JPH0931276A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH0931276A
JPH0931276A JP18685695A JP18685695A JPH0931276A JP H0931276 A JPH0931276 A JP H0931276A JP 18685695 A JP18685695 A JP 18685695A JP 18685695 A JP18685695 A JP 18685695A JP H0931276 A JPH0931276 A JP H0931276A
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resin
weight
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flame
polystyrene
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JP18685695A
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English (en)
Inventor
Toru Iwashita
亨 岩下
Akitoshi Masuyama
明年 増山
Shinobu Yamao
忍 山尾
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シンジオタクチックポリスチレン(SPS)
が本来有する優れた耐熱性を保持するとともに、良好な
難燃性を有し、かつ高温度における腐食性ガスの発生が
抑制されたSPS含有難燃性樹脂組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 (A)(a)SPS10〜100重量
%、(b)該(a)成分と相溶性又は親和性を有し、か
つ極性基をもつ重合体0〜10重量%と(c)他の熱可
塑性樹脂及び/又はゴム状弾性体0〜90重量%とから
なる樹脂又は樹脂混合物100重量部に対し、(B)ハ
ロゲン化ポリスチレン系樹脂で、300℃雰囲気下に1
5分放置時に発生するハロゲン化合物のハロゲン原子の
量が、該樹脂に含まれる全ハロゲン原子に対し1000
重量ppm以下であるもの2〜100重量部、及び
(C)難燃助剤が(B)/(C)=1〜10の重量比を
配合してなる難燃性樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は難燃性樹脂組成物に
関し、さらに詳しくは、シンジオタクチックポリスチレ
ンが本来有する優れた耐熱性を保持するとともに、良好
な難燃性と熱安定性を有し、かつ高温時における腐食性
ガスの発生が抑制されたシンジオタクチックポリスチレ
ン含有難燃性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性に優れた難燃性樹脂組成物
は、電気・電子機器の部品用材料として、様々な種類の
ものが多用されている。また、近年、電気・電子機器分
野においては、小型化,高性能化,低コスト化に伴い、
成形方法もホットランナーなどが採用されるようにな
り、さらなる熱安定性が要求されるようになってきた。
さらに、小型化などの影響で、使用環境もより過酷にな
ってきており、材料の性能に対する要求も厳しくなって
いる。一方、シンジオタクチック構造を有するポリスチ
レン(以下、SPSと略す場合がある。)は、優れた耐
熱性及び耐薬品性などを有することが知られており、そ
して、このSPSの優れた耐熱性を保持した難燃性樹脂
組成物について、多くの検討がなされてきた。しかしな
がら、従来のSPSを含有する難燃性樹脂組成物におい
ては、SPSの特徴である高い耐熱性を生かして高温環
境下で使用する際や、SPSの成形に必要な高い温度で
の成形時において、耐熱性が不充分であるために、物性
の低下や分子量の低下をもたらしたり、あるいはハロゲ
ン化合物が発生して、近接する金属材料を腐食させるな
どの問題があった。
【0003】
【発明か解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のSPSを含有する難燃性樹脂組成物がもつ欠点を
克服し、SPSが本来有する優れた耐熱性を保持すると
ともに、良好な難燃性と熱安定性を有し、かつ高温時に
おける腐食性ガスの発生が抑制されたSPS含有難燃性
樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する難燃性樹脂組成物を開発すべく鋭意
研究を重ねた結果、SPS、又はSPSと極性基をもつ
特定の重合体や他の熱可塑性樹脂及び/又はゴム状弾性
体との樹脂混合物に対し、特定のハロゲン化ポリスチレ
ン系樹脂及び難燃助剤を、それぞれ所定の割合で配合す
ることにより、その目的を達成しうることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、(A)(a)シンジオタクチック
構造を有するポリスチレン系樹脂10〜100重量%と
(b)該(a)成分と相溶性又は親和性を有し、かつ極
性基をもつ重合体0〜10重量%と(c)前記(a),
(b)以外の熱可塑性樹脂及び/又はゴム状弾性体0〜
90重量%とからなる樹脂又は樹脂混合物100重量部
に対し、(B)ハロゲン化ポリスチレン系樹脂であっ
て、300℃雰囲気下に15分放置した際に発生するハ
ロゲン化合物中のハロゲン原子の量が、該樹脂に含まれ
る全ハロゲン原子に対し1000重量ppm以下である
もの2〜100重量部、及び(C)難燃助剤が(B)/
(C)=1〜10の重量比を配合してなる難燃性樹脂組
成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の難燃性樹脂組成物におい
ては、(A)成分として、(a)シンジオタクチック構
造を有するポリスチレン系樹脂が用いられる。ここで、
シンジオタクチック構造とは、立体化学構造がシンジオ
タクチック構造、すなわち炭素−炭素結合から形成され
る主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル基
が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものであ
り、そのタクティシティーは同位体炭素による核磁気共
鳴法(13C−NMR法)により定量される。13C−NM
R法により測定されるタクティシティーは、連続する複
数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイア
ッド,3個の場合はトリアッド,5個の場合はペンタッ
ドによって示すことができるが、本発明に言うシンジオ
タクチック構造を有するポリスチレン系樹脂とは、通常
はラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85%以
上、若しくはラセミペンタッドで30%以上、好ましく
は50%以上のシンジオタクティシティーを有するポリ
スチレン,ポリ(アルキルスチレン),ポリ(ハロゲン化
スチレン),ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン),ポ
リ(アルコキシスチレン),ポリ(ビニル安息香酸エス
テル),これらの水素化重合体及びこれらの混合物、あ
るいはこれらを主成分とする共重合体を指称する。な
お、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ
(メチルスチレン),ポリ(エチルスチレン),ポリ
(イソプロピルスチレン),ポリ(ターシャリ−ブチル
スチレン),ポリ(フェニルスチレン),ポリ(ビニル
ナフタレン),ポリ(ビニルスチレン)などがあり、ポ
リ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチ
レン),ポリ(ブロモスチレン),ポリ(フルオロスチ
レン) などがある。また、ポリ(ハロゲン化アルキルス
チレン)としては、ポリ(クロロメチルスチレン) な
ど、また、ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ
(メトキシスチレン),ポリ(エトキシスチレン)など
がある。これらのうち特に好ましいポリスチレン系樹脂
としては、ポリスチレン,ポリ(p−メチルスチレ
ン),ポリ(m−メチルスチレン),ポリ(p−ターシ
ャリーブチルスチレン),ポリ(p−クロロスチレ
ン),ポリ(m−クロロスチレン),ポリ(p−フルオ
ロスチレン) ,水素化ポリスチレン及びこれらの構造単
位を含む共重合体が挙げられる。なお、上記ポリスチレ
ン系樹脂は、一種のみを単独で、又は二種以上を組み合
わせて用いることができる。
【0006】このポリスチレン系樹脂は、分子量につい
て特に制限はないが、重量平均分子量が好ましくは10
000以上、より好ましくは50000以上である。さ
らに、分子量分布についてもその広狭は制約がなく、 様
々なものを充当することが可能である。ここで、重量平
均分子量が10000未満のものでは、得られる組成物
あるいは成形品の熱的性質,力学的物性が低下する場合
があり好ましくない。このようなシンジオタクチック構
造を有するポリスチレン系樹脂は、例えば不活性炭化水
素溶媒中、又は溶媒の不存在下に、チタン化合物及び水
とトリアルキルアルミニウムの縮合生成物を触媒とし
て、スチレン系単量体(上記ポリスチレン系樹脂に対応
する単量体)を重合することにより製造することができ
る(特開昭62−187708号公報)。また、ポリ
(ハロゲン化アルキルスチレン)については特開平1−
46912号公報、上記水素化重合体は特開平1−17
8505号公報記載の方法などにより得ることができ
る。
【0007】また、本発明の樹脂組成物においては、
(A)成分として、上記(a)成分に、必要に応じ、
(b)該(a)成分と相溶性又は親和性を有し、かつ極
性基をもつ重合体や、(c)前記(a),(b)以外の
熱可塑性樹脂及び/又はゴム状弾性体を組み合わせて用
いてもよい。該(b)成分、すなわち、(a)成分と相
溶性又は親和性を有し、かつ極性基をもつ重合体は、必
要により配合される無機充填材と樹脂成分との接着性を
向上させる作用を有している。ここで、(a)成分と相
溶性又は親和性を有する重合体とは、(a)成分との相
溶性又は親和性を示す連鎖をポリマー鎖中に含有するも
のを示す。このような重合体としては、例えばシンジオ
タクチックポリスチレン,アタクチックポリスチレン,
アイソタクチックポリスチレン,スチレン系共重合体,
ポリフェニレンエーテル,ポリビニルメチルエーテルな
どを主鎖,ブロック鎖又はグラフト鎖として有するもの
などが挙げられる。また、ここでいう極性基は、(D)
成分の無機充填材との接着性を向上させる基であればよ
く、特に制限はない。この極性基の具体例としては、酸
無水物基,カルボン酸基,カルボン酸エステル基,カル
ボニルハライド基,カルボン酸アミド基,カルボン酸塩
基,スルホン酸基,スルホン酸エステル基,スルホニル
クロリド基,スルホニルアミド基,スルホン酸塩基,エ
ポキシ基,アミノ基,イミド基,オキサゾリン基などが
挙げられる。
【0008】この(b)成分の具体例としては、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体(SMA),スチレン−グ
リシジルメタクリレート共重合体,末端カルボン酸変性
ポリスチレン,末端エポキシ変性ポリスチレン,末端オ
キサゾリン変性ポリスチレン,末端アミン変性ポリスチ
レン,スルホン化ポリスチレン,スチレン系アイオノマ
ー,スチレン−メチルメタクリレートグラフトポリマ
ー,(スチレン−グリシジルメタクリレート)−メチル
メタクリレートグラフトポリマー,酸変性アクリル−ス
チレン−グラフトポリマー,(スチレン−グリシジルメ
タクリレート)−スチレングラフトポリマー,ポリブチ
レンテレフタレート−ポリスチレングラフトポリマー,
さらには、無水マレイン酸変性シンジオタクチックポリ
スチレン,フマル酸変性シンジオタクチックポリスチレ
ン,グリシジルメタクリレート変性シンジオタクチック
ポリスチレン,アミン変性シンジオタクチックポリスチ
レンなどの変性スチレン系ポリマー、(スチレン−無水
マレイン酸)−ポリフェニレンエーテルグラフトポリマ
ー,無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル,フマ
ル酸変性ポリフェニレンエーテル,グリシジルメタクリ
レート変性ポリフェニレンエーテル,アミン変性ポリフ
ェニレンエーテルなどの変性ポリフェニレンエーテル系
ポリマーなどが挙げられる。これらの中で、特に変性ポ
リフェニレンエーテル及び変性シンジオタクチックポリ
スチレンが好適である。
【0009】上記変性ポリフェニレンエーテルは、公知
のポリフェニレンエーテルを変性剤を用いて変性するこ
とにより得ることができるが、本発明の目的に使用可能
であれば、この方法に限定されるものではない。該ポリ
フェニレンエーテルは、公知の化合物であり、この目的
のため、米国特許第3,306,874号,同3,306,87
5号,同3,257,357号及び同3,257,358号の各
明細書を参照することができる。ポリフェニレンエーテ
ルは、通常、銅アミン錯体、一種又はそれ以上の二箇所
もしくは三箇所置換フェノールの存在下で、ホモポリマ
ー又はコポリマーを生成する酸化カップリング反応によ
って調製される。ここで、銅アミン錯体は、第一,第二
及び第三アミンから誘導される銅アミン錯体を使用でき
る。適切なポリフェニレンエーテルの例としては、ポリ
(2,3−ジメチル−6−エチル−1,4−フェニレン
エーテル),ポリ(2−メチル−6−クロロメチル−
1,4−フェニレンエーテル),ポリ(2−メチル−6
−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレンエーテル),
ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレ
ンエーテル),ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−
1,4−フェニレンエーテル),ポリ(2−エチル−6
−n−プロピル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル),ポリ〔2−(4’−メチルフェニル)−1,4−
フェニレンエーテル〕, ポリ(2−ブロモ−6−フェ
ニル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ(2−メチ
ル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル),ポ
リ(2−フェニル−1,4−フェニレンエーテル),ポ
リ(2−クロロ−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2−メチル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2−クロロ−6−エチル−1,4−フェニレンエーテ
ル),ポリ(2−クロロ−6−ブロモ−1,4−フェニ
レンエーテル),ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−
1,4−フェニレンエーテル),ポリ(2−メチル−6
−イソプロピル−1,4−フェニレンエーテル),ポリ
(2−クロロ−6−メチル−1,4−フェニレンエーテ
ル),ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニ
レンエーテル),ポリ(2,6−ジブロモ−1,4−フ
ェニレンエーテル),ポリ(2,6−ジクロロ−1,4
−フェニレンエーテル),ポリ(2,6−ジエチル−
1,4−フェニレンエーテル)及びポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレンエーテル)などが挙げられ
る。
【0010】また、例えば前記ホモポリマーの調製に使
用されるようなフェノール化合物の二種又はそれ以上か
ら誘導される共重合体などの共重合体も適切である。さ
らに例えばポリスチレンなどのビニル芳香族化合物と前
述のポリフェニレンエーテルとのグラフト共重合体及び
ブロック共重合体が挙げられる。これらのうち特に好ま
しくはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)が用いられる。
【0011】これらのポリフェニレンエーテルの変性に
用いる変性剤としては、同一分子内にエチレン性二重結
合と極性基とを有する化合物が使用できる。このような
変性剤としては、例えば無水マレイン酸,マレイン酸,
マレイン酸エステル,マレイミド及びそのN置換体、マ
レイン酸塩などのマレイン酸類、フマル酸,フマル酸エ
ステル,フマル酸塩などのフマル酸類、無水イタコン
酸,イタコン酸,イタコン酸エステル,イタコン酸塩な
どのイタコン酸類、アクリル酸,アクリル酸エステル,
アクリル酸アミド,アクリル酸塩,メタクリル酸,メタ
クリル酸エステル,メタクリル酸アミド,メタクリル酸
塩,グリシジルメタクリレートなどの(メタ)アクリル
酸類などが挙げられる。これらの中で、特に無水マレイ
ン酸,フマル酸及びグリシジルメタクリレートが好適で
ある。これらの変性剤は一種用いてもよく、二種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0012】この変性ポリフェニレンエーテルは、例え
ば溶媒や他樹脂の存在下、上記ポリフェニレンエーテル
と変性剤とを反応させることにより得られる。変性の方
法については特に制限はなく、公知の方法、例えばロー
ルミル,バンバリミキサー,押出機などを用いて150
〜350℃の範囲の温度において溶融混練し、反応させ
る方法、あるいはベンゼン,トルエン,キシレンなどの
溶媒中で加熱反応させる方法などを用いることができ
る。さらに、これらの反応を容易にするために、反応系
にベンゾイルパーオキサイド;ジ−t−ブチルパーオキ
サイド;ジクミルパーオキサイド;t−ブチルパーオキ
シベンゾエート;アゾビスイソブチロニトリル;アゾビ
スイソバレロニトリル;2,3−ジフェニル−2,3−
ジメチルブタンなどのラジカル発生剤を存在させること
は有効である。好ましい方法としては、ラジカル発生剤
の存在下に溶融混練する方法である。このようにして得
られた変性ポリフェニレンエーテルの中で、特に無水マ
レイン酸変性ポリフェニレンエーテル,フマル酸変性ポ
リフェニレンエーテル及びグリシジルメタクリレート変
性ポリフェニレンエーテルが好適である。
【0013】また、(b)成分として極性基を有する変
性SPSを用いることもできる。この変性SPSは、例
えば前記(a)成分に示すSPSを変性剤を用いて変性
することにより得ることができるが、本発明の目的に使
用可能であれば、この方法に限定されるものではない。
変性に用いるSPSについては特に制限はなく、前記
(a)成分に示す重合体を用いることが可能であるが、
特にスチレンと置換スチレンとの共重合体が他の成分と
の相溶性の点で好ましく用いられる。該共重合体の組成
比については特に制限はないが、置換スチレン単位の含
有量が3〜50モル%の範囲にあるのが好ましい。この
含有量が3モル%未満では変性が困難であるし、50モ
ル%を超えると他の成分との相溶性が低下するため好ま
しくない。特に好ましい置換スチレンとしては、例えば
メチルスチレン,エチルスチレン,イソプロピルスチレ
ン,ターシャリーブチルスチレン,ビニルスチレンなど
のアルキルスチレン,クロロスチレン,ブロモスチレ
ン,フルオロスチレンなどのハロゲン化スチレン、クロ
ロメチルスチレンなどのハロゲン化アルキルスチレン、
メトキシスチレン,エトキシスチレンなどのアルコキシ
スチレンなどが挙げられる。これらの置換スチレンは一
種用いてもよいし、二種以上を組合せて用いてもよい。
また、SPSに対し、5重量%以下の使用量であれば、
アタクチック構造をもつ上記重合体も使用可能である。
5重量%より多く使用すると組成物の耐熱性を低下させ
るため、好ましくない。
【0014】上記SPSの変性に用いる変性剤として
は、前記変性ポリフェニレンエーテルの説明において例
示した変性剤と同じものを挙げることができ、特に、無
水マレイン酸,フマル酸及びグリシジルメタクリレート
が好適である。これらの変性剤は一種用いてもよく、二
種以上を組み合わせて用いてもよい。また、変性方法と
しては、前記ポリフェニレンエーテルの変性方法と同様
の方法を用いることができる。このようにして得られた
変性SPSの中で、特に無水マレイン酸変性SPS,フ
マル酸変性SPS及びグリシジルメタクリレート変性S
PSが好適である。本発明においては、この(b)成分
の重合体は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて
用いてもよい。また、重合体中の極性基の含有量は0.0
1〜20重量%の範囲が好ましい。この含有量が0.01
重量%未満では無機充填材との接着効果を発揮させるの
に、この(b)成分を多量に配合する必要があり、その
結果、組成物の力学物性や耐熱性が低下し、好ましくな
い。また20重量%を超えると(a)成分との相溶性が
低下し、好ましくない。無機充填材との接着性及び
(a)成分との相溶性などの点から、重合体中の極性基
の好ましい含有量は0.05〜10重量%の範囲である。
さらに、(c)成分として用いられる上記(a),
(b)以外の熱可塑性樹脂及び/又はゴム状弾性体にお
いて、熱可塑性樹脂としては、例えばアタクチック構造
のポリスチレン,アイソタクチック構造のポリスチレ
ン,AS樹脂,ABS樹脂などのスチレン系重合体、ポ
リエチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート
などのポリエステル系樹脂やポリカーボネート、ポリフ
ェニレンエーテル,ポリフェニレンスルフィド,ポリオ
キシメチレンなどのポリ(チオ)エーテル系樹脂、ポリ
スルホン,ポリエーテルスルホンなどのポリスルホン系
樹脂、ポリアクリル酸,ポリアクリル酸エステル,ポリ
メチルメタクリレートなどのアクリル系重合体、ポリエ
チレン,ポリプロピレン,ポリブテン,ポリ−4−メチ
ルペンテン−1,エチレン−プロピレン共重合体などの
ポリオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビ
ニリデン,ポリフッ化ビニリデンなどの含ハロゲンビニ
ル化合物重合体、ナイロン6,ナイロン46,ナイロン
66などのポリアミド系樹脂などが挙げられる。
【0015】一方、ゴム状弾性体としては、例えば天然
ゴム,ポリブタジエン,ポリイソプレン,ポリイソブチ
レン、ネオプレン、ポリスルフィドゴム、チオコールゴ
ム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エ
ビクロロヒドリンゴム、スチレン−ブタジエンブロック
共重合体(SBR),水素添加スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体(SEB),スチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体(SBS),水素添加スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEB
S),スチレン−イソプレンブロック共重合体(SI
R),水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体
(SEP),スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体(SIS),水素添加スチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体(SEPS),スチレン−ブ
タジエンランダム共重合体,水素添加スチレン−ブタジ
エンランダム共重合体,スチレン−エチレン−プロピレ
ンランダム共重合体,スチレン−エチレン−ブチレンラ
ンダム共重合体、エチレンプロピレンゴム(EPR),
エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、あるいは
ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェル
ゴム(ABS),メチルメタクリレート−ブタジエン−
スチレン−コアシェルゴム(MBS),メチルメタクリ
レート−ブチルアクリレート−スチレン−コアシェルゴ
ム(MAS),オクチルアクリレート−ブタジエン−ス
チレン−コアシェルゴム(MABS),アルキルアクリ
レート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレンコア
シェルゴム(AABS),ブタジエン−スチレン−コア
シェルゴム(SBR)、メチルメタクリレート−ブチル
アクリレート−シロキサンをはじめとするシロキサン含
有コアシェルゴムなどのコアシェルタイプの粒子状弾性
体、またはこれらを変性したゴムなどが挙げられる。こ
れらの中で、特に、SBR、SBS、SEB、SEB
S、SIR,SEP、SIS、SEPS、コアシェルゴ
ム及びこれらを変性したゴムが好ましく用いられる。
【0016】この(c)成分である熱可塑性樹脂やゴム
状弾性体は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて
用いてもよい。本発明の組成物においては、(A)成分
における各成分の配合割合は、(a)成分と(b)成分
と(c)成分との合計量に基づき、(a)成分が10〜
100重量%、(b)成分が0〜10重量%及び(c)
成分が0〜90重量%の範囲である。(a)成分の配合
量が10重量%未満では、得られる組成物はSPSの特
性が充分に発揮されず、本発明の目的が達せられない。
SPSの特性を効果的に発現させるには、(a)成分の
配合量は30〜100重量%の範囲が好ましく、特に4
0〜100重量%の範囲が好適である。また(b)成分
の配合量が10重量%を超えると得られる組成物は力学
的物性及び耐溶剤性が低下する。さらに、(c)成分の
配合量が90重量%を超えると得られる組成物はSPS
の特性が充分に発揮されず、耐熱性などが低下する。S
PSの特性を効果的に発現させるには、(c)成分の配
合量は0〜70重量%の範囲が好ましく、特に0〜60
重量%の範囲が好適である。
【0017】本発明の樹脂組成物においては、(B)成
分として、ハロゲン化ポリスチレン系樹脂が用いられ
る。このハロゲン化ポリスチレン系樹脂は、難燃剤とし
ての作用を有するものであって、ポリスチレン系樹脂の
ベンゼン環の水素原子及び/又はベンゼン環以外の水素
原子の少なくとも1個を、ハロゲン原子で置換したもの
である。このハロゲン化ポリスチレン系樹脂において
は、ベンゼン環以外の部位に結合しているハロゲン原子
は、約200℃の温度で脱離してハロゲン化合物とな
り、蒸散するが、ベンゼン環に結合しているハロゲン原
子は、約300℃の温度でも脱離しないことが知られて
いる。
【0018】本発明においては、この(B)成分のハロ
ゲン化ポリスチレン系樹脂は、300℃雰囲気下に15
分放置した際に発生するハロゲン化合物中のハロゲン原
子の量が、該樹脂に含まれる全ハロゲン原子に対し10
00重量ppm以下である。このハロゲン原子の量が1
000重量ppmを超えると組成物の成形時に、金属腐
食が生じたり、組成物の滞留安定性が低下するなど、好
ましくない事態を招来する。腐食防止性及び熱安定性な
どの面から、該ハロゲン原子の量は800重量ppm以
下が好ましく、特に600重量ppm以下が好適であ
る。このようなハロゲン含有ポリスチレン系樹脂として
は、実質上、ベンゼン環のみにハロゲン原子が結合して
いるものが挙げられる。ここで、実質上、ベンゼン環の
みにハロゲン原子が結合しているものとは、不純物とし
て、ベンゼン環以外の部位にハロゲン原子が結合してい
るものが、上記条件を満たす範囲で含まれていてもよい
ことを意味する。また、該ハロゲン含有ポリスチレン系
樹脂中のハロゲン原子の含有量は、良好な難燃性能を発
揮するためには、30重量%以上が好ましく、特に40
重量%以上が好適である。このハロゲン化ポリスチレン
系樹脂としては、特にベンゼン環のみに臭素原子が結合
している臭素化ポリスチレン系樹脂が好ましい。なお、
この臭素化ポリスチレン系樹脂は、例えば、全ての臭素
がベンゼン環のみに付いた臭素化スチレン系モノマーを
重合することによって製造することができる。また、こ
の臭素化ポリスチレン系樹脂には、不純物としてベンゼ
ン環以外の部位に臭素原子が結合しているものを、該樹
脂を300℃の雰囲気下に15分間放置した際に発生す
る臭素化合物中の臭素原子の量が該樹脂に含まれる全臭
素原子に対し、1000重量ppm以下になるような程
度で含有していても差し支えない。
【0019】この(B)成分として用いるハロゲン化ポ
リスチレン系樹脂の製造方法については特に制限はない
が、例えばベンゼン環のみにハロゲン原子が結合してい
るハロゲン化スチレン系単量体を単独重合又は他の単量
体と共重合する方法、重合したスチレン系樹脂をハロゲ
ン化する方法、あるいはこれらの方法によって得られた
ものをブレンドする方法などをあげることができる。こ
れらの方法の中で、ベンゼン環のみにハロゲン原子が結
合しているハロゲン化スチレン系単量体を単独重合する
方法が好適である。本発明の組成物においては、この
(B)成分のハロゲン化ポリスチレン系樹脂は、前記
(A)成分の樹脂又は樹脂混合物100重量部に対し、
2〜100重量部の割合で配合する。この量が2重量部
未満では組成物の難燃性能が不充分であり、また100
重量部を超えるとその量の割には難燃性能の向上効果が
みられず、むしろ機械的物性が低下する。難燃性能及び
機械的物性などの面から、(B)成分の好ましい配合量
は5〜100重量部の範囲であり、特に10〜80重量
部の範囲が好適である。
【0020】本発明の組成物において、(C)成分とし
て用いられる難燃助剤については特に制限はなく、従来
ポリスチレン系樹脂の難燃助剤として慣用されているも
のの中から、任意のものを選択して用いることができ
る。この難燃助剤としては、例えば、三酸化アンチモ
ン,五酸化アンチモンなどの酸化アンチモン,アンチモ
ン酸ナトリウムなどのアンチモン酸のアルカリ金属塩,
アンチモン酸のアルカリ土類金属塩,金属アンチモン,
三塩化アンチモン,五塩化アンチモン,三硫化アンチモ
ン,五硫化アンチモンなどのアンチモン系難燃助剤、さ
らにはホウ酸亜鉛,メタホウ酸バリウム,酸化ジルコニ
ウム,酸化鉄,酸化亜鉛などが挙げられる。これらの中
で、性能及び経済性の点から、酸化アンチモン,アンチ
モン酸のアルカリ金属塩,アンチモン酸のアルカリ土類
金属塩,酸化鉄及び酸化亜鉛が好ましく、特に三酸化二
アンチモンが好適である。この(C)成分の難燃助剤は
一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。また、その配合量は、前記(B)/(C)成分の重
量比が1〜10の範囲で選ばれる。この重量比が1未満
では難燃助剤としての効果が不充分であり、また、10
を超えるとその量の割には難燃助剤としての効果の向上
がみられず、むしろ他の物性が損なわれるおそれがあ
る。
【0021】本発明の組成物においては、所望により、
組成物の機械的物性や耐熱性などをさらに向上させる目
的で、無機充填材を配合することができる。この無機充
填材としては、樹脂成分との接着性を高めるために、カ
ップリング剤で表面処理を施したものが好ましく用いら
れる。ここで無機充填剤材には、繊維状,粒状,粉状な
ど、様々なものがある。繊維状充填材としては、ガラス
繊維,炭素繊維,ウィスカー,セラミック繊維,金属繊
維などが挙げられる。具体的に、ウィスカーとしてはホ
ウ素,アルミナ,シリカ,炭化ケイ素など、セラミック
繊維としてはセッコウ,チタン酸カリウム,硫酸マグネ
シウム,酸化マグネシウムなど、金属繊維としては銅,
アルミニウム,鋼等がある。ここで、充填材の形状とし
てはクロス状,マット状,集束切断状,短繊維,フィラ
メント状のもの,ウィスカーがある。集束切断状の場
合、長さが0.05〜50mm,繊維径が5〜20μmの
ものが好ましい。また、クロス状,マット状の場合、長
さが1mm以上、好ましくは5mm以上が好ましい。
【0022】一方、粒状,粉状充填材としては、例えば
タルク,カーボンブラック,グラファイト,二酸化チタ
ン,シリカ,マイカ,炭酸カルシウム,硫酸カルシウ
ム,炭酸バリウム,炭酸マグネシウム,硫酸マグネシウ
ム,硫酸バリウム,オキシサルフェート,酸化スズ,ア
ルミナ,カオリン,炭化ケイ素,金属粉末,ガラスパウ
ダー,ガラスフレーク,ガラスビーズなどが挙げられ
る。これら充填材の中では特にガラス充填材、例えばガ
ラスフィラメント,ガラスファイバー,ガラスロービン
グ,ガラスマット,ガラスパウダー,ガラスフレーク,
ガラスビーズが好ましい。
【0023】また、表面処理した無機充填材としては、
通常表面処理に用いられるカップリング剤、例えばシラ
ン系カップリング剤,チタン系カップリング剤などを用
いて上記無機充填材を表面処理したものが挙げられる。
このシラン系カップリング剤の具体例としては、トリエ
トキシシラン,ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,β
−(1,1−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)
−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン,N−フェニル−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン,γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン,γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン,γ−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エト
キシ)シラン,N−メチル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン,N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン,トリアミノプロピルトリメトキ
シシラン,3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン,
3−4,5ジヒドロイミダゾールプロピルトリエトキシ
シラン,ヘキサメチルジシラザン,N,N−ビス(トリ
メチルシリル)ウレアなどが挙げられる。これらの中で
好ましいのは、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシランなどのアミノシラン,エポキ
シシランである。
【0024】また、チタン系カップリング剤の具体例と
しては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト,イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタ
ネート,イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)チタネート,テトライソプロピルビス(ジオク
チルホスファイト)チタネート,テトラオクチルビス
(ジトリデシルホスファイト)チタネート,テトラ
(1,1−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
(ジトリデシル)ホスファイトチタネート,ビス(ジオ
クチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネー
ト,ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチ
タネート,イソプロピルトリオクタノイルチタネート,
イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネー
ト,イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネー
ト,イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタ
ネート,イソプロピルトリクミルフェニルチタネート,
イソプロピルトリ(N−アミドエチル,アミノエチル)
チタネート,ジクミルフェニルオキシアセテートチタネ
ート,ジイソステアロイルエチレンチタネートなどがあ
げられる。これらの中で好ましいのは、イソプロピルト
リ(N−アミドエチル,アミノエチル)チタネートであ
る。
【0025】このようなカップリング剤を用いて前記無
機充填材の表面処理を行うには、通常の公知の方法によ
ればよく、特に制限はない。例えば、上記カップリング
剤の有機溶媒溶液あるいは懸濁液をいわゆるサイジング
剤として充填材に塗布するサイジング処理法、あるいは
ヘンシェルミキサー,スーパーミキサー,レーディゲミ
キサー,V型ブレンダ−などを用いての乾燥混合法、ス
プレー法,インテグラルブレンド法,ドライコンセント
レート法など、充填材の形状により適宜な方法にて行う
ことができるが、サイジング処理法,乾式混合法,スプ
レー法により行うことが望ましい。また、上記のカップ
リング剤とともにガラス用フィルム形成性物質を併用す
ることができる。このフィルム形成性物質には、特に制
限はなく、例えばポリエステル系,ウレタン系,エポキ
シ系,アクリル系,酢酸ビニル系, ポリエーテル系など
の重合体が挙げられる。
【0026】本発明の組成物においては、この(D)成
分の無機充填材は一種用いてもよく、二種以上を組合せ
て用いてもよい。また、その配合量は、前記(A)成分
と(B)成分と(C)成分との合計量100重量部当た
り、1〜350重量部の範囲で選ばれる。この量が1重
量部未満では引張強度などの機械的物性の向上効果が充
分に発揮されず、また350重量部を超えると靱性や耐
衝撃性が低下する傾向がみられる。引張強度などの機械
的物性,靱性,耐衝撃性などの面から、無機充填材の好
ましい配合量は5〜300重量部の範囲であり、特に1
0〜250重量部の範囲が好適である。本発明の樹脂組
成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に
応じ、各種添加剤、例えばハロゲン捕捉剤,核剤,酸化
防止剤,光安定剤,滑剤,可塑剤,帯電防止剤,離型
剤,着色剤などを添加してもよい。
【0027】ここで、ハロゲン捕捉剤は、難燃剤である
(B)成分のハロゲン化ポリスチレン系樹脂の熱安定性
を向上させ、金型の腐食防止性や組成物の滞留安定性を
良好にするためのものであって、例えばハイドロタルサ
イト類などが好ましく用いられる。核剤としては、一般
的な有機核剤,無機核剤が使用できるが、例えばジ−p
−tert−ブチル安息香酸の金属塩,p−tert−
ブチル安息香酸の金属塩,シクロヘキサンカルボン酸の
ナトリウム塩,β−ナフトエ酸のナトリウム塩などのカ
ルボン酸の金属塩,リン酸2,2’−メチレンビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)金属塩などの有機
リン化合物などが挙げられる。酸化防止剤としては、例
えばペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕,n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート,
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。ま
た、光安定剤としては、例えばジ−(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート;4−ベン
ゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン;1,2,3,4−テトラ−(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレ
ートなどのヒンダードアミン系化合物、2−(2−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール,2
−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール,2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾト
リアゾール系化合物などが挙げられる。
【0028】滑剤としては、例えばステアリン酸,ベヘ
ニン酸などの脂肪酸やステアリン酸亜鉛,ステアリン酸
カルシウム,ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金
属塩,エチレンビスステアロアミドなどが挙げられ、可
塑剤としては、例えばポリエチレングリコール,ポリア
ミドオリゴマー,フタル酸エステル,ポリスチレンオリ
ゴマー,ポリエチレンワックス,ミネラルオイル,シリ
コーンオイルなどが挙げられる。本発明の樹脂組成物の
調製方法については、特に制限はなく、公知の方法によ
り調製することができる。例えば前記(A)成分,
(B)成分,(C)成分、さらに必要に応じて用いられ
る(D)成分及び各種添加剤を、リボンブレンダー,ヘ
ンシェルミキサー,バンバリーミキサー,ドラムタンブ
ラー,単軸スクリュー押出機,二軸スクリュー押出機,
コニーダ,多軸スクリュー押出機などを用いて270〜
320℃程度の温度で溶融混練することにより、本発明
の樹脂組成物が得られる。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、樹脂組成物の調製に用いた各
成分を次に示す。 (A)(a)成分 SPS:1,2,4−トリクロロベンゼンを溶媒とし、
150℃でGPC法にて測定したポリスチレン換算の重
量平均分子量Mw=225000,重量平均分子量/数
平均分子量(Mw/Mn)=2.70 (A)(b)成分 MA−PPE:無水マレイン酸変性ポリフェニレンエー
テル。製造例1で調製したもの (A)(c)成分 G1651:シェル化学社製水素添加SEBS,商品名
「クレイトンG1651」 2015B:宇部興産社製ナイロン66,商品名「20
15B」
【0030】(B)成分(臭素化ポリスチレン) poly(MBS):トルエン中で、モノブロモスチレ
ン(アルドリッチ社製)4モル/リットル及びアゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)8.84ミリモル/リッ
トルを用い、60℃で重合して得られたモノブロモスチ
レン重合体(Mw203000,Br含有量43.6重量
%,300℃で15分間放置後の臭素発生量50重量p
pm) poly(DBS):トルエン中で、ジブロモスチレン
〔「日本化学学会誌」第633ページ(1992年)記
載の方法で合成、精製したもの〕2モル/リットル及び
AIBN9.19ミリモル/リットルを用い、60℃で重
合したジブロモスチレン重合体(Mw199000,B
r含有量61.0重量%,300℃で15分間放置後の臭
素発生量55重量ppm) poly(TBS):トルエン中で、トリブロモスチレ
ン(ブロモケムファーイースト社製FR803をメタノ
ールで精製したもの)0.8モル/リットル及びAIBN
4.61ミリモル/リットルを用い、60℃で重合したト
リブロモスチレン重合体(Mw211000,Br含有
量70.3重量%,300℃で15分間放置後の臭素発生
量80重量ppm) PDBS−80:グレートレイク社製の臭素化ポリスチ
レン(Mw54000,Br含有量59.0重量%,30
0℃で15分間放置後の臭素発生量250重量ppm) 以上は、臭素化合物の発生量が少ない臭素化ポリスチレ
ンである。次に、臭素化合物の発生量のやや多い臭素化
ポリスチレンとして Br−poly(TBS):前述のpoly(TBS)
を polymer Journal26巻,7号(1994)の823
ページ記載の方法で鎖部に臭素を付けた臭素化ポリスチ
レン(Mw=210000,Br含有量71.1重量%,
300℃で15分間放置後の臭素発生量8100重量p
pm) パイロチェック68PB(68PBC):日産フェロ社
製の臭素化ポリスチレン(Mw=241000,Br含
有量67.0重量%,300℃で15分間放置後の臭素発
生量5200重量ppm) なお、臭素発生量は次のようにして算出した。まず、1
0gの臭素化ポリスチレンを1リットルの密封されたガ
ラス容器に入れ300℃15分間加熱後100ミリリッ
トルの純水に内部ガスをバブリングし発生した臭素化合
物を溶解し、滴定によって定量した。次にこの定量結果
を基に下式により計算した。 臭素発生量(ppm)=(上記方法で定量した臭素量)
/(臭素化ポリスチレン中の臭素量)×1000000
【0031】(C)成分 ATOX−S:日本精鉱社製三酸化アンチモン,商品名
「ATOX−S」 (D)成分 JAFT712:旭ファイバーグラス社製ガラス繊維,
商品名「JAFT712」 JAFT−2A:旭ファイバーグラス社製ガラス繊維,
商品名「JAFT−2A」 FB74:電気化学工業社製溶融シリカ,商品名「FB
74」 その他添加剤 イルガノックス1010:チバガイギー社製酸化防止
剤,商品名「イルガノックス1010」,ペンタエリス
リチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 DHT−4A:協和化学社製ハロゲン捕捉剤,商品名
「DHT−4A」,塩基性アルミニウム・マグネシウム
・カーボネート・ハイドレート NA11:アデカアーガス社製酸化防止剤,商品名「N
A11」リン酸2,2’−メチレン−ビス−(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム
【0032】製造例1 無水マレイン酸変性ポリフェニ
レンエーテルの製造 ポリフェニレンエーテル(固有粘度0.47デシリットル
/g,クロロホルム中,25℃)1kg,無水マレイン
酸60g,ラジカル発生剤として2,3−ジメチル−
2,3−ジフェニルブタン〔日本油脂(株)製,ノフマ
ーBC,商品名〕10gをドライブレンドし、30mm
二軸押出機を用いてスクリュー回転数200rpm,設
定温度300℃で溶融混練を行った。この際樹脂温度は
約330℃であった。ストランドを冷却後ペレット化
し、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテルを得
た。変性率測定のため、得られた変性ポリフェニレンエ
ーテル1gをエチルベンゼンに溶解後、メタノールに再
沈し、回収したポリマーをメタノールでソックスレー抽
出し、乾燥後IRスペクトルのカルボニル吸収の強度及
び滴定により変性率を求めた。この際、変性率は2.0重
量%であった。
【0033】実施例1 (A)(a)成分としてのSPS(Mw225000,
Mw/Mn2.70)100重量部、(B)成分としての
難燃剤poly(MBS)(ベンゼン環のみに臭素が結
合しているモノブロモスチレン重合体)36.70重量
部、(C)成分としての難燃助剤ATOX−S(日本精
鉱社製三酸化アンチモン)4.3重量部及び酸化防止剤と
してのイルガノックス1010(チバガイギー社製)0.
5重量部を混合し、二軸押出機を用いて樹脂温度300
℃で混練し、ペレット化して樹脂組成物を調製した。こ
の樹脂組成物について、以下に示す方法に従って、滞留
安定性,腐食防止性及び難燃性を評価した。
【0034】(1)滞留安定性 ペレットを射出成形機にて、シリンダー温度290℃、
金型温度80℃の条件で成形したダンベルと、成形機シ
リンダー内に10分間滞留させたのち、上記と同様の条
件で成形したダンベルの引張強度をJIS K−711
3に準拠して測定し、次式より滞留安定性を求めた。 滞留安定性(%)=(10分間滞留ダンベルの引張強
度)/(滞留なしのダンベルの引張強度)×100 (2)腐食防止性 50ミリリットルの三角フラスコに試料ペレット5gを
入れ、さらに銀板をペレットにふれないように吊るして
密封したのち、200℃で1週間保持した後の銀板の変
色を目視観察し、次の基準に従って腐食防止性を評価し
た。 ○: 変色なし △: やや変色あり ×: 変色が著しい (3)難燃性 UL94に準拠し、5インチ×1/2インチ×1/32
インチの成形試験片を5本用いて燃焼試験を実施し、V
−0,V−1,V−2及びHBに分類して難燃性を評価
した。これらの結果を第1表に示す。
【0035】実施例2〜13及び比較例1〜6 第1表に示す配合組成で、実施例1と同様にして樹脂組
成物を調製し、その性能を評価した。結果を第1表に示
す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】第1表から分かるように、本発明の樹脂組
成物(実施例1〜13)は、いずれも滞留安定性及び腐
食防止性が良好であり、かつ難燃性能も良好である。こ
れに対し、300℃で15分間放置後のハロゲン発生量
(臭素発生量)が1000重量ppmを超える難燃剤を
配合した比較例1〜5では、滞留安定性及び腐食防止性
が不良である。難燃剤を配合していない比較例6の滞留
安定性及び腐食防止性が良好であることから、上記不良
現象は、比較例の難燃剤に起因することは明らかであ
る。また、無機充填材を多量に配合した実施例11にお
いても、本発明の効果が充分に発揮されている。さら
に、実施例3と5、及び実施例4と6を比較すると、ハ
ロゲン捕捉剤を配合した実施例5,6の方が、難燃性能
は変わらないが、滞留安定性が良い。
【0043】
【発明の効果】本発明の難燃性樹脂組成物は、SPSが
本来有する優れた耐熱性を保持するとともに、良好な難
燃性を有し、かつ高温時における腐食性ガスの発生が抑
制され、しかも高温での滞留安定性が良好であるなどの
特徴を有している。本発明の樹脂組成物は、例えば電気
・電子分野におけるコネクターなどの部品、自動車分野
におけるコネクターなどの部品及びその他の有用な部品
の材料として好適に用いられる。特に生産性向上のため
のホットランナーの使用や、金属をインサートし、かつ
高温度の雰囲気にさらされるような部品の材料に適して
いる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】本発明の組成物において、(C)成分とし
て用いられる難燃助剤については特に制限はなく、従来
ポリスチレン系樹脂の難燃助剤として慣用されているも
のの中から、任意のものを選択して用いることができ
る。この難燃助剤としては、例えば、三酸化アンチモ
ン,五酸化アンチモンなどの酸化アンチモン,アンチモ
ン酸ナトリウムなどのアンチモン酸のアルカリ金属塩,
アンチモン酸のアルカリ土類金属塩,金属アンチモン,
三塩化アンチモン,五塩化アンチモン,三硫化アンチモ
ン,五硫化アンチモンなどのアンチモン系難燃助剤、さ
らにはホウ酸亜鉛,メタホウ酸バリウム,酸化ジルコニ
ウム,酸化鉄,酸化亜鉛などが挙げられる。これらの中
で、性能及び経済性の点から、酸化アンチモン,アンチ
モン酸のアルカリ金属塩,アンチモン酸のアルカリ土類
金属塩,酸化鉄及び酸化亜鉛が好ましく、特に三酸化二
アンチモンが好適である。この(C)成分の難燃助剤は
一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。また、その配合量は、前記(B)/(C)成分の重
量比が1〜10の範囲で選ばれる。この重量比が10を
超えると難燃助剤としての効果が不充分であり、また、
1未満ではその量の割には難燃助剤としての効果の向上
がみられず、むしろ他の物性が損なわれるおそれがあ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)シンジオタクチック構造を
    有するポリスチレン系樹脂10〜100重量%と(b)
    該(a)成分と相溶性又は親和性を有し、かつ極性基を
    もつ重合体0〜10重量%と(c)前記(a),(b)
    以外の熱可塑性樹脂及び/又はゴム状弾性体0〜90重
    量%とからなる樹脂又は樹脂混合物100重量部に対
    し、(B)ハロゲン化ポリスチレン系樹脂であって、3
    00℃雰囲気下に15分放置した際に発生するハロゲン
    化合物中のハロゲン原子の量が、該樹脂に含まれる全ハ
    ロゲン原子に対し1000重量ppm以下であるもの2
    〜100重量部、及び(C)難燃助剤が(B)/(C)
    =1〜10の重量比を配合してなる難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分のハロゲン化ポリスチレン系
    樹脂がハロゲン原子30重量%以上を含有するものであ
    る請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分のハロゲン化ポリスチレン系
    樹脂が、ベンゼン環のみに臭素原子が結合している臭素
    化ポリスチレン系樹脂である請求項1記載の難燃性樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分のハロゲン化ポリスチレン系
    樹脂が、全ての臭素がベンゼン環のみに付いた臭素化ス
    チレン系モノマーを重合して得られた臭素化ポリスチレ
    ン系樹脂である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (C)成分の難燃助剤が、酸化アンチモ
    ン,アンチモン酸のアルカリ金属塩,アンチモン酸のア
    ルカリ土類金属塩,酸化鉄及び酸化亜鉛の中から選ばれ
    た少なくとも一種である請求項1記載の難燃性樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 (A)成分と(B)成分と(C)成分と
    の合計量100重量部当たり、(D)無機充填材1〜3
    50重量部を配合してなる請求項1記載の難燃性樹脂組
    成物。
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