JPH09291224A - 顔料分散樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター - Google Patents

顔料分散樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター

Info

Publication number
JPH09291224A
JPH09291224A JP10513196A JP10513196A JPH09291224A JP H09291224 A JPH09291224 A JP H09291224A JP 10513196 A JP10513196 A JP 10513196A JP 10513196 A JP10513196 A JP 10513196A JP H09291224 A JPH09291224 A JP H09291224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
component
resin solution
acid
dispersed resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10513196A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Niwa
勝弘 丹羽
Masaharu Taniguchi
雅治 谷口
Tetsuya Goto
哲哉 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP10513196A priority Critical patent/JPH09291224A/ja
Publication of JPH09291224A publication Critical patent/JPH09291224A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】顔料の分散安定性が良好な樹脂溶液組成物を用
いて、表面の平滑性および画素のコントラスト比の高い
カラーフィルターを得る。 【解決手段】顔料成分、ポリアミック酸成分、溶媒成分
および添加剤成分を含有してなる顔料分散樹脂組成物に
おいて、添加剤成分として無機酸を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーペースト、
樹脂ブラック・マトリクス用ペーストなどに用いられる
顔料分散樹脂溶液組成物およびカラーフィルターに関す
るものであり、さらに詳しくは、ポリアミック酸を使用
した顔料分散樹脂溶液組成物および、該顔料分散樹脂溶
液組成物を使用した液晶表示素子や撮像素子のカラーフ
ィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐熱性、耐光性に優れたカラーフィルタ
ーを形成することのできるカラーペーストとして、ポリ
アミック酸の溶液に顔料を分散したカラーぺーストが知
られている(たとえば特開昭60―184202号公
報、特開昭60―184203号公報、特開昭61―1
80203号公報)。
【0003】また、ポリアミック酸の溶液に顔料を分散
したカラーぺーストを使用したカラーフィルターの製造
は、たとえば特開昭60―247603号公報や特開昭
61―77804号公報に示されているように、次のよ
うな工程により行なわれる。
【0004】まず、カラーぺースト(たとえば緑色)を
基板上に塗布した後、乾燥してポリイミド前駆体着色被
膜を形成する。ポリイミド前駆体着色被膜上にポジ型フ
ォトレジストを塗布し、フォトレジスト被膜を形成す
る。該フォトレジスト被膜上にマスクを置き、露光装置
を用いて紫外線を照射する。露光後、ポジ型フォトレジ
スト用アルカリ現像液により、フォトレジスト被膜とポ
リイミド前駆体着色被膜のエッチングを同時に行う。エ
ッチング後、不要となったフォトレジスト被膜を剥離す
る。その後、加熱処理することによって、ポリイミド前
駆体をポリイミドに変換する。このようにして、1色の
ポリイミド着色被膜のパターンを基板上に形成した後、
その上に別な色(たとえば赤色)のカラーぺーストを塗
布し、同様の工程を経て、2色のポリイミド着色被膜の
パターンを基板上に形成する。これをもう一度繰り返す
と、赤、青、緑の3色のポリイミド着色被膜のパターン
が得られる。
【0005】以上のような工程によりカラーフィルター
の形成に用いられるポリアミック酸の溶液に顔料を分散
したカラーペーストにおいては、顔料の分散性がカラー
フィルターの性能に大きな影響を与える。しかしなが
ら、該カラーペーストにおいては、顔料を安定に分散さ
せることが非常に難しく、顔料の凝集を生じやすい。そ
のため、該カラーペーストを用いたカラーフィルターに
おいては、顔料の凝集に起因する基板上への塗布膜の平
滑性低下、顔料粒子の光散乱に起因する画素のコントラ
スト比低下などカラーフィルターの性能上の問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点に鑑み創案されたもので、その目的とすると
ころは、カラーペーストや樹脂ブラック・マトリクス用
ペーストなどに用いられる顔料分散樹脂溶液組成物にお
いて、無機酸成分を含有させることにより、顔料の分散
安定性の向上した顔料分散樹脂溶液組成物とその製造方
法および液晶表示素子や撮像素子などに使用され得る該
顔料分散樹脂溶液組成物を使用したカラーフィルターを
提供せんとすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
顔料成分、ポリアミック酸成分、溶媒成分および酸成分
を含有してなる顔料分散樹脂溶液組成物において、酸成
分として無機酸を含有することを特徴とする顔料分散樹
脂溶液組成物により達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明におけるポリアミック酸としては、
テトラカルボン酸とジアミンを選択的に組み合わせ、こ
れらを溶媒中で反応させたものを挙げることができる。
この時、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の混合比
により、得られるポリアミック酸の重合度を調節するこ
とができる。
【0010】このほか、テトラカルボン酸ジクロライド
とジアミンを溶媒中で反応させて、その後、塩酸と溶媒
を除去することによってポリアミック酸を得るなど、ポ
リアミック酸を得るには種々の方法がある。しかし、本
発明はその合成法によらず、全てのポリアミック酸に対
して適用が可能である。
【0011】本発明のペーストに使用するポリアミック
酸は、膜となった場合、ポリイミドに変換される。ポリ
イミド膜の力学的特性は、分子量が大きいほど良好であ
る。
【0012】このため、ポリイミド前駆体であるポリア
ミック酸の分子量も大きいことが望まれる。一方、ポリ
イミド前駆体膜を湿式エッチングによりパターン加工を
行う場合、ポリアミック酸の分子量が大きすぎると、現
像に要する時間が長くなりすぎるという問題がある。し
たがって、構造単位の繰り返し数の好ましい範囲は10
〜1000、より好ましくは12〜400、さらに好ま
しくは15〜100である。なお、ポリアミック酸の分
子量には一般にばらつきがあるため、ここでいう構造単
位の繰り返し数の好ましい範囲とは、この範囲の中に全
ポリアミック酸の50モル%以上、好ましくは70モル
%以上、さらに好ましくは90モル%以上が入っている
ことを意味する。
【0013】ポリアミック酸の原料として一般的に使用
し得るテトラカルボン酸の例としては、たとえばピロメ
リット酸二無水物、3,3´,4,4´―ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10―ペリ
レンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´―
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4
´―オキシジフタル酸無水物、3,3´,4,4´―ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6―
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,
4´―パラターフェニルテトラカルボン酸二無水物、
3,3´,4,4´―メタ―フェニルテトラカルボン酸
二無水物、1,2,3,4―シクロブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,3,4―シクロペンタンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,3,5―シクロペンタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5―ビシクロ
ヘキセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5―
シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3
a,4,5,9b―ヘキサヒドロ―5―(テトラヒドロ
―2,5―ジオキソ―3―フラニル)―ナフト[1,2
―C]フラン―1,3―ジオンなどを挙げることができ
る。なお、本発明は、これらに限定されずテトラカルボ
ン酸二無水物が2種以上用いられても構わない。
【0014】また一般に使用できるジアミンの具体的な
例として例えば、エチレンジアミン、1,3―ジアミノ
シクロヘキサン、1,4―ジアミノシクロヘキサン、
4,4´―ジアミノ―3,3´―ジメチルジシクロヘキ
シルメタン、4,4´―ジアミノ―3,3´―ジメチル
ジシクロヘキシル、4,4´―ジアミノジフェニルエー
テル、4,4´―ジアミノジフェニルメタン、3,3´
―ジアミノジフェニルメタン、4,4´―ジアミノジフ
ェニルサルファイド、p―フェニレンジアミン、2,4
―ジアミノトルエン、2,5―ジアミノトルエン、2,
6―ジアミノトルエン、ベンジジン、3,3´―ジメチ
ルベンジジン、3,3´―ジメトキシベンジジン、o―
トリジン、4,4´―ジアミノターフェニル、1,5―
ジアミノナフタレン、3,3´―ジメチル―4,4´―
ジアミノジフェニルメタン、4,4´―ビス (4―ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、2,2―ビス[4―(4
―アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4―
(4―アミノフェノキシ)フェニル]エーテルなどを挙
げることができる。なお、本発明は、これらに限定され
ずジアミンが2種以上用いられても構わない。
【0015】本発明におけるポリアミック酸とは、ポリ
アミック酸の脱水反応が進行し生じたポリイミドを含有
するものも含む。
【0016】本発明における溶媒成分として用いられる
溶媒には、特に限定はしないが、樹脂成分が溶解する溶
媒が好ましい。また溶媒成分は1種類の溶媒から成ると
は限らず、多種類の溶媒が混合されていても構わない。
好ましい溶媒成分としては、例えば非プロトン性極性溶
媒を挙げることができる。非プロトン性極性溶媒の具体
的な例としては、例えばN―メチル―2―ピロリドン、
N,N―ジメチルアセトアミド、N,N―ジメチルホル
ムアミド、β―プロピオラクトン、γ―ブチロラクト
ン、γ―バレロラクトン、δ―バレロラクトン、γ―カ
プロラクトン、ε―カプロラクトンなどを挙げることが
でき、さらに好ましくはN―メチル―2―ピロリドン、
N,N―ジメチルアセトアミド、N,N―ジメチルホル
ムアミド、γ―ブチロラクトンなどを挙げることができ
る。さらに好ましくはN―メチル―2―ピロリドン、γ
―ブチロラクトンを挙げることができる。また、これら
の溶媒とともに、エタノール、メタノール、プロパノー
ル、ブタノール、3―メチル―3―メトキシブタノール
などのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテルなどのエチレング
リコールあるいはプロピレングリコール誘導体、あるい
は、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、アセト酢酸エチル、メチル―3―メトキシプロピオ
ネート、3―メチル―3―メトキシブチルアセテートな
どの脂肪族エステル類などを副溶媒として添加すること
も可能である。
【0017】本発明における顔料成分として用いられる
顔料には特に制限はないが、耐光性、耐熱性、耐薬品性
に優れたものが好ましい。本発明において使用し得る顔
料の具体的な例をカラーインデックス(CI)ナンバー
で示す。黄色顔料の例としてはピグメントイエロー2
0、24、83、86、93、94、109、110、
117、125、137、138、139、147、1
48、153、154、166、173などが挙げられ
る。橙色顔料の例としてはピグメントオレンジ13、3
1、36、38、40、42、43、51、55、5
9、61、64、65などが挙げられる。赤色顔料の例
としてはピグメントレッド9、97、122、123、
144、149、166、168、177、180、1
92、215、216、224などが挙げられる。紫色
顔料の例としてはピグメントバイオレット19、23、
29、32、33、36、37、38などが挙げられ
る。青色顔料の例としてはピグメントブルー15(1
5:3、15:4、15:6など)、21、22、6
0、64などが挙げられる。緑色顔料の例としてはピグ
メントグリーン7、10、36、47などが挙げられ
る。黒色顔料の代表的な例としてはピグメントブラック
7などが挙げられる。なお本発明における黒色顔料に
は、カーボンブラックや、酸化チタン、四酸化鉄などの
金属酸化物粉、および金属硫化物粉や、金属粉なども含
む。とくにカーボンブラックは、遮光性に優れ遮光剤と
して樹脂ブラック・マトリックス用ペーストに使用でき
る。カーボンブラックは、チャネルブラック、ローラー
ブラック、ディスクブラックと呼ばれているコンタクト
法で製造されたもの、ガスファーネストブラック、オイ
ルファーネストブラックと呼ばれているファーネスト法
で製造されたもの、サーマルブラック、アセチレンブラ
ックと呼ばれているサーマル法で製造されたものなどを
用いることができるが、とくに、チャネルブラック、ガ
スファーネストブラック、オイルファーネストブラック
が好ましい。遮光剤としてカーボンブラックを使用する
場合、色調を無彩色とするため、カーボンブラックの補
色の顔料を混合することが好ましい。補色用の顔料とし
ては、青色顔料、および、紫色顔料を、それぞれ単独
で、あるいは、両者を混合して使用することができる。
【0018】本発明における顔料成分としてはこれらの
顔料に限定されずに種々の顔料を混合して使用すること
ができる。なお、顔料は必要に応じて、ロジン処理、酸
性基処理、塩基性基処理などの表面処理が施されている
ものを使用してもよい。
【0019】また、本発明の顔料分散樹脂溶液組成物を
カラーフィルターに使用する場合、カラーフィルターの
R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色の
画素は、CRT蛍光体の色度特性に類似させる必要があ
るため、顔料をバックライトと液晶表示素子の光線透過
特性に合うよう、数色組み合わせて調色されて用いられ
る。たとえば、R(レッド)は赤色顔料と黄色顔料また
は橙色顔料、G(グリーン)は緑色顔料と黄色顔料また
は橙色顔料、B(ブルー)は青色顔料と紫色顔料の組み
合わせなどにより調色される。
【0020】本発明における無機酸とは、炭素以外の非
金属元素、または炭素を含まない酸基が水素と結合して
できた酸および炭酸のことをいう。
【0021】本発明における無機酸としては特に限定は
しないが、その具体的な例を挙げると、硫酸、亜硫酸、
チオ硫酸、塩酸、トリチオ炭酸、硝酸、亜硝酸、炭酸、
過塩素酸、次亜塩素酸、亜塩素酸、リン酸、亜リン酸、
次亜リン酸、ピロリン酸、トリリン酸、テトラリン酸、
トリメタリン酸、テトラメタリン酸、次リン酸、ペルオ
キシモノリン酸、セレン酸、亜セレン酸、シアン酸、フ
ッ酸、、よう化水素酸、過よう素酸、ホウ酸、次ホウ酸
などを挙げることができる。好ましくはリン原子を含有
するものでありその具体例としてリン酸、亜リン酸、次
亜リン酸、ピロリン酸、トリリン酸、テトラリン酸、ト
リメタリン酸、テトラメタリン酸、次リン酸、ペルオキ
シモノリン酸を挙げることができ、より好ましくはリン
酸である。
【0022】本発明における無機酸の添加量としては特
に限定はしないが、好ましくはポリマ重量に対し0.0
5〜10重量%であり、より好ましくは0.05〜5重
量%であり、さらに好ましくは0.1〜3重量%であ
る。なお添加量は、添加する酸の種類、ペースト中の溶
媒、ポリマの種類などにより異なり、その系に適した量
だけ添加するのが望ましい。必要以上に多量に添加する
と、ペースト中で顔料が凝集したり、カラーフィルター
などに加工した際に、含有不純物としてカラーディスプ
レーに悪影響をもたらす可能性がある。また少なすぎる
と効果がない。
【0023】無機酸の添加方法としては特に限定はしな
いが、好ましくはその系の溶媒の一つで希釈し酸溶液を
作った後に添加するのが好ましい。
【0024】本発明の顔料分散樹脂組成物の製造として
は特に限定はしないが、好ましい例を次に述べる。例え
ば顔料成分、ポリアミック酸成分および溶媒成分を含有
してなる顔料分散樹脂溶液に、無機酸または無機酸およ
び溶媒成分を含有する酸溶液を添加する方法、顔料成分
および溶媒成分を含有してなる顔料分散液に、無機酸、
ポリアミック酸成分および溶媒成分を含有してなる樹脂
溶液を添加する方法、顔料成分、ポリアミック酸成分お
よび溶媒成分を含有してなる顔料分散樹脂溶液に、無機
酸成分、ポリアミック酸成分および溶媒成分を含有して
なる樹脂溶液を添加する方法などである。これら製造方
法の選択については、顔料成分、溶媒成分、酸成分の種
類により、適宜、適当なものを選ぶことが好ましい。
【0025】本発明においては、樹脂溶液や溶媒中へ顔
料の分散方法は特に限定せず、ボールミル、サンドグラ
インダー、3本ロールミル、高速度衝撃ミルなど、種々
の方法がとり得る。
【0026】本発明の顔料分散樹脂組成物には、塗布
性、着色被膜の乾燥性の改良、あるいは、顔料の分散性
を良好にする目的で界面活性剤を添加することもでき
る。界面活性剤の添加量は通常、顔料分散樹脂組成物全
重量の0.005〜1重量%、好ましくは0.01〜
0.5重量%である。界面活性剤の具体例としては、ラ
ウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸トリエタノールアミンなどの陰イオン界面
活性剤、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメ
チルアンモニウムクロライドなどの陽イオン界面活性
剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルカル
ボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン
などの両性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ソル
ビタンモノステアレートなどの非イオン界面活性剤など
が挙げられ、フッ素化炭化水素を有する非イオン界面活
性剤が特に好ましい。また界面活性剤は2種以上を混合
しても良い。界面活性剤の添加は、顔料の分散工程中ま
たはその工程の前後のどの時点でも行うことができる。
しかし、添加の時点により顔料の分散性が変わる場合が
あるので、注意を要する。
【0027】本発明におけるカラーフィルターは、任意
の色数向で各色別に所望のパターン状に設けられた着色
層からなる画素を有するカラーフィルタにおいて、該着
色層が本発明の顔料分散樹脂組成物から得られるポリマ
着色被膜であることを特徴とするものである。
【0028】本発明の顔料分散樹脂組成物を基板上に塗
布する方法としては、スピンコーター、バーコーター、
ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーター、ス
クリーン印刷法などで基板に塗布する方法、基板を溶液
中に浸漬する方法、溶液を基板に噴霧するなどの種々の
方法を用いることができる。基板としては通常、ソーダ
ガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガ
ラスなどの透明基板や、シリコン、ガリウム―ひ素など
の半導体基板などが用いられるが、特にこれらに限定さ
れない。
【0029】なお、基板上に顔料樹脂溶液組成物を塗布
する場合、シランカップリング剤、アルミニウムキレー
ト剤、チタニウムキレート剤などの接着助剤で基板表面
を処理しておくと、着色被膜と基板の接着力を向上させ
ることができる。
【0030】本発明の顔料樹脂溶液組成物は、液晶ディ
スプレイや撮像素子のカラーフィルターのほか、光学素
子の遮光膜、光ファイバーの被覆膜などに用いられる。
たとえば、光ファイバーを顔料樹脂溶液組成物を用いて
着色被膜で被覆したものは、高温下での光学センサーと
して利用することができる。
【0031】次に本発明の顔料樹脂溶液組成物を用いた
カラーフィルターの製造方法の一例を説明する。
【0032】顔料樹脂溶液組成物を、前記のような方法
で透明基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥
などにより、ポリイミド前駆体着色被膜を形成する。加
熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用
し、50〜180℃の範囲で1分〜3時間行うのが好ま
しい。次に、このようにして得られたポリイミド前駆体
着色被膜に、通常の湿式エッチングによりパターンを形
成する。まず、ポリイミド前駆体着色被膜上にポジ型フ
ォトレジストを塗布し、フォトレジスト被膜を形成す
る。続いて該フォトレジスト被膜上にマスクを置き、露
光装置を用いて紫外線を照射する。露光後、ポジ型フォ
トレジスト用アルカリ現像液により、フォトレジスト被
膜とポリイミド前駆体着色被膜のエッチングを同時に行
う。エッチング後、不要となったフォトレジスト被膜を
剥離する。
【0033】ポリイミド前駆体着色被膜は、その後、加
熱処理することによって、ポリイミド着色被膜に変換さ
れる。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるい
は、真空中などで、150〜450℃、好ましくは18
0〜350℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的
または段階的に行われる。
【0034】以上の工程をR(レッド)、G(グリー
ン)、B(ブルー)の3色の顔料樹脂溶液組成物および
必要に応じて樹脂ブラック・マトリクス用黒色顔料樹脂
溶液組成物について行うと、カラーフィルターが作製で
きる。
【0035】
【実施例】実施例におけるポリアミック酸の原料および
溶媒の略称は以下の通りである。
【0036】BPDA: 3,3´,4,4´―ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物 DDS: 3,3´―ジアミノジフェニルスルホン DAE: 4,4´―ジアミノジフェニルエーテル NMP: N―メチル―2―ピロリドン γBL: γ―ブチロラクトン また実施例における測定法は以下の通りである。
【0037】・コントラスト比 バックライト(明拓システム)上で色彩輝度計(トプコ
ンBM―5A)にて、2度視野で試料の平行ニコル状態
と直交ニコル状態での輝度を測定し、両状態での輝度の
比をコントラスト比とした。
【0038】・表面粗さ 東京精密(株)製サーフコム1500Aにて測定した。
【0039】実施例1 5Lのフラスコに、NMP400g、γBL3000
g、DAE96.1g(0.480mol)、DDS2
9.8g(0.120mol)、を投入し、釜を30℃
に加熱した。30分後、BPDA176.5g(0.6
00mol)を投入し、釜を60℃で3時間加熱するこ
とにより、ポリアミック酸溶液を得た。
【0040】一方ピグメントレッド177 5.4g、
γBL84gをガラスビーズ90gとともにホモジナイ
ザーを用い、7000rpmで30分間分散処理後、ガ
ラスビーズを濾過により除去し、顔料分散液を得た。
【0041】得られた顔料分散液10gに、ポリアミッ
ク酸溶液30gを添加し、顔料分散樹脂溶液を得た。得
られた顔料分散樹脂溶液に、γBLの1%リン酸溶液
2.2gを添加後攪拌を行った。
【0042】得られた顔料分散樹脂溶液組成物をスライ
ドガラス上に落とし、カバーガラスを被せ20分間放置
した後、光学顕微鏡により観察した結果、分散性は良好
であった。
【0043】実施例2 実施例1においてピグメントレッド177を添加した代
わりに、ピグメントブルー15を5.4gを添加したこ
と以外は全く実施例1と同様に顔料分散樹脂溶液組成物
を調製した。
【0044】得られた顔料分散樹脂溶液組成物をスライ
ドガラス上に落とし、カバーガラスを被せ20分間放置
した後、光学顕微鏡により観察した結果、分散性は良好
であった。
【0045】実施例3 実施例1で調製した顔料分散樹脂溶液組成物を無アルカ
リガラス基板上にスピンコートし、50℃で10分間、
90℃で10分間、110℃で20分間オーブンを用い
て空気中で加熱乾燥して、膜厚1.6μmのポリイミド
前駆体着色膜を得た。この膜上にポジ型フォトレジスト
(東京応化社製OFPR―800)を塗布し、80℃で
20分間加熱乾燥して膜厚1μmのレジスト膜を得た。
キャノン社製紫外線露光機PLA―501Fを用い、ク
ロム製のフォトマスクを介して、波長365nmでの強
度が50mJ/cm2 の紫外線を照射した。露光後、テ
トラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.38
wt%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジス
トおよびポリイミド前駆体着色被膜の現像を同時に行っ
た。エッチング後、不要となったフォトレジスト層をメ
チルセロソルブアセテートで剥離した。さらにこのよう
にして得られたポリイミド前駆体着色被膜を窒素雰囲気
中で300℃で30分間熱処理し、膜厚1.2μmのポ
リイミド着色被膜を得た。
【0046】このようにして得られたポリイミド着色被
膜のコントラスト比を測定した結果約600と高い値を
有することが分かった。また、表面粗さを測定した結
果、0.008μmと平坦性に優れていることがわかっ
た。
【0047】比較例1 実施例1においてリン酸を添加した代わりに、γBLを
2.2g添加したこと以外は全く実施例1と同様に顔料
分散樹脂溶液組成物を調製した。
【0048】得られた顔料分散樹脂溶液組成物をスライ
ドガラス上に落とし、カバーガラスを被せ20分間放置
した後、光学顕微鏡により観察した結果、顔料の凝集が
観察された。
【0049】比較例2 実施例2においてリン酸を添加した代わりγBLを2.
2g添加したことを添加しなかったこと以外は全く実施
例2と同様にカラーペーストを調製した。
【0050】得られたカラーペーストをスライドガラス
上に落とし、カバーガラスを被せ20分間放置した後、
光学顕微鏡により観察した結果、顔料の凝集が観察され
た。
【0051】比較例3 実施例3で実施例1で調製した顔料分散樹脂溶液組成物
を用いポリイミド着色被膜を得た代わりに、比較例1で
調製した酸が添加されていない顔料分散樹脂溶液組成物
を用いポリイミド着色被膜を得たこと以外は全く実施例
3と同様に、ポリイミド着色被膜を得た。
【0052】このようにして得られたポリイミド着色被
膜のコントラスト比を測定した結果約450と低い値を
有することが分かった。また、表面粗さを測定した結
果、0.016μmと平坦性が悪いことがわかった。
【0053】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、顔
料の分散安定性の高いペーストが得られる。また、該顔
料分散樹脂溶液組成物をカラーフィルターに用いた場
合、画素のコントラスト比が高いこと、さらに表面の平
坦性が高いことを特徴とするカラーフィルターを得るこ
とができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料成分、ポリアミック酸成分、溶媒成分
    および酸成分を含有してなる顔料分散樹脂溶液組成物に
    おいて、酸成分として無機酸を含有することを特徴とす
    る顔料分散樹脂溶液組成物。
  2. 【請求項2】無機酸がリン原子を含有する酸であること
    を特徴とする請求項1記載の顔料分散樹脂溶液組成物。
  3. 【請求項3】無機酸がリン酸であることを特徴とする請
    求項1記載の顔料分散樹脂溶液組成物。
  4. 【請求項4】顔料成分が赤色顔料、青色顔料、緑色顔料
    または黒色顔料であることを特徴とする請求項1記載の
    顔料分散樹脂溶液組成物。
  5. 【請求項5】顔料成分が赤色顔料または青色顔料である
    ことを特徴とする請求項1記載の顔料分散樹脂溶液組成
    物。
  6. 【請求項6】溶媒成分が非プロトン性極性溶媒であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の顔料分散樹脂溶液組成
    物。
  7. 【請求項7】顔料成分、ポリアミック酸成分および溶媒
    成分を含有してなる顔料分散樹脂溶液に、無機酸成分ま
    たは/および溶媒成分を含有する酸溶液を添加すること
    を特徴とする顔料分散樹脂溶液組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】顔料成分および溶媒成分を含有してなる顔
    料分散液に、無機酸成分、ポリアミック酸成分および溶
    媒成分を含有してなる樹脂溶液を添加することを特徴と
    する顔料分散樹脂溶液組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】顔料成分、ポリアミック酸成分および溶媒
    成分を含有してなる顔料分散樹脂溶液に、無機酸成分、
    ポリアミック酸成分および溶媒成分を含有してなる樹脂
    溶液を添加することを特徴とする顔料分散樹脂溶液組成
    物の製造方法。
  10. 【請求項10】任意の色数で各色別に所望のパターン状
    に設けられた着色層からなる画素を有するカラーフィル
    ターにおいて、該着色層が請求項1〜6記載の顔料分散
    樹脂溶液組成物から得られるポリイミド着色被膜である
    ことを特徴とするカラーフィルター。
JP10513196A 1996-04-25 1996-04-25 顔料分散樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター Pending JPH09291224A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10513196A JPH09291224A (ja) 1996-04-25 1996-04-25 顔料分散樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10513196A JPH09291224A (ja) 1996-04-25 1996-04-25 顔料分散樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09291224A true JPH09291224A (ja) 1997-11-11

Family

ID=14399217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10513196A Pending JPH09291224A (ja) 1996-04-25 1996-04-25 顔料分散樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09291224A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007131831A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Cheil Industries Inc ベンゼン化合物で表面処理されたカーボンブラック及びこれを利用したカラーフィルター用ブラックマトリックスに用いるカーボンブラック分散液組成物
US8216770B2 (en) 2006-10-16 2012-07-10 Cheil Industries Inc. Resin composition comprising cardo resin, method for forming pattern using the resin composition and color filter using pattern formed by the method
US8273270B2 (en) 2010-10-13 2012-09-25 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition and light blocking layer using the same
US8298454B2 (en) 2010-12-10 2012-10-30 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition and light blocking layer using the same
US8318053B2 (en) 2010-12-24 2012-11-27 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition and color filter using the same
US8530537B2 (en) 2010-09-29 2013-09-10 Cheil Industries Inc. Black photosensitive resin composition and light blocking layer using the same
US8822110B2 (en) 2011-12-02 2014-09-02 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition for color filter and color filter including the same
US9334399B2 (en) 2012-12-12 2016-05-10 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition and black spacer using the same
JP2020125485A (ja) * 2017-02-01 2020-08-20 住友化学株式会社 ポリイミドフィルム
WO2020241537A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03 富士フイルム株式会社 樹脂組成物、膜、カラーフィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
JPWO2020241536A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007131831A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Cheil Industries Inc ベンゼン化合物で表面処理されたカーボンブラック及びこれを利用したカラーフィルター用ブラックマトリックスに用いるカーボンブラック分散液組成物
US8216770B2 (en) 2006-10-16 2012-07-10 Cheil Industries Inc. Resin composition comprising cardo resin, method for forming pattern using the resin composition and color filter using pattern formed by the method
US8530537B2 (en) 2010-09-29 2013-09-10 Cheil Industries Inc. Black photosensitive resin composition and light blocking layer using the same
US8273270B2 (en) 2010-10-13 2012-09-25 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition and light blocking layer using the same
US8298454B2 (en) 2010-12-10 2012-10-30 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition and light blocking layer using the same
US8318053B2 (en) 2010-12-24 2012-11-27 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition and color filter using the same
US8822110B2 (en) 2011-12-02 2014-09-02 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition for color filter and color filter including the same
US9334399B2 (en) 2012-12-12 2016-05-10 Cheil Industries Inc. Photosensitive resin composition and black spacer using the same
JP2020125485A (ja) * 2017-02-01 2020-08-20 住友化学株式会社 ポリイミドフィルム
WO2020241537A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03 富士フイルム株式会社 樹脂組成物、膜、カラーフィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
JPWO2020241536A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03
WO2020241536A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03 富士フイルム株式会社 樹脂組成物、膜、カラーフィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
JPWO2020241537A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0739934B1 (en) A resin black matrix for liquid crystal display device
JP4258180B2 (ja) カラーフィルター及び液晶表示装置
JPH11217514A (ja) カラーフィルター用赤ペースト、およびそれを使用したカラーフィルター、液晶表示装置
JP3196638B2 (ja) 樹脂ブラックマトリックス、黒色ペースト、カラーフィルタおよび液晶表示素子
JPH09291224A (ja) 顔料分散樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター
JPH0815519A (ja) カラーペーストおよびその製造方法
JP4038838B2 (ja) カラーフィルター用カラーペーストおよびその製造方法並びにカラーフィルター
JPH09184912A (ja) 樹脂ブラック・マトリクスおよび樹脂ブラック・マトリクス用ペースト
JP3555322B2 (ja) 顔料分散樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター
JPH085829A (ja) 液晶表示素子用カラーフィルタ
JP3543382B2 (ja) 顔料分散液およびカラーペースト
JPH10115709A (ja) カラーフィルター用赤ペースト、および、それを使用したカラーフィルター、液晶表示装置
JP3521663B2 (ja) カラーペースト、カラーフィルター、および液晶表示装置
JP2000275423A (ja) カラーフィルターおよび液晶表示装置
JP2985715B2 (ja) 顔料分散液、カラーペーストおよびカラーフィルタ
JP2003004927A (ja) カラーフィルター用ペースト、それを使用したカラーフィルター、および液晶表示装置
JPH0920865A (ja) カラーペースト、樹脂ブラック・マトリクス用ペーストおよびカラーフィルタ
JPH07198927A (ja) 顔料分散液、その製造方法、顔料分散ポリイミド前駆体組成物、その製造方法およびカラーフィルター
JP2003003073A (ja) カラーフィルター用緑着色組成物、およびそれを使用したカラーフィルター
JP3588938B2 (ja) 顔料分散液、カラーペーストおよびカラーフィルター
JP2003287617A (ja) カラーフィルター用熱硬化性樹脂溶液組成物、カラーフィルター、および液晶表示装置
JPH08152617A (ja) カラーフィルター
JP2003292813A (ja) 顔料分散熱硬化性樹脂溶液組成物、その製造方法およびカラーフィルター
JPH10253823A (ja) カラーフィルターおよび液晶表示装置
JPH0920869A (ja) 顔料分散液、カラーペースト、着色被膜およびカラーフィルタ