JP2001292123A - 復調装置及び復調方法 - Google Patents

復調装置及び復調方法

Info

Publication number
JP2001292123A
JP2001292123A JP2000111949A JP2000111949A JP2001292123A JP 2001292123 A JP2001292123 A JP 2001292123A JP 2000111949 A JP2000111949 A JP 2000111949A JP 2000111949 A JP2000111949 A JP 2000111949A JP 2001292123 A JP2001292123 A JP 2001292123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
carrier
ofdm
error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000111949A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Okada
隆宏 岡田
Toshihisa Momoshiro
俊久 百代
Isao Matsumiya
功 松宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000111949A priority Critical patent/JP2001292123A/ja
Publication of JP2001292123A publication Critical patent/JP2001292123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 OFDM信号のキャリア周波数誤差を短時間
で補正し、動作開始から復調動作が安定するまでの時間
を短縮する。 【解決手段】 NCO14には、IF信号の周波数とキ
ャリア信号の周波数との差分周波数が、初期発振周波数
としてプリセットされている。NCO14は、キャリア
周波数誤差を補正した後のOFDM信号の中心周波数の
ずれ量が0となるように、発振周波数が調整される。受
信動作開始時には、予めキャリア周波数誤差として想定
される周波数がNCO14から出力されるので、キャリ
ア周波数同期の引き込み動作が短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重化伝送(OFDM:Orthogonal Frequency Division
Multiplexing)方式によるデジタル放送等に適用される
復調装置及び復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル信号を伝送する方式とし
て、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal F
requency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式
が提案されている。このOFDM方式は、伝送帯域内に
多数の直交する副搬送波(サブキャリア)を設け、それ
ぞれのサブキャリアの振幅及び位相にデータを割り当
て、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadratu
re Amplitude Modulation)によりディジタル変調する
方式である。
【0003】このOFDM方式は、多数のサブキャリア
で伝送帯域を分割するため、サブキャリア1波あたりの
帯域は狭くなり変調速度は遅くはなるが、トータルの伝
送速度は、従来の変調方式と変わらないという特徴を有
している。また、このOFDM方式は、多数のサブキャ
リアが並列に伝送されるためにシンボル速度が遅くなる
という特徴を有している。そのため、このOFDM方式
は、シンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時
間長を短くすることができ、マルチパス妨害を受けにく
くなる。また、OFDM方式は、複数のサブキャリアに
対してデータの割り当てが行われることから、変調時に
は逆フーリエ変換を行うIFFT(Inverse Fast Fouri
er Transform)演算回路、復調時にはフーリエ変換を行
うFFT(Fast Fourier Transform)演算回路を用いる
ことにより、送受信回路を構成することができるという
特徴を有している。
【0004】以上のような特徴からOFDM方式は、マ
ルチパス妨害の影響を強く受ける地上波ディジタル放送
に適用することが広く検討されている。このようなOF
DM方式を採用した地上波ディジタル放送としては、例
えば、DVB−T(DigitalVideo Broadcasting-Terres
trial)やISDB−T(Integrated Services Digital
Broadcasting -Terrestrial)といった規格が提案され
ている。
【0005】OFDM方式による送信信号は、図3に示
すように、OFDMシンボルと呼ばれるシンボル単位で
伝送される。このOFDMシンボルは、送信時にIFF
Tが行われる信号期間である有効シンボルと、この有効
シンボルの後半の一部分の波形がそのままコピーされた
ガードインターバルとから構成されている。このガード
インターバルは、OFDMシンボルの前半部分に設けら
れている。例えば、DVB−T規格(2Kモード)にお
いては、有効シンボル内に、2048本のサブキャリア
が含まれており、そのサブキャリア間隔は4.14Hz
となる。また、有効シンボル内の2048本のサブキャ
リアのうち、1705本のサブキャリアにデータが変調
されている。また、ガードインターバルは、有効シンボ
ルの1/4や1/8の時間長の信号とされている。
【0006】このようなOFDM方式によるデジタルテ
レビジョン放送の受信装置(OFDM受信装置)では、
放送局から放送されたデジタルテレビジョン放送の放送
波を、アンテナにより受信し、RF信号としてチューナ
に供給する。チューナは、アンテナから供給されたRF
信号を、所定の発振周波数の局部発振器を用いて、所定
の周波数(IF周波数fIF)のIF信号に周波数変換す
る。そして、このIF信号は、アナログ/デジタル変換
回路によりデジタル信号に変換された後、デジタル直交
復調回路によりデジタル直交復調され、ベースバンドの
OFDM信号とされる。
【0007】ここで、デジタル直交復調した後のベース
バンドのOFDM信号は、図4に示すように、その中心
周波数を0とするようにしなければならない。そのた
め、直交復調に用いるキャリア周波数fcを、IF信号
のIF周波数fIFと一致させなければならない。直交復
調時のキャリア周波数fcとIF信号のIF周波数fIF
とが一致していない場合には、図5に示すように、直交
復調後の中心周波数に誤差(キャリア周波数誤差fE
が生じてしまい、正確なデジタル直交復調をすることが
できない。
【0008】このようなキャリア周波数誤差fEをなく
すための手段としては、RF信号をIF信号に変換する
チューナの局部発振器と直交復調回路に与える局部発振
器との同期させて動作させる方法があるが、一般にその
回路構成は複雑となる。
【0009】そのため、一般にOFDM受信装置では、
チューナの局部発振器と直交復調回路のクロックとを非
同期で動作させ、キャリア周波数誤差fEと同一の発振
周波数の補正信号を、デジタル直交復調出力に複素乗算
することによって、このデジタル直交復調出力の中心周
波数の調整をしている。
【0010】キャリア周波数誤差の補正を行う従来のO
FDM受信装置について、図6を用いて説明をする。
【0011】従来のOFDM受信装置は、図6に示すよ
うに、アンテナ102と、チューナ103と、A/D変
換回路104と、デジタル直交復調回路105と、fc
補正回路106と、FFT演算回路107と、fc誤差
検出回路108と、NCO109とを有している。
【0012】放送局から放送されたデジタルテレビジョ
ン放送の放送波は、OFDM受信装置のアンテナ102
により受信され、RF信号としてチューナ103に供給
される。アンテナ102により受信されたRF信号は、
局部発振器103a及び乗算器103bからなるチュー
ナ103によりIF信号に周波数変換される。周波数変
換されたIF信号は、A/D変換回路104によりデジ
タル化され、デジタル直交復調回路105に供給され
る。
【0013】デジタル直交復調回路105は、所定の周
波数(fc:キャリア周波数)のキャリア信号を用い
て、デジタル化されたIF信号をデジタル直交復調し、
ベースバンドのOFDM信号を出力する。このキャリア
信号のキャリア周波数fcは、チューナ102の局部発
振器103aの発振周波数とは非同期とされている。こ
のベースバンドのOFDM信号は、デジタル直交復調さ
れた結果、実軸成分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分
(Qチャネル信号)とを含んだ複素信号となる。デジタ
ル直交復調回路105により出力されるベースバンドの
OFDM信号は、fc補正回路106に供給される。
【0014】fc補正回路106は、NCO109から
出力されるfc誤差補正信号とベースバンドのOFDM
信号と複素乗算し、デジタル直交復調後のベースバンド
のOFDM信号のキャリア周波数誤差を補正する。fc
補正回路106によりキャリア周波数誤差が補正された
ベースバンドのOFDM信号は、FFT演算回路107
に供給される。
【0015】fc誤差検出回路108は、fc補正回路
106及びFFT演算回路107からの出力信号に基づ
き、fc補正回路106から出力されるベースバンドの
OFDM信号の中心周波数のずれ量を検出する。fc誤
差検出回路106は、そのずれ量を誤差成分errとし
て、NCO109に出力する。
【0016】NCO109は、いわゆる数値制御発振器
であり、fc誤差検出回路108により検出された誤差
成分errに応じて、発振周波数が増減するfc誤差補
正信号を発生する。このNCO109は、例えば、供給
された誤差成分errがプラスの値であれば出力してい
るfc誤差補正信号の発振周波数を減少させ、供給され
た誤差成分errがマイナスの値であれば出力している
fc誤差補正信号の発振周波数を増加させるような制御
を行う。NCO109は、このような制御を行うことに
よって、誤差成分errが0となるところで発振周波数
が一定になるようなfc誤差補正信号を発生する。
【0017】このように、OFDM受信装置では、デジ
タル直交復調回路の後段にfc補正回路106を設ける
ことによって、ベースバンドのOFDM信号のキャリア
周波数誤差を補正している。すなわち、fc誤差検出回
路108が、fc補正回路106の出力信号の中心周波
数のずれ量を検出し、そのずれ量を誤差成分errとし
てNCO109にフィードバックする。このNCO10
9が、この誤差成分errに応じて発振周波数が変動す
るfc誤差補正信号を生成し、fc補正回路108に供
給する。そして、このfc補正回路108が、ベースバ
ンドのOFDM信号に対してfc誤差補正信号を複素乗
算することによって、キャリア周波数誤差を補正してい
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デジタル直
交復調出力に複素乗算されるfc誤差補正信号の発振周
波数は、制御開始直後(動作開始直後)においては、フ
ィードバックされてくる誤差成分errが無いため、ゼ
ロとされている。そして、ベースバンドのOFDM信号
の初期データに対する直交復調がされると、その初期デ
ータに含まれているキャリア周波数誤差がそのまま誤差
成分errとしてNCO109にフィードバックされ、
このNCO109からこの誤差成分errに応じた発振
周波数の補正信号がデジタル直交復調出力に複素乗算さ
れる。
【0019】従って、キャリア周波数誤差が大きければ
大きいほど、フィードバック制御の初期応答動作が大き
くなり、キャリア周波数誤差を0に収束させるまでに時
間がかかってしまう。
【0020】本発明は、このような実情を鑑みてなされ
たものであり、動作開始から復調動作が安定するまでの
時間を短縮するOFDM信号の復調装置及び復調方法を
提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる復調装置
は、直交周波数分割多重(OFDM)信号を復調する復
調装置であって、RF信号からIF信号に周波数変換さ
れた上記OFDM信号を、上記IF信号と非同期とされ
た所定の周波数のサンプリングクロックでサンプリング
して、デジタルデータに変換するアナログ/デジタル変
換手段と、デジタルデータに変換されたIF信号の上記
OFDM信号を、上記サンプリングクロックに同期した
キャリア信号でデジタル直交復調をしてベースバンドの
OFDM信号を生成するデジタル直交復調手段と、上記
デジタル直交復調されたベースバンドのOFDM信号に
対して補正信号を複素乗算して、上記IF信号の周波数
と上記キャリア信号の周波数との誤差(キャリア周波数
誤差)を補正するキャリア周波数誤差補正手段と、上記
キャリア周波数誤差補正手段の出力信号から上記ベース
バンドのOFDM信号の中心周波数のずれ量を検出し、
この中心周波数のずれ量に応じて発振周波数が可変され
る上記補正信号を生成する補正信号生成手段とを備え、
上記補正信号生成手段は、上記IF信号の周波数と上記
キャリア信号の周波数との差分周波数を、上記補正信号
の初期発振周波数とすることを特徴とする。
【0022】この復調装置では、IF信号をデジタル直
交復調した後のOFDM信号に補正信号を複素乗算する
ことにより、IF信号に対するデジタル直交復調時にお
いて発生するキャリア周波数誤差を補正する。そして、
この復調装置では、上記補正信号の初期発振周波数を、
IF信号の周波数と上記キャリア信号の周波数との差分
周波数としている。
【0023】本発明にかかる復調方法は、直交周波数分
割多重(OFDM)信号を復調する復調方法であって、
RF信号からIF信号に周波数変換された上記OFDM
信号を、上記IF信号と非同期とされた所定の周波数の
サンプリングクロックでサンプリングして、デジタルデ
ータに変換し、デジタルデータに変換されたIF信号の
上記OFDM信号を、上記サンプリングクロックに同期
したキャリア信号でデジタル直交復調をしてベースバン
ドのOFDM信号を生成し、上記デジタル直交復調され
たベースバンドのOFDM信号に対して補正信号を複素
乗算して、上記IF信号の周波数と上記キャリア信号の
周波数との誤差(キャリア周波数誤差)を補正し、上記
キャリア周波数誤差を補正した信号から上記ベースバン
ドのOFDM信号の中心周波数のずれ量を検出し、この
中心周波数のずれ量に応じて発振周波数を可変して上記
補正信号を生成するとともに、上記IF信号の周波数と
上記キャリア信号の周波数との差分周波数を、上記補正
信号の初期発振周波数とすることを特徴とする。
【0024】この復調方法では、IF信号をデジタル直
交復調した後のOFDM信号に補正信号を複素乗算する
ことにより、IF信号に対するデジタル直交復調時にお
いて発生するキャリア周波数誤差を補正する。そして、
この復調方法では、上記補正信号の初期発振周波数を、
IF信号の周波数と上記キャリア信号の周波数との差分
周波数としている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、本発明を適用したOFDM方式によるデジタル放送
の受信装置(OFDM受信装置)について説明する。
【0026】図1に本発明を適用したOFDM受信装置
のブロック構成図を示す。
【0027】OFDM受信装置1は、この図1に示すよ
うに、アンテナ2と、チューナ3と、局部発振器4と、
A/D変換回路5と、クロック発生回路6と、デジタル
直交復調回路7と、キャリア発生回路8と、fc補正回
路9と、FFT演算回路10と、狭帯域fc誤差算出回
路11と、広帯域fc誤差算出回路12と、加算回路1
3と、数値コントロール発振回路(NCO)14とを備
えている。
【0028】放送局から放送されたデジタルテレビジョ
ン放送の放送波は、OFDM受信装置1のアンテナ2に
より受信され、RF信号としてチューナ3に供給され
る。
【0029】チューナ3は、供給されたRF信号と局部
発振器4から発生された局部キャリアとを乗算して、R
F信号を所定の周波数(fIF)のIF信号に周波数変換
をする。チューナ3により周波数変換がされたIF信号
は、A/D変換回路5に供給される。
【0030】A/D変換回路5は、クロック発生回路6
から供給されるサンプリングクロック(周波数fCLK
により、IF信号をサンプリングして、このIF信号を
デジタル化する。A/D変換回路5は、例えば、DVB
−T規格においては、有効シンボルのサンプリング数が
2048サンプルでサンプリングできるようなクロック
で、即ち、1OFDMシンボルを2560(2048+
512)サンプルでサンプリングできるようなクロック
でサンプリングを行う。
【0031】ここで、IF信号の周波数fIFと、クロッ
ク発生回路6から発生されるサンプリングクロックfC
LKとは、例えば、4fCLK≒fIFという関係があるもの
とする。ただし、局部発振器4とクロック発生回路6と
は非同期で動作しており、クロック発生回路6から発生
されたサンプリングクロックとIF信号とは同期が取ら
れていない。
【0032】A/D変換回路5によりデジタル化された
IF信号は、デジタル直交復調回路7に供給される。デ
ジタル直交復調回路7は、キャリア発生回路8から発生
された所定の周波数(fc:キャリア周波数)のキャリ
ア信号を用いて、デジタル化されたIF信号を直交復調
し、ベースバンドのOFDM信号を出力する。キャリア
発生回路8は、4fCLK≒fIFという関係があることか
ら、図2に示すような、4カウントで1周期(1/f
c)を表すデジタルのキャリア信号を発生する。例え
ば、cosωt=1,0,−1,0で1周期となり、−
sinωt=0,−1,0,1で1周期となる直交した
キャリア信号を発生する。また、キャリア周波数fcと
IF信号の周波数fIFとは、完全に一致しておらず一定
の周波数ずれが生じてる。ここで、角周波数ωは、ω=
2πfC≒2πfIFである。
【0033】なお、このデジタル直交復調回路7から出
力されるベースバンドのOFDM信号は、FFT(Fast
Fourier Transferorm)演算される前のいわゆる時間領
域の信号であることから、以下OFDM時間領域信号と
呼ぶ。このOFDM時間領域信号は、直交復調された結
果、実軸成分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分(Qチ
ャネル信号)とを含んだ複素信号となっている。デジタ
ル直交復調回路7により出力されるOFDM時間領域信
号は、fc補正回路9に供給される。
【0034】fc補正回路9は、NCO14から出力さ
れたfc誤差補正信号とOFDM時間領域信号と複素乗
算し、OFDM時間領域信号のキャリア周波数誤差を補
正する。fc補正回路9によりキャリア周波数誤差が補
正されたOFDM時間領域信号は、FFT演算回路10
及び狭帯域fc誤差算出回路11に供給される。
【0035】FFT演算回路10は、OFDM時間領域
信号に対してFFT演算を行い、各サブキャリアに対し
て変調されているデータを抽出して出力する。このFF
T演算回路10から出力される信号は、FFTされた後
のいわゆる周波数領域の信号であることから、以下、O
FDM周波数領域信号と呼ぶ。
【0036】FFT演算回路10は、OFDMシンボル
からガードインターバルの時間長分の信号を除去するこ
とにより得られる有効シンボル長の範囲(2048サン
プルの範囲)に対してFFT演算を行う。
【0037】このようにFFT演算回路10から出力さ
れたOFDM周波数領域信号は、OFDM時間領域信号
と同様に、実軸成分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分
(Qチャネル信号)とからなる複素信号となっている。
OFDM周波数領域信号は、広帯域fc誤差算出回路1
2及び図示しない後段のイコライザ等に供給される。
【0038】狭帯域fc誤差算出回路11は、デジタル
直交復調回路7によりデジタル直交復調した後のOFD
M時間領域信号の中心周波数のずれ量を示す狭帯域のキ
ャリア周波数誤差成分を算出する。具体的に、狭帯域f
c誤差算出回路11は、サブキャリアの周波数間隔(例
えば4.14Hz)の±1/2以下の精度の中心周波数
のずれ量を算出する。
【0039】狭帯域fc誤差算出回路11は、OFDM
時間領域信号に対して、ガードインターバル部分の波形
とOFDMシンボルの後半部分の波形(即ち、ガードイ
ンターバルのコピー元の信号波形)との相関性を求め、
この相関性に基づきOFDMシンボルの境界部分を求め
る。求めた相関性を示す関数は、複素信号であり、さら
に、この関数におけるOFDMシンボルの境界部分の位
相成分は、キャリア周波数誤差成分のサブキャリア周波
数間隔の±1/2以下の精度の情報となっている。狭帯
域fc誤差補正回路11は、このサブキャリア周波数間
隔の±1/2以下の精度の情報を、狭帯域キャリア周波
数誤差成分として求める。
【0040】このように狭帯域fc誤差算出回路11に
より求められた狭帯域キャリア周波数誤差成分は、加算
回路13に供給される。
【0041】広帯域fc誤差算出回路12は、デジタル
直交復調回路7によりデジタル直交復調した後のOFD
M時間領域信号に基づき、OFDM時間領域信号の中心
周波数のずれ量を示す広帯域キャリア周波数誤差成分を
算出する。具体的に、広帯域fc誤差算出回路12は、
サブキャリアの周波数(例えば4.14Hz)間隔精度
で中心周波数のずれ量を算出する。
【0042】広帯域fc誤差算出回路12によるキャリ
ア周波数誤差成分の算出原理について説明する。
【0043】OFDM信号には、一般に、CP(Contin
ual Pilots)信号と呼ばれるパイロット信号が含まれて
いる。このCP信号は、特定の位相及び振幅を常に表し
ている信号であり、有効シンボル内の複数のインデック
スのサブキャリアに挿入されている。有効シンボル内に
含まれるCP信号の数、及び、その挿入位置の配置パタ
ーンは、予め規格により定められている。例えば、DV
B−T規格(2Kモード)であれば、1つの有効シンボ
ル内に2048本のサブキャリア(0〜2047)が存
在するが、そのうち45本のサブキャリアにCP信号が
含まれている。また、このDVB−T規格(2Kモー
ド)においては、CP信号の配置パターンが、サブキャ
リアのインデックス番号(信号が変調されている170
5本の範囲内)で、0、48、54、87、141、1
56、192、201、255、279、282、33
3、432、450、483、525、531、61
8、636、714、759、765、780、80
4、873、888、918、939、942、96
9、984、1050、1101、1107、111
0、1137、1140、1146、1206、126
9、1323、1377、1491、1683、170
4となっている。
【0044】広帯域fc誤差算出回路12は、FFT演
算後のOFDM周波数領域信号に対して、時間的に前後
したシンボル間で2回の差動復調を行うことによってC
P信号を抽出し、抽出したCP信号のサブキャリア位置
が、本来のサブキャリア位置からどの程度シフトしてい
るかを算出することによって、OFDM信号のキャリア
周波数誤差成分を算出している。
【0045】このように広帯域fc誤差算出回路12に
より求められた広帯域キャリア周波数誤差成分は、加算
回路13に供給される。
【0046】加算回路13は、狭帯域fc誤差算出回路
11により算出された狭帯域fc誤差成分と、広帯域f
c誤差算出回路12により算出された広帯域fc誤差成
分とを加算して、fc補正回路9から出力されたベース
バンドOFDM信号のトータルの中心周波数のずれ量を
算出する。加算回路13は、算出したトータルの中心周
波数のずれ量を、誤差成分errとして出力する。加算
回路13から出力される誤差成分errは、NCO14
に供給される。
【0047】NCO14は、いわゆる数値制御発振器で
あり、加算回路13から出力された誤差成分errに応
じて増減するfc誤差補正信号を発生する。このNCO
14は、例えば、供給された誤差成分errがプラスの
値であればfc誤差補正信号の発振周波数を減少させ、
供給された誤差成分errがマイナスの値であればfc
誤差補正信号の発振周波数を増加させるような制御を行
う。NCO14は、このように制御することによって、
誤差成分errが0となるところで発振周波数が一定に
なるようなfc誤差補正信号を発生する。
【0048】すなわち、NCO14からは、キャリア発
生回路8により発生されるキャリア周波数の発振周波数
fcとIF信号の周波数成分fIFとのキャリア周波数誤
差fEを発振周波数とするfc誤差補正信号が出力され
る。従って、定常的に動作をしている状態においては、
加算回路13から出力される誤差成分errが0とさ
れ、NCO14から出力されるfc誤差補正信号の発振
周波数がキャリア周波数誤差に一致した状態となる。も
っとも、キャリア周波数誤差は、例えば、チューナ3の
受信状態等によって時間変動するので、NCO14は、
この時間変動に追従するように発振周波数を変動させる
こととなる。
【0049】以上のようなOFDM受信装置1では、デ
ジタル直交復調回路7の後段にfc補正回路9を設ける
ことによって、ベースバンドのOFDM信号のキャリア
周波数誤差を補正している。すなわち、狭帯域fc誤差
検出回路11及び広帯域fc誤差補正回路12が、fc
補正回路9の出力信号の中心周波数のずれ量を示す誤差
成分errを検出し、その誤差成分errをNCO14
にフィードバックする。このNCO14が、この誤差成
分errに応じて発振周波数が変動するfc誤差補正信
号を生成し、fc補正回路9に供給する。そして、この
fc補正回路9が、ベースバンドのOFDM信号に対し
てfc誤差補正信号を複素乗算することによって、キャ
リア周波数誤差の補正をしている。
【0050】ここで、NCO14は、このOFDM受信
装置1の動作開始時において出力されるfc誤差補正信
号の発振周波数が、IF信号の信号周波数fIFと、キャ
リア発生回路8から発生されるキャリア周波数(fc=
4fCLK)との差分周波数(fC−fIF)にプリセットさ
れている。
【0051】IF信号の信号周波数fIFはRF信号の受
信状態やチューナ3の精度に応じてある程度変動はする
が、それらの誤差成分考慮しない場合における理論的な
周波数は、チューナ3の局部発振器4から出力される信
号周波数により予め決定される。また、キャリア発生回
路8から出力されるキャリア信号の発振周波数fcも、
クロック発生回路6から出力されるサンプリングクロッ
クのクロック周波数fCLKにより予め決定される。そし
て、局部発振器4とクロック発生回路6とは非同期とさ
れているため、IF信号とキャリア信号との周波数の間
には、一定周波数のずれが生じている。NCO14は、
このずれ量を予めプリセットしておき、動作開始時に
は、このずれ量に応じた発振周波数のfc誤差補正信号
を出力する。
【0052】このようにNCO14の初期発振周波数を
プリセットすることによって、動作開始時において検出
される誤差成分errが小さくなり、fc補正後に含ま
れている中心周波数のずれ量を0とするまでの応答がス
ムーズになり、動作開始から復調動作が安定するまでの
時間が短縮する。
【0053】
【発明の効果】本発明にかかる復調装置及び復調方法で
は、IF信号をデジタル直交復調した後のOFDM信号
に補正信号を複素乗算することにより、IF信号に対す
るデジタル直交復調時において発生するキャリア周波数
誤差を補正する。そして、本発明にかかる復調装置及び
復調方法では、上記補正信号の初期発振周波数を、IF
信号の周波数と上記キャリア信号の周波数との差分周波
数としている。
【0054】このため本発明では、キャリア周波数誤差
を短時間で補正し、動作開始から復調動作が安定するま
での時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したOFDM受信装置のブロック
構成図である。
【図2】直交復調時のキャリア信号について説明する図
である。
【図3】OFDM信号のガードインターバルについて説
明するための図である。
【図4】直交復調時におけるキャリア周波数とIF信号
周波数との周波数ずれがない場合のベースバンドOFD
M信号の周波数特性を示す図である。
【図5】直交復調時におけるキャリア周波数とIF信号
周波数との周波数ずれがある場合のベースバンドOFD
M信号の周波数特性を示す図である。
【図6】従来のOFDM受信装置のブロック構成図であ
る。
【符号の説明】
1 OFDM受信装置、2 アンテナ、3 チューナ、
4 局部発振器、5A/D変換回路、6 クロック発生
回路、7 デジタル直交復調回路、8 キャリア発生回
路、9 fc補正回路、10 FFT演算回路、11
狭帯域fc誤差算出回路、12 広帯域fc誤差算出回
路、13 加算回路、14 NCO
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松宮 功 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5K004 AA05 AA08 FG02 FH08 JG01 JH05 5K022 DD01 DD13 DD19 DD33 DD43 5K047 AA02 AA05 CC01 EE02 EE04 GG11 GG13 MM12 MM13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交周波数分割多重(OFDM)信号を
    復調する復調装置において、 RF信号からIF信号に周波数変換された上記OFDM
    信号を、上記IF信号と非同期とされた所定の周波数の
    サンプリングクロックでサンプリングして、デジタルデ
    ータに変換するアナログ/デジタル変換手段と、 デジタルデータに変換されたIF信号の上記OFDM信
    号を、上記サンプリングクロックに同期したキャリア信
    号でデジタル直交復調をしてベースバンドのOFDM信
    号を生成するデジタル直交復調手段と、 上記デジタル直交復調されたベースバンドのOFDM信
    号に対して補正信号を複素乗算して、上記IF信号の周
    波数と上記キャリア信号の周波数との誤差(キャリア周
    波数誤差)を補正するキャリア周波数誤差補正手段と、 上記キャリア周波数誤差補正手段の出力信号から上記ベ
    ースバンドのOFDM信号の中心周波数のずれ量を検出
    し、この中心周波数のずれ量に応じて発振周波数が可変
    される上記補正信号を生成する補正信号生成手段とを備
    え、 上記補正信号生成手段は、上記IF信号の周波数と上記
    キャリア信号の周波数との差分周波数を、上記補正信号
    の初期発振周波数とすることを特徴とする復調装置。
  2. 【請求項2】 直交周波数分割多重(OFDM)信号を
    復調する復調方法において、 RF信号からIF信号に周波数変換された上記OFDM
    信号を、上記IF信号と非同期とされた所定の周波数の
    サンプリングクロックでサンプリングして、デジタルデ
    ータに変換し、 デジタルデータに変換されたIF信号の上記OFDM信
    号を、上記サンプリングクロックに同期したキャリア信
    号でデジタル直交復調をしてベースバンドのOFDM信
    号を生成し、 上記デジタル直交復調されたベースバンドのOFDM信
    号に対して補正信号を複素乗算して、上記IF信号の周
    波数と上記キャリア信号の周波数との誤差(キャリア周
    波数誤差)を補正し、 上記キャリア周波数誤差を補正した信号から上記ベース
    バンドのOFDM信号の中心周波数のずれ量を検出し、
    この中心周波数のずれ量に応じて発振周波数を可変して
    上記補正信号を生成するとともに、上記IF信号の周波
    数と上記キャリア信号の周波数との差分周波数を、上記
    補正信号の初期発振周波数とすることを特徴とする復調
    方法。
JP2000111949A 2000-04-07 2000-04-07 復調装置及び復調方法 Pending JP2001292123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000111949A JP2001292123A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 復調装置及び復調方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000111949A JP2001292123A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 復調装置及び復調方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001292123A true JP2001292123A (ja) 2001-10-19

Family

ID=18624201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000111949A Pending JP2001292123A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 復調装置及び復調方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001292123A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003069526A (ja) * 2001-08-22 2003-03-07 Clarion Co Ltd Ofdm復調装置及び、ofdm復調装置のキャリア周波数同期方法
KR100785473B1 (ko) * 2006-10-18 2007-12-13 삼성전자주식회사 멀티-밴드 ofdm 스킴에서 수신 신호의 주파수 옵셋을보상하는 수신기 및 방법
JP2008098723A (ja) * 2006-10-06 2008-04-24 Sony Corp 受信装置および受信方法、並びに、プログラム
JP5462260B2 (ja) * 2009-07-02 2014-04-02 パナソニック株式会社 受信装置、集積回路、受信方法、及び受信プログラム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003069526A (ja) * 2001-08-22 2003-03-07 Clarion Co Ltd Ofdm復調装置及び、ofdm復調装置のキャリア周波数同期方法
JP2008098723A (ja) * 2006-10-06 2008-04-24 Sony Corp 受信装置および受信方法、並びに、プログラム
US8090333B2 (en) 2006-10-06 2012-01-03 Sony Corporation Receiving apparatus, receiving method, and program
KR100785473B1 (ko) * 2006-10-18 2007-12-13 삼성전자주식회사 멀티-밴드 ofdm 스킴에서 수신 신호의 주파수 옵셋을보상하는 수신기 및 방법
JP5462260B2 (ja) * 2009-07-02 2014-04-02 パナソニック株式会社 受信装置、集積回路、受信方法、及び受信プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0901259B1 (en) Correction of phase and/or frequency offsets in multicarrier signals
US6704374B1 (en) Local oscillator frequency correction in an orthogonal frequency division multiplexing system
JP2879030B2 (ja) Ofdm送信装置及び受信装置とofdm送信方法及び受信方法
JP4356203B2 (ja) 復調装置及び復調方法
WO2004062151A1 (ja) Ofdm復調装置
JP2002511711A (ja) 多重搬送波復調システムにおいて精細な周波数同期を行うための方法および装置
US8090333B2 (en) Receiving apparatus, receiving method, and program
JP4465797B2 (ja) 受信装置及び受信方法
JP2024023636A (ja) 送信装置及び送信方法
JP2001308821A (ja) 復調装置及び復調方法
JP2001292124A (ja) 受信装置
JP3335933B2 (ja) Ofdm復調装置
KR20000068674A (ko) 직교 주파수 분할 다중 신호 복조 장치
WO2002103974A1 (en) Frequency correction with symmetrical phase adjustment in each ofdm symbol
JP2001313628A (ja) Ofdm受信装置及び方法
JP2001292123A (ja) 復調装置及び復調方法
US20070177493A1 (en) Carrier recovery circuit and method
JP2004214960A (ja) Ofdm復調装置
JP2001292122A (ja) 復調装置及び復調方法
JP3342967B2 (ja) Ofdm同期復調回路
JP3726856B2 (ja) 受信装置および受信方法
JP2001156745A (ja) 復調装置及び復調方法
JP3968470B2 (ja) ディジタル放送受信装置
JPH08102771A (ja) Ofdm同期復調装置
JP2002094480A (ja) クロック信号再生装置および受信装置、クロック信号再生方法および受信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090714

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090831

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091006