JPH09250063A - 立毛シート及びその製造方法 - Google Patents

立毛シート及びその製造方法

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JPH09250063A JP5300296A JP5300296A JPH09250063A JP H09250063 A JPH09250063 A JP H09250063A JP 5300296 A JP5300296 A JP 5300296A JP 5300296 A JP5300296 A JP 5300296A JP H09250063 A JPH09250063 A JP H09250063A
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英和 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磨耗強度に優れ、なおかつ風合い、染め色評
価、いずれもが良好な立毛シートを提供する。 【解決手段】極細繊維と弾性重合体とからなる立毛繊維
シートに、硬度がブリネル硬さで8以上、平均粒径10
μm以下の微粉末を分散液として、直接、又はバインダ
ーを介して分散させた分散液にて含浸を行い、乾燥し微
粉末のシートに対する含有率を0.2〜15重量%とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐磨耗性に優れ、
風合いが良好、かつ柔軟で適度の伸縮性に優れた立毛シ
ート及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、皮革様シートの耐摩耗性を高める
方法として、銀面層の耐摩耗性を高める方法に関して
は、表面層としてモジュラスの高い樹脂層を設ける方法
が広く行われている。しかしながら皮革様シートが立毛
シートである場合には、表面にモジュラスの高い樹脂を
塗布すると毛羽感が損なわれ、ヌバック調、半銀付調と
なり、スエードとしては、ルックス、風合い、タッチ、
毛羽感に劣るため、この方法は立毛シートには適応しが
たい。立毛シートの耐摩耗性が低い場合には、弾性体同
士又は繊維と弾性体間の摩擦により穴あき、破れ等の問
題が生じる。立毛シートの耐摩耗性を高める方法とし
て、例えば特公昭64−6304号公報には、0.5〜
10デニールの熱可塑性の単繊維からなるウエブの表面
の単繊維を溶融固着することにより表面摩耗性に優れた
シートを製造する方法が提案されている。また特公平3
−60945号公報には、強撚編織物シート、極細弾性
繊維絡合シート、極細非弾性繊維絡合シートからなる三
層構造のシートを絡合処理した後に極細繊維のみを溶融
処理行うことにより耐摩耗性に優れたシートを製造する
方法が記載されている。またこれら方法の他に、立毛シ
ートの耐摩耗性を高める方法として、シートを構成する
極細繊維の太さを太くし繊維密度を上げる方法や、含浸
する弾性体のモジュラスを高めるか、樹脂濃度を高める
方法が考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公昭64−6304号公報に記載されている技術の場合
には、表面の立毛が集毛した状態となりスエード調の外
観は得られない。また特公平3−60945号公報に記
載されている技術の場合には、薄物のスエード調シート
を得ようとした際に、強撚編織物シートの編み目が表面
に透けて高級なスエード調シートは得られない。また単
繊維が溶融固着するために風合いの硬い物となってしま
う。さらに極細繊維の太さを太くして繊維密度を上げる
方法の場合には、ソフトなタッチおよび高級感あるスエ
ード調のものが得られない。また含浸弾性体の樹脂のモ
ジュラスを上げるか、樹脂濃度を上げる方法の場合に
は、風合いの不良かつ伸縮性に問題を生ずる。 本発明
は、上記の問題を解決し、柔軟で伸縮性及び風合いに優
れ、かつ耐磨耗性が高い立毛シート及びその製造方法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、立毛シー
トの構造に着目し、鋭意検討を行った結果、弾性体中の
空隙内表面、又は極細繊維束内または束外表面に特定の
粒子を含有させることにより、毛羽立ち感等のルッキン
グ、風合い、柔軟性を損なうことなく、かつ耐磨耗強度
も向上させることが可能であることを見いだし、本発明
を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、極細繊維束と弾性重合
体とからなる基体層およびその表面に存在する立毛層か
らなる立毛繊維シートにおいて、硬度がブリネル硬さで
8以上で平均粒径10μm以下の微粉末が表面に付与さ
れていることを特徴とする立毛シートである。そして、
その製造方法として、極細繊維と弾性重合体とからなる
基体層およびその表面に存在する立毛層からなる立毛繊
維シートに、硬度がブリネル硬さで8以上、平均粒径1
0μm以下の微粉末を分散液として含浸させ、乾燥する
ことにより、該微粉末のシートに対する含有率を0.2
〜15重量%とする方法を用いるものである。
【0006】以下本発明について詳述する。本発明の立
毛シートの基体層は、繊維集合体に弾性重合体を主体と
した重合体を含有した立毛シートである。本発明の立毛
シートは、例えば以下の工程を組み合わせることにより
得られる。すなわち、(1)極細繊維発生型繊維を製造
する工程、(2)該繊維からなる絡合不織布を製造する
工程、(3)必要に応じて不織布を仮固定する工程、
(4)該絡合不織布に弾性樹脂液を含浸し、緻密な発泡
体を形成する工程、(5)該繊維を極細繊維束に変性す
る工程、(6)基体表面に立毛を形成する工程、(7)
得られた立毛シートを染色する工程、及びまたは柔軟剤
を含浸または表面に塗布する工程、(8)微粒子を含浸
する工程、により、本発明の立毛シートを得ることがで
きる。
【0007】本発明に用いる基体層の極細繊維束は、少
なくとも2種類のポリマーからなる極細繊維発生型繊
維、例えば海島構造繊維や分割型繊維から造られる。そ
して、海成分が溶剤または水酸化ナトリウム等の分解剤
により溶解または分解することで島成分が極細繊維とし
て残留する抽出型繊維あるいは機械的にまたは処理剤に
よって各ポリマーからなる極細繊維に分割フィブリル化
する分割型繊維等があげられる。
【0008】極細繊維を構成するポリマーとしては、6
ーナイロン、66ーナイロン、610−ナイロンをはじ
めとする溶融紡糸可能なポリアミド類、ポリエチレンテ
レフタレート類、ポリブチレンテレフタレート、カチオ
ン可染型型変性ポリエチレンテレフタレートをはじめと
する溶融紡糸可能なポリエステル類、ポリプロピレンで
代表されるポリオレフィン類などから選ばれた少なくと
も1種類のポリマーである。また、抽出型繊維で抽出ま
たは分解除去される成分としては、極細繊維成分と溶剤
または分解剤に対する溶解性または分解性を異にし、極
細繊維成分との相溶性の小さいポリマーであり、かつ紡
糸条件下で極細繊維成分より溶融粘度が小さいかあるい
は表面張力が小さいポリマーであり、例えば、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリエチレンプロピレン共重合
体、変性ポリエステルなどのポリマーから選ばれた少な
くとも1種類のポリマーである。この極細繊維の海成分
と島成分の体積量比は80:20〜20:80の範囲で
あって、海成分を抽出した後の好適デニールとしては、
0.1〜0.001デニールの範囲が好ましい。
【0009】極細繊維発生型繊維は、カードで解繊し、
ウェッバーを通してウェッブを形成し、得られた繊維ウ
ェッブは、所望の重さ、厚さに積層し、次いで、公知の
方法、例えばニードルパンチや高圧水流により絡合処理
を行って不織布とするか、あるいはこのステープルを編
布に高圧水流等を使用して絡合させ、繊維質シートとす
る。なお、繊維質シートが以下の工程において張力を受
けて構造破壊することを防ぐために、繊維質シートにポ
リビニルアルコール水溶液を含浸、乾燥させたり、ある
いは繊維表面を溶融させて繊維間を固定する方法を用い
てもよい。
【0010】次に、繊維絡合不織布に弾性樹脂液を含浸
し、加熱乾燥することでゲル化させるかあるいは弾性樹
脂の非溶剤を含む液に浸漬して湿式凝固することで緻密
な発泡スポンジを形成する。ここで含浸する弾性樹脂
は、例えば、平均分子量500〜3000のポリエステ
ルジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネート
ジオールあるいはポリエステルポリエーテルジオール等
の複合ジオール等から選ばれた少なくとも1種類のポリ
マージオールと4、4’ージフェニルメタンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネートなどの芳香族系、脂環族系、脂肪族系
のジイソシアネートなどから選ばれた少なくとも1種類
のジイソシアネートと2個以上の活性水素原子を有する
少なくとも1種類の低分子化合物とを所定のモル比で反
応させて得たポリウレタンおよびその変性物であった
り、ポリエステルエラストマー等の他の弾性樹脂および
アクリル系等の樹脂であってもよい。また、これらを混
合した重合体組成物でもよい。しかし、柔軟性、弾性回
復性、スポンジ形成性等より上記のポリウレタンが好ま
しく用いられる。なお、弾性体のポリマー濃度は10〜
50重量%、ヤング率は1〜15kg/mm2の範囲が
好ましい。
【0011】上記のような弾性樹脂を溶剤あるいは分散
剤に溶解あるいは分散させて得た樹脂液を繊維絡合体に
含浸し、樹脂の非溶剤で処理して湿式凝固させスポンジ
をつくるか、そのまま加熱乾燥し、ゲル化させスポンジ
をつくるかの方法で繊維質基体を得る。この樹脂液には
必要に応じて着色剤、凝固調節剤、酸化防止剤、分散剤
等の添加剤を配合する。繊維質基体に占める弾性樹脂の
比率は、基体に柔軟な風合いと弾性回復性を持たせるた
めに固形分として重量比で10%以上、好ましくは30
〜50%の範囲で含有させるのがよい。弾性体比率が1
0%未満では緻密な弾性体スポンジが形成されず、基体
表面を起毛する際に十分に極細繊維を固定できず、ま
た、弾性体スポンジ自身が緻密で平滑でないために樹脂
を塗布する前の立毛面が十分な平滑面とならない。従っ
て、樹脂を塗布し、バフィングした製品の表面も高級な
スエード調と称するに足る十分な緻密な平滑面は得られ
ない。
【0012】次に、前述の極細繊維発生型繊維、例えば
海成分がポリエチレン、島成分がナイロンである場合に
は、海成分をトルエンで抽出して、また海成分が易アル
カリ分解性の変性ポリエステルで島成分が耐アルカリ性
ポリマーである場合には、苛性ソーダ水溶液で処理する
ことにより、海成分を分解除去して、繊維を極細繊維束
とする。
【0013】続いて、この基体の表面を起毛し、極細繊
維を主体とした立毛を有する平滑な立毛面を形成する。
起毛方法は、針布起毛機による起毛なども用いられるが
、サンドペーパーなどによるバフィングする方法が繊
細かつ均一な立毛層が得られることより好ましい。立毛
繊維としては、繊度が0.5デニール未満、特に0.1
〜0.001デニールの極細繊維がスエード調の繊細な
立毛となり得るものである。0.5デニールを越える
と、やや繊細さに欠ける立毛となる。0.001デニー
ル未満では発色性が十分ではない。立毛の長さは2mm
以下、特に0.5mm以下のものが好ましい。2mmを
越える立毛では繊細な立毛が得られず、平滑面も得られ
ない。
【0014】この立毛シート状物を常法で、含金錯塩染
料、酸性染料、硫化染料等で染色し、必要に応じて、前
記したように柔軟処理を行う。
【0015】本発明で弾性体中の空隙表面、極細繊維束
内表面又は外表面等のいわゆる表面に付与させる粒子
は、無機質粒子、有機質粒子のいずれでも良いが、本発
明の目的である柔軟で伸縮性及び風合いに優れ、かつ耐
磨耗性が高い立毛シートを得るためには、硬度がブリネ
ル硬さで8以上で平均粒径(真球でないときには短径と
直径との相加平均平均で表し、また粒径にばらつきがあ
る場合その加重平均とする)が10μm以下の条件を満
たすものであることが必要である。粒子がブリネル硬さ
で8より小さいとそのもの自体も摩擦により磨耗してし
まい十分な耐磨耗効果が得られない。尚、微粒子のブリ
ネル硬さは直接測定できないので微粒子を構成する非多
孔質の材質のブリネル硬さで表す。また平均粒径が10
μmよりも大きいと外面には付着するが弾性体中には進
入しにくい為十分な効果が得られない。また粒径が0.
1μmより小さくなると滑りが悪くなり磨耗強度不足と
なる。よって好ましくは、平均粒径が0.1〜5μmの
ものが適当である。
【0016】このような微粒子の材質としては特に限定
されるものではないが、無機物質ではアルミニウム粉
末、シリカ粉末、酸化チタン粉末等が挙げられ、有機物
質ではメラミン樹脂、ベンズグアナミン樹脂、尿素樹脂
等が挙げられ、天然物としては、絹、ウール等の粉末が
挙げられる。これらの微粒子と弾性重合体の樹脂との親
和性が低い場合には、適当なバインダーであらかじめ表
面処理しておくことが好ましい。バインダー樹脂との割
合は、樹脂重量に対して0.2〜15倍の範囲にて混合
する、しかしながら微粒子が着色されていれば微粒子の
割合が高ければ変色の原因となり、また微粒子の割合が
低ければ耐磨耗性の低下の原因となる。より好ましくは
樹脂重量に対して0.4〜6の範囲である。バインダー
の種類としては熱可塑性樹脂その他重合体等微粒子のつ
なぎになれば特に限定しないが、好ましくは水性ウレタ
ン樹脂である。また濃度は、溶剤例えば水またはアルコ
ール混合溶液に対し0.5〜10重量%、特に1〜5重
量%の範囲が好ましい。含浸方法はディップ−ニップの
方法にて、基体層にピックアップ率が60〜90重量%
になるように付与し、乾燥するのが好ましい。本発明で
得られた立毛シートは、耐磨耗性が高く、風合いが良好
で、柔軟性に優れている。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施態様を具体的な実施例で説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中の部及び%は断りのない限り、重量
に関するものである。
【0018】実施例1 6ーナイロン60部(島成分)と高流動性低密度ポリエ
チレン(海成分)からなる海島型複合繊維で平均島本数
300〜400で島成分の極細繊維が0.001〜0.
01デニールである海島型混合紡糸繊維を溶融紡糸によ
り得、これを延伸し、機械捲縮をかけてカットしてステ
ープルとし、クロスラップ法で目付500g/m2のウ
ェッブを形成、ついでニードルパンチングし、表面の平
滑な絡合不織布をつくった。この絡合不織布の目付は5
40g/m2、見かけ比重は、0.3g/cm3であっ
た。この絡合不織布にポリテトラメチレンエーテル系ポ
リウレタンを主体とするポリウレタンのジメチルホルム
アミド(DMFと略す)溶液を含浸し、DMF/水混合
液の中に浸して湿式凝固した後、熱トルエン中で複合繊
維中の海成分を溶出除去して極細繊維を発現させ、繊維
質シート基体を得た。得られた繊維質基体を厚さ方向に
二分割後、分割面をバフィングして厚さ0.5mmと
し、反対面もサンドペーパーで起毛し、立毛シートとし
た。
【0019】この立毛シートを下記の条件で茶色に染色
した。 染色条件 含金染料 ラニールブラウンGR(住友化学製) 4%owf 均染剤 レベラン NK−D (丸菱油化製) 1g/l 染色温度 90℃ 乾燥後、揉み処理を行うと均一で繊細な立毛を有するス
エード調のシート状物が得られた。このシート状物に下
記条件でディップ−ニップ処理後、乾燥整毛処理を行っ
た。 含浸条件 水性Pu系樹脂 Hー6010(大日本インキ製) 1%/水 界面活性剤 DXー110(大日本インキ製) 7%/エマルジ ョン 酸化チタン (ブリネル硬さ100以上、平均粒径1μ) 1.2%/水 なお、酸化チタン微粒子の付着量はシートに対し0.8
%となり、微粒子の付着状態を電子顕微鏡にて確認する
と付着状態は弾性体中の空隙表面又は、極細繊維束内ま
たは外表面に集中的に付着しているのが確認された。そ
して極めて耐磨耗性に優れ、かつ柔軟性及び風合いの良
好なスエード調の立毛シートを得た。この立毛シートが
手のひらとなるように手袋を作製したところ、従来の立
毛シートを用いたものと比べて穴あきまでの寿命が約
2.5倍であった。
【0020】実施例2 前述実施例1のスエード調シートに対し、このシートに
下記条件でディップ−ニップ処理後、乾燥整毛処理を行
った。 含浸条件 ベンズグアナミンホルムルデヒド縮合物(エポスターMS:日本触媒製) (ブリネル硬さ50 平均粒径2μm) 3%/水 乾燥処理後、微粒子の付着量はシートに対し2%とな
り、微粒子の付着状態を電子顕微鏡にて確認すると付着
状態は弾性体中の空隙表面又は、極細繊維束内または外
表面に集中的に付着しているのが確認された。そして極
めて耐磨耗性に優れ、かつ柔軟性及び風合いの良好なス
エード調立毛シートであった。
【0021】比較例1 前述実施例1のスエード調シートに対し、実施例1、2
の様な含浸処理をしないで整毛処理を行った。 比較例2 前述実施例1のスエード調シートに対し、このシートに
下記条件でディップ−ニップ処理後、乾燥整毛処理を行
った。 含浸条件 ポリアミド系樹脂としては 6ーナイロン 3%/水 ブリネル硬さ5 平均粒径10μ 乾燥処理後、微粒子の付着量はシートに対し1.7%と
なり、微粒子の付着状態を電子顕微鏡にて確認すると付
着状態は弾性体中の空隙表面又は、極細繊維束内または
外表面に集中的に付着しているのが確認された。そし
て、このシートは、柔軟性及び風合いの良好なスエード
調立毛シートであった。
【0022】比較例3 前述実施例1のスエード調シートに対し、このシートに
下記条件でディップ−ニップ処理後、乾燥整毛処理を行
った。 含浸条件 ベンズグアナミンホルムルデヒド縮合物(エポスターLS:日本触媒製) ブリネル硬さ50 平均粒径15μm 3%/水 乾燥処理後、微粒子の付着量はシートに対し1.4%と
なり、微粒子の付着状態を電子顕微鏡にて確認すると付
着状態は弾性体中よりは立毛シートの表面に集中的に付
着しているのが確認された。そして柔軟性及び風合いの
良好な立毛シートを得た。
【0023】以上の実施例及び皮革例により得られた立
毛シートの性能を表1に示す。表1の結果から明らかな
ように、本発明に係わる微粒子を含む立毛シートは、磨
耗強度に優れ、風合い、染め色評価、いずれもが良好な
素材であった。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明により、耐磨耗性に優れ、風合い
が良好、かつ柔軟で適度の伸縮性に優れたスエード調立
毛シートが得られる。本発明のスエード調立毛シート
は、摩耗により破れ易い用途、例えば手袋やソファーの
上張り材等に適している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極細繊維束と弾性重合体とからなる基体
    層およびその表面に存在する立毛層からなる立毛繊維シ
    ートにおいて、硬度がブリネル硬さで8以上で平均粒径
    10μm以下の微粉末が表面に付与されていることを特
    徴とする立毛シート。
  2. 【請求項2】 極細繊維と弾性重合体とからなる基体層
    およびその表面に存在する立毛層からなる立毛繊維シー
    トに、硬度がブリネル硬さで8以上、平均粒径10μm
    以下の微粉末を分散液として含浸させ、乾燥することに
    より、該微粉末のシートに対する含有率を0.2〜15
    重量%とすることを特徴とする立毛シートの製造方法。
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