要素とを電気的に接続することができる。蓋は電磁弁 のコイルと共に弁収容体の弁ドームに嵌め込まれている。この場合、接触要素と 蓋に一体化された電子または電気的な部品とを電気的に接続するために、差し込 み接点が互いに係合している。コイルを支持要素に固定するために、弾性的な保 持部材、例えばばねを使用することあるいはコイルを弾性的な成形体内に埋め込 むことが提案されている。この場合、弾性的な保持部材はその設計を複雑にする 。 本発明の課題は、支持要素に対してコイルを簡単に位置決めし、コイルをコン パクトにかつ機能的に配置し、できるだけ簡単に製作および検査するために、そ して部品の異なる熱膨張および部品の誤差をできるだけひずみのないように吸収 するために、前記の技術水準によって知られている圧力調整装置を改良すること である。 この課題は本発明に従って、請求項１記載の特徴によって解決される。そのた めに、ほぼ板状の支持要素のコイル寄りの下面に、スリーブを当てることが可能 であり、このスリーブがばね要素によって付勢されて弁ドームに沿って案内され ていることが提案される。 二つの実施の形態の次の説明および図示から、他の特徴、効果および用途が明 らかになる。 図１は本発明による圧力調整装置の部分断面図、 図２は電気的な接触要素の他の配置構造を示す、圧力調整装置の側面図である 。 図１は基本構成要素を略示する本発明による圧力調整装置の側面図である。図 示した圧力調整装置の右側部分は、プロフィル断面を示した蓋１２を備えている 。この蓋は複数の条導体１４を有する支持要素２に装着されている。支持要素２ の下方において、フレーム１０が電磁弁の複数のコイル１の一つを画成している 。コイル２から突出する接触要素１３を収容するために、支持要素２は複数の貫 通穴７を備えている。この貫通穴にはコイル１の絶縁材８が充填されている。絶 縁材８は、各々のコイル１の外周の構成要素として支持要素２に固着された合成 樹脂を形成している。支持要素２はコイル１の接触要素１３にほぼ水平に装着さ れた鋼板として形成されている。この鋼板はその下側に形成された複数の管状体 ６を備えている。この管状体は絶縁材８で被覆したコイル１を収容している。管 状体６は鋼で作られ、支持要素２の下面に溶接されている。ブロック状の弁収容 体９は同様に鋼で作られ、弁ドーム５を備えている。平行な二列に配置された（ はっきりと図示していない）弁ドーム５上には、ばね要素４とスリーブ３を弁ド ーム５に装着した後で、支持要素２に固着されたコイル１が同様にかぶせられる 。圧縮ばねによって付勢されたスリーブはコイル１に対して、大きく採寸された 半径方向空隙を有している。この空隙は水平方向の部品誤差に関係なく、コイル １の配向と弁収容体９へのコイルの装着を可能にする。コイル懸吊部の範囲の垂 直方向の部品誤差の補償は、スリーブ３の弾性的な支持によって行われる。予備 付勢されたスリーブ３を本発明に従って弁ドーム５上に配置することにより、部 品が比較的に大きくても、弁収容体９、管状体６、支持要素２、スリーブ３およ び弁ドーム５の上方で設けられたはっきりと示していない磁石鉄心との間の磁気 回路がいつでも弁ドーム５内に閉じ込められる。蓋突出部１５にかぶさるフレー ム１０の縁は、蓋１２および支持要素２と共に組み立てユニットを形成し、この 組み立てユニットの両側に設けられたボルト（引張りロッド１１）によって弁収 容体９に固定される。 図２は、コイル１を支持要素２に配置するための他の実施の形態の縦断面図で ある。図１と異なり、管状体６は支持要素２と共にプレス嵌め部を形成している 。そのために、支持要素２は下面に環状溝を備えている。互いに隣接する管状体 ６の外周面の間には、接触要素１３を中央で収容するための範囲が設けられてい る。 そのために、管状体６は穴１６を備えている。コイル１から半径方向に突出し互 いに向き合った接触要素１３は、上方へ直角に曲げられ、各々のコイル１の絶縁 材８によって取り囲まれている。従って、各コイル１の２個の接触要素１３は、 コイル１の絶縁材８によって取り囲まれコイル１に対して側方へ突出するユニッ トを形成する。このユニットは隣接するコイル１の間で、対をなして（図の平面 に対して）相前後して圧縮されて配置され、条導体１４への接続のために相前後 して設けられた貫通孔７内で同列に案内されている。図１に基づいて説明した接 触要素構造体を、各々弁ドームの両側で隣接する弁ドームの中間室に配置したこ とにより、支持要素２の上方に、電子制御装置の一部を収容するための空間が得 られるという大きな利点がある。従って、電気または電子要素の配置に関して、 大きな形状自由度が生じ、更に蓋１２をずんぐりした形とすることができる。 要約すると、本発明により、コイルの弾性的な保持または弾性的な成形体が不 要であり、コストのかかる（大きな容積の）、コイル１の周りの射出または注入 が省略される。洗浄問題および離型問題が生じなくなる。支持要素２は管状体６ および絶縁材８と共に、コイル１を収容するための簡単に製作可能なユニットを 形成する。この場合、コイル１は絶縁材８の上方に管状体６とのプレスされた連 結部を備えているので、接触要素１３が条導体１４で引張り応力解除される。簡 単に製作可能な押し出し成形材料からなるスリーブ３を使用することにより、弁 ドーム５上でのコイル１の配置が誤差と関係なく驚くほど簡単に達成され、磁気 回路が閉鎖される。弁ドーム５に対するコイル１の水平および垂直方向の間隔を 大まかに採寸することができる。これは弁収容体９上での弾性的な構造グループ の組み立てを非常に容易にする。 図中符号 １ コイル ２ 支持要素 ３ スリーブ ４ ばね要素 ５ 弁ドーム ６ 管状体 ７ 貫通孔 ８ 絶縁材 ９ 弁収容体 １０ フレーム １１ 引張りロッド １２ 蓋 １３ 接触要素 １４ 条導体 １５ 蓋突出部 １６ 開口

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年７月３日 【補正内容】 〔第１〜３頁〕 明細書 電気油圧式圧力調整装置 本発明は、請求項１の上位概念記載の電気油圧式圧力調整装置、特にブレーキ 圧力調整装置に関する。 この種の電気油圧式圧力調整装置は例えば国際公開ＷＯ ９２／１２８７８に 記載されている。この圧力調整装置では、周知である弁収容体ブロック構造から 更に進んで、蓋が板状の支持要素によって分割されている。それによって、一方 では電子制御機器またはその一部を収容することができ、他方では電子制御機器 と電磁弁から突出する接触要素とを電気的に接続することができる。蓋は電磁弁 のコイルと共に弁収容体の弁ドームに嵌め込まれている。この場合、接触要素と 蓋に一体化された電子または電気的な部品とを電気的に接続するために、差し込 み接点が互いに係合している。コイルを支持要素に固定するために、弾性的な保 持部材、例えばばねを使用することあるいはコイルを弾性的な成形体内に埋め込 むことが提案されている。この場合、弾性的な保持部材はその設計を複雑にする 。 本発明の課題は、支持要素に対してコイルを簡単に位置決めし、コイルをコン パクトにかつ機能的に配置し、できるだけ簡単に製作および検査するために、そ して部品の異なる熱膨張および部品の誤差をできるだけひずみのないように吸収 するために、前記の技術水準によって知られている圧力調整装置を改良すること である。 この課題は本発明に従って、請求項１記載の特徴によって解決される。 二つの実施の形態の次の説明および図示から、他の特徴、効果および用途が明 らかになる。 図１は本発明による圧力調整装置の部分断面図、 図２は電気的な接触要素の他の配置構造を示す、圧力調整装置の側面図である 。 図１は基本構成要素を略示する本発明による圧力調整装置の側面図である。図 示した圧力調整装置の右側部分は、プロフィル断面を示した蓋１２を備えている 。 この蓋は複数の条導体１４を有する支持要素２に装着されている。支持要素２の 下方において、フレーム１０が電磁弁の複数のコイル１の一つを画成している。 コイル２から突出する接触要素１３を収容するために、支持要素２は複数の貫通 穴７を備えている。この貫通穴にはコイル１の絶縁材８が充填されている。絶縁 材８は、各々のコイル１の外周の構成要素として支持要素２に固着された合成樹 脂を形成している。支持要素２はコイル１の接触要素１３にほぼ水平に装着され た鋼板として形成されている。この鋼板はその下側に形成された複数の管状体６ を備えている。この管状体は絶縁材８で被覆したコイル１を収容している。管状 体６は鋼で作られ、支持要素２の下面に溶接されている。ブロック状の弁収容体 ９は同様に鋼で作られ、弁ドーム５を備えている。平行な二列に配置された（は っきりと図示していない）弁ドーム５上には、ばね要素４とスリーブ３を弁ドー ム５に装着した後で、支持要素２に固着されたコイル１が同様にかぶせられる。 圧縮ばねによって付勢されたスリーブはコイル１に対して、大きく採寸された半 径方向空隙を有している。この空隙は水平方向の部品誤差に関係なく、コイル１ の配向と弁収容体９へのコイルの装着を可能にする。コイル懸吊部の範囲の垂直 方向の部品誤差の補償は、スリーブ３の弾性的な支持によって行われる。予備付 勢されたスリーブ３を本発明に従って弁ドーム５上に配置することにより、部品 が比較的に大きくても、弁収容体９、管状体６、支持要素２、スリーブ３および 弁ドーム５の上方で設けられたはっきりと示していない磁石鉄心との間の磁気回 路がいつでも弁ドーム５内に閉じ込められる。蓋突出部１５にかぶさるフレーム １０の縁は、蓋１２および支持要素２と共に組み立てユニットを形成し、 請求の範囲 １．弁収容体（９）上に設けられた電磁的に操作可能な油圧弁（電磁弁）と、弁 収容体（９）から突出する部分に電気的な接触要素（１３）を備えたコイル（１ ） と、突出するコイル部分と接触要素（１３）を覆う蓋（１２）と、この蓋（１ ２） 内に設けられた、コイル（１）を収容するための支持要素（２）とを備え、 この蓋（１２）または蓋（１２）の一部が電子制御装置を収容するためあるいは 電子制御装置用接続部品を収容するために適している、電気油圧式圧力調整装置 、特にアンチロック調整装置、トラクシヨンコントロール調整装置のようなブレ ーキ圧力調整装置において、ほぼ板状の支持要素（２）のコイル（１）寄りの下 面に、スリーブ（３）が接触し、このスリーブが磁気回路を閉鎖し、かつばね要 素（４）によって付勢されて弁ドーム（５）に沿って案内されていることを特徴 とする電気油圧式圧力制御装置。 ２．ほぼ板状の支持要素（２）の下面に、複数の管状体（６）が取付けられ、こ の管状体がコイル（１）の周囲を取り囲んでいることを特徴とする請求項１記載 の電気油圧式圧力調整装置。 ３．支持要素（２）が貫通孔（７）を備え、この貫通孔の内法幅が少なくとも、 コイル（１）を取り囲む絶縁材（８）の厚さに相当することを特徴とする請求項 １または２記載の電気油圧式圧力調整装置。 ４．コイル（１）が絶縁材（８）と共に管状体（６）内でプレス嵌め部を形成し ていることを特徴とする請求項３記載の電気油圧式圧力調整装置。 ５．支持要素（２）と弁収容体（９）の間にフレーム（１０）がシールされて挟 持されていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一つに記載の電気油圧式 圧力調整装置。 ６．支持要素（２）が引張りロッド（１１）によってフレーム（１０）と蓋（１ ２）の間に挟持されていることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一つに記載 の電気油圧式圧力調整装置。 ７．隣接する各々二つのコイル（１）の電気的な接触要素（１３）が、各コイル （１）の絶縁材（８）内に並べて離隔されてかつ中央にまとめられ、接触要素 （１３）がコイル（１）から半径方向に突出し、絶縁材（８）の貫通孔（７）の 方へ曲げられていることを特徴とする請求項３記載の電気油圧式圧力調整装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．弁収容体上に設けられた電磁的に操作可能な油圧弁（電磁弁）と、弁収容体 から突出する部分に電気的な接触要素を備えたコイルと、突出するコイル部分と 接触要素を覆う蓋と、この蓋内に設けられた、コイルを収容するための支持要素 とを備え、この蓋または蓋の一部が電子制御装置を収容するためあるいは電子制 御装置用接続部品を収容するために適している、電気油圧式圧力調整装置、特に アンチロック調整装置、トラクションコントロール調整装置のようなブレーキ圧 力調整装置において、ほぼ板状の支持要素（２）のコイル（１）寄りの下面に、 スリーブ（３）を当てることが可能であり、このスリーブがばね要素（４）によ って付勢されて弁ドーム（５）に沿って案内されていることを特徴とする電気油 圧式圧力制御装置。 ２．ほぼ板状の支持要素（２）の下面に、複数の管状体（６）が取付けられ、こ の管状体がコイル（１）の周囲を取り囲んでいることを特徴とする請求項１記載 の電気油圧式圧力調整装置。 ３．支持要素（２）が貫通孔（７）を備え、この貫通孔の内法幅が少なくとも、 コイル（１）を取り囲む絶縁材（８）の厚さに相当することを特徴とする請求項 １または２記載の電気油圧式圧力調整装置。 ４．コイル（１）が絶縁材（８）と共に管状体（６）内でプレス嵌め部を形成し ていることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一つに記載の電気油圧式圧力調 整装置。 ５．支持要素（２）と弁収容体（９）の間にフレーム（１０）がシールされて挟 持されていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一つに記載の電気油圧式 圧力調整装置。 ６．支持要素（２）が引張りロッド（１１）によってフレーム（１０）と蓋（１ ２）の間に挟持されていることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一つに記載 の電気油圧式圧力調整装置。 ７．隣接する各々二つのコイル（１）の電気的な接触要素（１３）が、各コイル （１）の絶縁材（８）内に並べて離隔されてかつ中央にまとめられ、接触要素 （１３）がコイル（１）から半径方向に突出し、絶縁材（８）の貫通孔（７）の 方へ曲げられていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一つに記載の電気 油圧式圧力調整装置。