JPH09320070A - 光ディスク装置のフォーカス制御装置 - Google Patents

光ディスク装置のフォーカス制御装置

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JPH09320070A
JPH09320070A JP13848196A JP13848196A JPH09320070A JP H09320070 A JPH09320070 A JP H09320070A JP 13848196 A JP13848196 A JP 13848196A JP 13848196 A JP13848196 A JP 13848196A JP H09320070 A JPH09320070 A JP H09320070A
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JP
Japan
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focus
error signal
frequency
focus control
optical disc
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JP13848196A
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English (en)
Inventor
Junichi Nakano
淳一 中野
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来はフォーカスエラー信号にバイアスを印加
するとフォーカスずれが発生し、クロストークが減少し
つつもトラッキングエラー信号の振幅も低下しトラック
カウントや速度検出の誤動作を防ぐのは困難であった。
特にサンプリング制御では、補正後に残ったクロストー
ク成分でフォーカス制御が不安定となる。 【解決手段】本発明は、レーザ光の光ディスクに対する
焦点ずれ量を示すフォーカスエラー信号を帰還しレーザ
光の焦点状態を制御する光ディスク装置において、帰還
ループ中にフォーカスエラー信号を任意のサンプリング
周期(T)毎にサンプリングするエラー信号検出回路8
と、周波数1/(2T)にゲインの極小点を持つノッチフィ
ルタ22とを有し、ドライブ信号の分解能が不足する時
にも、フォーカスエラー信号に重畳したクロストーク成
分が減衰されるフォーカス制御装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク上の情
報トラックにレーザ光を照射して情報の記録や再生を行
う光ディスク装置に係り、特にレーザ光の焦点状態を制
御するフォーカス制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光磁気ディスク等を記録媒体に
用いる光ディスク装置では、レーザ光により情報の記録
・再生を行うために種々の制御が行われている。例え
ば、レーザ光が光ディスク上に焦点を結ぶように制御す
るフォーカス制御、レーザ光がディスク上の情報トラッ
クに追従するように制御するトラッキング制御、離れた
情報トラックにアクセスするためにレーザ光を情報トラ
ックを横切るように駆動制御するシーク制御等の制御が
それぞれ行われている。
【0003】このうち、フォーカス制御は、フォーカス
ずれの状態を何らかの方式により、フォーカスエラー信
号として検出し、フォーカスエラー信号に基づいて対物
レンズをレーザ光の進行方向に駆動することにより行わ
れる。この時、対物レンズを駆動するフォーカスアクチ
ュエータには、フォーカスエラー信号自体ではなく、フ
ォーカス制御動作を安定化させるための位相進み補償と
フォーカス制御の追従性を向上させるための位相遅れ補
償とを通した信号が印加される。勿論、フォーカス制御
は、トラッキング制御中、シーク制御中の如何にかかわ
らず、常時正常に動作させている必要がある。
【0004】ところで、レーザ光がシーク動作時に情報
トラックを横断していくと、フォーカスエラー信号にト
ラック横断に同期した交流成分(クロストーク)が重畳
することが知られている。
【0005】そして、フォーカスエラー信号にクロスト
ーク成分が重畳すると、特開平7−169070号公報
で指摘されているように、フォーカスアクチュエータの
ドライブ信号(位相補償の出力)がクロストークの周波
数で振動し、飽和(クリップ)した状態となって正常な
フォーカス制御が行えなくなるという問題がある。
【0006】近年、装置の低コスト化、信頼性向上など
のために、DSP(Digital SignalProcessor)による
サンプリング制御(ディジタル制御)が多用されてい
る。しかし、このサンプリング制御では、さらに顕著
に、正常なフォーカス制御が行えなくなる。
【0007】即ち、ドライブ信号が振動し飽和した状態
では、フォーカス位置は、ドライブ信号のデューティー
比で制御されたような状態になるが、サンプリング制御
の場合には、サンプリングの周期によりデューティー比
の分解能が決まってしまう。このため、分解能的に最も
不利な、ドライブ信号がサンプリング周期ごとに正負に
振動する周波数、つまりクロストーク周波数がサンプリ
ング周波数の1/2となる周波数で、ドライブ信号その
ものの誤差が大きくなり、大きなフォーカスずれが生じ
やすい。
【0008】そして、シーク動作中は、トラッキングエ
ラー信号により横断トラック数のカウントや移動速度の
検出を行っているが、フォーカスずれが発生するとトラ
ッキングエラー信号の振幅が低下するため、これらの動
作ができなくなり、シーク動作に失敗する場合がある。
【0009】また、特開平5−135381号公報にお
いては、前述したクロストーク成分によるフォーカスず
れを防ぐために、フォーカスエラー信号にバイアス電圧
を加え、フォーカスの制御点を真の合焦点から少し動か
し、クロストーク量を減らす技術が開示されている。こ
れは、クロストーク量はフォーカス状態により変化する
ため、フォーカス制御の誤動作を防ぐという効果があ
る。
【0010】さらに、特開平7−169070号公報で
は、トラッキング誤差を表すトラッキングエラー信号や
反射光の強度を示す和信号に適当なゲインをかけて加算
し、クロストーク補正信号を生成し、フォーカスエラー
信号に加算してクロストーク成分をキャンセルするとい
う技術が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した特開
平5−135381号公報に記載される技術では、フォ
ーカスエラー信号にバイアスを加えることによるフォー
カスずれが発生し、これにより、クロストークが減少す
るもののトラッキングエラー信号の振幅も低下してしま
うため、トラックカウントや速度検出の誤動作を防ぐの
は困難である。
【0012】また、特開平7−169070号公報に記
載される技術では、クロストーク補正信号を精度よく生
成するのが困難であり、補正信号の生成のために複雑な
回路が必要になる、といった問題がある。
【0013】さらに前述したいずれの技術においても、
サンプリング制御を行った場合に、クロストーク周波数
がサンプリング周波数の1/2となる付近で特に不安定
になる現象については、何等考慮されておらず、補正で
取り除ききれなかったクロストーク成分により、フォー
カス制御が不安定となる可能性が有る。
【0014】そこで本発明は、フォーカス制御をサンプ
リング制御で制御しつつ、クロストークの影響を受けず
に、シーク動作中においても安定したフォーカス制御が
可能な光ディスク装置のフォーカス制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、光ディスク上の情報トラックにレーザ光を
照射して情報の記録及び/または再生を行い、前記レー
ザ光の前記光ディスクに対する焦点ずれ量を示すフォー
カスエラー信号を検出し、前記レーザ光の焦点位置を駆
動するフォーカスアクチュエータに前記フォーカスエラ
ー信号を帰還するループを形成して前記レーザ光の焦点
状態を制御する光ディスク装置のフォーカス制御装置に
おいて、前記ループ中に、前記フォーカスエラー信号を
サンプリング周期(T)毎にサンプリングするサンプリ
ング手段と、周波数1/(2T)にゲインの極小点を持
つノッチフィルタ手段とを有する光ディスク装置のフォ
ーカス制御装置を提供する。
【0016】以上のような構成により、クロストーク成
分の周波数がサンプリング周波数の1/2になり、ドラ
イブ信号の分解能が不足するような場合であっても、周
波数1/(2T)(サンプリング周波数の1/2)にゲ
イン極小点を持つフィルタの働きでフォーカスエラー信
号に重畳したクロストーク成分が効果的に減衰され、ク
ロストークの影響を受けずに安定したフォーカス制御動
作が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。図1は、本発明による
第1の実施形態としてのフォーカス制御装置を含む光デ
ィスク装置の構成を示す図である。ここで、図1は、本
発明の要旨となる構成のみを特徴的に示している。
【0018】この光ディスク装置は、情報の記録を行う
光ディスク1と、この光ディスク1を載置し、所定回転
数で回転させるためのスピンドルモータ2と、光ディス
ク1の記録面に照射され、情報の記録及び再生を行うレ
ーザ光3と、レーザ光3を集光するための対物レンズ4
と、この対物レンズ4を光軸方向(X軸方向)に駆動
し、レーザ光3の光ディスク1に対する焦点位置を移動
させるためのフォーカスアクチュエータ5と、反射ミラ
ー6と、光源となる半導体レーザや光ディスク1からの
反射光を検出するためのフォトディテクタを含み構成さ
れる光学系7と、サーボのエラー信号(フォーカスエラ
ー信号、トラッキングエラー信号等)を検出するための
エラー信号検出回路8と、フォーカスサーボ系の位相補
償等を行うフォーカス制御回路9と、前記フォーカスア
クチュエータ5を電流駆動するためのドライバ10と、
後述するシーク制御回路11と、前記フォーカスアクチ
ュエータ5や反射ミラー6を搭載し、情報トラックを横
切る方向(Y軸方向)に移動可能なキャリッジ12とで
構成される。本実施形態において、フォーカス制御回路
9は、DSP(Digital Signal Processor)により実現
されるものとする。
【0019】図2には、図1に示した前記フォーカス制
御回路9の詳細な構成を示す。前記フォーカス制御回路
9は、前述したエラー信号検出回路8により検出された
フォーカスエラー信号(FES)を周期T(サンプリン
グ周波数1/T)でA/D変換するためのA/Dコンバ
ータ21と、サンプリング周波数(1/T)の1/2の
周波数にゲインの極小点を持つフィルタ(ノッチフィル
タ)22と、前記A/Dコンバータ21の出力とフィル
タ22の出力のどちらか一方を選択し出力するセレクタ
23と、フォーカスサーボ系を安定化させるための位相
補償フィルタ24と、位相補償回フィルタ24の出力を
D/A変換するためのD/Aコンバータ25とで構成さ
れる。
【0020】また前記位相補償フィルタ24は、位相遅
れ補償フィルタ26、位相進み補償フィルタ27及び、
加算器28から構成される。ここで、フォーカス制御回
路9の内部のA/D・D/Aコンバータ、フィルタ類
は、すべてサンプリングクロックに同期して動作する。
本実施形態では、サンプリング周波数を30kHz(サ
ンプリング周期33.3μs)と設定して説明する。
【0021】図3には、図1に示したシーク制御回路1
1の詳細な構成を示す。但し、このシーク制御回路は、
電気回路として構成しても良いし、その一部あるいは全
体をDSPによる処理で実現しても良い。
【0022】このシーク制御回路11は、トラッキング
エラー信号(TES)の2値化を行う2値化回路31
と、2値化信号のカウントを行うことによりシーク時の
移動トラック数を検出するトラックカウント回路32
と、トラックカウント値に対応させてその時点でのシー
ク目標速度を求める目標速度演算回路33と、目標速度
の値によって制御信号FLTONの値を決定する判定回
路34と、2値化信号の周期から現在の移動速度を求め
る速度検出回路35と、目標速度と現在の移動速度から
図示しないトラッキング(Tr)アクチュエータの駆動
信号を求める速度制御回路36とで構成される。
【0023】この様に構成された光ディスク装置におい
ては、図1に示した光学系7に含まれるレーザダイオー
ドから出射したレーザ光3は、反射ミラー6で反射さ
れ、対物レンズ3により光ディスク1の表面に集光され
る。前記光ディスク1で反射されたレーザ光は、再び、
対物レンズ3を通り反射ミラー6で反射されて、光学系
7に戻り、光学系7に含まれるフォトディテクタによ
り、その反射光の光量が検出される。
【0024】この時、レーザ光3の光ディスク1に対す
る焦点の状態は、光学系7内のフォーカスエラー検出用
の光学系で光量の変化として検出され、エラー信号検出
回路8における演算により、フォーカスエラー信号(F
ES)として検出される。ここで、フォーカスエラーの
検出法には種々の方法があるが、一般的なものでよく、
ここでは説明を省略する。
【0025】前記エラー信号検出回路8では、トラッキ
ングエラー信号(情報トラックの中央からレーザ光3が
照射している位置がどれだけずれているかを表す信号)
TESも合わせて検出される。
【0026】そしてフォーカス制御回路9は、検出され
たフォーカスエラー信号がゼロになるように、即ち、デ
ィスク表面に焦点が合うように、フォーカスエラー信号
をフォーカスアクチュエータに負帰還する。このとき、
負帰還動作を安定化するために位相進み補償を行い、動
作の追従性を向上させるために、位相遅れ補償を合わせ
て行うのが一般的である。通常、トラッキング中など
は、セレクタ23はA/Dコンバータ21の出力を選択
して位相補償フィルタ24へと出力する。
【0027】一方、シーク動作時には、セレクタ23は
シーク制御回路11からの制御信号FLTONにより、
フィルタ22の方の出力を選択する。ここで、フィルタ
22の周波数特性は、サンプリング周波数である30k
Hzの1/2の周波数、15kHzにゲインの極小点を
もっている。
【0028】このような特性は、アナログ回路の場合に
は、ツインTフィルタで発生するが、ディジタルフィル
タの場合には、単純な高域遮断フィルタ(LPF)特性
のフィルタであっても、ディジタル化(双一次変換)に
よりサンプリング周波数の1/2の周波数にゲインの極
小点が現れ、同様の特性が得られる。例えば、 G(s)=1/(1.06×10-5・s+1) ……(1) であらわされるカットオフ周波数15kHzのLPF
は、図4に示すような周波数特性をもつが、これをサン
プリング周波数30kHzで双一次変換すると、伝達関
数は、 G(z)=0.611(z+1)/(z+0.222) …(2) となり、図5に示すように15kHzにゲインの極小点
を持つ周波数特性になる。本実施形態のフィルタ22
は、この周波数特性を持つディジタルフィルタであるも
のとする。
【0029】シーク動作時のように、レーザ光3が光デ
ィスク上の情報トラックを横切る方向に移動していく場
合、フォーカスエラー信号にトラッククロスに同期した
クロストーク成分が重畳してくる。セレクタ23でA/
Dコンバータの出力を選んだままでシークを行うと(従
来方式に相当)、図6に示すようにクロストーク周波数
がサンプリング周波数の1/2となる周波数の付近で、
フォーカスサーボが不安定になり、フォーカスずれが生
じる(最大0.8μm程度)。
【0030】これは、従来技術の項で述べたように、ク
ロストークの周波数がサンプリング周波数の1/2に近
づき、時間軸方向の分解能が不足してフォーカスアクチ
ュエータへ帰還するドライブ信号の分解能が低下するの
が原因である。
【0031】そこで、本発明では、目標速度演算回路3
3から出力されるその時点でのシーク目標速度に対し
て、判定回路34で所定の速度範囲か否かを判定し、F
LTON信号を出力して、セレクタ23でフィルタ22
の出力を選択し、位相補償フィルタ24に入力される信
号をフィルタ22の出力に切り替える(0.05m/s
以下でフィルタ22の出力に切り替えるとする)。
【0032】すると、図7に示すように、最もフォーカ
スサーボが振られやすい周波数の付近でクロストーク成
分が減衰されるため、フォーカスサーボがクロストーク
の影響を受けにくくなって、フォーカス振られは非常に
小さくなる(最大0.4μm程度)。さらに、ドライブ
信号FODRVも振動が少くなっており、消費電力の削
減も可能となる。
【0033】このセレクタ23をフィルタ22の出力に
切り替えるタイミングは、クロストーク成分がサンプリ
ング周波数の1/2となる速度を中心とすればよい。例
えば、トラックピッチが1.4μm、サンプリング周波
数が30kHzとすると、クロストーク成分がサンプリ
ング周波数の1/2すなわち15kHzとなる移動速度
は、15(kHz)×1.4(μm)=0.021(m
/s)となる。
【0034】通常、フィルタ22のような特性のフィル
タをサーボループ中に挿入すると、その位相遅れによ
り、サーボが不安定になることが多い。このためフィル
タ22の出力をセレクタ23で選択する時間は短いこと
が望ましいが、図6からわかるようにクロストークによ
るフォーカス振られはクロストークが15kHzとなる
より早くから始まるので、15kHzとなる周波数を中
心に多少の余裕を見て速度範囲を設定するのが好まし
い。
【0035】次に、図8には第2の実施形態のフォーカ
ス制御回路の詳細な構成例を示し説明する。ここで、こ
のフォーカス制御回路において、図2に示した構成部位
と同じ構成部位には、同じ参照符号を付してその説明を
省略する。
【0036】前述した第1の実施形態では、クロストー
クの影響を受けやすい速度領域で(2)式であらわされ
る特性の一次ディジタルフィルタを構成して、フィルタ
22として、その出力を位相補償フィルタ24に入力し
たが、フィルタ22は、必ずしもこのようなディジタル
フィルタである必要はない。
【0037】図8に示したフォーカス制御回路9aは、
フィルタ22を、遅延素子(メモリ)81と、平均値算
出回路82とで置き換え、ディジタルフィルタを不使用
で同様の効果を得るものである。これらの遅延素子81
及び平均値算出回路82は、電気回路として構築するこ
ともできるが、位相補償フィルタと合わせて、DSPに
よりソフトウエア的に実現するのが望ましい。
【0038】このフォーカス制御回路9aの構成は、フ
ォーカスエラー信号の最新のA/D変換結果と前回の
(1サンプル前の)A/D変換結果との平均値を求める
ことに他ならないが、フォーカスエラー信号から平均値
算出回路82の出力までの伝送特性を式であらわせば、 G(z)=(1+Z-1)/2 ……(3) となり、周波数特性は、図9に示すように、サンプリン
グ周波数の1/2である15kHzにゲインの極小点を
持ったものになる。このため、図2に示したフォーカス
制御回路9の代わりに、図8に示すフォーカス制御回路
9aを用いれば、ディジタルフィルタは不要となり、非
常に簡単なDSP内の演算処理によって同様の効果を得
ることができる。
【0039】なお、本実施形態ではシーク中で、かつ所
定の速度(0.05m/s以下)でのみ位相補償フィル
タ24への入力信号をフィルタ22あるいは平均値算出
回路82へと切り替えたが、これはシーク中、 常に切り
替えたままにしてもよい。
【0040】しかし、図5や図9に示したようにフィル
タや平均化の処理による位相遅れが発生し位相余裕が減
少してしまうので、特にクロストークに弱い速度範囲に
限定して切り替えを行うのが望ましい。
【0041】また、本実施形態では位相補償フィルタと
して位相進み補償と位相遅れ補償の両方を使用したが、
これは位相進み補償だけであっても良いし、あるいは、
位相遅れ補償の処理を別に行い、位相進み補償にのみ、
サンプリング周波数の1/2にゲイン極小点を持つフィ
ルタを通した信号を入力するようにしても良い。
【0042】さらに、ゲインが極小となる周波数、ディ
ップ周波数は可変としても良い。前回値との平均値を求
めることによりサンプリング周波数の1/2にディップ
を持つノッチフィルタを構成する場合には、ディップ周
波数を変化させるのはサンプリング周波数を変化させる
必要があるため難しいが、ディジタルフィルタとして構
成する場合には、ディップ周波数をある程度変化するこ
とが可能である。
【0043】そこで、フォーカスエラー信号に重畳して
いるクロストーク成分の周波数に対応させてディップ周
波数を変化されば、より広い周波数範囲のクロストー
ク、すなわち、より広いシーク速度範囲において、フォ
ーカスサーボを安定に行うことが可能となる。この場合
には、図10に示すように、ディップ周波数演算回路1
01により速度目標値に対し、ディップ周波数を演算
し、フィルタ22aのディップ周波数を切り替える構成
にすればよい。ここで、ディップ周波数fは、速度目標
値v、光ディスク上の情報トラックのトラックピッチp
に対し、 f=v/p とすれば、クロストークの周波数成分を直接求めること
なしに、クロストークの影響を効果的に除外することが
出来る。なお、この場合のトラックピッチは、ディスク
上のランド中央から隣接するランド中央、あるいは、グ
ルーブ中央同士の距離で、クロストークの一周期に対応
した距離である。
【0044】もちろん、速度目標値でなく、速度検出値
に応じてディップ周波数を切り替えても良い。また、第
1,第2の実施形態でも、速度検出値を基準にしてセレ
クタの切り替えを行っても良い。
【0045】以上の実施形態について説明したが、本明
細書には以下のような発明も含まれている。 (1)光ディスク上の情報トラックにレーザ光を照射し
て情報の記録及び/または再生を行い、前記レーザ光の
前記光ディスクに対する焦点ずれ量を示すフォーカスエ
ラー信号を検出し、前記レーザ光の焦点位置を駆動する
フォーカスアクチュエータに前記フォーカスエラー信号
を帰還するループを形成して前記レーザ光の焦点状態を
制御する光ディスク装置のフォーカス制御装置におい
て、前記ループ中に、前記フォーカスエラー信号をサン
プリング周期(T)毎にサンプリングするサンプリング
手段と、周波数1/(2T)にゲインの極小点を持つノ
ッチフィルタ手段とを設けたことを特徴とする、光ディ
スク装置のフォーカス制御装置。
【0046】これにより、周波数1/(2T)にゲイン
極小点を持つノッチフィルタを設けたため、フォーカス
サーボをサンプリング制御により行う場合に最もクロス
トークの影響を受けやすい周波数で効果的にクロストー
ク成分を減衰でき、安定したフォーカスサーボ動作が可
能となる。
【0047】(2)前記サンプリング手段の出力、ある
いは前記ノッチフィルタ手段の出力のどちらかを選択し
出力する選択手段と、前記選択手段の出力を入力とし、
フォーカス制御を安定化するために位相補償を行う位相
補償手段と、前記位相補償手段の出力に基づいて前記フ
ォーカスアクチュエータを駆動するドライバ手段と、を
含んで構成されることを特徴とする前記(1)項に記載
の光ディスク装置のフォーカス制御装置。
【0048】これにより、選択手段によりノッチフィル
タをサーボループ中に組むかどうかを選択できるため、
ノッチフィルタの位相遅れによりフォーカスサーボが不
安定になる場合にはノッチフィルタを切り放すことが出
来、通常のフォーカスサーボ動作を安定に行うことが可
能となる。
【0049】(3)前記ノッチフィルタ手段は、前記フ
ォーカスエラー信号の最新のサンプリング値と、前回の
サンプリング値との平均値を求め出力するものであるこ
とを特徴とする前記(1)項または(2)項に記載の光
ディスク装置のフォーカス制御装置。
【0050】これにより、ノッチフィルタと同じ周波数
特性を得るために平均化を用いるため、特にDSPで処
理を行う場合の処理内容を簡略化することが可能とな
る。 (4)前記選択手段は、前記レーザ光が前記光ディスク
上に設けられた情報トラックを横切るように動作するシ
ーク動作中に前記フィルタ手段の出力を選択し、それ以
外の状態では前記サンプリング手段の出力を選択するこ
とを特徴とする前記(2)項または(3)項に記載の光
ディスク装置のフォーカス制御装置。
【0051】これにより、シーク中にのみノッチフィル
タをサーボループ中に組み込むため、トラッキング動作
中にノッチフィルタの位相遅れによりフォーカスサーボ
動作が不安定になるのを防ぐことが可能となる。
【0052】(5)前記選択手段は前記シーク動作中、
前記シーク速度が所定の速度範囲となったことにより前
記フィルタ手段の出力を選択し、それ以外の状態では前
記サンプリング手段の出力を選択することを特徴とする
前記(4)項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御
装置。
【0053】これにより、シーク動作中の所定の速度範
囲でのみノッチフィルタをサーボループ中に組み込むた
め、トラッキング動作中や、シーク動作中の大半の期間
において、ノッチフィルタの位相遅れによりフォーカス
サーボ動作が不安定になるのを防ぐことが可能となる。
【0054】(6)前記選択手段は、少なくとも前記シ
ーク速度が、前記サンプリング周期T及び前記情報トラ
ックのトラックピッチpに対し、p/(2T)となる速
度において、前記フィルタ手段の出力を選択するもので
あることを特徴とする前記(5)項に記載の光ディスク
装置のフォーカス制御装置。
【0055】これにより、最もフォーカスサーボが振ら
れやすいクロストーク周波数・速度においてノッチフィ
ルタをサーボループ中に組み込むため、フォーカスサー
ボの安定化を効率良く行うことが可能となる。
【0056】(7)光ディスク上の情報トラックにレー
ザ光を照射して情報の記録及び/または再生を行い、前
記レーザ光の前記光ディスクに対する焦点ずれ量を示す
フォーカスエラー信号を検出し、前記レーザ光の焦点位
置を駆動するフォーカスアクチュエータに前記フォーカ
スエラー信号を帰還するループを形成して前記レーザ光
の焦点状態を制御する光ディスク装置のフォーカス制御
装置において、前記ループ中に、ゲインが極小となるデ
ィップ周波数が可変なディップ周波数可変ノッチフィル
タを設け、前記レーザ光が前記光ディスク上に設けられ
た情報トラックを横切るよう動作するシーク動作中、前
記ディップ周波数を、前記レーザ光が前記情報トラック
を横断する周波数に略等しくなるように切り替えを行う
ことを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御装
置。
【0057】これにより、ノッチフィルタのディップ周
波数を変化させることにより、より広い周波数範囲のク
ロストークに対応でき、あらゆるシーク速度でフォーカ
スサーボ動作を安定化することが可能となる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、サ
ンプリング周期(T)に対して1/(2T)となる周波
数にゲインの極小点を持つフィルタをフォーカス制御ル
ープ中に設けたため、クロストークの周波数がサンプリ
ング周波数の1/2となりサンプリング制御によるフォ
ーカス制御が不安定になりやすい状態であっても、クロ
ストーク成分の影響を受けずに、安定したフォーカスサ
ーボ動作を行うことが可能となる光ディスク装置のフォ
ーカス制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態としてのフォーカス制御装置を
含む光ディスク装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示したフォーカス制御回路の詳細な構成
を示す図である。
【図3】図1に示したシーク制御回路の詳細な構成を示
す図である。
【図4】LPFの出力と、位相及びゲインとの周波数特
性を示す図である。
【図5】第1の実施形態のディジタルフィルタの出力
で、位相及びゲインとの周波数特性を示す図である。
【図6】従来の技術によるフォーカスずれについて説明
するための図である。
【図7】第1の実施形態におけるフォーカスずれについ
て説明するための図である。
【図8】第2の実施形態のフォーカス制御回路の詳細な
構成例を示す図である。
【図9】第2の実施形態における出力で、位相及びゲイ
ンとの周波数特性を示す図である。
【図10】第2の実施形態の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…光ディスク 2…スピンドルモータ 3…レーザ光 4…対物レンズ 5…フォーカスアクチュエータ 6…反射ミラー 7…光学系 8…エラー信号検出回路 9…フォーカス制御回路 10…ドライバ 11…シーク制御回路 12…キャリッジ 21…A/Dコンバータ 22…フィルタ(ノッチフィルタ) 23…セレクタ 24…位相補償回フィルタ 25…D/Aコンバータ 26…位相遅れ補償フィルタ 27…位相進み補償フィルタ 28…加算器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク上の情報トラックにレーザ光
    を照射して情報の記録及び/または再生を行う際に、前
    記レーザ光の前記光ディスクに対する焦点ずれ量を示す
    フォーカスエラー信号を検出し、前記レーザ光の焦点位
    置を駆動するフォーカスアクチュエータに前記フォーカ
    スエラー信号を帰還するループを形成して前記レーザ光
    の焦点状態を制御する光ディスク装置のフォーカス制御
    装置において、 前記ループ中に、前記フォーカスエラー信号を予め設定
    したサンプリング周期(T)毎にサンプリングするサン
    プリング手段と、 周波数1/( 2T) にゲインの極小点を持つノッチフィ
    ルタ手段と、を具備することを特徴とする光ディスク装
    置のフォーカス制御装置。
  2. 【請求項2】 前記光ディスク装置のフォーカス制御装
    置は、さらに、 前記サンプリング手段の出力、若しくは前記ノッチフィ
    ルタ手段の出力のいずれかを選択し出力する選択手段
    と、 前記選択手段の出力を入力とし、フォーカス制御を安定
    化するために位相補償を行う位相補償手段と、 前記位相補償手段の出力に基づいて、前記フォーカスア
    クチュエータを駆動するドライバ手段と、を有し構成さ
    れることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置の
    フォーカス制御装置。
  3. 【請求項3】 光ディスク上の情報トラックにレーザ光
    を照射して情報の記録及び/または再生を行い、前記レ
    ーザ光の前記光ディスクに対する焦点ずれ量を示すフォ
    ーカスエラー信号を検出し、前記レーザ光の焦点位置を
    駆動するフォーカスアクチュエータに前記フォーカスエ
    ラー信号を帰還するループを形成して前記レーザ光の焦
    点状態を制御する光ディスク装置のフォーカス制御装置
    において、 前記ループ中に、ゲインが極小となるディップ周波数が
    可変なディップ周波数可変ノッチフィルタを設け、前記
    レーザ光が前記光ディスク上に設けられた情報トラック
    を横切るように動作するシーク動作中、前記ディップ周
    波数を前記レーザ光が前記情報トラックを横断する周波
    数に略等しくなるように切り替えを行うことを特徴とす
    る光ディスク装置のフォーカス制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6519496B1 (en) 1999-02-19 2003-02-11 Fujitsu Limited Feedback controller, digital filter device, and storage device
US6845068B2 (en) 2001-09-12 2005-01-18 Fujitsu Limited Optical disk apparatus and focus control method thereof
US7120094B1 (en) * 1999-11-04 2006-10-10 Koninklijke Philips Electronics N.V. Device for reading and/or writing information from/onto an optical information carrier

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