JPH0943352A - 障害物検出装置及びスキャナ装置 - Google Patents

障害物検出装置及びスキャナ装置

Info

Publication number
JPH0943352A
JPH0943352A JP7190098A JP19009895A JPH0943352A JP H0943352 A JPH0943352 A JP H0943352A JP 7190098 A JP7190098 A JP 7190098A JP 19009895 A JP19009895 A JP 19009895A JP H0943352 A JPH0943352 A JP H0943352A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radar wave
mirror member
mirror
detection device
shaft member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7190098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3614940B2 (ja
Inventor
Kunihiko Matsumura
邦彦 松村
Tsukasa Harada
司 原田
Takahiro Inada
貴裕 稲田
Takuji Oka
卓爾 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP19009895A priority Critical patent/JP3614940B2/ja
Publication of JPH0943352A publication Critical patent/JPH0943352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3614940B2 publication Critical patent/JP3614940B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】汎用の低い発光出力のレーザダイオードを使用
して、高電圧電源を必要としない回路構成を実現するこ
とにより、装置全体の構成を簡素化し、低コスト化す
る。 【解決手段】揺動ポリゴンミラー3は、その円周面に複
数の反射面6が形成され、モータ4の回転軸5に対して
所定角度βだけ偏心された状態で軸着されている。この
ようにして、ビームQ3は、揺動ポリゴンミラー3が回
動して1つの反射面6の角度が変化して、垂直方向(矢
視P2方向)に走査される。一方、ビームQ3は、揺動
ポリゴンミラー3が揺動して1つの反射面6の角度が変
化して、水平方向(矢視P1方向)に走査される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、障害物検出装置及
びスキャナ装置に関し、例えば、衝突防止等のために車
両に搭載され、前方にある障害物等をレーダーにより検
出する障害物検出装置及びスキャナ装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両等に搭載され、前方にあ
る障害物等をレーダーにより検出するようにした障害物
検出装置として、例えば、スキャンビーム式レーダ装置
が周知である。このスキャンビーム式レーダ装置20
は、図10に示すように、光源21から照射された1次
ビームR1が発光レンズ22を介して2次ビームとして
集光されて揺動ミラー23に照射される。揺動ミラー2
3は、モータ24に回転軸25を介して接続されてお
り、モータ24を駆動させることにより、回転軸25が
矢視S1方向に回動し、揺動ミラー23は矢視S2方向
に揺動する。2次ビームR2は揺動ミラー23に反射し
て3次ビームR3となる。この3次ビームR3は、揺動
ミラー23に反射して拡散するようになっており、図示
の垂直方向に所定のビーム幅rを有することになる。こ
のビーム幅rは、障害物を検出するための前方へのビー
ム照射距離によって変化するが、例えば100m先で6
0〜70cm程度のビーム幅となるように設定される。
3次ビームR3は、この所定のビーム幅rを保持しなが
ら揺動ミラー23の揺動に伴って水平方向(矢視S3方
向)にスキャンするように制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な従来のスキャンビーム式レーダ装置においては、広い
検出領域を確保し、かつ検出距離を長くするために光源
21としてビームの発光出力が10〜30W程度のレー
ザダイオードを使用している。しかしながら、このレー
ザダイオードを使用したレーダ装置には、以下の〜
に示すような欠点がある。即ち、 10〜30W程度のレーザダイオードは、光源として
使用する以外に用途がないため、非常に高価である。
【0004】レーザダイオード用の高電圧電源(例え
ば、60〜200V)が必要となり高価である。 大電流の高速スイッチング回路のノイズ対策を含めて
回路が複雑となり高価である。 本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、汎用の低い発光出力のレーザダイオ
ードを使用して、高電圧電源を必要としない回路構成を
実現することにより、装置全体の構成を簡素化し、低コ
ストな障害物検出装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決し、
目的を達成するために、この発明に係わる障害物検出装
置は、以下の構成を備える。即ち、レーダ波を出力する
出力源(1)と、前記出力源(1)から照射されたレー
ダ波を反射するために、その円周面に複数の反射面
(6)を有する円盤状のミラー部材(3)と、前記ミラ
ー部材(3)を回動可能に軸支すると共に、該ミラー部
材(3)をその中心軸に対して所定角度偏心させた状態
で支持する軸部材(5)と、前記軸部材(5)に接続さ
れ、前記ミラー部材を該軸部材まわりに回動させる駆動
手段(4)と、目標物に当たって反射してくるレーダ波
を検出する手段(14、15、16)とを具備する。
【0006】また、車両に搭載される障害物検出装置に
おいて、レーダ波を出力する出力源(1)と、前記出力
源(1)から照射されたレーダ波を反射するために、そ
の円周面に複数の反射面(6)を有する円盤状のミラー
部材(3)と、前記ミラー部材(3)を回動可能に軸支
すると共に、該ミラー部材(3)をその中心軸に対して
所定角度偏心させた状態で支持する軸部材(5)と、前
記軸部材(5)に接続され、前記ミラー部材を該軸部材
まわりに回動させる駆動手段(4)と、目標物に当たっ
て反射してくるレーダ波を検出する手段(14、15、
16)とを具備する。
【0007】また、この発明に係わるスキャナ装置は、
以下の構成を備える。即ち、出力源(1)から出力され
るレーダ波を所定領域に走査するためのスキャナ装置に
おいて、前記出力源(1)から照射されたレーダ波を反
射するために、その円周面に複数の反射面(6)を有す
る円盤状のミラー部材(3)と、前記ミラー部材(3)
を回動可能に軸支すると共に、該ミラー部材(3)をそ
の中心軸に対して所定角度偏心させた状態で支持する軸
部材(5)と、前記軸部材(5)に接続され、前記ミラ
ー部材を該軸部材まわりに回動させる駆動手段(4)と
を具備する。
【0008】以上のように、本発明の障害物検出装置及
びスキャナ装置において、その請求項1、請求項2、請
求項9に記載の発明によれば、レーダ波を出力する出力
源(1)から照射されたレーダ波を反射するために、そ
の円周面に複数の反射面(6)を有する円盤状のミラー
部材(3)を設け、ミラー部材(3)を回動可能に軸支
すると共に、該ミラー部材(3)をその中心軸に対して
所定角度偏心させた状態で支持する軸部材(5)と、軸
部材(5)に接続され、ミラー部材を該軸部材まわりに
回動させる駆動手段(4)とを具備することにより、レ
ーダ波を2次元に配光することができ、汎用の低い発光
出力のレーザダイオードを使用して、高電圧電源を必要
としない回路構成とし装置全体の構成を簡素化し低コス
ト化できる。
【0009】また、その請求項3に記載の発明によれ
ば、ミラー部材(3)で反射されたレーダ波を屈折さ
せ、該レーダ波の拡散を抑制する手段(8)を更に具備
することによりミラー部材を小型化でき、装置全体の小
型火を実現することができる。また、その請求項4に記
載の発明によれば、ミラー部材(3)で反射された前記
レーダ波を屈折させ、該レーダ波の水平方向の配光ピッ
チを中央部になるほど密、両端部になるほど疎になるよ
うに設定する設定手段(9)を更に具備することによ
り、中央部の検出精度を向上させることができる。
【0010】また、その請求項5に記載の発明によれ
ば、設定手段(9)は、レーダ波の水平方向の配光パタ
ーンを左右逆転させることにより、中央部の検出精度を
向上させることができる。また、その請求項6に記載の
発明によれば、レーダ波の水平方向の配光ピッチを均一
化する均一化手段を更に具備することにより、レーダ波
の配光ビッチを均一にでき、検出精度のバラツキを抑え
ることができる。
【0011】また、その請求項7に記載の発明によれ
ば、均一化手段は、夫々の反射面を規定する前記ミラー
部材(3)の中心角(α)を周期的に変化させているこ
とにより、レーダ波の配光ビッチを均一にでき、検出精
度のバラツキを抑えることができる。また、その請求項
8に記載の発明によれば、駆動手段94)を制御する制
御手段(13)を有し、該制御手段は、レーダ波の水平
方向の配光パターンの中央部におけるミラー部材の回転
速度(ω)を、その両端部における回転速度より遅くな
るように制御することにより、レーダ波の配光ビッチを
均一にでき、検出精度のバラツキを抑えることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる実施形態に
つき添付図面を参照して詳細に説明する。 <レーダ装置の構成>図1は本発明の実施形態に係わる
スキャナ装置の構成を簡略化して示す図であり、図2は
本発明の実施形態に係わる障害物検出装置の構成を示す
ブロック図である。
【0013】先ず、図1において、本発明のスキャナ装
置の実施形態として示す2次元ビームスキャン式レーダ
装置10は、光源1から照射された1次ビームQ1が発
光レンズ2を介して2次ビームQ2として所定幅のビー
ムとなって揺動ポリゴンミラー3に照射される。揺動ポ
リゴンミラー3は、モータ4に回転軸5を介して接続さ
れており、このモータ4を駆動させることにより、回転
軸5が矢視S4方向に回動し、揺動ポリゴンミラー3の
円周面は回転軸5に沿う方向に揺動しながら回転軸5ま
わりに回動する。2次ビームQ2は揺動ポリゴンミラー
3の円周部分に形成された複数の反射面6に反射して3
次ビームQ3となる。この3次ビームQ3(以下、単に
ビームと略称する)は、反射面6に反射して所定のビー
ム幅となって照射される。
【0014】揺動ポリゴンミラー3は、その円周面に複
数の反射面(本実施形態では、180面)が形成されて
いる。また、揺動ポリゴンミラー3は、モータ4の回転
軸5に対して所定角度βだけ傾けて偏心させた状態で軸
着されている。従って、ビームQ3は、揺動ポリゴンミ
ラー3が回動して1つの反射面6の角度が円周方向に変
化していくことにより、垂直方向(矢視P2方向)に走
査される。一方、ビームQ3は、揺動ポリゴンミラー3
が揺動して1つの反射面6の角度がミラーの径方向に変
化していくことにより、水平方向(矢視P1方向)に走
査される。
【0015】<制御回路の構成>次に、本実施形態の障
害物検出装置の制御回路の構成について説明する。図2
において、本実施形態の障害物検出装置100は、大別
するとビームを発光する側と発光したビームを受光する
側とに分けられる。ビームを発光する側は、2次元ビー
ムスキャン式レーダ装置10と制御部13とを有する。
この2次元ビームスキャン式レーダ装置10は、スキャ
ナ機構11と発光部12からなる。図1を参照しながら
説明すると、スキャナ機構11は揺動ポリゴンミラー3
及びモータ4であり、発光部12は光源1及び発光レン
ズ2となる。光源1は、消費電力が30mW程度の汎用の
レーザダイオードを使用し、高電圧電源を必要としない
回路構成としたので従来より低コスト化を実現してい
る。発光レンズ2は、検出距離を確保するためにビーム
Q3を2〜3mrad程度に狭く絞ることができる形状のレ
ンズを使用している。スキャナ機構11のモータ4の回
転速度及び発光部12の発光周期は、制御部13により
タイミング制御される。制御部13は、データ処理用の
CPU、ROM、RAM、周辺回路等からなる。
【0016】他方、障害物等に反射して戻るビームを受
光する側は、受光部14、画像処理部15、障害物認識
部16を有する。受光部14はレンズ等を用いて、反射
してくるビームを取り込むものである。画像処理部15
はCCDカメラ等を用いて、取り込まれたビームにより
障害物等の画像処理を実行する。障害物認識部16は画
像処理部15で処理された画像データから検出された障
害物を認識する。
【0017】<シミュレーション結果>図3は、本実施
形態の2次元ビームスキャン式レーダ装置10を用いた
場合のビームパターンのシミュレーション結果を示す図
である。また、図4は、図3に示すシミュレーション結
果となる場合のレーダ装置10の各仕様を説明する図で
ある。
【0018】図3において、ビームを配光することによ
って障害物等の物体を検出可能なエリアをビーム覆域と
呼ぶ。従って、図3の縦軸は、ビームを図1に示す垂直
方向(矢視P2方向)に走査した結果であり、垂直方向
覆域角と呼ぶ。また、横軸は、図1に示す水平方向(矢
視P1方向)に走査した結果であり、水平方向覆域角と
呼ぶ。図3の垂直方向覆域角は、図4(a)に示すよう
に、1つの反射面6が回転して面の角度が円周方向に沿
って変化することによりその角度が決定される。また、
図3の水平方向覆域角は、図4(c)に示すように、揺
動ポリゴンミラー3が揺動して1つの反射面6の角度が
軸方向に沿って変化することにより決定される。
【0019】更に、具体的な仕様を以下に示すがこれら
に限定されるものではない。 光源の発光周期y : 40μsec モータの回転速度ω: 300rpm ビームの拡散角度γ: 2mrad(図4(a)参照) 1つの反射面の中心角α: 2°(図4(a)参照) 反射面の面数: 180面 揺動ポリゴンミラーの偏心角β: 100mrad(図4
(b)参照) 上記仕様の中で、図4(b)に示すように、揺動ポリゴ
ンミラー3は、モータ4の回転軸5に対して100mrad
程度傾けている。
【0020】以上のように、ビームの拡散角度γを狭く
絞りつつ、2次元にビームを配光できるので検出距離及
び検出領域を確保できる。 <ビーム配光原理>次に、本実施形態の2次元ビームス
キャン式レーダ装置10のビーム配光原理を説明する。
【0021】(垂直方向覆域角)先ず、ビームの垂直方
向覆域角の配光原理について説明する。図5(a)、
(b)は、凸レンズで絞った場合の垂直方向のビームの
様子を示す図である。また、図6(a)、(b)は、プ
リズムで絞った場合の垂直方向のビームの様子を示す図
である。
【0022】揺動ポリゴンミラー3を小型化するために
は、反射面の面積を小さくすればよいが、反射面を小さ
くすると、ビームQ3を極小まで絞る必要がある。する
と、反射面で反射したビームQ3は広がって、ビームの
拡散角度γを2mradに絞ることが困難になってしまう。
広がったビームQ3はレンズにより絞ればよいことにな
るが、図5(a)、(b)に示すように、両面が凸状の
レンズ7では、反射面で反射したビームQ3は全て同方
向に屈折されてしまい、結果的に垂直方向覆域角P1が
小さくなり、検出領域が狭くなってしまう。この不都合
を解消するために、本実施形態では、図6(a)、
(b)に示すように、平行な2次ビームQ2を、2つ又
は3つの反射面6に同時に照射するようにすると共に、
反射面6で反射したビームQ3を偏向プリズム8で偏向
することにより垂直方向覆域角P1を大きくして検出領
域にある程度の広がりを持たせてある。この場合、平行
なビームQ2が、2つ又は3つの反射面6に同時に照射
されるので、反射したビームQ3は、2本又は3本とな
る。
【0023】(水平方向覆域角)次に、ビームの水平方
向覆域角の配光原理について説明する。図7(a)は、
ビームの水平方向覆域角の配光原理を説明する図であ
る。また、図7(b)は、プリズムで絞った場合の水平
方向のビームの様子を示す図である。前述の図3を参照
すると、水平方向のビームパターンは、中央部に向かう
程疎となり、両端部に向かう程密となっている。この理
由は、揺動ポリゴンミラー3が回転軸5に対して偏心角
βだけ傾いた状態で軸着されているため、図7(b)の
矢印で示すように、回転軸5の回転に伴って反射面6が
三角関数的に揺動するからである。
【0024】一方、図3に示すビームパターンは、両端
部の密の部分ほど検出精度が高く、中央部の疎の部分ほ
ど検出精度が低いことを意味する。ところが、特に、車
両の走行中などではその側方部より中央部の検出精度を
高めた方がより好ましいと言える。このため、図7
(a)に示すように、反射面6で反射したビームQ3を
偏向プリズム9で屈折させることによりプリズム9に入
射するビームQ3を左右反対にする。このようにすれ
ば、図8(a)に示すビームパターンを、図8(b)に
示すような中央部に向かう程密となり、両端部に向かう
程疎となるビームパターンに変えることができる。
【0025】このとき、水平方向P1への走査は、図8
(a)の矢印x1に示すように右側から左側、又は左側
から右側という動作から、図8(b)の矢印x2に示す
ような中央部から左側(又は右側)へ走査して再び中央
部へ戻り、次に中央部から右側(又は左側)へ走査して
また中央部へ戻るという動作になる。また、図8(b)
の矢印x2に示す走査では、中央部では不連続な動作と
なる。
【0026】(水平方向のビームパターンの均一化)次
に、水平方向のビームパターンを均一化する配光原理に
ついて説明する。図9(a)は、反射面のパターンを示
す図である。また、図9(b)は、反斜面を図9(a)
のように設定した場合のビームパターンを示す図であ
る。図8で説明したように、ビームパターンを両端部を
疎、中央部を密にしてより中央部の検出精度を高める以
外に、水平方向のビームパターンを均一化することもで
きる。図9(a)に示すように、1つの反射面の中心角
αをビームパターンの両端部になるほど大きくし、中央
部になるほど小さくするように設定することにより、図
9(b)に示すようにビームパターンを均一化すること
ができる。この場合では、両端部になるほど反射面の円
周方向の長さが大きくなるので、両端部になるほど垂直
方向覆域角が大きくなっている。このようなビームパタ
ーンでは、水平方向の配光ピッチが等間隔となり、両端
部の垂直方向の検出領域が増加するので、例えば、車両
に用いる場合では、走行中などに側方からの割り込み車
両が有効に検出できる。
【0027】また、水平方向のビームパターンを均一化
する他の方法として、揺動ポリゴンミラー3の回転速度
ωを制御することにより、配光ピッチを均一化すること
ができる。この場合、揺動ポリゴンミラー3の回転速度
ωはビームパターンの両端部になるほど遅く、中央部に
なるほど速くなるようにすれば、反射面の揺動速度は等
速になり配光ピッチを均一化できる。
【0028】また、水平方向のビームパターンを均一化
する別の方法として、光源の発光周期Tを制御すること
により、配光ピッチを均一化することができる。発光周
期Tは、垂直方向のビーム数(ビーム配光密度と呼ぶ)
を決定するものであるが、発光周期を両端部になるほど
長く設定すれば、垂直方向のビーム配光密度を小さくで
き結果的に両端部の密の部分を疎にできるので、全体と
して配光ピッチが均一化できることになる。
【0029】<ビーム覆域角の算出方法>次に、本実施
形態の2次元ビームスキャン式レーダ装置で走査した場
合の水平方向覆域角及び垂直方向覆域角の算出方法を説
明する。図11は、本実施形態の2次元ビームスキャン
式レーダ装置のビームパターンを模式化して示す図であ
る。
【0030】図11は、ビーム覆域内で、合計m・n回
の発光と受光を繰り返すことを示している。この発光回
数を算出することにより、おおよそのビーム覆域角を算
出することができる。例えば、発光回数を(l−1)m
+x(図11の斜線部分の発光ビーム)、水平方向のビ
ーム覆域角をθ、垂直方向のビーム覆域角ψとすると、
以下の式1、式2から水平方向及び垂直方向のビーム覆
域角を夫々算出することができる。
【0031】 θ≒(l−1)×(ビーム水平方向幅)…(1) ψ=x×(ビーム垂直方向幅)…(2) しかしながら、ビームの配光パターンは、図3に示すシ
ミュレーション結果に示す如く、水平方向の中央部にな
るほど疎となり、両端部になるほど密になる。このた
め、上記式1、式2で水平方向及び垂直方向のビーム覆
域角を算出した場合、ビーム覆域角の真の値に対して誤
差が生じてしまう。特に、水平方向のビーム覆域角の誤
差は遠距離になるほど大きなものとなる。
【0032】従って、本発明に基づく実施形態では、水
平方向のビーム覆域角θを揺動ポリゴンミラーの位置の
三角関数で定義して、以下の式3により算出している
(各パラメータについては図13参照)。 θ=tan-1{tanβ×cos(λ−ωt)}/sinλ…(3) β:揺動ポリゴンミラーの偏心角 λ:ビーム反射位置における中心角 ω:揺動ポリゴンミラー角速度 t:時間 となる。
【0033】しかしながら、上記式3により水平方向覆
域角を算出すると、演算時間が膨大となると共に、誤差
がまだ発生し、大きな改善とならない。ここで、式4に
示すように時間tを正確に求めると、以下の式4のよう
になる。 t=y×T…(4) y:発光回数 T:発光周期 この式4を上記式3に代入すると、 θ(y)=tan-1{tanβ×cos(θ−ωyT)}/sinθ…(5) となり、この式5を予めテーブルとして制御部内に格納
しておくことで、発光回数yにおける正確な水平方向ビ
ーム覆域角θ(y)が算出できる。
【0034】図12は、上記式5による水平方向ビーム
覆域角θ(y)の算出結果を示す図である。図12から
分かるようにビーム発光パルスに応じた正確な水平方向
ビーム覆域角θ(y)が算出できる。尚、本発明は、そ
の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施形態を修正又は変更
したものに適用可能である。
【0035】例えば、上記実施形態では、揺動ポリゴン
ミラー3の反射面6は、1つの反射面の中心角αを設定
することにより形成されているが、揺動ポリゴンミラー
の偏心角βを無くしポリゴンミラーが回転して、夫々の
反射面が揺動するように徐々に角度を変えて形成しても
よい。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明の障害物検出装置
及びスキャナ装置において、その請求項1、請求項2、
請求項9に記載の発明によれば、レーダ波を出力する出
力源(1)から照射されたレーダ波を反射するために、
その円周面に複数の反射面(6)を有する円盤状のミラ
ー部材(3)を設け、ミラー部材(3)を回動可能に軸
支すると共に、該ミラー部材(3)をその中心軸に対し
て所定角度偏心させた状態で支持する軸部材(5)と、
軸部材(5)に接続され、ミラー部材を該軸部材まわり
に回動させる駆動手段(4)とを具備することにより、
レーダ波を2次元に配光することができ、汎用の低い発
光出力のレーザダイオードを使用して、高電圧電源を必
要としない回路構成とし装置全体の構成を簡素化し低コ
スト化できる。
【0037】また、その請求項3に記載の発明によれ
ば、ミラー部材(3)で反射されたレーダ波を屈折さ
せ、該レーダ波の拡散を抑制する手段(8)を更に具備
することによりミラー部材を小型化でき、装置全体の小
型火を実現することができる。また、その請求項4に記
載の発明によれば、ミラー部材(3)で反射された前記
レーダ波を屈折させ、該レーダ波の水平方向の配光ピッ
チを中央部になるほど密、両端部になるほど疎になるよ
うに設定する設定手段(9)を更に具備することによ
り、中央部の検出精度を向上させることができる。
【0038】また、その請求項5に記載の発明によれ
ば、設定手段(9)は、レーダ波の水平方向の配光パタ
ーンを左右逆転させることにより、中央部の検出精度を
向上させることができる。また、その請求項6に記載の
発明によれば、レーダ波の水平方向の配光ピッチを均一
化する均一化手段を更に具備することにより、レーダ波
の配光ビッチを均一にでき、検出精度のバラツキを抑え
ることができる。
【0039】また、その請求項7に記載の発明によれ
ば、均一化手段は、夫々の反射面を規定する前記ミラー
部材(3)の中心角(α)を周期的に変化させているこ
とにより、レーダ波の配光ビッチを均一にでき、検出精
度のバラツキを抑えることができる。また、その請求項
8に記載の発明によれば、駆動手段(4)を制御する制
御手段(13)を有し、該制御手段は、レーダ波の水平
方向の配光パターンの中央部におけるミラー部材の回転
速度(ω)を、その両端部における回転速度より遅くな
るように制御することにより、レーダ波の配光ビッチを
均一にでき、検出精度のバラツキを抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるスキャナ装置の構成
を簡略化して示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる障害物検出装置の構
成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の2次元ビームスキャン式レーダ装
置を用いた場合のビームパターンのシミュレーション結
果を示す図である。
【図4】図3に示すシミュレーション結果となる場合の
レーダ装置の各仕様を説明する図である。
【図5】凸レンズで絞った場合の垂直方向のビームの様
子を示す図である。
【図6】プリズムで絞った場合の垂直方向のビームの様
子を示す図である。
【図7】(a)は、ビームの水平方向覆域角の配光原理
を説明する図であり、(b)は、プリズムで絞った場合
の水平方向のビームの様子を示す図である。
【図8】本実施形態のビームパターンを示す図である。
【図9】(a)は、反射面のパターンを示す図であり、
(b)は、反斜面を(a)のように設定した場合のビー
ムパターンを示す図である。
【図10】従来例のスキャナ装置の構成を簡略化して示
す図である。
【図11】本実施形態の2次元ビームスキャン式レーダ
装置のビームパターンを模式化して示す図である。
【図12】水平方向ビーム覆域角θ(y)の算出結果を
示す図である。
【図13】水平方向のビーム覆域角θ(y)を算出する
式3の各パラメータについて示す図である。
【符号の説明】
1…光源 2…発光レンズ 3…揺動ポリゴンミラー 4…モータ 5…回転軸 6…反射面 8、9…プリズム 10…2次元ビームスキャン式レーダ装置 11…スキャナ機構 12…発光部 13…制御部 14…受光部 15…画像処理部 16…障害物認識部 U…コントロールユニット
フロントページの続き (72)発明者 岡 卓爾 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダ波を出力する出力源(1)と、 前記出力源(1)から照射されたレーダ波を反射するた
    めに、その円周面に複数の反射面(6)を有する円盤状
    のミラー部材(3)と、 前記ミラー部材(3)を回動可能に軸支すると共に、該
    ミラー部材(3)をその中心軸に対して所定角度偏心さ
    せた状態で支持する軸部材(5)と、 前記軸部材(5)に接続され、前記ミラー部材を該軸部
    材まわりに回動させる駆動手段(4)と、 目標物に当たって反射してくるレーダ波を検出する手段
    (14、15、16)とを具備することを特徴とする障
    害物検出装置。
  2. 【請求項2】 車両に搭載される障害物検出装置におい
    て、 レーダ波を出力する出力源(1)と、 前記出力源(1)から照射されたレーダ波を反射するた
    めに、その円周面に複数の反射面(6)を有する円盤状
    のミラー部材(3)と、 前記ミラー部材(3)を回動可能に軸支すると共に、該
    ミラー部材(3)をその中心軸に対して所定角度偏心さ
    せた状態で支持する軸部材(5)と、 前記軸部材(5)に接続され、前記ミラー部材を該軸部
    材まわりに回動させる駆動手段(4)と、 目標物に当たって反射してくるレーダ波を検出する手段
    (14、15、16)とを具備することを特徴とする障
    害物検出装置。
  3. 【請求項3】 前記ミラー部材(3)で反射された前記
    レーダ波を屈折させ、該レーダ波の拡散を抑制する手段
    (8)を更に具備することを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の障害物検出装置。
  4. 【請求項4】 前記ミラー部材(3)で反射された前記
    レーダ波を屈折させ、該レーダ波の水平方向の配光ピッ
    チを中央部になるほど密、両端部になるほど疎になるよ
    うに設定する設定手段(9)を更に具備することを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の障害物検出装置。
  5. 【請求項5】 前記設定手段(9)は、前記レーダ波の
    水平方向の配光パターンを左右逆転させることを特徴と
    する請求項3に記載の障害物検出装置。
  6. 【請求項6】 前記レーダ波の水平方向の配光ピッチを
    均一化する均一化手段を更に具備することを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の障害物検出装置。
  7. 【請求項7】 前記均一化手段は、夫々の反射面を規定
    する前記ミラー部材(3)の中心角(α)を周期的に変
    化させていることを特徴とする請求項5に記載の障害物
    検出装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動手段(4)を制御する制御手段
    (13)を有し、該制御手段は、前記レーダ波の水平方
    向の配光パターンの中央部におけるミラー部材の回転速
    度(ω)を、その両端部における回転速度より遅くなる
    ように制御することを特徴とする請求項5に記載の障害
    物検出装置。
  9. 【請求項9】 出力源(1)から出力されるレーダ波を
    所定領域に走査するためのスキャナ装置において、 前記出力源(1)から照射されたレーダ波を反射するた
    めに、その円周面に複数の反射面(6)を有する円盤状
    のミラー部材(3)と、 前記ミラー部材(3)を回動可能に軸支すると共に、該
    ミラー部材(3)をその中心軸に対して所定角度偏心さ
    せた状態で支持する軸部材(5)と、 前記軸部材(5)に接続され、前記ミラー部材を該軸部
    材まわりに回動させる駆動手段(4)とを具備すること
    を特徴とするスキャナ装置。
JP19009895A 1995-07-26 1995-07-26 障害物検出装置及びスキャナ装置 Expired - Fee Related JP3614940B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19009895A JP3614940B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 障害物検出装置及びスキャナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19009895A JP3614940B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 障害物検出装置及びスキャナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0943352A true JPH0943352A (ja) 1997-02-14
JP3614940B2 JP3614940B2 (ja) 2005-01-26

Family

ID=16252345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19009895A Expired - Fee Related JP3614940B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 障害物検出装置及びスキャナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3614940B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11203588A (ja) * 1998-01-20 1999-07-30 Denso Corp 車種判別装置
JP2003004851A (ja) * 2001-04-16 2003-01-08 Nissan Motor Co Ltd レーダ装置
JP2003028960A (ja) * 2001-07-12 2003-01-29 Nissan Motor Co Ltd 障害物検出装置
JP2009156810A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Toyota Central R&D Labs Inc 物体検出装置
CN102508258A (zh) * 2011-11-29 2012-06-20 中国电子科技集团公司第二十七研究所 一种测绘信息获取激光三维成像雷达
JP2017015416A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 株式会社リコー 物体検出装置、センシング装置、移動体装置及び物体検出方法
CN109764952A (zh) * 2019-01-24 2019-05-17 甘特科技(北京)有限公司 一种轴抖动检测、转速测量方法和装置
JP2020060408A (ja) * 2018-10-09 2020-04-16 パイオニア株式会社 投光装置及び測距装置
WO2021040207A1 (ko) * 2019-08-28 2021-03-04 (주)카네비컴 라이다 장치 및 이의 동작 방법

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11203588A (ja) * 1998-01-20 1999-07-30 Denso Corp 車種判別装置
JP2003004851A (ja) * 2001-04-16 2003-01-08 Nissan Motor Co Ltd レーダ装置
JP2003028960A (ja) * 2001-07-12 2003-01-29 Nissan Motor Co Ltd 障害物検出装置
JP2009156810A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Toyota Central R&D Labs Inc 物体検出装置
CN102508258A (zh) * 2011-11-29 2012-06-20 中国电子科技集团公司第二十七研究所 一种测绘信息获取激光三维成像雷达
JP2017015416A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 株式会社リコー 物体検出装置、センシング装置、移動体装置及び物体検出方法
JP2020060408A (ja) * 2018-10-09 2020-04-16 パイオニア株式会社 投光装置及び測距装置
CN109764952A (zh) * 2019-01-24 2019-05-17 甘特科技(北京)有限公司 一种轴抖动检测、转速测量方法和装置
WO2021040207A1 (ko) * 2019-08-28 2021-03-04 (주)카네비컴 라이다 장치 및 이의 동작 방법
KR20210025777A (ko) * 2019-08-28 2021-03-10 (주)카네비컴 라이다 장치 및 이의 동작 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3614940B2 (ja) 2005-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4699447A (en) Optical beam scanner with rotating mirror
US4923263A (en) Rotating mirror optical scanning device
US4030806A (en) Scanning optical system
US11644543B2 (en) LiDAR systems and methods that use a multi-facet mirror
JP5267786B2 (ja) レーザレーダ及びレーザレーダによる境界監視方法
JP5223321B2 (ja) レーザレーダ装置
JPH0943352A (ja) 障害物検出装置及びスキャナ装置
JPH07325154A (ja) スキャン式レーザレーダ装置
US4251126A (en) Light beam scanning device with opposed deflecting surfaces
EP0112374B1 (en) Beam scanning apparatus
US3972583A (en) Scanning devices
CN111090081A (zh) 激光雷达扫描***及其角度扩束装置和应用
JPH0683998A (ja) バーコード読取装置
JP2003161907A (ja) レーザビーム径可変装置
JP2020134516A (ja) 車両周辺監視システム
CN111766586B (zh) 激光雷达探测***和激光雷达探测方法
JP2599046B2 (ja) 円筒内面走査型画像記録装置
WO2020170700A1 (ja) 車両周辺監視システム
JPH07239405A (ja) 反射鏡
JPS59216122A (ja) 光ビ−ム走査装置
JPH01262520A (ja) レーザビームスキャナ
JPH0894757A (ja) レーザーレーダ
US3758715A (en) Optical raster producing system
CN209979838U (zh) 多线激光雷达
US20230049679A1 (en) Flash light detection and ranging system having adjustable field of view

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040528

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071112

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081112

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091112

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees