JPH0920560A - 導電性セラミックス - Google Patents

導電性セラミックス

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JPH0920560A
JPH0920560A JP7165181A JP16518195A JPH0920560A JP H0920560 A JPH0920560 A JP H0920560A JP 7165181 A JP7165181 A JP 7165181A JP 16518195 A JP16518195 A JP 16518195A JP H0920560 A JPH0920560 A JP H0920560A
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ceramics
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哲治 早崎
Shinichi Yamaguchi
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Abstract

(57)【要約】 【構成】40〜80重量%のMgOとSiO2 の複合酸
化物、及び60〜20重量%の酸化鉄から成り、体積固
有抵抗値が107 Ω・cm以下である導電性セラミック
ス。 【効果】ヤング率や曲げ強度等の特性を維持したまま適
度な導電性を有する導電性セラミックスを得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電気除去用部品、セ
ラミックスヒータ、セラミックスセンサ、抵抗用基板な
どに用いられる導電性セラミックスに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より導電材料として用いられるセラ
ミックスとしては、黒鉛、炭化珪素、ランタンクロマイ
ト等があり、セラミックスヒータやセラミックスセンサ
等に使用されている。
【0003】また、その他に絶縁性セラミックスに導電
剤を添加した導電材料も開発されている。例えばアルミ
ナやジルコニア等にTiO2 、TiC、NiO2 、Co
O等の導電剤を添加して還元雰囲気下で焼成して導電性
セラミックスを得ることが知られている(特開平2−2
95009号、特開平1−243388号公報等参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記黒
鉛、炭化珪素、ランタンクロマイト等の導電材料は機械
強度が低く、しかも製造する際にホットプレスや熱間静
水圧プレス(HIP)を行う必要があるため生産性が悪
くコストが高くなるという問題点があった。
【0005】また、アルミナやジルコニア等にTi
2 、TiC、NiO2 、CoO等の導電剤を添加した
ものでも、同様にホットプレスや熱間静水圧プレス(H
IP)、あるいは還元雰囲気中での焼成を行わねばなら
ないことから、生産性が悪くコストが高いという問題点
があった。
【0006】さらに、特に静電気を除去するための部品
としては体積固有抵抗値が103 〜107 Ω・cmの材
料が求められている。ところが、上記のジルコニアにN
iO2 やCoOを添加した系では1〜10-3Ω・cm、
アルミナにTiO2 、TiCを添加した系では1012Ω
・cm程度のものしか得られず、体積固有抵抗値が10
3 〜107 Ω・cmの導電性セラミックスを得ることは
困難であった。
【0007】そこで本発明は、製造が容易でコストを低
くし、かつ体積固有抵抗値が107Ω・cm以下である
ような導電性セラミックスを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、40〜
80重量%のMgOとSiO2 の複合酸化物、及び60
〜20重量%の酸化鉄から成り、体積固有抵抗値が10
7 Ω・cm以下である導電性セラミックスを特徴とする
ものである。
【0009】また本発明は、上記セラミックス中に、2
MgO・SiO2 及びMgSiO3の結晶を有し、かつ
MgFe2 3 、Fe3 4 の少なくとも一種以上の結
晶を有することを特徴とするものである。
【0010】ここで、各成分の範囲を限定した理由は、
酸化鉄が20重量%未満では体積固有抵抗値が107 Ω
・cmを超えてしまい、一方60重量%を超えると機械
的特性が低下してしまうためである。なお、体積固有抵
抗値については、酸化鉄の含有量の関係から103 〜1
7 Ω・cmの範囲が好ましい。
【0011】また、最終焼結体中にて、MgOとSiO
2 の複合酸化物成分は2MgO・SiO2 及びMgSi
3 の結晶として存在し、酸化鉄成分はMgFe
2 3 、Fe3 4 の少なくとも1種以上の結晶として
存在することが好ましい。これらの結晶は、ヤング率や
曲げ強度等の特性を維持し、かつ所定の導電性を持たせ
るために必要である。なお、これらの結晶が存在すると
は、X線回折により分析した時に上記各結晶のピークが
存在することを言う。
【0012】さらに、本発明の導電性セラミックスは、
上記成分以外にTiO2 、CaO、Mn、S、Si等の
不純物を焼結体全体の15重量%以下の範囲で含有して
いても良い。
【0013】また、本発明の導電性セラミックスは、上
述したように107 Ω・cm以下、好ましくは103
107 Ω・cmの体積固有抵抗値を有するとともに、熱
膨張係数が10〜11×10-6/℃、ヤング率が100
〜140GPa、曲げ強度が10〜15kg/mm2
範囲内としてある。
【0014】このような本発明の導電性セラミックス
は、40〜80重量%のMgOとSiO2 の複合酸化
物、及び60〜20重量%の酸化鉄を添加混合し、所定
形状に成形した後、1200〜1300℃の温度で焼成
して製造する。
【0015】ここで、主成分を成すMgOとSiO2
複合酸化物としては、2MgO・SiO2 で表されるフ
ォルステライトや、MgSiO3 等を用い、不純物とし
てTiO2 、CaO、Fe2 3 等を全体の15重量%
以下の範囲で含んでいても良く、湿式混合粉砕により微
細かつ均一分散された原料を用いる。
【0016】また酸化鉄は、FeO、Fe2 3 、Fe
3 4 で表されるいずれかの原料を用い、Mn,S,S
i等の不純物を全体の10重量%以下の範囲で含んでい
ても良い。
【0017】これらの原料を添加混合した後、所定形状
に成形し、得られた成形体を例えば大気中にて最高温度
1200〜1300℃で1〜2時間の焼成を行えば、本
発明の導電性セラミックスを得ることができる。このよ
うに、本発明の導電性セラミックスは、一般的な大気中
の焼成で良いため製造工程が簡略であり、コストを低く
することができる。なお、焼成雰囲気は大気中に限ら
ず、非酸化性雰囲気や還元性雰囲気等としても良い。
【0018】このような本発明の導電性セラミックス
は、その特性を利用して各種用途に用いることができ
る。例えば、導電性セラミックス自体に通電することに
よってセラミックスヒータやセラミックスセンサ等とし
て用いることができる。また、静電気を除去できる体積
固有抵抗値を有していることから、静電気除去用部品と
して使用することができる。静電気除去用部品とは、例
えば磁気記録装置におけるテープガイド等の案内部材、
磁気ディスクを所定間隔で支持するスペーサ、あるいは
VTR用ガイドローラ等として使用できる。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。
【0020】出発原料としてフォルステライト(2Mg
O・SiO2 )、及び酸化鉄としてFeO、Fe
2 3 、Fe3 4 をそれぞれ用意し、表1〜3に示す
ように組成比を変化させた。それぞれの原料を水または
有機溶剤を媒体とした容器の中に投入し、結合剤として
パラフィンワックス等を投入し、約1時間の混合を行っ
た。混合した後のスラリーを乾燥しメッシュパスを行っ
た。
【0021】このようにして得られた原料粉末を乾式プ
レス機にて1.0ton/cm2 の成形圧で所定の形状
に成形した後、大気中で1200〜1300℃で1〜2
時間焼成を行った。
【0022】得られた焼結体を直径60mm×厚さ2m
mの寸法に研摩加工して体積固有抵抗値の測定を行い、
同時にヤング率、曲げ強度、熱膨張係数を測定した。結
果は表4〜6に示す通りである。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】表4より、No.1,2はFeOの添加量
が20重量%未満と少ないことから体積固有抵抗値が1
7 Ω・cmを超えており導電性が悪かった。これに対
し、FeOの添加量を20重量%以上としたNo.3以
降のものは体積固有抵抗値を103 〜107 Ω・cmの
範囲内とすることができた。なお、FeOを多くするほ
ど焼結性が悪くなり、No.8以降では完全に焼結せず
に多孔質セラミックスとなったため、ボイドの存在によ
って体積固有抵抗値が高くなっているが、本発明の導電
性セラミックスは多孔質であっても良い。
【0030】ただし、FeOの添加量が多いとヤング率
が低下し、No.9ではヤング率が80GPaと低かっ
た。構造材料として用いる場合、ヤング率は100GP
a以上必要であることから、No.3〜8に示すように
FeOの添加量を20〜60重量%とすれば良いことが
わかる。
【0031】また、表5、6の結果についても、No.
11、21はFe2 3 、Fe3 4 の添加量が20重
量%未満であるため、体積固有抵抗値が107 Ω・cm
よりも高かった。これに対し、Fe2 3 、Fe3 4
の添加量を20重量%以上としたNo.12〜18及び
No.22〜28は体積固有抵抗値を103 〜106Ω
・cmの範囲内とすることができた。なお、表5のN
o.16以降では完全に焼結せずに多孔質セラミックス
となったため、ボイドの存在によって体積固有抵抗値が
高くなっているが、本発明の導電性セラミックスは多孔
質であっても良い。
【0032】ただし、FeOの添加量が多いとヤング率
が低下し、No.18,28ではヤング率が40〜90
GPaと低かった。構造材料として用いる場合、ヤング
率は100GPa以上必要であることから、No.12
〜17及びNo.22〜27に示すようにFeOの添加
量を20〜60重量%とすれば良いことがわかる。
【0033】次に、上記表中のNo.13の例につい
て、得られた導電性セラミックスに対してX線回折によ
り結晶の分析を行った時のチャート図を図1に示す。こ
のように、2MgO・SiO2 、MgSiO3 、MgF
2 3 、及びFe3 4 の各結晶のピークが検出さ
れ、これらの結晶が全て存在することが確認された。
【0034】なお、以上の実験例では主成分としてフォ
ルステライトを用いたが、他のMgOとSiO2 の複合
酸化物を用いても同様であった。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、40〜8
0重量%のMgOとSiO2 の複合酸化物、及び60〜
20重量%の酸化鉄から成り、体積固有抵抗値が107
Ω・cm以下である導電性セラミックスとしたことによ
って、ヤング率や曲げ強度等の特性を維持したまま適度
な導電性を有する導電性セラミックスを容易に製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性セラミックスのX線回折による
チャート図を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】40〜80重量%のMgOとSiO2 の複
    合酸化物、及び60〜20重量%の酸化鉄から成り、体
    積固有抵抗値が107 Ω・cm以下であることを特徴と
    する導電性セラミックス。
  2. 【請求項2】上記セラミックスは、2MgO・Si
    2 、MgSiO3 の結晶を有し、かつMgFe
    2 3 、Fe3 4 の少なくとも一種以上の結晶を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の導電性セラミック
    ス。
  3. 【請求項3】上記セラミックスは、熱膨張係数が10〜
    11×10-6/℃、ヤング率が100〜140GPa、
    曲げ強度が10〜15kg/mm2 であることを特徴と
    する請求項1記載の導電性セラミックス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001240464A (ja) * 2000-02-29 2001-09-04 Kyocera Corp 低抵抗セラミックス及びこれを用いた磁気ディスク基板用保持部材並びに磁気ディスク装置
JP2016023119A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 太平洋セメント株式会社 コンクリート用埋設部材

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