JPH09303843A - ガス状汚染成分除去方法 - Google Patents

ガス状汚染成分除去方法

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JPH09303843A
JPH09303843A JP8117212A JP11721296A JPH09303843A JP H09303843 A JPH09303843 A JP H09303843A JP 8117212 A JP8117212 A JP 8117212A JP 11721296 A JP11721296 A JP 11721296A JP H09303843 A JPH09303843 A JP H09303843A
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Japan
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air
temperature
water
cleaning
target
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JP8117212A
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English (en)
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Koichi Murata
耕一 村田
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Taikisha Ltd
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Taikisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿度調整器や空気温調整器の別途装備を不要
にしながら、ガス状汚染成分の室内濃度の低減と合わせ
て、室内湿度又は室内温度を調整する。 【解決手段】 対象室1の室内空気A1を洗浄器2に導
き、この空気A1を洗浄器2で洗浄水Wと接触させて、
洗浄水Wへの吸収により空気中のガス状汚染成分を除去
し、この洗浄処理後の空気A2を対象室に戻すことによ
り、対象室1の室内におけるガス状汚染成分の濃度を低
減させることにおいて、洗浄器2で洗浄処理に用いる洗
浄水Wを、水温調整手段13により冷却又は加熱して温
度調整し、この水温調整により、洗浄処理によるガス状
汚染成分の室内濃度低減とともに、対象室1の室内湿度
xa又は室内温度taを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
製造などにおいて品質低下の原因となる空気中ガス状汚
染成分(例えば、アンモニアイオンや塩素イオンなど)
を除去する方法に関し、詳しくは、対象室の室内空気を
洗浄器に導き、この空気を洗浄器で洗浄水と接触させ
て、洗浄水への吸収により空気中のガス状汚染成分を除
去し、この洗浄処理後の空気を前記対象室に戻すことに
より、前記対象室の室内におけるガス状汚染成分の濃度
を低減させるガス状汚染成分除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ところで、空気を水と接触させて空気中
のガス状汚染成分を除去する方式は一般にスクラバ方式
と呼ばれ、このスクラバ方式では、洗浄水として水道水
を用いるもの、また、洗浄水として水道水を用いながら
その水道水を洗浄処理に繰り返し使用する水循環式のも
の、あるいはまた、純水を洗浄水として用いるものなど
があるが、従来、いずれのスクラバ方式にしても、洗浄
器から送出される洗浄処理後の空気の温度、湿度は成り
行きとなっており、したがって、洗浄処理後の空気を対
象室に戻してその対象室におけるガス状汚染成分の室内
濃度を低減する場合において、その対象室の室内湿度や
室内温度を調整するには、洗浄器から対象室に戻す空気
や対象室の室内空気を除湿ないし加湿(一般には再熱後
の加湿)する湿度調整器や、冷却(一般には除湿を伴う
冷却)ないし加熱する空気温調整器を別途必要としてい
た。(例えば、特開平5−44959号公報参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の如き従
来形式では、洗浄器とは別に湿度調整器や空気温調整器
を装備するため、設備スペースが嵩む、また、設備コス
トが高く付く問題があった。
【0004】以上の実情に対し、本発明の主たる課題
は、洗浄器を利用した合理的な温湿度調整を行うことに
より、設備スペースの縮小、及び、設備コストの低減を
図りながら、ガス状汚染成分の室内濃度低減と合わせ
て、対象室の室内湿度や室内温度を調整できるようにす
る点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1記載の発明〕請求項1記載の発明では、対象
室から導かれる空気を洗浄器で洗浄水と接触させて、空
気中のガス状汚染成分を洗浄水への吸収により除去する
ことと合わせ、この洗浄処理に用いる洗浄水を水温調整
手段により冷却又は加熱して温度調整することにより、
洗浄器から対象室へ戻す空気の湿度や温度を調整し、こ
れにより、対象室の室内湿度又は室内温度を調整する。
【0006】つまり、空気を水と接触させれば、その空
気は水温と等しい温度の飽和状態に向かって状態変化す
ることから、洗浄器において空気と接触させる洗浄水に
対し冷却による温度調整を施せば、洗浄処理に伴い、空
気の絶対湿度や温度を、この冷却による水温調整を行わ
ない場合に比べ低下側に調整でき、これをもって、対象
室の室内湿度ないし室内温度を調整することができる。
【0007】また、洗浄器において空気と接触させる洗
浄水に対し加熱による温度調整を施せば、洗浄処理に伴
い、空気の絶対湿度や温度を、この加熱による水温調整
を行わない場合に比べ上昇側に調整でき、これをもっ
て、対象室の室内湿度ないし室内温度を調整することが
できる。
【0008】すなわち、請求項1記載の発明によれば、
洗浄処理によるガス状汚染成分の室内濃度低減と合わ
せ、洗浄器を湿度調整器や空気温調整器に兼用する形態
で、湿度調整器の別途装備を不要にしながら対象室の室
内湿度を調整する、あるいは、空気温調整器の別途装備
を不要にしながら対象室の室内温度を調整する、また場
合によっては、湿度調整器及び空気温調整器の双方の別
途装備を不要にしながら、対象室の室内湿度と室内温度
を調整するといったことができる。
【0009】そして、洗浄水を冷却又は加熱により温度
調整する水温調整手段の付加は必要となるものの、湿度
調整器や空気温調整と水温調整手段とを比べれば、熱源
装置部分は同等としても、水に比べて体積の大きな空気
を調整対象とする湿度調整器や空気温調整器に比べ、水
温調整手段は水を調整対象とする面で全体としては装置
的に小型なもので済み、その分だけ設備スペースを縮小
し得るとともに、設備コストを低減できる。
【0010】〔請求項2記載の発明〕請求項2記載の発
明では、水温調整手段により洗浄水を冷却又は加熱して
温度調整することにより、洗浄処理に伴い先ず空気の絶
対湿度を調整する。そして、これに続き、この洗浄処理
後の空気を空気温調整器により加熱して温度調整し、こ
の調整空気を対象室に戻す。
【0011】つまり、このように洗浄器から対象室に戻
す空気の絶対湿度と温度を個別的に調整することによ
り、洗浄処理によるガス状汚染成分の室内濃度低減と合
わせて、対象室の室内湿度と室内温度を個別に調整す
る。
【0012】すなわち、請求項2記載の発明によれば、
洗浄器を湿度調整器に兼用する形態で、湿度調整器の別
途装備を不要にすることができ、これにより、設備スペ
ースを縮小し得るとともに設備コストを低減できる。そ
してまた、室内湿度と室内温度を個別に調整できるか
ら、これら室内湿度の調整目標値と室内温度の調整目標
値を各々自由に設定でき、この点、種々のユーザー用途
に対して対応性の高い温湿度調整機能を得ることができ
る。
【0013】〔請求項3記載の発明〕請求項3記載の発
明では、対象室から取り出して再び対象室に戻す循環空
気のうちの一部を洗浄器で洗浄処理することにおいて、
水温調整手段により洗浄水を冷却又は加熱して温度調整
することにより、洗浄処理に伴い、その一部空気の絶対
湿度を調整し、これにより、対象室へ戻す循環空気の絶
対湿度、すなわち、洗浄処理後の空気と洗浄器を迂回さ
せた側の空気との合流気の絶対湿度を調整する。また、
洗浄器よりも下流側において、対象室へ戻す循環空気を
空気温調整器により加熱又は冷却して温度調整する。
【0014】つまり、このように対象室に戻す循環空気
の湿度と温度を個別的に調整することにより、上記した
請求項2記載の発明と同様、洗浄処理によるガス状汚染
成分の室内濃度低減と合わせて、対象室の室内湿度と室
内温度を個別に調整する。
【0015】すなわち、請求項3記載の発明によれば、
請求項2記載の発明と同様、洗浄器を湿度調整器に兼用
する形態で、湿度調整器の別途装備を不要にすることが
でき、これにより、設備スペースを縮小し得るとともに
設備コストを低減できる。また、室内湿度と室内温度を
個別に調整できるから、これら室内湿度の調整目標値と
室内温度の調整目標値を各々自由に設定でき、この点
で、種々のユーザー用途に対して対応性の高い温湿度調
整機能を得ることができる。
【0016】しかも、循環空気のうちの一部のみを洗浄
器で洗浄処理する形態を採ることから、循環風量の割り
に洗浄器が小型なもので済み、これにより、設備スペー
スの縮小、及び、設備コストの低減を一層効果的に達成
できる。
【0017】〔請求項4記載の発明〕請求項4記載の発
明では、洗浄器で空気の洗浄処理に用いた洗浄水を捕集
し、この捕集洗浄水を空気の洗浄処理に再使用する洗浄
水の循環使用において、その捕集洗浄水を水温調整手段
の温度調整対象とし、この捕集洗浄水の水温調整によ
り、前述の如く洗浄処理に伴い空気の絶対湿度や温度を
調整して、対象室の室内湿度又は室内温度を調整する。
【0018】すなわち、請求項4記載の発明によれば、
循環使用する洗浄水を水温調整手段により温度調整する
から、一度の洗浄処理で排出してしまう一過的使用の洗
浄水を温度調整する形態に比べ、洗浄水排出に伴う熱ロ
スを無くし、水温調整手段に要求される冷却量や加熱量
を小さくすることができ、これにより、ランニングコス
トの低減、及び、省エネを効果的に達成することができ
る。
【0019】〔請求項5記載の発明〕請求項5記載の発
明では、洗浄水の循環使用において、捕集洗浄水におけ
る捕集汚染成分の濃度が徐々に増大し、これにより、ガ
ス状汚染成分の吸収除去効果が低下することに対し、こ
の捕集洗浄水における捕集汚染成分の濃度を検出手段に
より検出し、この検出濃度に基づき、洗浄水循環系に対
する新鮮洗浄水の補給を自動補給手段により制御するこ
とで、ガス状汚染成分の吸収除去効果を高く保つように
する。
【0020】すなわち、請求項5記載の発明によれば、
洗浄水の循環使用により、洗浄水の消費量を少なくし
て、また、前述の如く水温調整手段の必要冷却量や必要
加熱量を小さくして、ランニングコストの節減を図りな
がらも、ガス状汚染成分の吸収除去効果を高く安定的に
保つことができる。
【0021】〔請求項6記載の発明〕請求項6記載の発
明では、ガス状汚染成分の吸収除去効果を調整するため
に、空気と接触させる洗浄水の量を変更すると、洗浄処
理に伴う湿度調整効果や空気温調整効果も変化して、洗
浄処理後の空気の絶対湿度や温度までが変化してしまう
ことに対し、ガス状汚染成分に対する吸収除去効果の調
整と、洗浄処理に伴う空気の絶対湿度ないし温度の調整
とを次の如く行う。
【0022】つまり、空気中におけるガス状汚染成分の
濃度、及び、空気の状態値(湿度や温度)を検出手段に
より検出し、これに対し、制御手段により、検出される
ガス状汚染成分の濃度に基づき、空気と接触させる洗浄
水の量を自動調整することで、ガス状汚染成分の吸収除
去効果について必要な効果を確保する。また、制御手段
により、検出される空気の状態値に基づき、水温調整手
段による水温調整の目標温度を自動変更することで、上
記の水量調整による吸収除去効果の調整とは独立させ
て、洗浄処理に伴う空気の絶対湿度ないし温度の調整効
果につき必要な効果を確保する。
【0023】すなわち、請求項6記載の発明によれば、
ガス状汚染成分の吸収除去効果として必要な効果を安定
的に得るようにしながら、洗浄処理に伴う空気の絶対湿
度ないし温度の調整効果も必要な効果を安定的に得るこ
とができ、これにより、対象室におけるガス状汚染成分
の室内濃度の低減と、対象室の室内湿度又は室内温度の
調整とを、各々の要求程度に応じて的確かつ安定的に実
現できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕図1において、1はクリーンルームと
して用いる対象室、2は対象室1から通気性床3を介し
て床下排気チャンバ4に排出される空気A1を洗浄処理
する洗浄器、5は洗浄処理後の空気A2を天井給気チャ
ンバ6に導く縦風路、7は天井給気チャンバ6から対象
室1の室内へ供給する空気A2から微細塵埃や菌類など
の微細物を除去する高性能フィルタであり、床下排気チ
ャンバ4、縦風路5、及び、天井給気チャンバ6により
循環風路を形成し、循環ファン8の運転により、対象室
1から取り出した空気A1を循環風路を介して再び対象
室1に戻す循環式空調を実施する。
【0025】洗浄器2は、対象室1からの排出空気A1
を洗浄水Wと接触させて、洗浄水Wへの吸収により空気
A1中のガス状汚染成分を除去するものであり、この洗
浄器2で洗浄処理した空気A2を上記の循環式空調にお
いて対象室1に戻すことにより、対象室1の室内におけ
るガス状汚染成分の濃度を低減する。
【0026】除去対象のガス状汚染成分は、例えば、半
導体集積回路の製造において品質低下の原因となる等、
クリーンルームとしての使用において支障となるアンモ
ニアイオン、塩素イオン、ナトリウムイオン、カルシウ
ムイオン等の空気中のガス状化学成分(すなわち、高性
能フィルタ7では除去できないガス状化学成分)であ
り、これらガス状汚染成分が対象室1で室内発生するこ
とに対し、あるいはまた、外部から対象室1に持ち込ま
れることに対し、上記洗浄処理によるガス状汚染成分の
室内濃度低減をもって、対象室1の室内をクリーンルー
ムとしての使用に適切な室内状態に維持する。
【0027】洗浄器2にはエアワッシャ形式を採用して
おり、その具体的構造として、器内への取り入れ空気A
1を洗浄に適した乱流状態にするバッフル板群9、通過
空気A1に対し洗浄水Wを散水して通過空気A1を洗浄
処理する散水ノズル群10、及び、洗浄処理後の空気A
2中に残存する水滴を捕捉除去(いわゆる水切り処理)
するエリミネータ11を備えている。また、散水して洗
浄処理に用いた洗浄水W、及び、エリミネータ11で捕
捉した洗浄水Wの水滴を捕集する洗浄水槽12を備え、
この洗浄水槽12における貯留洗浄水Wを、循環ポンプ
12pにより散水ノズル群10に供給して空気A1の洗
浄処理に繰り返し使用する洗浄水循環方式を採用してあ
る。なお、12aは洗浄水槽12に対する補給水路であ
る。
【0028】対象室1の室内湿度xa及び室内温度ta
の調整については、洗浄器2を循環空気A1に対する湿
度調整器及び空気温調整器に兼用する形態の調整方式を
採っており、具体的には、洗浄水槽12における貯留洗
浄水Wを冷却又は加熱して温度調整する水温調整手段1
3を設け、そして、下記(M1)〜(M5)の例の如
く、この水温調整手段13により、洗浄処理に用いる洗
浄水Wの温度twを調整することで、散水による洗浄処
理に伴い、通過空気A1の絶対湿度及び温度を調整し、
このように温湿度調整した空気A2(すなわち、洗浄処
理後の空気)を循環空調において対象室1に戻すことに
より、対象室1の室内湿度xa及び室内温度taを調整
する。
【0029】なお、本実施形態では、室内湿度xaを絶
対湿度で表現するが、これに代え、室内湿度を相対湿度
で表現するようにしてもよい。また、下記(M1)〜
(M5)の調整例を湿り空気線図上で示す図2,図3の
(イ)〜(ホ)において、a点は対象室1の室内空気A
1の状態(湿度xa,温度ta)を示し、b点は洗浄処
理後の空気A2の状態(湿度xb,温度tb)を示し、
図中の破線の矢印は、水温調整手段13による水温調整
を行わない場合の洗浄器通過過程の空気A1の状態変化
(つまり、成り行きの状態変化)を示す。
【0030】(M1)図2の(イ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により冷却して、その水温twを
tw1(tw1<室内空気A1の露点温度tw2、例え
ば、0〜7℃程度の温度)に調整することにより、洗浄
処理に伴い、空気A1を冷却・除湿してa点の状態から
b点の状態に調整し、このb点の調整空気A2を対象室
1に戻すことにより、対象室1における顕熱冷却負荷Q
及び除湿負荷Hに対し、対象室1の室内湿度xa及び室
内温度taを目標の調整範囲内に調整・維持する。
【0031】(M2)図2の(ロ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により冷却して、その水温twを
tw2(室内空気A1の露点温度)に調整することによ
り、洗浄処理に伴い、空気A1を冷却してa点の状態か
らb点の状態に調整し、このb点の調整空気A2を対象
室1に戻すことにより、対象室1における顕熱冷却負荷
Qに対し、対象室1の室内湿度xa及び室内温度taを
目標の調整範囲内に調整・維持する。
【0032】(M3)図2の(ハ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により冷却して、その水温twを
tw3(tw2<tw3<前記の成り行き変化の場合の
水温tw0)に調整することにより、洗浄処理に伴い、
空気A1を冷却・加湿してa点の状態からb点の状態に
調整し、このb点の調整空気A2を対象室1に戻すこと
により、対象室1における顕熱冷却負荷Q及び加湿負荷
Hに対し、対象室1の室内湿度xa及び室内温度taを
目標の調整範囲内に調整・維持する。
【0033】(M4)図3の(ニ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により加熱して、その水温twを
tw4(tw0<tw4<室内空気A1の温度ta)に
調整することにより、洗浄処理に伴い、空気A1を冷却
・加湿してa点の状態からb点の状態に調整し、このb
点の調整空気A2を対象室1に戻すことにより、対象室
1における顕熱冷却負荷Q及び加湿負荷Hに対し、対象
室1の室内湿度xa及び室内温度taを目標の調整範囲
内に調整・維持する。
【0034】(M5)図3の(ホ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により加熱して、その水温twを
tw5(ta<tw5)に調整することにより、洗浄処
理に伴い、空気A1を加熱・加湿してa点の状態からb
点の状態に調整し、このb点の調整空気A2を対象室1
に戻すことにより、対象室1における顕熱加熱負荷Q及
び加湿負荷Hに対し、対象室1の室内湿度xa及び室内
温度taを目標の調整範囲内に調整・維持する。
【0035】なお、本実施形態では水温調整手段13と
して、洗浄水槽12に配備した熱交換器14に対し、熱
源装置15で冷却又は加熱した熱媒R(例えば水やブラ
イン)を循環ポンプ16により循環供給することで、熱
交換器14において洗浄水Wと熱媒Rとを熱交換させて
洗浄水Wを冷却又は加熱する形式を採用してある。
【0036】また、洗浄水Wの水温調整により対象室1
の室内湿度xa及び室内温度taを調整するにあたって
は、洗浄水Wの水温twを検出する水温センサ17の検
出情報に基づき、制御器18により、洗浄水Wの水温t
wが目標温度twwになるように熱源装置15の冷却出
力又は加熱出力を自動調整するとともに、室内湿度xa
を検出する湿度センサ19、及び、室内温度taを検出
する温度センサ20の検出情報に基づき、室内湿度xa
及び室内温度taが目標の調整範囲内になるように、制
御器18において、水温調整における上記の目標温度t
wwを自動変更(例えば、上記(M1)の例において、
tww=tw1をtww=tw1+αに変更)するよう
にしてある。
【0037】つまり、室内湿度xa及び室内温度taの
検出情報に基づき、水温調整手段13による水温調整の
目標温度twwを自動的に変更調整することで、室内の
負荷変動にかかわらず、室内湿度xa及び室内温度ta
を目標の調整範囲内に調整・維持する。
【0038】〔第2実施形態〕図4は前記の第1実施形
態で示した設備構成に対し構成変更を加えたものを示
し、その主な変更点は、洗浄処理後の空気A2を加熱し
て温度調整する空気温調整器21を付加装備した点にあ
る。
【0039】すなわち、図4に示すものでは、下記(M
6)〜(M9)の例の如く、水温調整手段13により洗
浄水Wを冷却又は加熱して温度調整することにより、洗
浄器2を湿度調整器に兼用する形態で、洗浄処理に伴
い、通過空気A1の絶対湿度を調整し、さらに、この洗
浄処理後の空気A2を空気温調整器21により加熱して
温度調整し、この調整空気A3を循環空調において対象
室1に戻す。
【0040】つまり、このように対象室1に戻す空気A
3の湿度と温度を個別的に調整することにより、洗浄処
理によるガス状汚染成分の室内濃度低減と合わせて、対
象室1の室内湿度xaと室内温度taを個別に調整す
る。
【0041】なお、下記(M6)〜(M9)の調整例を
湿り空気線図上で示す図5の(イ)〜(ニ)において、
a点は対象室1の室内空気A1の状態(湿度xa,温度
ta)を示し、b点は洗浄処理後の空気A2の状態(湿
度xb,温度tb)を示し、c点は空気温調整器21に
よる温度調整後の空気A3の状態(湿度xc,温度t
c)を示す。また、図中の破線の矢印は、図2の場合と
同様、水温調整手段13による水温調整を行わない場合
の洗浄器通過過程の空気A1の状態変化(つまり、成り
行きの状態変化)を示す。
【0042】(M6)図5の(イ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により冷却して、その水温twを
tw1(tw1<室内空気A1の露点温度tw2、例え
ば、0〜7℃程度の温度)に調整することにより、洗浄
処理に伴い、空気A1を除湿(冷却除湿)してa点の状
態からb点の状態に調整し、また、この洗浄処理後の空
気A2を空気温調整器21により加熱(いわゆる再熱)
してb点の状態からc点の状態に調整し、このc点の調
整空気A3を対象室1に戻すことにより、対象室1にお
ける顕熱冷却負荷Q及び除湿負荷Hに対し、対象室1の
室内湿度xaと室内温度taとを各々の目標値xaa,
taaに調整・維持する。
【0043】(M7)図5の(ロ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により冷却して、その水温twを
tw1(tw1<tw2)に調整することにより、洗浄
処理に伴い、空気A1を除湿(冷却除湿)してa点の状
態からb点の状態に調整し、また、この洗浄処理後の空
気A2を空気温調整器21により加熱(再熱)してb点
の状態からc点の状態に調整し、このc点の調整空気A
3を対象室1に戻すことにより、対象室1における顕熱
加熱負荷Q及び除湿負荷Hに対して、対象室1の室内湿
度xaと室内温度taとを各々の目標値xaa,taa
に調整・維持する。
【0044】(M8)図5の(ハ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により冷却して、その水温twを
tw3(tw2<tw3<前記の成り行き変化の場合の
水温tw0)に調整することにより、洗浄処理に伴い、
空気A1を加湿してa点の状態からb点の状態に調整
し、また、この洗浄処理後の空気A2を空気温調整器2
1により加熱(再熱)してb点の状態からc点の状態に
調整し、このc点の調整空気A3を対象室1に戻すこと
により、対象室1における顕熱加熱負荷Q及び加湿負荷
Hに対し、対象室1の室内湿度xaと室内温度taとを
各々の目標値xaa,taaに調整・維持する。
【0045】(M9)図5の(ニ)に示す如く、洗浄水
Wを水温調整手段13により加熱して、その水温twを
tw4’(tw0<tw4’)に調整することにより、
洗浄処理に伴い、空気A1を加湿してa点の状態からb
点の状態に調整し、また、この洗浄処理後の空気A2を
空気温調整器21により加熱(再熱)してb点の状態か
らc点の状態に調整し、このc点の調整空気A3を対象
室1に戻すことにより、対象室1における顕熱加熱負荷
Q及び加湿負荷Hに対し、対象室1の室内湿度xaと室
内温度taとを各々の目標値xaa,taaに調整・維
持する。
【0046】なお、本実施形態では、洗浄水Wの水温調
整と、空気温調整器21による空気温調整とをもって対
象室1の室内湿度xaと室内温度taを調整するにあた
り、洗浄水Wの水温twを検出する水温センサ17の検
出情報に基づき、制御器22により、洗浄水Wの水温t
wが目標温度twwになるように熱源装置15の冷却出
力又は加熱出力を自動調整するとともに、室内湿度xa
を検出する湿度センサ19の検出情報に基づき、室内湿
度xaが目標値xaaになるように、制御器22におい
て、水温調整における上記の目標温度twwを自動変更
(例えば、上記(M6)の例において、tww=tw1
をtww=tw1+αに変更)するようにしてある。
【0047】また、室内温度taを検出する温度センサ
20の検出情報に基づき、室内温度taが目標値taa
になるように、制御器22により、空気温調整器21の
加熱出力を自動調整(換言すれば、空気温調整器21に
よる空気の調整温度tcを自動調整)するようにしてあ
る。
【0048】つまり、室内湿度xaの検出情報に基づ
き、水温調整手段13による水温調整の目標温度tww
を自動的に変更調整することで、また、室内温度taの
検出情報に基づき、空気温調整器21の加熱出力を自動
調整することで、室内の負荷変動にかかわらず、室内湿
度xaと室内温度taとを各々の目標値xaa,taa
に調整・維持する。
【0049】〔第3実施形態〕図6は前記の第2実施形
態で示した設備構成に対し構成変更を加えたものを示
し、その主な変更点は、対象室1から取り出して再び対
象室1に戻す循環空気A1のうちの一部A1’を洗浄器
2で洗浄処理するようにし、そして、洗浄処理後の空気
A2と洗浄器2を迂回させた側の空気A1”との合流気
A3を、空気温調整器21により加熱又は冷却して温度
調整するようにした点にある。
【0050】すなわち、図6に示すものでは、下記(M
10)〜(M14)の例の如く、水温調整手段13によ
り洗浄水Wを冷却又は加熱して温度調整することによ
り、洗浄器2を湿度調整器に兼用する形態で、洗浄処理
に伴い、通過一部空気A1’の絶対湿度を調整し、これ
により、洗浄処理後の空気A2と洗浄器2を迂回させた
側の空気A1”との合流気A3の絶対湿度を調整する。
また、これに続き、この合流気A3を空気温調整器21
により加熱又は冷却して温度調整し、この調整空気A4
を循環空調において対象室1に戻す。
【0051】つまり、このように対象室1に戻す空気A
4の湿度と温度を個別的に調整することにより、洗浄処
理によるガス状汚染成分の室内濃度低減と合わせて、対
象室1の室内湿度xaと室内温度taを個別に調整す
る。
【0052】なお、下記(M10)〜(M14)の調整
例を湿り空気線図上で示す図7,図8の(イ)〜(ホ)
において、a点は対象室1の室内空気A1の状態(湿度
xa,温度ta)を示し、b点は洗浄処理後の空気A2
の状態(湿度xb,温度tb)を示し、c点は合流気A
3の状態(湿度xc,温度tc)を示し、d点は空気温
調整器21による温度調整後の空気A4の状態(湿度x
d,温度td)を示す。また、図中の破線の矢印は、図
2や図4の場合と同様、水温調整手段13による水温調
整を行わない場合の洗浄器通過過程の空気A1’の状態
変化(つまり、成り行きの状態変化)を示す。
【0053】(M10)図7の(イ)に示す如く、洗浄
水Wを水温調整手段13により冷却して、その水温tw
をtw1(tw1<室内空気A1の露点温度tw2、例
えば、0〜7℃程度の温度)に調整することにより、洗
浄処理に伴い、通過一部空気A1’を除湿(冷却除湿)
してa点の状態からb点の状態に調整し、このb点にお
ける洗浄処理後の空気A2と、洗浄器迂回側の空気A
1”とを合流させることにより、c点の状態の合流気A
3を得る。そして、この合流気A3を空気温調整器21
により冷却してc点の状態からd点の状態に調整し、こ
のd点の調整空気A4を対象室1に戻すことにより、対
象室1における顕熱冷却負荷Q及び除湿負荷Hに対し、
対象室1の室内湿度xaと室内温度taとを各々の目標
値xaa,taaに調整・維持する。
【0054】(M11)図7の(ロ)に示す如く、洗浄
水Wを水温調整手段13により冷却して、その水温tw
をtw1(tw1<tw2)に調整することにより、洗
浄処理に伴い、通過一部空気A1’を除湿(冷却除湿)
してa点の状態からb点の状態に調整し、このb点にお
ける洗浄処理後の空気A2と、洗浄器迂回側の空気A
1”とを合流させることにより、c点の状態の合流気A
3を得る。そして、この合流気A3を空気温調整器21
により加熱(いわゆる再熱)してc点の状態からd点の
状態に調整し、このd点の調整空気A4を対象室1に戻
すことにより、対象室1における顕熱冷却負荷Q及び除
湿負荷Hに対し、対象室1の室内湿度xaと室内温度t
aとを各々の目標値xaa,taaに調整・維持する。
【0055】(M12)図7の(ハ)に示す如く、洗浄
水Wを水温調整手段13により冷却して、その水温tw
をtw1(tw1<tw2)に調整することにより、洗
浄処理に伴い、通過一部空気A1’を除湿(冷却除湿)
してa点の状態からb点の状態に調整し、このb点にお
ける洗浄処理後の空気A2と、洗浄器迂回側の空気A
1”とを合流させることにより、c点の状態の合流気A
3を得る。そして、この合流気A3を空気温調整器21
により加熱(いわゆる再熱)してc点の状態からd点の
状態に調整し、このd点の調整空気A4を対象室1に戻
すことにより、対象室1における顕熱加熱負荷Q及び除
湿負荷Hに対し、対象室1の室内湿度xaと室内温度t
aとを各々の目標値xaa,taaに調整・維持する。
【0056】(M13)図8の(ニ)に示す如く、洗浄
水Wを水温調整手段13により冷却して、その水温tw
をtw3(tw2<tw3<前記の成り行き変化の場合
の水温tw0)に調整することにより、洗浄処理に伴
い、通過一部空気A1’を加湿してa点の状態からb点
の状態に調整し、このb点における洗浄処理後の空気A
2と、洗浄器迂回側の空気A1”とを合流させることに
より、c点の状態の合流気A3を得る。そして、この合
流気A3を空気温調整器21により加熱(再熱)してc
点の状態からd点の状態に調整し、このd点の調整空気
A4を対象室1に戻すことにより、対象室1における顕
熱加熱負荷Q及び加湿負荷Hに対し、対象室1の室内湿
度xaと室内温度taとを各々の目標値xaa,taa
に調整・維持する。
【0057】(M14)図8の(ホ)に示す如く、洗浄
水Wを水温調整手段13により加熱して、その水温tw
をtw4’(tw0<tw4’)に調整することによ
り、洗浄処理に伴い、通過一部空気A1’を加湿してa
点の状態からb点の状態に調整し、このb点における洗
浄処理後の空気A2と、洗浄器迂回側の空気A1”とを
合流させることにより、c点の状態の合流気A3を得
る。そして、この合流気A3を空気温調整器21により
加熱(再熱)してc点の状態からd点の状態に調整し、
このd点の調整空気A4を対象室1に戻すことにより、
対象室1における顕熱加熱負荷Q及び加湿負荷Hに対
し、対象室1の室内湿度xaと室内温度taとを各々の
目標値xaa,taaに調整・維持する。
【0058】なお、本実施形態では水温調整手段13と
して、洗浄水槽12と熱源装置23との間で洗浄水Wを
循環させて、この熱源装置23により洗浄水Wを直接的
に冷却又は加熱する形式を採用してある。
【0059】また、洗浄水Wの水温調整と、空気温調整
器21による空気温調整とをもって対象室1の室内湿度
xaと室内温度taを調整するにあたっては、洗浄水W
の水温twを検出する水温センサ17の検出情報に基づ
き、装置側制御器24により、洗浄水Wの水温twが目
標温度twwになるように熱源装置23の冷却出力又は
加熱出力を自動調整するとともに、洗浄処理後の空気A
2の絶対湿度xbを検出する湿度センサ25の検出情報
に基づき、洗浄処理後の空気A2の絶対湿度xbが目標
値xbbになるように、装置側制御器24において、水
温調整における上記の目標温度twwを自動変更するよ
うにしてあり、さらに、対象室1の室内湿度xaを検出
する湿度センサ26の検出情報に基づき、対象室側制御
器27により、対象室1の室内湿度xaが目標値xaa
になるように、上記の装置側制御器24における洗浄処
理後空気A2の絶対湿度目標値xbbを自動変更するよ
うにしてある。
【0060】略言すれば、対象室側制御器27と装置側
制御器24とを合わせた制御動作として、室内湿度xa
が目標値xaaになるように水温調整における目標温度
twwを自動変更(例えば、上記(M10)の例におい
て、tww=tw1をtww=tw1+αに変更)する
ようにしてある。
【0061】そして、空気温調整については、室内温度
taを検出する温度センサ20の検出情報に基づき、室
内温度taが目標値taaになるように、上記の対象室
側制御器27により、空気温調整器21の加熱出力又は
冷却出力を自動調整(換言すれば、空気温調整器21に
よる空気の調整温度tdを自動調整)するようにしてあ
る。
【0062】つまり、室内湿度xaの検出情報に基づ
き、対象室側制御器27と装置側制御器24とをもって
水温調整手段13による水温調整の目標温度twwを自
動的に変更調整することで、また、室内温度taの検出
情報に基づき、対象室側制御器27をもって空気温調整
器21の加熱出力又は冷却出力を自動調整することで、
室内の負荷変動にかかわらず、室内湿度xaと室内温度
taとを各々の目標値xaa,taaに調整・維持す
る。
【0063】〔第4実施形態〕図9は、前述の第1〜第
3実施形態で用いた如き洗浄器2、すなわち、洗浄処理
に用いた洗浄水Wを捕集し、この捕集洗浄水Wを水温調
整手段13により温度調整して、空気の湿度調整や温度
調整を伴う洗浄処理に再使用するようにした洗浄器2に
つき、その洗浄水循環系に対する新鮮洗浄水Wsの補給
を、捕集洗浄水Wの水質に応じて制御するようにしたも
のの一例を示す。
【0064】つまり、図9に示す洗浄器2では、洗浄水
槽12の貯留洗浄水Wにおける捕集汚染成分の濃度pw
を検出手段28により検出し、この検出濃度pwに基づ
き、補給水路12aからの洗浄水槽12に対する新鮮洗
浄水Wsの補給を自動補給手段29により制御する。
【0065】自動補給手段29は、補給水路12aを開
閉する自動弁30と、この自動弁30を開閉操作する弁
制御器31とからなり、弁制御器31は、検出手段28
による検出濃度pwが許容上限値を越えると、自動弁3
0を開いて新鮮洗浄水Wsの補給を開始し、そして、一
定時間が経過した時点で、あるいは、補給水量が一定量
に達した時点で、あるいはまた、検出手段28による検
出濃度pwが所定値以下に低下した時点で、自動弁30
を閉じて新鮮洗浄水Wsの補給を停止する。
【0066】なお、12bは洗浄水槽12のオーバーフ
ロー管である。
【0067】〔第5実施形態〕図10は、前述の第1な
いし第2実施形態で用いた如き水循環式洗浄器2におい
て、ガス状汚染成分に対する吸収除去効果の調整と、洗
浄処理に伴う空気A1の絶対湿度ないし温度の調整とを
独立的に行うようにしたものの一例を示す。
【0068】すなわち、図10に示す洗浄器2では、洗
浄対象の空気A1中におけるガス状汚染成分の濃度p
a、及び、その空気A1の状態値(本例では湿度xa)
を検出手段32,33により検出し、これに対し、制御
手段34により、検出されるガス状汚染成分の濃度pa
に基づき、洗浄器2で空気A1に接触させる洗浄水Wの
量を自動調整するとともに、検出される空気A1の状態
値xaに基づき、水温調整手段13による水温調整の目
標温度twwを自動変更するようにしてある。
【0069】具体的には、上記の制御手段34は、循環
ポンプ12pをインバータ制御することにより散水ノズ
ル群10からの洗浄水Wの散水量を調整する水量側制御
器35と、水温センサ17による洗浄水Wの検出温度t
wに基づき、洗浄水Wの水温twが目標温度twwにな
るように水温調整手段13における熱源部36の冷却出
力又は加熱出力を自動調整する水温側制御器37(前述
の制御器22に相当)とで構成し、そして、水量側制御
器35は、ガス状汚染成分の検出濃度paに基づき、空
気A1中におけるガス状汚染成分の濃度paが目標値p
aaになるように、循環ポンプ12pをインバータ制御
して洗浄水Wの散水量を自動調整する構成としてある。
【0070】また、水温側制御器37は、空気A1の検
出状態値xaに基づき、空気A1の状態値xaが目標値
xaaになるように、水温調整の目標温度twwを自動
変更する構成としてある。
【0071】つまり、ガス状汚染成分の吸収除去効果に
ついては、上記の如き散水量の調整により、空気A1中
におけるガス状汚染成分の濃度paを目標値paaに調
整・維持するのに必要な効果を確保し、また、これとは
独立させて、空気の絶対湿度や温度を調整する効果につ
いては、上記の如き水温調整における目標温度twwの
調整により、空気A1の状態値xaを目標値xaaに調
整・維持するのに必要な効果を確保する。
【0072】なお、本実施形態では、洗浄処理対象の空
気A1中におけるガス状汚染成分の検出濃度paに基づ
き、洗浄器2で空気A1に接触させる洗浄水Wの量を自
動調整し、また、洗浄処理対象の空気A1の検出状態値
xaに基づき、水温調整手段13による水温調整の目標
温度twwを自動変更するようにしたが、これに代え、
洗浄処理後の空気中におけるガス状汚染成分の検出濃度
に基づき、洗浄器2で空気A1に接触させる洗浄水Wの
量を自動調整するようにしたり、また、洗浄処理後の空
気の検出状態値(湿度または温度)に基づき、水温調整
手段13による水温調整の目標温度twwを自動変更す
るようにしてもよい。
【0073】〔別の実施形態〕次に発明の別の実施形態
を列記する。 (1)対象室1から取り出して再び対象室1に戻す循環
空気A1のうちの一部を洗浄器2で洗浄処理する前述の
図6に示す如き形式において、室内湿度xa及び室内温
度taの簡易な調整方式として、空気温調整器21を省
略し、そして、この設備構成において、水温調整手段1
3により洗浄水Wの水温twを調整することで通過空気
A1の絶対湿度及び温度を調整して、対象室1に戻す合
流気A3の絶対湿度及び温度を調整し、これにより、対
象室1の湿度xa及び温度taを目標の調整範囲内に調
整するようにしてもよい。
【0074】(2)空気A1を洗浄水Wと接触させて、
洗浄水Wへの吸収により空気中のガス状汚染成分を除去
する洗浄器2の具体的構造は種々の構成変更が可能であ
り、また、気水接触方式としても、洗浄対象の空気A1
に対し洗浄水Wを散水ないし噴霧する方式に代え、洗浄
水W中へ洗浄対象の空気A1をバブリングする方式を採
用するようにしてもよい。
【0075】(3)洗浄水Wには、水道水や純水、ある
いは、適宜薬剤を混入させた水溶液など種々の水を使用
できる。また、洗浄水Wを循環使用するに代え、一過的
に使用するようにしてもよい。
【0076】(4)除去対象のガス状汚染成分は、洗浄
水Wへの吸収により空気中からの除去が可能なものであ
れば、アンモニアイオン、塩素イオン、ナトリウムイオ
ン、カルシウムイオン等の空気中イオンに限らず、どの
ようなガス状成分でもよく、例えば、臭気成分などであ
ってもよい。
【0077】(5)洗浄処理によるガス状汚染成分の室
内濃度低減と合わせて、水温調整手段13による洗浄水
温twの調整により、対象室1の室内湿度xa又は室内
温度taを調整するのに、前述の第1実施形態では、洗
浄水温twの調整により、対象室1の室内湿度xa及び
室温温度taを調整する形態を示し、また、前述の第2
ないし第3実施形態では、洗浄水温twの調整により、
対象室1の室内湿度xaを調整し、室内温度taの調整
については空気温調整器21を付加装備する形態を示し
たが、これに代え、洗浄水温twの調整により、対象室
1の室内温度taを調整するようにし、室内湿度xaに
ついては別途に湿度調整器を付加装備するようにしても
よい。
【0078】(6)洗浄水Wを冷却又は加熱して温度調
整する水温調整手段13の具体的構成は種々の構成変更
が可能であり、室内湿度xa又は室内温度taの調整
上、加熱による洗浄水温twの調整が不要な場合には、
冷却による洗浄水温twの調整のみを行うもの、あるい
はまた、冷却による洗浄水温twの調整が不要な場合に
は、加熱による洗浄水温twの調整のみを行うものとし
てもよい。なお、冷却による洗浄水温twの調整で、洗
浄水Wを0℃近くまで冷却する場合には、適当な凍結防
止制御を並行実施するのがよい。
【0079】(7)空気温調整器21を付加装備する場
合、この空気温調整器21には種々の形式のものを採用
でき、また、水温調整手段13と同様、空気温調整器2
1も、室内湿度xa又は室内温度taの調整上、冷却に
よる空気温調整が不要な場合には、加熱による空気温調
整のみを行うもの、あるいは、加熱による空気温調整が
不要な場合には、冷却による空気温調整のみを行うもの
を採用してもよい。
【0080】(8)対象室1はクリーンルームに限定さ
れるものではなく、ガス状汚染成分の室内濃度の低減と
合わせて、室内湿度xaの調整、又は、室内温度taの
調整を要する室空間であれば、種々の用途の室空間を対
象室とすることができる。
【0081】(9)洗浄水Wに芳香剤を混入して、洗浄
処理によるガス状汚染成分の室内濃度の低減、水温調整
による室内湿度xaや室内温度taの調整とともに、室
内に対し香り空調を施すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を示す設備構成図
【図2】第1実施形態での温湿度調整例を示す湿り空気
線図
【図3】第1実施形態での温湿度調整例を示す湿り空気
線図
【図4】第2実施形態を示す設備構成図
【図5】第2実施形態での温湿度調整例を示す湿り空気
線図
【図6】第3実施形態を示す設備構成図
【図7】第3実施形態での温湿度調整例を示す湿り空気
線図
【図8】第3実施形態での温湿度調整例を示す湿り空気
線図
【図9】第4実施形態を示す設備構成図
【図10】第5実施形態を示す設備構成図
【符号の説明】
1 対象室 A1 室内空気 2 洗浄器 W 洗浄水 13 水温調整手段 xa 室内湿度 ta 室内温度 21 空気温調整器 pw 捕集汚染成分の濃度 28 検出手段 Ws 新鮮洗浄水 29 自動補給手段 pa ガス状汚染成分の空気中濃度 xa 空気の状態値(湿度) 32,33 検出手段 34 制御手段 tww 水温調整の目標温度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象室の室内空気を洗浄器に導き、この
    空気を洗浄器で洗浄水と接触させて、洗浄水への吸収に
    より空気中のガス状汚染成分を除去し、この洗浄処理後
    の空気を前記対象室に戻すことにより、前記対象室の室
    内におけるガス状汚染成分の濃度を低減させるガス状汚
    染成分除去方法であって、 前記洗浄器で洗浄処理に用いる洗浄水を、水温調整手段
    により冷却又は加熱して温度調整し、この水温調整によ
    り、前記の洗浄処理によるガス状汚染成分の室内濃度低
    減に伴い、前記対象室の室内湿度又は室内温度を調整す
    るガス状汚染成分除去方法。
  2. 【請求項2】 前記洗浄器で洗浄処理して前記対象室に
    戻す空気を、空気温調整器により加熱して温度調整し、
    この空気温調整により、前記の水温調整による室内湿度
    の調整とともに、前記対象室の室内温度を調整する請求
    項1記載のガス状汚染成分除去方法。
  3. 【請求項3】 前記対象室から取り出して再び前記対象
    室に戻す循環空気のうちの一部を前記洗浄器で洗浄処理
    し、この洗浄器よりも下流側において、前記対象室に戻
    す循環空気を、空気温調整器により加熱又は冷却して温
    度調整し、この空気温調整により、前記の水温調整によ
    る室内湿度の調整とともに、前記対象室の室内温度を調
    整する請求項1記載のガス状汚染成分除去方法。
  4. 【請求項4】 前記洗浄器では、洗浄処理に用いた洗浄
    水を捕集し、この捕集洗浄水を前記水温調整手段により
    温度調整して洗浄処理に再使用する請求項1、2又は3
    記載のガス状汚染成分除去方法。
  5. 【請求項5】 前記洗浄器での捕集洗浄水における捕集
    汚染成分の濃度を検出手段により検出し、この検出濃度
    に基づき、前記洗浄器の洗浄水循環系に対する新鮮洗浄
    水の補給を自動補給手段により制御する請求項4記載の
    ガス状汚染成分除去方法。
  6. 【請求項6】 空気中におけるガス状汚染成分の濃度、
    及び、空気の状態値を検出手段により検出し、これに対
    し、制御手段により、検出されるガス状汚染成分の濃度
    に基づき、前記洗浄器で空気に接触させる洗浄水の量を
    自動調整するとともに、検出される空気状態値に基づ
    き、前記水温調整手段による水温調整の目標温度を自動
    変更する請求項1、2、3、4又は5記載のガス状汚染
    成分除去方法。
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