JPH09324131A - 1、4−ジケトピロロピロールとキナクリドンとの三成分系固溶体 - Google Patents

1、4−ジケトピロロピロールとキナクリドンとの三成分系固溶体

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JPH09324131A
JPH09324131A JP9051203A JP5120397A JPH09324131A JP H09324131 A JPH09324131 A JP H09324131A JP 9051203 A JP9051203 A JP 9051203A JP 5120397 A JP5120397 A JP 5120397A JP H09324131 A JPH09324131 A JP H09324131A
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hydrogen
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pyrrole
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Zhimin Hao
ハオ ツィミン
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イクバル アブール
Shivakumar Basalingappa Hendi
バサリンガッパ ヘンディ シバクマー
Fridolin Baebler
ベブラー フリドリン
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BASF Schweiz AG
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Ciba Spezialitaetenchemie Holding AG
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B57/00Other synthetic dyes of known constitution
    • C09B57/004Diketopyrrolopyrrole dyes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
    • C09B67/0033Blends of pigments; Mixtured crystals; Solid solutions
    • C09B67/0034Mixtures of two or more pigments or dyes of the same type
    • C09B67/0039Mixtures of diketopyrrolopyrroles

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  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 顔料として有用な三成分系固溶体を提供する。この三成
分系固溶体は、下記の式(I)および(II)で表され
る2つの異なるジケトピロロピロールの等モル量混合物
が形成する混晶の結晶格子内に、式(IV)で表される
ジケトピロロピロール顔料または式(III)で表され
るキナクリドン顔料である第3成分が組み込まれてい
る。 【化21】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、少なくとも2つの異なる対称形
1、4−ジケトピロロピロールと、キナクリドンまたは
3番目の1、4−ジケトピロロピロールである第三の成
分とを含有する単相三成分系固溶体に関する。
【0002】対称形ならびに非対称形、すなわち式
【化9】 (式中、AおよびBはアリール基である)のタイプの
1、4−ジケトピロロピロールを含む1、4−ジケトピ
ロロピロールとその製造方法ならびに顔料としてのその
用法は、たとえば米国特許第4579949号明細書に
開示されている。米国特許第4778899号明細書
は、純粋な非対称形1、4−ジケトピロロピロールの製
造方法を記載している。この方法は、特殊なアミノエス
テルまたはピロリノンの段階を経由して実施される手の
込んだ合成法からなっている。さらに米国特許第478
3540号明細書は、2つの異なる1、4−ジケトピロ
ロピロールを、好ましくは65乃至90:10乃至35
重量%の比で混合し、そして次に混練り、摩砕または沈
殿のごとき処理を実施して固溶体が得られることを開示
している。ジケトピロロピロール型顔料と別のクラスの
顔料、たとえばキナクリドンまたはキナクリドンキノン
とを含有する固溶体が米国特許第4810304号明細
書に記載されている。ここに開示されている固溶体は、
そのX線回折図によって特性化される。すなわち、固溶
体X線回折図は、それぞれの単一成分のX線回折図を合
わせたものと相違している。しかしながら、これらの生
成物が一般に多相固溶体であることは判明している。
【0003】下記式の2つの異なるタイプの対称形1、
4−ジケトピロロピロール
【化10】 の1:1モル比の混合物が、たとえば上記した方法で処
理された場合には、新規な混晶を形成し、そして驚くべ
きことに、この混晶が対応する下記のタイプ
【化11】 の非対称形1、4−ジケトピロロピロールの結晶と同形
の結晶(イソモルファス)であることが見いだされた。
これらの生成物は、そのX線回折図が、混晶の各単一成
分のX線回折図とも、また各成分の物理的混合物のX線
回折図とも異なる単相生成物である。しかしながら、こ
の混晶のX線回折図は、非対称形単一成分のX線回折図
と実質的同じである。
【0004】今回、式(I)と(II)との2つの1、4
−ジケトピロロ[3,4−c]ピロールの等モル量混合
物に、キナクリドンまたは第三の1、4−ジケトピロロ
[3,4−c]ピロールを加えることによって、誠に驚
くべきことに、上記等モル混晶が生成し、かつキナクリ
ドンまたは該第三の1,4−ジケトピロロ[3,4−
c]ピロールがその結晶格子の中に挿入されて、1つの
三成分単相固溶体を生成することが見いだされた。した
がって、このようにして生成される単相三成分固溶体は
該等モル混晶と同じ結晶格子を有し、対応する両者のX
線回折図は実質的に同じである。このことにより、良好
な顔料特性に影響を及ぼすことなく、きわめて興味あ
る、予期されなかった色の変化を得ることが可能にな
る。
【0005】したがって、本発明は下記式(I)と(I
I)との2つの互いに異なる化合物
【化12】 [式中、AとBとは互いに異なるものでなければなら
ず、それぞれ下記式のいずれかの基である:
【化13】 (式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
1-C18アルキル、C1-C18アルコキシ、C1-C18アルキ
ルメルカプト、C1-C18アルキルアミノ、C1-C18アル
コキシカルボニル、C1-C18アルキルアミノカルボニ
ル、−CN、−CONH2 ,−NO2 、トリフルオロメ
チル、C5-C6-シクロアルキル、−C=N−(C1-C18
アルキル)、
【化14】 イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピペラジニ
ル、ピロリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベ
ンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、モルホリニル、
ピペリジニルまたはピロリジニルであり、Gは -CH
2-、 -CH(CH3)-, -C(CH3)2 - 、 -CH=N-、
-N=N- 、-O-, -S- 、 -SO- 、 -SO2-、 -C
ONH- または -NR7- であり、R3とR4とは互いに独立
的に水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C18アル
コキシまたは−CNであり、R5とR6とは互いに独立的に
水素、ハロゲンまたはC1-C6-アルキルであり、そして
R7は水素またはC1-C6-アルキルである)]、および下
記式のキナクリドンである第三の成分
【化15】 (式中、Rは水素、ハロゲン、C1-C6 アルキルまたは
1-C6 アルコキシである)、または上記式(I)およ
び(II) とは異なる下記式の1、4−ジケトピロロ
[3,4−c]ピロールである第三の成分
【化16】 [式中、XとYとは互いに独立的に式
【化17】 (式中、R1とR2とは上記したと同じ意味を有する)の基
である]とからなる単相三成分系固溶体に関し、この三
成分固溶体は、等モル量の(I)と(II)とからなる混
晶が示すX線回折図と実質的に同じX線回折図を有す
る;ただし、成分(I)と(II)とが1、4−ジケト−
3、6−ジフェニルピロロ[3,4−c]ピロールと
1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロフェニル)ピ
ロロ[3,4−c]ピロールとである場合には第三成分
はジ置換キナクリドンではない。
【0006】以下、上記ジケトピロロピロール化合物
を、記載の簡単化のために、単に(I)と(II) とも記
載する。もちろん、この2つの化合物は、上記式におい
て完全に互いに互換可能である。”実質的に同じ”とい
う表現は、第三成分が(I)と(II)との混晶の結晶格
子内に組み込まれているという結論を支持するていどに
X線回折図において十分に重なり合っていることを意味
するためのものである。この定義によれば、実質的に同
じであるX線回折図においては、相互にやや異なる相対
位置にピークをもつことおよび/または1つまたはそれ
以上の小ピークが欠落しているか、または小ピークが増
加していることも許容される。一般的にいって、小ピー
クとは最大ピークの20パーセンよる少ない相対濃度を
有するピークである。
【0007】置換分のハロゲンは、一般にヨウ素、フッ
素、臭素、塩素であり、好ましくは臭素または塩素、最
も好ましくは塩素である。
【0008】C1 −C6-アルキルの例はメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、n−アミル、tert−
アミル、ヘキシルなどであり、C1 −C18アルキルの例
は、上記のものに加えてさらにヘプチル、オクチル、2
−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラ
デシル、ヘキサデシルまたはオクタデシルである。C1
−C18アルコキシの例は、C1 −C18アルコキシカルボ
ニル中における場合も含めて、メトキシ、エトキシ、n
−プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ヘキシルオ
キシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、ヘキサデシルオ
キシまたはオクタデシルキシである。
【0009】C1 −C18アルキルメルカプトの例はメチ
ルメルカプト、エチルメルカプト、プロピルメルカプ
ト、ブチルメルカプト、オクチルメルカプト、デシルメ
ルカプト、ヘキサデシルメルカプトまたはオクタデシル
メルカプトである。
【0010】C1 −C18アルキルアミノの例は、C1
18アルキルアミノカルボニル中における場合も含め
て、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ヘ
キシルアミノ、デシルアミノ、ヘキサデシルアミノまた
はオクタデシルアミノである。
【0011】C5-C6 シクロアルキルの例はシクロペン
チル、シクロヘキシルであり、好ましくはシクロヘキシ
ルである。
【0012】特に興味あるものは、式(I)および(I
I)の中のAおよびBが、それぞれ下記式のいずれかの
基である三成分系固溶体である。
【化18】 (式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、塩素、臭素、
1-C4 アルキル、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 アル
キルアミノ、フェニルまたはCN、Gは -O- 、 -NR7
- 、−N=N−または -SO2-、R3とR4とは水素、そし
てR7は水素、メチルまたはエチルである)。
【0013】より特定的には 式(I)および(II)の中
のAおよびBが、それぞれ下記式のいずれかの基である
三成分系固溶体が重要である。
【化19】 (式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、メチル、te
rt−ブチル、塩素、臭素、フェニルまたはCNであ
る)。好ましくは、R1とR2との一方が水素である。
【0014】第三成分のキナクリドンとしては、式(II
I)に含まれる2、9−および4,11−ジ置換キナクリ
ドンが特に適している。好ましい式(III)のキナクリド
ンは、式中のRが水素、塩素、C1-C3 アルキル、メト
キシまたはエトキシであるもの、特にRが水素、塩素ま
たはメチルであるものである。
【0015】好ましい式(IV) の1、4−ジケトピロロ
[3,4−c]ピロールは、式中のR1およびR2が互いに
独立的に水素、塩素、臭素、C1-C4 アルキル、C1
6-アルコキシ、C1 −C6-アルキルアミノまたはCN
であるものである。特に、式(IV)中のXとYとが同じ基
であり、そしてR1とR2とが互いに独立的に水素、メチ
ル、tert−ブチル、塩素、臭素、フェニルまたはC
Nであるものが好ましい。さらに、好ましくは、R1とR2
との一方が水素であり、そして他方がパラ位置に存在す
る。
【0016】格別に有用な三成分系固溶体は(I)と
(II)とが下記からなる群より選択されている固溶体で
ある:1、4−ジケト−3、6−ジフェニルピロロ
[3,4−c]ピロール(置換されていないDPP)、
1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロフェニル)ピ
ロロ[3,4−c]ピロール(ジクロロDPP)、1、
4−ジケト−3、6−ジ(4−tert−ブチルフェニ
ル)ピロロ[3,4−c]ピロール(ジ(t−ブチル−
フェニル)DPP)。このような三成分系固溶体の例に
は、つぎのものがある:(I)が1、4−ジケト−3、
6−ジフェニルピロロ[3,4−c]ピロールであっ
て、(II)が1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロ
フェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールである三成分
系固溶体;(I)が1、4−ジケト−3、6−ジフェニ
ルピロロ[3,4−c]ピロールであって、(II)が
1、4−ジケト−3、6−ジ(4−tert−ブチルフ
ェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールである三成分系
固溶体;(I)が1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ク
ロロフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールであっ
て、(II)が1、4−ジケト−3、6−ジ(4−ter
t−ブチルフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロールで
ある三成分系固溶体。このような三成分系固溶体は、一
般に市販のペリレン顔料に類似した、しかしより暗色か
つより濃厚な色彩特徴を有する。
【0017】第三成分のキナクリドンとしては、2、9
−ジクロロキナクリドンと2、9−ジメチルキナクリド
ンとが特に有用である。
【0018】特に興味ある三成分系固溶体は、成分
(I)と(II) としてハロゲンを含まないDPPを、そ
して第三成分として2、9−ジメチルキナクリドンを含
有しているものである。この種の顔料は塩素を含まない
環境に安全な顔料である。この種の三成分系固溶体は、
特に塩基性DMSOから対応する顔料混合物を沈殿処理
することによって透明性の高い魅力的色彩をもって得ら
れる。
【0019】有用な三成分系固溶体の例には(I)が
1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロフェニル)ピ
ロロ[3,4−c]ピロール、(II)が1、4−ジケト
−3、6−ジ(4−tert−ブチルフェニル)ピロロ
[3,4−c]ピロール、そして第三成分が1、4−ジ
ケト−3、6−ジフェニルピロロ[3,4−c]ピロー
ルまたは2、9−ジクロロキナクリドンである固溶体が
ある。第三成分が1、4−ジケト−3、6−ジフェニル
ピロロ[3,4−c]ピロールである場合には、かかる
三成分系固溶体は、4.6±0.2°2θ、18.0±
0.2°2θおよび26.7±0.2°2θにピークを
示すX線回折図によって特性化される。第三成分が2、
9−ジクロロキナクリドンである場合には、かかる三成
分系固溶体は4.6±0.2°2θ、17.9±0.2
°2θおよび26.5±0.2°2θにピークを示すX
線回折図によって特性化される。いずれの場合にも、そ
の三成分系固溶体のX線回折図は、1、4−ジケト−
3、6−ジ(4−クロロフェニル)ピロロ[3,4−
c]ピロールと1、4−ジケト−3、6−ジ(4−te
rt−ブチルフェニル)ピロロ[3,4−c]ピロール
との1:1モル混合物を含有する二成分系混晶のX線回
折図と実質的に同じである。しかし、この三成分系固溶
体は、該二成分系混晶よりも著しく青色が強く、かつ上
色塗層( masstone rubout)はきわめて暗色である。一般
的には、このような三成分系固溶体は、市販のペリレン
顔料と同じ色空間内にある。
【0020】前節で記載したタイプの特に有用な三成分
系固溶体は、1、4−ジケト−3、6−ジフェニルピロ
ロ[3,4−c]ピロールを約20重量部と1、4−ジ
ケト−3、6−ジ(4−クロロフェニル)ピロロ[3,
4−c]ピロールを約38重量部と1、4−ジケト−
3、6−ジ(4−tert−ブチルフェニル)ピロロ
[3,4−c]ピロールを約42部とからなる。
【0021】いま1つの有用な三成分系固溶体の例は、
(I)が1、4−ジケト−3、6−ジフェニルピロロ
[3,4−c]ピロールであり、(II)が1、4−ジケ
ト−3、6−ジ(4−tert−ブチルフェニル)ピロ
ロ[3,4−c]ピロールであって、そして第三成分が
2、9−ジクロロキナクリドンまたは2、9−ジメチル
キナクリドンである固溶体である。この種の三成分系固
溶体は4.7±0.2°2θ、18.0±0.2°2θ
および26.7±0.2°2θにピークを示すX線回折
図によって特性化される。すなわち、このX線回折図は
(I)と(II)とを等モル量含有している二成分系混晶
のX線回折図と実質的に同じである。
【0022】成分(I)として置換されていないDPP
を、成分(II)としてジ(t−ブチル−フェニル)DP
Pを、そして第三成分として2、9−ジメチルキナクリ
ドンを含有している三成分系固溶体は格別に興味あるも
のである。
【0023】さらにいま1つの有用な三成分系固溶体の
例は、(I)が1、4−ジケト−3、6−ジフェニルピ
ロロ[3,4−c]ピロールであり、(II)が1、4−
ジケト−3、6−ジ(4−tert−ブチル−フェニ
ル)ピロロ[3,4−c]ピロールであって、そして第
三成分が1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロフェ
ニル)ピロロ[3,4−c]ピロールである固溶体であ
る。かかる三成分系固溶体は4.8±0.2°2θ、1
8.0±0.2°2θおよび26.6±0.2°2θに
ピークを示すX線回折図によって特性化される。このX
線回折図は(I)と(II)とを等モル量含有している二
成分系混晶のX線回折図と実質的に同じである。
【0024】好ましくは、本発明の三成分系固溶体は、
成分(I)と(II)とを等モル量、そして第三成分を3
0モルパーセントより少なく、たとえば第3成分を4乃
至28モルパーセント含有する。1つの特定実施態様に
おいては、本発明の三成分系固溶体は第三成分を4乃至
20モルパーセント含有する。本発明の多くの有用な三
成分系固溶体は、第三成分を15乃至25モルパーセン
ト含有する。本明細書においては、成分(I)と(II)
とを等モル量含有する固溶体は、(I)と(II)とのモ
ル比が0.95乃至1.05の範囲、好ましくは0.9
8乃至1.02の範囲である三成分系固溶体を含む。
【0025】さらに、本発明は上記した三成分系固溶体
を1種またはそれ以上含有する顔料組成物にも関する。
特に、第三成分の過剰と共に上記三成分系固溶体を含有
している顔料組成物に関する。
【0026】本新規固溶体は、上記に定義した式IとII
との物理的混合物から出発して、それ自体公知である下
記のいずれかの方法で、製造することができる: −極性有機溶剤中、還流温度において、好ましくは撹拌
によって、成分混合物を相互に接触させる、 −極性有機溶剤たとえばDMSOから成分混合物をアル
カリ性沈殿させる、あるいは、アルカリ金属アルコラー
ト、アルカリ金属水酸化物または第四アンモニウム化合
物の存在下において、極性有機溶剤中で成分混合物を撹
拌する、 −酸性沈殿させる、たとえば成分混合物を酸に溶解しそ
して水で希釈することによって固溶体を沈殿させる、 −摩砕法により製造する。たとえば摩砕材の存在するボ
ールミル中において成分混合物を摩砕し、成分混合物を
摩砕材から分離し、そして得られた粉末を結晶成長工程
にかける、たとえば2%硫酸のごとき薄い酸の中で成分
混合物を撹拌する。 −成分混合物の予備摩砕粉末を製造し、次にこの予備摩
砕粉末を、好ましくは界面活性剤の存在下において、有
機溶剤または水性媒質を使用して、熟成工程にかける。 これらの方法は、たとえば米国特許第4783540号
明細書に詳細に記載されている方法に準拠して実施する
ことができる。
【0027】成分を溶剤に溶解して行う方法によって本
固溶体が製造される場合には、式IまたはIIの化合物
を、粉末の形状で、所望の割合で公知の標準的方法で混
合し、そして次にこの混合物を溶剤に溶解するか、また
は最初に各成分を別々に溶剤に溶解し、次にそれらの溶
液を所望の割合で混合してもよい。
【0028】下記の溶剤が都合よく使用できる。エーテ
ルたとえばテトラヒドロフランまたはジオキサン、また
はグリコールエーテルたとえばエチレングリコールメチ
ルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテルまたはジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ポリアルコールたとえ
ばポリエチレングリコール、ケトンたとえばアセトン、
エチルメチルケトン、イソブチルメチルケトンまたはシ
クロヘキサノン;二極性非プロトン溶剤たとえばアセト
ニトリル、ベンゾニトリル、N、N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ニトロベンゼ
ン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ハ
ロゲン化脂肪族または芳香族炭化水素たとえばトリクロ
ロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、ベンゼンあ
るいはアルキル−、アルコキシ−またはハロゲン−置換
ベンゼンたとえばトルエン、キシレン、アニソールまた
はクロロベンゼン、あるいは芳香族性N−ヘテロ環式化
合物たとえばピリジン、ピコリンまたはキノリン、さら
には高沸点溶剤たとえばデカリン、n−ドデカンまたは
ケロシンあるいはこれらの混合物。好ましい溶剤はトル
エン、ジフェニルエーテル、N−メチルピロリドン、
N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
およびキノリンである。溶剤または溶剤系中の式Iまた
はIIの化合物の濃度は、溶剤の種類によって大きく変わ
りうる。溶液全量を基準にして、式IまたはIIの化合物
を0.1乃至20重量%、好ましくは0.2乃至5重量
%使用するのが適当である。
【0029】すでに記載したように、本新規固溶体のX
線回折図ならびに(I)と(II)とが1:1のモル比で組
み合わせられている(I)と(II)との混晶のX線回折図
は、対応する物理的混合物ならびに対応する各個の成分
のX線回折図とは異なる吸収線によって特徴ずけられ
る。しかし、本固溶体のX線回折図は、下記の型
【化20】 の非対称形ジケトピロロピロールのX線回折図と実質的
に同じである。
【0030】最終用途の条件によっては、本顔料を後処
理するのが有利である。すなわち、所望により再結晶ま
たは熱処理を、顔料のための公知方法で、実施される。
通常の方法は、水、希酸または有機溶剤中、所望の場合
には減圧下における熱的後処理である。有機溶剤を使用
するのが好ましい。適当な有機溶剤の例はハロゲン原
子、アルキル基またはニトロ基によって置換されたベン
ゼン、たとえばキシレン、クロロベンゼン、o−ジクロ
ロベンゼンまたはニトロベンゼン;ピリジン塩基たとえ
ばピリジン、ピコリンまたはキノリン;ケトンたとえば
シクロヘキサノン;アルコールたとえばイソプロパノー
ル、ブタノールまたはペンタノール;エーテルたとえば
エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレン
グリコールモノエチルエーテル;アミドたとえばジメチ
ルホルムアミドまたは1−メチル−2−ピロリドン;さ
らにはジメチルスルホキシドまたはスルホランなどであ
る。また、後処理は、常圧または高められた圧力下、有
機溶剤の存在および/または界面活性剤の添加を伴った
水の中で実施することもできる。本三成分系固溶体は、
塩基性DMSOからの沈殿によって有利に製造される。
【0031】本新規な三成分系固溶体および顔料組成物
は、高分子有機材料を着色するための顔料として有用で
ある。本新規三成分系固溶体および顔料組成物によって
着色されうる高分子有機材料の代表例波、次のものであ
る。セルロースエーテルおよびエステルたとえばエチル
セルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースまたは
酪酸セルロース、天然樹脂または合成樹脂たとえば重合
樹脂または縮合樹脂、たとえばアミノプラスチック、好
ましくは尿素/ホルムアルデヒド樹脂およびメラミン/
ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、フェノールプラ
スチック、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、
ポリエステル、ABS、ポリフェニレンオキシド、ゴ
ム、カゼイン、シリコーンおよびシリコーン樹脂。これ
らは単体または混合物の形で使用されうる。上記に例示
した高分子有機材料は単独または混合して、可塑性材
料、溶融物、紡糸液、塗料、コーティング材料または印
刷インクなどの形態でありうる。最終用途の条件によっ
ては、本発明の三成分系固溶体または顔料組成物をトナ
ーとしてまたは調合物の形で使用するのが有利である。
本発明の三成分系固溶体および顔料組成物は、被着色高
分子有機材料を基準にして、0.01乃至30重量%の
量で、好ましくは0.1乃至10重量%の量で使用され
る。
【0032】本発明の三成分系固溶体および顔料組成物
を使用する高分子有機材料の着色は、固溶体をそのま
ま、またはマスターバッチの形で、ロールミル、ミキサ
ーまたは摩砕装置を使用して基質材料中に配合すること
によって実施される。次に、着色された材料を、それ自
体公知の方法、たとえばカレンダーがけ、モールディン
グ、押出し、コーティング、キャスティングまたは射出
成形によって所望の最終形状に成形加工される。多くの
場合、非脆性モールディング品を製造するため、あるい
はモールディング品の脆弱性を低減するために、加工前
に高分子有機材料に可塑剤を配合するのが望ましい。適
当な可塑剤の例はリン酸エステル、フタル酸エステル、
セバシン酸エステルである。このような可塑剤は、本新
規固溶体をポリマー中に配合する前または後に添加する
ことができる。さらに、各種の色を得るために、本新規
固溶体のほかに、付加的にフィラーまたはその他の着色
成分たとえば白色顔料、彩色顔料または黒色顔料を任意
の量で高分子有機化合物に添加することもできる。
【0033】塗料、コーティング材料および印刷インク
の着色のためには、高分子有機材料と本発明の三成分系
固溶体または顔料組成物とを、フィラー、その他の顔
料、乾燥剤、可塑剤などの任意添加物を加えて、共通の
有機溶剤または溶剤混合物の中に微分散するか、あるい
は溶解する。この場合、まず各成分をそのまま個々に分
散または溶解するか、あるいはいくつかの成分を一緒に
分散または溶解し、しかるのちにすべての成分を一緒に
するようにしてもよい。
【0034】本新規三成分系固溶体および顔料組成物は
プラスチック、より特定的にはポリ塩化ビニルおよびポ
リオレフィンの着色のために、また塗料特に自動車用塗
料の着色のために格別に好適である。たとえばポリ塩化
ビニルまたはポリオレフィンの着色のために使用される
場合には、本新規三成分系固溶体および顔料組成物は優
れた全般的顔料特性を示す。たとえば良好な分散性、優
れた色濃度と純度、マイグレーション、光、熱、気候に
対する良好な耐性ならびに良好な隠蔽力を示す。本発明
を以下の実施例によって説明するが、これらに限定され
るものではない。別途記載のない限り、部は重量部であ
る。
【0035】実施例1 ジメチルスルホキシドの100ml中の1、4−ジケト−
3、6−ジ(4’−クロロフェニル)−ピロロ[3,4
−c]ピロールの1.61g(4.5ミリモル)、1、
4−ジケト−3、6−ジ(4’−tert−ブチルフェ
ニル)−ピロロ−[3,4−c]ピロールの1.80g
(4.5ミリモル),β−キナクリドンの0.28g
(0.9ミリモル)および水酸化カリウムの1.22g
(21.78ミリモル)の懸濁物を50℃に加熱し、そ
してこの温度において2時間撹拌する。次に、この赤色
反応混合物を室温に冷却し、そして水300ml中の硫酸
(96%)2.23g(21.78ミリモル)のよく撹
拌した溶液に、0℃において移す。得られた赤色懸濁物
を0℃において2時間撹拌し、そのあと放置して室温に
温める。生成物を濾過して集め、メタノールの300ml
で、次に水300mlで洗い、80℃において真空乾燥
し、そして粉末化する。しかして、暗赤色顔料2.92
g(理論値の79%)を得る。
【表1】分析 : C H N Cl 計算値 69.95% 4.84% 7.56% 9.02% 測定値 68.75% 4.78% 7.51% 9.60 そのX線回折図は下記の回折線によって特性化される:
【表2】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 19.62 4.50 98 6.39 13.83 38 4.96 17.86 100 3.78 23.49 18 3.63 24.47 23 3.36 26.44 89 3.28 27.13 51 3.16 28.17 28 3.04 29.39 25 下記のX線回折図によって特性化される1、4−ジケト
−3、6−ジ(4’−クロロフェニル)−ピロロ[3,
4−c]ピロールと1、4−ジケト−3、6−ジ(4’
−tert−ブチルフェニル)ピロロ−[3,4−c]
ピロールとの二成分系混晶と比較すると、固溶体が混晶
(ホスト)の結晶格子内にあることがわかる。
【表3】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 19.4208 4.55 59 6.3517 13.93 15 4.9880 17.77 83 3.7947 23.42 7 3.6444 24.40 7 3.3649 26.47 100 3.2301 27.59 31 3.1587 28.23 8 3.0305 29.45 9
【0036】実施例2 実施例1と同様に操作を実施した。ただしβ−キナクリ
ドンの代わりに2、9−ジメチルキナクリドンの0.3
1g(0.9ミリモル)を使用した。濃赤色顔料3.3
6g(理論値の90%)を得た。
【表4】分析 : C H N Cl 計算値 70.01% 4.92% 7.49% 9.02% 測定値 69.83% 5.12% 7.40% 8.59% そのX線回折図は下記の回折線によって特性化される:
【表5】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 19.69 4.48 91 6.37 13.89 30 4.97 17.84 100 3.80 23.40 17 3.64 24.46 22 3.37 26.46 85 3.26 27.35 43 3.04 29.39 24 1、4−ジケト−3、6−ジ(4’−クロロフェニル)
−ピロロ[3,4−c]ピロールと1、4−ジケト−
3、6−ジ(4’−tert−ブチルフェニル)ピロロ
−[3,4−c]ピロールとの二成分系混晶と比較する
と、固溶体が混晶(ホスト)の結晶格子内にあることが
わかる。
【0037】実施例3 tert−アミルアルコールの110ml中に1、4−ジ
ケト−3、6−ジ(4’−クロロフェニル)−ピロロ
[3,4−c]ピロールの1.60g(4.5ミリモ
ル)、1、4−ジケト−3、6−ジ(4’−tert−
ブチルフェニル)−ピロロ−[3,4−c]ピロールの
1.80g(4.5ミリモル),2、9−ジクロロキナ
クリドンの0.38g(1.0ミリモル)および水酸化
カリウム1.68g(29.9ミリモル)を含む混合物
を100℃に加熱し、そしてこの温度において1時間撹
拌する。このあと、溶剤の一部(約40ml)を留去す
る。得られたバイオレット色混合物を50℃に冷却し、
そして硫酸(92%)0.88ml(15ミリモル)、水
100mlおよびメタノール100mlの良く撹拌した混合
物に移す。得られた赤色懸濁物を、室温において、さら
に2時間撹拌し、それから濾過する。そのプレスケーキ
をメタノールの300mlで、次に水500mlで洗い、6
0℃において真空乾燥して粉末化する。赤色顔料2.8
g(理論値の74%)を得る。
【表6】分析 : C H N Cl 計算値 68.63% 4.70% 7.41% 10.79% 測定値 67.21% 4.66% 7.11% 11.03% そのX線回折図は下記の回折線によって特性化される:
【表7】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 19.26 4.58 100 6.35 13.94 38 4.94 17.94 91 3.80 23.41 18 3.63 24.49 21 3.35 26.57 81 3.25 27.40 40 3.02 29.56 20 1、4−ジケト−3、6−ジ(4’−クロロフェニル)
−ピロロ[3,4−c]ピロールと1、4−ジケト−
3、6−ジ(4’−tert−ブチルフェニル)ピロロ
−[3,4−c]ピロールとの二成分系混晶(実施例1
参照)と比較すると固溶体が混晶(ホスト)の結晶格子
内にあることがわかる。
【0038】実施例4 ジメチルスルホキシドの50ml中の1、4−ジケト−
3、6−ジ(4’−tert−ブチルフェニル)−ピロ
ロ[3,4−c]ピロールの1.80g(4.5ミリモ
ル)、1、4−ジケト−3、6−ジフェニル−ピロロ−
[3,4−c]ピロールの1.30g(4.5ミリモ
ル),β−キナクリドンの0.31g(1.0ミリモ
ル)および水酸化カリウム1.68g(29.9ミリモ
ル)の混合物を50℃に加熱し、そしてこの温度におい
て1時間撹拌する。得られたバイオレット色反応混合物
を硫酸(92%)0.88ml(15ミリモル)、水10
0mlおよびメタノールの100mlを含有するよく撹拌し
た混合物に移す。得られた赤色懸濁物を室温において2
時間撹拌し、それから濾過する。そのプレスケーキをメ
タノールの500mlで、次に水500mlで洗い、60℃
において真空乾燥して、赤色顔料3.05g(理論値の
89%)を得る。
【表8】分析 : C H N 計算値 76.53% 5.45% 8.42% 測定値 76.20% 5.67% 8.25% そのX線回折図は下記の回折線によって特性化される:
【表9】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 19.19 4.60 100 6.20 14.26 16 4.96 17.86 61 3.36 26.49 65 3.31 26.93 39 3.01 29.69 9 下記X線回折図によって特性化される1、4−ジケト−
3、6−ジ(4’−tert−ブチルフェニル)−ピロ
ロ[3,4−c]ピロールと1、4−ジケト−3、6−
ジフェニル−ピロロ−[3,4−c]ピロールとの混晶
と比較すると、固溶体が混晶(ホスト)の結晶格子内に
あることがわかる。
【表10】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 18.9113 4.669 100 6.1915 14.294 7 4.9491 17.908 43 3.3535 26.559 48 3.2997 27.000 22
【0039】実施例5 ジメチルスルホキシドの50ml中の1、4−ジケト−
3、6−ジ(4’−クロロフェニル)−ピロロ[3,4
−c]ピロールの1.68g(4.7ミリモル)、1、
4−ジケト−3、6−ジ(3’−メチルフェニル)−ピ
ロロ−[3,4−c]ピロールの1.49g(4.7ミ
リモル),2、9−ジクロロキナクリドンの0.23g
(0.6ミリモル)および水酸化カリウム1.68g
(29.9ミリモル)の混合物を前記実施例4と同様に
処理して、オレンジ色顔料3.0g(理論値の90%)
を得た。
【表11】分析 : C H N Cl 計算値 67.92% 3.89% 8.29% 10.45% 測定値 66.58% 3.83% 8.15% 11.19% そのX線回折図は下記の回折線によって特性化される:
【表12】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 15.83 5.58 56 7.60 11.63 15 6.84 12.94 34 6.31 14.03 44 6.19 14.29 49 5.10 17.37 17 5.06 17.50 17 3.72 23.90 31 3.33 26.73 100 3.17 28.11 22 3.15 28.35 20 下記のX線回折図によって特性化される1、4−ジケト
−3、6−ジ(4’−クロロフェニル)−ピロロ[3,
4−c]ピロールと1、4−ジケト−3、6−ジ(3’
−メチルフェニル)ピロロ−[3,4−c]ピロールと
の混晶と比較すれば、固溶体が混晶(ホスト)の結晶格
子内にあることがわかる。
【表13】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 15.3172 5.765 99 7.5658 11.687 14 6.8504 12.913 26 6.3196 14.003 34 6.1515 14.387 48 5.0223 17.645 22 3.6887 24.107 22 3.3206 26.827 100 3.1567 28.248 17
【0040】実施例6 tert−アミルアルコールの110ml中の1、4−ジ
ケト−3、6−ジ(4’−クロロフェニル)−ピロロ
[3,4−c]ピロールの1.55g(4.35ミリモ
ル)、1、4−ジケト−3、6−ジ(3’−メチルフェ
ニル)−ピロロ−[3,4−c]ピロールの1.38g
(4.35ミリモル),1、4−ジケト−3、6−ジ
(4’−メチルフェニル)ピロロ−[3,4−c]ピロ
ールの0.41g(1.3ミリモル)および水酸化カリ
ウム1.68g(29.9ミリモル)の混合物を前記実
施例3と同様に処理してオレンジ色顔料2.6g(理論
値の78%)を得た。
【表14】分析 : C H N Cl 計算値 68.77% 4.04% 8.38% 9.23% 測定値 65.38% 3.93% 7.79% 9.59% そのX線回折図は下記の回折線によって特性化される:
【表15】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 16.33 5.41 73 7.19 12.29 27 6.67 13.26 38 6.38 13.87 45 6.27 14.10 49 6.17 14.34 49 5.11 17.35 22 3.75 23.72 28 3.35 26.61 100 3.15 28.27 24 3.01 29.65 24 2.91 30.68 24 固溶体が、1、4−ジケト−3、6−ジ(4’−クロロ
フェニル)−ピロロ[3,4−c]ピロールと1、4−
ジケト−3、6−ジ(3’−メチルフェニル)ピロロ−
[3,4−c]ピロールとの混晶(実施例5参照)の結
晶格子内にあることがわかる。
【0041】実施例7 メチルスルホキシドの50ml中の1、4−ジケト−3、
6−ジ(4’−tert−ブチルフェニル)−ピロロ
[3,4−c]ピロールの1.60g(3.99ミリモ
ル)、1、4−ジケト−3、6−ジフェニルピロロ−
[3,4−c]ピロールの1.15g(3.99ミリモ
ル)、1、4−ジケト−3、6−ジ(4’−シアノフェ
ニル)−ピロロ−[3,4−c]ピロールの0.67g
(1.98ミリモル)および水酸化カリウム1.68g
(29.9ミリモル)の混合物を前記実施例4と同様に
処理して、赤色顔料2.95g(理論値の86%)を得
た。
【表16】分析 : C H N 計算値 75.39% 5.10% 10.00% 測定値 74.49% 5.28% 9.76% そのX線回折図は下記の回折線によって特性化される:
【表17】 格子面間隔 散乱角 相対強度 (d価、Å) (2θ) (%) 19.96 4.42 100 6.46 13.70 15 6.08 14.56 14 4.96 17.87 51 3.35 26.57 63 固溶体が1、4−ジケト−3、6−ジ(4’−tert−ブ
チルフェニル)−ピロロ[3,4−c]ピロールと1、
4−ジケト−3、6−ジフェニル−ピロロ−[3,4−
c]ピロールとの混晶(ホスト)(実施例4参照)の結
晶格子内にあることがわかる。以下に記載する実施例8
乃至17において報告されている総てのX線回折図を記
録するために使用された測定装置は、CU−Kα源を備
えたRIGAKU型D-MAX-Bである。
【0042】実施例8 等モル量(小数点第1位で丸めて合計10.0gとす
る)の1、4−ジケト−3、6−ジフェニル−ピロロ
[3,4−c]ピロール(4.2g,0.0146モ
ル)と1、4−ジケト−3、6−ジ(4−tert−ブ
チルフェニル)−ピロロ−[3,4−c]ピロール
(5.8g、0.0145モル),ならびにグルタール
酸ジメチル(1.0g)と硫酸アルミニウム(Al2(SO4)
3・15-18 H2O ; 40.0g)とを、摩砕材としての鋼玉
(1500g,直径1.2cm)と釘(150g;長さ
3.0cm)とを含有している1000ml容のボールミ
ル中に装填する。ボールミルを密閉し、ローラー上で2
4時間回転させる。このあと、ボールミルの内容物を排
出して摩砕材を分離する。得られたミル粉末を、2%硫
酸水溶液(500ml)と共に90℃において2時間撹拌
する。得られた顔料スラリーを濾過し、中性となり、か
つ塩類がなくなるまで湯水で洗滌し、そして乾燥する。
しかして得られた顔料の塗り試料(ラブアウト=rubou
t) は非常に青味を帯びた赤色を呈し、その色は市販の
ペリレン赤色顔料と類似していたが、しかし色彩度はは
るかに優れていた。得られた顔料は、下記X線回折図に
よって特性化される二成分系混晶である。
【表18】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.74 100 6.42 8 14.38 11 17.98 50 19.15 11 21.23 7 24.55 7 26.64 59 29.82 8
【0043】実施例9 実施例8に記載した方法に準じて、1、4−ジケト−
3、6−ジフェニル−ピロロ[3,4−c]ピロール
(3.3g,0.0115モル)、1、4−ジケト−
3、6−ジ(4−tert−ブチルフェニル)−ピロロ
−[3,4−c]ピロール(4.7g、0.0118モ
ル)および2、9−ジクロロキナクリドン(0.2g,
0.0053モル)を使用して顔料を製造した。得られ
た顔料は濃色のマッストーン(masstone)を示し、そして
実施例8において記載されている二成分系混晶に色が類
似していた。得られた三成分系固溶体のX線回折図は実
施例8の二成系混晶のX線回折図と実質的に同じであ
り、二成分系固体化合物が2、9−ジクロロキナクリド
ンに対するホストの役目を果たしているゲスト−ホスト
固溶体であることを示している。そのX線回折図は下記
回折線によって特性化される。
【表19】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.78 100 14.46 14 18.03 46 19.06 13 23.14 9 24.60 10 26.68 64
【0044】実施例10 実施例8に記載した方法に準じて、1、4−ジケト−
3、6−ジフェニル−ピロロ[3,4−c]ピロール
(3.3g,0.0115モル)、1、4−ジケト−
3、6−ジ(4−tert−ブチルフェニル)−ピロロ
−[3,4−c]ピロール(4.7g、0.0118モ
ル)および1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロフ
ェニル)−ピロロ[3,4−c]ピロール(2.0g,
0.0056モル)を使用して顔料を製造した。得られ
た三成分系固溶体は、実施例8において記載されている
二成分系混晶と実質的に同じX線回折図を示し、二成分
系混晶が1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロフェ
ニル)ピロロ−[3,4−c]ピロールに対するホスト
の役目を果たしているゲスト−ホスト固溶体であること
を示している。そのX線回折図は下記回折線によって特
性化される。
【表20】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.65 100 6.45 20 14.06 14 14.80 11 18.02 68 19.26 13 23.93 8 24.57 11 26.68 75 28.32 16 29.64 12
【0045】実施例11 実施例8に記載した方法に準じて、ただし1、4−ジケ
ト−3、6−ジフェニル−ピロロ[3,4−c]ピロー
ルと1、4−ジケト−3、6−ジ(4−tert−ブチ
ルフェニル)−ピロロ−[3,4−c]ピロールとの代
わりに、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロフェ
ニル)−ピロロ[3,4−c]ピロール(4.7g,
0.0132モル)と1、4−ジケト−3、6−ジ(4
−tert−ブチルフェニル)−ピロロ−[3,4−
c]ピロール(5.3g、0.0133モル)との等モ
ル量を使用して顔料を製造した。得られた二成分系混晶
顔料は市販のペリレン顔料と色が非常に類似していた。
そのX線回折図は下記回折線で特性化される。
【表21】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.60 100 8.41 13 14.00 25 17.93 75 23.52 14 24.56 14 26.56 81 27.65 30 29.52 15
【0046】実施例12 実施例8に記載した方法に準じて、1、4−ジケト−
3、6−ジ(4−クロロフェニル)−ピロロ[3,4−
c]ピロール(3.8g,0.0105モル)、1、4
−ジケト−3、6−ジ(4−tert−ブチルフェニ
ル)−ピロロ−[3,4−c]ピロール(4.2g、
0.0105モル)および2、9−ジクロロキナクリド
ン(2.0g,0.0053モル)を使用して顔料を製
造した。得られた三成分系固溶体は、実施例10におい
て記載されている二成分系混晶と実質的に同じX線回折
図を示し、二成分系混晶が2、9−ジクロロキナクリド
ンに対するホストの役目を果たしているゲスト−ホスト
固溶体であることを示している。そのX線回折図は下記
回折線によって特性化される。
【表22】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.60 100 13.99 29 15.18 17 17.92 86 23.41 21 24.56 20 26.57 90 27.70 54 29.54 20 この顔料は暗色マッストーンを示し、そして色は実施例
11記載の二成分系混晶に似ていた。
【0047】実施例13 実施例8に記載した方法に準じて、1、4−ジケト−
3、6−ジフェニル−ピロロ[3,4−c]ピロール
(2.0g,0.0069モル)、1、4−ジケト−
3、6−ジ(4−tert−ブチルフェニル)−ピロロ
−[3,4−c]ピロール(4.2g、0.0105モ
ル)および1、4−ジケト−3、6−ジ(4−クロロフ
ェニル)−ピロロ[3,4−c]ピロール(3.8g,
0.0106モル)を使用して顔料を製造した。得られ
た三成分系固溶体は、実施例11において記載されてい
る二成分系混晶と実質的に同じX線回折図を示し、二成
分系混晶が1、4−ジケト−3、6−ジフェニル−ピロ
ロ−[3,4−c]ピロールに対するホストの役目を果
たしているゲスト−ホスト固溶体であることを示してい
る。そのラブアウト評価は、この顔料が市販のペリレン
顔料と同じ色空間にあることを示した。そのX線回折図
は下記回折線によって特性化される。
【表23】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.63 100 5.70 21 13.99 21 14.96 13 18.03 71 23.49 13 24.56 13 26.72 77 27.98 17 29.56 15
【0048】実施例14 温度計、撹拌器および凝縮器を具備した500ml容の
フラスコに、水酸化カリウムの45%水溶液15.7
g,水13mlおよびDMSOの120mlを装填する。こ
れに、1、4−ジケト−3、6−ジ(4−tert−ブ
チルフェニル)ピロロ−[3,4−c]ピロールの1
2.0gと1、4−ジケト−3、6−ジフェニルピロロ
−[3,4−c]ピロールの8.7gとを添加して40
乃至50℃において撹拌する。この混合物を50乃至5
5℃に加熱し、そして50乃至55℃において5分間撹
拌する。得られた溶液を20乃至30℃において水55
0ml中に投入する。顔料が沈殿する。この顔料懸濁物を
25乃至30℃において1時間撹拌して濾過する。濾過
プレスケーキを、DMSOがなくなりpH7乃至8となる
まで水洗し、乾燥する。粉末化されたこの顔料は、AS
TM法D−387-60に従ってリトグラフワニスに展開した
場合に濃い栗色を呈する。そのX線回折図は下記回折線
によって特性化される。
【表24】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.77 100 14.44 12 18.02 44 24.64 8 26.67 57 29.85 9
【0049】実施例15 実施例14の操作を繰り返した。ただし、付加的に第三
成分として2、9−ジメチルキナクリドンの2.6g,
水酸化カリウムの45%水溶液17.7gおよび水16
mlを使用して三成分系固溶体顔料を製造した。実施例1
4の生成物と比較して、この三成分系固溶体は透明度と
彩度とが高く、ASTM法D−387-60に従ってリトグラ
フワニスに展開して使用した場合に、より濃色を呈し
た。この三成分系固溶体のX線回折図は、実施例14の
混晶のX線回折図と実質的に同じであった。そのX線回
折図は下記回折線によって特性化される。
【表25】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.77 100 14.42 15 18.02 47 24.66 11 26.66 63
【0050】実施例16 実施例14の操作を繰り返した。ただし、付加的に第三
成分として2、9−ジメチルキナクリドンの3.5g,
水酸化カリウムの45%水溶液18.5gおよび水16
mlを使用して三成分系固溶体顔料を製造した。得られた
三成分系固溶体は実施例14で製造された混晶と実質的
に同じX線回折図を示した。実施例14の混晶と比較し
て、この三成分系固溶体は透明度と彩度が高く、AST
M法D−387-60に従ってリトグラフワニスに展開して使
用した場合により暗色を呈した。そのX線回折図は下記
回折線によって特性化される。
【表26】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.77 100 14.42 16 18.03 40 24.67 12 26.67 59
【0051】実施例17 実施例14の操作を繰り返した。ただし、付加的に第三
成分として2、9−ジメチルキナクリドンの4.1g,
水酸化カリウムの45%水溶液18.6gおよび水18
mlを使用して三成分系固溶体顔料を製造した。得られた
三成分系固溶体は実施例14で製造された混晶と実質的
に同じX線回折図を示した。実施例14の生成物と比較
してこの三成分系固溶体は透明度と彩度が高く、AST
M法D−387-60に従ってリトグラフワニスに展開して使
用した場合により暗色を呈した。そのX線回折図は下記
回折線によって特性化される。
【表27】 散乱角(2θ) 相対強度(%) 4.75 100 14.44 15 18.05 41 26.68 60
【0052】実施例18 この実施例は、実施例15によって得られた透明度の高
い三成分系固溶体顔料を、真珠光沢雲母顔料と混合し
て、自動車用仕上げ塗料に配合する例を示す。 顔料分散物 下記成分を、ボールミルの中において64時間摩砕す
る: 非水性分散樹脂(NAD樹脂) 80.0g 分散樹脂 17.6g 芳香族溶剤(ESSO社のSOLVESSO 100) 70.4g 実施例15によって得られたDPP顔料 32.0g この分散物は、顔料対バインダー比0.5で、顔料1
6.0%,固形分48.0%を含有している。 安定化樹脂溶液 下記成分を、1ガロン(約3.785l)容のジャーの
中においてプロペラ撹拌器で混合する: キシレン 144.6g メタノール 90.0g NAD樹脂 1353.0g メラミン樹脂 786.2g 紫外線吸収剤溶液 65.6g アクリルウレタン樹脂 471.6g 触媒溶液 89.0g 雲母調合物 下記成分を、ガラス容器の中において混合する: 真珠光沢、二酸化チタンコーティング雲母顔料 251.1g NAD樹脂 315.0g アクリルウレタン樹脂 180.0g この雲母調合物は、顔料対バインダー比0.5で、雲母
顔料27.9%,固形分57.3%を含有している。 塗料調合物(顔料50部/雲母50部) 下記成分を混合する: 上記顔料分散物 28.7g 上記雲母調合物 16.5g アクリルウレタン樹脂 61.0g NAD樹脂 3.5g 上記安定化樹脂溶液 70.2g 得られた混合物を、下塗りしたアルミパネル上にスプレ
ー塗布し、この着色ベースコートの上にクリヤーコート
樹脂をスプレー塗布する。このパネルを環境空気に10
分間曝し、そして130℃において30分間焼付ける。
しかして、ユニークな栗色に着色された塗層を得た。そ
の外観は色が濃く、高度のフロップを呈し、塗層は耐候
性が優れていた。同様な着色パネルが、実施例16乃至
17により製造された顔料を使用して得られた。
【0053】実施例19 実施例1の固溶体 7.5g 後記組成のCAB溶液 98.9g ポリエステル樹脂、DYNAPOL(商標) H700(Dynamit Nobel社) 36.5g メラミン樹脂、MAPRENAL(商標) MF650(Hoechst社) 4.6g 分散剤、DISPERBYK(商標) 160(Byk Chemie社) 2.5g を分散器の中で、90分間にわたり分散させた(塗料総
量150g;顔料5%)。 [CAB溶液の組成] アセト酪酸セルロース、CAB(商標) 531.1、ブタノール/キシレン2:1 混合物中20%(Eastman Chem. 社) 41.0g, オクトン酸ジルコニウム 1.5g, SOLVESS0(商標) 150(芳香族炭化水素; ESSO社) 18.5g, 酢酸ブチル 21.5g, キシレン 17.5g。 ベースコート層のために、得られた上色塗料27.69
gを下記組成のアルミニウム原液(8%)17.31g
と混合した: SILBERLINE(商標) SS 3334AR, 60%(Silberline社) 12.65g, CAB溶液(組成は前記) 56.33g, ポリエステル樹脂、DYNAPOL(商標) H700 20.81g, メラミン樹脂、MAPRENAL(商標) MF650 2.60g, SOLVESSO(商標) 150 7.59g。 この混合物をアルミシート上にスプレー塗布した(ウエ
ット膜厚約20μm)。室温において30分間自然乾燥
した後、下記組成の熱硬化性アクリル塗料(TSAワニ
ス)をトップコート仕上げ(ウエット膜厚約50μm)
として、上記ベースコートの上にスプレー塗布した。 アクリル樹脂、URACRON(商標) 2263 XB、キシレン/ブタノール中50% (Chem. Fabrik Schweizerhalle 社) 29.60g, メラミン樹脂、CYMEL(商標) 327, イソブタノール中90% 5.80g, 酢酸ブチルグリコール 2.75g, キシレン 5.70g, n−ブタノール 1.65g, シリコーン油、キシレン中1% 0.50g, 光安定化剤、TINUVIN(商標)900、キシレン中10%(Ciba社) 3.00g, 光安定化剤、TINUVIN(商標)292、キシレン中10%(Ciba社) 1.00g。 室温において、さらに30分間自然乾燥させた後、13
0℃で30分間焼付けた。
【0054】実施例20 実施例2の固溶体0.6gを、ポリ塩化ビニルの67
g,ジオクチルフタレートの33g,ジブチルスズジラ
ウリン酸エステルの2gおよび二酸化チタンの2gと混
合し、ロールミル上において160℃で15分間加工し
て、薄いフィルムを製造した。得られたPVCフィルム
は非常に高い色濃度を有し、そしてマイグレーションお
よび光に対して耐性があった。
【0055】実施例21 ポリプロピレン顆粒〔DAPLEN(商標)PT-55, Chemie LI
NZ〕1000gと、実施例6の固溶体10gとベヘン酸
マグネシウム10gとからなる50%顔料調合物20g
とを、混合ドラムの中において、よく混合した。次に、
この処理された顆粒を、溶融紡糸法によって260乃至
285℃の温度範囲で紡糸した。優れた耐光堅牢性なら
びに織物堅牢性を有する赤色フィラメントを得た。
フロントページの続き (72)発明者 アブール イクバル スイス国,1732 アルコンシール,ラ デ ィ 202 (72)発明者 シバクマー バサリンガッパ ヘンディ アメリカ合衆国,19702 デラウェア,ニ ューアーク,チェインブリー コート 3 (72)発明者 フリドリン ベブラー アメリカ合衆国,19707 デラウェア,ホ ッケシン,ステンニング ドライヴ 509

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)と(II)との2つの異なる
    化合物 【化1】 [式中、AとBとは互いに異なるものでなければなら
    ず、それぞれ下記式のいずれかの基である: 【化2】 (式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
    1-C18アルキル、C1-C18アルコキシ、C1-C18アルキ
    ルメルカプト、C1-C18アルキルアミノ、C1-C18アル
    コキシカルボニル、C1-C18アルキルアミノカルボニ
    ル、−CN、−CONH2 ,−NO2 、トリフルオロメ
    チル、C5-C6-シクロアルキル、−C=N−(C1-C18
    アルキル)、 【化3】 フェニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、
    ピペラジニル、ピロリル、オキサゾリル、ベンゾオキサ
    ゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、モル
    ホリニル、ピペリジニルまたはピロリジニルであり、G
    は -CH2-、 -CH(CH3)-, -C(CH3)2 - 、 -C
    H=N-、 -N=N- 、-O-, -S- 、 -SO- 、 -SO2
    -、 -CONH- または -NR7- であり、R3とR4とは互
    いに独立的に水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-
    18アルコキシまたは−CNであり、R5とR6とは互いに
    独立的に水素、ハロゲンまたはC1-C6-アルキルであ
    り、そしてR7は水素またはC1-C6-アルキルである)、
    ただし、AとBとの一方がフェニルである場合、他方は
    p−クロロフェニルではあり得ない]、および下記式の
    キナクリドンである第三の成分 【化4】 (式中、Rは水素、ハロゲン、C1-C6 アルキルまたは
    1-C6 アルコキシである)、または上記式(I)およ
    び(II) とは異なる下記式の1、4−ジケトピロロ
    [3,4−c]ピロールである第三の成分 【化5】 [式中、XとYとは互いに独立的に式 【化】 (式中、R1とR2とは上記したと同じ意味を有する)の基
    である]とからなる単相三成分系固溶体であって、該固
    溶体は等モル量の(I)と(II)とからなる混晶が示す
    X線回折図と実質的に同じX線回折図を有する;ただ
    し、成分(I)と(II)とが1、4−−ジケト−3、6−
    ジフェニルピロロ[3,4−c]ピロールと1、4−ジ
    ケト−3、6−ジ(4−クロロフェニル)ピロロ[3,
    4−c]ピロールとである場合には第三成分はジ置換キ
    ナクリドンではない。
  2. 【請求項2】 式(I)および(II)の中のAとBとが
    それぞれ下記式のいずれかの基である請求項1記載の三
    成分系固溶体 【化7】 (式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、塩素、臭素、
    1-C4 アルキル、C1-C6 アルコキシ、C1-C6 アル
    キルアミノまたはCNであり、Gは -O- 、 -NR7- 、
    −N=N−または -SO2-であり、R3とR4とは水素であ
    り、そしてR7は水素、メチルまたはエチルである)。
  3. 【請求項3】 式(I)および(II)の中のAとBとがそ
    れぞれ下記式の基である請求項2記載の三成分系固溶体 【化8】 (式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、メチル、te
    rt−ブチル、塩素、臭素またはCNである)。
  4. 【請求項4】 R1とR2との少なくとも一方が水素である
    請求項3記載の三成分系固溶体。
  5. 【請求項5】 第三成分が式(III)のキナクリドンであ
    り、式中のRが水素、塩素、C1-C3 アルキル、メトキ
    シまたはエトキシである請求項1記載の三成分系固溶
    体。
  6. 【請求項6】 Rが水素、塩素またはメチルである請求
    項5記載の三成分系固溶体。
  7. 【請求項7】 第三成分が式(IV) の1、4−ジケトピ
    ロロ[3,4−c]ピロールであり、式中のR1とR2とが
    互いに独立的に水素、塩素、臭素、C1-C4アルキル、
    1 −C6-アルコキシ、C1 −C6-アルキルアミノまた
    はCNである請求項1記載の三成分系固溶体。
  8. 【請求項8】 式(IV)中のXとYとが同じ基であり、そ
    してR1とR2とが互いに独立的に水素、メチル、tert
    −ブチル、塩素、臭素またはCNである請求項7記載の
    三成分系固溶体。
  9. 【請求項9】 式(I)と(II)とのそれぞれにおいて、
    R1とR2との少なくとも一方が水素であり、そして他方が
    パラ位置に存在している請求項8記載の三成分系固溶
    体。
  10. 【請求項10】 第三成分を4乃至28モルパーセント
    含有している請求項1記載の三成分系固溶体。
  11. 【請求項11】 式(I)の化合物と式(II)の化合物
    とを等モル比で含有している請求項1記載の三成分系固
    溶体。
  12. 【請求項12】 第三成分の過剰と共に請求項1記載の
    三成分系固溶体を含有している顔料組成物。
JP9051203A 1996-03-06 1997-03-06 1、4−ジケトピロロピロールとキナクリドンとの三成分系固溶体 Withdrawn JPH09324131A (ja)

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