JPH09247122A - 受信装置および受信方法 - Google Patents

受信装置および受信方法

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JPH09247122A
JPH09247122A JP8054374A JP5437496A JPH09247122A JP H09247122 A JPH09247122 A JP H09247122A JP 8054374 A JP8054374 A JP 8054374A JP 5437496 A JP5437496 A JP 5437496A JP H09247122 A JPH09247122 A JP H09247122A
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signal
output
circuit
data
null
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JP8054374A
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Yasunari Ikeda
康成 池田
Yoshikazu Miyato
良和 宮戸
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 DAB方式の受信装置において、窓同期信号
を正確に、かつ、簡単に生成する。 【解決手段】 アンテナ1により受信されたRF信号か
ら、チューナ2が所望の信号を抽出し、IF回路3によ
り、IデータとQデータとを更に抽出する。Iデータお
よびQデータは、ヌル信号検出回路7aに供給され、ヌ
ル信号が検出され、検出されたヌル信号のタイミングに
同期して、タイムベース回路7bが窓発生用のタイミン
グ信号を生成する。窓発生回路7cは、タイムベース回
路7bから供給されるタイミング信号に同期して窓同期
信号を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信装置および受
信方法に関し、特に、OFDM方式による変調のなされ
たOFDM変調信号を受信する受信装置および受信方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来においては、デジタル信号を伝送す
る場合、搬送波を1つ設け、その搬送波の位相や振幅を
入力ディジタル信号に対応して高速に変化させること
で、ディジタル信号を変調していた。位相のみを変化さ
せる方式(情報系列としてのディジタル信号を位相のみ
に割り当てる場合)として位相変調(PSK:Phase Sh
ift Keying)方式が、また、振幅と位相の両方を変化さ
せる方式(情報系列としてのディジタル信号を位相およ
び振幅の両方に割り当てる方式)として直交変調(QA
M:Quadrature Amplitude Modulation)方式がよく知
られている。
【0003】このように、従来は、1つの搬送波を伝送
帯域に収まる程度に高速に変調していたが、最近では直
交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequen
cy Division Multiplex)と呼ばれる変調方式が提案さ
れている。このOFDM方式は、伝送帯域内に直交する
搬送波を多数設け、それぞれの直交する搬送波をPSK
やQAMでディジタル変調する方式である。この方式
は、多数の搬送波で伝送帯域を分割するため、搬送波1
波あたりの帯域は狭くなり、変調速度は遅くなるが、搬
送波の数が多数あるので、総合の伝送速度は従来の変調
方式と変わらない。
【0004】このOFDM方式では、多数の搬送波が並
列に伝送されるためにシンボルの伝送速度が遅くなり、
いわゆるマルチパス妨害の存在する伝送路では、シンボ
ルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短く
することができる。従って、この方式はマルチパス妨害
に対して強い方式ということができ、このような特徴か
らマルチパス妨害の影響を強く受ける地上波によるディ
ジタル信号の伝送用に特に注目されている。
【0005】更に、最近の半導体技術の進歩により、離
散フーリエ変換や離散フーリエ逆変換をハードウエアで
実現することが可能となり、これらを用いることによ
り、OFDM方式の変調や復調を簡単に行うことができ
るようになった。また、OFDM方式によれば、周波数
選択性フェージング環境下であっても、各搬送波が非選
択性フェージングを受けていると考えることができるの
で、このOFDM方式は、移動通信にも適しているとい
うことができる。
【0006】このようなOFDM方式の種々の長所に注
目し、欧州においては、変調方式にこのOFDM方式を
用いた放送として、DAB(Digital Audio Broadcasti
ng)方式が提案され、英国では、1995年秋からDA
Bの本放送が開始されている。
【0007】図10は、このDAB方式のフォーマット
を示す図である。この図に示すように、DAB方式では
1フレーム(96ms)を、フレーム同期をとるための
ヌル信号、1個のリファレンスシンボルとしてのTFP
R(Time Frequency Phase Reference)、および75個
のOFDMシンボルから構成している。このようなフレ
ームが周期的に繰り返し送出されることにより、情報が
伝送される。
【0008】各OFDMシンボルは、周波数の異なる
1,536波の搬送波から構成されており、それぞれの
搬送波はπ/4オフセット差動直交位相変調(QPS
K:Quadrature Phase Shift Keying)方式により変調
されている。また、TFPRシンボルは、受信装置側に
おいて各種信号の同期をとるために挿入されているシン
ボルである。
【0009】DAB方式では、位相変調により変調がな
されるため、送信装置から送信されてきた信号を受信装
置で正しく復調するためには、各種の同期が必要とな
る。即ち、中間周波数帯域のOFDM信号を基底帯域の
OFDM信号(ベースバンドのOFDM信号)に変換す
るために用いられている再生搬送波の周波数と位相を、
送信装置側のそれらと同期させる必要があり、また、基
底帯域のOFDM信号を復調処理するためのクロック信
号を、送信側のクロック信号と同期させる必要がある。
更に、各フレームに含まれているシンボルを抽出するた
めに用いられる窓同期信号が正確に1シンボルを抽出す
るように同期させる必要がある。
【0010】以上のような各種の同期をとるために用い
られるのが、前述のTFPRシンボルである。すなわ
ち、受信信号とTFPRシンボルとの相互相関値から再
生搬送波と窓同期信号が再生され、また、TFPRシン
ボルのチャンネルインパルスレスポンスからクロック信
号が再生される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、TFPRシ
ンボルを用いて各種の同期処理を行う場合、先ず、受信
信号から、各フレームに含まれているTFPRシンボル
を正確に抽出しなければならず、また、抽出されたTF
PRシンボルから各種の同期をとるための信号を生成す
るために複雑な演算を行う必要があった。
【0012】従って、TFPRシンボルを用いて各種の
同期をとる従来の方法では、搬送波やクロックなどの各
種信号の同期が既に確立されてからでなければ、TFP
Rシンボルを抽出することができないという課題があっ
た。
【0013】また、抽出されたTFPRシンボルから、
各種の同期をとるための信号を生成するためのハードウ
エアやソフトウエアが必要となっていた。その結果、受
信装置のコストが高くなるとともに、受信装置のサイズ
が大きくなるという課題があった。
【0014】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、受信装置において必要となる各種の同期
をとるための基本となるOFDM窓同期信号を簡単に生
成することができるようにするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の受信装
置は、無信号状態を検出する検出手段と、検出手段の検
出結果に応じて、信号から所定の情報を抽出するための
基準信号を生成する基準信号生成手段とを備えることを
特徴とする。
【0016】請求項4に記載の受信方法は、無信号状態
を検出するステップと、検出結果に応じて、信号から所
定の情報を抽出するための基準信号を生成するステップ
とを備えることを特徴とする。
【0017】請求項1に記載の受信装置においては、無
信号状態を検出手段が検出し、検出手段の検出結果に応
じて、信号から所定の情報を抽出するための基準信号を
基準信号生成手段が生成する。例えば、OFDM信号に
含まれているヌル信号を検出手段により検出し、この検
出結果に応じて、窓同期信号を生成することができる。
【0018】請求項4に記載の受信方法においては、無
信号状態を検出し、検出結果に応じて、信号から所定の
情報を抽出するための基準信号を生成する。例えば、O
FDM信号に含まれているヌル信号を検出手段により検
出し、この検出結果に応じて、窓同期信号を生成するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の受信装置の実施
例の構成を示すブロック図である。以下では、この図を
参照して、本実施例の動作の概要について説明し、続い
て、各部の詳細な構成とその動作を説明する。
【0020】図1において、アンテナ1は、RF(Radi
o Frequency)帯域の信号を受信し、チューナ2へ供給
する。チューナ2は、RF帯域の信号から所望の周波数
の信号を抽出し、中間周波数帯域のOFDM信号に変換
した後、IF回路3へ出力する。IF回路3は、チュー
ナ2から供給される中間周波数のOFDM信号を所定量
増幅した後、スペクトルの整形を行うと共に、搬送波再
生回路10(基準信号生成手段)から供給される再生搬
送波を用いて直交復調を行い、基底帯域(ベースバン
ド)の信号、即ち、IデータとQデータからなるOFD
M信号を抽出する。
【0021】IF回路3により生成された基底帯域のI
データとQデータは、信号線4,5を介して、FFT
(Fast Fourie Transform)演算回路6へ入力されると
共に、FFT窓同期信号発生回路7へ入力される。FF
T窓同期信号発生回路7は、ヌル信号検出回路7a(検
出手段)によって、IデータとQデータに含まれている
ヌル信号を検出し、このヌル信号を基準にしてタイムベ
ース回路7b(基準信号生成手段)が窓発生用のタイミ
ング信号を生成し、窓発生回路7c(基準信号生成手
段)へ供給する。窓発生回路7cは、タイムベース回路
7bから供給されるタイミング信号に応じて窓同期信号
を生成し、FFT演算回路6へ出力する。
【0022】FFT演算回路6は、IF回路3から供給
されるIデータおよびQデータから、窓同期信号に同期
して各シンボルを抽出する。そして、抽出されたシンボ
ルに対してFFT演算を施し(OFDM方式に基づく復
調を行い)、得られた再生Iデータと再生Qデータを信
号線8,9を介して出力する。
【0023】FFT演算回路6の出力データは、搬送波
再生回路10およびクロック再生回路11(基準信号生
成手段)にも供給されている。搬送波再生回路10で
は、FFT演算回路6の出力データに応じて搬送波を再
生し、IF回路3に供給する。また、クロック再生回路
11は、FFT演算回路6の出力データをもとにクロッ
ク信号を生成し、FFT演算回路6と窓発生回路7cに
それぞれ供給する。
【0024】次に、図1の実施例の動作の概要を説明す
る。
【0025】図示せぬ送信装置から送出されたRF信号
は、アンテナ1により受信され、チューナ2へ供給され
る。チューナ2は、RF信号に含まれる所望の信号を抽
出し、これを中間周波数の信号に変換した後、IF回路
3へ供給する。IF回路3は、チューナ2から供給され
る中間周波数の信号を所定量増幅した後、搬送波再生回
路10から供給される再生搬送波を用いて、基底周波数
帯域(ベースバンド)の信号(I信号成分とQ信号成
分)に変換する。そして、これらのI信号成分とQ信号
成分をディジタルデータに変換した後、信号線4,5を
介して、IデータとQデータとしてそれぞれ出力する。
【0026】IF回路3から出力されたIデータとQデ
ータは、FFT演算回路6とFFT窓同期信号発生回路
7へ供給される。FFT演算回路6は、FFT窓同期信
号発生回路7より供給される同期信号に基づき、1シン
ボル分のIデータとQデータを抽出し、これらのデータ
に対して高速フーリエ変換処理(FFT処理)を施す。
そして、その結果得られるデータの実数部である再生I
データと、虚数部である再生Qデータは、信号線8,9
を介して出力される。
【0027】IF回路3から出力されるIデータとQデ
ータを入力したFFT窓同期信号発生回路7は、ヌル信
号検出回路7aにより、IデータとQデータに含まれて
いるヌル信号を検出する。そして、検出されたヌル信号
を基準にして、タイムベース回路7bが窓発生用のタイ
ミング信号を生成し、このタイミング信号に同期して、
窓発生回路7cが、1シンボル分の時間幅を有する窓同
期信号を発生し、FFT演算回路6へ供給する。
【0028】FFT演算回路6は、FFT窓同期信号発
生回路7の窓発生回路7cより供給される窓同期信号を
もとに、1シンボル分のIデータとQデータを抽出し、
抽出されたデータに対して高速フーリエ変換処理を施
す。
【0029】搬送波再生回路10は、FFT演算回路6
から出力される再生Iデータと再生Qデータを元に、搬
送波を再生し、IF回路3へ供給する。
【0030】クロック再生回路11は、FFT演算回路
6から出力される再生Iデータと再生Qデータを元にク
ロック信号を再生し、FFT演算回路6と窓発生回路7
cへ供給する。
【0031】次に、図1に示す実施例の各回路の更に詳
細な構成例について説明する。
【0032】図2は、図1に示すヌル信号検出回路7a
の構成例を示すブロック図である。この図において、信
号線4,5を介して入力されるIデータとQデータは、
2乗回路30,31によりそれぞれ2乗され、加算器3
2へ供給される。加算器32は、2乗回路30,31の
出力信号を加算し、加算器33へ供給する。加算器33
は、加算器32の出力信号と遅延回路34の出力信号と
を加算し、減算器36へ供給する。遅延回路34は、減
算器36の出力信号を1クロック分だけ遅延し、加算器
33へ出力する。遅延回路35は、加算器32の出力信
号を後述する時間窓に対応する時間だけ遅延し、減算器
36へ出力する。減算器36は、加算器33の出力信号
から遅延回路35の出力信号を減算し、演算結果をヌル
信号検出回路7aの出力信号として出力する。
【0033】続いて、図3と図4を参照して図2の実施
例の動作について説明する。
【0034】図3は、時間窓を説明するためのタイミン
グチャートである。図3(a)は、図1に示すクロック
再生回路11が出力するクロック信号を示しており、ま
た、図3(b)は、加算器32の出力信号を示してい
る。
【0035】いま、クロックC0(図3(a))に同期
してIデータとQデータがヌル信号検出回路7aへ入力
されたとする。このとき、これらのIデータとQデータ
は、2乗回路30,31によりそれぞれ2乗され、加算
器32で加算される。その結果、データD0(図3
(b))が生成される。このデータD0は、加算器33
と遅延回路35へ入力される。加算器33は、データD
0と遅延回路34の出力(減算器36の1クロック前の
出力)とを加算し、出力する。
【0036】いまの場合、第1番目のデータ(D0)が
入力された状態であるので、遅延回路34は無出力の状
態である。そこで、加算器33の出力は、“D0”の値
となる。また、遅延回路35は、入力されたデータをN
クロック分だけ遅延して出力するので、この場合、無出
力の状態である。従って、減算器36からは、“D0
が出力されることになる。
【0037】次に、クロックC1に同期して第2番目の
IデータとQデータとが入力されると、前述の場合と同
様の処理が行われ、加算器32より“D1”が出力され
る。この“D1”は、加算器33へ入力され、遅延回路
34の出力値(1クロック前の減算器36の出力データ
(=D0))と加算されて出力される(即ち、“D0+D
1”が出力される)。遅延回路35は、Nクロック前の
加算器32の出力を出力しているので、依然、無出力状
態(=0)である。従って、減算器36からは、加算器
33の出力である“D0+D1”がそのまま出力されるこ
とになる。
【0038】以上の処理が繰り返し実行され、クロック
N-1(図3(a))に同期して、第N番目のIデータ
とQデータがヌル信号検出回路7aに入力されると、加
算器32は、データ“DN-1”を出力する。遅延回路3
5の出力値は依然“0”であるので、演算の結果、減算
器36からは“D0+D1+・・・+DN-1”が出力され
ることになる。
【0039】続いて、クロックCN(図3(a))に同
期して、第(N+1)番目のIデータとQデータがヌル
信号検出回路7aに入力されると、加算器32からデー
タ“DN”(図3(b))が出力され、加算器33へ入
力される。遅延回路34からは、1クロック前の減算器
36の出力である“D0+D1+・・・+DN-1”が出力
されているので、加算器33の出力は、“D0+D1+・
・・+DN-1+DN”となる。また、このとき、遅延回路
35からはNクロック前の加算器32の出力(=D0
が出力されるので、減算器36は、加算器33の出力値
から遅延回路35の出力値を減じた“D1+D2+・・・
+DN-1+DN”を出力されることになる。即ち、ヌル信
号検出回路7aからは、図3(c)に示す時間窓で囲ま
れている全てのデータを加算した値が出力されることに
なる。
【0040】更に次のクロックCN+1(図3(a))で
は、加算器32からデータDN+1が出力され、この値
と、遅延回路34からの出力“D1+D2+・・・+D
N-1+DN”とを加算した“D1+D2+・・・+DN-1
N+DN+1”が、加算器33から出力される。減算器3
6は、加算器33の出力値から遅延回路35の出力(=
1)を減じた“D2+・・・+DN-1+DN+DN+1”を
出力する。即ち、このとき、ヌル信号検出回路7aは、
図3(d)に示す時間窓で囲まれている全てのデータを
加算した値を出力することになる。
【0041】従って、このような構成によれば、Nクロ
ック分の長さを有する時間窓を設定し、この時間窓で囲
まれた(指定された)全てのIデータとQデータをそれ
ぞれ2乗して加算した値を得ることができる。
【0042】図4は、時間窓の位相とヌル信号検出回路
7aの出力信号の関係を示すタイミングチャートであ
る。いま、時間窓の時間幅を、図4(a)に示すヌル信
号の時間幅と等しくなるように設定したとする。このと
き、ヌル信号検出回路7aは、基底帯域OFDM信号
(IデータとQデータからなる信号(図4(a)))の
うち、時間窓により囲まれた範囲のIデータとQデータ
を2乗して累積加算した値(図4(c))を出力するこ
とになる。
【0043】DAB方式の変調がなされた信号では、各
シンボルは、1,536波の搬送波がそれぞれπ/4オ
フセット差動QPSKにより変調されているので、各シ
ンボルの信号エネルギーは互いに等しい。即ち、各瞬時
のIデータとQデータをそれぞれ2乗して累積加算した
値(信号エネルギーに対応する値)は、各シンボルの期
間で一定である。従って、時間窓がP0(図4(b))
の位置にある場合と、P3(図4(b))の位置にある
場合の、ヌル信号検出回路7aのそれぞれの出力値R0
とR3は等しくなる。
【0044】なお、本出願人は、コンピュータを用いて
シミュレーションを行い、ヌル信号検出回路7aの出力
は、各シンボルの間でほぼ一定であることを確認してい
る。
【0045】いま、時間窓がP0(図4(b))の位置
にあるとすると、ヌル信号検出回路7aは、この時間窓
で囲まれた範囲のIデータとQデータの2乗の累積加算
値R0(図4(c))を出力する。その後、所定の時間
が経過し、時間窓の位置がP1(図4(b))になった
とする。このとき、時間窓の一部はヌル信号の一部と重
なることになる。ヌル信号は無信号の状態であり、ノイ
ズ等の影響を無視すると、この部分の信号エネルギーは
“0”である。従って、時間窓の位置がP1(図4
(b))となった場合、ヌル信号検出回路7aの出力値
R1(図4(c))は、位置P0(図4(b))の場合
の出力値R0と比べて、小さくなる(R1<R0)。
【0046】続いて、時間窓がP2の位置(時間窓がヌ
ル信号と完全に重なる位置)になると、ヌル信号検出回
路7aの出力は極小値R2(=0)(図4(c))とな
る。その後、ヌル信号検出回路7aの出力値は徐々に増
加し、P3(図4(b))の位置を過ぎると一定値R3
(図4(c))となる。
【0047】従って、ヌル信号検出回路7aの出力信号
は、時間窓とヌル信号とが完全に重なるタイミング(T
FPR信号が入力される直前)で極小値を持つ。
【0048】以上の説明では、ノイズの影響を無視した
が、受信信号(RF信号)にノイズが重畳されている場
合でも、ヌル信号検出回路7aの出力信号(図4
(c))は、ノイズが含まれていない場合のように
“0”とはならないが、所定の極小値を持つ。従って、
そのような場合でも、ヌル信号(図4(a))の検出を
行うことができる。
【0049】図5は、図1に示すタイムベース回路7b
の構成例を示すブロック図である。この図において、ヌ
ル信号検出回路7aの出力信号は、比較器50、セレク
タ51、および比較器52のそれぞれの端子Aに入力さ
れる。比較器52は、端子Aに入力されているヌル信号
検出回路7aの出力と、端子Bに入力されている基準電
源56の基準電圧VRFとを比較し、その結果、基準電圧
RFの方が大きい場合は出力信号を“H”の状態にす
る。
【0050】微分器53は、比較器52の出力信号を微
分し、レジスタ54へ出力する。セレクタ51は、レジ
スタ54の出力信号が端子Bに入力され、ヌル信号検出
回路7aの出力が端子Aに入力されている。このセレク
タ51は、比較器50の出力信号が“H”の状態であれ
ば、端子Aに入力される信号(ヌル信号検出回路7aの
出力信号)を選択し、逆に“L”の状態であれば、端子
Bに入力される信号(レジスタ54の出力信号)を選択
し、レジスタ54へ出力する。レジスタ54は、セレク
タ51の出力信号を記憶(保持)し、セレクタ51と比
較器50のそれぞれの端子Bに供給する。
【0051】比較器50は、レジスタ54の出力信号と
ヌル信号検出回路7aの出力信号とを比較し、レジスタ
54の出力信号の方が大きい場合は、出力信号を“H”
の状態にする。微分器55は、比較器50の出力信号を
微分し、タイムベース回路7bの出力信号として出力す
る。
【0052】次に、図5に示すタイムベース回路7bの
動作を図6に示すタイミングチャートを参照して説明す
る。
【0053】いま、ヌル信号検出回路7aの出力値がV
RFよりも小さくなったとすると、比較器52の出力信号
は、“H”の状態となり(図6(c))、微分器53
は、比較器52の出力パルスの立ち上がり部分におい
て、インパルス状の信号を出力する(図6(d))。そ
の結果、レジスタ54にリセット信号が供給され、レジ
ス54は、例えば、(10×VRF)の値にリセットされ
る。すると、比較器50の端子Bには、リセットされた
値(=10×VRF)が供給されるので、端子Aに入力さ
れている信号(ヌル信号検出回路7aの出力)よりも、
端子Bに入力されている信号の方が大きくなり、出力信
号が“H”の状態となる(図6(e))。その結果、セ
レクタ51の接続が端子A側となり、ヌル信号検出回路
7aの出力がレジスタ54へ供給され、記憶される。
【0054】その後、ヌル信号検出回路7aの出力値は
徐々に減少するので、ヌル信号検出回路7aの出力値が
レジスタ54に記憶されている値よりも小さくなり、比
較器50の出力信号は“H”の状態のままとなる(図6
(e))。従って、セレクタ51は端子A側に接続され
続け、レジスタ54に記憶されている値は、ヌル信号検
出回路7aの出力により順次更新されていく。
【0055】そして、ヌル信号検出回路7aの出力が極
小値となる時刻W1を過ぎると、ヌル信号検出回路7a
の出力値は増加に転じるので、比較器50の端子Aに入
力されているヌル信号検出回路7aの出力は、端子Bに
入力されているレジスタ54の出力よりも大きくなり、
その結果、比較器50の出力は“L”の状態となる(図
6(e))。そして、セレクタ51の接続が端子B側に
切り替えられ、レジスタ54へは、レジスタ54自信が
現在記憶している値が再度入力入力されることになる。
従って、レジスタ54には、時刻W1における極小値が
そのまま保持されることになる。
【0056】微分器55は、比較器50の出力信号を微
分し、出力信号の立ち下がり部分を検出し、この部分に
おいてインパルス状の信号を出力する(図6(f))。
比較器50の出力信号が立ち下がるのは、前述のように
ヌル信号検出回路7aの出力が極小となる部分である。
従って、微分器55は、ヌル信号検出回路7aの出力信
号が極小となるタイミングにおいてインパルス状の信号
を出力する。
【0057】なお、受信信号(RF信号)にノイズなど
が重畳されている場合には、ヌル信号検出回路7aの出
力信号が、図6(b)に示すような理想的な極小値を持
たない場合(鋭いピークを持たない場合)が生ずること
が考えられる。このような場合には、ヌル信号が極小値
となるタイミングと、微分器55からインパルス状の信
号が出力されるタイミングが一致しなくなる可能性があ
る。しかしながら、本出願者がコンピュータを用いて行
ったシミュレーションによれば、受信信号にノイズ等が
重畳された場合でも、微分器55からインパルス状の信
号が出力されるタイミングは、ヌル信号検出回路7aか
ら極小値が出力されるタイミングと十分に一致してお
り、このような構成により得られるインパルス信号(タ
イムベース回路7b出力信号)を安定なタイミング信号
として用いることが可能であることが確認されている。
【0058】図7は、図1に示す窓発生回路7cの構成
例を示すブロック図である。この図において、否定論理
和素子71は、タイムベース回路7bから出力されるタ
イミング信号(図5の微分器55の出力するインパルス
状の信号(図6(f)))と、カウンタ72の出力信号
との間で否定論理和を演算し、カウンタ72のクリア端
子へ供給する。カウンタ72は、クロック再生回路11
から供給されるクロック信号に同期してカウントダウン
動作を行い、カウントダウンが終了すると、終了を示す
インパルス状の信号を出力する。
【0059】次に、図8に示すタイミングチャートを参
照して、この構成例の動作について説明する。
【0060】タイムベース回路7bの出力信号(図8
(b))は、否定論理和素子71の一方の端子に入力さ
れている。カウンタ72には、クリアのタイミングに同
期して、基底帯域OFDM信号の各シンボルの時間幅τ
をクロック信号の周期TCで割った値がセットされる。
即ち、否定論理和素子72の出力が“L”の状態になっ
た場合(タイムベース回路7bの出力が“H”の状態に
なった場合、もしくは、カウンタ72の出力が“H”に
なった場合)に、上述の値がセットされる。そして、カ
ウンタ72は、クロック再生回路11から供給されるク
ロック信号に同期して、セットされた値をカウントダウ
ンしていく。
【0061】いま、ヌル信号の終了部分(TFPRシン
ボルの直前)において、タイムベース回路7bの出力が
“H”の状態となった(図8(b))とすると、否定論
理和素子71の出力は、“L”の状態となり(図8
(d))、カウンタ72がカウントダウンを開始する。
前述のように、カウンタ72に設定されている値は、基
底帯域OFDM信号(図8(a))の各シンボルの時間
幅τをクロック信号の周期TCで割った値(=τ/TC
であるので、カウンタ72がこの値のカウントダウンを
終了すると(各シンボルの時間幅τに対応する時間が経
過すると)、カウンタ72は、インパルス状の信号を出
力する(図8(c))。
【0062】カウンタ72がインパルス状の信号を出力
すると、否定論理和素子71の出力信号は“L”の状態
となり(図8(d))、カウンタ72には、値“τ/T
C”が再度セットされ、カウントダウンが開始される。
そして、カウントダウンが終了すると、インパルス状の
信号を出力する(図8(c))ので、前述の場合と同様
に再度カウントダウンが開始されることになる。
【0063】このような動作は、タイムベース回路7b
からインパルス状の信号が再度出力されるまで(次のフ
レームのヌル信号が検出されるまで)繰り返され、否定
論理和素子71から出力されるインパルス状の信号は、
窓発生回路7cの出力信号(窓同期信号)として、FF
T演算回路6へ供給される。
【0064】このような実施例によれば、図8(d)に
示すように、基底帯域OFDM信号の各シンボルの開始
部と同期して“H”となり、終了部と同期して“L”の
状態となる信号、即ち、窓同期信号を生成することがで
きる。また、この窓同期信号は、タイムベース回路7b
からのタイミング信号(ヌル信号の終了部分を基準にし
て生成される信号)に同期して生成されるため、ヌル信
号が受信できる限り、正確な窓同期信号を生成すること
ができる。
【0065】なお、図7に示す構成例では、クロック再
生回路11から出力されるクロック信号を用いてカウン
トダウンを行うようにしたが、クロック再生回路11に
は電圧制御水晶発振器を用いている。このような構成に
よれば、受信装置において、同期がまだ確立されていな
い場合でも、正確な窓同期信号を生成することが可能と
なる。また、その場合、ヌル信号を基準にして、フレー
ム毎に窓同期信号を生成しているので、フレーム内での
累積誤差は無視できる程小さくなるとともに、クロック
の誤差が蓄積されることはない。
【0066】以上の実施例では、ヌル信号検出回路7a
において、IデータとQデータの2乗の和を求め、この
結果に基づきヌル信号を検出するようにした。しかしな
がら、図9に示すように、IデータとQデータのそれぞ
れの絶対値の和より、ヌル信号を検出するようにしても
よい。
【0067】即ち、図9に示す構成では、図2に示す2
乗回路30,31が、それぞれ絶対値回路80,81と
置換されている。その他の構成は、図2に示す場合と同
様である。
【0068】絶対値回路80,81は、入力されるIデ
ータとQデータのそれぞれの絶対値を算出する。加算器
32は、IデータとQデータの絶対値を加算し、加算器
33に出力する。そして、遅延回路34,35および減
算器36により、前述の場合と同様の処理がなされ、ヌ
ル信号が検出されることになる。
【0069】なお、以上の実施例では、IデータとQデ
ータそれぞれの2乗値や絶対値を加算器32で加算して
用いるように構成したが、例えば、IデータまたはQデ
ータの何れか一方だけの2乗値や絶対値を用いるように
してもよい。このような構成によれば、回路の構成を更
に簡略化することができるとともに、受信装置のサイズ
を一層小型化することが可能となる。
【0070】
【発明の効果】請求項1に記載の受信装置および請求項
4に記載の受信方法によれば、無信号状態を検出し、情
報を抽出するための基準信号を生成するようにしたの
で、簡単な回路により各種同期信号を生成することがで
きる。また、受信装置の同期が確立されていない場合で
も、各種同期信号を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受信装置の構成例を示すブロック図で
ある。
【図2】図1に示すヌル信号検出回路7aの構成例を示
すブロック図である。
【図3】図2に示すヌル信号検出回路7aの動作原理を
説明するためのタイミングチャートである。
【図4】図2に示すヌル信号検出回路7aの動作原理を
説明するためのタイミングチャートである。
【図5】図1に示すタイムベース回路7bの構成例を示
すブロック図である。
【図6】図5に示すタイムベース回路7bの動作原理を
説明するためのタイミングチャートである。
【図7】図1に示す窓発生回路7cの構成例を示すブロ
ック図である。
【図8】図7に示す窓発生回路7cの動作原理を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図9】図1に示すヌル信号検出回路7aの他の構成例
を示すブロック図である。
【図10】DAB方式の信号のフォーマットを示す図で
ある。
【符号の説明】
7 FFT窓同期信号発生回路, 7a ヌル信号検出
回路(検出手段),7b タイムベース回路(基準信号
生成手段), 7c 窓発生回路(基準信号生成手
段), 10 搬送波再生回路(基準信号生成手段),
11 クロック再生回路(基準信号生成手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的に無信号状態が挿入された信号を
    受信する受信装置において、 前記無信号状態を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に応じて、前記信号から所定の
    情報を抽出するための基準信号を生成する基準信号生成
    手段とを備えることを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 前記周期的に無信号状態が挿入された信
    号はOFDM信号であり、 前記検出手段は、前記OFDM信号の前記無信号状態で
    あるヌル信号を検出し、 前記基準信号生成手段は、前記検出手段の検出結果に応
    じて、窓同期信号を生成することを特徴とする請求項1
    に記載の受信装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、所定の期間内における
    前記信号のエネルギーを算出し、算出された前記エネル
    ギーが極小となるタイミングを検出することを特徴とす
    る請求項1に記載の受信方法。
  4. 【請求項4】 周期的に無信号状態が挿入された信号を
    受信する受信方法において、 前記無信号状態を検出するステップと、 検出結果に応じて、前記信号から所定の情報を抽出する
    ための基準信号を生成するステップとを備えることを特
    徴とする受信方法。
JP8054374A 1996-03-12 1996-03-12 受信装置および受信方法 Withdrawn JPH09247122A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002047342A1 (fr) * 2000-12-04 2002-06-13 Fujitsu Limited Procede et dispositif de synchronisation
JP2007097120A (ja) * 2005-09-05 2007-04-12 Oki Electric Ind Co Ltd 等化器及び等化方法
JP2018196154A (ja) * 2014-03-12 2018-12-06 クアルコム,インコーポレイテッド 高効率wlanのための応答時間緩和

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