JPH09257131A - 配管接続用ｏリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 配管接続用Ｏリング装置において、Ｏリング
や配管等の交換、清掃、点検等の作業効率を向上するこ
とを可能とする。 【解決手段】 断面円形のシール用リングから成るＯリ
ング１と、このＯリング１の断面直径よりも小さい幅に
形成され該Ｏリングの内周側に嵌め込まれてその位置ず
れを防止する金属製のインナーリング２と、Ｏリング１
の断面直径よりも小さい幅に形成され該Ｏリングの外周
側に嵌め込まれてその位置ずれを防止する金属製のアウ
ターリング９と、Ｏリング１の断面直径よりも大きい幅
に形成されると共に接続される配管のフランジの外径よ
りも少し大きい内径を有しアウターリング９の更に外周
側に嵌め込まれてＯリングと配管との中心軸がずれない
ようにする金属製の押えリング１０とを組み合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば真空配管を
そのフランジ部でクランプ継ぎ手により接続する際にそ
の接続部で空気が洩れないようにシールするために用い
る配管接続用Ｏリング装置に関し、特にＯリングや配管
等の交換、清掃、点検等の作業効率を向上することがで
きる配管接続用Ｏリング装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の配管接続用Ｏリング装置
は、図４（ａ），（ｂ）に示すように、断面円形のシー
ル用リングから成るＯリング１と、このＯリング１の断
面直径よりも小さい幅に形成され該Ｏリング１の内周側
に嵌め込まれてその位置ずれを防止する金属製のインナ
ーリング２と、上記Ｏリング１の断面直径よりも小さい
幅に形成されると共に外周端面に一体的に形成された円
周方向の幅広の押え部材４を有し該Ｏリング１の外周側
に嵌め込まれてその位置ずれを防止する金属製のアウタ
ーリング３とを組み合わせるようになっていた。

【０００３】そして、このような配管接続用Ｏリング装
置を用いて例えば真空配管をそのフランジ部でクランプ
継ぎ手により接続するには、図５（ａ）〜（ｃ）に示す
ような手順によって接続していた。まず、図５（ａ）に
示すように、接続すべき真空配管５ａ，５ｂをそれぞれ
のフランジ６ａ，６ｂ間の間隔ｄを適宜の距離だけ離し
て対向させておく。次に、この対向されたフランジ６
ａ，６ｂの間に、図５(ｂ）に示すように、図４のよう
に組み合わされた配管接続用Ｏリング装置７を挿入す
る。そして、この状態で両側に位置する真空配管５ａ，
５ｂを互いに接近させ、各フランジ６ａ，６ｂの内側端
面で上記配管接続用Ｏリング装置７のＯリング１を挾み
込むようにする。このとき、上記各フランジ６ａ，６ｂ
の先端部は、上記アウターリング３の押え部材４の内側
に入り込む。

【０００４】次に、図５（ｃ）に示すように、例えば上
下に二つ割りされたクランプ継ぎ手のクランプリング８
ａ，８ｂにより上記各フランジ６ａ，６ｂで挾み込んだ
配管接続用Ｏリング装置７の部分を円周方向の全周から
締め付ける。このとき、上記各フランジ６ａ，６ｂの外
側端面はテーパー状に形成されると共に、上記クランプ
リング８ａ，８ｂの内側の押え面はテーパーの付いた凹
型形状に形成されているので、図示省略の締め付けボル
トを締め付けることにより、前記Ｏリング１と各フラン
ジ６ａ，６ｂの内側端面とが密着されてシールされる。
そして、このように接続された真空配管５ａ，５ｂから
配管接続用Ｏリング装置７を取り外すには、上記手順の
逆順で操作すればよい。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の配管接続用Ｏリング装置７においては、図４に示す
ように、アウターリング３の外周端面に円周方向の幅広
の押え部材４が一体的に設けられていたので、上記配管
接続用Ｏリング装置７を取り外すには、まず図５（ｃ）
において締め付けボルトを緩めクランプリング８ａ，８
ｂを開いて締め付けを解除し、次に図５（ｂ）において
両側に位置する真空配管５ａ，５ｂを互いに離隔させて
それぞれのフランジ６ａ，６ｂ間の間隔ｄを上記押え部
材４の幅よりも大きくし、この状態で図５（ａ）に示す
ように上記フランジ６ａ，６ｂ間から配管接続用Ｏリン
グ装置７を取り外していた。この場合、上記両側に位置
する真空配管５ａ，５ｂを互いに離隔させるために、そ
の配管系統内の他の位置のクランプリング８ａ，８ｂや
配管接続用Ｏリング装置７を取り外さなければならなか
った。従って、真空配管５ａ，５ｂから配管接続用Ｏリ
ング装置７を取り外す作業が大掛かりとなり、時間がか
かるものであった。このことから、Ｏリングや配管等の
交換、清掃、点検等の作業効率が低下するものであっ
た。

【０００６】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、Ｏリングや配管等の交換、清掃、点検等の作業効
率を向上することができる配管接続用Ｏリング装置を提
供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による配管接続用Ｏリング装置は、断面円形
のシール用リングから成るＯリングと、このＯリングの
断面直径よりも小さい幅に形成され該Ｏリングの内周側
に嵌め込まれてその位置ずれを防止する金属製のインナ
ーリングと、上記Ｏリングの断面直径よりも小さい幅に
形成され該Ｏリングの外周側に嵌め込まれてその位置ず
れを防止する金属製のアウターリングと、上記Ｏリング
の断面直径よりも大きい幅に形成されると共に接続され
る配管のフランジの外径よりも少し大きい内径を有し上
記アウターリングの更に外周側に嵌め込まれて上記Ｏリ
ングと配管との中心軸がずれないようにする金属製の押
えリングとを組み合わせるようにしたものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図１は本発明による配
管接続用Ｏリング装置の実施の形態を示す分解斜視図で
あり、図２はその組み合わせ全体図である。この配管接
続用Ｏリング装置は、例えば真空配管をそのフランジ部
でクランプ継ぎ手により接続する際にその接続部で空気
が洩れないようにシールするためのもので、図１及び図
２に示すように、Ｏリング１と、インナーリング２と、
アウターリング９と、押えリング１０とを組み合わせて
なる。

【０００９】上記Ｏリング１は、ニトリルゴムその他用
途に応じた材質で作られた断面が円形のシール用リング
から成る。インナーリング２は、上記Ｏリング１の内周
側に嵌め込まれてその位置ずれを防止するもので、該Ｏ
リング１の断面直径よりも小さい幅に形成されると共に
その外周面１１にはＯリング１の断面円形に沿って円弧
状の溝が形成され、例えばステンレスやアルミニウムな
どの金属でできている。また、アウターリング９は、上
記Ｏリング１の外周側に嵌め込まれてその位置ずれを防
止するもので、該Ｏリング１の断面直径よりも小さい幅
に形成されると共にその内周面１２にはＯリング１の断
面円形に沿って円弧状の溝が形成され、例えばステンレ
スやアルミニウムなどの金属でできている。さらに、押
えリング１０は、上記アウターリング９の更に外周側に
嵌め込まれて上記Ｏリング１と配管との中心軸がずれな
いようにするもので、該Ｏリング１の断面直径よりも大
きい幅に形成されると共に接続される配管のフランジの
外径よりも少し大きい内径を有するバンド状のリングに
形成され、例えばステンレスやアルミニウムなどの金属
でできている。

【００１０】そして、上記のように構成されたＯリング
１の内周側にインナーリング２を嵌め込み、このＯリン
グ１の外周側にアウターリング９を嵌め込み、さらにこ
のアウターリング９の外周側に押えリング１０を嵌め込
むことにより、図２に示すように本発明の配管接続用Ｏ
リング装置１３が構成される。

【００１１】次に、このように構成された配管接続用Ｏ
リング装置１３を用いて例えば真空配管をそのフランジ
部でクランプ継ぎ手により接続するには、図３（ａ）〜
（ｄ）に示すような手順によって接続する。まず、図３
（ａ）に示すように、接続すべき真空配管５ａ，５ｂを
それぞれのフランジ６ａ，６ｂ間の間隔ｄを適宜の距離
だけ離して対向させておく。次に、この対向された真空
配管５ａ，５ｂのうち一方の真空配管５ａの外周側に図
１に示す押えリング１０を入れて位置させておく。ここ
で、図１に示すＯリング１の内周側にインナーリング２
を嵌め込み、このＯリング１の外周側にアウターリング
９を嵌め込んで組み合わせる。

【００１２】次に、上記組み合わせたＯリング１とイン
ナーリング２とアウターリング９との組立体を、図３
（ｂ）に示すように上記対向された真空配管５ａ，５ｂ
のフランジ６ａ，６ｂ間の間隔ｄ内に挿入する。この状
態で、既に一方の真空配管５ａの外周側に位置させてお
いた押えリング１０を矢印Ｂ方向に移動させ、図３
（ｃ）に示すように、アウターリング９の外周側に位置
させる。このとき、上記押えリング１０は、アウターリ
ング９の外周側に嵌め込まれると共に各フランジ６ａ，
６ｂの先端部を内側に囲い込むようになる。

【００１３】その後、図３（ｄ）に示すように、例えば
上下に二つ割りされたクランプ継ぎ手のクランプリング
８ａ，８ｂにより上記各フランジ６ａ，６ｂで挾み込ん
だ配管接続用Ｏリング装置１３の部分を円周方向の全周
から締め付ける。このとき、上記各フランジ６ａ，６ｂ
の外側端面はテーパー状に形成されると共に、上記クラ
ンプリング８ａ，８ｂの内側の押え面はテーパーの付い
た凹型形状に形成されているので、図示省略の締め付け
ボルトを締め付けることにより、前記Ｏリング１と各フ
ランジ６ａ，６ｂの内側端面とが密着されてシールされ
る。これにより、真空配管５ａ，５ｂの接続作業が完了
する。

【００１４】そして、このように接続された真空配管５
ａ，５ｂから配管接続用Ｏリング装置１３を取り外すに
は、上記手順の逆順で操作すればよい。すなわち、まず
図３（ｄ）において、締め付けボルトを緩めクランプリ
ング８ａ，８ｂを開いて締め付けを解除する。次に図３
（ｃ）において、アウターリング９の外周側に位置する
押えリング１０を矢印Ｃ方向に移動させ、該押えリング
１０を図３（ｂ）に示すように一方の真空配管５ａの外
周側に位置させる。これにより、上記アウターリング９
の外周側を塞ぐ部材は何もなくなる。次に、そのままの
状態で、図３(ｂ）に示すＯリング１とインナーリング
２とアウターリング９との組立体をフランジ６ａ，６ｂ
間から取り外す。これにより、上記配管接続用Ｏリング
装置１３を真空配管５ａ，５ｂの接続部から取り外すこ
とができる。このとき、図３（ａ）に示すように、真空
配管５ａ，５ｂのフランジ６ａ，６ｂ間の間隔ｄは広げ
ることなく、元のままでよい。従って、従来のようにそ
の配管系統内の他の位置のクランプリング８ａ，８ｂや
配管接続用Ｏリング装置７を取り外す必要はない。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
断面円形のシール用リングから成るＯリングと、このＯ
リングの断面直径よりも小さい幅に形成され該Ｏリング
の内周側に嵌め込まれてその位置ずれを防止する金属製
のインナーリングと、上記Ｏリングの断面直径よりも小
さい幅に形成され該Ｏリングの外周側に嵌め込まれてそ
の位置ずれを防止する金属製のアウターリングと、上記
Ｏリングの断面直径よりも大きい幅に形成されると共に
接続される配管のフランジの外径よりも少し大きい内径
を有し上記アウターリングの更に外周側に嵌め込まれて
上記Ｏリングと配管との中心軸がずれないようにする金
属製の押えリングとを組み合わせるようにしたことによ
り、従来のようにその配管系統内の他の位置のクランプ
リングや配管接続用Ｏリング装置を取り外すことなく、
該配管接続用Ｏリング装置を容易に着脱することができ
る。従って、Ｏリングや配管等の交換、清掃、点検等の
作業効率を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による配管接続用Ｏリング装置の実施の
形態を示す分解斜視図である。

【図２】上記配管接続用Ｏリング装置の組み合わせ全体
図である。

【図３】上記配管接続用Ｏリング装置を用いて例えば真
空配管をそのフランジ部でクランプ継ぎ手により接続す
る手順を示す説明図である。

【図４】従来の配管接続用Ｏリング装置を示す説明図で
あり、（ａ）は全体の組み合わせ斜視図であり、（ｂ）
はそのＡ−Ａ線断面図である。

【図５】従来の配管接続用Ｏリング装置を用いて例えば
真空配管をそのフランジ部でクランプ継ぎ手により接続
する手順を示す説明図である。

【符号の説明】

１…Ｏリング ２…インナーリング ５ａ，５ｂ…真空配管 ６ａ，６ｂ…フランジ ８ａ，８ｂ…クランプリング ９…アウターリング １０…押えリング １３…配管接続用Ｏリング装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面円形のシール用リングから成るＯリ
   ングと、このＯリングの断面直径よりも小さい幅に形成
   され該Ｏリングの内周側に嵌め込まれてその位置ずれを
   防止する金属製のインナーリングと、上記Ｏリングの断
   面直径よりも小さい幅に形成され該Ｏリングの外周側に
   嵌め込まれてその位置ずれを防止する金属製のアウター
   リングと、上記Ｏリングの断面直径よりも大きい幅に形
   成されると共に接続される配管のフランジの外径よりも
   少し大きい内径を有し上記アウターリングの更に外周側
   に嵌め込まれて上記Ｏリングと配管との中心軸がずれな
   いようにする金属製の押えリングとを組み合わせるよう
   にしたことを特徴とする配管接続用Ｏリング装置。